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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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61.  リバティ・バランスを射った男 《ネタバレ》 
序盤では、若い弁護士が法律を武器に西部の無法者と渡り合う……と思いきや、あっさり銃の練習に乗り換えて肩すかし。結局そうなるわけですか。とはいえ、教室を開くなど秩序を取り入れようというところが見られて安心しました。バランスが撃たれた事件の顛末は予想通りでしたが、これって考えると『カサブランカ』のリックと同じ立場ですね。惚れた女のために、彼女が愛した男を助ける。本作ではそこで終わらず、図らずも英雄になってしまった男の悲哀も取り入れていて、さらに一歩踏み込んだ感じです。社会性にロマンス・男の友情物語をからめ、さらにジョン・フォードらしく適度にユーモアを交えてうまくまとめあげた、洗練された作品だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-10 15:58:52)
62.  特攻大作戦 《ネタバレ》 
演習まではまずまず面白い。囚人たちがチームとしてまとまっていく展開、特にライズマン少佐との関係はユーモアもあって楽しめました。相手の裏をかく演習もいい。ただ、相手がドイツ軍だとドイツ語を話せる人間がもっといないと無理なので、あくまで演習用ということですが。本番の攻撃も序盤は緊張感がありますが、ドンパチが始まってしまうと大味になってしまい残念です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-04 20:32:10)
63.  バルジ大作戦 《ネタバレ》 
たしか2回目の鑑賞のはず……ですが、内容はあまり覚えていません。見ながら徐々に思い出してきたようなあんばい。基本的にドイツ軍戦車部隊の大進撃を描いていますが、合間合間に適度にドラマが折り込まれ、テンポのよさもあって長丁場も飽きさせません。このあたり、ケン・アナキン監督はうまいと思います。単調感がないのです。ドイツ軍が燃料不足であることに気づくのが終了30分前。実際に補給所での戦いになるのが最後の10分と、一気に形勢逆転するところが見どころ。ほとんど偶然のような部分もありますが、まあ面白いのでいいでしょう。人物はやや掘り下げが浅いし、総花的になってしまったのは弱いところでした。それに晴天が続いていて、飛行機が飛べない空とも思えませんし。しかしコンラッド伍長はなかなかよく、いい助演ぶりでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-14 20:08:22)
64.  荒鷲の要塞 《ネタバレ》 
要塞に乗り込むまでの前半、要塞内での中盤、脱出後の後半に分かれていますが、中盤がなかなか面白い。「観客に情報を渡さず混乱させる」という手ですが、スパイがいるということをあらかじめばらしているので、より効果的でした。黒幕の正体も含め、探偵小説の国イギリスらしい内容で、アクションよりそちらの方が楽しめました。  アクションものとしては、爆弾を大量に爆発させたりマシンガンを撃ちまくったりと、派手。この頃英米では、映画はすでにテレビに押されていたことでしょうから、テレビに対抗して派手なアクションを連発したのかもしれません。爆発・銃撃の連続ですが飽きが来ず、長時間も気にならず楽しめました。ロープウェイ上での戦いが、地味でむしろ違和感を感じました。脱出計画も用意周到で面白い。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-08 18:16:29)
65.  ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 
歴史に翻弄される人々っていうことで、人間ドラマの方はそれほど濃くない。とはいえ、主人公が医者というところがミソで、そのおかげか長時間でも飽きずに見ることができました。ドラマ性が薄いとどうしても男女関係に頼らざるを得ず、本作でも後半は単なるメロドラマになってしまったのは残念でした。そこに至るまでの人物たちの関係はなかなか面白かったです。個人的には、ジバゴとラーラの関係よりも、トーニャと息子が結局どうなったのかということが気になりました。パリに逃げても、このあと第二次世界大戦が始まるわけですし……。一応ロシア革命批判などもあるようですが、革命そのものよりも、主義にかかわらず人間性を否定する社会機構そのものに対する批判というものが感じられました。そもそも人民といってもいろいろな主義主張があるわけで、それを十把一絡げにして語るあたり、個人というものを無視したうさん臭さが感じられます。
[映画館(字幕)] 7点(2016-07-24 16:28:04)
66.  濡れ髪牡丹 《ネタバレ》 
