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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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641.  スノーピアサー 《ネタバレ》 
『US(アス)』と同様で社会風刺がメイン。設定が荒唐無稽なところまで一緒です。もっとも『US』にはミステリーとして『空白』がありました。おかげで、想像力を駆使することで自分なりに納得できる『辻褄合わせ』が出来た気がします。一方、本作の場合世界観が創り込まれている分、言い訳が効きません。いくら比喩による社会風刺が目的だとしても、リアリティ皆無ゆえツッコミは免れない仕様。にも拘わらず『設定については何も言うまい』という気にさせられるのです。これは巨匠監督のネームバリューによる恩恵ではありません。私は監督名を確認せず鑑賞しましたから。あえて言うなら『馬鹿負け』したのだと思います。度肝を抜かれたのは『水槽列車』のシーン。ああ、そこまでやるのかと。レジャーに特化した専用車両も勿論ですが、設定の肝である『燃料問題』は説明する素振りすらありません(アントニオ猪木氏の永久機関でも使っているのかな?)。明らかな嘘でも突き通す意志。不都合な事実に目を瞑る勇気。一般的なコミュニケーションなら褒められた姿勢ではありませんが、コト『SF映画』においては極めて有効な手法でありました。呆れた観客から批判する意欲を削いでしまえば無敵です。『リアリティ』や『整合性』といった足枷の無い、オイシイところだけ拝借した『自由空間』の出来上がり。『CUBE』は“説明を一切しない”という荒業で同じ状況を作り出しましたが、本作では“嘘を突き通す”ことで『自由に物語を創る権利』を獲得したと考えます。良識人の私からすると(どの口が言うかな)、モヤモヤを感じずにはいられませんが、面白いことは事実。これだけ熱量豊富な(極寒の設定なのにね!)映画を見せられては、監督の力量を認めないワケにはいきません。ところで、監督はどなたでしたっけ(ちなみにこの感想は皮肉でも何でもありません。そんな文才は持ち合わせていません)。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-07-15 18:53:55)
642.  恋するトマト 《ネタバレ》 
ネタバレあります。未見の方はご注意ください。  『恋するトマト』『クマインカナバー(ごはん食べましたか?)』。1つの物語にタイトルが2つ。これは『ラブロマンス』と『家族の在り方』、2つのテーマを内包しているためと考えます。まず『ラブロマンス』について。異国の地で結婚詐欺に合いどん底に落ちた主人公は、何とか立ち直り、運命の人と出会えました。彼女の家業を献身的にサポートし、信頼を獲得。弟くんを手懐け、ついには相思相愛の関係を築きます。今までの婚活のようにガツガツせず、しっかり手順を踏んだ事が功を奏したワケです。いわば怪我の功名。人間、挫折を経験するのも悪くありません(死なない程度に)。さて、このままフィリピンで2人が結ばれれば『ラブロマンス』として『妥当なハッピーエンド』でしたが、主人公は帰国を望みました。これには『農家長男の性』が大きく影響しています。本作で語られる『家族』の定義は、『夫婦』あるいは『夫婦とその子』ではなく『夫婦とその親』であります。かつての日本や農家、フィリピンでは当たり前の価値観です。ここから先が『家族の在り方』についての話。彼女の父親は日本へ嫁ぐことを許しません。傷みやすいトマトを輸入する難しさと同じ。美味しいトマトも、一緒に食卓を囲む家族も、生活圏内で確保するのが常道です。それでもなお、障害を乗り越えるのが『愛』でしょう。さて、一見ハッピーエンドにみえる結末ですが、果たして本当にそうでしょうか。2人が抱き合う前に終幕となったことが、どうにも引っ掛かります。ラストシーンは、主人公の願望が見せた幻の可能性も大いにあると推測しました。愛する彼女と同じ年頃の娘さんを日本へ売り飛ばしていた主人公が、報いも受けずに幸せになれますか?(結婚詐欺被害とは相手が違うので相殺不可)それに主人公が望む『家族の幸せ』と、彼女が求める『家族の幸せ』は等価値のはず。どちらかの犠牲で成り立つ『幸せ』をハッピーエンドと呼べるのかという話です。シビアな現実をラブロマンスで包み、口当たりは甘め。しかし噛みしめるほどに苦みを感じてしまいます。