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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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【製作年 : 1920年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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41.  つばさ 《ネタバレ》 
ウィリアム・A・ウェルマンの傑作。  第一次世界大戦を舞台にしたストーリー。  物語は二人の男の友情と青春から始まる。  幼なじみと楽しく過ごすジャック、家族と過ごすデイヴィッド、ジャックに想いを募らせるメアリー、デイヴィッドに惹かれるシルヴィア。  メアリの想いもそっちのけでシルヴィアにのぼせるジャック。同じくシルヴィアに惹かれるデイヴィッド。  登場人物の掘り下げが実に丁寧で良い。  訓練、基地での一時の平穏、コメディタッチのやりとり、そこに突然訪れる仲間の死。  酒場で酒に酔うジャックだが、酒に溺れるよりも戦闘機に乗っている時の方がよっぽど戦争に酔っている。  それでも敵の大型機をコンビプレーで撃墜するジャックとデイヴィッドの友情が頼もしい。その友情の強さが後の悲劇へと繋がる・・・。  「ジャックはもう軍人なのね・・・」死にかけてまでジャックを追ってきたメアリーだが、戦いで疲れた彼の顔と「ペンダントの女性」を見て一時は身を引いていく。  一人の“弾丸”が死ねば次の“弾丸”が送られる。戦闘機乗りは「戦闘機そのもの」となって空を引き裂く弾丸と化す。  偵察任務、ドッグファイト、爆撃・・・兵士は英雄となる。多くの人間を殺傷して・・・。  ついさっきまで会話して人間が、次の瞬間には死んでいる。それが戦場だ。  メアリー(クララ・ボウ)のシーンだけどう見てもギャグです本当に。ウェイブ姿のクララ可愛いよクララ。  一瞬だけ登場するゲーリー・クーパーが忘れられない。1カットだけなのに。この頃から哀愁が尋常じゃないんだけど。  何この美味しすぎるエキストラ(チョコレートだけに)。  リアルな戦闘描写、ド迫力の空中戦、偶然が重なっておきる悲劇・・・空中戦の空間描写の凄さは「スターウォーズ」でも及ばない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-25 13:38:47)
42.  メトロポリス(1926) 《ネタバレ》 
フリッツ・ラングが当時のアメリカの摩天楼に衝撃を受け、妻のテア・フォン・ハルボウと共に熱狂しながら構想した「メトロポリス」。   公開当時は「近未来」、今ではゴシック調のSFファンタジー・サスペンスとしての面白さがある。  当時のドイツ美術の粋を結集した美しさ、自らも脚本を手掛けた「カリガリ博士」を思い出す怪しげなロートヴァングの研究所、機械工場の爆発と押し寄せる水、街に放置された車の山の不気味さ、そしてアンドロイドマリアの誘惑によって狂気の渦と化す人の恐怖。   1984年に熱狂的なファンだったジョルジオ・モロダーが尽力して本作が再び注目され、  2002年にマルティン・ケルパーが映像をデジタライズ、  2010年に行方不明だったフィルムが発見され「完全版」として蘇った。   ゴシック調の摩天楼が居並ぶ近未来的な都市。   冒頭から力強い機械の描写、労働者と富裕層が完全に分断された格差社会が拡がっている。   そう、本編の主軸は鮮烈な映像だけではない。  中世の貴族趣味に興じる富裕層、  近未来のはずの都市に「複葉機」が飛んでいる事自体、富裕層の道楽ぶりを表している。  