581. パラサイト
《ネタバレ》 ボディ・スナッチャーやパペットマスターの引用、自家製ドラッグ吸ってラリる主人公たち、終盤のアメフト会場で流れるピンク・フロイドの「Another Brick In The Wall」、人のキスシーン見てニヤニヤするイライジャとジョシュ、律義にラストで真っ裸になるエイリアンの少女等、ロバート・ロドリゲスのオタク精神が随所に垣間見れて面白い。てゆーか最高。それ抜きにしても、普通にB級SFアクションとしても十分に楽しめる作品かと思います。 [地上波(邦画)] 7点(2010-10-03 23:07:57) |
582. テキサス・チェーンソー ビギニング
《ネタバレ》 オリジナルの「悪魔のいけにえ」とは違った演出が多く、ホラーのリメイクとして大いに楽しめました。チェーンソーでの惨殺を隠すことなく見せた事、安易なハッピーエンドにしなかった事、ヒューイット一家のキャラクターが良く出来ていた事、等が個人的に良かったと思います。特に偽ホイト保安官は良いですねー。彼こそがキング・オブ・キチガイでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-03 16:16:58)(良:1票) |
583. ベン・ハー(1959)
《ネタバレ》 物語は「かつての友情と裏切り」、「身分違いの恋」、「人生の転落と再生」等、非常に王道(悪く言うとベタ)な作りです。絶望から希望と憎しみを糧にして、エルサレムへの帰還を果たすベン・ハーの人生には心打たれるものがありますし、有名な終盤の戦車戦のクオリティは今観ても血沸き肉躍る様な素晴らしさ。物語が壮大である為、240分の長い上映時間も気になりませんでした。しかし原作に忠実とはいえ、最後のキリストの磔刑のシーンは個人的に蛇足だと思ってしまいます。私はキリスト教信仰者では無いので、キリストが天に召されて奇跡が起こり死病が治るってのは、只の都合の良い展開としか思えなかった。 [地上波(字幕)] 7点(2010-09-19 12:43:05)(良:2票) |
584. メメント
《ネタバレ》 物語を結末から逆再生の様に進行させるって手法は、ギャスパー・ノエ監督の「アレックス」でも行われていますが、その面白さは本作の方が数段上でしょう。何故テディを銃殺してしまったのか、倒叙形式のミステリの様で非常にスリリング。主人公の障害の所為もあり、彼を取り巻く人々が誰しも信じられなくなってくる展開が非常にスマートかつ面白い。このややこしい脚本を監督が兼任しているんですから、クリストファー・ノーラン監督はホントにとんでもない新人だったんですね。彼がこの映画から大成したのも納得。 [地上波(字幕)] 7点(2010-09-10 22:55:33) |
585. ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士孫悟空の父~<TVM>
作者も言っている通り、本作の原作では考えられない様なドラマチックな演出が個人的には結構好きです。要所要所で挟まれる悟空の半生には、サイヤ人云々が後付け設定と分かっていながら、ドラゴンボールファンとしてはジーンと来ましたね。あと何か「義」とか「友情」とか「漢(オトコ)」とか好きな人が作ってそうですね。実際、フリーザ相手に単騎で特攻するバーダックの行動は熱い。 [地上波(吹替)] 7点(2010-09-10 00:45:05) |
586. 17歳の肖像
《ネタバレ》 まず美少女高校生を演じ、アカデミー主演女優賞まで取ったキャリー・マリガンについてですが、映画が始まった直後は「ちょっと高校生役は無理なんじゃ……」と思っていたのですが、場面場面で彼女が見せる表情がとても魅力的だったので、最後にはジェニーがめちゃ可愛いと思える程に。ストーリーは、普通に考えると、中年オヤジに遊ばれる女子高生という陳腐な物なのですが、主人公のジェニーが「インテリの世界に憧れている」「家が保守的な考えのオヤジに支配されている」「少女から大人の女に変化していく状態」である事により、単純な恋愛映画では無くなっているのが面白いと思います。あと素晴らしいと思ったのが撮影と編集です。ジェニーの理想であるデイヴィットの世界に不安を覚える程、不安定になる画面は視覚的に面白い。 最後の父親が差し出す紅茶とビスケットが、今までの放蕩生活で味わった豪華な食事より美味しそうに見える所に、この映画の言いたい事が詰まっている気がします。 [映画館(字幕)] 7点(2010-08-31 22:12:33) |
