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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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41.  紐育の波止場 《ネタバレ》 
オープニングの雰囲気からして、きっと素敵なストーリーが待っているんだろうな~と、早くからそんな予感を感じさせてくれます。 ちょっと古臭い感じもありますが、こういう古典的な演出って実はわかりやすくて凄く好きです。 主演のジョージ・バンクロフトは初めて見ましたが、この人がもう最高にカッコイイ。 顔は勿論のこと、酒場での言動や立ち振る舞い、船の中でのちょっとコ汚い感じ、結婚式の最中に牧師の話をロクに聞いてないところとか、結婚式の翌朝「昨日は昨日、今日は今日」と良いながらも彼女の部屋で騒ぎがあるとすぐに駆けつけて抱き締めてあげたりと、全ての行動がみんなカッコイイ。 極めつけは、出港してしまった船から飛び降りて海を泳いで愛する人のもとへ行ってしまうというような、サイレントの時代の映画でしかお目にかかれないんじゃないかってくらいの男気で、これは男の自分でも惚れてしまいそうな程です。 その愛に応えたヒロインも、徐々に心を開いていく感じが良くて、こちらもまた好演。 最後の別れのシーンはちょっと寂しい感じもありますが、“海の男”的な別れ方で、とてもお洒落な締め方ですね。
[映画館(字幕)] 8点(2010-03-07 14:22:31)
42.  キートンの大列車追跡 《ネタバレ》 
これに比べたら「バック・トゥ・ザ・フューチャーPart3」なんて屁みたいなもん。 走っている汽車を真横から映す疾走感、そして何と言っても体の張り方がハンパでない!一歩ミスったら死ぬんじゃないかってくらいの大胆なアクション。 恋人を追いかけているとき、線路に落ちている材木を、最初に拾った材木を投げつけることによって線路の外側にのけたりするアイディアには脱帽します。 久し振りにサイレントを観ましたが、セリフの本当に必要な部分だけをスポークンタイトルにして、あとの残りのしゃべりの部分はそのままっていうのが、無駄がなくていいですね。 恋人を追っている間、汽車を降りて辿り着いたのが敵の参謀本部だったというのは、クリスチャン・ジャックのあの映画のオリジナルかな? と思ったら、某大手家電量販店のCM曲も流れていましたね。
[映画館(字幕)] 8点(2010-02-22 01:25:55)
43.  知られぬ人
兎にも角にもロン・チェイニー扮するアロンゾの迫力。これに尽きます。劇場の舞台で再会したときの“あの表情”はもう鳥肌モノ!圧巻です。これだけでもこの映画を観る価値あります。 そして、ラストのショーもこれがまた凄い。これはもう、実際に見た人しかわかりませんが、ハッキリ言ってこんなスリリングなシーンそう滅多にお目にかかれません。 間違えて日本語字幕なしver.を観に行ってしまったのですが、そこはサイレント映画。言葉のハンデもなんのその。言葉は伝わらなくとも映像だけで十二分にその緊迫感を味わえる!これこそサイレント映画の真骨頂!ストーリーを完全に把握しないままレビューするのは反則気味ですが、これは書かずにはいられない!終始ロン・チェイニーに圧倒されっぱなしの65分。必見!!!
[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2009-11-14 20:18:45)
44.  逆流 《ネタバレ》 
「思ひ出」(1927)との二本立てで、澤登翠さんの活弁&生演奏付きで鑑賞することができました。 上映時間も短く、見るべき箇所があまりないようにも思えますが、一つ挙げるとすると、やはり主人公役の阪東妻三郎の格好良さでしょう。この映画の作られた当時は若干23歳。大正13年の作品ながら今の平成の時代の美男子のような風貌です。きっと、その当時としてはかなり宇宙人的なイメージを博していた事と思われます。 その妻三郎ですが、こんな短い作品でもさまざまな表情を見ることが出来、早くから大物ぶりを感じさせています。 序盤の、操(剣術の師匠の娘)に見せる明るい表情で好青年な一面を見せたと思えば、母が亡くなったときや姉との会話のシーンで見せる悲しみや怒りの表情。そして、ラストの鬼の形相といい、若き千両役者って感じが漂っています。 ラストでの“殺戮の虚しさ”を前面に押し出した無常観が何とも言えず、ストーリーもあっという間だったということもあり、ちょっと控えめに6点とさせて頂きます。
[映画館(邦画)] 6点(2009-11-14 20:15:40)
45.  キッド(1921) 《ネタバレ》 