(以下余談)結末の解釈については、正直言い掛かりです。私もクリスティナちゃんは日本に来てくれたと思います。ただし実家への『金銭援助』は必須。カワイイ彼女も10年もすれば倍の太さになるでしょう。田植えと稲刈りで年に2回は里帰りするでしょうし、将来的には母国に帰るかも。子育て、借金苦、親の介護に悩まされる人生を、本当に主人公は望んだのでしょうか。いやー震えますな。もっとも、人生の悩みの大半は『お金』で解決します。主人公の場合、農業より別の道で才能を発揮できそうですが、自分自身で気づいているかどうか。やりたいこと、やれること、やらなければならないこと、向いていること。一致しないのが人生の難しいところです。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-07-10 18:54:55)(良:1票)
643.  片桐はいり4倍速〈WEB〉 《ネタバレ》 
女優『片桐はいり』を使って、自由に物語を創ってくださいとの趣向。魅力は何か?どう使うか?監督の腕の見せどころです。では順番に感想を。①『受験生』板尾創路企画。今を時めく太賀(現:仲野太賀)主演。お題となるメイン素材を、あえて添え物に使う発想は“芸人らしいスカシ笑い”と言えましょう。これは偏にはいりさんの『圧倒的存在感』無くしては適わなかった芸当であります。ところで、ヒッチコックのオマージュはありますか?②『スピリチュアル マイ ライフ』辛酸なめ子監督。こちらは先の作品とは打って変わって、正々堂々『片桐はいり』をメインに据えたお話。お顔のインパクトを『説得力』と解釈しました。まあ、普通です。③『ピーコちゃん』ホラー仕立て。しかも一撃必殺。『笑い顔』の怖さは絶品でした。オチの悪ふざけは賛否が別れそうですが、個人的には大笑いしました。④『部長』松尾スズキ監督。シュールコメディに全振り。『バカドリル』(サブカル漫画)から引用だそうですが、はいりさんはサブカル系女優でもある(と思う)ので、当然相性はバッチリです。こちらも正しい『はいり活用法』でした。全体を振り返ってみると、どの作品もはいりさんの個性を上手く活かしており手堅い印象を受けます。特段面白いワケでもない『スピリチュアル~』も、アラカルトの一品として悪くありません。そう、イメージ的には『フルコース』ではなく『前菜盛り合わせ』。ショートオムニバスですから当然ですけど。強烈な個性ゆえアクセント的に起用されがちな女優さんですが、これから円熟味を増すにつれ主要キャストで輝く方だと思っています。樹木希林さんのポジションにすっぽりハマれる逸材では。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-07-10 18:51:02)
644.  映画 深夜食堂 《ネタバレ》 
連載雑誌を行き着けの料理屋で読む程度に、原作漫画は既読。一話完結で、“軽すぎず重すぎない”いい塩梅の人生の機微を描いた人情話が、食事を待つ間の時間つぶしに最適です。映画では、都合3つのお話が提供されますが、徐々に重みを増していく仕立て。最後にホロリと泣かせるのではなく、クスリと笑わせるあたり粋で好みでした。田中裕子さん流石です。抜群に上手いですね。ほぼ原作イメージ通りの実写化。原作既読未読を問わず、手堅く楽しめる映画だと思います。(以下余談)冒頭に書いたお店とは別のお店なのですが、馴染みの『フレンチ』がありまして、オープン当初から通い、かれこれ16年の付き合いになります。料理は本当にどれも美味しく、奥様(マダム)の人柄が素敵なお店。いつでも外食の1番候補でした。そのお店からこの度マダムが離れる事になったそうです。今日2020年7月6日が最終日。この話を聞いた時は、ももクロから『杏果離脱』の一報を聞いた時のようなショックを受けました。お店のダメージは、杏果卒業以上でしょう。センターであり、リーダーであり、『グループの顔』である百田夏菜子が抜けるようなもの。料理の味はシェフ(旦那さん)の腕と、マダムの雰囲気で創り上げたものでした。明日以降、シェフは変わりませんが、やはり別のお店に変わるのだと思います。16年は長いです。私はその間に結婚し、娘が3人産まれました。人生の折々の瞬間に、このお店の美味しい料理がありました。マダムとは先週末お別れをしてきました。言葉が見つからず、ただ一言『お疲れ様でした』と、頭を下げることしか出来ませんでした。家族一同、本当にお世話になりました。心より感謝します。マダムの第2の人生、『次の一歩』に幸多からん事を、心よりお祈りしております。もちろん、お店にはこれからも通い続けます。美味しい食事を楽しめるお店を見つけることは、人生を豊かにするための必須課題。私の馴染みの『フレンチ』も、本作の『めしや』も、そういうお店だと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-07-06 21:00:00)
