41. アメリカン・ヒストリーX
《ネタバレ》 マッチョなノートンと、そのプリプリのお尻を見たい方、必見! 8点(2004-06-30 22:58:33) |
42. 父の祈りを
《ネタバレ》 魂を揺さぶられる映画だった。ピート・ポスルスウェイト演じる父ジュゼッペに秘められた揺るぎない強さ。自分に利があろうと信念に反することはしない、その不器用ながら裏のない純粋な生真面目さこそが、威厳や父権の誇示とは一味違うジュゼッペの持つ強さであった。父と息子、分かり合えたと思ったときに訪れる永遠の別れ。ジュゼッペの霊を弔う炎が、ひとつまたひとつ、監獄の小さな窓から投げられる。怒り・悲しみ・憎しみ・侮蔑・・・北アイルランド闘争を巡る「大英帝国」の負の一面を描き、考えられる限りのマイナスの感情が激しくうねるこの映画の中で、その精霊流しに似た美しい場面に私は救いを見た。父の思いは荒波渦巻く海を照らす灯台のように、こんなにも多くの囚人たちの心を導いたのか。私の心象風景と一致したこの映像に涙を堪えることは不可能だった・・・そう言えばこの映画の原題は「In the name of the Father」これは「父なる神の名のもとに」という意味があるらしい。クリスチャンでない私が言うのも恐縮だが、磔になることで人々を罪から救おうとしたキリストのようでもある。ジュゼッペは命を落としても、愛する息子は今や自分の足で歩き出した。ラストの自由を勝ち得て正面から堂々と出て行くジェリーの顔のなんと誇らしいことか。巨悪は消えず許されざることはまだまだたくさんある。しかし最早過去とは違うジェリーの姿に不思議な安堵を覚えたのも確かだ。どんな事実があろうとも、もう決して逃げることはないと。弱く、落ちぶれていたとしても、人は生まれ変わることができるのだから。父親不在が言われる日本でこれほど多くの人がジュゼッペを絶賛するのも、世渡りが下手でも決して自分を曲げない、どことなく「不器用ですから」の高倉健を思わせる、少し懐かしい理想の父親像があるからではないか。どこの誰とは言わないが、近頃男の強さだの父権を誤った形で意識し、力を使うことこそ正義だと言わんばかりの人間がいるが、ただひたすらに家族を愛し神を信じ、信念を持って生きた男の「強さ」もまた、強い父親の姿であることをもう一度見直してもいいと思う。テロが題材となっている以上、今はこのような作品が作られないだろうと思うと残念でならない。序盤の住民と英国軍の衝突シーンの迫力は、アメリカ資本が入って作品の質を高めた稀有な例のひとつであるだけになおさらだ。映像も音楽も文句なし。これぞ名作。 10点(2004-06-28 17:25:22)(良:2票) |
43. 隣人は静かに笑う
《ネタバレ》 映画を見て登場人物に殺意を抱いたのって初めてかも知んない・・・ジェフ・ブリッジズ、お前の仇は取ってやるからなって。それくらい救われないジェフ・ブリッジズ、そして結末。見た後思い切り鬱。その日TVでトゥームレイダーやってたのを父親が借りてきたからっつーんで見たんだけど、母と私は「こんなんだったらトゥームレイダー見ときゃよかったね」と意見が一致しました。後味最悪だし救いなんて全然ないしその上イヤに現実的で世の中がイヤになるこんな映画作って何が楽しいんだろう?分からない。完成度が高いのは認めるけど、完成度が高けりゃいいってもんじゃないと思うんだよなあ。とにかく二度と見たくない。 私は基本的に見たあとの気分で点数をつけるので1点です。 1点(2004-06-27 14:20:48) |
44. メリーに首ったけ
わたし的にタランティーノが×なのと同じような理由です。「見た目おしゃれ、中身下品」は私には笑えない。 1点(2004-06-24 20:03:24) |
45. メン・イン・ブラック
劇場はお通夜のように静まり返ってた。喪服みたいなカッコの2人だったからかな。お清めの塩が欲しいくらいつまんなかった。 1点(2004-06-24 07:38:57) |
46. ドラゴンハート
