661. 痴人の愛(1934)
まさしく“痴人”な愛のオハナシ。 周りからどんなにアホと言われようとも、相手を好きになってしまったら、とにかく執着。 そんな“痴人”な方の顛末を描いた古き名画だ。 一度ひどい仕打ちを受けたのに、嫌いになりそうなところを、嫌いにならない。 その気持ち、分かるような気もするけど、分からない気もする。 愛しているからこそ、どんなことされても愛さずにはいられないのかもしれない。 けど、私だったら、どんなに愛していても、“100年の恋も冷める”じゃないけど、嫌いどころか、“可愛さ余って憎さ百倍”ごとく憎しみさえも感じることだろう。 1930年代の作品にしては、普通に最後まで楽しめたんだけど、細かい部分を言えばツッコミどころも多い。 しかし、だからこそ逆に愛嬌のある作品に仕上がっている気がするのだ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-16 20:16:59) |
662. 三等重役
後の「社長シリーズ」の原型となった作品。 ラピュタ阿佐ヶ谷にて鑑賞。 森繁久彌が「比較的」まともな人事課長を巧く自然に演じており、トボけた役柄だけでなく、何でもこなせる偉大な俳優であると思い知らされた。 脇役である森繁久彌が圧倒的な存在感を見せている作品である。 最初から終りまで、実に卒がなく、まとめ方もうまい。 しかしながら、作りがうますぎて、逆に器用貧乏な仕上がりになっている気がしたのも事実。 ただ、無難かつハイレベルな仕上がりという意味では、日本映画史に名を残すだけのものはあった。 [映画館(邦画)] 7点(2009-03-14 22:55:14) |
663. ストロンボリ/神の土地
《ネタバレ》 イタリアン・レアリスモの教祖的存在のロッセリーニが放った痛烈なる作品。 終り方が特に良い。 ストロンボリ島に渡った経緯、渡ってからの環境と心理的葛藤、そしてラストの神頼みな絶望的心境に至るまで、小気味いいまでのリアリティが貫かれている。 映画で描かれがちな嘘っぽい甘さなど、どこ吹く風。 世間の厳しさを決して大げさに表現することなく、リアルに描いている。 この辺りの演出力は、他の追随を許さない確固たるものを感じる。 さすがはロッセリーニといった演出だ。 バーグマンは、本作では(?)とても美しく、本作の後にロッセリーニと駆け落ちしたというのも納得の雰囲気。 他の作品ではそんなに魅力的に感じなかったバーグマンが、本作ではその魅力を十二分に発揮していた。 これはロッセリーニとバーグマンの相性を象徴しているかのようで、微笑ましい。 痛烈でいて、リアルなラストの描写は、「ハッピーエンド」とか「バッドエンド」とか「アっと言わせるだけのラスト」とかに勝手に縛られているハリウッド映画とは異なる、別格の余韻を残した。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-10 22:33:27) |
664. 旅役者(1940)
《ネタバレ》 神保町シアターで鑑賞。 万難を排してまで鑑賞しに行った作品で、犠牲も大きかった。 まあ、それだけ私にとって成瀬映画、特に初期の作品を鑑賞するということは大事なわけで・・・ この作品は実に良かった! サイレントの様なゆったりとしたリズムを含みつつ、人間のいさかいや葛藤なども描いていて見事。 馬が出てくるが、この使い方もまた良い。 そして、特筆すべきは、その終り方。 本物の馬を、ハリボテの馬がひたすら追いかける追いかける。 これは、実際観た人にしか伝わらないと思うが、なんかありそうでなかなか感じたことのない、実にユーモアに満ちた素晴らしいラストだった。 これで成瀬作品の鑑賞本数も47本! ようやくここまできたか、という感じ。 ここまできたからには、1本でも多く上乗せしたいところ。 とりあえず目標は60本! 頼みは、日本映画専門チャンネルと東京都内映画館の特集上映。 そして隠れキャラとして、各地の図書館巡りかな。 とにかく成瀬映画は全部観たい! 究極の目標は、「現存する成瀬巳喜男作品の全鑑賞」だ! [映画館(邦画)] 7点(2009-03-04 04:21:36) |
665. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