645.  ファイナル・アワーズ 《ネタバレ》 
いきなりネタバレして恐縮ですが、本作は全人類が“助かる見込みなし”の絶望映画です。理由は『巨大隕石衝突』。個人的には、人類終末を描いたディザスターでもある『アルマゲドン』『コア』『2012』より『100日後に死ぬワニ』の方が感覚的には近い気がします。さて“その時”までのタイムリミットはおよそ12時間。この状況で人々は何をするのでしょうか?①欲望のままに行動、②現実逃避、③静かに死を待つ、④自ら死を選ぶ。本作で描かれる人々の姿は、およそこの4つに分類されます。主人公は当初②でしたが、暴漢に襲われた少女救出をキッカケに理性を取り戻し「今自分が為すべきこと」に気づくという流れです。当然この状況設定なら、『最後まで生き残る為に努力する者』も多数いるはずですが、たぶん意図的に描いていないのでしょう。『諦めない姿勢』はいわば『人としての模範解答』。しかし、本作で求めているのは「正解」ではなく「リアルな解」又は「一番納得できる解」。観客それぞれが、自分の身に置き換えて考えて欲しいというメッセージと考えます。実際問題『諦めない』『最善を尽くす』『努力する』は美しいですが、万能ではありません。『諦める』『受け入れる』が正しい場面もあるでしょう。このシチュエーション、私の場合はどうですかね。基本的には悪足掻きをしたいタイプですが、家族の事を考えると③になるのでしょうね。④も悪くない気がしますが『ミスト』鑑賞済みなので、とてもじゃないけど選べません。やっぱり楽しい思い出を精一杯詰め込んで、安らかに逝きたいなあ。ヤバイ。ホントに泣きそう。私個人の『ファイナルアワーズ』が見えてくるまで、結論は保留にしておきます。無音のエンドクレジットは秀逸でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-30 19:22:07)(良:1票)
646.  若おかみは小学生! 《ネタバレ》 
萌え系?キャラデザインに敬遠ぎみだったのですが、NHK地上波放送を機に初鑑賞しました。率直な感想は「思っていたのと違う!(良い意味で)」。物語冒頭から主人公を襲う悲劇。さらには幽霊、妖怪の出現。ほのぼのホームドラマを想定していたので、いきなりのトップギア&急カーブに度肝を抜かれました。とはいえ、基本はオーソドックスな少女の成長物語。人との出会い、様々な体験を通じて、主人公は人間性を高めていきます。それにしても、おっこは良い子でした。いや良い子過ぎたかもしれません(全裸監督の口調で)。私の人間観と照らし合わせると、いくら早熟な女子でも、あの物分かりの良さ、聞き分けの良さは出来過ぎと感じました。小学生なら、自己中で、我儘で、怠け者で、甘えん坊で、当たり前。ゲーム機が欲しくて、でんぐりがえるくらいで正常です。失礼。これは私の子ども時代の話。恥を晒してしまいました。一般的なお子さんは、もっとちゃんとしてます。とはいえ、元来子供は未熟なもの。長い年月日をかけて、徐々に心を成型していくものです。一気に大人になった(ならざるを得なかった)子どもは、やはりどこか歪なのではと心配になります。建材だって急いで乾燥させたら、割れたり曲がったりしますから。おっこにとって女将は天職に違いありません。だからこそ、無理せず、少しずつ、立派な女将になって欲しいと願います。そういう意味では、本作で感じた違和感は、主人公の年齢設定に対するものと言えるでしょう。「若女将は女子大生!」せめて「若女将は女子校生!」くらいなら、素直に納得できた気がします。何やら安めのAVタイトルのようですが、予期せず全裸監督の伏線を回収出来たので、個人的に満足した感想文となりました。
[地上波(邦画)] 7点(2020-06-05 18:58:43)(良:3票)
647.  マッド・ナース 《ネタバレ》 
