Menu
 > レビュワー
 > tottoko さんの口コミ一覧。2ページ目
tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
投稿日付順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
変更日付順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
>> カレンダー表示
>> 通常表示
21.  コリーニ事件 《ネタバレ》 
ドイツ人資産家老人が殺された。犯人は逃げもせずに捕まるけれど、弁護士にも一切動機を話さない。導入部からして一級のサスペンスの様相。さらにその後の展開は予測不能かつ衝撃的でした。レオパルト戦車並に重量級の、まさにドイツにしか作れない映画です。 凡百の脚本ならば被害者のマイヤー氏が元ナチ親衛隊長であったことが判明したくだりで、状況は急転回し(傍聴席や検察側の動揺ぶりでも空気の変化は手に取るように分かる)‶1942年に何があったのか”を見せることでコリーニ氏の情状が酌量されて終幕となっていたことでしょう。 しかしここから話が二転するのには唸りました。 被告も若き弁護士(移民二世のトルコ人なんですね、これがまた)も観ている我々も、求めるのは「正義」のみ。戦後ドイツがずっと取り組んできた清算すべき課題が事件に大いに絡んでくるとは。ドレーアー法・・、知らなかった。衝撃を覚えました。 話の横糸となるライネン弁護士の人間関係も丁寧に織り込んであって、ドラマに厚みを持たせます。恩人を告発することの葛藤、恋人との亀裂、望まぬ師弟対決、とかなり盛りだくさんで穏やかじゃありません。そのうえ人種差別も顔を出します。 そしてフランコ・ネロの演技が素晴らしかった。台詞がほとんど無いにも関わらず、彼の瞳はあまりに多弁で圧倒的でした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-06-14 23:46:39)
22.  ライフ(2017) 《ネタバレ》 
かなり立派なSF作品だとは思うんですけども。重量級の役者陣はきちんと個性のある演技をしているし、映像技術は一級レベル。無重力のステーションの中を空を切って移動する画など、ほんとに宇宙空間でロケしたかのようで心躍る映像体験であります。 クリオネ型の火星由来エイリアンの気色悪さも出色の出来。壁に沿って移動する時なんかピタピタと音がして、その質感のリアルたるや。(もっとも大きくなってからは、かのギーガーエイリアンほどのインパクトはないけれど) SFスリラーとして評価するなら及第点だと思うのですが、致命的なことにこの映画至る所が「観たことある」なのです。限定空間に入り込んだ凶悪異生物、防疫にこだわる検疫官、望みを託した船外作業の失敗、救命艇での脱出・・。このプロットで思い当たる作品て、複数挙げられますよね。 例えば「宇宙服の冷却材ってヘルメット内に漏れ出すんだ?」といった細かい演出の工夫はあるけれど、お話そのものが過去作の焼き直しなので新たな楽しさをもたらしてくれるものではないのでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-06-12 18:45:44)
23.  エール! 《ネタバレ》 
終盤近く、校内発表での無音。ここがこの映画の白眉と言っていいでしょう。観る者は度肝を抜かれると同時に、初めて理解できるのです。ポーラの両親と弟の世界を。彼らとポーラの間にある大きな溝を。 娘の喉元に手を当てて「歌」を感じようとする父親。試技の際に手話で歌を家族に伝えようとするポーラ。互いに歩み寄ろうとする彼らの姿は感動的でした。 正直、中盤くらいまでは互いの自己主張が強すぎなうえ、家族間でのあけすけな性関連の描写がどうにも受け付けなかったのです。ややげんなりしながらも最後まで観て良かったな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-06-07 23:09:04)
24.  私は確信する 《ネタバレ》 
実際に起きた「ヴィギエ事件」を下敷きにしているんだそうな。監督の言いたいことや観客の抱く思いって、ラストの弁護士の熱弁にすべて込められてます。推定無罪が適用されないってどういうこと。フランスの司法や捜査機関に対する監督の憤懣やるかたない気持ちがこの映画を作らせたということがひしひしと伝わります。 もっとも、後付けでドラマをこしらえたため人物像がわりと適当です。ノラは監督の写し鏡なだけなので「なぜ赤の他人のために自身の生活まで犠牲にするのだろう」というあたりの描きこみはほぼされません。冤罪を生み出すシステムに怒りを覚える人物が一人必要だったというだけですね。だから映画としての出来は高いとは言えないです。「警察も裁判所もいいかげんにせえよ」で終わっちゃう。意外な展開やサスペンスフルな要素はありません。 ところでフランスに呆れる資格が我が国にあるかと問われれば、最近でも「袴田事件」がようやく再審開始が決定したばかりなのでした・・。警察による証拠捏造が疑われるなど、こっちの方がよっぽどたちが悪いかも。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-23 22:01:12)
