601. ROSS ロス
ジャケットからは、一見「SAW」or「CUBE」風ソリッドシチュエーションスリラー?って感じですけれど、ちょっと違いますよ。オープニングのサブリミナル風タイトルバックを観てしまうと、なんだか血みどろ系グロ作品かと思いますけど、それも違います。まぁ、ストーリー的には、わが国の人気作家による近未来SFミステリー小説にもあるようなあらすじですけど、英国風に短く纏めるとこうなるんでしょうね。ちょっと(てか、かなり)不必要なカットもありますけれど、一気に観終われる出来栄えです。 こりゃ結末は書けませんね~。賛否両論でしょうね。私としては、こういうのもアリかな?ま、短い作品ですし、観てみてください。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-28 17:45:56) |
602. 10ミニッツ・アフター
《ネタバレ》 あくまでもコメディーとしての評価です。面白いですよ、これ。タイムマシンの理論的なことは殆ど出て来ませんけど、一応最低限のルールは守られてるって感じだし、やたら使ってる割に、タイムマシンの存在感が希薄なところがかえって好感。10分しか戻せないってのが、最後の最後に円満解決?しかも、誰一人死なない。そんなのもありじゃないですかね。 気だるい休日の午後に、な~んにも考えないで観るのに最適です。何より作り手が楽しんでますよね。だから、観る方も単純に楽しむのが正解です。 ただひとつ、DVDのジャケットは何ですかね?微妙に違うでしょ?バス爆発しないし、飛行機爆発しないし… 商品(DVD)として見れば、そのあたりはマイナス要因ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 17:00:04) |
603. ナイロビの蜂
《ネタバレ》 全編を通して、非常によく纏められた作品だなぁと言うのが第一印象。やや長尺ながら、話の展開は小気味よく、映像はリアルで時として美しく時として痛ましい。キャスティングも納得出来るものがある。存在感を主張しないBGMも良い。 でも、何か後味が悪い。やはりジャスティンとテッサのキャラクター設定かな?作品における必然性は理解できるんだけれど、どうにもテッサの暴走を理解できない。何故わざわざ命を狙われるようなことを仕掛ける?何故、わざわざ殺されるような場所に無防備に出向く?死んでしまったら巨悪は暴けない。ひとりの死では巨悪の進む道を阻むことはおろか、ほんの僅かな進路変更さえ叶わない。戦車に爆竹投げるようなもの。 ジャスティンだってそうだ。死んで初めて妻への愛を確信した。だから、それまでは妻の暴走を妨げきれずにいた。それはある意味自然な感情かもしれないけれど、やはり死んではいけない。絶望感からの逃避行為として、妻の死の直後に後を追うのならまだしも、事態の全貌を知ったのちに死を選ぶとは…。妻の歩いた道を踏みしめることで彼女の真実を理解し、そしてその無念を晴らし、正義を貫くことが妻への愛の証ではないのか?湖に降りるべきではなかった。降りたにしてもマガジンを捨てるべきではなかった。 ん~、難しい。確かにテッサがジャスティンに諭されて大人しくなってしまったり、ジャスティンがイタリアを拠点にイギリスの製薬会社と大立ち回りするってのじゃ、あまりに面白味がないし、メッセージ性もなくなっちゃうからね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-10 00:24:15) |
604. ディパーテッド
原作はとにかくスタイリッシュでカッコ良かった…。(というのは時間が経ったからというのと本作を観たからということによる錯覚かもしれませんが…) というのが第一印象。でも、この作品はこの作品で十分楽しめました。主演の二人が妙に似て見えて(?)、始めのうちは原作の記憶ともあいまって多少は混乱しましたが、舞台が違う、キャストが違うというだけではなく、作品全体に漂う雰囲気というか味付けの微妙な違いが、心地よかったです。 まぁ、細かなことを言い始めれば不満も多々ありますけれど、これ以上の長尺にするのも考え物だし、豪華キャストはそれなりに納得。ただ、ちょっと台詞がキタナ過ぎ? それから何と言ってもラストシーン。これは原作の方が好きだったかなぁ?こちらの潔さの方がいいのかなぁ?微妙です。 [DVD(字幕)] 7点(2007-07-28 07:11:03) |
605. 太陽(2005)
ロシア映画は殆ど観ないし、アレクサンドル・ソクーロフ監督の作品を初見の私としては、極めて表面的な感想しか述べられませんが、ひとりの人間としての昭和天皇の苦悩がテーマであるのならば、いまひとつ踏み込みきれて居ないように思えました。もっと人間的に描けなかったものか?外国人から見た日本人の無感情ぶりとは、かかるものなのか?なんとも消化不良な感覚が残りました。映像的には重み深みが感じられるのだけれど、物語の進み方が軽いのかもしれません。内在する激しい感情をもっと別の形で表現できなかったのか?何か釈然としないまま、単調な割には余り時間を感じさせられない2時間が過ぎていきました。それと、キャスティングは、これで良かったのかなぁ…?ちょっと微妙。 [映画館(字幕)] 7点(2006-10-15 14:17:29) |
606. フライトプラン
