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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3865
性別 男性
年齢 53歳

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661.  木枯し紋次郎 関わりござんせん
木枯し紋次郎と言えば中村敦夫、中村敦夫と言えば木枯し紋次郎。 と言いたいところなんですけどね・・・映画版なので菅原文太です、ハイ。 で、とうとう作品のサブタイトルにおいてまでも「関わりござんせん」と主張する紋次郎なワケですが、「関わり」から逃れることは決してできないのが、彼の運命。ここでも、2つの大きな関わりを持つことになって、一つは、たまたま命を救った田中邦衛と関わり。そしてもう一つは、生き別れの姉との再会。この姉を演じているのが、市原悦子なんですが、いやもう、これがホントにスゴいキャラなんですね。まずもって、ブサイク(笑)。言動もガサツ。で、それがかえって、これまでの遊女としての幸薄い半生を感じさせるものがあり、哀れを誘うんですね。まあ、付き合いたくないタイプですけどね。 で、そういった関わりに絡めとられるように、紋次郎の運命も、争いの中へと巻き込まれてゆく。長回しを多用した桑畑での死闘。そして、紋次郎にはこの世に安住の地など存在しないことが示唆されて映画は終わりを迎えます。実に虚無的なラストに、ため息が出ます。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-02-12 21:05:06)
662.  皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
ヘンな邦題だと思ってたら、映画の冒頭、ホントにこのタイトルが日本語で出てきちゃうので、まあ製作者自身がコレでいい、ってんなら、しょうがないですね。 逆説的ですが、これといって生きていく望みも無いような主人公像から、かえって、生の充足への渇望を感じてしまう不思議。ひょんなことから「超人」になってしまった主人公。とは言え、決してそれはスマートでカッコいいものではなく、たまたま川底に沈むアヤシゲな物質に触れてしまい、ほとんど生死を彷徨った挙句に、奇妙なパワーを手に入れてしまう。手に入れたからといってそのパワーをどうするでもなし、万能感とは程遠い状態。人間離れした怪力や、怪我に対する驚異的な治癒能力を手に入れはしたけれど、じゃあ切断された足指も元に戻るんじゃないかという期待はアッサリ裏切られてしまうあたりの、この能力の中途半端さが、かえって無力感を感じさせます。 スーパーパワーをもっていながら、社会の表舞台に立つことなく、知的障がいがあるらしき女性とひそやかな愛をはぐくむ。いっそ、こんなパワーなんていらないのよね。だけど、そのパワーがあるゆえに、トラブルの方が彼らをそっとしておいてはくれず、抗争へと巻き込まれていくことになる。しかも、主人公がパワーを手に入れたのも大した経緯からではなかったもんだから、敵もまた、易々と同じパワーを手に入れてしまう。これまた何という無力感、しかしもはや主人公は、戦いに身を置かざるを得ない。超人同士だからといってアホみたいに派手な戦い(ヘンリー・カヴィルのスーパーマンみたいな)を繰り広げるのではなく、あくまでゴツゴツした無骨な戦いを演じてみせてくれます。 で、まあ結局、別に「鋼鉄ジーグ」でなくてもよかったやんか(切断された指が磁石でくっつく訳でもなし)、という声もあろうかと思いますが、一方で「リアルな」動画サイト向けの動画が使い捨てのように溢れかえっており、一方では古い(動画として質が高いとは言えぬ)日本のアニメに目を輝かせるヒロインの姿がある、というのを見ると、本当に心を打つ映像って何なのよ、と問われているような気もしてまいります。
[DVD(字幕)] 8点(2019-01-21 22:43:55)
663.  海よりもまだ深く