近代的な都市を闊歩する富裕層の下で、自らの力で機械を動かす労働者たちが蠢いているのだ。   どんなに機械が発達しようと、それを作るのは人間だ。  手塚治虫が本作に影響を受けた事からも解るように、機械を創れるのは結局「人間」なのだ。  人がいなければ機械は目覚める事も無い。   当然、人間も機械ではない。  超過勤務や過重労働で肉体は疲れ、精根尽きるまで死ぬまで働かされる。  これでは「奴隷」と同じでは無いか。   だが、奴隷になりつつある労働者たちも黙ってはいない。  「頑張ればきっと神様が助けてくれる」と神を心の支えにして必死に生きているのだ。  労働者を励ます少女の「マリア」は、天使聖母マリアの如く人々の拠り所である。   様々な人物模様がメトロポリスをきしませていく。   壮麗な未来都市、  丁寧な作り込みの美術、  魅力的な登場人物、  起伏に富んだストーリーなどなど、我々を飽きさせない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-25 12:54:42)(良:2票)
43.  ベン・ハー(1925)
シドニー・オルコットの15分の短編映画に続く映画化。 冒頭のイエス=キリストの誕生から静かに始まり、メッサーラとの確執、壮絶な海戦、どん底からの脱出、ジュダへの復讐、そして母と妹との再会・・・。 徐々に盛り上がり山場を突破し、静かに幕を下ろしていく物語。 山場となる海戦と戦車戦の迫力は凄い。 船底の奴隷生活から脱出するジュダ。 オールの穴から覗く残された者たちとの対比・・・。 ワイラーの海戦は合成がショボくて残念だったが、本作は生の人間同士の斬り合いで迫力満点だ。音のない世界から轟音が聞こえてきそうな破壊力。 流石に戦車戦はワイラーが最強だが、本作の戦車戦の迫力もワイラーの破壊力に引けを取らない。  復讐に染まりそうになるジュダだが、命の恩人である「イエス=キリスト」との再開は彼の心をなだめ、母と妹、ジュダの体と心から苦しみを洗い流していく。 それはイエスが起こした奇跡か。 それともジュダが呼び込んだ奇跡か。 とにかくジュダはユダヤ人の誇りを貫いて戦い抜いた。 それがこの映画。  
[DVD(字幕)] 9点(2014-01-21 23:46:56)
44.  忠次旅日記 《ネタバレ》 
「長恨(断片フィルム有り)」で力演した大河内傳次郎と伊藤大輔がコンビを組んだ最高傑作の1本とされる作品。  現在は多くのフィルムが散逸してしまい、その真髄の一部を拝めるのが第2部「信州血笑篇」の一部と第3部「御用篇」の大部分。 拝めるとはいえ細かい箇所が欠損しており、ストーリーの繋がりがやや分り難くなってしまっている。それでも、大河内傅次郎の鬼気迫る演技を含め一見の価値しかない。  例えば、編み笠を被り道を駆け抜ける忠次、それを猛然と追いかける御用提灯の津波津波津波。 敵を流し目で睨みつけ、橋の上で捕り手たちに一太刀を浴びせ、骨太の腕で刃を突き付けて周囲を睨みつける。取り囲む捕り手たちをくるりと回って瞬く間に3人を薙ぎ払う上空からの視点。 この上空からの視点は「決闘高田馬場」の断片で猛然と決闘場に向かうシーンでも拝む事が出来る。  また街中で複数の男たちと高速で斬り結び、信頼を寄せる忠次を裏切った者たちへの絶望を叫ぶ老人、斬られたのか力なく壁に寄りかかり倒れる仲間、それを見やりながら敵中を突破しようとして太刀をゆっくりと傾け構える男。 忠次もまた子供を抱えて密室で複数の男たちと斬り結び、睨み付ける視線の強烈さ。  そんな剣客としても強者だった忠次が、病によって徐々に立ち上がる事もできないほど衰弱していく様子。 彼を慕って最後の最後まで付き従ってくれる仲間たち。捕り手たちから忠次を守ろうと奮戦し、血まみれになりながら次々と捕縛されていく。開けられそうになる扉を何度も何度も閉じる仲間の散り様、それを助けられず黙って見守る事しか出来ない悔しさ、己の無力さを嘆く悲痛な表情。手に持つ刀すら抜きたいのに抜く力すら残っていない。 その腕を掴む忠次を慕う女の耐え忍ぶような表情。 扉をこじ開けて雪崩れ込む捕り手たち、それを睨みつけ、懐の鉄砲をぬうっと突き付けて最後の抵抗を示す女の眼差し。忠次は最後の力を振り絞って抜刀して戦うのか、戦かはないのか・・・とクライマックスまで息もつかせぬ怒涛のシーンの連続なのです。それをサイレント映画の早回しを逆手にとった超高速戦闘で存分に味わえる。
