861. エデンより彼方に
素晴らしい!なにが素晴らしいかというと、ここまで徹底して50年代スタイルに仕上げてあるのが素晴らしい、もうお見事というしかないです。「Far From Heaven」のタイトルにエンドクレジット、音楽の使い方、そして紅葉と衣装の鮮やかな色。画面からはむせかえるような雰囲気を感じました。ここまでやるなら内容のほうも泣かせるか、笑わせるか徹底してあればもっとよかったかな。デニス・クエイドが泣きながら告白するところだけはちょこっと笑えた。ここって普通、笑うとこじゃないとは思うのですけど、なぜだか笑えた。こういうシーンがもっとほしかったです。 6点(2004-10-26 09:52:03) |
862. タイタンズを忘れない
観終わってなにかしみじみとした気持ちになるのは、実話であるということが大きいと思います。でも映画としてはごくごく普通。ウィル・パットンが出すぎず、けれどしっかり存在感があってなかなかよかった。でもキップ・バルデューだけが異質でひとり浮いていると感じました。サンシャインという名前もちょっと気恥ずかしくもありましたね。全体としては、なんの心配も不安も裏切られることもなく観られる善良な作品だと思う。 6点(2004-10-22 23:52:49) |
863. 依頼人(1994)
ブラッド・レンフロが小憎たらしいのね、でもヘンに物分りのいいおりこうさんより逆に可愛げがあって頼もしい。母親役のメアリー・ルイーズ・パーカーが最初、似てるんだけど本人なんだろうか?なんて思うほどそれまでのイメージとちがってたことに驚きました。トミー・リー・ジョーンズのキャラがいいですねえ。スーザン・サランドンは母性を感じさせ、ちょっと泥臭いというのがいままでにない女弁護士役でよかったと思います。デキの悪いマフィアのボスの甥っ子だったかな、ピッチリしたTシャツが気持ち悪かったわね。これって舞台が南部だったっけ。わたし、暑いところより寒い地方のマフィアのほうが好きです。 6点(2004-10-19 11:50:45) |
864. スライディング・ドア
《ネタバレ》 グウィネス・パルトロウはあんまり好きじゃないけど、どんな結末が用意されているのかが気になり引っ張られました。地下鉄に乗れた場合、乗れなかった場合の展開を交互で見せてくれるというのがいいですね。おさげのグウィネスがいちばんかわいかったです。ただ、舞台はイギリス、グウィネスとジーン・トリプルホーン以外の俳優、監督もイギリス人のわりにはイギリスという雰囲気が感じられなかったのが残念です。そしてジョン・ハナーとジョン・リンチの二人が、ハンサムとは言いがたいのが私としてはかなり不満だったわね。どっちにころんでも不幸な結果だったけど、遅かれ早かれあの二人は出会う運命だったのかなというところで終わったのはよかったと思います。こっちは乗れたほうですよね?ちょっと記憶が曖昧です、すみません。 6点(2004-10-15 23:45:00) |
865. モブスターズ/青春の群像
暗黒街が舞台の青春サクセスストーリーだと私も思ってます。ラッキー・ルチアーノやマイヤーたちがのしあがっていく物語がテンポよく軽快でけっこう楽しめました。ただし重みはないですね。その役目をアンソニー・クイン、マイケル・ガンボンに担ってもらったのかもしれないけど、確かにちょっとアンバランスな感じがしました。F・マーリー・エイブラハムと若手4人は違和感なく見られたっけ。クリスチャン・スレーターが出ているから見たわけですけど、フランキー役のコスタス・マンディラーがいちばんハンサムでいちばんマフィアっぽかったです。「マトリックス」シリーズで思いがけず再会した時は感動しました。 6点(2004-10-14 12:31:15)(良:1票) |
866. マイケル・コリンズ