西洋人はドラゴンが大好きだ。キリスト教的価値観の下、悪魔的存在に変わってしまってもファンタジー作品の「敵役」としては絶大だ。かつては悪魔ではなく、むしろ単なる小悪党であったり、逆に神の遣い的な要素が強かった彼らへの、無意識のうちの罪悪感がそうさせるのか。そこで出てきたのがこの「ドラゴンハート」、実は元ネタと思われるゲルマンの伝承がある。小悪党が財宝を守るためにドラゴンに姿を変えた。だからかそのドラゴンは凶悪というよりどことなく愛嬌があり、心臓を食べると生き物の言葉が分かるという特徴もあった。これが後に「ニーベルンゲンの指輪」となり、この「ドラゴンハート」にも繋がった。それまでの倒されるために存在するドラゴンとは違い、善なる存在、というよりは善悪を併せ持ち、人間を上回る叡智を持つ存在(「人類がまだ幼かった頃・・・」の話が象徴的)として描かれている。21世紀が目前となった時にこの映画が作られたのは決して偶然ではあるまい。まずは価値観の変化。キリスト教的価値観が以前ほど絶対的ではなくなり多様な価値観を認めるようになり、ファンタジーやSF小説では善のドラゴンも登場するようになった。そしてCGという技術革新は、操演では不可能だった複雑な動きを可能にした。この二つの変化が、人語を話し、叡智と愛嬌を併せ持ったドレイコを誕生させたといっても過言ではない。長々と書かせていただいたが、映画の出来以上にこのドレイコががまさに「現代」を象徴する存在であり、またキリスト教以前の原点に回帰した古くて新しいドラゴンとして稀有な魅力を持つドラゴンだと思っているからである。姿を見せず声だけのショーン・コネリーはこのドレイコがまさにはまり役で、その存在感と愛嬌がドレイコにも反映され、私などはだんだんドレイコの顔がコネリー自身に見えたほどだ。映画そのものはいい意味でラウレンティス一家らしい出来で、英雄箪にコミカルな要素を加えて飽きさせない(どこか間の抜けたピート・ポスルスウェイトがいい)。ラストシーンは感動のほかに、父ディノが製作した「フラッシュ・ゴードン」を思わせる演出もあって憎らしい。いろいろな意味で楽しめるお得な作品。 9点(2004-06-23 22:43:20) |
47. ベオウルフ(1999)
うはは、さすがランバート。ここでも死なない男という一世一代の当たり役をやってるよ! 5点(2004-06-20 02:49:20) |
48. ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ
ふふふ。公開当時は、こういうのを待っていた!って感じだったんだよね~。そのころ某大統領の某スキャンダルがありましたからね~、グッドタイミングで作られた映画だったわけ。内容はブラックでシュール、エンディングも私としては納得できるものだった。国家が利用し、そして国家にとって都合が悪くなった存在の行く末は・・・それがダスティン・ホフマンなんだけど、その何日か前に「レインマン」をビデオで見てたから、映画の中でべらべら喋り捲るホフマンにものすごいギャップを感じ「うるせーよ!(笑)」ってくらいに笑わせてもらった(笑)これが製作された頃は、まだハリウッドも健全だったと言えるんだろうけど今はどうなんだろうね。今じゃ突っつく人がマイケル・ムーアしかいないからなあ(苦笑。あ、ムーアはハリウッドとは違うか)大量破壊兵器はなかったということで決着しそうな今だからこそレンタルででも見て欲しい映画。ニュースにしろどんな情報でも人の手を介して伝えられる以上、鵜呑みにしてはイケナイ。そしてこの映画も、鵜呑みにしてはイケナイ(笑) 追記:南浦和で笑う三波さんの締めのコメント見て、そう言えば今の大統領は「藪」だよなあ、とミョ~に納得してしまった私。全てはハイド・イン・ザ・ブッシュ。ザバダック。 9点(2004-06-20 01:46:26) |
49. パルプ・フィクション
