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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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41.  クリスティーン 《ネタバレ》 
初登場時、キース・ゴードンは冴えない黒ぶちメガネを掛け、ゴミをぶちまけ母親お手製の弁当を受け取り、日課のようにイジメられ、あげくにメガネを壊されテープ補修までさせられる始末で情けなさっぷり全開です。しかし、クリスティーンに魅入られて以降、校内一のイイ女とキスしながら登場し、メガネは消え失せ瞳を自信たっぷりに見開いているという天地が引っくり返ったような変貌ぶりが単純ながら実に明快で、その異常さが怖さとなり、故に彼が乗っているかもしれないと運転席を確認したくなる車も恐ろしくなってきます。・・・ですが、これではアーニーとクリスティーンの立場が逆転してしまっており、つまり肝心のクリスティーンは失敗に終わっているように見えます。それは車体が赤であるということ以外、女性の匂いが感じられないのも大きな問題で、例えば、アーニーとクリスティーンだけの時やバイト先のボスが勝手に乗り込んできた時などはエロティックな雰囲気が漂ってもいいのではないかと思います。もちろん、そんなことしなくたって面白くはあるのですが何となく物足りなさも覚えてしまうのです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-06-21 18:43:50)
42.  アリス・イン・ワンダーランド 《ネタバレ》 
《2D版鑑賞》100分弱のコンパクトさでまとめたのはさすがでそれなりに楽しめますが、例えば、ヘレナ・ボナム=カーター側は異様さや残酷さが物足りないですし(ディズニー作品なのでムリだったのかもしれないが)、クライマックスのアリスとドラゴンの死闘にしても螺旋階段を舞台としたのは良いですが活劇性が乏しいです。 それからアリスがワンダーランドから現実世界に持って帰ってくるものが2つ。ダンスのステップを披露するのは素敵ですが(このシーンが最も好きだ)記憶に過ぎず、より重要なのは猛獣によって生身の肉体に刻まれた腕の傷痕の方であり、それをしっかり見せてくれないのが気になります。この傷は決して猛獣との友好の印に残されたわけではなく、ワンダーランドの実存の印として残されたはずですが、ワンダーランドへの冒険を終え時間もほとんど経過していないと思われるプロポーズ会場に戻ったアリスは腕の傷痕を確認することもしません(私は必死に確認した!)。わざわざ傷をつけたにもかかわらずバートン監督はこの問題を回避したいかのようにしっかり見せてくれないのです。
[DVD(字幕)] 6点(2011-06-14 23:24:23)
43.  レスラー 《ネタバレ》 
現実感を求めミッキー・ロークを背後から捉え擬似ドキュメンタリーのようにしていますが、それでいてクローズアップやロングショットなど単純で少々面白味に欠けながらも情動的な場面も挿んでおり、物語にしても娘に嫌われ、彼女にフられ、残るプロレスで死に向かってゆくではダメ男に虫歯ができるほど甘過ぎるのかもしれませんが…、それでもファンの前では強靭なヒーローであり続けロッカールームで孤独にクタビレ果てた傷だらけの肉体をさらすロークに、寂しそうに公衆電話をかけるロークに(ケータイより断然イイ)、文字通り必死にラム・ジャムを決めようとするロークに、泣かずにはいられないのです。 そしてもう一人、過激にポールダンスを決めるマリサ・トメイも感動的です。
[DVD(字幕)] 9点(2011-06-10 18:40:22)(良:1票)
44.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 
「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督だということ以外、事前情報なしで見たので、てっきり「レスラー」のようなバレリーナ版の映画かと思っていたのですが、最初と最後以外はバレエとあまり関係なく、ナタリー・ポートマンがもっとキャーキャー叫んでいたら完全無欠のホラー映画になっていました。  例えば、いつだって何かが間違って映りやしないかと不安を煽る鏡の多さ、あるいはライバルやヴァンサン・カッセルよりも怖い魔女のような母親の住居。外よりも家の方が危険な予感がするほどで、ぬいぐるみが溢れる時間が静止した部屋は、まるで魔女に囚われている子羊の一室のようですし(故にラストの観客席で感極まった母親と舞台上の娘の目が合う瞬間はちょっと感動的だ)、ケーキを丸ごと捨ててしまおうとするシーンなどは特に怖く、良く出来たホラー映画だと思いますし、つまるところ単純でありふれたお話をよくここまで盛り上げたと思いますが・・・、最大の見せ場であるラストのバレエシーンにCGを多用したことは大いに不満が残ります。露骨なまでに目の色を変化させたり手を黒い翼に変化させ過剰に暗黒面のイメージを出そうとしていますが、これは裏を返せばポートマンの演技力を全く信じていないということです。  それからウィノナ・ライダーが枯れて登場した時、ミッキー・ロークやマリサ・トメイのように泣かせてくれるのかと思ったのですが、別の意味で泣けちゃうような役でした。