もしキャスティングが違っていたら… ストレートに言えばジョディ・フォスターでなかったならば… 評価がかなり違ってるかもという条件付ながら、結構楽しんでしまいました。あら捜しをすれば相当な宝の山かもしれませんけれど、単純に娯楽作品として見る限りは「面白い!」です。この手の作品に荒唐無稽さは付きもの。てか、そうじゃなければ面白くないですよ。あんまり練りこみすぎて複雑怪奇になっちゃったら、見ていて頭が痛いだけ。こういう単純な娯楽作品が見たい時だってあるじゃあないですか。な~んて開き直りの姿勢で7点献上です。ストーリーとしては斬新とは言えませんけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-04 02:08:35) |
607. クライモリ(2003)
エリザに見とれていたら、あっと言う間に終わってしまった… スピーディな展開と飽きさせない演出。さすがスタッフが揃うと、B級ホラーもワンランクアップしますね。どっちかって言うと嫌い系の作品なのだけれども、これは気に入ってしまった。当然のごとく、ツッコミどころは満載だけれど…。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-22 00:34:34) |
608. キラータトゥー
楽しいですね~、タイ映画は楽しい!結構無茶なストーリー展開だし、主演の四人が揃って(現地の)有名コメディアン。でも、メリハリ、テンポがいい!それと、この勧善懲悪ぶりが潔い!予備知識無しで観て欲しい一本ですね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-22 00:25:28) |
609. SAW.ZERO
邦題で損してますね~。何を考えて「SAW ZERO」なんでしょうか?全くもって意味不明。と言うより意味がない。 ただし、そのことを忘れてしまえば結構面白い。随所に他の作品の強い影響が見受けられるけれど、なかなか良く出来た内容。テンポも悪くないし、映像として美しいというのもある。そんなこんなで私には酷評できません。実際面白かったし…。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-22 00:16:33) |
610. トール・テイル/パラダイス・ヴァレーの奇跡
ディズニー映画には、いつも夢がありますね。幼い頃から親しんできたテイストが、この作品にも生き続けています。決して目新しい筋書きでもなんでもないけれど、安心して作品の世界に浸れる。悪人でさえも優しく描かれている。見終われば素直に「あぁいい作品だった。」と思える。この作品も例外ではありません。ファミリーでのんびり観るのに最適な一本。必要以上に見る者に感動を強制しない、自然体の感動作です。あえて詳細に触れるのは止めておきましょう。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-04-01 02:46:47) |
611. ソウ2
表現のグロさの必然性については疑問が残るものの、ストーリー自体は十分に練り込まれていて見応えありますね。登場人物が感情移入しがたいキャラばかりってのも、おそらくは確信犯的なのではないかと。前作同様に用意されたどんでん返しも、十分機能していると思います。ただ、残念ながらアイディアそのものはそれほど斬新とも思えず、仮令「そんなのありかよ!」と突っ込まれても、前作並みの力技が欲しかったような…。それと、なによりこれって続編として作る必要があったのだろうか?単独の作品として作れば、もっと設定の幅が増えて新味が出せたとも思え、その分グロさが倍増してしまったかのような出来栄えは減点要因です。 [DVD(字幕)] 7点(2006-03-31 01:40:07) |
612. 嵐が丘(1988)
恥ずかしながら書としての原作を未読の私としては、ある意味正しいレビューを書けないのかもしれませんが、単独の作品としての感想などを少々。 荒涼とした風景の中、中世の雰囲気を存分に演出し展開される物語は、邦画だからこその美しさ、恐ろしさを伝えて余りあります。ただ、これがあくまでもラブストーリー、叶わぬ悲恋の物語であるのならば、絹と鬼丸が互いに抱く熱い想いがもう少しだけ説明されていてもいいのではないでしょうか?そこのところの感情移入がもう少しスムーズに出来れば、より強く惹き込まれる作品と思えます。 しかしながら、意味不明な演出や不要と思われるカットがまずもって見当たらない出色の出来栄え。特に松田優作の鬼気迫る演技は、ファンならずとも惹き込まれるのではないでしょうか? 改めて、本当に惜しい人を失ったのだと実感。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2006-03-25 07:50:21) |
613. フールズ・ファイア
原作は読んだことありませんけど、弱者が強者を倒す中に、人間の醜さ、横暴さ、傲慢さと、それに対峙する清らかさ、純粋さ、そして決して自分を見失わない強さを描き込んだ作品ではないかと。王は諸悪の根源の如く表わされており、対するホップロッグは苦渋をを強いられつつも自らを見失わない強い精神、そしてトリペッタは、ひたすら耐える純粋な心を象徴しています。弱きものに小人症の役者さんを使い、強きものにマペットを使うというキャスティングに加え、独特の衣装やセット、そしてそれを最大限有効にする照明効果など、異色かつ意欲的な短編ですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-20 23:41:38) |