「犬の生活」がキング・オブ・ドッグムービーとするならば、本作は間違いなくキング・オブ・チャイルドムービーと言えるでしょう。 「今日の歩く道はわかってるね?」のシークエンスで「おおっ!この餓鬼デキるな」と思って見ていると、そのすぐ後に予想以上の見事な演技っぷりをカマしてくれます。石を投げる時の腕の回し方が逆なのは狙ってのことなのかどうかわかりませんが、後ろに警察がいることに気づかずに石を投げようとする時のアクションは、まさにチャップリンコメディの基本中の基本!遠くを指差してそのスキを狙ってダッシュで逃げるというアクションまでもがそのまま遺伝(?)しているのは、何とも微笑ましいではありませんか。 ワイヤーアクションも見れたことですし、全体的なストーリー構成も大変素晴らしく、何といっても、最後の余韻を残した後味の良い締めくくり方がとてもよかったです。
[ビデオ(字幕)] 9点(2009-11-04 01:11:40)
46.  アンダルシアの犬
序盤の、あまりにショッキングな映像に正直驚いた。しかもグロくない。それどころか、妙なセンスの良さを感じるのは何故だろう。 点数をつけるのがものすごく難しかった。いろいろ調べたところ、この作品はブニュエルとダリが見た夢を映像にしたものだそうですが、もし本当にそうだとしたら本作は明らかに自己満足映画となるでしょう。21世紀の現代にも、監督の自己満足を満たすべく作られた作品がありますが、何かが違います。明らかに違う。歴然とした違いがあるのだけど・・・わからない。私が思うのは、価値観の多様化してしまっている現代人がこのような自分の妄想を映像にした異端な作品を作っても、観る側の人間がその嗜好を理解するのはかなり困難なのでは、ということです。しかし、1928年に作られたこの作品はどうでしょう。約80年経過した現在でも映画史上に残る傑作としての威光を放ち続けている。つまりブニュエルとダリの考えるところの芸術というのは、それくらいのどのような外風にも揺るがない強固な芯の通ったものということなのかもしれません。 傑作度評価(そんなものはないですが)は間違いなく10点なのですが、本作を観て大変勉強になったとも思うのですが、やはり私にとっての評価はこんな点数です(涙)
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-04 01:00:01)
47.  チャップリンのゴルフ狂時代 《ネタバレ》 
他の方のレビューと被ってしまいますが、この映画一番のツボはやはりシェイカーを振るシーンです。ここでは本当に大爆笑!口から出てきたボールをノーバウンドで打つチャップリンも凄いですが、忘れちゃいけないのが、ボールを吹き出すオッサンでしょう。表情を変えずにやるから凄い。この時代からあんな曲芸ができる人がいたなんて驚きです。 全体のストーリーについてですが、私はバカなのでこの映画が風刺映画だということは解説を聞くまで全くわかりませんでした。私にとっては、下手に風刺や隠喩が入っていない単純な笑いのほうが合っているような気がしました。なので、控えめに7点ということで。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-04 00:48:11)
48.  アイアン・ホース 《ネタバレ》 
オープニングの献文からして、早くもただならぬ大作の雰囲気が漂ってくる。この映画に携わっている人々の情熱が伝わってくるようです。 ストーリーは、アメリカの大陸横断鉄道の建設の話。国の発展のためにレールを敷こうとすると原住民インディアンに妨害されたり、利権関係で争いが生じたり、男女間の色恋話やコメディタッチのシーンあったりと、重厚なつくりの中にも観る側を楽しませる要素が組み込まれていて、硬くならずに観ることができると思います。 A.リンカーン大統領や鉄道建設に携わる人々の意気込みや使命感、ひたむきさ、フロンティアスピリットというものが感じとれた事がとても良かった。上手く言い表せないですが、一つの目標に向かって突き進んでいるところがとにかくカッコイイ。 また、自分が苦手な、アメリカ映画にありがちなアメリカ万歳の雰囲気がないのはプラスポイント。 牛や馬やバッファローの大群が押し寄せてくる迫力やインディアンとの壮絶なバトルなど、アメリカンなビッグなスケールの超大作といった印象で、久し振りにいいものを観させてもらったという気持ちです。
[映画館(字幕)] 8点(2008-05-14 01:59:17)(良:1票)
49.  巴里の女性 《ネタバレ》 