ストレスのせいか体のあちこちが痛むのでいいマッサージ師を探していたら、「多蘭亭」というところがおすすめだと聞き行ってみることにした。ヨーロッパの権威あるところのお墨付きもあるらしいし、何より行った人が身もだえするほど気持ちいいと言う。興味を引かれ行ってみた。現れたのはどうもかみ合わせが逆っぽい顎の出たマッサージ師。「俺は勘でツボを探り当てる!!」と豪語していた。センスはいいらしい。しかし、どうにも体がほぐれる手ごたえがない。押す力はすごいけどすごく適当に押してる。そう言えば行った人は彼が揉みながら話し掛けてくる言葉が楽しいとか言っていたようだ。確かに時折、あのフ○○ク野郎がうんたらかんたらとか話し掛けてくる。しかし何が面白いのか分からない私は、「何だよこのマッサージ師、ヘッタクソだなあ」と思いながらただ愛想笑いを浮かべるしかなかった。マッサージ代の1800円が夢の島に消えた・・まあ、例えてみればこんな感じだろうか。「ツボにはまる」とはよく言うが、逆にどんなに面白い言葉の雨あられでもそれがひとつもツボにはまらないとこれだけつまらなく感じられるのかと、むしろそちらの方に驚いた。どこが面白いのか教えてほしいと言っても、説明しても私には何のことやらさっぱりわからないし、私がつまらない理由を挙げたとしても(理由はたくさんあるが多くは書かない。ひとつ挙げれば、取り留めのない、しかもF×××の多い下品な内容をセンスのいい音楽と演出で見せている部分に生理的嫌悪感を覚える。下品なら下品な演出の方が好感持てる。傑作か駄作か以前に「嫌い」なんですこういうの。これでがっかりして「フロム~」で完璧に嫌いになった)この作品に高評価を与えている人には理解できないだろう。この無意味無内容の映画に無理矢理意味を求めるとしたら、ツボにはまるはまらないは価値観の対立と同じようなものであり、それによって映画を見る側の人格まで肯定したり否定できるようなものではない、ということだろうか。まあ、こんなことを考えている私も、フ○○キン暇人野郎なんだろうが。追記:キルビルでちょっとタラ見直した。私はああいう方が好き(ただし血の量除く)だけどあれはあれでヤダって人もいるし、好き嫌いがはっきり分かれる作品しか作れないんだろうかヤツは・・・ 1点(2004-06-17 20:23:30) |
50. カラー・オブ・ハート
プレザントヴィルの人々がバッドやメアリー・スーの顔が変わっているのになぜ気付かないのかとか、物語の前半のほう、カラーの人が現れ始めた直後に白黒人とカラー人がなぜ平気で一緒にいられるのかとか(普通なら「何だお前その顔?!」ってなりそうなもんでしょ)、人がカラー化するのは心のもちようが外に出ているのだと思うから、例えグレーのファンデーションつけてもつけた瞬間にカラーになったりしないの?とか、メアリー・スーがなぜあのタイミングでカラー化したかとか、疑問点大有り。それにあの物語の世界はあの時代にそういうのが求められていたからだと思うし、それを変えてしまうのはいいことなんだろうか?いい映画だからこそあえて苦言。10点つけられそうな素材なのに。アイディアがいいだけにもっと説得力が欲しい。クライマックスはあっさりしすぎてるし・・・親子の絆、ぶきっちょそうなハンバーガー屋のおじさんはよかった。それと、ストライク決めた時の町長のガッツポーズは怖いくらい絵になってる!決まりすぎ! 7点(2004-06-14 15:38:07) |
51. フック
ジュリア・ロバーツはこの頃が一番可愛かったね。 5点(2004-06-13 23:16:29) |
52. フィッシャー・キング
大人のためのお伽話です。ロビン・ウィリアムズとジェフ・ブリッジズ、2人のダメ男の友情と、人生を取り戻す物語。ギリアムらしくないという声もありますが、夢や妄想に囚われている、いつものギリアムらしい設定を、2人の友情に彩りを与えています。他の作品と違ってハッピーな妄想もありますしね。ラストではないですが不条理に思える展開も忘れていない。だけど見る者の気持ちをハッピーにしてくれる魔法のような映画です。人生うまくいかないことばかりと思っている人は男女問わず、是非見てはいかがでしょう。蛇足ですがロビンは、これでオスカー獲って欲しかった。 9点(2004-06-13 18:20:02) |
53. ネゴシエーター