とりあえずは「やっぱり男ってダメだねえ」というオハナシで、爺ちゃんもダメで親父も見ての通りダメダメなので、たぶん息子もダメになっちゃうんだろう、と、そこまで悲観的になるかどうかはともかくとして。 しかし本作がそういうアリガチな型にはまった作品に収まらないのは、一つには、「団地」を舞台としている点にあるんでしょう。なんとも中途半端な、しかし懐かしさを伴う、この雰囲気。 とは言え、別に私自身は団地に住んでた訳じゃなくって、もっとゴミゴミしたところに住んでたんですが・・・かつて高度経済成長ってのがあって、その後社会にいろいろと歪みも出てきて。最近、子供と話している時に、「昔はその辺の川もドロドロに汚れてたけど、随分キレイになったね」なんて事を言ってる自分に驚くことがある。あれ、我々が子どもの頃、大人から聞かされる話ってのは「この川も昔は綺麗で泳げたんだけどね」ってな話だったのに、これじゃ真逆やんか。「昔は綺麗だった」と懐かしむかのように、「昔はキタナかった」なんてことを若干の郷愁を込めて語っている自分。 団地というところも、かつてはそれなりに近代的で、それなりに自然ではない環境で、でもそこに生まれ育った人々にとっては懐かしい場所なんだなあ。そこにある草木も多かれ少なかれ人工的に配置されたものだけど、そこに懐かしさが込められた時にある種の美が宿り、映画もその美を控えめに掬い取ろうとする。 で、人工的な街、古びつつある街だけど、台風の最中に公園の遊具に潜り込む、ちょっとしたファンタジーがあったり。 最初から最後まで主人公に成長もみられないし、成長云々という年齢でもないんだろうけれど、肯定感がそっと舞い降りたようなラストが、いいですね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2019-01-06 16:42:21)
664.  マシンガン・プリーチャー 《ネタバレ》 
ジェラルド・バトラーが主人公の苦悩を演じれば演じるほど、映画が重たくなっちゃうように感じられて。一方では、映画の最後に本作のモデルになったマシンガンプリ―チャー氏ご本人が登場して、もちろんこの断片映像からだけでは本当はどういう人物なのか掴み切れないけれど、この人、妙にさばけたイイ表情してるんですね。いや、これこそ本作の主人公のあるべき姿なんじゃないのかな、とか思えてくる。って、そりゃまあ、本人ですから、ねえ・・・。 とは言え、本作も、必ずしもドラマを重たそうに引きずってばかりいる訳ではなくって、むしろ抑制が効いている、と言ってよいかも知れません。テンポのいいエピソードの積み重ねで、冒頭のダメダメ時代から始まるこの特異な主人公像をうまく描いていて、家族・友人との関係も絡めつつ、紛争下の悲惨な現実も我々の前に突きつけてみせる。 雑多なエピソードの羅列、と捉える向きもあるかも知れないけれど、それが「終わりなき悪夢の連鎖」を想起させて一定の効果をあげているのも確か。ここで描かれているのは、簡単には答えの出せない物語。主人公の行動にしても、単純にすべてを善とは言い切れない矛盾を抱えているワケで、その矛盾を抱えた姿を、そのまま映画の中に叩きつけてみせる。 矛盾は解決せず、苦難もまた解決しないながらも、元少年兵の言葉の中に一片の真実を垣間見せ、「和解」への希望を感じさせるラストへとつないでいく、この辺りも、抑制が効いているからこその感動、と言えるでしょう。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-12-23 13:01:44)
665.  デイズ・オブ・サンダー
