41. エド・ウッド
史上最低の映画監督なる究極に不名誉なレッテルを貼られているエド・ウッドだが、この作品を見る限りでは、映画を心から愛して病まなく、たまたま彼が撮った映画が世間から受け入れられなかったという哀れな人物に思えた。本人の作品は未見なのでなんともいえないが、この作品から判断するに、俺としては彼よりも金儲けのことしか考えてない馬鹿な監督の方がよっぽど“最低”である。 8点(2003-11-14 01:51:34) |
42. スターシップ・トゥルーパーズ
《ネタバレ》 ※2021年更新 初見の時は、ハインラインの「宇宙の戦士」のことや、プロパガンダ映画をちゃかした意図があった、なんてことは露知らず。戦争賛美映画とか書いてましたが、ちゃんとそうしたことを理解したうえで観るととにかく面白い作品でした。 ヒヨッコ兵士がだんだん戦士の顔になって様、軍隊ものに付き物の頼れる鬼軍曹、友情、恋愛、そしてそれらを派手なドンパチとグロテスクな描写で彩ることで究極のバカ映画(誉め言葉)になっていて、純粋に楽しい作品でした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2003-11-03 11:06:00) |
43. 八仙飯店之人肉饅頭
なんかねぇ…ここまでゲンナリさせられる作品も珍しいよ。生きるために仕方なく人肉を喰ったりだとか、悪くても自分の趣味で喰ってるとかはよく聞く話だけど、料理して他人にまで喰わしてるとは…本当に実話かよ!?と思わず疑いたくなってしまう。全編にわたって残酷なシーンが何回も登場するけど、それだけならまだいいわけ。しかしねぇこの映画、それだけじゃないんだよ…問題は登場する刑事たち。前半はとにかく明るいというか明らかにコメディのような雰囲気を漂わせてるんだけど、それだけならまだいいの。でもねぇ、事件の捜査に至っては物凄~く手抜き。しかも犯人を自白させようと踏んだり蹴ったり、それでダメだと殺させた家族の親類がいる刑務所にぶち込んで集団リンチ、それでもダメだと3日間不眠不休で…と、犯人以上に残酷な拷問を繰り広げる。いやぁぶっちゃけ、ここまで憂鬱な気分になった映画は初めてだ。ここで断言しよう。この映画は“最低”である。 2023年10月8日更新 自分にとって数少ないトラウマを植え付けた作品なので、前回のコメントでは0点にしていたんですが、「そういう作品」として考えるとやはりよくできている、としか言えません。 あの頃から比べてこれ以上に残虐だったり陰惨だったりな作品をそれこそ山のように観てきましたがやっぱりこれを超えるのって出会えてません。なのでそう考えるとやはり0点はおかしいな、ということで点数を変更します。 [ビデオ(字幕)] 8点(2003-11-03 08:55:28) |
44. アラジン(1992)
《ネタバレ》 ※2021年7月30日追記 2019年版の実写映画の方もすごく良くできていますが、やはりこうした題材はアニメーションだからこその荒唐無稽さが楽しいわけで、その点やはり本作は改めて観返してみてもテンポの良い演出と楽曲で圧巻の楽しさ。 現代風にアレンジはされていますがコロコロ変わる展開や場面場面の臨場感と疾走感のあるカメラワークとスコアで終始飽きさせない作り。 正直絵柄の好みはありますが、それ差し引いても楽しい映画でした。 [ビデオ(吹替)] 8点(2003-10-27 16:49:03) |
45. アンドリューNDR114
《ネタバレ》 ロボットに感情移入したのはジョニー5以来だ。最初は、ショート・サーキットとAIを足して2で割ったような作品かなぁと思ってたけど、見ていくうちに、AIという意見を撤回した。人間でないゆえに普通に愛されることの無いアンドロイドが、次第に人間の心に目覚め、最後には認められ、人間でないものでも人に愛してもらえるというストーリーは、確かに陳腐ではあるにしろ、とても感動的だった。これを見た後、壮大なホラを吹いたAIがより一層駄作に思えてきた。まぁ、あちらも、キューブリックが監督すればまた一味違ったんだろうけど… 8点(2003-10-25 03:00:03) |
46. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱
(リンチェイ主演3部作を借りたつもりが、何を血迷うたかこれの代わりに“~天地激震”なるものを借りてしまった…)天地黎明の方がアクション的には好きですけど、こちらもなかなかいい出来です。前作をはるかに超えるほどの人間離れした技がたびたび出てきますが、ワイヤーで吊ってると判りつつも積み上げられた椅子の上や梁の上での格闘戦は見ごたえ十分。その他にも、リンチェイの実力がはっきりとわかるほどに激しい棒術戦など、アクションにかけてはまさに一級品です。 8点(2003-09-29 00:43:55) |
47. ネクロマンティック【特別版】
2023年10月8日更新 ドイツが誇る三大ゴア監督のうち一番インモラルなテーマを扱っているユルグ・ブットゲライトが贈る悪名高き2作を一つに再編集したもの。 この手のジャンルでは唯一無二、人をめちゃくちゃ選ぶ作品だけどほかの追随を許さないパワーを持っているのですごい作品なんだなぁと改めて思う。 [ビデオ(字幕)] 8点(2003-07-04 00:23:04) |