[映画館(邦画)] 9点(2014-01-10 21:01:03)
45.  雄呂血 《ネタバレ》 
脱歌舞伎の剣戟映画の開祖の一つである「雄呂血」。 「日本のグリフィス」こと牧野省三の総指揮、 監督に二川文太郎、 そして阪妻こと阪東妻三郎の驚異的な殺陣! 坂東妻三郎を始めとする俳優陣の演技と殺陣には歌舞伎には無い躍動感が溢れ「歌舞伎なんざブッ壊してやる」というエネルギーが伝わって来る。 バンツマの盟友と言われる「まぼろしの殺陣師」市川桃栗。 彼の破壊的で斬新な殺陣はいかにして生まれたのか。 その真髄に少しでも迫れるのが本作だ。 ジョセフ・フォン・スタンバーグが斬られる人数を数えるのに夢中になったと言われるぐらいとにかく斬りまくる。 オマケにサイレント特有の超早回し映像で、まるで機関銃で一人ずつ狙い打つように斬り倒していく。 坂東妻三郎が松ノ木を背に刀をかまえる場面もほんの一瞬。 その時のバンツマ(坂東妻三郎)が最高にカッコイイ。 絵になる一枚だね。  だが、本当の醍醐味は27分にも及ぶ大立ち回りではない。  一途な恋心が理解されず、誤解を重ねて追い込まれていく平三郎。 人間の本性を目の当たりにする度に、無頼漢に染まっていく平三郎の描写が良い。 奈美江に思いを寄せた後に運命に翻弄されて諸国を彷徨う平三郎。 眼がすわり、ヒゲを生やし、ボロボロになった服を着ながらも歩き続ける力強い姿が素晴らしい。  「世に無頼漢と称する者、そは天地に愧じぬ正義を理想とする若者にその汚名を着せ、明日を知れぬ流転の人生へと突き落とす、支配勢力・制度の悪ならずや」という字幕が語るように、悪党が本当に悪党なのか? 悪党と言われる者が、本当は真面目に生きる人間だったりするのだ。 そして正義と言われる者が、偽善を振舞い悪事を働くような者も世の中には溢れている。 人妻になろうと、平三郎の一途な想いは変わらない。 愛する女を守るため、己の身を犠牲にする覚悟で悪漢を叩っ斬る。 これで平三郎の覚悟は決まった。 散々に斬りまわった挙句、捕縛されて連行されていく平三郎。 民衆には平三郎は悪にしか映らず、奈美江たちには命の恩人なのだ。 その恩人を助けられない奈美江たちの悔しさと哀しみ、平三郎の無念。 解る奴は解ってくれるが、解らない奴は一生理解できない。 それがこの世の中だ。  これほどの作品を発掘し守った人々には、感謝しきれない。
[DVD(邦画)] 9点(2014-01-10 19:31:46)(良:2票)
46.  チャップリンの黄金狂時代 《ネタバレ》 
もう密度が半端ないですね。 最初30分だけの短編にしても面白いですし、ラスト1時間も最後まで飽きずに見てしまいました。 雪山で出会った男が伏線だったり、二段構えとも言うべき傑作です。 また単なるコメディで終わらない所がいいですね。 実はこの作品は「偽牧師」と共に西部劇としての一面があるんですよ(まあ作品を見た方なら既にご存知だと思いますが)。 ゴールドラッシュで沸き立つ街、一山当てようと死に物狂いで山に挑む人間たち。 ある者は富を築きますが、その多くが飢えや殺し合いの中で消えていきます・・・事に本作は飢えの恐怖。 チャップリンなんか靴まで食べてしまうし、隣の大男は腹が減りすぎてチャップリンが巨大なターキーに見えてしまう・・・ちょっとオーバーかなとも思いましたが、飢えた人間たちが略奪や殺し合いに発展する様は恐ろしいです。 山での死闘、そして下山した街で巻き起こる騒動・・・クリスマスのシーンは笑いを通り越して涙が出てしまいます。 それでも最後まで彼女のために奮闘する健気さ。山小屋が雪山を滑り落ちるシーンなんか口あんぐりでした。 貧乏を経験したチャップリンだからこそ描ける凄い映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 15:19:16)(良:2票)