25.  エンド・オブ・ウォッチ 《ネタバレ》 
数ある「ロス警察もの」の中でも屈指のドキュメンタリー感です。演技巧者J・ギレンホールとM・ペーニャが普通の公務員たる警官にしか見えないので、彼らの日常そのものに付き合ってるみたい。まさしくLA警察24時です。 奥さん役のアナ・ケンドリックもほどほどの中流美人なので‶一般感”がより強まった効果があり、キャスティングの妙味と思います。 ひと月の間に一体いくつ映画になるネタが転がってるんだろうというレベルの、極めてハードな勤務内容でにわかに信じ難いほど。しかし監督自身がこの犯罪多発地区で育ったというのだから、普通に「ある」のでしょう。薬物絡みの酷い犯罪も人種差別に起因する銃犯罪も警官への暴行も。それも毎日毎日。 ドキュメンタリーの題材レベルの事件が次々に起きて、でも一つ一つに丁寧に関わってる時間なんかなく流れてゆく日常と化している犯罪と隣り合わせのエリア。これってつまり地獄なんじゃないの。何とかすべきじゃないの、との制作の叫びそのものの映画。わたしが子どものころ、アメリカはもっと伸びやかな自由の国のイメージだったのに。心して観ないとふらふらになりそうだ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-05-21 23:32:00)
26.  マッキー 《ネタバレ》 
人間がハエになるって聞くと、わたしはグロくて切ない「The Fly」の発想をする世代です。そんな固定観念はインドからちゃぶ台返しを食らいました。なぜ明るい?なぜ踊る?文字通り人がハエになっているというのに。 彼女まであっさり「元カレ→今ハエ」状態を受け入れて、一切の葛藤無し。さすがインド、混沌の国。死してハエになる輪廻くらい死生観に織り込み済みなのでしょう。おそらく。 設定はぶっ飛んでますけど、ハエになっての仕返しの諸々は耳元でブンブン言ってイライラさせるとか、こちらの想像の範囲内でなかなかにユルかったな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-07 23:18:44)
27.  タイム・トゥ・ラン 《ネタバレ》 
そんなに悪くない脚本だと思うんですけどね。短めの尺の中に起承転結をきちんと収めてますし、伏線回収も意外な驚きがありましたし。なのになんでこんなにB級臭が漂うのか。画だって安っぽくはありません。 本国での興行成績もサッパリだったというその理由はやっぱ「なんか似たようなの観たことある」っていうマタコレカ感を皆抱いちゃったからでしょうね。 乗っ取られたバス暴走設定なんかまんま「スピード」だし、マフィアの金強奪のくだりなんかはおなじみ金満パーティの画ヅラから銃撃から、もう何度となく目撃してきましたし。 役者陣もスクリーンにはめるには存在が軽く、テレビドラマが合うようなレベル。なまじデ・ニーロなんか放り込むもんだから、1人だけ「デ・ニーロじゃん」的重力が発生してバランスも悪いです。でもまあ、そんなに嫌いじゃないですこの映画。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-02 22:58:34)
28.  クロール -凶暴領域- 《ネタバレ》 
サメがついに月に行くに至って、もう出尽くした感のある凶暴生物映画。や、ネクストはワニでしたか。しかも制作にサム・ライミが名を連ねている。これは期待の一本。 で、サメは無理でもワニならなんとか闘えるのでは?と思ってしまったけれど。人間に有利な地上戦を封じられてしまうとは。しかも「屋内」が舞台のため柱や鉄筋といった家の出っ張りが邪魔になったり武器になったり、‶vsワニ映画”の脚本にこんなに情熱を捧げるとは実にあっぱれです。 B級映画ならではの「ワニに咬まれても主人公無双」状態はのどかで良いけれど、モブの人たちはかなり惨い目に遭っていて、その辺のスプラッタ描写も抜かりないです。 ワニの造型やリアルな洪水などCG技術のレベルの高さも一見に値します。なかなかにハイクオリティなB級ワニ映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-04-27 23:15:16)
