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よしのぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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581.  ギブリーズ episode 2 《ネタバレ》 
折角観たのでメモを残しておきます。カレー編:ブタ顔のサラリーマン(宮崎駿監督の分身?)が、バナナや御菓子食べながら、皆を食事に誘う。眼鏡の野中君は目も口も無く、影が薄い。ザコキャラだろう。ブタがメインキャラと思っていると、ゆかりさんがメインだった。10倍カレーで店主と勝負。勝負に勝って千円入手したけど、口の中に辛さは残っていて、店を出たから辛さ爆発、地球を何週もして、宇宙にまで飛んでいった気分。会社で上司と口をきくと、口から火が出て大火傷。ナンセンスギャグ。最後は三人で笑いを誘うコスプレダンス。三人とも表情がほとんどないので、見慣れるのに時間がかかりそうだ。初恋編:野中君が初恋の人、愛ちゃんを思い出す。運動会、フォークダンス、絵が隣同士でからかわれたこと。自転車に乗って、そんなことを夢想していると会社を通り過ぎてしまい、女子社員に呼び止められた。そういえば、子供の頃自転車で自分の家(洋服屋)に帰るのに、愛ちゃんが店にいたのでそのまま素通りしてしまったことがあった。恥ずかしがり屋なのだ。先日は、電車で帰宅中、隣の女の子が寝て寄りかかってくるので、駅を乗り過ごしてしまった。優しい性格である。野中君は女子社員のことが好きだ。女子社員も野中君のことが好きだ(初恋のことを聞くくらいだから)。野中君は案外もてるのだ。彼は眼鏡をかけ、目と口がない。これは世に埋もれるように生活している、ごくごく普通の人の象徴。表情がないと、空想が働き、かえって親近感が湧く。男なら彼に自分を投影してしまうだろう。がんばれ野中君、恋に仕事に。帰宅編:アザラシのゴマちゃんのような人物が、宙に浮きながら帰社する。宙に浮いているのは、たまに早く帰れたので心が浮き浮きしていることを表現しているのだろう。途中だれかが不満を漏らしていたり、美女やQ太郎のような人物とすれ違ったりする。心に余裕があると帰宅も楽しめるものだ。そこへ車がやってきて、窓から鈴木Pが顔を出す。ドキリ!会社に帰れといわれるかと心配したが、挨拶だけだったのでホットする。ほんまアニメの仕事っちゅうもんはきついなあ。何故か関西弁である。ぼやきは関西弁が似合う?つづく。
[DVD(邦画)] 3点(2009-10-12 13:51:51)
582.  怪物の花嫁 《ネタバレ》 
映画としては、怪物の恐怖と、研究が理解されず故郷を追われたマッド・サイエンティストの悲哀が出ていれば成功でしょう。博士の最大の研究成果であるはずの怪物タ、タコが…。タコは海に住んで沼にはいないんですけど、この際そんな小さなことは言うだけ野暮ですね。いやー、インパクトありました。ロ、ロボはいつも人の背後から両手を挙げて現れるクセがあるんですが…、えー博士によるとチベットから連れてきたらしいですね。超人じゃなかったの?タコを怪物化することには成功したけれど、人間にはまだ成功してないってことでしょうか?じゃあ何故拳銃で撃たれても平気なんでしょうか?血も出ないし。ところで博士の研究というのは放射能の力で動物を怪獣化、人間を超人化するってことでいいんですよね?超人ハルクのようなものと。それで花嫁ですが、実験にかけられる前から花嫁衣裳というのは、女装好きの監督の趣味でしょうね。で、だれの花嫁ですか?やっぱり、ロボ!でもロボは反対していたし。まさか博士とかタコの花嫁じゃないですよね。ロボの反乱で博士が超人化。まさかの展開ですが、面白い。あっ、実験成功ですよ。超人博士は肉体は強くなってますが、おつむが悪くなっちゃってますけど、一応成功ですよね。でもタコには負けるんですよね。刑事を襲う凶暴なワニが出てきたけど、あれは普通のワニ、それとも怪獣化したワニ!最大の見せ所はやっぱり、ロボVS超人博士のシーンでしょうか?あの「ゆるさ加減」は監督独自の美学がにじみ出ています。最後を締めくくる署長の言葉が心に響きます。「彼は神の領域を侵略した」えっ、違う?「タコの領域を侵略」
[DVD(字幕)] 2点(2009-10-12 10:30:32)
583.  アニー(1982) 《ネタバレ》 
孤児のアニーと大金持ちのおじさんの友情物語。アニーは好奇心旺盛で、何度か脱走を試みるほど。明るく、気が強く、ケンカじゃ男の子にも負けない。そこを秘書に気に入られておじさんの屋敷へ。おじさんがアニーを気に入るようになる過程はすごくよかったと思います。子供が無邪気に自由に遊んで、自分の意見をずけずけ言うのを見ると癒されますからね。まして寝かしつけたりしてやったりすると親しみ倍増。おじさんの生育暦を考えると、養子にしたくなる気持ちはよくわかります。敵役はオバカキャラなのに、最後シリアスな展になってしまったのは残念。こういう子供向けミュージカルでは、困難に対しては子供達が知恵と勇気を振り絞って切り抜けるか、見事大人を出し抜くのが王道。アニーが「助けて、助けて!」