アイルランドについて勉強になる映画でした。でも気を入れて見ないと途中で夢の中へとなってしまいそうでもあります。キャストもいいですね、でも世間一般には地味と感じられてしまいそう、内容も重い。そこんとこを危惧してのジュリア・ロバーツなんでしょうが、これがこの作品のトンチンカンなところ。ニール・ジョーダンが渋々折れた部分かもしれないわね。どうしてもロマンスが必要とあらば、英国かアイルランド出身の女優を使うべきである。ヘンに娯楽性にこだわらないほうが潔いし、もっと風格のある重厚な作品になったと思う。 6点(2004-10-14 10:10:52) |
867. 白い肌の異常な夜
《ネタバレ》 邦題がまたすごいですね。まさかクリント・イーストウッドが出てるとは思いませんでしたよ。いかんせん相手があれではハーレムとはいかなかったですねえ。イーストウッドが女に、しかもきのこで殺されるなんて、いやはやぶっ飛びました。 そうよ~~普段ストイックで優しげな顔をした、足首の太い女ほど怖いのよ~(独断と偏見みたいだけど、私の経験からこのイメージになった) そういう女が集団になるとこのように陰湿かつ残虐になる場合が多いようです、愛憎の連帯感ですかね。 あっちこっち突撃したり掛け持ちするのもいいけど、範囲が狭いとこうなるわけよ。 気をつけましょう。 [ビデオ(字幕)] 6点(2004-10-11 22:39:19) |
868. ゆりかごを揺らす手
《ネタバレ》 あら、困った人ね。逆恨みもここまできちゃあ、異常ですわ。一時のヒステリーじゃないことは母乳を出し続けていたことでもわかる。旦那を誘惑するならまだしも、よそ様の子に自分の母乳を飲ませて手なずけるなんて、やることが陰湿すぎ、かつ不潔です。だって自分の子が自分以外の人間の乳首を吸うなんて、たとえそれが私の実の母でも許しませんことよ。安易にベビーシッターなんて雇うもんじゃないですな。 ペイトンも被害者ですね。ええ、あの猥褻医者の旦那のです。けれど恨みはクレアに向くわけです、ここがまさに女なのよ。 例えば浮気した亭主にではなく、相手の女に向かう凄まじい嫉妬、憎しみと同じなんです。なのでクレアの旦那が誘惑にのっていたらこの女二人の立場、状況は一変するわけで、そうなると話が成立しなくなっちゃうんですね。クレア夫婦はラストまで家庭と子供を守る良識ある夫婦、善良でなければいけないわけです。 医者の立場を利用してワイセツ行為すりゃ訴えられるは当たり前で、そうなったらさっさと自殺って・・・ペイトンの旦那がいちばん悪い。 だからペイトンのあの最期はかなり乱暴だと感じました。 ところで脇役で出ていたジュリアン・ムーア、この人はこういったポジションでずーっといく女優さんかなと思っていたけど、ジリジリと着実にキャリアを積んで、トップ女優になっちゃいました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2004-10-11 21:57:57)(良:1票) |
869. 若草物語(1994)
たとえ可能でも、これ以上はさして望むことはないといった無難な作品だと思う。原作があまりにも有名ですから安心して観ていられますね。学校の映画鑑賞会なんかで上映するにはもってこいの作品でしょうか。娘役の女優たちがみんな可憐でかわいい。和気あいあいと、いい雰囲気の中で撮影が進んだんじゃないかなと思えるほど、みーんな伸び伸びと開放的な感じで観ていて気持ちいいの。特にウィノナがことのほかノってるように感じた。こんな元気なウィノナは珍しいんじゃないか?「ウィノナ・ライダーと共演してみたかった」というのがガブリエル・バーンの出演理由だそうです。で、共演した感想はどのようなもんなんでしょうね。 6点(2004-10-08 11:51:59) |
870. メラニーは行く!