47.  ロイドの要心無用 《ネタバレ》 
キートンがアクション、チャップリンがストーリーならハロルド・ロイドは勇気です。 普通の人間が「やったらやれるんだ」と勇気を振り絞って奇跡を起こす・・・そんな様子に私は惹かれます。 終盤のあの有名なシーン。 実際にビルを自力で登ってしまうんですもの。分かっていてもハラハラします。 だって登った時計台から3回も落ちたジャッキー・チェンとかいう人がいましたからねー。「プロジェクトA」で人間卒業しちゃった。 ロイドもいつ落ちてしまうのかとドキドキでした。 ロイドの勇気に拍手です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 14:41:17)
48.  キッド(1921) 《ネタバレ》 
「犬の生活」の進化版とも言うべき傑作。 病院から出てくる赤ん坊を抱いた母親。彼女は頼るはずの子供の父親に“忘れられて”しまい、子供を育てる余裕もないほど追い詰められていた。腹を痛めて産んだ子供を育てたい母性、それを守るために愛する我が子を手放し他人に託さなければならない自分の無責任さ、不甲斐なさ、無力さへの葛藤。 いや、一番の原因はテメえでタネを蒔いた事も焼き捨てちまうようなクソ野郎の方だ。 母親も後悔先に立たず、イスで彼女が祈る間にも運命は赤ん坊を車から引き摺り下ろしてしまうのだ。普通の映画ならあの強盗2人が情が移り赤ん坊を引き取るなんて展開も面白いだろう。だが、さらに一難を経る事で赤ん坊は運命的な出会いを果たす。 上空からゴミが捨てられる日常、まさか赤ん坊まで上から捨てられたのかと勘違いしても無理は無い。 チャップリンも面倒くさいからではなく情が反応する故に赤ん坊を他人に任せようとしてしまう。だが預けられる母親も赤ん坊一人に手一杯、押し付けんじゃねえやと傘でメッタ打ち。オマケに警官が睨み付ける。この作品の警官は結果的にチャップリンと赤ん坊の絆が深まるような事しかしない。それを知らない警官は幸か不幸か解らない。 チャップリンはいっそ下水にでも捨てちまおうか、なんて一瞬思うがやっぱり赤ちゃんは可愛いくてしょうがない。情が移り「ジョン」という名前を付けて大切に育てる覚悟を決める。 月日が経ち成長したジョンと共に行う窓をめぐる“仕事”の日々。悪いと解っていても食わせるためだ背に腹は変えられない、後は父ちゃんに任せろと言った具合にせっせと治しては一緒にジョンの面倒見てくれそうな嫁探し。でも警官の人妻には手を出すなよ。 生活は貧しくても、寒くたって良い。一緒に食事をして過ごせる小さな幸せさえあればいいのだから。 一方で成功を収めた母親の捜索や街の住民との親子喧嘩、迫り来る保健所の恐怖と二重三重に絡んでくるドラマ。 愛するわが子のために警察を振り払い屋根の上を駆け抜けるシーンは熱い!ジョンも悲しそうな顔で“父親”を叫び続ける。 宿での別れ、深い哀しみが見せる“天国”の夢、悪魔のささやきと夢の中まで追ってくる警官の悪夢。いや、彼は悪夢からチャップリンを救い出すキューピッドだったのかも知れない。昨日の敵が今日の友となる瞬間の感動。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 14:26:00)
49.  荒武者キートン 《ネタバレ》 