脚本の質、演者の面子、映像表現等々、いわゆるB級カテゴリーで間違いありません。ただ、捨て置けない魅力があるのも事実。その一つは主演女優さんのキャラクター造形にありました。巷ではTVドラマ『M-愛すべき人がいて』の田中みなみ譲の役作りが話題ですが、それに通じるような正確かつ特濃な味付け。悪くて、エロイ。発注どおりの妖艶な悪女ぶりに感心しました。主演女優のお名前は、パス・デ・ラ・ウエルタさん。エキゾチックな顔立ちは、いわゆる正統派の美人顔とはまた異質な印象。それでいてスタイルはプレイメイト級。シリコンではなく天然もの(ですよね)のオッパイが素晴らしい。髪量も多いんだなあ。気になるなあ。杉本彩さんを3日間陽の当たらない蔵に閉じ込め(でもご飯は腹いっぱい食べてもらい)、料理スキルを抜いた感じとでも申しましょうか。ちなみに、本作の撮影中に負った怪我の賠償で66億円を請求したとか。こちらも濃いですなあ。なお、私は日本語吹替え版を鑑賞したのですが、声が大堀恵さん(元AKB48、SDN48)としか思えなくて。いつ『イチャまんグランプリ』(@ゴッドタン)の名台詞「元気ね~」が飛び出すかと勝手に冷や冷やしておりました。※調べたところ、実際の声優はキュア・パッションさんでした。もう一つの長所はクライマックスの傍若無人展開。当初掲げていたはずの信念や理念は何処へやったの?と問い詰めたくなる、やりたい放題です。本来はマイナス査定ですが、突き抜ければむしろ爽快感さえあり。「ご利用は計画的に」とはよく耳にしますが、これは返済する気のある一般人向けの話。そもそも返す気がないなら、限界まで借りて豪遊すりゃあいいんですものねえ(何のこっちゃ)。
[インターネット(吹替)] 7点(2020-05-15 19:54:30)(良:1票)
648.  ドロメ【男子篇】 《ネタバレ》 
次に『男子篇』の感想です。物語のベースとなる『女子篇』を補完するのが男子篇の役目。「あれは一体何だったのだろう?」の種明かしがお楽しみ。さて、そんな男子篇の目玉は、何と言っても幽霊の存在でしょう。霊がいること自体は女子篇でも見当がつきましたが、正体がまさかオ〇ンとは。何なら男子篇のタイトルは『ドロメ』よりも『オ〇ン』の方が相応しい気もします(あれ?関西じゃないから『マ〇ン』かな)。ドロメを悪意の塊と捉えるなら、こちらは善意、いや愛の塊。ただし、過ぎたるは及ばざるが如しで、悪意より厄介かもしれません。霊体なのに物理攻撃が効くばかりか〇〇化までする、映画史上初(?)の快挙も見どころの一つ。おっと、○○化の方は『○ーストバスターズ』という先例がありましたね。女子篇と比べると圧倒的にコメディテイストが強いのは、それだけ男の子の方がアホだという事でしょう。とはいえ、女子風呂の残り湯を頂戴するお約束が見当たらないあたり、相当に育ちが良いか、あるいは俗にいう草食系男子とお見受けしました。カレーもおでんみたいでしたし。注文を付けるとすれば、キャラクターにメリハリが欲しいこと。これは女子篇にも共通しますが、美男美女揃いで特徴がありません。例えば、メガネ、デブ、お金持ち、お風呂好き。まずは見た目で差異を。性格で厚みを与えましょう。キャラクターの魅力はコメディの面白さに直結しますから。あれ、そもそもコメディではありませんか。ただし、本作の楽しさは完全にコメディのそれであります。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-05-10 10:28:11)(良:1票)
649.  映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 《ネタバレ》 
末娘のクリスマスプレゼントで携帯ゲームをねだられた経緯から『すみっコぐらし』なるコンテンツの存在は知っていましたが、とんかつだの、タピオカだのが、そのままキャラクターだとは本作を観るまで知りませんでした。ふむふむ、なるほど。なかなかカオスな設定と、わびさびの効いた世界観。”すみっこ“の意味を子供達が理解出来ているかどうか不明ですが、おそらく大人には感じるものがあるでしょう。さて、結末について。理屈は解りますが、それでもなお、あの子はみんなの所へ行って欲しかったと思います。そこが望む居場所であるならば。”ガラスの天井”の刷り込みを、子ども向け映画でやられるのは、ちょっとキツイです。真ん中だろうと、端だろうと、すみっこだろうと、誰もが自分の意志と力で自由に居場所を決められる世界になればいいですよね。現実を変える第一歩は、きっと他愛もない空想からだと思うので。・・・と、ここまでがお父さんの感想。一緒に観た末娘(7歳)は面白かったようで、もう一度観たいそう。それなら良かった、良かった。お父さんの採点は6点、娘の採点は8点。間を取って7点でお願いします。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-04-20 18:53:53)
650.  二重生活(2015) 《ネタバレ》 