[映画館(字幕)] 6点(2011-06-07 18:49:44)(良:2票)
45.  赤い河 《ネタバレ》 
ラストの鬼気迫るジョン・ウェインとモンゴメリー・クリフトの対決は圧巻ですし、牛の群れの凄さ、それを平然と掻き分けるジョン・ウェインのさらなる凄さ(どうやって牛を動かしてるんだ?)、旅立ち直前の静けさ…と見応え十分なシーンがあるのは分かりますが・・・期待し過ぎていたせいか少々物足りない箇所があります。 例えばファーストコンタクトで台頭する若者同士の対決を予感させたチェリーの扱いは中途半端で肩透かしを食らいますし、あるいは100日を超える大移動ではあるものの、過酷な移動描写よりも休憩地点の方が印象が強いのもいかがなものかと(つまり私はラオール・ウォルシュ監督の「ビッグ・トレイル」のような移動の方が好みなのだ)。  暴君と化していたウェインがジョーン・ドルーに黙らされるあっさりした結末や(意地を張る男同士を仲直りさせるにはあれしかないが)、誰も書き残しそうもない手記で物語を進めるあたり、映画としては当然だと言わんばかりの豪快さです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-06-03 22:24:27)
46.  郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942) 《ネタバレ》 
白黒とはいえ綺麗に撮ろうと顔に当てられた光が強過ぎて、今見るとかなり不自然に見えますし、ジーノとエスパニョールの絡みや、のど自慢の件などの前半部はやや退屈で冗長ではないかと思いますが…それを差し引いても完璧と言わざるを得ないほど1カット1カットが驚くほどバッチリ決まっており圧倒されてしまいます。 例えば、これから男女の過ちが100%起きますよと言わんばかりの雄弁な出会いシーンの素晴らしさ。あるいはダンサーとの束の間の恋愛が描かれる場面では、ドキドキしてしまう美しいキスシーンがあるのはもちろん、彼女の部屋から辺り一帯の町並みの設計、人物の出し入れまでが鮮やかで見事としか言い様がありません。 ヴィスコンティ監督は処女作から次元の違いを見せつけてくれます。
[DVD(字幕)] 9点(2011-05-31 18:51:41)(良:1票)
47.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
《2D版鑑賞》ワケが分かったようで実のところサッパリ分からない展開にもかかわらず、納得させられてしまうような強引に突き進めて行く推進力にはなかなか恐れ入りますが・・・アクションシーンのつまらなさは期待を大きく裏切るものです。何より不満なのは海賊のお話なのに魅力的な船のシーンが皆無なことで、船でのチェイスも戦闘もなく嵐も起こらないのはガッカリですし(前作で既に出尽くした感がある)、悪役の黒ひげの魅力がサッパリなのもガッカリで、そもそも月夜のガイコツ船長、海底から飛び出るタコ船長ときて、ただ縄を動かすだけ?の不死身でも何でもない普通の人間船長ではパワーダウンの拍子抜けもいいところで全く迫力に欠いており驚きがありません。もう一人の新顔、ジャックが恋したペネロペ・クルスに大した見せ場が用意されていないのもいただけません。
[映画館(字幕)] 5点(2011-05-24 18:28:07)
48.  ボーダー(2008) 《ネタバレ》 
もしかしたらこれが最後となってしまう可能性もあるパチーノ、デニーロ両御大の共演。待望の同一画面に登場は嬉しい限りですが安っぽい画面構成に、コッポラやマイケル・マンのようにとは言わないまでも、これはないだろうとガックリきてしまいます。そもそも企画自体が苦しく、10年前ならまだしもデニーロの暴力的かつ草野球を楽しむ刑事はムリがありますし、おそらく最高であったろう2人のコンビネーションもさっぱり感じられません。ひたすら観客のウラをかこうとするだけの面白味の無いどんでん返しなど用意しなくてもいいから、せめて2人の演技をしっかりと見せてくれっ!