バスター・キートンの最高傑作というと「将軍」や「セブン・チャンス」も挙がりますが、ストーリーの随所でアクションが炸裂する「荒武者」を私は推します。  単なるコメディ映画として片付けるにはもったいないほど練られたストーリーとアクション。 首が折れても撮影を続行するようなクレージーな俳優はキートンとジャッキー・チェンぐらいです。  昔から争い続ける二つの家。 同士討ちから始まるファーストシーン、時が立ち家の再興をかけて故郷に戻る主人公。 キートンというと無表情が売りですが、笑わずとも表情豊かなしぐさはとても魅力的な存在です。 犬と戯れるキートンは可愛いです。  しかし故郷に戻ってみれば爆破される家、電車で中を深めた娘も、実は父親が争っていた家の娘だった。 争う宿命にある男を愛してしまった娘・・・キートン映画はコメディである事を忘れるような設定のオンパレードです。  主人公は負けずに暗殺の危機をのらりくらりとかわして行きます。 爆走、馬、汽車泥棒、断ダイブに滝における「救出劇」! キートン渾身のアクション、今見ても思わず思わず拍手してしまうほど凄味があります。 「セブン・チャンス」の鬼神の如き爆走といい、キートンは本当に凄い人です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 00:30:22)
50.  愚なる妻 《ネタバレ》 
「グリード」に並ぶシュトロハイムの傑作。 「今時サイレント映画すら見ていないなんて話にすらならない」と言われて鑑賞。私がサイレント映画に魅せられた最初の映画でした。今の時代に無いエネルギーと狂気。 最初は淡々としたストーリー展開ですが、終盤にかけての追い込みは素晴らしいです。 カラムジン伯は様々な女性に手を出し騙くらかすような男で「騙される女が悪い」という筋金入りの悪党。他の登場人物たちが善悪で片づけられない人物像を見せるのに対し、このカラムジンだけは最後まで悪党として生をまっとうしました。「嘘泣き」の場面なんかそれを極めてます。鏡を使ってまで着替えを覗くなどド変態です。サイレント時代からこんな映画があるとは・・・。散々悪事を重ねていくカラムジン。しかし騙された事を知った女のしっぺ返しが凄いこと。火を付けられたり、挙句には襲おうとした娘の父親に返り討ちに遭う・・・因果応報という奴でしょうか。カラムジン伯の恍惚の表情で私の腹筋は破壊されました。恐らく今正に襲いかかる・・・というところでガツーンと殺られたのでしょう。或る意味幸せな最期です。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-24 12:48:11)
51.  メトロポリス 完全復元版(1926)
フリッツ・ラングは「M(エム)」、それにアメリカ時代の「ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ」や「激怒」「スカーレット・ストリート」いった作品の方が完成度が高いが、今回「メトロポリス」の完全版を見た上で大満足な出来だったのでレビューしたい。 フリッツ・ラングが当時のアメリカの摩天楼に衝撃を受け、妻のテア・フォン・ハルボウと共に熱狂しながら構想した「メトロポリス」。 完全版ではヨシワラにおける人間達の欲望が弾ける様子、フレーダーセンの部下がヨザフォートに迫るサスペンス、アンドロイドマリアのダンスシーンの一部などなど重要な部分が修復されている。修復部分の痛みは激しいが、今まで欠けていた部分が補われた事でより、いや本来の魅力を存分に愉しめるようになったのである。 今日では散逸したフィルムも補完されて「完全版」として楽しむ事が出来るようになったが、それまでの80年を生きてきた人にとってはどれほど長い道のりだったか・・・。 そしてそのフィルムを含めて、今日まで作品を守ってきた人々は、もっともっと評価されなければならない。 ここに感謝の意を評したい。 ありがとう・・・!