誰かを尾行することで、他者の人生を疑似体験し、人間の存在理由を考察するとな。確かに、小説や映画で得られるそれとは、比べ物にならない臨場感やリアリティがあるでしょう。実際、主人公が言うように面白そうだとも思います。しかし、魅力的な行動なのに、ほとんどの人は”理由のない尾行“なるものを実行しません。理由は2つ。倫理的にアウトだから。そもそも時間が無いから。そう、主人公が尾行出来たのは、倫理観が未成熟で、かつ暇だったからです。謝れば許してもらえる。尾行がばれても尚、論文を書かせてもらいたい。その甘えた思考法は、まさに子ども。しゃべり方ひとつとっても、ひどく幼い印象を受けます。また、修士論文執筆を暇と言っては失礼ですが、飯を食うために働く必要が無いという意味で暇なのです。果たして、彼女は教授に高く評価される論文を書き上げた訳ですが、読み終えた直後に教授が自ら命を絶った様子から察するに、きっと氏が欲していた人間哲学の核心をつく素晴らしい内容だったのでしょう。あるいは、不倫相手との路地裏姦も辞さず、妻は自殺未遂なんて特濃なラーメン○郎のような男の生き様と、童貞紳士の素うどんみたいな自身の人生を比較して絶望したのでしょうか。いずれにしても彼女は、迷える教授に止めを刺したワケです。彼女は気付いているかな?学位を手にし、恋人を失った人生の収支は、主人公にとって黒字か赤字か。その答えは、彼女のこれからの生き方次第なのだと思います。(以下余談)個人的に哲学とは、面白い遊びだと考えます。人を人たらしめている行為でありつつ、最高の暇潰し。ただ、哲学を修めようとするなら、より良く生きるための手段でなくてはならず、それ自体が目的となったら意味がない気がしますけども。結局、ほどほど忙しく、人は何のために生まれてきたのか?なんて考える暇無く人生を終えるのが一番幸せなんじゃないかと思います。もちろん、大学院まで行って哲学なんて飯の種にもならん勉強をするヤツは馬鹿だなんて、これっぽっちも思っていませんのでお間違いなく。いやマジで。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-04-15 19:23:08)
651.  イット・カムズ・アット・ナイト 《ネタバレ》 
『家族のために』は魔法の言葉。おそらく人類史上、最も汎用性が高く、最も魅力的で、最も強力な行動原理となりうる概念と言えましょう。『惚れた弱み』『お国のため』『神のお告げ』なんて目じゃない最強呪文と考えます。当然ながら、免罪符としての効果は覿面です。例えば、空き巣狙い、万引き、病院立て籠り。“家族を守るため”という枕詞がつくだけで、犯罪行為が感動ドラマに早変わりするではないですか!しかしその一方、完璧な正義や、圧倒的な肯定力は、両刃の剣でありました。使い方を間違えると、とんでもないしっぺ返しを喰らう羽目に。坂道を転がるが如く、一直線に最悪の結末へ進む物語に震えました。それは主人公が思考を停止させ、可能性や選択肢を排除していたからに他なりません。我に正義ありと確信のある時ほど、自身の姿を省みる必要があるのかもしれません。予備知識も無かったため『モンスター映画』か『ゾンビもの』と高を括っていたところ、超シリアス鬱ドラマで、大いにへこみました。鑑賞の価値のありの見応えある作品ですが、緊急事態宣言が発出しているこんなご時世にわざわざ観る映画ではなかったと後悔しております。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-04-10 19:24:18)
652.  Back Street Girls -ゴクドルズ- 《ネタバレ》 
原作はヤンマガ連載のマンガだそうで。極道が全身整形でアイドルに変身するクソバカ悪ふざけ設定もさもありなん。それでも、内容は意外ときちんとしていて、アイデンティティの喪失や獲得といったテーマ性はもとより、アクションも見応えあり。あと忘れてならないのは、アイドルちゃん役の若手女優さんが上手いこと。演技、動き、ルックス、どれも高水準で感心しました。岡本夏美さん、良い顔しますね。そう、作品自体は実際好印象だったのですが、これはEXITの漫才を誉めるのと同じ理屈で、パッケージと中身のギャップに由る部分も大きく、過度に期待して見るような映画ではありませんのでご注意ください。でも、ちょっとした掘り出し物かもしれません。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-04-05 10:19:24)