まあ、脚本ありきの映画。 はっきり言って細部の話なんか理解できないし、説明不足。 だけど、最後までひっぱるパワーと面白さはある。 余韻に浸れるような作品ではないが、無難に楽しめる作品ではある。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-26 22:01:07) |
666. 社員無頼 怒号篇
《ネタバレ》 ラピュタ阿佐ヶ谷にて鑑賞。 満席状態。 鈴木英夫監督の人気を再認識した次第。 これがかなり面白かった! といっても、出演陣が良かったというより、話そのものが面白い。 そして、丸の内の風景や、社内の雰囲気などの描写が良い。 又、サラリーマンの日常的な苦悩を、実にリアルに描いていて面白い。 本作は“怒号篇”という形で、自作“反撃篇”につながる前篇にあたる作品だが、終り方も実に良く、後篇を観たいという気持ちにさせられた。 ただし、物足りないのは男社会だけが描かれている点。 サラリーマンものだから仕方ないが、『その場所に女ありて』と比べてしまうと少し物足りない気がした。 [映画館(邦画)] 7点(2009-02-21 23:20:48) |
667. ガレージ
《ネタバレ》 はじまりの音楽がやたらに良かったので、俄然、期待は高まった。 映像センスは特筆する程ではないが、インドネシアの雰囲気が自然に演出されている。 ただ決定的に問題なのは、脚本。 日本の連ドラの様なお決まりの展開。 バンドが結成されて、人気が出て、だけどアクシデントでバンド解散の危機、でも最後は復活!みたいな^^; なんか、ストーリーに起伏をつけることを中心に練られた様な脚本で、陳腐と言わざるを得ない。 こんなありきたりなストーリーを取ってつけた様につくるくらいなら、よっぽどストーリーなんかない方がマシで、音楽ものなんだから音楽面をひたすら強調するとか、ラブストーリーをもっとメインに持ってくるとか、インドネシアの息吹を感じる様な美しい映像をみせてくれるとか、もっとやり方があったのではないか、と。 出てくる女のコとかも特別かわいいわけじゃないけど個性があって良かったし、男もなかなかのイケメン。 それだけに勿体無い。 特に、オープニングロールで流れたあの曲! あれがかっこいいのに、その後使わないのが勿体無い! インドネシア人によるインドネシア映画なんだから、もっとインドネシアならではの良い部分をここぞとまでに見せてほしかった。 ま、だけど、こうは言いつつも、何だかんだ、こういうその国ならではの文化とか風俗とかが感じられるアジアン・ムービーって好きなんだよなぁ~。 案外、研ぎ澄まされていない、洗練されきっていないのは、それはそれで良かったりする部分があるにはあるのかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-17 22:16:50) |
668. 天上大風
《ネタバレ》 サラリーマンものだが、これがかなり面白かった! 特に前半は、サラリーマンの苦悩を生々しく描いており、日頃、仕事でマイっている私としては、苦しみや悩みを代弁してくれているかのようで、胸のすく思いだった。 ところが、池部良がスーパーマン的な活躍を見せるあたりから様子が一変。 私のような平凡なサラリーマンには到底参考にならないスーパーマンぶり。 池部良の様な才能と度胸があったら、誰も苦労しないよ!っていうような徹底した凄さとかっこよさ。 これが惚れ惚れする程かっこいい。 男が男惚れする程にかっこ良すぎなのだ。 元々、香川京子と宝田明が共演ということで観に行った本作だが、主役である池部良の圧倒的な存在感とかっこ良さに圧倒されっぱなしだった。 おそらく私が今まで観てきた池部良出演作の中では、最も池部良がかっこよく映っていた作品ではないだろうか。 それくらい池部良がかっこいい! しかも、劇中で実際にモテまくり。 体格も良く、相変わらず独自のヘアースタイルもキマりまくりだ。 私は毎回、池部良の「時代を超越したヘアースタイル」に注目しながら、池部良の出演作を観ているのだが、今回もバリバリに髪の毛がキマっていた。 シーンによって、微妙にヘアースタイルが違ったり、なかなか楽しませてくれる。 内容にふれると、先に池部良が超人的な活躍を見せると語った通り、男なら誰でも憧れる見本の様なサラリーマンを演じている。 ヘッドハンティングされて、いきなり総務部長に就任。 そして、社内を浄化して、常務取締役へ昇進。 そしてアッサリ引退。 女性と共に故郷へ・・・ という流れ。 これがあまりに凄すぎて、日々の仕事に追われて働いているサラリーマンにとっては参考にはならない活躍ぶり。 前半は、サラリーマンや上役の苦労を体現してくれて共感もできただけに、映画的な超人的活躍をみせる後半は、少しひいてしまった。 しかし、それほど有名でない作品の割には、なかなか良くできた社会劇ではないだろうか。 香川京子も上品な女性を演じていて良かったし、池部良はかっこよかったし、内容だけでなく、キャスティングでも楽しめる作品であった。 最後になるが、千秋実はすさまじく情けない! これが堂に入った情けなさ! これはこれで素晴らしい。 [映画館(邦画)] 7点(2009-02-15 08:02:56) |