トニー・スコットとトム・クルーズのコンビが『トップガン』の次に選んだ題材が、カーレース。飛行機からクルマに変えただけであとは大差なし、おいおい、ジャンボーグAの次はジャンボーグ9かよ、と言いたくなった方も多数おられたかと思いますが(私も当時そう思った)。 しかも「今回もやっぱり、バイクにも乗っておきたいよね」ってんだから、やりたい放題。でも確かにバイク姿がサマになってるのよね。 と、まあ二番煎じっぽい、ってのが第一印象としては当然あるのですが、しかし、トム・クルーズ映画には、ポール・ニューマンやダスティン・ホフマンというお目付け役がつく流れがあって(ブライアン・ブラウンもそこに入れていいか?)、本作はその流れも汲んでます。今回はロバート・デュヴァル、なので、オイシイところを持っていかれる心配は無い(笑)。後年、アウトローで再共演したのもそういう、演じる側・観る側ともに感じられる安心感ゆえ、かしらん。 だけど、そういう年長者が横につく役柄だもんで、トム・クルーズはあくまで「若造」に徹していて、現在のムダにオーラを出しまくっている壮年スターの姿と比べると、ああ、そういやカリスマ・トム・クルーズだって、昔はこういう頼りないところがあったんだよな、なんて思ったり。実際、トム・クルーズのカリスマ性って、「こんなに歳食ったのにここまで若々しいフリを貫いて見せる、なんかブキミだなあ」って感じさせるようになってから、本格的なものになったような気もいたします。 それはともかく、若々しいだけじゃなくって本当に実年齢も若いトム・クルーズが、その当時なりのスター性を映画の中で輝かせてみせ、物語の方はというとレースばかりなのであまりまとまったオハナシにはならないけれど、主人公のライバルには気の毒な目にあってもらうことで、物語の上でも主人公をスターとして輝かせてみせる。 トニー・スコットのチャカチャカした落ち着きのない映像も、本作のレースシーンなどでは良い方向に働いていて、このあたりも作品の魅力になってます。このスピード感、そしてこのメカニックな描写さえあれば、もうストーリーなんてあっても無くってもどっちでもいいてしょ、と。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-12-08 04:47:19)
666.  ネバダの決闘
冒頭のクレジットを見てるとうれしくなってきて、ジェームズ・コバーンの名前があったりするのもそうだけど(ちゃんとセリフもあるしちゃんとふてぶてしい存在感も示す役柄)、音楽が「ジェラルド・ゴールドスミス」だってんだから。御大のかなり初期の仕事ですね~。まあ、アリガチな音楽と言われれば確かにそうですが、ゴールドスミスの音楽と思って聞けば、そんな気もしてきます、ハイ。 で、本作ですが、これぞまさにB級西部劇の楽しみ。いいですね~。 どこぞからやってきた主人公が、保安官を手助けして敵の一味に立ち向かう、というオハナシですが、主人公が逃亡中の悪人であることがミソ。しかも逃亡の際に弟を失ったエピソードが、中心となる物語にリンクし、亡き弟の存在と保安官の姿が重なる、という趣向。物語が意外な纏まりを見せます。 これは拾い物。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-12-02 12:27:42)
667.  三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
邦題にヘンな副題がついているので、きっとデュマの小説とは関係ないんだろう、とか思ってるとさにあらず、ダルタニアンと三銃士との出会いから律儀に描いてたりして、意外にちゃんと「三銃士してる」なあ、と。ただ、もちろん、あの迷走気味の原作よりは、だいぶスッキリしてますが。 それにしてもコレ、面白い。活劇ってのはこうやって撮るんだよ、と自信満々に撮ってて、実際これだけワクワクさせてくれるんだから、もはやなんだか腹が立ってくる(笑)。実写アクションとCGとの使い分けが、実にお見事で、ありとあらゆる場所を舞台に、奇想天外なオハナシを奇想天外に楽しませてくれます。 続編を匂わせるラストは、勇み足でしたかね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-11-25 21:20:59)
668.  ゲームの規則 《ネタバレ》 