653.  ポエトリーエンジェル 《ネタバレ》 
体験や人との出会いを通じて成長する物語は、青春映画定番のフォーマット。本作の場合『詩のボクシング』がモチーフです。文化系競技の場合、“努力の過程”や“優劣の付け方”が体育会系に比べ分かり難く、画的な派手さもない為『感動作』という感じはありませんが、地味ながらも爽やかな余韻を残す物語となっていました。さて、タイトルは『ポエトリーエンジェル』。これは、対戦相手高校「詩のボクシング部」女子チームの愛称であると同時に、主人公が通う市民講座に途中参加した女子高生を指す呼称でもあります。当然タイトルは後者を指すものであり、岡山天音(梅農家の息子)と武田玲奈(無口JK)のダブル主演であることを示唆しています。特に目を惹いたのは武田玲奈の方。美少女の華やかさを封印し、影を持つ女子高生を上手く体現しました。圧巻だったのはやはりクライマックス。必死に言葉を絞りだし、思いを伝えようとする様は感動的であり(あ、前述と矛盾している!でも美少女の涙に男は弱いのだ!!)『詩のボクシング』参戦は彼女の人生にとって大きな転機となったのは間違いありません。一方岡山君の方も、腹を括れた模様。その選択が必ずしも正解だとは個人的には思いませんが、武田玲奈ちゃんと添い遂げる未来がワンチャンでもあるなら賭けてみる価値はあるかと。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-02-25 19:25:23)(良:1票)
654.  アルカディア 《ネタバレ》 
いきなりネタバレしています。ご注意下さい。  本作で採用されているSFギミックは、限定空間における時間のループ。特徴的なのは、集団(場所)によってループの間隔が異なること。数日(特定できませんが3日以上?)から、最短数秒(!)と幅広いです。恐らく死がループの終点としてセーブされる仕組みなのでしょう。脱出を試みて失敗した分だけ、ループ間隔が狭まる危険性あり。となると、下手に抗わずループ間隔を確保する方が、快適な生活を送れるワケです。ものは考えよう。衣食住足りて、病気の心配もなく、永遠の若さを保てると捉えるならば、そこは理想郷(=アルカディア)なのかもしれません。ですから囚われの身になろうとも、弟が村に残りたいと希望したのも無理からぬ話。それほどまでに、兄弟の現実は辛く厳しいということ。しかし、自由なく、成長なく、未来に対する希望のない場所に、幸せはあるのでしょうか。少なくとも“生きる”とは、自由や成長を欲し、未来に希望を持つこと。この場所を統べているのが神なのか宇宙人なのか分かりませんし、天国か地獄かも判然としませんが、いずれにせよ生きている人が居てよい場所ではないでしょう。ループ空間から脱出直後の兄弟のやり取りが秀逸です。たとえガス欠でも走り続けよう。今までだってそうだった。でも意外と走れるものなのよ。クソみたいな現実を生きていく為に必要なのはバイタリティ。そして生き方を自分で決める主体性。己が人生と向き合う覚悟ができた兄弟は、しぶとく現実を生き抜いてくれるはずです。もちろん彼らの置かれた状況は、以前と何ら変わりません。進む道の傍らには、あの杭が無数に見てとれます。そう、ループに入るのは簡単なこと。私たちは何時だって、死と隣り合わせに日々を生きているのですから。
[インターネット(吹替)] 7点(2020-01-20 19:26:48)
655.  ペット 檻の中の乙女 《ネタバレ》 
いわゆる“監禁もの”ではありますが、胸糞指数は低めです。一般的なサスペンスとしてお楽しみいただけるかと思います。以下ネタバレ含みます。  本作は被害者の立場で恐怖を味わうケースでもなければ、サイコキラーが主役でもありません。いや、どっちものパターン。途中で視点が切り替わるばかりか、加害者と被害者の立場も入れ替わるトリッキーな仕立て。なかなか凝ったつくりで見応えがありました。そんな中、特筆すべきはキャラクター造形の素晴らしさ。リアリティー抜群で腹立たしいくらい。そう、主人公の馬鹿っぷりがリアルなんです。皆さんの周りにも居ませんか?この手の困ったちゃんが(私の周りでは、『ちょっとちょっと』と言います。ザ・たっちか)。ごく最近まで同タイプの同僚に頭を悩まされました。仕事が出来ないのに、当人はその事実に気付いていません。高い自己評価もミステリー。ある意味本物なワケです。本作の主人公もまさにそう。監禁する場所も確保出来ていないのに、一体何をしてくれているのでしょうか。最悪なのは相手の方が一枚も二枚も格上だったこと。時給9ドルに甘んじているボンクラに、シリアルキラーの監禁洗脳なんて大仕事が手に負えるはず無いんですよ。それが解らないから馬鹿なのですが。迷惑するのは巻き込まれる周りの方々。同僚のおデブさんは、本当にお気の毒なことでした。これ以上書いても、元同僚に対する愚痴で埋まりそうなので、この辺りで切り上げておきます。話は変わりますが、彼女はノーメイクの方が美人ですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-25 19:26:29)