669. コタンの口笛
こういった真面目な社会派作品は苦手な部類ではある。 しかし、過酷な環境におかれても、すぐに立ち上がり、前向きな希望をもって将来にのぞむ。 そんな気概を感じ、とても勇気づけられた。 いったんはへこんでも、そこで更に強くなり、将来の苦難に向かって突き進む。 そして、いつかは夢を実現すべく頑張る。 そんな人間讃歌が口笛の様に聴こえてきたのだ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-02-11 22:12:13) |
670. キッド(1921)
チャップリンの代表作の一つとして有名すぎる本作。 かなり期待して観たせいもあって、満足とまではいかない。 泣かせ部分がどうも薄い。 ただ、チャップリンの動きは本作でも健在。 本作を「泣ける」イメージで観てしまうと拍子抜けをくらうが、普通に「チャップリン喜劇」としてみれば、卒なく楽しめるレベルにある作品であろう。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-09 04:41:52) |
671. 本日休診
バランスのとれた喜劇ドラマ。 鶴田浩二、佐田啓二、三國連太郎、中村伸郎、淡島千景、岸恵子ら豪華な出演陣。 しかし、主役は柳永二郎なのだ。 柳永二郎といえば、溝口健二の晩年の傑作『雪夫人絵図』でいやらしい絶倫夫を演じていたが、本作ではいたって正常で真面目で気さくな医者を演じている。 この演技幅は凄い。 豪華出演陣の中で、鶴田浩二がトップクレジットだったが、内容的にみてトップなのは不自然だ。 商業的背景があっての序列であることは容易に想像できる。 さて、内容だが、人情味あふれる医者のもとに、数々の患者が訪れ、次々と珍事が巻き起こる。 とびきり面白いとか、感激で涙しきりとか、そういった突出した要素はないものの、無難な人情喜劇としてみれば、なかなかの佳作であろう。 特筆すべきは、後に名俳優、大女優といわれた方々の初々しい姿をみれること。 鶴田浩二や三國連太郎も若くて元気だし、中村伸郎も後年のインテリ風な役回りとは違った若さを感じる。 特に女優陣が、みんな若くて美しい。 角梨枝子、淡島千景、岸恵子、三者三様で美しいやら可愛らしいやら。 後に大活躍した俳優・女優たちの、まだ初々しかった若き姿を観られる貴重な作品でもある。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-07 21:02:10) |
672. 人妻集団暴行致死事件
《ネタバレ》 単なる日活ロマンポルノかと思いきや、社会派要素の強い作品だった。 3人の若者が、よっぱらった勢いで人妻を輪姦し、過って殺してしまう。 しかし、その殺された女の夫(室田日出男)は、3人の若者に酒を飲ませた自分の責任だと感じ、自分を責める。 3人の若者の内、主犯格でない少年は、執行猶予つきの扱いとなり、恋人と旅に出て、出先で同棲生活をし、楽しく暮らしたりしている。 かたや、妻を殺された被害者である女の夫は、罪意識から死を選択する・・・ 妻を殺された夫は自分を責め死を遂げ、加害者である少年を恋人と楽しく同棲。 この何たる皮肉なエンディング。 このエンディングからして、ただセックスシーンばかりを散りばめただけのロマンポルノ作品とは一線を画す出来である。 その他、性欲とエネルギーを持て余し、やり場のない鬱憤を性的な方向でしか発散することを知らない若者たちが、とてもリアルに描かれている。 そういった部分をみても、本作は映画としての価値を十分に持ち合わせていると言えよう。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-19 23:25:09) |
673. 反撥
