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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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561.  ファイナル・プロジェクト 《ネタバレ》 
大仰なだけで陳腐な「核兵器」絡みのストーリー、国家規模の重大な事件なのに、コメディっぽいお茶らけたノリのおかげで、ご都合主義ばかりが目に付く下手な演出と緊張感に欠けたダラダラとした展開、そしてキレの無いアクションと、ジャッキー映画なのに褒める部分が見当たらない。  序盤の雪山をスノーボードで逃げるシーンはスピード感が無いし、人殺しとの「誤解」を受けたまま長々と見せられるカンフーアクションにも爽快感など感じられるはずがない。特に後半の水中でのスローな殴り合いには呆れ果てた。まさにドリフのコントレベル。スピード感が売りのカンフーアクションの良さを殺すだけで何のプラス効果も無い、まさに無意味な演出(いや、やってもいいけど、このシーンもダラダラと長すぎる)。  ラストも逃げるクルーザーに車で突っ込んで終わりと言う、これまたどこかで何度も見ているご都合主義的でありがちなオチ。
[地上波(吹替)] 3点(2007-04-07 04:41:41)(良:1票)
562.  60セカンズ 《ネタバレ》 
中途半端。  望まない車泥棒をやらされる主人公の苦悩も、かつての仲間たちとのドラマも希薄。見所であるべき盗みのシーンもあっさりし過ぎているので緊迫感に欠け、面白味が無い。コメディや恋愛要素も中途半端だし、カーチェイスもとってつけた感じで迫力不足。  また事情はどうあれ、あれだけの派手な盗みをした事は事実だからどうやって纏めるのかと思いきや、案の定、何のお咎めも無いご都合主義的なラスト(ハッピーエンドは好きだけどね)。  序盤はテンポも良いし、ニコラス・ケイジのキャラクターもハマっているから、本来はもっと面白くなっても良さそうなのになあ…。
[地上波(吹替)] 3点(2007-03-19 22:58:36)
563.  ユナイテッド93 《ネタバレ》 
書籍でもインターネットでもテレビニュースでも、いくらでも情報を得る事が出来る、あの前代未聞の歴史的テロ事件に関して、今さら中途半端に脚色された「ドキュメンタリー風味」の映画を見させられなければならないほど、我々はあの事件から何も学んでいないのだろうか?国家と民族のあり方やテロついて何も考えたりしていないのだろうか?  英雄的側面を強調する事で反論を封殺しつつ、何気に政治的プロパガンダに利用する事の方が、亡くなった被害者や遺族の方たちに対して失礼だと思う。 
[DVD(字幕)] 3点(2007-02-27 22:31:31)(良:3票)
564.  コンスタンティン 《ネタバレ》 
「悪魔と天使の対立」とか、「悪魔や妖怪を退治する闇の始末人」と言う陳腐な設定を、何の工夫も無く、そのまま使っている地点でセンスが無い。タバコと酒で身を持ち崩している、やさぐれたダークヒーローというのも、ハードボイルドの私立探偵などによくあるキャラだし、特に新鮮味は無い。むしろ完全無欠のヒーローよりも「何らかの欠点を持っている」というのはキャラ作りのお約束。  また、神や悪魔絡みのストーリーの大仰さに比べ、見せ方のスケールが小さく、結局、主人公の周囲でゴタゴタしているだけで、こじんまりとしてしまっている。時間的な制約もあるから仕方ないが、敵にも味方にも魅力的なキャラが出てこないので、相対的に主人公のキャラにも深みが出ていない。  敵対する悪魔(悪霊?)も人間の作った武器であっさり倒されたりするので、「此の世ならざる者」の迫力や恐ろしさが感じられない。相変わらず「悪魔祓い」と言えば「聖水」というのもワンパターン。  まして大天使ガブリエルや悪魔王サタンまで出しておきながらあの扱い。見た目に威厳や迫力が無いし、言う事、やる事もショボすぎ。本来あのレベルの大天使や大悪魔に人間風情が、戦闘力でも知性でも駆け引きでも、太刀打ち出来るわけないがな。あまりの霊圧で見た途端、金縛りで動けなくなるとか、反吐を吐くとか、時間を止められるとか、一睨みで武器を消滅させられるとか、色々と「格の違い」を表現する事って出来るじゃんよ~。  まあ何にしても、悪魔や魔物と戦うダークヒーローと言えば、やはり日本の漫画で「デビルマン」や「ベルセルク」などの傑作を見てしまっているから、どうしてもこの程度の作品では物足りない。戦闘シーンの迫力やセンスで言えば「バスタード」なども凄い。 