と連呼するだけというのは芸が無いでしょう。アニーがおじさんを危機から救うぐらいの展開にしてほしかった。事実おじさんは過激派に殺されそうになる場面がありました。歌ですが「トゥモロー」は名曲ですが、あとはパッとしません。アニーを含めて、ほぼ全員歌はうまくないですね。ダンスもパンツが見えたりして品がありません。それにしても孤児院の生活ぶりがショックなほど悲惨で、当時の孤児院の子は惨めな生活を余儀なくされていたんだなあと悲しい気分になりました。もっと明るく描いて欲しかったです。アニーだけ幸福になっていいの?原作に忠実なだけなのでしょうが、現代に合うように脚色して欲しかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2009-10-11 21:03:11)
584.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
良いミステリーはオチが分かってから、犯人の目で再構成してみて、行動に矛盾がないかどうかで決まる。冒頭バーバルの一人称から語られるので、クリスティの「アクロイド」のようにアンフェアという意見があるが、あれは刑事に向かって語っているので筋違い。事実だけを述べる。①6週間前トラックハイジャックがあり、武器が盗まれる。②NYで密輸を警護する車が襲われ、汚職刑事が逮捕される。盗まれた宝石の行方は不明。③昨日麻薬組織のアルゼンチンの船が炎上し、27人が死亡。麻薬は無く、ソゼを知る人物が死亡。キートン死亡。④昨日キートンの恋人弁護士イーディが殺された。⑤コバヤシ(本名不明)は存在する。以上。ソゼは、自分の正体を知る人物の暗殺を計画。いつ船が経つなどの情報も入手。そこで四人を説き伏せるか脅迫し、船を襲わせた。本当は子分に襲撃させたのかも知れない。ここでキートンが射殺されたのだけは確実。残り三人の生死は不明だが、多分死亡している。ソゼはわざと警察に捕まり、作り話を証言した。これは警察にソゼ=キートン説を誘導し、ソゼを葬るため。その為唯一の証人であるイーディも殺害。最初にキートンを電話で密告したのもソゼ。辻褄は合っている。ソゼの証言者が大金で組織に売られたり、バーバルの釈放に知事から圧力がかかるなど、ソゼはかなりの大物であることは間違いない。似顔絵からソゼ=バーバルでほぼ確定。それ以上の深読みは不毛。ミスリードのソゼ=キートン説でも矛盾しない脚本は高く評価されるべき。ソゼは鉄の意志を持つ男ではなく、おしゃべりの知能犯だった。注目すべきは、最初の面通しの容疑者選びの過程。通常は本命キートン以外はホームレスを使うが、あの面子が選ばれた。ソゼの力が働いたからだ。警察に協力者がいたはずで、警察はそこをヒントにソゼに辿りつけるかも知れない。バーバルが刑事に「お前が役立たずで、バカで、弱いから利用されたんだ!」と責められ、泣くところがツボ。最大の見せ場です。
[DVD(字幕)] 9点(2009-10-11 14:59:11)
585.  ブレードランナー/ファイナル・カット 《ネタバレ》 
科学が発達して、人間と人造人間(レプリ)との区別がつかなくなった世界。レプリは感情と移植記憶を持ち、人間との間に愛も生まれる。人間であることとは何か、生命とは何かを問う作品。だがいくら科学が発達しても、人間と見まがう人造人間を造るのは土台無理と思うので感情移入できない。寿命が少ないことに不満なレプリが反乱するが、そもそもロボット三原則を埋め込むとか、人間とすぐ区別がつくデザインにするとか、長年生きて満ち足りた人生の記憶を移植しておけば済む話。レプリを見分けるのに感情テストは笑える。ピッとスキャンすれば判別できそうなものだが。ボスのロイは、処理屋デッカを助けてやり、静かに死ぬ。仲間はみな殺され、自分の死も近いと悟ったロイ。彼の感情は、他人の生命を慈しむまでに発達し、自分の死を受け容れる。「恐怖の連続だろう、それが奴隷の一生だ」「思い出もやがて消える、時が来れば、涙のように、雨のように」感動的な場面だ。雨の未来都市はリプリの心象風景。光の点滅や影、雨、ビル群などで感情を表現する演出手法は芸術的。よくぞここまでと感心する。が、レプリが強制労働に従事してきた辛い過去、美しい宇宙の光景などが言葉でしか紹介されないので、人生ドラマとしての深みに欠ける。創造主の社長に復讐するのはいいが、逃亡の為に人を殺したり、親切なセバスチャンを殺すのはダメ。単なる悪党に堕している。レプリの一人が蛇ダンサーというのも必然性なく、悪趣味。デッカは、レプリを処理するのに何のためらいも無かったが、自分の正体を知ったレイチェルが涙するのを見て、心が動き、彼女に恋する。ロイの死でレプリへの同情は決定的となり、レプリを人間の仲間として受け容れる。ここでもデッカの過去が紹介されていれば、ラストはもっと感動的だったろう。レイチェルがデッカに「テスト受けたことある?」と聞き、夢のユニコーンの折紙が置いてあることから、デッカがレプリであると示唆されるが、これは不要。人間とレプリの心の交わりを描いているのだから、全否定となる。もし記憶を埋め込むとして、ユニコーンは使わないでしょう。ユニコーンの夢は人間の証明とも思えます。ブレードランナーを観た日本人は、「強力わかもと」の夢を見るか? 