冒頭のフィガロの結婚の引用からの連想かも知れないけれど、オペラ・ブッファを思わせるような作品です。その連想でいくなら、ジャン・ルノワールの役どころは、狂言回し的なバッソ・ブッフォといったところでしょうか。 場面場面ではちょっとした悲喜劇みたいなものがあって、登場人物たちがさまざまに「重唱」とも言うべきものを奏で、それが映画の見どころ(オペラなら聴きどころ)なんでしょうけれど、全体を通してみると、他愛が無いというか、あまりまとまった筋立てもない印象(間違ってもこれはヴェリズモ・オペラではありませんな)。 ところが、最後まで明るさを通さない、通せないのが、オペラというものと映画というものの違いなのか、それとも本作の本作らしいところと言うべきなのか。最後には悲劇が待っており、しかも何だかそれが、まるで最初から避け難かったものであったかのような感じがして。で、ここで、映画の内容との関係があまりよくわからなかった『ゲームの規則』というタイトルに、思いが至る。みな、自由気ままにふるまっているようで、実はそうではなかったのか。 実は、モーツァルトのオペラも同じようなもんで、「オペラはみんな、こうしたもの」ってなところなのかも知れませぬ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-21 13:50:48)(良:1票)
669.  紐育の波止場 《ネタバレ》 
一種の恋愛物語ではあるのですが、まさにこれ、ハードボイルド。 色んな事が起こるけれど、一晩のオハナシなんですね。船員の男が女が出会って、惹かれ合って、その晩のうちに結婚までしてしまう。ああ、何て早まったことを、などと言ってはイケマセン。すべてが刹那的で、この夜の雰囲気の中では、あらゆることが起こり得る。実際にはそれぞれの登場人物が、それぞれの過去を引きずっているんだろうけれど。 しかし朝が来ると、すべてが終わる。出航する船とともに男は去ってしまう。・・・というところで終わっちゃってもアリかも知れないんですが、そこで終わらないのがミソ。出航した船から男はやおら海に飛び込み、女のもとに戻ろうとする、このシーンの衝撃的なこと。うん、たしかに、男と女が出会った際のことを思い起こすと、再会のために今度は男がここで「飛び込まなければならない」んだろう、とは思うのだけど、それ以上に、うわーホントに飛び込んじゃったよーという、このシーンの生々しさ。衝撃的ですらあります。無骨で不器用な男が貫いてみせる純愛。やっぱりこれ、ハードボイルドです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-16 22:14:49)
670.  テレフォン
『影なき狙撃者』と同工異曲、と云やあそうかもしれなけれど、コチラは自分でもソ連のスパイだと自覚の無い連中がアメリカ国内のあちこちにいて、あるメッセージを電話で聞かされると催眠状態になり破壊活動に走る、というワケで、ドン・シーゲル監督にしてはスペクタクルな要素をもった作品になってます、とは言ってもどこか安く見えるのは、偏見かな。 いや、別に破壊シーン自体が多少安っぽく見えたって、結構。普通の母親に見えた女性が(いまいちこんなところを爆破してもしょうがなさそうな気もするのですがそれはともかく)爆破テロにいたる、その過程を克明に描いて見せる、それがまさに見どころ。爆破しちゃったらそれでオシマイなんだから、そこまでの過程をこうやってじっくりみせてこそ、スリルもサスペンスもあるってもんです。 それに本作の場合、あくまでドナルド・プレザンスという、主人公にとって倒すべき敵がちゃんといるのであって、テロに手を染めるスパイたちは消耗品に過ぎないんですね。その非情さ。 非情でタフな主人公を演じるのは我らがブロンソン。しかもものすごーい記憶力の持ち主らしいけど、ちょっとそうは見えませんね、この顔ですから(笑)。と、ちゃんと覚えてられるのか若干の不安を感じさせるのですが、そんな不安をかき消すのがブロンソンの魅力。非情でありながらユーモアをも感じさせ、相棒たる女性との関係も見逃せないものとなってきます。 そういやダーティハリー3のお姉さんも出てきてましたが、こういう脇役の皆さんも存在を主張していて、映画を彩ってます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-06 12:27:08)
671.  トレマーズ