[DVD(字幕)] 3点(2007-02-20 16:14:28)
565.  マスク(1994) 《ネタバレ》 
CGのレベルが低いのは、時代を考えればある程度は仕方ないとは言え、その使い方や表現センスまでが古臭い。CGによるコミカルでオーバーな表現を売りにしているのだろうけど、今どき目玉が飛び出したり、アゴが落ちたり、地面に落ちてペラペラになったりと、「トムとジェリー」のようなあまりにも古典的な欧米型のギャグの数々を素直に笑うのはちょっと難しい。逆説的な意図、もしくは温故知新としてあえて古臭い事をやっているのか、未だに欧米では「ギャグ」と言えばこんなのしか思いつかないのか。  そもそも「マスクを被る事で超人的な力を得る」というのは分かるけど、あまりにもその能力が現実離れし過ぎているのが問題だと思う。そうなる「根拠」が語られないまま、悪い意味で「何でもアリ」になってしまっているので、マスクを被っている間のアクションやストーリー展開にまったく緊張感や説得力が無い。  警官に囲まれてるのに踊ったりするミュージカルっぽいシーンなども、それこそ「何でもアリ」で、個人的にはバカバカしくて呆れてしまうだけ。操作系能力も持ってるのかよって話でしょw。  また、そんなコミカルな表現を強調しているとは言え、あまりにも合成である事があからさま過ぎ。もちろんこれがアニメならそんな事に文句は言わないが、やはり作中では本物(現実)という前提で話を進めている以上、合成の「齟齬」をコミカルな表現で誤魔化しているようにしか見えない。  ラスト間際でも、マスクを被るのが犬だけじゃなく、他の登場人物にもどんどん乗り移って、敵味方関係なく大騒動になるようなハチャメチャな展開にして欲しかった。肉体や表情の変化は突飛なのに、肝心のストーリー展開やアクション演出が地味。  中途半端にシリアスにしたり恋愛要素を絡めてないで、もっとコメディとしてハジけないと、こんな「何でもアリ」のマスクを出す意味無いでしょ。 
[地上波(吹替)] 3点(2007-02-14 22:52:00)
566.  サンダーアーム/龍兄虎弟 《ネタバレ》 
身体をはってるからとか、大怪我したから傑作とは限らないわけで。  いつも通りのジャッキー映画とは言え、今回はいつも以上にストーリーが稚拙。そこをお約束の肉弾アクションで補っているんだろうけど、そのカンフーやカーチェイスも今作は中途半端。ふたりの相方にもまったく魅力が無い(特に男)。金持ちの女も命の危険があるのに、わざわざついて来る理由が分からない。ついでに存在理由も(笑)。20年前の作品とは言え、お笑い部分のセンスも古臭いし、三人の恋愛ドラマも薄っぺらい。  他の方の指摘にもあるように、てっきり世界各地の遺跡に「神の武器」を取りに行くアクションアドベンチャーかと思っていたら、お笑い要素で誤魔化すご都合主義的なストーリー展開や、邪教徒なのに正々堂々と肉弾戦を挑んできたりと、緊迫感の無い戦いばかりが目立つ、中途半端なアクションコメディ。ラストもめちゃくちゃ中途半端な終わり方。ラスボスのような強敵と戦うでもなく、何の盛り上がりも無いまま終了って…。気球に飛び移るシーンも木の枝が見えてるし。  とにかく話の持って行き方や演出にセンスが感じられない。相変わらずエンディングのNG集の方が面白い。  ジャッキーファンには申し訳ないけど、いくらなんでもここの平均点は高すぎると思うので、この点で。  
[地上波(字幕)] 3点(2007-01-21 02:59:10)(良:1票)
567.  オリバー・ツイスト(2005) 《ネタバレ》 