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-11 06:53:13)
586.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 
土台無理な設定で、面白みは感じませんでした。視聴率を取るためなら何でもするTV業界ですが、人権を無視しては視聴率は取れません。TV会社との養子縁組、覗かれるための作られた人生、30年間も幼友達や母親を演じ続けること、愛情がないのに仕事と割り切って結婚、所詮成立しません。又、保険会社に勤めるサラリーマンの生活を24時間放映しても視聴率はあがらないでしょう。隠しカメラを5000台もあるのに、どうして家を抜け出して、ヨットに乗ったトゥルーマンの姿を映せなかったのか?人の命をもてあそび、金儲けの道具にしたクリエーターに何の罰もないのも不可解です。ジム・キャリーはコメディ出身で、シリアスドラマには向いてないでしょう。「バニラ・スカイ」のトム・クルーズと比較すればわかります。トムなら、恐ろしいと感じる映画になったかもしれません。意図はわかりますが、舞台を広げすぎて失敗しています。リアリティがないので何の風刺にもなっていません。ショーというより、残虐物語です。
[DVD(字幕)] 5点(2009-10-10 20:11:59)(良:1票)
587.  アニー・ホール 《ネタバレ》 
アルビーは神経質で、”死”の強迫観念に捕われ、人生を楽しめない。「人生は寂しく、惨めで、苦しく、しかもアッという間だ」と人生観を語る。「僕を入れてくれるようなクラブには入りたくない」とも言う。理想は高いが、高望みは無駄とわかっており、常に自虐的である。無いと欲しがるが、あると気に入らない。インテリで理性的で合理的精神の持ち主だが、非理性的で非合理的な感情に捕われやすく、セラピーが欠かせない。結婚2度、恋人もいるが、性生活の悩みが常につきまとう。性欲が強いがちょっとしたことで中断してしまう。ロブスターは食べたいが、触るのはいや。都会は好きじゃないが、田舎はもっと住みにくい。昨日言ったことと正反対のことを今日は言う。アニーを尊敬する教授のいる学校に行かせるが、教授と浮気しないかと尾行してしまう。浮気するが、アニーに戻って来てと泣かれると戻る。一緒にいると別れたくなるが、別れると一緒にいたいと願う。アニーの歌は好きだが、有名になるのでレコーディングはして欲しくない。カリフォルニアは「人生を楽しむこと」の象徴だが、そこに行くと気分が悪くなってしまう。暗い天気のニューヨークが気に入っている。ついには「惨めなのは生きている証し、感謝すべき」とうそぶく始末。アニーと別れたが、彼女との生活を脚本にする。脚本で、縒りを戻す設定にして心を慰める。アルビーはコメディアンとして成功しており、経済的にも恵まれているが、性格が複雑で、惨めさや苦しみから決して抜け出せない男。矛盾だらけで、現実を見ず、決して産むことのない卵を欲しがる愚か者。永遠の精神分析患者だ。映画で監督は「アルビーは君や僕らに似てないかい?」と訴えてくる。似ているところがあるので、つい共感してしまう、そんな映画。劇中ロブという友人だけが常にアルビーの味方。精神安定剤のような役割を果たしている。こういう目立たない人に助けられているんですね。それに気づくようになったらアルビーの神経症も治るでしょう。人生は捨てたもんじゃありません。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-10 17:08:24)
588.  チェブラーシカ(1969) 《ネタバレ》 
1969年~1983年に作られたロシアの人形アニメ。非常に珍しいものを見せてもらいました。子供向けアニメはどこの世界でも変わらないですね。子供を思う心は政界共通と思いました。主要登場人物は、チェブラーシカ、ワニのゲーナ、意地悪おばさんのシャパクリャク。チェブラは観る子供が自分を投影できる「無垢な子供」、自分が何ものかを知る旅が人生です。ゲーナは親役、いつもチェブラのことを気にかけています。シャパクリャクは世間や大人の象徴でしょうか。物事を引っ掻き回す役で、意地悪もしますが、知恵があり、寂しがり屋です。敵に回すと怖いけど、味方にすると頼もしいです。物語はゲーナの行動によって動きます。本当の主役ですね。善意から行動するのですが、どこか間が抜けていて、笑えます。失敗したり、騙されたりしますが、最後には収まるところに収まります。ドタバタ劇の一種ですが、どこかもの寂しい雰囲気が漂っています。チェブラはたいてい不安そうな顔をしていて、音楽は短調。挿入歌が素敵です。「過去はちょっと惜しいけれど、未来はもっとすてきだよ。誰だっていいことあると信じてる。走るよ、走る。水色の汽車」特徴は、物語が終わっても、ちょっと待って、あれはどうなったのと気に掛かるところが残されること。①ライオンは動物園にいるが、友達がいないとガーナを訪れる。②船の錨を間違って持っていったまま。③シャパクリャが汽車で先に行っているのに、チェブラ達にトロッコで追いつく。④ケーキとダイナマイトの箱が同じ。⑤チェブラはワニの手紙や鉄くず集め募集の文字が読めたのに電報が読めなくなっている。ツボはガーナが空港でポーターに荷物を3個渡すが、気のいいガーナはポーターも乗せて自分が押し、荷物4個分の料金を払うところ。ポーターに悪意があるわけではなく、ポーターも抜けているんですね。何事もなかったかのように物語は進みます。おおらかな国民性の表れでしょうか?こういう笑いは日本人には珍しいですね。日本の笑いは、たいがい「オチ」や「突っ込み」があります。「大らかで、洗練されたユーモア」と解釈しました。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-10 13:00:46)(良:1票)