フットルース以降、今ひとつパッとしなかったケヴィン・ベーコンが、ああとうとうこんな激安映画に出るようになっちゃったのね、と当時は誰もが思って、いざ観てみるとこれが滅法面白く、彼にとっての裏・代表作とでもいう位置づけかとも思える、そんな作品ですね。BSで放送されるってんで、これは子供が喜ぶだろうと思い、私も久しぶりに観たのですが、いやホント、鉄板です。 地中に何やら巨大なニョロニョロがいて、突然そいつらが人間を襲い出す。そのニョロニョロたちが一体何なのか、サッパリわからないし、登場人物たちもあまり関心なさそうなのが、いさぎよいです。一匹見かけたら百匹はいると思え、ってな所ですが、勝手に「4匹いる」ということにしちゃって、実に明快。ジョーズの地上版、というワケで、「ジョーズなら海から出れば大丈夫だけどコチラは陸に逃げても追いかけてくる」・・・と日曜洋画で淀川さんがおっしゃってたのは本作についてではなくアリゲーターか何かだったと思いますが、それはともかく、本作。ニョロニョロがいるのは地中なんだから高いところに逃げればOKだろう、という、むしろジョーズよりもわかりやすい、トホホな設定があって、こういうのが映画では生きてくるんですね。地面を怖がる、という画ヅラのバカバカしさと、その路線で一本、筋を通してみせることからくる、ワクワク感。 ニョロニョロの造形、手作り感はありますが、悪くありません。それにおそらくは予算が無いんだろう、ってコトを逆手にとったような、直接その姿を描かずにその存在を演出してみせる工夫の数々も、笑いを呼びつつスリルを盛り上げます。 バカバカしいことを大真面目にやっていて、でもやっぱり、ご近所さん同士でワイワイ言い合ったり、つまらない口喧嘩したり、という日常的なバカバカしさがあって。 何より、主人公2人の息のあったところ、さらにはヒロイン役も加えた3人の凸凹トリオぶりが魅力的で、いやはや、実に楽しい映画です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-06 08:49:02)(良:2票)
672.  スワンの恋
こういうの見てると、オトコって本当にダメだねえ、と思えてきます。万年、中学生。 そんなジェレミー・アイアンズをぜひ、アラン・ドロンは啓蒙してやって欲しいところなんだけど、しかもそろそろアラン・ドロンに再登場願いたいなーと思ってるとそのタイミングでちゃんと出てくるんだけど、彼は彼でトホホな痴話喧嘩(?)やってたりして。 そのトホホぶりに対して致命的なまでに全く自覚が無い、ってのが、オトコのオトコたる所以だと、この映画のラストを見てると思わざるを得んのです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-04 20:43:42)
673.  ファインディング・ドリー
ヒレを手のように使った擬人化、表情づけなんかもあったりするけれど、基本的には人間の俳優のように手足を駆使したアクションができない魚たち。だけどその分、全身を使って、これでもかとほとんど捨て身のようなジャンプを繰り返すアクションを演じてみせてくれます。陸上に乗り出してくると、水の中でしか生きられない魚は不自由な存在、ではあるのですが、これらの跳躍に、ときにものすごく「自由」を感じてしまう。 これぞアクション映画、と言いたくなりますな。
[地上波(吹替)] 8点(2018-09-15 04:05:46)
674.  戦火の勇気
あまりにも敵兵士の顔が見えなくって、顔が見えない相手だからいくら殺しても良くって、という割り切った映画の作りには、引っかかる部分もあるんですけどね。ただ、敵を殺して後悔し、味方を殺してまた後悔、では、内容がボケてしまうのもまた確か。この辺り、もう少しうまいアプローチがあればなあ、と。 同一の事件に対する証言が、証言者によって異なっていく、という構成は、黒澤明の『羅生門』を思い起こさせるのですが、本作ではその構成が湾岸戦争に適用されることで、「史実」ってのは結局は生き残った者が、そして勝者が、「作る」もんなんだよな、という事をつくづくと感じさせます。 死んじゃったら、何も言えない。でも生き残ったって、何も言いたくないこともある。