孤児を通して現実の厳しさや人と人との繋がりを描きたかったのかも知れないが、子供を出して苦労させれば感動が生まれると勘違いしているのか、感動させようという気ばかりが先走っていて、肝心の人間が描けていないという本末転倒な作品。  登場人物の心理描写は大雑把で魅力が無く、ストーリー展開は不自然で必然性に欠け、ご都合主義以前。  特にオリバーはいくら子供とは言え、物語の最初から最後まで状況に流されているだけで、自分で何かしようという意思が感じられない。そのあまりの主体性の無さゆえに主人公でありながらストーリー展開にほとんど関与していないという有様(何のためのタイトルなのか?)。そのくせ序盤では親切にしてくれたお婆さんの家を出てまでロンドンに行こうとしたり、どういう性格で、どう演技させたいのか分からないキャラ。  また、昨日今日会ったばかりのオリバーに対して、何の根拠も無く「善意の光が宿っている」などと言う金持ちのジジイ、盗品売買をやっている割には覚悟の無いフェイギン、ひたすら暴力的でトラブルメーカーでしかないビル、なぜ仲間を裏切ってまでオリバーを助けたい心境になったのか分からないナンシーなど、とにかく人物の心理が描けていない。そのため物語展開に説得力が無く、感情移入もしにくい。  終盤の展開など、ほとんどオリバーは無関係。屋根の上でも逃げようと思えば逃げられそうなのに、これまた主体性無くダラダラと着いて行くオリバーにウンザリし、おまけにビルは足を滑らせて首を吊って死ぬという、アホな決着。  結局、自主的には何もやっていないオリバーだけが幸せになってハッピーエンドで、関係者はほとんど不幸になり、他の少年たちがどうなったかも語られずじまい。人生の皮肉を描いたのならある意味で秀逸とも言えるが、もちろん監督本人は大真面目に感動ドラマをやっているらしい。  二時間以上もかけてやるには無駄なシーンも多いし、あまりにも人間が描けていない。  PS.ナンシーがビルに毒(?)を飲ませるシーンは何だったんだ?ただの薬ならやけに思わせぶりだし意味不明。 
[DVD(吹替)] 3点(2006-11-24 22:17:27)(良:1票)
568.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。  この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。  ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。  何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。  その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。  今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。
[地上波(吹替)] 3点(2006-11-09 16:22:18)
569.  PROMISE プロミス 《ネタバレ》 
序盤の「真の愛を得られない」という約束からして唐突で、何で飢え死にしそうな少女にそんな約束をさせるのか意味不明。  そもそも光明や崑崙が傾城をそこまで愛する理由や過程がまったく描かれていない上に(特に光明)、傾城もそこまで美人じゃないし、単に我侭なだけで、どこにでもいる女にしか見えないから魅力が無い。各登場人物の心理描写も大雑把すぎるから三者三様の恋愛ドラマに説得力が無く薄っぺらい。  「無歓があの時の少年でした」というオチも「だから何なの?」と言うしかない。お前も飢え死にしそうな少女に饅頭を騙し取られたくらいで人間不信になるなよ。笑うところ?  ワイヤー&CGまみれのアクションも中途半端。この手の重力無視&慣性無視の不自然な動きは見飽きた。暴れ牛の突進シーンで、早々にしてこの作品に対する期待と興味が失せたが、傾城を凧のように引っ張って連れ出すシーンでようやくバカ映画なんだと気付いた(笑)。  とは言え「バカ映画」と言うほどにはバカに徹した感も無く、基本的に真面目にやってしまっている中途半端さが見ていてもどかしい。