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-15 11:41:50)
52.  キートンの空中結婚 《ネタバレ》 
帽子を被ったキートン、息をふくと光が消える→マッチの火が消えるという演出、左の扉には骸骨、右には煙、真ん中は竜?の化物、穴があいてアトラクションから飛び出してくる。  そんなとこり立ってるから、次の人に激突、背広は車でグシャグシャ、遊園地、ボートに乗り込む、一体中で何をしたんだオマエ、飛び上がってしまう気球、気球の上で必死にしがみつく、紐を伝ってどうにか操縦席に。  後のキートンは「世界一周80日旅行」にも出演。  鳥を撃って獲ろうとして気球をドカーン、アレで生きてるキートン。たまに他の作品でアッサリ死んだりするのが不思議だ。  ボートをより合わせて制作、川で釣り、流されかける、深く入りすぎて、魚を手づかみで獲ろうと川を上る、せき止める、天然のダム、水位が下がって取り放題、でもカバンには、耐え切れずに決壊、川に呑まれていたキートンと激突ダイブ、今度はカヌーで川下り、ロープ、即席、欠陥品、再び釣り、そこで焚火をするな、ラケットは網にはならず、ウサギの親子、船底にあいた穴、そのまま足を出して狙撃しようとする。後のガウォークである。  滝にぶつかり転覆、ことあるごとに邪魔される女性涙目、またお前か、突然の牛、思ったより浅瀬、水鉄砲、ポンコツの銃、角を掴んで格闘、強え。 熊は「北極無宿」にも出てきたね。  後ろからトコトコついていく熊、リス、思わぬ収穫、船で脱出、滝、謎ギター、あああああああ?えー!?  船「パージします」
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:22:15)
53.  キートンの北極無宿 《ネタバレ》 
雪原 宿?、今回のキートンは悪党。  背中に背負ったもの、カジノ、カウボーイ?、ポスターを切り裂く、金を奪いまくる、すぐバレる、窓ごと叩き出される。  キートン「リア充死ね!」  やさぐれ亭主、警官は「踊って」ごまかす、神の供物で気絶、犬ソリ、花は蝋燭で燃える、人妻をナンパ、バラバラの犬種、やわい紐。  馬車のタクシー、雪上バイク、キートンの工作、凍った池にダイブ、馬車もひっくり返る(上だけ)、かまくらにギター、うっかりもたれかかれない、ギターで滑る、まるごと穴に落下、絡み合う糸、糸の引き合い、雪玉を打ち返す、熊 、セルフ閂、雪だるま、謎軍人、シュトロハイムみたい、NTR?、銃を撃つ女性、勘違い…という夢を見たのさ。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:15:10)
54.  キートンの電気館(電気屋敷) 《ネタバレ》 
大学?、取り違い、文字が多い、お客さんをおもてなし、アイデアが豊富、エスカレーター 、自動で本を出す、風呂が走ってくる、ベッドがしまわれる、ボタン一つでドア、エスカレーターの勢いで窓ガラスごとプールにダイブ、カタパルトのように人を射出、プールの水位を自在に操る。  ビリヤード、自動で球を補充、たまつき棒をへし折る、交換しろ、台の上にのってゴルフ。そういうスポーツじゃねえ!  自動で椅子が来る、料理を運ぶ列車、猫、自動洗浄機 、簡単に壊れるレール、酷い事故だ、復讐 配線をズタズタに。  人が入った箱を持ち上げるキートン、エスカレーターに弄ばれるキートン、キートンの演技力、ブランコ 、幽霊のようにタオルをまとう、ベッドに飲み込まれる女性、襲い掛かる洗浄機から飛び出す皿、ビリヤード球、扉に首をはさまれる、パニック、鍋攻撃、スパーク 、巻き添え 、自殺、死にたくても死ねない、放流。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:11:12)
