401. KAMACHOP カマチョップ
《ネタバレ》 野球中の落雷で死んだ二人が、天国か地獄かの選別試験で、死神の課題をクリアしようと奮闘する。 ストーリーが古いマンガのようでつまらない。 幽霊もののよくある設定で、言いたいことはわかるのだが…。 低予算のインディーズ映画にしては脇役にいい役者も出ていたのに、それが生かしきれなくてもったいない。 [映画館(邦画)] 3点(2012-12-27 00:31:01) |
402. インファナル・アフェア 終極無間
《ネタバレ》 時系列が頻繁に前後し、ラウの妄想シーンも入るので、非常にわかりにくい。 Ⅰも説明が少なかったが、Ⅲはさらに少なくて、解釈に手こずるところが結構ある。 ラウが精神に異常をきたして、ヤンとシンクロするのも共感しにくい。 善人になりたかったラウが自己矛盾を処理しきれなくなって、ヤンに同化していくという筋立てはわかるけど。 異常をきたすのが少し唐突に感じるのは、ラウの心理的葛藤の深さが伝わりきらないせいだろうか。 Ⅰは潜入捜査官の心理戦と警察とマフィアの攻防がスリリングに描かれていた。 Ⅱではわかりやすい一般的なギャング映画の方向に振り子が振れた。 そして、Ⅲでは振り子が逆に振れて、病的な深層心理にまで焦点を当てたシュールなサスペンスに。 ヤンと精神科医のエピソードは切なくてよかったが、他が凝りすぎたせいで作品のまとまりとしては今ひとつ。 時系列やミスディレクション等で策を弄しすぎて、ストーリーに入り込めないのだ。 サスペンスは謎が解明されるスッキリ感が醍醐味のひとつなのに、あまりにも説明不足で解明されないシーンが多くてモヤモヤが残る。 もっとシンプルに整理していれば、ラウがヤンになり切ってしまうクライマックス場面で、背筋の凍るようなインパクトがあったかもしれないのに。 実にもったいない。 三部作の中では、Ⅰが最もバランスがとれていて良かった。 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとまるで違った作風で違和感があったので、三部作であるならばテイストは統一してほしかった。 [DVD(吹替)] 5点(2012-12-26 20:01:08) |
403. アレックス
時間軸を逆にしただけの映画。 そのため、サスペンス的な謎解き要素が加わっているが、それがなければどうしようもないお話。 暴力とレイプの描写が生々しく、バッドトリップのような幻覚的な映像に酔いそうになる。 モニカ・ベルッチだけがキレイで、もったいない。 [DVD(吹替)] 4点(2012-12-25 00:13:26) |
404. ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
リスベット役のノオミ・ラパスに魅力を感じないのがつらい。 中性的でエロさが皆無だから、どこか引いて観てしまう。 良くも悪くもリスベットに惹かれるかどうかの映画かも。 [DVD(吹替)] 5点(2012-12-24 00:50:05) |
405. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 ウェルメイドでオシャレな映画。 登場人物が多く、幾つものラブストーリーが並行する。 それが、クライマックスに向かって交錯し、ハッピーエンドで収束する。 クリスマスにぴったりのハートウォーミングでロマンチックな映画。 ただ、ストーリーはあまり後に残らない。 群像劇だけに、ひとつひとつがどうしても掘り下げきれないからだろう。 [DVD(吹替)] 7点(2012-12-24 00:38:14) |
406. マイノリティ・リポート
《ネタバレ》 3人のプリコグが予知した殺人犯は、捜査官(トム・クルーズ)自身だった―― 犯罪予知システムのSF的設定が面白く、スピルバーグ監督がうまく映像化している。 未来の最新機器を使っての逃亡アクションは、好みじゃないからか長く感じる。 サスペンスで最後まで引っ張られるし、言いたいことも伝わるけど、いまひとつ印象に残らない。 ラストが真犯人の拳銃自殺じゃ、意外性もなにもないからか。 プリコグにもっと焦点を当ててもよかったのかも。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-23 01:13:54) |
407. アルジャーノンに花束を(2000)<TVM>
原作はすばらしいが、凡庸な作品に。 [ビデオ(吹替)] 5点(2012-12-23 01:07:50) |
408. さまよう刃(2009)