589.  エイリアン/ディレクターズ・カット 《ネタバレ》 
SF、ホラー部門で革新的な進歩を遂げた記念碑的作品。その影響力は計り知れない。しかし、今観直してみると、いくつか疑問が湧きます。星間旅行ができ、人間と見分けがつかない人造人間が作れる科学力があるのに、惑星への着陸に失敗して故障するなんてしょぼいです。故障させる必要もないですね。また地球外生物の宇宙船や化石を見つけたのに、そのことは一切言及されないのはどうしたことか。写真撮ったり、採集したりして記録に残すでしょう。世紀の発見ですよ。見せ方がうまいです。ゴシック・ホラーの見本のようなもの。なかなか姿を現さないエイリアン。光の点滅、影、水蒸気、サイレン、コンピュータ音、火などの演出で恐怖を盛り上げます。舞台が宇宙船で、他に逃げ場がないのが怖いです。閉塞感をつくるのが本当にうまい。エイリアンのデザインはまさに芸術。三つの変態と繭があり、飽きさせません。血液が強い酸なので、ヘタに殺せない。実に厄介です。クルーは軍人ではなく一般人なのでみな怖がり。そこが少し不満です。脳みそが筋肉でできているような軍事おたくや仲間を犠牲にする卑怯者、知恵と勇気のある者など、バラエティに富んだ人物が欲しかった。ボーナスの苦情をいう輩は不要でしょう。リプリーは船を爆破させますが、その必要はないでしょう。脱出すればいいのだから。ブレットが猫を探す場面で、水が雨のように降ってますが、何故ですかね。水道管が故障しているんでしょうか?コンピュータの反乱は「2001年宇宙の旅」、腹から怪物出てくるのは「遊星からの物体Ⅹ」という先駆者があります。途中、地球まで10ヶ月かかると言っていたのに、最後リプリーは地球まで6週間と言っている。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-09 15:47:48)
590.  プリティ・ウーマン 《ネタバレ》 
お金持ちの青年企業買収家と娼婦が知り合って、変わってゆく物語。男は離婚後、恋人と同棲していたが、別れる。母を冷淡に扱った父を許せず、父の会社を買収して乗っ取り、復讐する。その後は冷酷な買収家として名を馳す。父母は既に亡く、天涯孤独。酒、煙草、ドラッグはやらない真面目人間である。女は男を追ってロスまで来た。いろんな仕事をしたが家賃が払えず、娼婦に身を落す。それでもビジネスと割り切り、誇りは失わない。コンドーム装着、口にキスしない、ドラッグはやらない。一歩のところで転落しそうな人生から留まっている。「お金のためなら割り切れる」のが二人の共通点。ビジネスとして女を雇う。男は女に自由に服を買わせるが、これはビジネスのためでもある。男は不器用で、女を喜ばせるのにお金を使うことしか知らない。食事、酒、乗馬、飛行機、オペラ、ポロ見学など。男に反感を持った女は去ろうとする。だがお金を置いていった女の真意を知った男が引き止める。男は女を対等のパートナーとして認めだす。彼女の明るくて、自由奔放な姿を見て、癒され、心を開き、身の上話をし、失っていた人間らしさ感情を取り戻す。それで企業買収をやめ、共同経営者としての道を選ぶ。女も男の優しさに触れ、レディとして振舞ううちに、本来の自分を思い出してゆく。女は男を愛し、口にキスする。が、彼に愛人になってくれと頼まれると失望して去る決意をする。田舎に戻り、仕事を見つけ、学校に入り直すのだ。男も去ろうとするが、ふとしたことで、女を心から愛していることに気づき、彼女を迎えに行く。抱き合う二人。「王子が塔を登って王女を助けたあとどうなる?」と聞く男に女は「She rescued him right back」と答える。二人の立場は対等なのだ。男が一方的に女に金を与えて、女を美しくする物語ではないし、娼婦がお金持ちと結婚するだけの玉の輿物語でもない。二人が出会って、お互い成長し、自分らしさを取り戻す物語。支配人とホテルのボーイがいい味を出していた。最初の方で、金持ちのプレイボーイと下品な娼婦とに見せた演出がうまい。実際はストイックな二人だから成立する物語でした。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-09 09:42:31)(良:1票)
591.  容疑者Xの献身 《ネタバレ》 