久々に観てみて大正解。6点→7点にアップです。 光と影だけで電車の到着を表現したと、評論家もそのアイディアを絶賛するほどの例のシーンですが、現代の映画しか見ない人にとっては、“たかが光”と、目もくれないでしょうが、それは感性が鈍っている証拠でしょう。 また、冒頭でマリーの父親が階段を登るシーンですが、壁に映る影を異様に大きく見せることにより、これだけで怖い人物が上がってくるということが、影を見ただけで解ってしまう。 今の世の中、電車を画面に出さずして電車が到着したことを表現し、階段を上がってくる人間の顔を見せずしてどんな人なのかを描くことができる映画監督が一体どれだけいるでしょうか。 他にも、チャップリンの優れた映像作家としての仕事だけでなく、人間に対する鋭い視点というものも見て取れたような気がします。 それは、マリーがマッサージをしてもらっているときに、その隣で女性たちが色々と噂話をしているときのエステティシャンの軽蔑の表情を何度も何度も執拗に映していたところや、窓の外にネックレスを投げ、それを通りかかった男に持っていかれて慌ててネックレスを取り返しに行って戻ってきたときのピエールの笑い方もどことなく不気味な感じもします。 また「最後にもう一度だけ会いたい」と、好きな相手に渡した手紙を他の男に見せてしまうというのは、差し出した男にとっては相当な屈辱に違いありません。 母親と息子の関係もしっかりと描かれていますし、どんな境遇のどんな人間に対する描写も、ぬかりなく良く描かれているなぁと感じました。
[映画館(字幕)] 7点(2008-01-15 00:41:36)
50.  裁かるゝジャンヌ 《ネタバレ》 
ストーリーが重い。重すぎて、とてもじゃないけど入り込めませんでした。 また、序盤から同じようなジャンヌのアップばかり。同じような表情、同じようなアングル、しかも司教との問答も特に進展がなく、チョット退屈だったかなぁと・・・。 けど、サイレントだったからまだ雰囲気が出ていて良かったものの、これがもしトーキーだったら・・・ここまで評価される作品にはならなかったでしょう。 クラシック映画好きの自分としても、この映画だけはムリでした。
[映画館(吹替)] 5点(2007-09-30 02:10:36)(良:1票)
51.  結婚哲学 《ネタバレ》 
字幕ナシ&桜井麻美さんの活弁付きで観させていただきました。 これはもう、とにかくイイ!素晴らしい。クラシック好きな映画ファンなら絶対お勧めの一本。 何がいいって、それぞれの夫婦がくっついたり離れたりと、二転三転するストーリー展開でありながらラストはきれいキッチリとまとめてしまうストーリー全体の構成の良さ、そしてルビッチならではの小物使いの器用さでしょう。 ストーリー序盤、ブラウン医師の妻シャルロットが庭に咲いた花を摘み、それを紙で束ねて旦那にプレゼントする。旦那は花を手にしたまま夫人と抱擁を交わすのですが、その時に花束が落ちてしまい、ここで笑いが出る。そして、シャルロットが旦那を見送った後に再び部屋に戻ると、先ほど笑いを誘ったあの花束が今度は悲しさや失望といった表情を醸し出しているのです。さらに、旦那の診療所に行くと、花を一輪もらったグスタフという男がコップに水を入れて大切にしているときた。花束を床にばらまく男と一輪の花を大切に育てる男。ここに誤解があれど、女性の好意の対象が花を用いた対比によって実に見事に表現されているのです。 終盤近く、ブラウン医師がミッチーの求愛を逃れ、家に着くと再び仲を取り戻す。かたや、探偵を依頼したスコット伯爵はミッチーに抱きつかれ、そのまま両者共ハッピーエンドで終わるだろうなと思っていたら(調査の報酬を渡して、探偵のメモを「もういいんだ…」などと言って断る)、まだ続きがあったけど、本当のエンディングの方が格好良くまとまっていました。流石ルビッチですね~。参りました(^_^)
[映画館(吹替)] 9点(2006-10-06 22:32:29)
52.  オペラの怪人(1925) 《ネタバレ》 
字幕ナシ&坂本頼光さんの活弁付きで観ることが出来ました。 やっぱり、この時代の恐怖映画は独特の怪しげな雰囲気があってイイ。この映画の見どころは、仮面を剥ぎ取られた怪人の素顔が出るところと巨大なシャンデリアが落ちてくるところですね。 エリックとかいう怪人は、確かに怖い顔をしていたと思うのですが、ヒロインの女が随分と早くあっさり仮面を取ってしまったので、それがちょっとマズかったのではないかと思います。それに、あの仮面に関してもさほどの恐怖感が出ていなかったので仮面をかぶったままでももう少し恐ろしさを出せれば、より一層の恐怖感を味わえたのではないでしょうか。途中で出てきたガイコツの仮面をかぶった男のほうがよっぽど不気味だっただけにちょっと残念です。 エンディングが、悪者を退治してメデタシメデタシで終わってしまっているのですが、あれがどうもイヤな感じです。クリスティーナに恋をして、彼女が他の男に近づくと怒りをあらわにしたり、嫉妬するくらいの人間味のある怪人なだけに、あの終わり方は非常に心が痛みました。 ところで、最初ファントムだと疑われていた背が高くて物静かで怪しい男が1人いたと思うのですが、あの役もロン・チェイニーが怪人エリックとの1人2役を演じていたと思うのですが、どうでしょう。