656.  アドレナリンドライブ 《ネタバレ》 
“大金を奪って逃げる”という犯罪行為の後ろめたさを打ち消す仕掛けは抜かりなく、主役から脇役までキャスティングも含めてキャラクター造形はお見事です。特にジョビジョバの起用が功を奏しており、シリアスに寄り過ぎることを防ぎコメディのスタンスを堅持しています。その結果、スリリングであっても不快な気持ちになる心配を払拭しました。娯楽作品としてなかなかの完成度です。安心して感情移入して問題ありません。あえて注文をつけるなら、本題(逃避行)に入るまでが長かったり、逃げ切ったあと油断して下手を打ったりと、サスペンスに必要な緊迫感やリズム感に欠けること(これは最近の展開が早いドラマに慣れてしまっているせいもあるかも)。タイトルに違わず、もう少し疾走感を感じられれば文句無しでした。ところで運命の2人は幸せになれたのでしょうか。浮かれっぷりを見る限り、典型的な破滅型に見えますけれども。購入してきた車が、国産車だっただけマシということにしておきましょう。
[インターネット(邦画)] 7点(2019-11-20 22:23:31)
657.  おっさんのケーフェイ 《ネタバレ》 
そもそも『ケーフェイ』て何なの?というのが一般的な感覚でしょう。これはプロレスの隠語で、佐山聡(初代タイガーマスク)の書籍名として、世に出た言葉と記憶しています。意味合いは『演出』や『台本』のようなもの。当然、真剣勝負の世界ではあり得ない概念であり、プロレス関係者(団体、選手、興行主、マスコミ、ファン等プロレスに関わる者全てを含む)は、決して口にしない(してはいけない)極めてデリケートな事柄であります。馬場と猪木が健在で業界を牽引していた頃であれば、このようなタイトルの映画が製作されるはずもないワケで、時代も変わったものだと実感させられます。さてお話の方は、プロレスラー崩れの無職のおっさんと、自分に自信を持てない小学生男子の交流が主軸で進んでいきます。クライマックスは、おっさん一世一代の大勝負!片や市議会議員、片や無職男、元同じマスクマン同士の一戦は、おっさんが自分の人生を肯定する為に必要な戦いだったのでしょう。『ケーフェイ』=自分で自分の人生を『演出』することも、時には必要なのであります。それこそ台本なんて無いでしょうに、阿吽の呼吸で試合をつくってみせるあたり、2人とも流石に元プロ。負けて輝くという意味でも、あの刹那、おっさんは紛れもなくプロレスラーだったと思います。ただし、その後奴が立ち直れたと結論付けるのは早計で、最後にきちんと労働に勤しむおっさんの姿を見せる必要があったとは思いますが。雰囲気は抜群なれど、ドラマとして物足りなさを感じる全体印象は、まさに日本伝統のプロレス様式と言えましょう。観客は自身と照らし合わせ、積極的に感情移入する作業を求められます。(完パケのドラマとして提供されるアメリカスタイルとの大きな違い)。ですから、作品として不完全なようでも、これはこれで正しい(日本式の)プロレス映画という気がいたします。主題歌について。ダイナマイトウルフの入場曲でもある『メタルディスコ』が素晴らしい!!バンド名はチッツ(ご免なさい。知りません)!世界観にベストマッチでした。この楽曲に出会えただけでも、私的には十分な収穫でした。youtubeでリピートしまくっています。最後にポスタービジュアルについても触れさせてください。ダイナマイトウルフの吠え顔アップ。レジェンドマスクマン・獣神サンダーライガーを彷彿とさせる表情で、おっさんの渋味や苦味が迸っております。これぞプロレスの美しさです。点数は引退するライガーに敬意を表して(?)加点しておきます。
[DVD(邦画)] 7点(2019-11-10 19:23:27)
658.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 