「キル・ビル」などが代表例だが、要するに、感動させたいのか笑わせたいのか、どっちつかずになっている作品が個人的に嫌いなのだ。中途半端な恋愛ドラマに時間を使ってないで、やるならもうとことんバカアクションに徹して欲しい。確かに多少はカッコ良いアクションや笑ってしまうシーンもあったが、それもどこまでが計算で、どこからが天然なのか分からない微妙な演出が多い。日本のゲームやアニメの影響を変な風に受けてしまって、肝心のエッセンスを抽出できていない感じ(典型があの暴れ牛のシーン。冒頭から牛にメインキャラを追いかけ回させ、しかもバタバタと四つ足で走らせるなんて珍妙なセンスは日本人には無いなあ…)。  その他、突っ込みどころは数え切れないが、それこそ真面目に突っ込むような作品ではないのだろう。バカ映画と割り切って見れる人や、変種の映画を見たい人ならどうぞ。
[DVD(吹替)] 3点(2006-11-01 20:08:50)(良:1票)
570.  プレデター2 《ネタバレ》 
偶然にも「プレデター」→「AVP」→「プレデター2」という流れで鑑賞して来たので、ラストの展開もエイリアンの骨もすんなり享受。  ただ、プレデターが勇敢な戦士であるという、後付け的なキャラ設定が出てくるのは良いとしても、基本的に「強さ」や「勇猛さ」を示すための戦いのはずなのに、全員揃って光学迷彩なんか使ってコソコソ姿を隠して不意打ちしたり、あれだけ強力な武器を使ってるのに、よれよれの中年刑事にやられたりと、正々堂々としているのか姑息なのか、強いのか弱いのかさっぱり分からない。この辺のキャラ設定の曖昧さ、中途半端さが最大の難点であり、敵キャラとしての凄みや魅力に欠けている原因。  アクション面の演出にもセンスが無い。前作でも思った事だけど、すごく科学が進んでいるという設定の割には、彼らが使っている武器も、現在の人類の武器を少し強力にした程度のものなので見ていて意外性や迫力が無い。はっきり言って発想が貧しい。  赤外線しか感知できないという視覚の設定も、人間を対戦可能レベルに引き下げるためのご都合主義でしかないし、そのくせ作中では、その設定を上手く活かした戦いになっていない。  全体のテンポも悪い。ラスト30分辺りからはテンポアップするはずの展開なのに、この作品はダラダラしちゃって、一向に盛り上がっていかない。  とにかくアクション映画として中途半端。良い意味での「ハデさ」や「思い切り」が足りない。この中途半端さが知名度の割りにシリーズ化していかない要因だろう。
[地上波(吹替)] 3点(2006-10-24 02:34:41)(良:1票)
571.  フォーガットン 《ネタバレ》 
確かに一歩間違えばコメディ。  前半、壁の落書きを発見する辺りまでは日常と非日常のバランスが絶妙で、今後の展開に期待できたが、中盤、国家安全保障局ってのが出てきた地点で、この作品に対する興味の半分が尽き、そして「宇宙人オチ」が確定してからの数十分は真面目に見る気も失せた。  途中までは、まだ「そう思わせておいて論理的なドンデン返しがあるかも知れない」という希望を持てたが、それも人間がすっ飛んでいくシーンが出てくるまで。  最初は「どうせ国家が非合法な人体実験をしているというオチだろう」と思っていたので、その斜め上をいく「宇宙人による人体実験オチ」という、より陳腐で荒唐無稽な形で落としたのは、ある意味スゴい。今どき、こんなオチを真面目に持って来れるという、図太い神経だけは見習いたい。  それにしても、この手の作品を見て思う事は、やはり「妄想系サスペンスは始まりが良くても、オチが難しい」という事。「ホントに妄想」か「誰かの陰謀」かの二通りのパターンしかやり様が無いんだから、オチへの持って行き方には注意して欲しい。今作は早い段階でネタバラシし過ぎるので、後半息切れし、陳腐な展開に長々と観客を付き合わせてしまう脚本構成の不手際が目立つ。  また監督はミステリー的な謎解きよりも、「親子愛」を主軸にしたかったみたいだけど、主人公の母親だけが記憶を消されないのは、単純に「愛情が強いから」という漠然とした理由以外はっきりせず、他の親たちの子供に対する思いが描かれないので、テーマにも説得力が足りない。  