614. 1.0【ワン・ポイント・オー】
シンプルなストーリーながら、良く考えられた展開と独創的な表現で、観るものを惹き込みますね。好き嫌いはあるかも知れませんが、近未来SFの秀作と言えます。まぁ、突っ込みどころは多々ありますけれど、近年のB級作品群に比べれば出色の出来栄え。強いて言うなら、あまりエンディングを謎めかさない方が良かったのでは?それにしても、近未来を描いた作品は、妙に不潔感があるものが多いと思いませんか? [DVD(字幕)] 7点(2006-02-21 21:08:52) |
615. クライシス・オブ・アメリカ
基本的なアイディアはそれほど斬新とも思えませんが、なんと言ってもこれだけのキャスティング、リアルで重厚に仕上がらないわけがありません。少し長尺過ぎる気もしないではありませんが、十分手に汗握る展開となっています。こんな風に見せられてしまうと、なんだか本当に事件や事故はすべて作り上げられたもので、真実は常に闇に葬られてしまっているかのような不安を感じさせられてしまいます。ストーリー上の仕掛けの現実味はともかくとして、ある意味恐い作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-30 00:04:07) |
616. エコーズ
単純に恐いだけのホラーではないですね。テーマというかシチュエーション的には類似作はいろいろありますけれど、綺麗に纏まった作品だと思います。ただ、取り付かれたように行動する主人公からは、「未知との遭遇」や「トミー・ノッカーズ」を連想しましたが、この主人公の行動はイマイチ説得力に欠けるというか、これが彼の求める「平凡に終わらない生き方」なのでしょうかね? ともあれ、平和な暮らしやすい街… 実は裏には悪魔が潜んでいる。しかも、凶悪な犯罪を犯しても何食わぬ顔で平然と生活している。亡霊よりも何よりも、それが一番恐ろしいのですね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-09 20:17:18) |
617. 宇宙戦争(2005)
原作と旧作に触れてから40年近い時を経て、今再び眼にする「宇宙戦争」。ストーリーは全てわかっている上に、旧作で刷り込まれた映像イメージを抱えたままでの鑑賞。過度の期待はしないようにと、自らに言い聞かせてから観ました。 スピルバーグ、流石ですね。その見事な映像の数々には度肝を抜かれます。いったいどこまで実写で、どこからが特撮?それだけでも十分な見応えですね。難を言うなら、主人公のキャラクター設定がいまひとつかな?私は魅力を感じなかった。でも、おそらくは敢えて主人公を平凡な男にしているんでしょうね。だとしたら、トム・クルーズで正解だったんだろうか?キャラの割りに華がありすぎると言うか… まぁ、古典的なSFですから、現代人の鑑賞眼から見れば、突っ込みの入れどころはいっぱいあるし、フィクションなんだから当たり前だけど偶然やらラッキーに救われ過ぎだし。そもそもSFパニックものが嫌いな人はいくらでも居る訳だし。いろ~んなこと考えて7点献上です。ちょっと辛目かな? [DVD(字幕)] 7点(2006-01-09 15:03:26)(良:1票) |
618. -less [レス]
冒頭、家族のやり取りを見ていてウンザリしていたものの、結末が見えてきて初めて製作者の確信犯ぶりに気付きましたね。家族のギクシャクした感じ、これでもかと繰り広げられる自己中心的な台詞の数々。良く出来てますね。同種の作品は数多いので、模倣作とならないよう努力したあとが随所に見られます。ただ、キーパーソンとも言える白いドレスの女は必要だったのかなぁ?怪談話で終わらせないためには不必要だったのでは?それと、ラストシーンは蛇足だったような気がします。あと一息でかなり高評価できる作品なので、少し残念。それとも、単なる怪談話なのか…? [DVD(字幕)] 7点(2005-12-17 14:35:19) |
619. TAKESHIS’
極めてストレート&シンプル。でも、構成は流石「世界のキタノ」といった感じか?これだけ好き勝手にごちゃごちゃかき混ぜていながら、キチンとツボだけは抑えている感じ。そのあたりは正直すごいと思った。ただ、全編に亘って繰り広げられるギャグの類。これはファン以外にはちょっとキツイのではないかと… ところで、この話。眼前に現れるのは「夢」?それとも「パラレルワールド」?それとも… [映画館(字幕)] 7点(2005-11-15 22:49:11) |
620. ミスティック・リバー
なんて評価の難しい作品なのでしょう。既に大勢の方々がレビューしておられるので、今更書き加えることなどありません。ただただ、現実の恐ろしさ、そこに潜む不条理、そんなことを付き付けられ思い知らされる作品ですね。俳優陣の迫真の演技は、文句の付けようもありません。映像、音楽、全てが素晴らしく纏まっています。でも、あまりに重いテーマ。救いようのない現実。こういう作品も絶対に必要と思いつつ、私は映画には夢を求めたいのです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-02 01:21:56)(良:2票) |