29.  THE GUILTY ギルティ(2018) 《ネタバレ》 
1シチュエーションものの良作って、今現在見えている外側の画が脳内に容易に浮かんでくるものです。本作も鑑賞中は、赤ん坊が寝ている室内も溜まった郵便物が散らかっている玄関も橋の上にいる女の姿も見えていました。実際に見ていたのは緊急ダイヤルオペレーターの男の顔と司令室の画だけなんですけどね。 「声」だけで鑑賞者の脳内の映像もくるくると変わってゆく。赤ん坊は悲劇へと転換し、女を誘拐した男の姿はマッチョな乱暴者から困惑し取り乱した普通の中年男へ、被害者の女の顔つきもノイローゼがかった顔相へと観る者に自主変換させる脚本がすごい。 オペレーターであるゲルガー個人の抱える問題についても詳しくは語らないながらも、大まかな筋はわかるようになっている。 ゲルガー個人の問題と外で進行中の件とを同時二本立てで、うるさくなく組み合わせるのってかなりの技巧を要するんじゃないかな。お見事です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-04-07 17:02:32)
30.  ラスト・クリスマス(2019) 《ネタバレ》 
ネタバレ!注意 「臓器提供者とのロマンス」って40年前くらいの少女漫画でけっこう目にしたプロットでした。その後ぱったり見かけなくなったのは、題材のナイーブさゆえ扱いづらくなったからだろうか。だから本作を観たときはあまりの懐かしさにうわあ、って声が出ました。心臓移植の伏線は張っていたけど、すっかり忘れていた展開式がこの21世紀に使われるとは。 懐かしさは置いとくとして、お話の方はまあ普通。この二人にノレるかどうか、ですよね。個人的にヘンリーの顔がタイプじゃないので私はノリ切れず。セオリーどおり女の子は成長を見せるし、脇のエマ・トンプソンがきっちり固めるし(巧すぎてやや浮く)で及第点といったところ。 あの華美なクリスマス・ショップがすごく素敵だけれど、時期を過ぎたらどう衣替えするのかとても興味ありです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-03-30 22:12:16)
31.  1917 命をかけた伝令 《ネタバレ》 
1カットが話題となった本作、観る前は映像酔いを心配したのだけど意外なほど観易かったです。むしろ中盤まで‶切れ目のない”ことに気付かなかったほど。 主人公目線の多さゆえ、その者とのシンクロ感が半端ないです。前線に飛び出して行く時は身体がすくむ思いがするし、振り返ったら仲間が刺されているショッキングな場面では腰が抜けそうになりますし。チキンなわたしは引き返したいけどもちろん主人公は前に進むので、なかなかしんどかった。 撮影技術の進歩を実感する、こういう「体験型」作品が増えてますね。命令を届けに行くだけのこの話、第三者目線の撮り方をしたら単調になってしまって、これほどの緊張を伴う仕上がりにはならなかったのかも。 映像がまたキレイなんですよね。緑の稜線、夜に映える炎のゆらぎ、真っ白な塹壕すら視覚に強烈に訴えてきます。隣り合わせの死がより不条理に感じられて、印象的でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-02-13 17:39:42)
32.  キング・オブ・シーヴズ 《ネタバレ》 
そうそうたる名優勢ぞろい。宣材ポスターからも老いてなおオーラが発散されていて大変かっこ良く、本編にもじいさんスタイリッシュなことを期待したのだけど。 や、これわざとなのかな、年取って身体が不調だっていう描写をことさらに強調してくるんですよ。足が悪い、糖尿だ、体力無くて見張りもおぼつかないetc。 お話も金庫から強奪まではさっさと済ませてしまって、残り半分は仲間内で猜疑心にかられた挙句、警察の網にも気づかないという間抜けっぷりをさらすばかり。 実話に則したとはいっても、もう少しキレイに撮れなかったもんですかね。スーツ姿で拘置所の廊下を行くラストシーンだけビシッと決めてたけど、ほんとそこだけだもんなあ。 若い頃のカットを劇中時々挟んでくるのも、粋な演出というより観辛さが先に立ちました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-02-09 23:07:56)
33.  ジェントルメン(2019) 《ネタバレ》 