どうせトンデモサスペンスなんだから、いっそのことラストは行方不明になった子供たちとその親が力を合わせて「親子のスーパー愛情パワー」とかで宇宙人を倒すというバカっぽい展開にした方が良かったんじゃない?宇宙人が「な、なんだ、この未知のパワーは!?」とか、「い、いかん、測定装置が振り切っている、このままでは、エネルギーが逆流してしま…、ぐわわわ~~~!」→UFO爆発、みたいなw。  ま、そんな展開だったら10点あげても良かったけど、これじゃあ、前半7点、中盤3点、後半0点。平均で3点あたりが限度かな。   
[DVD(吹替)] 3点(2006-10-22 09:58:02)
572.  博士の愛した数式 《ネタバレ》 
やはり最大の難点は、博士の記憶が80分しか持たない事に対する、博士自身と周囲の人間の苦悩、苛立ち、不安感、虚無感、生活するうえでの不自由などが、ほとんど描けていない事。「人の記憶とは何か」という最も描かなくてはならないテーマを追求せず、ただ何となく「記憶よりも今が大切」という安易な言葉の雰囲気に引きずられているだけの作品に思える。  「記憶を失くしても人は生きていける」とか、「今を大切にしよう」という問い掛けは分かるんだけど、「人は記憶と共に作られる」というポイントが描けていないから、記憶を失くす苦悩も伝わってこない。  また、博士の家が資産家で金銭面での不自由が無いという設定もご都合主義的。もの凄くヒネくれた見方かも知れないけど、博士が働けなくても家政婦を雇えるほどの「経済的余裕」があるからこそ、義姉も家政婦も博士を許容していられるんじゃないの?そういう現実面を無視して、「ふたりの無償の愛に感動した」とか「人と人の繋がりが大切」なんて綺麗事を言われても共感できない。仮に博士に身寄りも財産も無いとすれば、あの家政婦が引き取って面倒を見れるのか?「金の切れ目が縁の切れ目」なんて言いたくないけど、それ位は現実的に突っ込んで考えてみるべきじゃないかな?  また、なぜ博士は虹や夕日を数式で表現しないのか?すべての事象を数式で表すくらい、数字に対するパラノイアな描写が欲しかった。そのくせ子供に優しいという面をやたら強調しているので、返って偽善的に見える。  高校生たちのリアクションも優等生的すぎて気色悪い。子役もヘタクソ。薪能のシーンも無駄に長いし、必要性を感じない。  さらに、閉じた心を象徴する「閉め切られた木戸」を開けるシーンでもセリフで説明しちゃうし、作品を通して「前向き」というメッセージ性が強いのに、ラストはモノクロで終わる上に、エンディングも暗い曲が垂れ流されるだけ。ラストもダラダラしないで「これが…、博士の愛した数式です」というセリフで終わらせた方が感動的じゃないか?  感動ドラマとして素直に見ようにも、全体的に演出センスが無いので、突っ込み所ばかりが目に付いて仕方なかった。
[DVD(邦画)] 3点(2006-10-17 04:32:52)(良:4票)
573.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  映像以外の完成度はシリーズ最低。作品として深く描くべき部分を省略し、どうでもいい部分に時間をかけているので、突っ込み所や説明不足な箇所が山積したままストーリーが展開する。  相変わらずハリーは状況に流されているだけで、魔法を上手くなろうとしたり、過去の謎を探ろうという意欲が感じられない。そのくせボス戦は「主人公特権」で何とかなるため、いつまで経っても主人公としての成長が見られない。  ドラゴンとの戦いも他の選手がどう対処するのかと期待してたら、なんと三人の戦いはカット。学園対抗戦の見せ場である戦闘シーンを省略する感覚が分からん。攻撃魔法で倒したり、精神操作でドラゴンを手なずけるとか思ってたのに拍子抜け。選ばれた連中の能力も分からず仕舞いだし、おまけにハリーはホウキで逃げ回ってるだけ。おかげで「相対的に描けたはずのハリーの能力や強さ」も曖昧なまま。勿体無い…。  またハリーを卑怯者呼ばわりしてボロクソ言ってた連中も、金の卵を取ってきた途端に祝福し始め、同じくロンとも仲直り。