48. パルプ・フィクション
この映画が初めてのタランティーノ作品です。他はまだ見ていないから何ともコメントしがたいけど、この映画はぶっちゃけ、はじめは全く意味がわからなかった。でも、段々見ていくうちに話の辻褄が合ってきて、この作品の面白さが判ってきた。まず、オープニングからしてイカしている。サミュエル・L・ジャクソンは独特の雰囲気を放っているし、ジョン・トラヴォルタは相変わらずクールな悪役を好演しているし、その他にもブルース・ウィリスやヴィング・レイムス、クリストファー・ウォーケンなどといった魅力的かつビッグな顔ぶれが勢ぞろい。そして、二重三重と交差する時間軸の中で多数のエピソードを描き、最期にそれが一つにまとまるという作品構成はさすが。特に一番の見所はやはり、ラストのサミュエルの説教のシーン。手に汗握る緊張感もあるが、何より自分の人生観を考えさせられる。登場人物のセリフも(字幕じゃなく)Fuckin’~やMother fucker、Son of a bitchなどと汚い言葉を連発しているが、それぞれの登場人物の性格やアメリカという国柄を実によく表現していると思う。ぜひもう一度見てみたい。 8点(2003-06-12 03:13:16)(良:1票) |
49. ベルベット・ゴールドマイン
グラム・ロックというより、“ジギー・スターダスト”を聞いたことないと楽しめないんじゃないかな。冒頭、そして終盤のUFOの登場シーンはそれぞれ“MOONAGE DAYDREAM”“STARMAN”、スレイドの全盛期や人間関係は“LADY STARDUST”、そして彼と、グラム・ロックの衰退は“ZIGGY STARDUST”“ROCK'N ROLL SUICIDE”といった印象を受ける(マックスウェル・デイモン&ヴィーナス・イン・ファーズの元ネタはジギー・スターダスト&スパイダーズ・フロム・マーズ)。映像としては、当時の回想録のような感じも受けなくはないが、音楽もセンスがいいし、作品としてはまとまっている。ただ、やはりあの音楽についていけない人には退屈な映画だと思う(ちなみに何故ボウイの名前や曲が登場しないかは、「映画で俺の曲を使うのは止めてくれ」とボウイ自身が言ったかららしい)。要は、この作品を見る前にジギー・スターダストを聞けと……… 8点(2003-06-07 20:37:51) |
50. 逃亡者(1993)
《ネタバレ》 実はこの作品が元はテレビドラマで、更には実際に起きた事件が元と云う事を知ったのはかなり後の事だったりします。そして、この作品の事を知ったのは実はWhat's マイケルの中のパロディだったわけですが…。 ま、そんなことはどうでも良いとして、若干キンブル医師が超人的に描かれているかも?という描写はありますが、名医師と敏腕連邦保安官ジェラードの手に汗握る攻防がとにかく見ものです。 中盤、刑務所内で名前を呼ばれてつい反応してしまうのは、人間の条件反射を上手く描いていると思いますし、下手な変装をしていないのもまたリアリティがあって良いです。いくら指名手配とはいえ、四六時中テレビや新聞等を見ているわけでもなく、ましてや通りすがりの人の顔なんていちいち覚えていないのが現状。他人は自分が思っているほど自分に関心がないということをもろに語っている描写だと思います。 真犯人究明というサスペンスフルな展開もあり、やはり多くの映画の見本になるような作りをしていると思います。 [DVD(字幕)] 8点(2003-05-31 03:53:41) |
51. TAXi
こんなタクシー乗ってみたいな。急ぐのは得意だ、だけど命の保障はしません。てか?なわけないし。作品自体にスピード感があって面白い映画。ストーリーなんてあるようでないようなもの。要はただ全速力でラストまで突っ走るのみ!振り落とされないようにシートベルトはちゃんとお締め下さい。 8点(2003-05-26 18:41:23) |
52. セブン
《ネタバレ》 ※2021年7月31日訂正 この作品以降、今作を模倣するような作品が多くなったことと、猟奇殺人ものでありながらある意味で芸術作品にまで昇華させている点で、フィンチャーという監督はやはり只者ではないんだな、と言うことを痛感します。 冒頭から陰鬱に降り続ける雨、暗い室内、人びと、それに対してラストでは一気に空が晴れ、しかし決して「晴れやかなもの」ではない。 殺人描写に関しても、内容はとてもえげつなく、自分も観返すのを少しためらうレベル。しかし実際の描写といいうのはほぼ皆無で、断片的に映るか証拠写真程度。でもそれが返って想像力を掻き立て、被害者の壮絶な最後を想像させてしまうのですごいです。 ミルズとサマセットの対比についても、老練なベテラン刑事と血気盛んな若手の対比が随所に盛り込まれ、結果それがラストに活きているという仕掛け。それなので彼の行為もより「説得力を増す」ものだと思います。 今ではこうした作品も多くなりましたが、やはり時間が経っても異彩を放つ作品です。 [地上波(吹替)] 8点(2003-05-26 16:26:10) |