[映画館(吹替)] 6点(2006-10-04 18:49:18)
53.  ロイドの要心無用 《ネタバレ》 
原題の「Safety Last」はいいタイトルですね。ナイスネーミング! さて、ギャグ一つ一つはそんなに面白くないのですが、ちゃんとストーリーが通ってるので良かったと思います。チャップリンやキートンのコメディ映画って、一つ一つのギャグの寄せ集めのような印象(先にギャグありき)なのに対し、ロイドはストーリーをまず組んで、その中にギャグを入れて面白く作っている(先にストーリーありき)、という印象を受けました(まだ1作しか観てないけど)。 他の方も言っておられますが、やはり一番の見どころはラストのビルを登るシーンでしょう。ひもが結ばれてなかったり、時計のバネが足に引っかかってたり、風車に頭をぶつけそうになったりと、結構馬鹿馬鹿しくて単純な緊迫感なんですが、かなり息を呑んでハラハラしながら観てました(^_^)  また序盤で、フィアンセを安心させようとして、色々と贈り物をする心遣い「プレゼントを贈ることで、こっちでうまくいっているという事を知らせなければいけないんだ」というセリフがちょっと格好良かったです。 私は映画館で鑑賞したのですが、字幕ナシ&斎藤裕子さんの活弁付きで観たので、鑑賞環境は[吹替]とさせていただきました。
[映画館(吹替)] 7点(2006-10-02 21:55:45)
54.  チャップリンの黄金狂時代 《ネタバレ》 
チャップリン=コメディアンという図式がガチガチに頭に組み込まれてしまっている自分にとっては、どうも裏のある(ペーソスを含んだ)笑いというのが全然馴染めませんでした(>_<)   そんな思慮深さゼロの自分にとっては、序盤で家の中に風が吹き込んできたときのアクションと、最後の方で小屋がシーソーみたいになるシーンが面白かったかなと。 それと、やっぱりサイレント映画はサイレントらしく、スポークンタイトル付きで見た方が面白いと思いますね。けど、ナレーションはいらないけどBGMだけは欲しい・・・って、贅沢?
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-08-05 13:21:04)
55.  プラーグの大学生(1926) 《ネタバレ》 
鏡のシーンにちょっとビックリした。鏡の左端に写っている女はちゃんと写ってたのにバルドゥインだけが消えていましたよね。あれはどうやって撮ったんだろう?? 他に印象に残っているのは、自分の分身が行く手を阻み執拗に追ってくるシーンでしょうか。確かに追っている方も顔つきが怖くて、追われているほうも鬼気迫る表情でこれまた怖い。この、一人二役を演じたコンラート・ファイトとかいう役者に拍手(ちょっとフケ過ぎだけど^^)。あと、スカピネリ役のおっさんもなかなか怖い。いやむしろ、こっちの方が怖いかも。 やっぱり、昔の役者さんは現代の役者には絶対に出せない顔があって、見ていて凄く面白い。こういう怪奇な世界を味わうんだったら、やっぱりこの時代の作品に限ります。これもまた、クラシック映画の醍醐味と言えるでしょう(結論!)。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-04 17:26:54)
56.  メトロポリス(1926) 《ネタバレ》 
この映画こそがクラシック映画の醍醐味を堪能できる映画なのではないでしょうか。 クラシック映画の最大の魅力は“国籍人種及び時代を問わず、いかなる環境の下で鑑賞しても楽しむことの出来る普遍性を有する”ところにある、と私は考えているのですが、本作品はそれが見事なまでに表現されていると言えるのです。21世紀のこの時代に観ても十分に説得力のある先見性ではありませんか。 “手と頭脳を結ぶのは心”この決め台詞にシビレました。 どんなに時代が進んで機械化が進もうと、それを作って動かしているのは必ず人間であり、また、その人間同士の間においても、気持ちの通うことのないやりとり(現代社会に当てはめてみれば、メールやFAXのみでの伝達など)ばかりでは駄目なのだというメッセージを既にこの時代から訴えているのです。 また、会社勤めをしている自分にとって、この映画は現代社会の企業の縮図であるような気がします。会社の上層部の人間と現場で働く人間とが上手く連携をとっていかないと企業としての成長が見込めないということは、仕事をしたことのある人にとってはごく当たり前のことですよね。 