[映画館(字幕)] 4点(2011-05-17 18:46:05)
49.  西部戦線異状なし(1930) 《ネタバレ》 
例えば、学校で教師が若者たちを扇動するシーンにおいて、または訓練で泥に伏せるシーンにおいて見せる顔のクローズアップの連続は極端に説明的過ぎると思いますし、戦場の主な表情となる塹壕のシーンにおいても舞台の特異性を発揮しておらず今一つ上手く機能していないように見えます。 ただ、それでもやはりラストの蝶に手を伸ばす場面をはじめとして、ブーツの所有者が転々としていく様、酒場での鏡を使いポスターの女性の話をする場面、川で女性たちと出会う場面、あるいは終盤に再会した二人の頭上を爆撃機が旋回する場面などは忘れ難い印象的なシーンとなっています。
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-10 18:26:31)
50.  ロープ
〝カット割りをしない〟という実験的な試みはやはり実験の域を越えていないという印象です。最大10分間のフィルムを回し続け、わざわざ背中で暗転させ長回しを持続させているのは巧みだとは言えますが、それが特別に有効に働いているとは思えませんし(飽くまで舞台劇の映画化という点にこだわっているのならば話は別だが)、例えば〝ニワトリの首を締めた話〟のシーンで興奮し始めたフィリップからジェームズ・スチュワートへと切り返されますが(カット割りされない別バージョンもあるのかな?)、皮肉なことに完全にカット割りされたこのシーンこそが緊張が走る映画的瞬間に見えます。それに何より観客としては意味のある試みだとは言えません。それでも、それなりに楽しめてしまうところがヒッチコックの凄いところであり、お手伝いさんがチェストの食器を片付け本を運んでくるシーンなどはゾクゾクして面白いです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-05-06 18:37:18)
51.  リミッツ・オブ・コントロール 《ネタバレ》 
これは〝殺し屋〟の映画などではなく〝映画〟のための映画です。 意味深な「自分こそ偉大だと思う者を殺せ」という指令、2杯のカップ、同種のマッチ箱に入れられたメモ、ヘリコプター、個性的な登場人物たちの背景、裏切り者の存在、あるいは警備の厳重なターゲットの部屋への侵入、などなど…これらの詳細は一切説明されず省略されますが、まるで映画においては全て不要なものであると声高に宣言しているようです。そして必要に見せるのは繰り返し。例えば、バンコレの決まり切った行動様式がカフェでギャルソンとのやり取りに笑いを生み出し物語をシンプルにつむぎ出します。一つ一つのショットも芸術的でありながら嫌味にはならず、バンコレの絵画的な顔も強烈な印象を残します。 ・・・ただ、活劇としての弱さは感じます。もちろん殺し屋の物語なのに拳銃が出てこないのですから、あえて排除しているのでしょうが。それと個人的好みの問題が大きいのかもしれませんが、バンコレは顔は良いのですが動きにはいまいち魅力がありません。
[DVD(字幕)] 8点(2011-04-26 18:33:58)(良:2票)
52.  大砂塵 《ネタバレ》 
当初は30分ばかり見て中断する予定だったのですが、面白過ぎて最後まで一気に見てしまいました。そのぐらい持続力がありますし、何より美人とは言えない?(少なくとも個人的な趣味からは外れている)ジョーン・クロフォードがいつしか極めて魅力的に見え始めた時点で、この映画の勝利が確定したようなものです(真っ白いドレスを着てピアノをひくシーンは圧巻だ!)。敵のマーセデス・マッケンブリッジにしても魔女の如き禍々しさは最高の悪役ですし、脇役に至るまで各々のキャラクターが過不足なく描かれていますし(しかも間抜けなキャラクター説明なしで、それぞれの人物が完璧に立っている!)、アーネスト・ボーグナインとマッケンブリッジが絶命し石ころの如くコロコロと転げ落ちていく様も素晴らしいです。私には〝西部劇らしからぬ〟とかそういうことは良く分かりませんが、いずれにせよ本作が尋常ではないのは確かです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-04-22 18:29:34)