思っていたよりは面白かったというのが正直なところ。交渉劇は二の次、カーチェイスは見応えありましたが、やはりネゴシエーターを使ってこれはないだろう、肝心のエディ・マーフィーはネゴシエーターとしては軽い、話し方が軽くてサミュエル・L・ジャクソンと比べるとどうしても落ちます。全体的に見たこの映画自体の俳優としては合格、ネゴシエーター役としては失格という微妙なところです。若さや勢いで演技をこなすことが難しくなると、演技派への転向を図る。またコメディ俳優としての固定されたイメージを打破しようとして、それまでとは違ったシリアス路線に転向する。多くの俳優が悩んできた問題で、エディもちょうどこの過渡期にいるところでこの映画に出演したというのが映画の随所に現れています。シリアス演技もこなしていますが、それ以外のコミカルに話すシーンとではイメージが統合できていません。演出の問題もあるでしょうが・・・今後のエディに期待します。 追記:原題の意味が未だに分かりません。地下鉄って出てこないと思うけど。 5点(2004-06-13 07:57:02) |
54. アベンジャーズ(1998)
実物を見て、この映画への期待は自動的に消滅しました。 3点(2004-06-12 20:12:25) |
55. スピード(1994)
「ちびるかと思った」ごめんなさい、見終った正直な感想です<(_ _)>アクション映画でこんなにはらはらしたのは初めて。 8点(2004-06-12 19:35:45) |
56. GODZILLA ゴジラ(1998)
《ネタバレ》 1回目(2点)と2回目でこんなに評価が変わった映画は初めてかも。勇気を出して一度劇場でがっかりしたコレを借りました。とりあえずゴジラだということは忘れようと思って。そしたら予想以上に、ある意味期待を裏切る面白さ。でもコレは、シベ超や死霊の盆踊りのノリで見るべきものかも・・・出だしからあのチェルノブイリで「雨に歌えば」をのんきに歌うブロデリックに脱力。で、そこは大雨なのですが次のカットでは日が射しているいい加減さ。これは全編通じてこんな感じで、大雨のシーンが多いけど時々大雨なのに青空になってるし死霊の盆踊りみたいでいい味出してます。またシベ超の山下大将こと晴郎ちゃんが降臨したかのような突然のひらめきも多数。生き残った日本漁船の船員が何があった?と聞かれて「ゴジラ・・・」とつぶやいたり、ブロデリック博士はゴジラの生態について何の根拠もなくひらめいたり。さらに日本漁船が漂着した時、一緒に漂着した缶詰の文字がハングル・・・こんな調子でどんどん頭痛くなってきます。さらに駄目押しで米軍も脳味噌がシベ超並で、「地下鉄トンネルを封鎖しろ!」「いぇっさー!!・・・で、どうやって?」「・・・・・セメント・・・レンガ・・・」まさにハリボテ列車のシベ超レベル!!エメリッヒ今までにない暴走ぶりです。ああ、ついにエメちゃんやっちゃった?・・・と思っていたら?!迫り来るゴジラ軍団を人間の知恵で切り抜けていく展開は「ブラボー!」と思うと同時に、エメリッヒってやっぱり人間が好きなんだなあって嬉しい気持ちにさせてくれます。考えてみれば人間が好きっていうメッセージはエメリッヒ映画のほぼ全てに流れていますね。デイ・アフター・トゥモローのラストもそんな感じだし。だけどその一方で子を失った母ゴジラの執念と言うか、母としての本能に突き動かされるゴジラの姿はエイリアン2のクイーン以上のものがあって、人間の文明兵器にやられた時はすごく哀しかったりもする。動かなくなったゴジラがとても神聖なものに見えました。ついでにあのラストシーンは、私は続編への布石というよりは母ゴジラの無念の結晶のように見えましたが。前半がシベ超並だったのも作戦?とは思えないけど(笑)、作品の構成としては「お見事!」と言う他ありません。でも満点にはしません。だって「ゴジラ」であること忘れないとここまで楽しめないから。「原子イグアナ現る」ですね(笑) 9点(2004-06-12 19:03:05) |
57. ディープ・インパクト(1998)
はっきり言います。私は断然アルマゲ派です。こっちの方が「さあ、泣いてください!」と言うのを感じてしまいます。特に中盤の「親子心中」。アメリカ人は心中について「他の人を巻き添えにするなんて言語道断」(私も同感!本当に心中のニュースは腹が立ちます)って思っている人が多いはずなのに何故ああいう展開を持ってくるのか?これが究極の親子愛です、とでも言いたいんでしょうかね?こんな形で「死」を美化するのは私は許せない。 4点(2004-06-11 19:24:08) |