53. 鉄道員(ぽっぽや)(1999)
俺は広末涼子と大竹しのぶは嫌いなんですが、この映画は素晴らしく、好きな映画です。、雪国を舞台に、廃線が決まった駅で一人鉄道員として働く主人公。そして、幼くして亡くなった娘が、始めは子供、次は小学生、そして高校生の姿で現れる。その様子を、やさしい旋律と雪国の美しい景色とを織り交ぜて描く・・・その表現の仕方が、この映画にどことなく和やかな雰囲気を与えていると思います。俺は鉄っちゃん(鉄道マニア)ではないので、列車のことは良くわからないんですが、雪景色を背景にして走る鉄道車両は、どことなく偉大で、壮大なものを感じさせてくれます。この作品、志村けんも出てますが、相変わらずの演技でわれわれに笑い(の様なもの)を与えてくれます。これからも頑張ってください。 8点(2003-05-26 16:05:44) |
54. 平成狸合戦ぽんぽこ
はじめて見た時はつまらんなぁと思ったけど、後で見返して見ると何であの時つまらんと思ったんだろうか、と思った。自分たちの住むところを人間から奪い返そうと奮闘して、しかしいつもそれが空回りして…というタヌキたちに愛着が湧いた。ジブリ作品の中では一番好きな作品。最後のメッセージにも心を動かされた。 8点(2003-05-25 20:55:57) |
55. トータル・リコール(1990)
バーホーベンってこういうの多いですね。面白いからいいけど。ラストは青空のせいか何となく晴れ晴れとした気分になりました。結局、この一連の騒動はリコール社による夢だったんですかね。 8点(2003-05-25 02:58:19) |
56. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 ※2021年更新 公開当初は結構「へん!」とか思っていましたが、時が経って観返してみると確かにこれは面白い作品だと思いました。 冒頭の沈没船を探す海底探査のくだり、夢と希望を乗せたタイタニックの出港シーン、上流階級の退屈な社交パーティと対比させた、アイリッシュ・トラッドをバックに老若男女が楽しそうに過ごすパーティシーン。 そして夕日をバックにした2人の「飛行」シーンはスコアも相まってとても幻想的。 そうした定番のラブ・ストーリーがひと段落した後は、氷山にぶちあたり、沈みゆくタイタニック号を舞台にした脱出パニック。 3時間超の作品ですが前半と後半の毛色の違いがいいアクセントになっていて、時間が経つのを忘れさせてくれました。 初見の時はピンと来なかったラブストーリー部分も、自由に生きるジャック、見栄とプライドの世界に嫌気がさしたローズ、貴族社会(というかローズの家柄)をまんま投影したようなタイタニックの「構造」そして「盛衰」、「末路」、そして恩人であり恋人であるジャックの名を継ぐラスト等々の大人の機微も、改めて観返すことで楽しむことができました。 アカデミー賞最多受賞も納得の、永遠のラブロマンスの1本です。 最後に、ネックレスを海に落とす時のローズばあちゃんの「あ、落としちゃった♡」みたいな声が最高にツボでした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2003-05-18 16:33:04) |
57. 菊次郎の夏
ある夏の(ちょっと悲しい)楽しい思い出という、凄くほのぼのとした気分で見れました。所々に“北野風”な感じが良く出てました。そして、ラスト、「菊次郎だよ、ばかやろう」のセリフ、そして“Summer”が、見終わった時にとても和やかな気分にしてくれました。やはり日本映画はこういうヒューマンドラマ系の映画が最高ですね。 8点(2003-05-18 16:05:51) |
58. 陽のあたる教室
ここまで慕われる先生ってそうそういないでしょう。実に素晴らしい。特にラスト。自分があんな事してもらった日にはもう号泣なんてモンじゃないですよ。 8点(2003-05-17 17:24:20) |
59. ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強
今でも友達と熱くトークするくらいドラゴンボール大好きです(笑)上映時間が短いのがちょっと残念ですが、どのキャラもなかなか個性があって良いですね。そしてやっぱりクウラ様。先ず思う事は「兄貴強ぇ~」。そして「兄貴格好良い~」。悟空が超サイヤ人に変身した後はともかくとしてもやたらと強い。そして極悪非道。んでもって「俺様最強」な態度がやたら格好良い。DBの中で一番好きなキャラはフリーザなんですが、兄ちゃんも大好きです。そして勿論中尾隆聖さんも大好きです。 [ビデオ(字幕)] 8点(2003-05-14 18:18:06) |
60. ドラえもん のび太のドラビアンナイト
実在の人物と架空の人物をリンクさせるあたりがすばらしいと思います。初めのうちはただの頑固じじいだったシンドバッドが、最後には若き頃を思い出し、皆の知っている、冒険好きで、どんな困難にも果敢に立ち向かっていく彼の本当の姿に戻っていくところがよく描けていると思います。それに最後の城壁での決闘シーンは、実にいいシーンだと思います。 8点(2003-05-14 16:46:53) |