トム・クルーズ版『宇宙戦争』と瓜二つの体裁。イチ民間人によるミクロな視点で、地球外生命体による地球侵略という極めてマクロな事象を捉えます。刻一刻と悪化する情勢、不確かな情報。紛争地帯に赴いた外国人が感じるであろう恐怖と緊張感の再現はお見事で、抜群の臨場感を味わえました。パニック・サスペンスとしての醍醐味は十二分です。刺激的な展開を排除しているため娯楽性は低いものの(この点は前述の『宇宙戦争』とは正反対)、その分リアリティは高いと言えます。ただし人物造形は楽観的でした。鑑定もせぬまま宝石の価値を認めたり、ちゃんと契約通りに主人公たちを護衛したり。人が良いことで。既に社会規範は失われているはずなのに、高い倫理観を示すメキシコの人々。正直ホントかなあと。このある種の“ご都合主義”は、本作の裏テーマに直結すると理解すれば納得です。それはアメリカ政治体制批判。メキシコ国境の壁とか、民間人を犠牲にした空爆とか、割とあからさまです。『SF』の金看板は裏テーマを覆い隠す事を目的とした迷彩、何なら『タイタニック』的ラブロマンスも煙幕かもしれません。いずれにしても“地球外生命体による地球侵略の恐怖を描いたSF映画”を期待すると裏切られた気持ちになってしまうと思われます。最後に地球外生命体について。人類を支配しようとか、地球を乗っ取ろうなどという敵意(意思)は感じられません。そもそも高い知性を有するワケでも無さそう。劇中のナビゲート通り『大きな電気クラゲ』『外来の野生生物』との扱いが妥当でしょう。肉食かどうかさえ怪しいもの。危険地帯にあっても人々が避難しないのは、経済的理由もさることながら、彼らを『敵』ではなく『野生生物』と認識しているからでは。何せ巨大な化け物より、空爆の方が恐ろしいんですから。そういう意味では『モンスターズ』のタイトルも意味深長なのであります。
[インターネット(吹替)] 7点(2019-10-05 22:59:42)(良:2票)
659.  いなくなれ、群青 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ミステリー作品ですので閲覧ご注意下さい。)   冒頭の注意書きを自ら覆すようで恐縮ですが、ミステリー仕立てではあるものの、謎解き要素に比重は置かれていません。というより“意外な真相”なんてものを、そもそも期待してはいけないのでしょう。本作の基本様式は、子供達(あえてそう呼びます)による青春禅問答や人生談義です。メインターゲットである若者には、結構な確率で刺さるでしょうし、大人の観客は各々階段島から自分自身を連れてくるのがオススメ。頷いたり、苦笑いしたり、あるいは泣きたくなったり、遠い目をしたりしながら、優しく彼ら(かつての自分)を見守るのが宜しいでしょう(皆さん美形過ぎるので感情移入が難しそうですが笑)。そういう意味では、若者より年配者の方がより深く楽しめるかもしれません。ただし、ジュブナイルならではの“小難しさ”や“洒落臭さ”はありますので、心に余裕がないと楽しめない恐れはあります。(以下余談というか文句)エンドロール後に主要キャストによる舞台挨拶風景のオマケがあります。正直、これは要らないサービスでした。旨い寿司を頂いて満足していたところ、締めにタピオカミルクティーを出された気分です。過ぎたるは及ばざるが如し。あるいは蛇足。これは今欲しいヤツじゃない。DVD特典で充分です。ちゃんと良い映画なのですから、本編だけで勝負できますよ。
[映画館(邦画)] 7点(2019-09-14 17:11:22)
660.  ヒッチハイク(1976) 《ネタバレ》 
終始流れている陽気?呑気?なBGMや、粗い描写や展開につき(何せ拳銃の弾が当たること当たること!)、厄災型クライムサスペンスにあるべき悲壮感や絶望感が相当に目減りしています。これがイタリア式サスペンスの味でしょうか。言い方は悪いですが、エンタメ志向のシチュエーションAVを観ているようでした。主演の女優さんも元衆議院議員の金子恵美似のキツメの美人さんですし。そのため胸糞な内容の割には『見易い』との印象を受けます。サスペンス映画に対して褒め言葉にはなっていないかと思いますけども。ストーリーの方は、王道の監禁逃亡劇から一転、最後の最後に意外な展開を見せます。これまた超胸糞ではあるのですが、それまでのフリ(伏線)が効いているので、怒りよりも納得感が勝るばかりか”座布団一枚”なオチまで用意されています。それにしても、DVDパッケージのネタバレは酷いです。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-08-25 18:55:29)
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