天才が二人も出来てくるので、さぞやもの凄い不可能犯罪との対決かと思いきや、DVの元夫を衝動的に殺した母子を助けるという小さな話。むしろ序のクルーザー爆破事件の方がインパクトが強い。ミステリーとして読み解くと、アラが目立ちます。天才のはずなのに、死体を切り刻んで捨てたり、浮浪者を殺して顔をつぶしたり、脅迫状送ったり、身代わりに出頭したり、まさに凡人のやることです。警察が浮浪者の死体を元夫と間違うわけがありません。家族が確認しますし、DNA判定も行います。宿にあった髪の毛となんかと比較しません。浮浪者仲間の目撃者もいるでしょう。彼らは助け合って生きてます。美しくない回答です。正々堂々、出頭して正当防衛を主張すればよかったのです。ラブストーリーとして読み解くとどうでしょうか。石神は人生に絶望していた。が、隣の母子の会話やお弁当で生きる希望を見出した。母の靖子に恋したのです。結果愛という不合理さを取り入れた回答は非論理的になってしまった。ただ天才なのに何故絶望したのか不明。論文をどんどん発表すればいいのに。石神の愛は無条件の愛ではなく、利己的な愛。献身ではなく、押し付け。天才+絶望+愛=押し付け+殺人。靖子の立場に立つと、殺人の身代わりまでしてくれた石神の愛に報いたい、一緒に贖罪したい気持ちは十分理解できます。いい人ですね。靖子の告白を聞いたとき、石神は初めて真実の愛を知り、号泣したのです。それで何もかも正直にしゃべり、川で凶器が見つかります。靖子の愛の方が献身的といえるでしょう。ミステリーと思わせて、実はラブストーリー。「簡単な引っかけ問題」ですが見事です。ダンカンへの脅迫状でのミスリード。というか、いかにも怪しげなダンカンそのものがミスリード。雪山で湯川が殺されるかもしれないというサスペンス。山からの景色を心から美しいと言える石神は、利己的とは言え、初めて愛に生きる喜びを味いました。悲劇を盛り上げます。このへんは成功しています。でもオバカすぎる警察は失敗。両者が知力を尽さないと面白くありません。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-09 05:16:17)
592.  魔法にかけられて 《ネタバレ》 
夢と魔法のおとぎの国から追放されて現代のニューヨークにやってきたプリンス。善意のたかまりでしかないプリンスと、ニューユークっ子の対比がコミカルに展開される。このあたりのずっこけぶり、ぶっとび具合は本当に楽しい。口から金魚吐き出すプリンスは衝撃的ですらあります。ただ現実の世界では魔法が使えない約束のはずなのに、部屋の掃除の場面だけ使えるってのはどうだろうか?統一を欠いていないだろうか。リスのジェスチャーゲームは最高ですね。さてロバートと付き合うようになって、プリンスが成長してゆきます。真善美だけだったプリンスが、哀しみ、怒りの感情を獲得し、真の愛とは何かを自らに問うようになります。一目逢っただけの王子と結婚してそれで幸せだろうか?そんな疑問を抱くようでは、もうおとぎの国には帰れません。ロバートと結ばれてハッピーエンド。これはよし。王子はどうでしょうか?ずっこけ具合が中途半端。成長もしないです。ロバートの婚約者ナンシーは、ロバートが真実のキスをするのを許します。現代的で、あきらめがはやい女性です。そしてロマンティックなことが好きなこともあって、王子と共におとぎの国へ。そこでは葛藤はないので、二人は当然結ばれます。いいんでしょうか?いいとしましょう。ドラゴンのCGは他の動物に比べてしょぼかったですし、決闘もしょぼかった。曲はいいけど、歌はうまくない。あっと、舞踏会のドレスをカードで買うのは夢がないですね。彼女は洋服作りの才能があるのだから、自作にすべきでしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-08 14:55:59)
593.  時計じかけのオレンジ 《ネタバレ》 
人間の本能は性欲と暴力。本能のままに暴力を撒き散らす不良少年グループ。仲間割れで、暴力が仲間に及んだとき、グループは崩壊、アレックスは刑務所へ。そこで受けた、政府による実験的更正治療は強制的に暴力シーンを延々と見せられるという暴力的なもの。結果、性欲や暴力といった感情が惹起されると吐き気を催す体質に変化。その効果が証明され、アレックスは社会復帰。だが彼を待っていたのは暴力。彼は昔とは正反対に、一方的な被害者となる。耐え切れず、唯一許された暴力、すなわち自分に対する暴力=自殺を行使。奇跡的に助かり入院。世間の非難を逸らすため、政治家が来て、実験的治療が成功したように振舞えば悪いようにはしないと取引を申し込む。押し寄せたマスコミに彼は答える。「ええ、ほとんど治っていますよ」彼の言う「治る」の意味は、性欲や暴力に対する快感を取り戻すという意味。暴力を暴力で制することの愚かさがテーマ。ベートーベンは彼の持つ人間性の象徴。暴力的だが人間らしい部分もあった。治療によりベートーベンは嫌悪対象となり、「治る」と第九を聞きながらセックスする自身の姿を夢想できるようになった。白は本能の象徴。グループの白服、ポルノ像、ペニスオブジェ、ミルク、包帯など。ポップカラーに支配された未来社会で、ここぞというときに白が出てくる。卑猥な絵があちこちにあることからもわかるように、本能が飼いならされた世界。猫女はペニスオブジェを芸術と呼んでいた。アレックスが住むのは本能が抑えられた放任社会で、それの象徴がアレックスの両親で、息子には無関心。