正月からコメディタッチの時代劇を見てきたのですが、これが一番面白かった。基本は市川雷蔵と京マチ子のラブコメです。京マチ子演ずるおもんさんは、多数の手下を抱える大親分で、才色兼備の切れ者。「自分よりできる男としか一緒にならない」と言っているのですが、そんな男がおいそれといるわけではない。そこに来たのが雷蔵演ずる八八の瓢太郎。口八丁手八丁、さまざまなことで「免許皆伝」の腕を持つだけに、次々と試験をパスするのだが……というお話。おもんさんは瓢太郎の腕も認めていて惹かれているのですが、なかなか素直になれない。この京マチ子のツンデレぶりが見もの。腕が立つということで殺陣も見せてくれますが、これも格好いいです。  一方の雷蔵もとぼけた味が出ていますが、一番とぼけているのは、ヤクザ者でなんでもこなすのに博打にだけはめっぽう弱いということ。通常とは逆を行く設定が楽しいです。脇の小林勝彦・小桜純子・大辻伺郎がまた、明るく楽しくて雰囲気を盛り上げています。  主な筋は雷蔵・マチ子の意地の張り合いで進むのですが、後半横恋慕した安部徹に殺し屋3人組がからみ、アクションもあって飽きさせません。最後は(自称)フェミニストのセンセイ方が激怒しそうな結論になるのですが、これもまあ時代がよく出ていると思います。全体としは明朗快活時代劇で、大いに楽しめました。
[地上波(邦画)] 7点(2016-01-06 20:21:46)
67.  濡れ髪喧嘩旅 《ネタバレ》 
金勘定にうるさくしみったれたおさらば伝次と、気弱で女好きでお調子者の遠山金八郎の訳あり旅。全体的にコメディタッチで笑えますが、後半はけっこう真面目な展開になります。これが片方だけ真面目なら具合が悪いのですが、両方ともそうなるのでバランスはとれています。結局人情噺に落とすところは、時代劇らしい。意外と正調なのです。  主人公2人のキャラクター、喧嘩しながら道中を行くところも楽しいのですが、スリー・キャッツがそのままの名前で出ていて(のぼりにも堂々と「スリー・キャッツ」と書いてある)、劇中で「黄色いさくらんぼ」を歌ったりするあたり、時代無視のナンセンス時代劇としての面もあり、硬軟うまく使い分けていると思いました。そういう意味では「一粒で二度おいしい」映画と言えるかもしれません。女優陣は山田五十鈴が出ているせいかそれ以外は精彩を欠きますが、最後に仁木多鶴子がいいところを持っていきました。なかなか楽しい時代劇です。
[地上波(邦画)] 7点(2016-01-05 20:45:14)
68.  荒野の七人 《ネタバレ》 
改めて考えたらまだレビューしてませんでした。ということで久しぶりに見たのですが、ちょっと微妙。面白いのはハリーとリーという、『七人の侍』にはいないオリジナルの人物。特に一攫千金を狙っているというのは異色ですが、考えると逆に西部劇的な設定かとも思えます。個人的には、「男気」を感じさせないリーが好きです。彼だけ衣装がキッチリしていて洒落者って印象ですね。  時間の関係もあって人物設定・物語共に薄味で、特に後半農民が裏切ったりするのは、独自の展開を考えたのでしょうが、あまり面白くない。最後にバタバタと4人死ぬのもあっさりしすぎで、むしろとってつけたよう。このあたりがよければもう少し高得点でした。娯楽映画として楽しいことは間違いないですが。  あとこの映画、スティーヴ・マックィーンが格好よすぎて、ユル・ブリンナーはお気の毒さま。序盤の霊柩車で準備するところを見ても、2人が違いすぎ。このマックィーンはほとんど反則ですわ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-28 21:05:15)(良:1票)
69.  ハタリ! 《ネタバレ》 
ジョン・ウェイン主演でアフリカが舞台の映画、あと「みんなのうた」で聞いたことのある「子象の行進」くらいしか予備知識はありませんでした。実際見てみたら、いい意味でふざけた映画ですね(笑)。途中から子象が増えたり、猿を捕獲するのにロケットを使ったり、その猿を収容するのにヘンテコな「鎧」を着込んだりと、だんだん現実離れしていくのがおかしい。その一方で、通常の動物捕獲作戦は迫力があり、アクション性もあって楽しめました。長くて途中ちょっと飽きましたが、基本的にエピソードの積み重ねであり、作り自体はうまくやっていると思います。ドラマ部分の恋愛も、男女関係のおかしさをうまくかもし出していたと思います。気楽に楽しめる娯楽作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-16 18:23:45)
70.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
最初に見たのは、民放の放送でしたねぇ。あまり予備知識がなかったので、全編歌いまくりで驚きました。踊りもないし、ミュージカルのようでミュージカルとも違う。セリフで語るべきところを歌うというのはオペラの手法ですが、オペラのアリアはもっと聞き応えがあります。これは一部を除いてレシタティーヴォばかりという印象。結局、他に類を見ない、なんとも名付けようのない、奇妙な映画です。  なぜこんな手法をとったのかわかりませんし、そもそも全部歌うことにどういう意義があるのかも不明。正直、その点には魅力を感じません。ストーリーがけっこう単純だからこんなことをしたのか……。実験的なところがあるように思われますが、誰も追随しないところをみると、はっきり言って失敗ですね。  ということで、歌は聞きものではない、話もそれほどでもないのですが、美術的にはなかなかよいと思います。衣装・家屋などの色づかいがよく、季節と衣装の色を合わせるなど、かなり工夫された様子がうかがえます。文字通り「見もの」な映画でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-04 20:55:58)