なんといいますか贅沢な話ではありますなあ、だってどっちの男も物凄くいい人じゃないの。フレッド・ウォード、パトリック・デンプシー、キャンディス・バーゲンの登場がうれしい。デンプシーは若い時よりいい男になりましたねえ、これが収穫でした。脇役がなかなかいい感じ。ところでリース・ウィザースプーンなんですが主役を張るには今ひとつ強烈なものがないのね。多少内容に無理があってもリースが魅力的だからいいや、とはならないの。なーんも考えずに見るにはいいかも。バーゲンの蚊に刺されたあとだらけの顔っていうのは芸が細かい、いちばん笑ったとこです。原題にもなってる「Sweet Home Alabama」はオリジナルで聞きたかったです。 6点(2004-10-06 00:34:52) |
871. バットマン・フォーエヴァー
このあたりから雲行きが怪しくなってきたバットマンシリーズ。悪役が派手なのはいいけど、ただ派手なだけになってしまった感あり。限度を知らない子どもが大ウケしたからと、お調子に乗って悪ノリしてるみたい。しかしこのシリーズはバットマンより悪役のほうがインパクトあるから、やりたがる俳優はいっぱいいるでしょうね。そして今回は贔屓のヴァル・キルマーがバットマンだ。マイケル・キートンとは逆で、ブルース・ウェインの時はがっちり体系にスーツ姿が決まって素敵だけど、バットマンになると地味なのよ。でもマスクをつけるとセクシィなくちびるが強調されるというのが個人的にはうれしかったです。当のヴァルは、やはりというか自分のフィルモグラフィーから消したいほどバットマン役を後悔してるらしい。だからあんなにノってなかったのかなあ、気のない演技でした。クリス・オドネルは無理なくロビンがハマっていたと思う。できればニコール・キッドマンは悪役キャラで登場してほしかった。 6点(2004-09-28 12:04:00) |
872. あの胸にもういちど
とてもいい映画だからと祖母に連れて行ってもらったチャップリンの「ライムライト」一緒に上映されていたのがこの作品でした。私は小学校高学年、祖母はアラン・ドロンが出ている、程度の知識しかなかったと思います。 「ライムライト」を見終わり、いよいよ始まった二本目のコレ、すぐに保護者と一緒に見るべき映画ではないということがわかった。私はただただスクリーンを見つめるしかなかったです。横にいる祖母はもっと困ったんじゃなかろうか、でもなぜか祖母は退席しようとはせず、私は突然の衝撃のラストシーンに度肝を抜かれたのでした。たしかあの時、劇場内に子どもは私ひとりだったと思う。まわりの人たちはどう思ったのかなあ。 この映画でチーズ・フォンデュなる食べ物を初めて見た。もちろん当時は食べたことなどなかったし、名前も知らなかったです。以後「あれはなんだろう?」と、憧れの外国の食べ物のひとつになりました。 [映画館(字幕)] 6点(2004-09-20 13:29:01) |
873. マルコムX
星条旗が燃やされるオープニングからファンキーな前半はかなり面白い。グイグイ惹きこまれました。しかしですねえ、宗教に目覚めたあたりからカリスマへとなっていく後半はちょっとねえ。カルト教団のそれみたいになっちゃうし、ラストは北朝鮮のプロパガンダフィルムみたいになっちゃったわね。あのラストはまったくいらない、蛇足です。あれを最後に見せられた時、スパイク・リーに持っていたイメージがガラガラと崩れていく音がしたようだった。前半がいいだけにとっても惜しいです。 6点(2004-09-15 09:06:47) |
874. フォーリング・ダウン
はい、私もファーストフード店、スーパーのレジの店員にはいつもブチ切れてます。だからマイケル・ダグラスの破壊行為はスカっと爽快でした。けれど彼の背景が明らかになっていくにしたがい、映画の中のはなし、フェイクとは見れなくなってしまった。その背景はかなりリアルだ。こう思ったら譲れない、許せない、合わせられない人間は孤独だと思う。そしてなぜ人が自分から離れていくのかわからないのである。自己意識と自分に対する回りの評価とのギャップに潰れてしまったように感じた。撃たれて死ぬことを選んだ彼があわれでした。さっぱりと角刈りにしたマイケル・ダグラスはクレイジーだったけれど、いつもとちがって清潔だ。セックス中毒が完治したことをアピールしたくてこの役を選んだのかもしれない。 6点(2004-09-14 10:21:05) |
875. エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事
軽ーい、軽ーい不倫ものでした。ちょっとエロスがたりないのが気にはなるけど、きれいな作品ですよね。ここではウィノナががんばってました。夫の気持ちを知りながら、決して本心を表に出さず、そしらぬ顔でしたたかに振舞うメイ。それが悲しかったです。物足りなさはあるものの、自分の気持ちを胸にしまい、まわりの人を傷つけまいとする姿は奥ゆかしい。現代で最も失われつつあるもののひとつだと思う。 6点(2004-09-13 10:26:44) |
876. コンドル(1975)
映画館で見たのは中学の時でした。本当は一緒に上映されていたアラン・ドロンの「フリック・ストーリー」が目当てだったのですけどね。脇の人物がぜーんぜん覚えられなくて、誰がどういう人なのかさっぱりわからなかったです。それでもいろんな場面を今でも覚えているということはけっこう集中して見てたんだと思う。マックス・フォン・シドーはかっこよかった。特にラストはクールでした。久しぶりに見て発見!ロバート・レッドフォードって当時からずーっと髪型変わってないのね。 6点(2004-09-09 00:22:14) |
877. マグノリアの花たち
年をとってもどこか可愛らしさを持っているベテラン女優たち。よくこれだけ集まったものです。言いたい放題の美容院での井戸端会議はなかなか楽しい。今なら、ほとんど無名だったころの垢抜けないジュリア・ロバーツが見られるという点では掘り出し物といったところだと思う。橋田さん、向田さんのドラマみたいというのが初見時の感想でした。う~ん微妙です、全体的にこそばゆい。まともすぎて無難すぎて印象に残らない各種感想文みたいと思ってしまうヒネクレ者でございます。でもサリー・フィールドが娘の葬儀で、やり場のない悲しみ、怒りをぶちまけるシーンは秀逸でした。そこだけ不覚にもウルウルときてしまった。 6点(2004-09-08 21:03:55) |
878. ホワット・ライズ・ビニース
とりあえずハリソン・フォードのこじんまりした悪役を見られたことに満足です。彼は切れ長ふうでわりと鋭い目をしているので悪役もイケるのではないでしょうか。ストーリーとしては先の読めない面白さというものはないけれど、一瞬ドキっとするところがあったりと退屈ではなかったです。そうそう、効果音が効いてますよね。私はWOWOWで見たけれど、劇場で見てたら音が全身に響いてきて、もっと怖かったと思う。 6点(2004-09-03 18:09:57) |
879. 田園に死す
懐かしのATG映画作品ですよね。たしか中学のときに公開されたと思います。友だちと「砂の器」を見に行った時に予告編を見ました。私がこれを見ようと思ったきっかけはただひとつ、高野浩幸くんが出ていたから。ポスターも彼がガクラン着て時計を持って立っているのね。NHK少年ドラマシリーズ「なぞの転校生」の岩田くんね。民放のドラマでも活躍してました。劇場で見たわけではないです。中高生のころ夜中にATG映画がたまに放送されていてこれもひとりでこっそり見たなあ。あのころの私には奇抜で気味悪くてわけがわかんなかった。「ひゃ~高野くんがこんな映画に出てるぅ」とただただショックだったわね。この点数はドラマでは見られない高野くんが見られたことに対するものです。ミーハーですいません。 6点(2004-08-31 20:24:39) |
880. エアフォース・ワン
《ネタバレ》 娯楽作品としては面白いと思います。CIAのジャック・ライアンが大統領になっちまった、みたいでした。脇の俳優たちが「あ~この人、この人」と脇役として馴染み深い人たちなのがなんかうれしい。地上のグレン・クローズは凛としてかっこいい。でも大勢犠牲になったのがちょいと腑に落ちなくもないです。そうそう「そいつがスパイなんだってばぁ」とジリジリしたっけ。釈放寸前で射殺されたシーンはこれでしたっけ? 6点(2004-08-29 17:21:34) |