その間、ハーマイオニーやロンがどこで何を思っていたかの心理描写も無し。  あげく、その後はどうでもいいダンスパーティを長々と始める始末。学園青春ドラマも良いけど、思春期特有の複雑な心理などは、まったく描写されていない。彼らの心情をきちんと描かないから、ハリーとロンたちの仲違いも彼らの精神的な糧になっているように見えない。こんな事に時間を使ってる暇があるなら、もっと他にやらなきゃならない重要なイベントや説明しておく伏線がいくらでもあるはず。  ヴォルデモートもえらく簡単に復活するし、ラスボスとしての凄みや魅力が圧倒的に不足。またヴォルデモートが「対抗試合」を利用して復活するというのが意味不明。迷宮の優勝カップに触れると墓場に飛ばす呪文をかけておくというのも意味不明。ハリーを誘き寄せたいだけなら何でこんな回りくどい事をする必要がある?  「お前には友がいる」という綺麗事を言われても、そもそも友人たちの活躍や成長なんてほとんど描かれていないし、だいたいあのヴォルデモートにハリー以外の友人がいても何の役にも立たないでしょ。シリーズ通して「友人との友情と成長」を描いてこないからこうなる。
[DVD(字幕)] 3点(2006-09-27 22:58:40)(良:1票)
574.  ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ<TVM> 《ネタバレ》 
ファンとして新作が出てくれた事は嬉しい。  ただ、出来の方は相変わらずショボい。  前作「天使の策略」に比べれば、いくらかマシにはなったものの、はっきり言って前作は悪すぎたから論外。  盗む獲物や敵キャラの取って付けたような設定に加え、ありがちで強引なストーリー展開。そして、その強引さを中途半端なギャグとご都合主義で誤魔化すため、ラストに行くに従ってグダグダな展開に。  しかも今回はなんと五右衛門がギャグ担当。珍しい設定に期待したのに、結局、不二子に協力しているからと言うだけの理由で無理やり途中退場させられる。やはり従来のテレビ映画シリーズ同様、ファンが見たいと思うようなルパン一味の「活躍のさせ方」がまるっきり分かっていない。  よくルパンのキャラに対する批判としてやたら「旧シリーズ」と比較する人がいるけど、個人的には「カリオストロ」のように義賊としてのルパンが好きなので、こういう優しい性格に違和感は無い。今作の問題はそういう事ではなく、各キャラ独自の「個性を発揮した見せ場」が無いこと(もっともこれはシリーズ共通の問題だけどw)。「主役を光らせるには脇役の活躍が不可欠」という脚本作りにおける基本が分かってない。主役だけが目立っていれば良いという作り方は、要するに前時代的。  ルパンとツンデレな関係の次元はまだマシな扱いだが、悲しいかな敵側に魅力が無いので、相対的に次元にも勢いが無い。銭形の活躍もこれまた中途半端で、いてもいなくても話が成立する程度の扱い。敵にもルパンにもつかないという不二子の役回りもワンパターンすぎる。ヒロインのキャラ設定もありがち。おまけにラストは「カリオストロ」の劣化コピー。  監督や脚本を書いている人は業界では有名なようだけど、はっきり言って感性が古い。このままじゃルパンの名が廃れる一方だし、せっかく最近は一般にも漫画やアニメのレベルの高さが認知されてきたのに、こんな駄作を作られちゃ、元の木阿弥だよ。 
[地上波(邦画)] 3点(2006-09-18 15:19:43)
575.  悪魔の棲む家(2005) 《ネタバレ》 
最近のリメイクブームに乗っかって安易にリメイクされただけの凡作ホラー。  どこまで実話をベースにしたかは知らないが、オリジナルが古典というだけあって、今となってはさすがに基本となるストーリーが余りにも普通すぎる。  もちろん映像面での進化はあるが、肝心の恐怖演出に関しては、この手のホラーにありがちな突然の音でバーンと驚かせる安直なパターンの繰り返し。幽霊も姿を見せすぎだし、出現タイミングなどにも工夫が無い。  ストーリー展開も最初から最後まで予想通りで意外性は皆無。ラストも家族が力を合わせて悪霊を退治するわけでもなく、必死に逃げ出して終了。義父の精神が正常に戻っても失った信頼はもう絶対に取り戻せないだろうw。  当時のテイストのままリメイクするのも良いが、特に競争の激しいホラーやサスペンスというジャンルには、既に似たような作品どころか、アイデアや演出の面ではるかに進化している作品が沢山あるんだから、シナリオや演出面で相当の工夫をしないと現代では通用しないし、わざわざリメイクする必然性も無いでしょ。