55.  キートンの白日夢(成功成功) 《ネタバレ》 
花、花束、ドアを開け、婦人が投げ捨てた花をそのままキャッチし、自分の花を加えて再び渡す。粋だ。  車道で車が走る中も婦人に挨拶を続けられる強運振り、動物園、猫、穴のあいたバスケット、にらみ合う犬と猫が可愛い、スカンク、あまりの匂いのために服と首輪を埋める、回収車も穴だらけ、マンホール、パレード、飛び交うゴミの雨、ヤケになって燃やす、燃え移る、放水、水の入ったマンホールの中に生き埋め、手紙、劇場、舞台、演劇、エキストラ、衣装のまま、警官と全力で追いかけっこ、中国人街、服屋、スリ、すんなり溶け込むキートン、握手じゃない金だ、不幸中の幸い。  警備員、パレード、大量の警官に全力で追われる様は「警官騒動」を思い出す、市街列車に飛び乗る、梯子を使った飛び降り、穴に落とす、延々と続くおにごっこ、港、船に飛び乗る、船という密室、水車、まるでハムスターのように、郵便で人ごと送られる、ヤギさん、自殺用の拳銃、窓ごと叩き出す。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:56:05)
56.  バスター・キートンの華麗なる一族(キートン半殺し) 《ネタバレ》 
粘土?、パン生地?、どんどん伸びる生地、生地で縄跳び、郵便配達員にブチ当たってしまう、泥まみれの手紙、避けたら窓ガラスに、オバサンと激突、リンゴ 、で結婚しちゃったよ!  勘違い、痰をコンロに、物騒な一家、悪が揃ってるな、「あれとって これとって」、中々食べられない、砂糖にコーヒー入れやがった(え?逆だって?見ればわかるよ)、家族だんらん、お祈り、一斉に肉をブッ刺して取る、カレンダー、ベッドの移送、人が寝ていると知らずにその上に寝る、ベッドでシーソー、粉砕されるベッド、いびきには耳あてで対応、耳あての取り合い、仕返し、花瓶を頭にぶちあてる、胡椒、クシャミで目覚める、クシャミ地獄、手紙、気絶、目覚まし、カーペットを布団にして寝るな、事情を知って祝福に、一気に金持ちに、カメラ、頼りない三脚、みんなもつられて下へ、みんなフラッシュにビビりまくり、入れすぎ、あふれ出る生地。  手紙の泥、真実、張り詰める空気、逃走、あふれ出る生地、猛然なダッシュで逃げ去る、ぶつかりまくる、花瓶、レンガは砲弾に、乳母車、レンガの枕、激しい戦い、カーペットで華麗に避ける、二階から一階への飛び降り。本当は椅子に座って着地したかっただろうね。  列車に乗って逃亡。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:48:03)
57.  キートンの船出(漂流) 《ネタバレ》 
後の「蒸気船」や「海底王」といった海ものに繋がる作品の一つ。  揺れる船室、子供が揺らしているイタズラ、尻叩き、倉庫を開け、船を引っ張り出発、船が出ないので壁の破壊、ひもは車につながっており倉庫は木端微塵に。  小さなボート、港、車は海に落ちる、落とす、船出の儀式、マークがバキッととれる、ハンマーで修理(破壊)。 進水したら沈む船、船作り、子供が、グダグダ、セーラーを着込む奥さん可愛い。  船着き場を破壊して今度こそ出発、橋の下もマストとその他もろもろを畳んで回避。凄い。  足、操舵、脇見運転には御注意、思ったより浅瀬、釣り、川を遡る、下る、だからちゃんと運転しろよ、釘打ち付けたら穴があいて浸水、パンケーキで塞ぐ、揺れる揺れる、ボートが行き交い水面が揺れる、ピタッ スイー、何だあの動き、自動操縦じゃあるまいし、ベッドッもガタガタ、嵐の予感、窓から海水が入り叩き起こす、大嵐、一人嵐と格闘、ベロンベロンの望遠鏡、モールス信号、SOS、字幕も電信風、船も大回転 、服を布に打ち付けてまで救助信号を送ろうとする、穴増やしてどうすんだよ、キリ、飲むな、コップで水をかきだせない、パニック状態、救命具はつけようぜ 、船が小さい、蛇口みたいに、濾過機能つき?、まんま風呂のやつかよ、栓、得体の知れないところに流れ着く。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 01:38:51)