東野東吾原作の映画化だが、映画より小説のほうがいい。 原作のペンの力を映像の力が超えられずにいる。 娘を獣たちに蹂躙されて失った父の悲しみが、今ひとつ伝わりきらない。 原作の濃度を薄めて小さくまとめているために、感情の過程を飛ばされてしまうからだろう。 それでも、話が破綻しているわけではないので、決して観れないわけではない。 [DVD(邦画)] 5点(2012-12-18 22:03:00) |
409. セクレタリー
《ネタバレ》 秘書のリーが手紙を読みながら弁護士から尻をぶたれてるシーンは、失笑もの。 コメディだったとは…。 ヌードは出てくるけど、嗜好の違う人には、微塵もそそられないかも。 リーがベッドの上で尻を突き出すが、男友達はその意図を理解できない。 叩いてもらうのを諦め、冷めた表情でセックスをこなすリーが面白い。 性癖、嗜好の違いは、いかんともしがたいってことね。 花嫁衣裳のままデスクに手をついて弁護士を待ち続けるリーは、常軌を逸している。 そんなリーに、いろんな立場で声をかける人たちの困惑ぶりがいい。 コメディとして笑える箇所はあるけど、ラブストーリーとして二人に共感できないのが厳しい。 変態さんカップルおめでとう。 [DVD(吹替)] 5点(2012-12-16 00:33:33) |
410. 破線のマリス
《ネタバレ》 報道の恣意的な編集を扱ったのは、リアルな問題として面白い。 ミステリーを得意とする野沢尚脚本だけに、サスペンスとして最後まで引っ張られる。 ところが、ラストのオチにガッカリ。 最後まで引っ張って、それはないだろうと。 どんでん返しにも、スコンと胸に落ちてくるものと、無理筋で落ちてこないものがある。 これは後者のほう。 主人公が嫌な女というのも、好みじゃない。 真犯人のことはメインテーマではないので未解明のまま終わるというのもわかるが、やっぱり消化不良。 [ビデオ(邦画)] 4点(2012-12-15 00:28:01)(良:1票) |
411. ガチ☆ボーイ
記憶を失う男という重くなりがちな題材を、プロレス研究会という設定でポップに仕上げている。 ただ、映画館で観るほどのものではなかったか。 [映画館(邦画)] 5点(2012-12-15 00:11:42) |
412. シティ・オブ・ゴッド
《ネタバレ》 舞台はブラジルのスラム街「神の街」。 これまで観たギャング映画とは、印象が違う。 ギャングやヤクザ映画を観た後は、役に自己投影して、肩で風を切って歩きたくなる。 それは、どこかカッコよくて、憧れる部分もあるからだ。 けれど、この映画にはそれがない。 声をかけた女に相手にされず、ヤツ当たりでその恋人に絡んで屈辱を与える。 気に入らない奴をぶちのめし、欲しいものは力づくで奪う獣たち。 まるで、北斗の拳の無法者たちのよう。 カッコいいアンチヒーローではなく、質の悪いチンピラなのだ。 暴力は子供にも蔓延しているから始末が悪い。 自分の欲望を満たすために、笑って引き金を引く。 そこに命の重さは微塵もない。 絶対にこんな世界には入りたくないと思うほど、あまりにすさんでいる。 悪さをする少年グループへの懲らしめで、捕まえた子供をゲームのようにいたぶりながら、配下の子供に殺させるリトル・ゼ。 リトル・ゼは、人を片っ端から殺してボスの座に上りつめた。 一方、リトル・ゼへの復讐のため、罪のない人は殺さないという条件で、対立グループに入るマネ。 そんなマネも、強盗中に歯向かった警備員を射殺してしまう。 結局、リトル・ゼは少年グループに蜂の巣にされ、マネも警備員の息子に射殺される。 報復が繰り返され、勝者のいない争いがむなしい。 ただ、重苦しい映画にはなっていない。 苛酷な現実をリアルに描き出しているが、不思議なほど明るく軽いタッチで仕上がっている。 カメラマンになった主人公からは、不幸な過去の影は見えてこない。 ひたすら、「生きる」ことに集中している。 命が虫けらのように扱われる中で、生きることが光を放つ。 自殺者が毎年3万人を超える平和ボケした日本とは、何もかもが対照的に見える。 巧みな構成と、センスの良い映像には感心させられた。 登場人物を紹介する際、時間軸を前後させて、効果的なエピソードを挿入している。 いくつもの話を巧みにリンクさせ、散漫な印象を与えず、一つの物語として収束させる手腕は見事。 [DVD(吹替)] 9点(2012-12-13 21:56:37) |
413. デビルマン
テレビの深夜放映でたまたま拝見。 永井豪の原作は大好きで、漫画を何度か読み返しているが、その名作をよくもここまで台無しにしたものだ。 学芸会のような棒読み演技、センスの欠片もない演出、退屈でデタラメなストーリーと、すべてが酷い。 CGもお金はかかっているのだろうが中途半端で、これならアニメのほうがよっぽどいい。 つまらないテレビ放映は、普通なら途中で見るのをやめるのだが、あまりにも酷い作品だったので、最後まで見届けてしまった。 作り手は原作をどう読んだのだろうか? 原作を愛する人なら、間違いなく怒りを覚える作品。 これを映画館でお金を払って観た人に心から同情する。 [地上波(邦画)] 0点(2012-12-10 00:26:59) |