53.  トゥルー・グリット 《ネタバレ》 
オリジナルの「勇気ある追跡」は数年前に一度見たきりなので良く覚えていないのですが、少なくともライフルをクルリと回すジョン・ウェインにジェフ・ブリッジスではお話にならないだろうと思いますし(だがコーエン兄弟にとってはこれはどうでもよい事らしい)、移動であるとか天候であるとか、あるいはマット・デイモンの怪我であるとかが不調に終わっていますが・・・オリジナルに少々手を加えた素晴らしい箇所もあります。例えば、14歳の娘が一人で川を渡り切ったのを見届け、ジェフ・ブリッジスは彼女を認め、それに対して娘の方はジェフ・ブリッジスが瀕死の彼女を抱きかかえ必死に走る姿を目の当たりにし彼が真に尊敬すべき対象へと変わる(ただ後者のシーンの見せ方は好みでない)。ラストは「ノーカントリー」と同じく、言わんとしていることが強過ぎると思いますが(コーエン兄弟にとってはここが重要でリメイクしたと思われる)、事件のことを当事者たちしか知らないという感じも良いです。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-19 18:18:19)(良:2票)
54.  第9地区 《ネタバレ》 
有名な役者は登場せず、いかにも現実世界の人間のようでありながらも、その顔は記憶し易いような役者の選考はバッチリですし、人間よりも微妙にデカくて微妙に反抗しないながら親しみは全く持てないグロテスクなエイリアン像も良いと思うのですが・・・前半部のインタビュー形式でリアルさを求める安易さはいただけませんし、揺れまくる手ぶれカメラに素早くカットが変わる画面の目まぐるしさは私の動体視力では付いてゆけません。目を背けたくなるような衝撃的シーンもあったはずですが、まるで目撃しなかったとすら思えます。・・・ただ、それでも後半に人間とエイリアンが互いの目的を果たすために協力し合い戦い始めてからは一転して段々と面白くなってきます。ロボットでの銃撃戦は良く出来ていますし、実に軽薄そうだった主人公が片目エイリアンになりながら宇宙船を見上げる最後の表情こそが、人間の尊厳に満ち清々しいものなっているのもどこか感動的です。
[DVD(字幕)] 7点(2011-04-12 18:26:44)
55.  三十九夜
逃走劇を基本としつつもサービス精神旺盛で、様々な場所で様々な工夫を凝らした出来事を起こし、時にギャグを挿みながら90分足らずという時間でまとめ上げ、抜群のテンポで見せてしまうヒッチコックの手腕はさすがで、ここにはヒッチのやりたかったことがほぼ詰まっていると言っても過言ではありません。 唯一、欠点を挙げるとすれば主人公のロバート・ドーナットがやや魅力に乏しいことで、口ヒゲも手伝って軽薄な男に見えてしまいます。
[DVD(字幕)] 7点(2011-03-28 18:29:34)
56.  黄金(1948) 《ネタバレ》 
ラストの呆気なく風に舞い散ってしまう砂金のイメージこそが本作のクライマックスですが、そこへ繋がるためには過酷な発掘作業をもっと見せてほしいと思ってしまいます。しかし、ここで重点が置かれているのは飽くまで欲に目がくらむ人間心理であって、ウォルター・ヒューストンが安宿屋で説明してしまう成行きを実践してみせる内容は過度に心理劇です。その観点から見ても、互いに疑心暗鬼になっていく過程がややあやふやとも思えますが(落盤事故でボギーの命を救うか迷うのが早過ぎる、あるいは救われた恩を感じなくなっていく様が希薄)、三人の共通の敵である来訪者の出現には緊張感が走りますし、ボギーとウォルターの高笑いは耳に残るほど素晴らしいです。それから騙した男を見つけてリンチする暴力場面がなかなか凄く、実はここが一番記憶に残ってたりします。
[DVD(字幕)] 6点(2011-03-25 18:26:08)
57.  ヒア アフター 《ネタバレ》 