初期のガイ・リッチー作品好きな方にお待ちかねの一本。わたしもその一人。 ちょっと真っ当じゃない色んな職業や立場の連中が次々関わりあって事態をくるくるとあらぬ方向へ転がしてゆく。先の読めなさとお話の饒舌ぶりは初期のガイ・リッチー味健在で楽しいです。語り手がヒュー・グラントってのもまたぴったり。無責任にじみ出るチャラい演技は、彼のお手の物ですからね。 ギャングものですので物騒な話には違いないのだけど、ガイ・リッチーはいつもトボけた筆致なのでそこが好き。強面のおっさんたちも脚の速さでは悪ガキに翻弄されてしまって、スーツと革靴で汗だく。一見正義の人に見えるコリン・ファレルは困惑顔しながら、やってることはエゲツないし。相続した建物の莫大な維持管理にいっぱいいっぱいの現代貴族事情もシナリオに織り込んでるあたり、英国の香りがふんぷんとしますね。 鑑賞者にとって生き残ってほしいキャラがきちんと勝ちを収めるのも大変喜ばしいです。勧善懲悪では決して無いですが。 最後にどんでん返しが2,3あるのですが個人的にはちょっと返しすぎに感じてしまったな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-27 15:02:54)
34.  オキュラス/怨霊鏡 《ネタバレ》 
ざっくり言うと怖い鏡による幻惑系ホラーです。血しぶきがやたらと飛んだり、音とカメラ切り替えでわっと驚かす系ではないので格調は低くないです。”ヘレディタリー”ほど胸悪くもならないのでその辺も安心です。ああ、でもバッドエンドではありますが。 鏡、強いなあ。こちらの認知に作用してくる上、物理攻撃も効かないのではお手上げではないですか。設定がそうなら、そこをね、そこをなんとか人間の知恵で上回ってくれる展開を期待したんだけどね。脚本の力及ばず、といった感じで残念。 過去編の子どもらも上手いし、現在と過去を交互に見せる工夫は感じられるけど、話の進み方にたるみが生じて途中飽きが来ました。元は短編映画だったと聞いてなんか納得です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-11 16:57:48)
35.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》 
これは凄い。2から三十余年、こんなに見事に甦ったマッドマックスを観られるとは思ってもみなかった。(3は脳内からdeleteした) マッドマックスといえば、世界観を支える美意識、ワタシ的にはここが一番大事なのだけど果てなく広がる荒涼たる大地と青い空は健在で、そこをゆく生き物のようなマシン群は過去作より一段ギアが上がってより洗練され、アイディアも満載だ。 モヒカンは絶滅しても、人間の生き血をハイオクと称する白塗り集団は充分にイカレているし、特に車輌フロント部で狂気の仕事ぶりを発揮する真っ赤なギタリスト、あいつには狂人No.1の称号を授けたい。 全編に亘って細かいことは問答無用の姿勢を貫き、人物の背景などはほぼ説明無し。実に潔い。 だけど、すごいのは綿々と説明せずとも各キャラがはっきり立っていることだと思うのよ。人物らはおおむねイカレているが、演出は非常にクレバーだ。妻たちは美的なアクセントになってはいるけど、自らの意志を持って闘う存在だ。疾走するマシンから臨月の腹をさらしてジョーに三行半を突きつけるスプレンディッドはすごくかっこ良かった。「悪者」の側出身ながら、実に丁寧に描かれるニュークス。異色なことだ。洗脳されてたウォーボーイ、だけど女に惚れて、人生で初めて信頼を寄せられたことで実にフレキシブルにこちら側につく。中2心理を体現したかのような和みキャラであった。そしてフュリオサ。台詞は少ないけれど彼女の思慮深さはあちこちに散見する。マックスの人物を見抜き、信頼が置けると判断してクルマをまかせる。一匹狼だったマックスは容易に警戒を解かず、車内のあちこちから隠し銃器を片っ端から集めるのだけど、フュリオサは煩わしそうにするだけで、するにまかせる。この場面、フュリオサの方がマックスより少し余裕があることを感じさせるワンシーン。大好きだ。 そしてトム・ハーディ。「裏切りのサーカス」では若さが浮かないように頑張っていた彼が、こんなに渋く成長していてワタシは嬉しい。そりゃかつてのメル・ギブソンのような華のあるタイプではないけれど、武骨で男っぽくて新生マッドマックスにぴったりだったと思うな。 企画として持ち込まれた時点では「この脚本、2と同じじゃないの?」とエライ人たちは思ったかも。にも関わらず大金を出した映画会社は偉い。
[DVD(字幕)] 10点(2022-12-03 23:08:06)(良:3票)
36.  マップ・トゥ・ザ・スターズ 《ネタバレ》 