[DVD(字幕)] 3点(2006-09-02 20:14:37)
576.  ギミー・ヘブン 《ネタバレ》 
せっかく「共感覚」という面白そうなアイデアを盛り込んだのに、それがミステリーのギミックとしても、テーマとしてもほとんど機能していないのが最大の欠点。  さらに肝心の脚本構成は文字通り「話」になっていない。陳腐で恥ずかしいセリフ回し(「君はオレが守る」とか「君の目は好きだったビー玉に似てるんだ」etc.)、センスの無いネーミングの数々、ダラダラとした展開、説明不足な人物描写、「共感覚」を表現するためのビジュアル面での演出不足、説得力に欠ける殺人の動機etc.etc...。坂本裕二氏は映画「世界の中心で、愛を叫ぶ」の脚本担当らしいが、はっきり言ってセンスが古いと言うか、感性がベタ過ぎると思う。  あの少女が共感覚を持つがために、誰とも分かり合えない孤独から人を殺すというのは、まあ分からないではないが、なぜ養父を次々に殺すのかが意味不明。虐待されていたとか?いまいち分からない。  また、新介が好きなら、なぜ貴史について行く?はっきり断っておけば殺す必要すらないじゃん。むしろ邪魔なのは恋人の方でしょ。それに貴史があそこまで彼女に惚れ込む理由もはっきり描かれているわけではない。  他にも適当に逃げた先の廃墟に監視カメラが取り付けてあったり(しかも貴史がどこに逃げて行くかも分からないのに、ちょうど見やすい位置にあるw)、「ピカソ」がプリペイドの携帯電話の番号を知っていたり、暴力団とどう関係しているのかとか、あのゲームをやっているとなぜ死にたくなるのかとか(あんな単調なクソゲーをトリップするまでやり込むわけないだろw)、突っ込みどころは数知れず。凄腕のハッカー(クラッカー)とか?とにかく基本的に設定の荒さが目立つし、人物描写も薄っぺらい。  音楽の使い方は悪くないし、「共感覚」のアイデアさえ作中で上手く活用出来ていれば面白くなる潜在力はあったはずだけに惜しい。脚本ですべてダメにされた感じ。
[DVD(邦画)] 3点(2006-08-31 17:29:54)
577.  デモリションマン 《ネタバレ》 
「行き過ぎた管理社会」というありがちなSF設定、近未来世界の描写の中途半端さ、「ヤツは悪夢だ」とまで言われている割に、何の凄みも迫力も魅力も無い、ウェズリー・スナイプス演じるアタマの悪い体育会系の悪役、裏で糸を操っていた黒幕が何の必然性も無くあっさり退場するテキトーなストーリー展開、そのストーリーにまるっきり絡んでこない地下組織のメンバー(この組織のリーダーもアタマ悪そう)、中途半端な未来の武器、派手にドンパチやってるだけで「主役にはどんな武器も絶対に当たらない」というアタマの悪いご都合アクションetc.etc...。  真の黒幕なんてキャラを出すくらいなら、悪役と主役が仕方なく手を組むハメになって、「お前を信用したワケじゃないぜ(by.スタローン)」とか、「あいつをブッ殺したら次はテメーだぜ(by.スナイプス)」とか、そういうお約束な「ツンデレ展開」があるでしょうが!  結局、解凍しようとしてた何十人もの死刑囚も復活させず終いだし、ハジけ切れないと言うか、盛り上がらないと言うか、つまんないよなあ。日本の漫画なら、凶悪な殺人鬼とかを復活させて主人公と戦わせるくらいの事はやるねw。   まあとにかく全体的にやってる事が中途半端。コメディ:シリアスの配分が3:7くらいという、実に中途半端なバランス。コメディ要素を入れて、軽いノリを醸しているから、真面目な部分にも説得力が無く、テーマも底が浅い。これなら最初からおバカ映画に徹した方が良かったんじゃないの?  