58.  キートンの即席百人芸(一人百役) 《ネタバレ》 
キートンがジョルジュ・メリエス「一人オーケストラ」にオマージュを捧げた作品。  ポスター、ゴリラが演奏、どういう財布だよ、指揮者?、いきなり分身して演奏をはじめるキートン。分身を始める過程がないんだね。  どんどん楽器や楽譜を破壊していくキートン楽団、舞台の上で横一列、面白黒人、白人が黒人の真似をするやつ、夫人にまでならんでいい。 キートン的「全部俺」。後の大嵐浩太郎こと内村光良である。5分にも及ぶキートンショー…という夢を見たんだ。  スタジオ、箒が刺さってしまう、汚れがとれない、あの女性は双子?それともキートンのようにトリック撮影なのか?、鏡、オランウータン、キートンも猿に扮する、大きさで気付け、猿の真似、海中(絵)にダイブ、綺麗に並んで回転 、大砲もロクに組み立てられない雑兵、何度も壊れる壁、組体操、壁をジャンプ、役者なんだからキップ買え、押さんでも、髭をつけて煙草を吸うのはやめましょう、斧で紐を剃る、危ねえ、水中ショー、ハプニング、半端ない水の量、背中に「×」。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:32:48)
59.  キートンの強盗騒動(悪太郎) 《ネタバレ》 
窓口、服屋のマネキンの後ろに並んでしまう、気付け、警察、帽子でカメラを塞ぐ、馬蹄、財布、馬蹄を投げると幸運がくるかも・・・キートンに来たのは警官だったけど。  マネキンかと思ったら人だった、車の下に滑り込む、トラックに閉じ込める、下に潜り込んで見事な馬乗りへ、列車でのおいかけっこ、いつの間にか機関車の前に座るキートン。後の「将軍(大列車追跡/大列車強盗)」へ繋がる要素がかなりあった。 新聞、この写真「警官騒動」の使い回し?と思うくらい。  塗装屋の喧嘩、強盗団たち、ポスターに髭つけてもなあ、髭が萎える、、後ろのドアから発砲、タイヤではなく看板、馬に乗るキートン、馬も「生まれたて」なのでまだ足腰が弱かった。  荷台のトラップ、新聞の効果は絶大、犬、思わぬ再会、俺を踏み台にしたぁ!?、ドアの上の扉から脱出、手動でエレベーターを上へ、エレベーターアクション、磁石かよ、エレベーターが上に吐き出される…どんな発想だよ。  ストップ・モーション、残骸が上から降り注ぐ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:22:57)
60.  キートンのハイ・サイン(ザ・ハイ・サイン) 《ネタバレ》 
まさにアイデア勝負。  列車が横切りそこから吐き出されたキートン、メリーゴーランド、椅子、新聞がすごい折れる、叩かれてる、ちゃっかり銃を奪う、おい警官、試し撃ち、瓶、オッサンが物凄い速さで逃亡、どうやって鳥に当たったんだ。  射撃場、見事な入れ替わり、パチンコ、怪しい組織の匂い、暗殺計画、変な「サイン」、即席装置、犬がちょっと可哀想、黒猫、犬、慌てて乱射、ペンキで帽子掛けを創造、そんな馬鹿な、射撃屋が売り物で脅されちゃシャレにならん。  自分の銃を、威力が違う、惨状、そんなバナナ、皮で滑らないキートン、「サイン」に助けられる、家じゅうの仕掛け、コーヒーに映るもの、巧妙な芝居、壁をよじ登ったり、ベッドで犯人を射出…凄い構造だ。流石キートン。  裏切りの「サイン」。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:17:08)
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