71.  西部に賭ける女 《ネタバレ》 
ソフィア・ローレンにアンソニー・クインと、なんとも濃いキャスティング。旅回り一座の座長とその恋人女優という役柄ですが、女優に振り回されるちょっと弱気なクインがなかなか楽しい。ソフィア・ローレンも、どこまで本気だかわからないような天然気味のお色気女優が合っています。この2人は民間人ということで、銃の方はからっきし。そちらはスティーヴ・フォレスト演じるメイブリーの役回りなのですが、こいつがやたらとにやけていてあまり魅力がない。もっとも、脇役ですからそのあたりは考えてのことでしょう。  メインのヒーリー一座は、借金取りやらなにやらから逃げ回っていて、前半は次第に状況が悪くなるばかり。これでどうなるのかと思いきや、意外なことから逆転するという寸法。それもこれもヒロイン・アンジェラのとぼけた性格から来ていて、これがなかなか面白い。一座の人間も個性的でよかったです。メイブリーは結局うまい具合に使われてしまうわけですが、作中では特にいい役回りというわけでもないので、気になりません。むしろ暴力はからっきしのアンジェラたちが、彼をうまく利用して最後には助けてしまうあたりが痛快です。  こうした、主人公たちが暴力よりも口先やアイデアで窮地をしのぎ、最後にはめでたしめでたしとなる話なので、通常の西部劇とはかなり趣が異なっています。むしろ、既存の西部劇のアンチ・テーゼになっているのではないかとも思われます。そう考えると、西部劇のイメージが薄い2人が主役だったり、監督がジョージ・キューカーだったりするのも納得です。なかなか異色な快作でした。  しかしこの邦題、『西部に賭ける女』というよりは、『西部“で”賭ける女』という気もしますが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-11 11:21:58)
72.  東京おにぎり娘 《ネタバレ》 
一見するとラブコメなんですが、実はホームドラマ。いや、実際恋愛ドラマの要素もあるわけで、その組み合わせがなかなか上手くいっていたと思います。鴈治郎の頑固親父や伊藤雄之助の嫌味な社長など、さすがにはまっています。沢村貞子の関西弁は、さすがに無理がありましたが。あと、出番の少ない川崎敬三が結局結ばれるようなラストは、見ていてちょっとどうかと思いました。けど、踊っている叶順子はとってもかわいい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-16 20:32:38)
73.  婚期 《ネタバレ》 
小姑姉妹がなぜ兄嫁をあれほど嫌うのかいまいちよくわからないので、意地悪な行動に説得力がありません。とはいえ、動機づけは映画的には重要ではないのでしょうが(あれこれ言っているけど、本人たちもちゃんとわかっているか疑問)。本作では言葉のやりとりと、そこから来るおかしみがポイントでしょうから。それにしても、いちいち面倒くさい人たちですなぁ。途中で嫌気がさししてきました。しかしその頃には次女の結婚話が持ち上がり、うまく話の方向が変わってうまく最後まで持って行っています。  それにしても最後になると、結局小姑姉妹が同居していたことがすべての元凶のように思えるのですが、それでいいのでしょうか。愛人問題も片付いたのかどうかわかりませんし。どちらにせよ、バカな人間たちがバカやっているのを笑う映画ですが、観ているこちらは笑いながらもだんだんとバカバカしくなってきました。面白いんですが、どうでもいいと言えばどうでもいい。ワイドショーでの芸能ネタがどうでもいいのと同じです。北林谷栄の婆やが一番まともに見えるというのは、皮肉が利いています。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-10 14:50:45)
74.  股旅 三人やくざ
うーん、たしかに3作目がいちばん見どころがあったように思います。そもそも股旅もののパロディというか、『七人の侍』に対するアンチテーゼというか、しかしそれも、正統派とも言うべき前の2作があるから、よけい効果が上がっているわけで。1作目はちょっと暗すぎるかとも思いましたが、2作目は若い松方弘樹が元気に暴れていて、志村喬との対比が出てこれもなかなかよかったです。ただ前半2作、女優さんの顔が妙にテカっていたのはどうかと思いますが……。あと、入江若葉は『宮本武蔵』に比べると、かなりよくっなていました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-07 18:07:45)
75.  戦う幌馬車 《ネタバレ》 