587. 飛べ!フェニックス
《ネタバレ》 リメイク版を先に観たので、オリジナルの男だけの暑っ苦しいコミュニティーにビックリしました。しかしこの男臭さが非常に良い!ハイテクをひけらかすドイツ人の兄ちゃんとローテクに拘るジェームズ・スチュアートのいがみ合いが、男として互いに引けない立場も相まって面白かったです。普通ヒーローとなる主人公がどんどん孤立していく展開も新鮮で楽しめました。 [地上波(字幕)] 7点(2010-08-11 00:06:57) |
588. 借りぐらしのアリエッティ
《ネタバレ》 ジブリならではのアニメーションの質や、小人たちの世界の設定の緻密さは一見の価値があると思います。序盤の小人たちの狩りのシーンは、人間たちの世界が彼らから見ればどんな風なのかが上手く描写され、観ていて純粋にワクワクし楽しかったです。しかし小人が主人公の話なので、物語のスケールが小さく纏まってしまった事が残念でした。多少物語に無理が生じてでも、何か大変な事態が起きて心底ハラハラする展開が欲しかったかもしれません。 [映画館(邦画)] 7点(2010-08-08 18:32:13) |
589. プロジェクトA
役者達の体を張った命がけのスタント、適度にコミカルかつサスペンスフルな展開、どうしても燃えてしまうプロ同士の友情等、こういうのを観ると「映画っていいなあ~」と心から思えますね。 [地上波(字幕)] 7点(2010-07-20 04:43:20) |
590. 時をかける少女(2006)
《ネタバレ》 何より細田守監督の演出力に恐れ入りました。画面中を動き回るキャラクター(てんぷらを揚げるだけで魅力的)と線路前でのストップモーションの対比はアニメの快感に溢れています。ジブリ映画の様な大きな口を開けガハガハと笑う真琴は見ていてとても楽しい。動画としてのレベルが兎に角高いと感じました。しかし中盤までが単なる日常系の学園ドラマになっているのは個人的に辛かった。この日常の部分が、終盤で千昭が真琴の前から姿を消してしまう時への布石になっている事は十分理解出来るのですが、やはり単なる日常では少し詰まらない。何かしら中盤まで興味を引っ張る様な展開が欲しかった。ともあれ多少の不満はありましたが、昨今の邦画の青春映画の中では群を抜いた出来だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2010-07-13 23:47:34)(良:1票) |
591. ルイスと未来泥棒
《ネタバレ》 ディズニー単体のフルCGアニメという事で全く期待せずに観たのですが、棚から沢山ボタモチが落ちてきた位の良い出来でした。オーソドックスなルイスの成長物語として手堅く作られており、この作り方はピクサー映画に近いのでは?と思っていたら、案の定ジョン・ラセターが関わってるんですね。大学で化学を研究している私にとって、科学の発明と発見にひたむきに頑張り続けるルイスにはホロッと来てしまいました。最後のどんでん返しの様なオチも小粋な感じで好感が持てます。キャラクターが個性的な風貌をしているのに、魅力的に感じない点が少し残念でしたが、90分を前述した手堅い冒険モノとして飽きさせない、隠れた良作だと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-09 00:06:03)(良:1票) |
592. トイ・ストーリー2
1作目であれだけ完結していた物語を更に広げるピクサーは流石ですね。オモチャの幸せとは一体何なのか?この映画を見たら子ども達がオモチャを大切に扱う様になりそうですね。 [映画館(吹替)] 7点(2010-07-08 23:58:20) |