[地上波(吹替)] 3点(2006-08-14 20:07:08)(良:1票)
578.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 
高評価が多いけど、個人的には子供にこそ見せたくない作品。申し訳ないけど酷評です。  どうも、この監督さんとは「シザーハンズ」以来、イマイチ相性が合わないなあ~。この作品も「オレって、夢のある世界も作れるけど、それだけじゃなくて、ちょいと現実の厳しさや皮肉なんかも盛り込めるんだゼ」と言わんばかりの斜に構えた露骨な狙いがヒシヒシと伝わってきて、見ていて鼻白む。  現代のおとぎ話を気取っているのかも知れないけど、もともと昔話や童話は毒を含んでいるものだし、幻想的な世界観とコメディタッチなノリとのギャップによる「寓意の強調」という演出もよくあるものでしょ。  だいたい主人公の少年が拾った金をネコババし、それでチョコを買うという「外し方」が露骨すぎ。「現実世界では必ずしも正直者じゃなくても幸せになっちゃうよ」ってか。原作ではお金を拾う事の葛藤があるそうだが、ネコババした事には変わりない。  そのくせラストはお定まりの家族愛でハッピーエンド。実に偽善的。たかが一日、一緒に工場見学して、親父と再会しましたってだけで、お互いの何が分かるの?ましてジジイたちとは直接会ってもないじゃん。そんな事で家族のように振舞える事自体が自己欺瞞で気色悪い。おまけに歯医者の親父は最後の食事会の場にいないという中途半端さ。  現代社会において理想的な家族像が崩壊しつつある根本原因の追究や代案も無いままに、「家族は大事」などと締めくくられてもねえ…。
[DVD(字幕)] 3点(2006-08-09 19:21:52)(良:1票)
579.  ブラザーズ・グリム 《ネタバレ》 
一言で言えば「中途半端」。  見た後でテリー・ギリアム監督と知って納得。もちろん監督なりの狙いはあるのだろうけど、個人的にこの監督のセンスとはちょっと肌が合わない。  グリム童話を現代の撮影技術で再現した真面目な作品かと思いきや、ファンタジー、コメディ、アクションの要素を中途半端に足し合わせたジャンル不詳の中途半端な作品だった。基本的にグリム兄弟や童話を扱いながら、出来上がった作品から「素材の必然性」がほとんど感じられないのが致命的。  使用される小道具や衣装などはそれなりに凝っているが、森のシーンなどは「いかにもセット撮影」という人工的な印象で、セット特有の違和感や狭苦しさがあり、森の闇の底知れぬ深さや自然の美しさといった「空気感」をまったく感じない。これなら普通にグリム童話の絵本を読んでいた方がよほど幻想の世界を感じられる。  こんな中途半端な娯楽作品にも成り得ていないファンタジーアクションじゃなくて、史実に基づいてグリム兄弟の生い立ちやグリム童話の成立過程を追ったドキュメンタリータッチの作品にするか、兄弟の詐欺行為やハッタリが現実の事件や伝承などとリンクしていくような、「グリム童話の新解釈」としてリアルに描いてくれたら、もっと面白くなったはず。期待とはまるっきり違っていた。
[DVD(字幕)] 3点(2006-07-05 19:01:36)
580.  CUBE ZERO<OV> 《ネタバレ》 
もともと一発ネタに過ぎないアイデアに、国家機密とか、軍事利用みたいな陳腐な理由付けをしてしまった前作の地点でこの作品の命脈は絶たれていたが、今作も懲りもせず必要以上に裏方の仕事内容を暴露してくれるため、一作目にあった得体の知れない不条理な恐怖感は完全に雲散霧消している。この手の作品は視聴者に客観的な視点を預けてはいけないのだ。  不条理な状況下での視聴者をも含めたサスペンスドラマこそが「CUBE」=「密室劇」の魅力である事を忘れている。  そのくせ、組織の目的の詳細は曖昧なままで適当にお茶を濁しているし、施設の大仰さと被験者にやらせている事があまりにも乖離しているのも相変わらず。  シリーズ共通の疑問として、部屋の座標番号以外に脱出の手掛かり(情報)が無い施設に人間を閉じ込めたところで、何か有益なことが分かるのか不明。おまけに不条理な即死トラップまみれときたら、自暴自棄になったりパニックになったりするだけに決まっている。非合法な心理実験にしても兵器の人体実験にしても、ここまで大金を投じてこんな珍妙な建物を建てる合理的な理由がさっぱり分からない。国家プロジェクトと言うなら、もう少し人間の心理や知性、体力を測るそれなりの仕掛けが無いとこんな事やってもまったく無意味でしょ。中途半端な理由付けは、こういう「したくもない突っ込み」を生むだけ。  また、いつの間にか少女が助かっているというラストも意味不明。いつどこで助けたの?主人公の妄想?どっちにしてもオチとして中途半端すぎ。  売りであるトラップの数々もアイデア枯渇でつまんないものばっか。グロさを強調してあるだけで、罠として面白くも怖くも何ともない。頭を使わせたりする心理的な駆け引きがまったく無いので、単に殺すためのトラップになってるだけ。   もともと合理的な説明が出来ない作品だから、ZEROと称してわざわざ一作目と繋げる必然性も感じなかった。
[DVD(字幕)] 3点(2006-07-04 00:42:46)(良:1票)
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