精鋭のメンバーを集めて大仕事をするというパターンはいろいろあります。この場合、メンバー全員の個性が重要になる場合もありますが、常にそうとは限らない。本作の場合、ジョン・ウェインとカーク・ダグラスがいるだけで十分。特にカーク・ダグラスの、軟派でとぼけたところのあるキャラクターがユーモアをかもし出して、観ているこちらも気楽な気分になれます。これは娯楽映画としては大切なところでしょう。馬車を襲撃する作戦の面白さ、最後に二転三転するところや金の行方など、ちょっと「ルパン三世」を思わせるところがあります。というか、これ以前に作られた『黄金の七人』の影響でしょうか。そんな映画にジョン・ウェインが出ているというのも面白いです。 そのウェインとダグラスとの楽しいやりとり、颯爽としていたダグラスが最後に馬から落ちるオチなど、最後まで楽しめる作でした。難しいことを考えず、気楽に見られる純娯楽西部劇ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-04 16:23:10)
76.  緋牡丹博徒 花札勝負
これはもう、加藤監督の演出がすべてでしょう。冒頭、子どもを助けるシーンのカット割りとか、汽車の線路下の使い方とか……。話としては特にどうってことないんですが、そこに引き込む手腕に感服。花岡の存在感もいけてます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-02 11:25:28)
77.  網走番外地(1965) 《ネタバレ》 
ヤクザだろうが殺人犯だろうが、人の子であり親は恋しいという、単純ながら深い真実を鮮やかに描いた作品。そのための、脱走までの展開(伏線)がとてもうまい。それ以外にも、人としてのやさしさ、人情を感じさせるエピソードがいろいろ。橘も権田も鬼寅も妻木も、観客であるわれわれと同じ人間であると感じさせ、そのことによって感動を生み出す。これは人気が出るはずです。モノクロで撮影されたのは予算の関係でしょうが、それがかえってリアルな味を生み出して、成功していたと思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-01 21:38:24)
78.  花笠道中 《ネタバレ》 
「ひばり捕物帖」2本よりもよっぽど面白かった。ひばりは気の強い姉さんとヤクザな弟の二役。姉弟だから似ていて当然です(笑)。それ以外にも例によって歌があり、コスプレあり笑いありアクションありで、見ていて楽しめます(里見浩太郎も歌っている)。話もお家乗っ取りの危機を救う勧善懲悪で、わかりにくいところはなし。ただ、近衛十四郎が謎の浪人役で味付けしています。正統派の娯楽作品で、難しいことを考えずに見られます。監督も信長や政宗よりも、こういうものの方が向いているように思いました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-27 19:52:15)
79.  戦うパンチョ・ビラ 《ネタバレ》 
メキシコ革命に関してはまったく知らないのですが、とりあえずパンチョ・ビラのユニークな人物像は楽しめます。まあ、どこまで本当かは知りませんが。加えて、副官のフィエロがなかなか面白く、ビラとの対話はまるで漫才のようです。その一方で、捕虜にした敵には容赦ないところなども描かれていて、革命の血なまぐさいところも忘れててはいません。ここに紛れ込んだリーは、観客の代表者として、常識的な面からビラたちをながめています。この配置もよかったと思います。国内での派閥が単純な善玉悪玉になっているような気もしますが、基本的には娯楽作として作っているようなので、その意味では悪くないでしょう。実際の革命を舞台にした映画としては、どうかわかりませんが。あと、ヒロインを演じたマリア・グラツィア・ブッチェラが可憐でかわいく、よかったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-21 21:08:14)
80.  怒りの用心棒 《ネタバレ》 
いやぁ、まさかマカロニウェスタンで政治劇が見られるとは思いませんでした。ガーフィールド大統領暗殺事件と思わせておいて、実はケネディ大統領暗殺に材をとり、なかなか渋い政治ドラマを展開しました。 本作の面白い点は、主人公のビルは、あくまで父や友人を殺された復讐として敵を追っています。彼から狙われるピンカートン一派は、伝統的な南部の価値観を遵守しようとする保守派で、州知事や保安官も一枚噛んでいます。そして大統領や側近のマクドナルドは、もちろんアメリカという国の行く末を視野に入れて行動しています。こうした価値観の違い、個と公との視点の違いが、全編にわたって物語を支配しており、そこから生まれてくる齟齬や腹の探り合いが面白い。ある時は対立しまたある時は手を結ぶという展開は、マカロニらしいと言えるでしょう。 もちろんそれだけではなく、アクションも適度に盛り込まれてあります。ただ、主役であるジュリアーノ・ジェンマの見せ場は、意外と多くありません。ここでのジェンマは、あくまで「主要人物のひとり」という立場です。しかしそれが逆に、物語に厚みを持たせています。彼を助ける新聞社の2人もいい味を出していました。なかなか見ごたえのある拾いものです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-03 19:49:17)
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