若き日のカトリーヌ・ドヌーヴが、その性的魅力をプンプンと匂わせ、狂気に満ちた女性を自然に演じたサイコ・スリラー。 終始、ネグリジェのようなキャミのような、露出度の高い服を身に纏い、観ている私を誘惑する。 途中、脚を露わにしたドヌーブに欲情し、衝動的にドヌーブにのしかかる管理人が出てくるが、その気持ちよく分かる! あのスタイルに、あのブロンドに、あの脚を二人きりの密室で見せられたら、あのスケベ管理人でなくとも、どうなるか分からないね。 後半はひたすら幻覚に襲われ、精神的に壊れたドヌーブを繰り返し見せる展開。 これは少々、くどい。 それより見所は前半部分か。 姉の連れこむ男や、自分のボーイフレンドを嫌悪の対象とみなしながら、妄想するのは知らない男に犯される状況ばかり。 性に対する好奇心と嫌悪感が織り交ざり、精神に不安定をきたしている思春期の少女を描いているかの様で面白い。 ドヌーブは本作の2年後にブニュエルの『昼顔』で、若干23歳にしてガイコツのような老け込んだ状態になってしまうが、本作ではまだかろうじて若い魅力が残っており、いやらしい意味で楽しめる。 それにしても本作では21歳だというのに、なんか目元が老けている。 ブロンドとあのスタイルがなかったら、単なる老けたおねえちゃんだ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-01-11 16:58:34) |
674. おとうと(1960)
《ネタバレ》 本来、人が死んでいく話を主体にした作品は好きではないのだが、本作については例外的に心を打たれた。 人は日々の生活の中で何かに追われ、良心を持っていながらもそれを外に出せない状況に置かれることがしばしばある。 仕事にしてもそうだ。 仕事に忙殺されたり、人間関係の煩雑さにより、いがみあったりしてしまう。 しかし、人はそれぞれ心の奥底に良心というものを必ず持っており、それらは極限の状況、本作で言えば誰かが死に直面するという状況の中で、それぞれが心の奥底に持っていた良心というものが、なんのつかえもなくすんなり出てくる。 そういった状況でこそ、心を打ち明けあい、互いを理解することができるようになるのだ。 本作はそういう意味で、単に死の悲劇を嘆いただけの作品ではなく、人間の奥底に眠る良心というものを、鋭くえぐり出し描写することによって、人間の本質を表現している。 そこに私は心を打たれた。 そう考えると、そういった極限の状況に置かれる前に、人は相手に対して理解する気持ちを持ち、寛容な気持ちで持って相手に接すること、それが何より重要であると感じる。 相手のことを理解し、お互いを信頼できる関係を築き上げる為には、日頃からそういった他人への接し方を心がけることが何より大事である。 憎まれ口ばかりたたいている人がいても、その人間がどんな悩みを抱えているのか。 どうしたらそれを理解し、お互いの信頼関係を築けるか。 本作を観て、これらについてとても考えさせられた。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-07 21:50:26) |
675. 母(1963)
監督、新藤兼人の自伝的要素の強い作品らしい。 その影響もあり、細部にわたって妙なリアリティがある。 乙羽信子は外見的に好みではないが、役にピッタリはまっており、真に迫った素晴らしい演技をみせている。 今村昌平作品にも通じる、泥臭いエロティシズムが充満した内容で、観ていて暑っ苦しい。 でも、それがまた、本作の魅力であったりもする。 今村昌平作品の泥臭さやいやらしさが好きな方は、きっと気に入る作品であろう。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-05 20:19:52) |
676. マッチポイント
《ネタバレ》 「人生は運だ。テニスに例えれば、ボールがネットにぶつかり、それが相手コート内に落ちるか自分側に落ちるか、それによって運命が決まる。」 これがこの映画のテーマになっている。 ラスト付近で指輪を投げるシーン。 欄干に当たり、河へは落ちず、手前に落ちる。 つまり、「運が悪かった」という象徴的なシーン。 このシーンで観客に「殺人がばれる」と予感させる。 しかし、そうはならない。 この持っていき方が憎らしいほどうまい。 悲劇のヒロインを演じたスカーレット・ヨハンソン。 これ以上なく魅惑的。 金髪に男は弱い。 愛欲に負け、人生を狂わす。 だけど、守りたいものもある。 守りたいもののためなら、どんな残酷なことでもしでかす。 