その対極にある管理社会の象徴が刑務所。入所時の持ち物検査で如実に描かれる。経験を積んだ彼はもうむき出しの本能のままに行動することはないだろう。本質は変わらないが、表面を繕えるほどの大人に成長したのだ。最も特徴的なのは、暴力シーンを音楽に合わせ美しく、芸術的に描いて見せたこと。それ故に暴力賛美とも受けとられ、英国では上映禁止の憂き目になった。「芸術性」が監督の本質。後半、復讐する作家の顔や食べ物をおねだるアレックスなど、コミカルな面もある。「時計じかけのオレンジ」とは「自由意志のない人間」のこと。そのような人間社会にならないように警告を発している。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-08 11:10:40)
594.  大空港 《ネタバレ》 
見所が随所にあるものの、盛り上がりに欠け、パニックものの名作になりえていない。パニック部分は、飛行機爆破と滑走路の飛行機除去。危険人物が乗車しているのが判明する物語はよく描かれているが、犯人が孤立して爆破に至るまでが短かすぎる。もっと説得なり、争いがあってしかるべき。爆発も被害が小さく中途半端。爆発後、時間を置いて天井や側壁がはがれるなどパニックを持続させるべき。飛行機除去は、マックスパワーで移動できたが、後にはブルドーザーが控えていた。まずブルドーザーが失敗して、その後マックスパワーで成功とすれば盛り上がった。着陸も一工夫欲しい。視界不良で進入に失敗し旋回、何とか着陸するものの障害物などにより、クラッシュ、翼がもげるなどの見所が欲しい。騒音問題は竜頭蛇尾。強引な反対派に説得させる感動場面が欲しい。ドラマの部分は冗長的。タダ乗り老婆はいいが、不自然なほど長い。航空長や機長の不倫の部分はいらない。不倫で妊娠したスチュワーデスが怪我をしても可哀想とは思えない。悲劇の部分は悲劇に徹すべき。機長はあくまで正義感に溢れていてほしいものだ。爆破犯の心理の掘り下げは不十分。どれほど悲惨な人生を歩んできたとか、戦争や仕事で辛酸をなめたとか、妻や子供を愛しているとか、この人物が自殺までしてまで家族にお金を残したかった状況を同情できるように描いてほしかった。単なる異常者扱いではだめ。犯人に同情できれば、心に残る映画になったと思う。更に事件の顛末はテレビで放送されていたのだから、その様子も描くべきだろう。緊迫したアナウンサー様子や、それを見た家族の心配する様子など、盛り上がる要素だ。ツボは、保安主任ジョー(ジョージ・ケネディ)の葉巻。マックスパワーのとき葉巻に火をつけていない。成功したら、ばんざいで後ろに放り投げてしまった。操縦席は禁煙だからだろうか。最後メルからせしめたであろう葉巻の箱をかかえ、葉巻をくわえて登場。飛行機によくやったとねぎらいの言葉をかける。火がついているか知らないが、かっこいいです。絵になる男ですね。ジョーの人間ドラマの部分は少ししか描かれてないが、こういう小物を使うことによって、どういう人物か伝わってくる。他の主要人物のドラマ部分も見習うべきだった。昨今のパニックドラマは、パニック部分がメインで、ドラマが少。そういう意味で、貴重な映画。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-08 04:09:22)
595.  カサンドラ・クロス 《ネタバレ》 
病原菌拡散の恐怖と国家の陰謀を盛り込んだパニック映画。事件に巻き込まれる群像劇が丁寧に描かれていて、見ごたえがありました。国家権力側は一切顔を出さず、不気味を煽ります。マッケンジー大佐も女医も抹殺されるであろうことを予感させるラストも秀逸。最も印象に残ったのは、カプランのキャラ作り。ヤノフの収容所で妻子を亡くしたトラウマを持つ老人。自販機の釣り銭を出したり、時計やライターを売ろうとしたり、スリの手際を見せ付けたり、電車から逃げ出して撃たれたり、やたら目立ってました。さらにカサンドラ鉄橋の危うさを指摘し、列車も爆破させます。脚本上、魅力的な人物です。兵器製造者夫人と愛人ナバロのカップルも面白い。ナバロは登山家で麻薬密輸人。それを追うニセ神父刑事。ちょっと作りすぎでしょうか。愛犬ヤーゴも大活躍。チャンバレン医師は、暴露本を出版しようとする元妻との間に愛情が戻る話に。こういう人生ドラマが描かれているので、見ていて飽きません。医師夫婦が胸のすくような活躍をしますが、他の人にももうちょっとがんばってほしかった気がします。気になること:①テロリストの目的が不明。②テロリストがあの列車に乗っていると分かる根拠が薄い。彼のドラマも描くべき。③感染による死者が少なすぎる。回復も早く、恐怖が伝わらない。④鉄橋が危険であるという確証が薄い。あれだけでは反乱を起こさせる確固たるものがほしい。⑤列車の軍人はどうやって上司と連絡をとっていたのか?無線機ぐらいあるはず。⑥ヘリでの追跡を続行すべき。⑦ナバロは電車の屋根を歩けばいいのに。「上にも兵士がいる」と言い訳していたが、いなかった。ビビっただけなのか?ナバロを感染させないほうがすっきりした。⑧ニセ神父の刑事は間抜けすぎ。⑨チェンバレン医者が不用意に患者に触りすぎ。⑩元妻は、愛情を取り戻したくて追いかけてきたのでしょうか?暴露本は脅し?