593. HANA-BI
《ネタバレ》 絶望的な人生。特に老年に差し掛かった頃、どうしようもなく閉塞的な辛い状況に陥ってしまうのは、まだ20代前半の私も恐怖してしまう。しかしその辛い状況の中にも花火の様にポッと光る安らぎがある。それは花火の様に短く、儚いものかもしれないが……。 時折挿入される暴力描写、それを包み込むコメディタッチの演出と安らぎを感じる夫婦の会話なき会話の対比が美しかった。金獅子賞を受賞した事も頷ける出来なのですが、やや文芸映画よりになり過ぎた気もします。好みの問題ですが、個人的にはもう少しエンタメに寄った映画が好きです。 [地上波(邦画)] 7点(2010-07-06 22:01:49) |
594. ボーン・アイデンティティー
人気シリーズの第一作目。平原での狙撃シーンが印象深かった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-06-28 21:49:08) |
595. シン・シティ
《ネタバレ》 ベタ塗りを多用するアメコミをそのまま映し出した様な映像にまず驚きます。ブルース・ウィリス、ミッキー・ロークという落ち目俳優をここまでカッコ良く映すのは凄いですねー。一話分のボリュームの少なさが少し不満点です。 [地上波(字幕)] 7点(2010-06-28 01:01:04) |
596. ブレインデッド
超下品で、おバカで、気持ち悪いスプラッタゾンビムービー。個人的にはとても楽しめたので、タマにはこんなアホな映画もいいかもしれない。あくまでタマにですが……。 [DVD(字幕)] 7点(2010-06-11 23:39:52) |
597. 第9地区
手ブレするカメラによるドキュメンタリータッチな映像は、理不尽な状況に追い込まれていく主人公に感情移入し易く、真剣に主人公を応援してしまいました。最近は主人公が最後どうなろうとどうでもいい映画が多い中で、凄いハラハラ感を最後まで提供してくれました。突っ込み所(エイリアン相手の売春がある、エイリアンが人間に対して蜂起しない等)が多い事が難点でしたが、終盤の銃兵器を湯水の様に使いまくる戦闘シーンでそんな事は吹っ飛んでしまいました。 しかし続編の製作が決定したらしいですが、一体どうするのか。ロクな事にならなさそうな気が……。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-18 21:57:11) |
598. 地獄の黙示録
《ネタバレ》 「ベトナム戦争はアメリカが引き起こした狂気の産物」という事実と、コンラッドの傑作小説「闇の奥」を基に作られた戦争映画。主人公と行動を共にするクリーンとシェフは途中で船に乗った何の罪も無い民間人を虐殺しますが、その後に主人公が生き残りの女性を射殺すると「何て酷い事を……」と主人公を攻め立てます。殺す殺さないの意思の違いはあるでしょうが、私にはどちらも同じ行為に思えました。主人公も、カーツも、キルゴアも、シェフも、バカなサーファーも、クリーンも、そしてアメリカ全体も、皆狂気に塗れていた。 [地上波(字幕)] 7点(2010-04-13 18:25:26) |
599. バックドラフト
勝手に血沸き肉躍る熱い消防士達の物語だと思っていました。実際に観てみるとミステリ要素が多い作品でビックリ!ミステリとしては普通だと思いますが、ラストでキッチリと魅せてくれた良作。 [地上波(字幕)] 7点(2010-03-22 09:17:29) |
600. 風の谷のナウシカ
20年以上前に作られた作品であるにも関わらず、この映画には素晴らしいアニメの快感が詰まっています。キャラクターは誰もが魅力的であるし、ストーリーも非常に分かり易く構成されている。しかし個人的には漫画版の風の谷のナウシカの方が傑作だと思っているので、この点数とさせて頂きました。 [地上波(邦画)] 7点(2010-03-22 09:08:48) |