映画序盤にいきなり登場する巨大なセットで観客の心を一気に掴み、ラストのクライマックスに向けてテンションを上げていくといった、明らかに観客を楽しませようと意識した作りに仕上がっているところもフリッツ・ラングのエンターテイナーとしてのプロ意識のようなものが感じられ、好印象なのであります。 〔追記〕後日、DVD(淀川長治100選のヤツ)で鑑賞したら、劇場で観たオリジナル版(122分)に対してDVD版92分と、30分も削られているではありませんか。確か、日本の歓楽街“ヨシワラ”という言葉が出ていました。しかも、オープニングのタイトルも滲んでいて“Metropolis”の文字が見えず、序盤の巨大なモニュメントも目の部分より上が画面からはみ出ているし、それに、劇場で見たときの荘厳なオーケストラの音楽もなく、終始単調なピアノの音がただ流れていただけで、かなり物足りなかったです。DVD版だと8点です。
[映画館(字幕)] 9点(2006-01-21 01:47:47)(良:2票)
57.  キートンのハード・ラック(悪運) 《ネタバレ》 
一見、ストーリーが繋がってないようにも見えますが、まぁ、辛うじて繋がっているようにも解釈できます。狩に行くのはキートンだけではなく、あれだけの大人数の志願者がいたということだったんですね。 キートンが乗った馬がとても可愛くて、足のポーズを真似したり、上にぶら下がっているキートンをちゃんと背中に乗っけてから歩き出すという可愛らしい性格がとても気に入ってしまいました。 ひもを引っ張ったら熊がやってきてしまったところや、最後のオチなどのような意味不明で常軌を逸した常人には到底考えもつかないアイディアというのは、ギャグの部類としては私にとって一番好きなタイプのギャグなのです(^_^)
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-08 22:17:00)
58.  キートンのハイ・サイン(ザ・ハイ・サイン) 《ネタバレ》 
これは面白かった!全体的にみても、満遍なく面白いギャグがあって楽しめるのですが、やはり最後のからくり部屋を使ってのアクションが一番笑わせてくれました。キートンはやっぱこうでなくっちゃ!って感じで、このシーンは特に好きです。初めはひと部屋ごとに見せて次に2部屋同時、最後に4部屋全部を同時に見せるというように、ストーリーを盛り上げる工夫を凝らしていて、それが上手く機能しているところがナイスです。 銃で撃たれた人が歯医者に駆けて行ってしまったのと、「ゴルフならやります」のセリフの意味がよく解りませんでしたが、とにかく面白かったです。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-08 00:12:31)
59.  思ひ出 《ネタバレ》 
「逆流」(1924)との二本立てで、澤登翠さんの活弁&生演奏付きで鑑賞することができました。 エルンスト・ルビッチ。私はここにまた偉大な映画作家を発見することが出来たようです。 まず、邦題が素晴らしい。そして全体的なラブストーリーに加え、至るところに笑いを散りばめたストーリーがとても面白かったです。ラブシーンの粋な見せ方といい、細かな笑いといい“面白かった”のひと言ではとても片付けられない素晴らしい作品です。 カティーと出会い、彼女に心魅かれていく王子の心情もとても上手く描かれていたり、学生仲間で青春を謳歌したりと、それだけでも十分に満足なのですが、それよりも、王子が国のために政策結婚を迫られ、最後にもう一度だけ会いに行く、というのが堪らなく心打たれるのです。 「最後にもう一度だけ会いたい・・」「もう一度だけ彼女に会うことが出来れば覚悟を決められる・・」男の私にとってはこの気持ちが痛いほど解ります。お互いに自分の命運には逆らえないことを知っているだけに、本当に辛いです。意を決したかのように馬車に飛び乗るシーンはもう、涙なくしては観れません。 そして、ラストのパレードのシーンで見せた、王子のちょっと寂しそうな表情。人間誰でも、思い出すと切なさがこみ上げてきてしまうような「思ひ出」を胸に抱きながら歳をとっていくんだなぁと、心にジーンと染み入る感慨深いラストシーンでした。
[映画館(字幕)] 9点(2006-01-06 22:23:24)
60.  戦艦ポチョムキン
だめだ。意味がわからない。階段シーンにも何も感じるところはなかった。この映画で俺は相当な馬鹿だと自覚した。乳母車よりも子供の母親の表情が印象的だった。 この監督の作品は自分には合わないらしい。「ストライキ」も同じ日に観たが、あちらは不覚にも寝てしまった。澤登センセイ、ごめんなさい。
[映画館(字幕)] 5点(2005-10-30 03:32:08)
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