そして残るのは、強者にとっての都合でしかない。 それはまあ、殺されていくイラク兵士を何の哀れみもなく描いた本作自身についても言えることなのかも知れないけれど。でもそこは割り切って、戦闘シーンはあくまでスペクタクルとして劇中に配置し、この変則的な物語を戦争映画としてうまく盛り上げてみせた点は、うまいと言えるでしょう。そしてそこに、主人公の再生の物語も絡めてみせる。もちろん、ルー・ダイアモンド・フィリップスとマット・デイモン(凄まじい減量ぶり!)、この二人の存在も忘れられません。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-08-16 15:07:45)(良:1票)
675.  夕陽の群盗
お世話になった家を、ケンカでムチャクチャにしてしまう後ろめたさ。 一歩間違うと「死」が待ち受ける際どさ。 若者らしい無軌道さと、守るべき一線、みたいなものが、少し規格から外れたようなリーダー格のジェフ・ブリッジスとのやり取りの中で浮き彫りになってきます。ただしそれはあくまで相対的に、ですが。そしてその揺らぎに、時にニヤリとしたり、ハラハラさせられたり。 物語の顛末は、アリガチと言えばアリガチですが、後味がいいですね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-08-08 21:09:05)
676.  アパルーサの決闘
邦題に「の決闘」なんてつけるのは、内容にはあまりそぐわないのですが、でも確かにこの邦題なら、一見して西部劇だとわかる便利さ、というものはありますね。 エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセン、この二人、何となく顔が似てると思ってたので、キャスティングとしてどうかと思ったのですが、本作ではちゃんと一方にヒゲを生やさせて、区別しやすいようになっております。 で、エド・ハリスが何やらクセのある保安官で、ヴィゴ・モーテンセンがその相棒、というワケですが、口下手な二人(特にエド・ハリス)の二人の間の独特の距離感、みたいなものが、映画の基調となっているんですね。それを言うなら、敵役であるジェレミー・アイアンズとの間にすらも、単なる敵味方ではない独特の距離感があって。 そんな中で、レネー・ゼルウィガーだけが、距離感を図りがたい変則的な存在となって、物語をかき回す。 ラスト、決闘そのものがクライマックスなのではなく、主人公2人の関係の微妙な変化にこそ、物語の頂点があり、だから、まあ、正直、地味なのですが(笑)、ユニークな作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-29 07:05:55)
677.  ジュラシック・ワールド/炎の王国
面白かったです。今後が不安だけど。このままいくと、まさかまさかの『猿の惑星』旧シリーズみたいになっちゃうんじゃなかろうか。 4作目は1作目と強い関連を持っていたかと思えば、この5作目は2作目の恐竜狩りを再現させてみました、という感じですが、今作は、より「ノアの方舟」のイメージが強くなってます。終末的な噴火シーン、そこから恐竜たちを助け出そうとする人間たちの活動。だけどその活動は、ノアの方舟とは異なり神の意志によるものではない。それは人間の傲慢なのか? ってのが、後半のサスペンスの物語に繋がっていて、2作目以上に「前半/後半、2本立て」っぽい構成ですが(笑)、それでも大いに楽しめます。今回活躍する悪役怪獣(恐竜じゃなくてもはや怪獣ですね)の相貌は、ほとんど悪魔。映画の語法も、パニック映画というより、スリラー映画のそれになっています。 そういった部分も含め、小ネタのよく効いた作品になってます。恐竜のケージの中に入っての、恐竜と接近したアクションの面白さ。随所でアイデアが凝らされています。 ポッドに閉じ込められたまま海中に沈む場面などは長回し風に見せる一方で、単に男女が言い合う場面では、ショットを徐々に細かくし、徐々にアップにして盛り上げ、ああ、結局は男女の口論が一番オソロシイんだな、と(ほんまかいな)。 という訳で、満足感、高かったのですが・・・最後のエンドクレジットの音楽。映画音楽(特にこういう大作の)に対しては、音楽に中身があろうとなかろうと、とりあえず「ゴージャスさ」を期待してしまうのですが、本作では何やら厚みのないシケた音楽が延々と流れ、最後に盛り上がるかと思いきや、ちっともカッコよくない凡庸な不協和音がかき鳴らされて終了、という、とりとめのなさ。観客(というか聴衆というか)の安直な期待には沿うまい、という一つの試みなのかもしれませんが、映画のシメがこれでは、それなりにガッカリ感があったりもするのです。