木々をなぎ倒し襲ってくる津波のシーンは、あれだけでもハリウッドのスペクタクル映画を優に凌ぐ力を有していますし、携帯電話の巧みな使い方、料理教室での目隠しをした食物当てゲームのエロティックさ、駅ホームでの帽子を使ったサスペンス、それに登場人物が交錯し始め美しい抱擁で締めるところなどは見事としか言い様がありません。 ・・・しかしそういう誰が見てもそれと分かる単純さに面白味を感じる私にとっては何だか良く分からない退屈な部分が多いです(いや、もう十分楽しんだのだが)。  例えばフランス人女性のパートは出版社や病院?を巡りますが、こういうシーンはゴッソリ削ぎ落とせるのではないでしょうか(楽しめなかった最大の原因は女優さんの趣味の問題で、彼女の物語に付き合っていられないと思ってしまったからかもしれないが)。あるいはその逆に省略された時間経過の分かり辛さ(特に子供のパート)。それに対話シーンにおける涙も過剰ではないかと…。 また、福祉の2人組は重要な役割を担うわけでもなく必要以上に登場しますが(これはもう意図してやっている?)、なぜそんなことをするのかも良く分かりません。
[映画館(字幕)] 7点(2011-03-08 18:31:54)
58.  ゴースト・ドッグ 《ネタバレ》 
屋上で行われる修行が侍らしくないのはご愛嬌として、電話やファックスではなく伝書鳩を使ったり、最も気持ちの通じ合う親友とは言葉が通じなかったり、「そんなやり方はダメでしょ」と鳥に狙撃を阻止させて銃撃戦を見せてくれるあたりがタマりません。  それとやっぱりこれは役者陣が素晴らしいと思います。フォレスト・ウィテカーの巨体はトロそうでありながら素早く(ルーイを守るためジョニーを射殺する時の素早さ!)、攻撃的でありながら同時に柔和であり魅力的です。また、高齢化の波がもろに押し寄せているマフィアのジイ様たちが良い味を出していて、階段を登るだけでゼイゼイ息を切らしていたり、バスローブ姿でラップを披露したり、真剣な顔つきでアニメを見ていたりと、そのユニークさは相当な面白さです。 ・・・それからこの映画は他の映画のアイデアを拝借しており、過去にゴースト・ドッグがルーイに救われた二度のフラッシュバックにおいて、ルーイの回想とゴースト・ドッグの回想ではチンピラの銃の方向先が異なっているのは黒澤明の「羅生門」への、水道管から射殺するのは鈴木清順の「殺しの烙印」へのオマージュとなっているのでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2011-03-03 18:48:26)
59.  決断の3時10分 《ネタバレ》 
〝決断のとき〟が訪れるのは3時10分より少し前、ダンの奥さんが馬車でホテルに乗り込んで来て夫と抱き合った瞬間です。生活に困窮している実直な夫婦は、ここで「やっぱり生きてるだけで丸儲けね」とばかりにきつく抱き締め合い、2人の絆を目の当たりにした余裕綽々のグレン・フォードは初めて敗北の表情を見せる…。極悪には見えないスマートなグレン・フォードと、ヒーローとは形容し難いしかめっ面のヴァン・へフリンの曖昧とも思える善悪の境界線に決着が付いたこの瞬間がとても感動的です。 また、全編に渡って緊迫感の緩急が良くついていますし、酒場のシーンなどもとっても洒落ています(僅かな登場ながら酒場女が良い)。 ・・・ただ欲を言えば、アレックスの酔っ払いという属性が活かされていませんし、ホテルのロビーで寝ている子分にしてもさらに一工夫した使い方を求めたくなってしまいます。
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-28 18:37:41)
60.  鬼軍曹ザック 《ネタバレ》 
風穴の開いたヘルメットが動き出し韓国人の少年ショートラウンドに助けられるまでのオープニングの、情報を小出しにしてゆく様が面白いです。伏せなければ命を落とす戦闘シーンも徹底されていて、大仏が強烈な印象を残す(手に引っ掛けて輸血するお茶目さ!)寺院での攻防戦は緊張感と力感が溢れています。役者の顔も一人一人が良く、戦争映画にありがちな人物の判別不能などという残念な事態には決して陥りません。  最後の戦闘前に急展開となり、冒険映画から戦争映画へと変わり、ショートラウンドに認識票をあげることやヘルメットの交換は叶わずに終わる過酷さが待ちうけています。特にショーティは最初に登場した際にアップの笑顔を見せるので、勝手に最後まで無事なのだと確信していたものですから、表で無造作に倒れている姿は悲しいものがあります。
[DVD(字幕)] 8点(2011-02-25 18:30:26)
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