自分が一番かわいいから。 だが、それと代償に一生、人を殺したという罪悪感がついてまわる。 その罪悪感と金持ちの暮らし、どちらを選ぶか? 当然、罪を償い、殺人を自供するのが正しい道だが、自分がその極限の状況に立たされた時、それを正しい選択として選ぶことができるのか? それを自分に問いかけられたような気がして、そういう意味で後味が悪い。 しかし、よく考えてみると、全ては主人公の男が自分でまいた種だ。 つまりは、まっとうな道から外れたことさえしなければ、こんな状況に追い込まれずに済んだのだ。 全てはこの男の自業自得。 一時的な欲求、特に愛欲に惑わされずいかに自制するか。 これがいかに重要かを、この作品から教訓として学ぶことができる 、、とレビューを終わらせると、簡単に結論めいたことが出たようだが、はたしてそんなに簡単か? 何故なら、スカーレット・ヨハンソンの様な、運命を狂わす恐ろしく魅力的な女性が目前に現れたら、どうなるか分からない危うさを男は常に持っているからだ。 そう考えると、人生どう転ぶか分からない。 魔性の魅力を持つ女性を前にした時、男はいかに無力であるか。 そう思うと、そういった恐ろしいほどの魅力を持つ女性に出会ってしまうか、出会わずに済むかで、運命が決まるとさえ思えてくる。 “人生の大半は運で決まる” 本作がテーマとするこの言葉、強烈な説得力を持って身に迫ってくる。 あー怖い。 そんな魅力を持つ女性と出会いたくない。 いや、本当に出会いたくないの?? 出会いたいよね?? 出会いたくないの?? どっち?? ・・・分かりません! [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-05 01:29:08)(笑:1票) (良:1票) |
677. チャップリンの独裁者
風刺の割合が多すぎて、チャップリンの魅力がイマイチ発揮されていない。 ところどころにチャップリンの良さが出ているものの、途中、退屈してしまった。 それでも最後の演説は素晴らしい。 チャップリンの平和に対する熱いメッセージが伝わってきた。 まさに熱演! [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-03 11:21:06) |
678. 狼の時刻
後年のベルイマン作品ばかり最近は観ていたので、この辺りの脂ののりきったベルイマン作品は、久しぶりに観た気がする。 というのも、とにかく映像が綺麗なのだ。 そして幻想的。 まさにベルイマンの真骨頂が発揮されている作品だ。 しかし、色んな物を詰め込みすぎの感が否めない。 単純な夢想物語として、神秘的な色を最初から最後まで通してくれたら、もっと凄い作品になっていたかもしれない、、と思わせる内容だった。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-02 18:47:48) |
679. 沓掛時次郎 遊侠一匹
なかなか人情味のある深い話なんだけど、どうもコテコテすぎる。 しかし、中村錦之助の演技は相変わらずうまいし、迫力がある。 チャンバラシーンにしても、さすがはストストピッチャンの錦之助、実にリアル。 話はどうにも臭くてたまらないが、アクション部分の迫力と錦之助の演技は高く評価したい。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-01-01 17:59:06) |
680. 安城家の舞踏会
《ネタバレ》 没落華族の最後を描いた傑作群像劇。 森雅之、原節子、津島恵子らが輝きを放ち、華族がまさに没落していく中で、最後の舞踏会を怪しく豪華に演出している。 殺人が起るのではないかというサスペンスに満ちた展開の中、華族という特権階級の没落の悲哀、男女の感情のもつれ、家族や親戚間のいさかいなどが、緻密に描かれている。 特に森雅之が突出したダンディズムを発揮。 森雅之は数々の名作に出演しているが、本作はそれらの中でも特に彼の味わいが滲み出た作品ではないだろうか。 クールに煙草をくゆらす森雅之がかっこよくて仕方ない。 ただし、唯一の難点と言っていいのが、ハッピーエンドすぎるところだろうか。 群像劇という、ただでさえ尺を必要とする内容なのに、90分という尺の中で全てをまとめようとする意図が明らかで、強引な仕上がりになってしまっている。 それが惜しくてならない。 [ビデオ(邦画)] 7点(2008-12-31 15:14:49) |