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-07 12:22:47)
596.  スミス都へ行く 《ネタバレ》 
ジェームズ・スチュワートが若いのに驚きました!古い映画なので、よくわからないところがありますね。子供が議事堂で働いていたり、上院議員の秘書が一人だけだったり、議員が記者を殴っても問題にならなかったり、テイラーという一人の人間が全国のマスコミを牛耳れるのかとか、失われた大儀とは何とか。ラジオはそれなりに事実を放送していたようですが…。最初知事が上院議員後任にミラーの名前を出すと委員たちはテイラーの手下はだめだと猛反対する場面がありましたね。テイラーに反対する勢力も相当あるわけです。ところが後半では全員がテイラーの味方で、全然整合性がとれてない気がします。そもそも不正の内容がはっきりしない。建築予定のダム周辺の土地を買収しているのですが、それだけ?地味ですね。ダムは必要なものなの?テイラーの会社がダム建設を請け負うの?スミスの提案したキャンプ場とダムの土地がバッティングすることで事が動き出すのですが、キャンプ場の場所を変えればいいだけでは?ダム法案の審議はほぼ終了しているので、スミスもそれに反対はしないでしょう。反対しても多数決で押せるはずです。テイラーが何を慌てたのか、スミスを呼びつけて、子飼いにしようとするからややこしくなりました。スミスの汚職のでっちですが、あれは無理。買ってもない土地を買ったことにするのは無茶です。土地売買の日のスミスのアリバイはすぐ証明されるでしょう。大金ですから、お金のないスミスには無理ですね。あと細かいことですが、議会を放り出して、デート優先というのもどうかと。「純朴な青年が政治の不正を暴く」という構図はいいのですが、詰めが甘い印象です。 また自分で不正を見つけたり、闘争方法を考えるのではなく、すべて秘書に依存しきっているところが減点。演説がうまいだけじゃ、物足りません。知恵を見せて欲しかったです。鳩が出てきたとき、ぜったいに何かの伏線だと予想したのですがね。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-07 00:08:35)
597.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
エンターテインメントとして優れているアニメです。ネットのヴァーチャル世界と現実の対比、都会と田舎、陣内家の歴史(徳川家との対決)、甲子園、男衆と女衆の対比、曽祖母と妾の子、夏希と健二の恋などの多要素を上手く取り込んで、盛り上がる作品になっています。最後の危機又危機の展開はうまいと思いました。子供たなら感動できたと思います。大人目線でつっこみを:①IDを奪われたら世界中のコンピュータシステムが暴走するという設定が幼稚。②混乱しても、電話、ネット、電力、ガス、水道などは正常なのはどうして。電話なんか真っ先につながらなくなると思う。③セキュリティが甘すぎる。一晩で50人も解ける。④健二は暗号を解いてないのに、翌日テレビで犯人扱いされたのは何故?⑤あの数字の暗号って何なの?最初解くのに何時間もかかったのに、最後は暗算で数分で解いた。⑥曾祖母を死なせちゃだめ。AIハッカーとの花札対決は曾祖母にさせるべきだった。花札好きという伏線は描かれていた。逆に夏樹は侘助に負けている。曾祖母の死で一族の結束を高めるのは安っぽい。曽祖母の知恵と経験を生かして、コンピュータと戦う展開なら痛快だったはず。⑦格闘技ゲーム名人のキングカズが一族にいたのは許す。が、AIハッカーの開発者も同時にいるのは許せない。又開発者では何でもできてしまう。単にコンピューター好きにすればよかったのだ。⑧侘助は東大出なのに、なぜぐれてしまったのだろう。AIハッカーを退治して、米軍からお金もらったのかな。というか、米軍がこの映画観たら怒るでしょうね。⑨花札のコイコイって何?ルールわかりません。⑩ネーミングがしょぼい。サマーウォーズ、ラブマシーン、侘助。 ⑪ヒット30本打たれたら勝てません。⑫夏を強調しているわりには、夏の暑さが表現されていなかった。⑬夏希は学校中の憧れの存在なのだからもっと魅力的に描かないと。⑭健二の家族が出てこず、人物の掘り下げ不足。
[映画館(邦画)] 7点(2009-10-06 06:14:22)(笑:1票)
598.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO 《ネタバレ》 
スピンオフ作品としては十分合格点。ローガンの能力の謎と来歴がよくわかる。父を殺された怒りで能力に目覚めるのだが、復讐に殺した相手が実父だったという悲しい宿命。その後も仲間割れや裏切りの闘いばかり。憂鬱な話だ。ウルヴァリンの名の由来の童話も悲しい。それでも残虐場面を最小限に抑えて、楽しめるようにできている。超能力を持つミュータントの物語だが、この手のものでは、能力が度を過ぎるとリアリティがなくなり、緊迫感が薄れる。途端にマンガっぽくなり、感情移入できないのだ。本作品ではアイビームがそれ。ビルを真っ二つはやりすぎ。眼鏡かけてないと勝手にビームが出るという設定には笑ってしまった。先生に怒られて罰として黒板に百回書くが、あれはギャグだろうか?不死身というのも如何なものか。どうせ助かると思うと楽観視していまう。不死身でもいいが、そこをやられると死ぬというような弱点が欲しい。ウルトラマンが盛り上がるのは3分間しか戦えないから。弱点があるからこそ応援したくなるのだ。恋人ケイラの他人を自分の意のままに操る能力だが、それができるのなら自分の妹を助け出すのは簡単なことだろうに。現に大佐を自由に操ったではないか。またローガンを操っていたとしたら、その能力でいつでも大佐のところに連れていけたではないか。わざわざ死んだ芝居をする必要はあるまい。チームでダイヤ密輸ギャングに殴り込みをかける場面があるが、緊迫感があり、印象に残った。あの程度の戦いでちょうどいいのだ。最後の何でもありのXIとの闘いと比較してほしい。どっちが手に汗をにぎり見るだろうか。それから、エンドロールの後にサプライズ映像があるので、席を立ってはいけません。