414. 記憶の棘
《ネタバレ》 冒頭で、アナ(ニコール・キッドマン)の夫ショーンが公園で倒れて亡くなるシーン。 それに続いて、赤ん坊の誕生カットが入り、生まれ変わりを暗示している。 ところが、ショーンが本当に愛したのは妻のアナではなくクララだった。 そのことを少年が知らなかったことから、クララは少年がショーンの生まれ変わりではないと断じる。 そして、クララの捨てた手紙からアナの情報を得ていたことを看破する。 ただ、生まれ変わりでないのなら、少年があれほどアナに執着したことに説得力を欠いてしまう。 それに、生まれ変わりでもない少年を亡き夫だと信じてしまう主人公アナは、とんでもないマヌケになってしまう。 それでは、本当は生まれ変わりなのに、少年はあえてそれを否定したのか? 少年はクララとショーンが愛し合っていたという事実にショックを受けていたので、それも考えにくい。 手紙を捨てに行くクララの跡をつけていた理由もわからないし、手紙を読んで情報を仕入れる必要もない。 少年がショーンの生まれ変わりかそうでないか、どっちにでもとれるというよりも、どっちにもとれないといったほうが適切。 なので、中ぶらりんでどこにもたどり着けない印象になってしまった。 美貌の未亡人と10歳の少年が愛し合う画を、センセーショナルに提示したいというのが先にきて、ストーリーの整合性は後回しにされたような気もする。 また、少年に少しでも魅力があればよかったが、かわいげのない顔つきで、まったく好感が持てない。 誰にも感情移入できないので、置いてきぼりをくらった感じ。 ベリーショートのニコール・キッドマンの美しさが、ひたすらもったいない作品だ。 [DVD(字幕)] 3点(2012-12-09 01:49:51) |
415. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 舞台となるインドの光と闇の部分を、興味深く観た。 冒頭のクイズを、ラストの「運命だった」で落とすのがうまい。 ただ、学歴のない少年がクイズに全問正解していくのは、実体験から学んだこととはいえ、やっぱり説得力に欠ける。 [ビデオ(吹替)] 6点(2012-12-08 02:35:02) |
416. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 香りに取りつかれた男の猟奇的な物語。 主人公グルヌイユは、異常に鋭い嗅覚を持ち、少女の体臭に極上の香りを見出す。 禁断の香水作りのために、幾人もの少女が犠牲になる。 広場での数百人の大乱交が壮観。 ただ、それしか印象に残らない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-06 19:27:48) |
417. キリング・ミー・ソフトリー
ラストが読めてしまうのが、サスペンスとしては致命的。 凡庸な作品となっている。 主人公はかわいくて、エロいシーンはたっぷり。 ただ、それだけといってしまえば、それだけかな。 [DVD(吹替)] 4点(2012-12-06 17:48:50) |
418. クワイエットルームにようこそ
精神病院の閉鎖病棟が舞台なので、重いテーマを含んではいるが、松尾スズキの描き方が軽妙で重くならないのがいい。 登場するのがアクの強い人物ばかりで、面白い。 大竹しのぶはやっぱりすごい女優だ。 [DVD(邦画)] 7点(2012-12-06 17:37:30) |
419. ドリーマーズ
舞台はフランス。 映画を通じて知り合ったテオ、イザベルの兄妹と同居することになったアメリカ人の青年マシュー。 どこかぶっ飛んだ兄妹に翻弄される。 裸のシーンが多くて刺激的。 ただ、ストーリーは背景や哲学的なものがよくわからないので、ピンと来なかった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-06 17:34:40) |
420. ALWAYS 三丁目の夕日
昭和30年代、日本はまだ便利で豊かとはいえないが、活気にあふれていた時代の物語。 子供はゲームソフトで遊ぶのではなく、空き地でみんなと遊んでいた。 そうした時代を懐かしんで、ノスタルジックな気分にさせてくれる映画。 [DVD(邦画)] 8点(2012-12-06 00:46:32) |