58. アルマゲドン(1998)
ちょうどコレが公開されたのがミレニアム前の1999の年で、ちょうど世の中はノストラダムスの7の月にカウントダウンって雰囲気だった。そういう時代の雰囲気があったから大ヒットした。今やってももうウケない。でもあたしは21世紀4年目になってもこれを見るとゾクゾクしてしまうんだ。何て言うのかな、あたしの中の”漢(おとこ)”が揺さぶられるっつーのか。何度も見て内容覚えて、ほとんどBGM代わりにしているような時でもシャトルが飛び立つ辺りだと目が釘付けになるんだ。一糸乱れず向き直る軍の上官たち、その中を歩いていくブルーカラーのガテン宇宙飛行士軍団。規律を乱さず国を守る男たちの誇りと、バカでスケベで口悪くて遊び好きだけど誰にも負けない技を持つ男たちの誇り。相対する二つの誇りが、この時交差しあってひとつに重なり合ったようだった。方法論が全く違うけれどお互いが、「漢」として飛び立ち、それを「漢」として見守るような。女のあたしが立ち入っちゃいけないような、だけどだからこそ男になってそこにいたかったような。シャトルが飛び立つ時、あたしには神が見えたような気がするよ。それこそみゆきに歌われた黒部ダムに散った男たちのような、いろんな場所で命をかけた男たちの思いがシャトルを後押ししてるようで。今は映画の中で小惑星のかけらがぶつかった世界貿易センタービルも、ドッキングした宇宙ステーションミールもなくなってしまったけれど、こういうのを作り上げた男たちの思いがあの時あそこに神になって現れた、考え過ぎかもしれないけどそう見えたんだ。実を言うと、あたしの家系はブルーカラー系なんだ。ハリーたちのようなバカどもが好きだ。バカだけど一本筋が通ったコイツらが好きだし、コイツらにあたしはありがとうって言うよ。こんなバカな血筋に生まれたことを、あたしは誇りに思うって。話や科学考証がでたらめなんてあたしにはどうでもいい。あたしの中に熱い思いがある限り、いつまでもこの映画で泣けると思うから。あたしがコレをけなしたら、それはあたし自身をけなすことにもなるからさ。 10点(2004-06-11 19:15:24)(良:3票) |
59. ロミーとミッシェルの場合
《ネタバレ》 いやー痛快。日本では「トゥシューズに画鋲」が定番だけど、この映画では「背骨矯正プレートにマグネット」!ポリシーのあるいじめられっ子だったから最後にヤな感じの女王様はパ・・を見せる破目になって笑いもの、これはもう痛快以外の何物でもない。自分を信じていれば、きっといつかはこの2人のようにみんなの視線を釘付けにしちゃう・・・まあ現実はこうはうまくいかないけどね。だけど言う。頑張れ、いじめられっ子。 9点(2004-06-11 18:35:13)(良:1票) |
60. ジャック
《ネタバレ》 偉大なる親バカ映画。何しろあのコッポラが若くして亡くなった息子に捧げた話だというじゃないか。タイトルバックからして本当に息子を赤ん坊のジャック自身に投影しているみたいに、舐めるように撮っている。カメラ越しの視線が愛に溢れている。ここですでに1泣き。こんな元気に好奇心旺盛にカメラを見つめるこの子が、限られた命しかない。それだけで涙。そしてはしゃぐロビン登場、見た目40歳のジャックはもう人生の半分を消化してしまっちゃったのね、そこで2泣き目。見てるこっちまで、自分より老けたこの子に幸せに生きて欲しいって気持ちになっちゃう。実はロビンの役の設定というのは有り得ない。早老症とは違います。そのことについては最初の方、ジャックの病気について説明を受けるシーンでお医者さんが言ってます。早老症は映画の中のロビンみたいなおじさんになるわけではなく、子供なのに顔や体はお爺さんお婆さんっぽくなる。有り得ないんだけど、それが監督ならではの愛。せめて4倍早く年を取る以外は健康体にして、限りある命をエンジョイさせてやろうじゃないか。そんな監督の愛が泣ける。息子さん早く死んでしまったけれど、こんないい映画を作らせてくれた。例え短い生涯でも、意味のない人生ってないんだね。そのことを誇りにして、せめてあの世じゃ幸せに暮らして欲しい。 9点(2004-06-11 18:19:03) |