[DVD(吹替)] 7点(2009-10-05 19:31:49)(良:1票)
599.  雨の朝巴里に死す 《ネタバレ》 
フィッツジェラルドの短編小説「バビロン再訪」が原作。長く続いた戦争が終り、勝利に酔いしれる巴里。長く抑圧されてきた反動で、民衆の欲望が噴き出て、享楽を肯定するような時代がしばらく続く。これが時代背景。従軍記者チャーリーは、終戦の日美女ヘレンと会い、たちまち恋に落ちる。ヘレンは学校を放校になるなど奔放な性格。「戦争はもういや。毎日が最後の日と思って楽しく生きたいの。最後の日だけの人生。でも本当の最後の日は訪れなくていい」彼女の人生観である。二人は結婚して子供にも恵まれる。が、共に浪費家で、チャーリーは金策に苦労する。彼は通信社に勤めながら、小説をいくつか書き上げるが出版にまで至らない。そんなとき、ヘレンの父の土地から石油が出て金持ちになる。ヘレンは夜な夜な遊び呆ける一方で、彼は小説に専念する。ヘレンは夫の才能を信じて応援してくれるが、やはり出版されない。自分の才能にヤケを起こし、享楽に溺れるてゆくチャーリー。酒、カーレース、浮気で浪費される日々。ヘレンもテニス選手と不倫の関係に。愛しあいながらもすれ違う二人。ある日のパーティで二人は諍いをし、チャーリーは先に帰り、玄関に鍵をかけ酔って寝てしまう。ヘレンは家に入れず、雨に濡れて妹の家に行くが、病気になってしまう。やがて娘を夫に託して逝去。チャーリーは娘を妹夫婦に預け、アメリカに帰る。二年後作家として成功し、巴里を再訪。娘を引き取ろうとするが、義妹が許さない。義妹は姉を見殺しにし、自分の愛も受け入れてくれなかった彼を憎んでいるのだ。だが夫に諭され、彼に娘を引き合わせる。抱き合う父と娘。人生の崩壊寸前に追い込まれながら、何とか踏みとどまり、人間らしい生活を取り戻せた男の物語。二人の放蕩ぶりが中途半端にしか描かれていないので、底の浅い人生ドラマになってしまっている。二人の空虚感、疎外感、絶望感が深ければ深いほど、悲劇が盛り上がり、そこから立ち直ったときのカタルシスが大きいのだ。元来山師的な義父を物分りがよく陽気な性格にしたのも失敗の原因だろう。奇妙に明るい家庭に見えてしまうのだ。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-05 07:17:50)(良:1票)
600.  若草物語(1949) 《ネタバレ》 
明治元年に書かれたオルコット女史の自伝的作品。作中の次女ジョーが作者。父不在の家で、母と四姉妹が貧しいながらも愛情に満ち、幸せに暮らす様子がみずみずしく描かれる。クリスマスに自分たちの欲しいものを買ったが、母親のみなりのみすぼらしいのを見て、母へのプレゼントに替える。年に一度の豪華な朝食を赤ん坊が生まれたばかりの貧しい家にわけてあげる。継ぎ当てのドレスで隣人ローレンスとこっそり踊る舞踏会。ローレンス老と四女ベスの年齢を越えた友情。ジョーは大切な髪を売って、母が父の入院先に行く旅費を作る。ベスは貧しい家の赤ん坊の看病をして猩紅熱にかかる。O・ヘンリーの「賢者の贈り物」のような心温まるエピソードが続きます。が、恋愛になると話は別。長女メグの恋愛は、一目ぼれのブルックの愛を受け入れるだけの定型。エイミーに至っては恋愛部分を全てカット、ヨーロッパでローレンスと結婚して戻ってきます。ジョーはローレンスと友情を育んでいましたが、その愛は拒みます。彼女は作家になりたいという情熱を持ち続けていましたが、それを理解してもらえないと悟ったから。傷心のまま、作家修行を兼ねてニューヨークへ家庭教師の仕事に就きます。そこで価値観を同じくするベアと知り合い、創作上の助言を受けたりしながら、清い愛を育みます。が、ベスの容態が悪化し、看病の為、帰省。最愛の妹ベスは亡くなります。ここが最大の泣かせどころなのですが、割愛されてます。ジョーはベアの助言に従い、大衆に媚びずに自分の本当に書きたいことを書いた本「わたしのベス」を仕上げます。エイミーとローレンスがヨーロッパから帰宅した日、ベスが出版した「わたしのベス」を持って現れます。著者に知らせずに勝手に出版していいんでしょうか。それはともかくハッピーエンドです。父親が戻ってきたにも関わらずほとんど出番がなく、違和感あり。前半は四人がバランス良く描かれていますが、後半は完全にジョー中心で、一貫性を欠きます。ジョーは長女の結婚に大反対でしたが、いつの間にか喜んでます。その経緯が不透明。原作と三女と四女が入れ替わっていますが、それは幼い容姿の四女が結婚するのは不自然だから。原作では数年経ちますが、映画では1年くらいです。後半にアラの目立つ脚本です。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-04 19:06:46)(良:1票)
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