[映画館(吹替)] 8点(2018-07-29 06:43:23)
678.  パトリオット・ゲーム
人工衛星からの映像が出てきたり、暗視ゴーグルつけて突入するシーンがあったり、と、『ゼロ・ダーク・サーティ』の20年前にもう同じようなことが本作で描かれているワケですね。それだけでもう十分『ゼロ・ダーク・サーティ』には分が無いと思うのですが、しかし、コチラは荒唐無稽なアクションでアチラは実話の映画化となると、なぜかコチラに分が無くなってしまう。 まー無理に比較することもないんですけど、でも、この映画、イイと思うんですけどね。ハリソン・フォードもちゃんとイイ顔してれば、ショーン・ビーンもちゃんとイイ顔してて(ちょっと線が細いけど)、やむにやまれぬ戦いがある。終盤の追跡劇の見せ方も、なかなかの手際の良さ。 リチャード・ハリスも脇役ながら、ちゃっかりと存在感を示していて・・・って、彼が目立つくらいなら、テロリスト一味の面々をもう少し目立たせてあげて欲しかった、という気がしないでもないですが。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-02 20:33:10)
679.  岸辺の旅
浅野忠信が何とも言えず飄々としてて、これで実は死んでるだなんて、到底思えない(笑)。死というものがまるで大した事件じゃないみたいに語られる、その一方で、深津絵里は旅先でそうとは知らず不用意な行動をとっては叱られてしまう、日常の方がよほど事件が多いワケですな。まさかこの人に、こんな些細な(と思っていた)行動で叱られるなんて。 映画観てる我々からすると、唐突に登場した浅野忠信、どういう人なんだろうと思っていると、旅先それぞれで「異なる人物」になってみせ、何者なのやらさっぱりわからない。でもこれ、一種の「昼間のパパは~ちょっと違う~」ってヤツ、ですかね。違うけど、でもパパは確かにパパなんです。 さまざまな一面を見せるけど、やっぱり夫は夫。と思ったときが、別れの時。派手な濡れ場という訳じゃないけど、印象的なラブシーンでした。 映画に何度か登場する、風に揺れるカーテン。これだけしっかり揺れられると、逆に揺れていないカーテンが妙に不気味だったりします。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-06-30 01:46:58)
680.  ザ・コンサルタント
「目で語る」とか「背中で語る」とかいうのはあるけれど、「アゴで語る」男、それがベン・アフレック。いや、ご本人もそんなつもりはないのかも知れませんけど、とにかくイイ感じに「ワケ有り感」が出ています。 彼がワケ有りなら、彼を調査する側の女性もワケ有り。で、その二人が別々に動いたまま、その人生が直接に絡み合う訳ではないんだけど、微妙な関係を保ち続ける。 そんな感じで、登場人物それぞれが過去に負い目のようなものを抱えながら、直接・間接にクロスしあう。というのが、「ああ、映画でこういう手もあったんだなー」と、妙に感心させられました。 アクションが乱発される訳ではないので、それなりに地味な印象もありますが、ベン・アフレックの好演もありなかなかのキレ味。ただし体格的にややモッチャリした感じもしてしまうのですが・・・
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-06-23 13:27:55)
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