クローネンバーグフィルターを通して見たハリウッドはエグくてグロテスクの極みでした・・。 理解に苦しむなんてレベルを超えてエゴと自意識に過剰に振り切れた群像劇。付き合うのがなかなかキツくて、なので凄惨なラストにはむしろちゃんとオチた感がありました。 嫌な子役、嫌なセレブ家族、痛々しいまでに自己承認に追われる女優。ジョンキューザック演じるセラピストの自己中な冷酷ぶりには背筋が冷えるし、病んでるジュリアン・ムーアの”ただれた感じ”には胸が悪くなりました。火傷痕の残るヒロイン、ミア・ワシコウスカを応援したくなるのですが彼女もまた近親愛に囚われてて、不気味でよくわからない人なのでした・・。 「そして誰もいなくなった」的終幕はこんな狂った業界を丸ごと焼き払ってしまいたいという監督の願望なんでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-27 16:38:53)
37.  ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 《ネタバレ》 
何度も映像化されてきたニクソン政権の政治スキャンダルを、M・ストリープとT・ハンクスの二大スターの安定感と演技力でしっかりした骨格の娯楽作に仕上げています。人物らの立場説明が簡略にして明快なので、事件そのものに疎くても理解が容易です。 クライマックスの盛り上げ方も巧いなあ!受話器を握りしめるストリープの、決断を迫られた緊迫感あふれる表情にこちらも手汗がにじみます。 また、この脚本は横糸として当時の世相であった女性軽視の視線をだびたび挟みます。ポスト紙社主のケイは「女が社主なんて」という目で見られている描写が多々あり、またストリープも随分と物腰柔らかな女性としてケイを演じます。それだからこそ、ヤマ場での経営者としての腹のくくり具合は大変に立派で胸を打つのでした。 ケイの置かれた厳しい立場を誰よりも理解していたのがハンクス演じるキャップの妻(彼女もまた大事な情報を伝えてもらえないという形で軽んじられています)というのも、皮肉が効いているなあと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-18 18:32:35)(良:1票)
38.  ボブという名の猫 幸せのハイタッチ 《ネタバレ》 
猫がいるから歌を聴いてもらえて、雑誌が売れて手記の依頼も来る。猫がいたから映画化にもなる。猫って偉大だなあ。 主人公が感謝すべきなのはボブと、労を執ってくれたソーシャルワーカーの彼女ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-11-11 23:29:37)
39.  スティーラーズ(2013) 《ネタバレ》 
質屋を起点に交錯する群像劇・・なのですが、群像を形成する一人一人が誰一人平均値にいないので相当にイカレた話となっています。わたしは好きですが。 バカで所々グロくて悪趣味でどうでもいいお話ですが、え、それで?どうなるんだろう、と飽きることなく観られたしラストはカオスな一日の終わり方としてまずまず綺麗に(??)締めましたし、楽しめてしまったクチです。 わりかし高いギャラを取るであろうクラスの俳優らがたくさん出てるんですよね、こんな映画に。皆さん吹っ切れて、というか楽しんでるのかな。ホワイト・トラッシュなジャンキーがポール・ウォーカーじゃんこれ、と気づいた時はびっくりしましたしイライジャ・ウッドに至ってはアンタよく出たねコレに、だしブレンダン・フレイザーは完ぺきに気味が悪いです。 質屋の店主とその友人との他愛ない会話や、ジャンキー白人同士の‶なんとなくやっているKKK”論とかどうにもユルいこのセンス。 諸作品の模倣という厳しめの批評もあるけれど、そしてそう思うけど、これはこれで及第点を差し上げます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-03 12:42:54)
40.  オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 《ネタバレ》 
冒頭にこそ引き込まれましたが、設定説明が終わるとややもたつきが気になります。 死者および死神?が見える、という設定だけ思い切ったストーリーですが演出、構成、オチすべてが既視感ありで新味がありません。 主人公が緊迫の大ピンチ、という間の悪い時に二度も電話してくるガールフレンドにはかなりイラっとしましたし(しかもこの娘接客中じゃないですか)、造反者の部下を2人も見逃していたデフォー署長の管理能力にも大変疑問符が付くところです。 アントン・イェルチンが主役もちゃんと務まるぞと健闘しているだけに、このシナリオは残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-10-20 23:21:10)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS