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はち-ご=さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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81.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
妻投稿■職場レイプで女の子を産んだ友達と映画を鑑賞。「人間がそれ自体に価値があるのか」あるいは「人間は誰かの利益の為に存在させてもらっているのか」という大命題を知りたい20代女2人が頼ったのがよりにもよってマイケル・ベイというのは不徳の致すところだが、2人とも軽度知的障害なもんで、導入部ってものが必要でしょうと言い訳してみる。■内容は、日本でマイケル・ベイが嫌われる理由ってこれじゃないかと思えるような「どんだけ巻き込まれ死傷者が出てもラストで美男美女がイチャイチャ出来れば万事解決」というものだが、お母さんが赤ちゃんを抱っこ出来ずに殺されていくシーンを見てボロボロ泣いている友達(彼女は控室に待っているクライアントのアジア系の旦那が、自分を強姦した奴に見えたと言ってた)を尻目に、私は「自分自身が殺されたくない、体を切り刻まれたくない…という感情を持つ事が許されない」世界をベイ・リズムに乗ってやりたい放題で逃げ回る主役の2人に爽快感を相当感じていたような気がする。■さて、先ほどの「人間は果たしてそれ自体に価値があるのか」という問いだが、私は「人間というのはただそこに存在している」のであり、しかし存在しているゆえに「私という人間に価値がある」と思いたい自分自身と「お前は俺様の目的の為に存在することが許されているのだ」という倫理を押し付けたい他人の思惑との対立が発生するのだと思う。しかしクローンという存在は、そうした対立が発生しえない極めてアンフェアかつアンバランスな問題をはらんでいる事は映画を見てわかった。ただこの映画はクローン自身の生存要求に終始してしまっていて、そのクローンの「生きたい」という動物的要求を社会に生きる人間が自身が生きたいと思う故に無視した結果、そうした歪みが社会にとっても不幸な結果を招くというメッセージはやはりベイには描けなかったようだ。「クローンの生きたいという要求」などクローンに我慢させれば社会の誰も困らないのだから。私は「人道」そのものはメッセージにはなりえないと思う。
[地上波(吹替)] 7点(2010-11-01 00:18:49)
82.  007/死ぬのは奴らだ 《ネタバレ》 
妻投稿■旦那と図書館のブースで見ました。ヒロインに蛇が近づいてくるシーンで旦那がやたら興奮してたのを覚えています(「やっぱり毒蛇で美女を襲うにはクレオパトラみたいにバストに…」とか抜かしていました。「お前は風船みたいに膨らんで破裂しろ」と思いました(笑))。■ワニのシーンで私が「因幡の白ウサギみたいだね。でもあれはワニじゃなくサメだよね」と言ったら、旦那は「いや、山陰地方では昔サメの事をワニと言っていたんだよ」と教えてくれました。もっとも旦那はあのシーンで両津や(あれは水辺のシーンでワニやサメやピラニアが必ず出てくる)クレヨンしんちゃんのパラダイスキングが出てくる映画を連想していたようですが。■そういえば普通映画でモノホンのサメを使うシーンでは、大体顔は怖いけど獰猛じゃないシロワニザメを使うのが多いのに、ボンドではちゃんと凶暴なメジロザメを使っていますよね。■ところで何で今回は悪党が揃いも揃って黒人なんでしょう。まあ、ブードー教は黒人奴隷が白人を呪う宗教と聞いた事があるんで(ゴルゴ13だったような)こうなるんでしょうけど、あれはどう見てもキングコングかモスラを復活させる踊りのような(^_^;)
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-10-22 13:06:12)
83.  俺は、君のためにこそ死ににいく 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画は石原知事のコメントを見る限り、「特攻作戦そのものに賛成したのではなく、特攻隊員の勇気と美しさを賛美したものだ」というスタンスで作られたらしい。だが映画を見て、私はそれは絶対ないなと思った。会社で過労死するまで給料ゼロで働かされた18、19のフリーターの子がいたとしよう(障害を持っているなどでそういう労働条件で働かされている人は結構いる)。その人に対し、「彼は愛社精神のある美しい労働者だ。愛する家族の為日本経済を守るこの精神を今の日本人は見習うべきだ」という事をコメンテーターが言ったとして、果たしてこれが亡くなった人の供養になるだろうか。多分私がその人の友達だったら「そんなことよりもうどうしたらこういう事がなくなるか考えろよ」とその傲慢さにブチ切れるだろう。■特攻隊の彼らがいかに素晴らしい人間だったか。それは彼らの家族や恋人が一番よく知っている事だ。直接彼らを知らない私は記録映像を見るたびにそれくらいは想像できなくてはいけない。私たち自身の力で想像できなかったら、「彼らは素晴らしい人間だったんだよ」と偉い人にポンと肩をたたかれて、「何でこうなったの」「どうすればこういう事はもう起こらないの」というところまで話が続かずに強制終了されてしまうのだ。
[DVD(邦画)] 3点(2010-10-22 12:45:41)
84.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
妻投稿■ええ、今の世の中と映画のジャンヌが良く似ているんですが(^_^;)。ジャンヌの「神の言葉」が「正義と自由の為」に、ジャンヌの「私は神様の鐘で今ジャンジャンなっている」は「国民みんながそれを望んでいる」に、ジャンヌの「ああああああああ」が「テロとの戦い」にかぶって見える。これが1999年に作られた映画だと言う事は結構驚くべき事実ではある。お城の虐殺死体が烏についばまれているシーンで、「私が目指していたものはこんなもんじゃない」と立ち尽くすジャンヌは、5年後イラクで女子供のバラバラ死体の前で立ち尽くす米兵とその姿に衝撃を受ける米国社会そのものを予見しているのではないかと思えてくる。■ジャンヌがいかに「そんなはずじゃなかった」と言ってもお城を攻撃すればこうなる事はちょいと考えれば幼稚園児でもわかる。でも神の栄光や復讐と言う名の正義は時にこういう「常識」を忘れさせるらしい。私は「いかなる時でも暴力はいけない」とか「戦争はいけない」という考えは持っていない(そもそも善悪が意味があるのなら戦争は起きない)。しかし戦争というものは「見たいもの」つまり「明確で凶悪な敵」を見出すことで行われ、死体の山の上にいるのは「人がゴミのようだ」というムスカ大佐ではなく「こんなはずじゃなかった」という私たちなのだ・・と言う事を映画は訴えているのだと思う。■戦闘シーンは迫力はあるんだけど、石が転がってくるシーンで、何列も兵士がいるのにその部分にだけ兵士が1人吹っ飛ばされる役でしかいないのが笑えた。あと王様のお母さんが指輪物語の洞窟のシーンでいたような。「いとしいしと・・・・」
[ビデオ(吹替)] 8点(2010-10-22 11:57:30)
85.  アルジェの戦い 《ネタバレ》 
妻投稿■第2次大戦後世界各国で植民地が独立しましたが、その中でももっとも大規模な独立戦争が起こったのが北アフリカアルジェリアです。(朝鮮半島やベトナムは冷戦の戦争です)。どれくらい凄いのかと言うと、植民地の戦闘が宗主国本土にまで波及して、宗主国の政府がつぶれてしまうくらい(しかも宗主国は国連常任理事国のフランス)凄かったんです。「植民地独立の責任を取って大統領が辞任します」というものではなく、政府そのものがつぶれてしまったんですよ(それがきっかけで第5共和国がフランスに出来ます)。日本ではアルジェリアと言えば某頭突きサッカー選手のルーツという認知度しかないですが、あそこの国は、今、アフリカではリビアと並ぶ長い平均寿命の国でありながら、北アフリカ有数の移民排出国であり、そしてタリバンが子犬くらいに思えるイスラム系山賊武装組織の民間人虐殺が問題になっている場所でもあります。■私は結構アルジェリアと言う国に興味があったのですが、週刊こどもニュースには絶対出てこないし、活字で理解するにも限界があるので、こういう映画に巡り合えた事は本当に幸運でした。■内容は詳しくは伏せておきますが、欧米列強の時代の「白人は有色人種より優秀である」という説の虚構を、もっとも「負」の形で証明した内容になっています。同じ知性とハートを持った人間を人間が無理やり支配する社会だとこーいうーことが起こるんだ…と言う事を、人道的にと言うよりは生物学的に表現しています(第2次大戦後の戦争映画の描き方としては大正解)。全ての人が見るべき映画とは言いませんが(フランス人には勧められない)、人間の生態を研究している宇宙人さんにはお勧めの一本です。
[ビデオ(字幕)] 9点(2010-10-10 22:19:07)
86.  宇宙怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
妻投稿■1980年製作の怪獣映画と言ったら、所謂「昭和期」と「平成」の中間に位置する貴重な映画ではないかと思います。この映画の5年前にメカゴジラの逆襲が、この映画の4年後にゴジラ84が作られるんです。その怪獣やウルトラマンの昭和と平成の間の断絶と言うか、そういうものを唯一乗り越えた映画だと思って期待していたのですが…。■何というか、この映画は「昭和と平成の間の怪獣映画の断絶を乗り越えた映画」ではなく、「昭和と平成の怪獣映画の断絶を作った映画」のような気がしてきました。■怪獣映画にあやしげな踊りを踊るタイツの女の人を出す(しかも名前はキララちゃん)発想は、ホラー映画にあやしげな踊りを踊る全裸の女の人を出すという発想と、同じプロセスを経て誕生したような気がします。
[ビデオ(邦画)] 2点(2010-10-06 02:49:29)
87.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
妻投稿■「目的が手段を正当化する」と言う言葉があるけれど、それよりももっと悲惨な事になる事が多いのが、「手段が目的を支配する」時。往々にして未来の事を考えるのが怖い人間はそういう状態になりやすい。■よく、戦争反対映画で「戦争の狂気」とか「戦争が人間を狂わせてしまった」という描き方で、「人間を免罪する」ような映画があるけど(私のなかではチャップリンの「独裁者」がその一例)、この岡本と言う監督は、そんな生易しいヒューマニズムは見せない。彼は映画のなかで徹底的に「手段が目的を支配している」状態の人間を描く事で、「悪いのは戦争ではなく人間」ときっぱり言い切ってしまっている。私はこの戦争を「大日本帝国が悪者で、連合国やアジアはイイモン」という風に単純にみる事は出来ないのだが、「悪いのは戦争ではなく人間」であるという事が本当ならば、改憲派も護憲派も右も左もとにかく日本国民なら共通する問題だと思う。■岡本監督アナドレン。ラストの皇居のシーンは本物の皇居を勝手に撮影したらしいが、どうしてそこに拘ったかと言うと、映画のなかの皇居と、1970年前後の当時の皇居と同じ映像にする事によって、それと同じ世界を生きている私たちに、映画のなかの狂気と言うものは私たち自身の心と隔絶されたものではない事を訴えているのだと思う。■映画とは関係ないけど、私は一度だけ国会図書館近くで(国会議事堂を見学しに東京に出ていたので)、半蔵門から出てきた天皇陛下の車に遭遇した事がある。見えたのは一瞬でお妃さまが手を振ってくれたのだけど、一体どうなったらここまで穏やか(すなわち意志が強い)人になれるんだろうというオーラがあった。この映画を見て何となくわかった気がした。
[レーザーディスク(邦画)] 9点(2010-10-03 17:44:13)(良:1票)
88.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
妻投稿■8歳の男の子(ただし知能指数の話、実際は身長193cm、体重100kgのガタイのいい28歳の農民)が目を輝かせてdvdに出てくる恐竜の説明を全部してくれた。彼はほとんど普段はあまり言葉を発しないリアルトトロみたいな青年だが、、そんな彼が中生代白亜紀と言う私ですら知らない単語を駆使して、トリケラトプスやブラキオサウルスやなんかを私に説明してくれるのだ。■彼は完全に私たちを連れてジュラシックパークの探検に出かけていた。それはもちろん彼の想像力と感受性にもよるのだが、映画が彼を含めた男の子のそういったものにきちんと応える姿勢を取っているのが大きいだろう。それはゲートをくぐってテーマパークなら必ず入り口近くにある情報センターみたいなところでのビデオ鑑賞(コハクのあれ)や、レーン付きのRV車に乗って園内を回るシーン。肉食恐竜の餌はどうしているのかという疑問に「ストレート」に応えてくれるシーンなど、単に「恐竜を見せればいいだろう」という考えとはまるで違う、「観客に恐竜公園を体験してもらう」という作り手の方向性に現れている。さらに製作陣が最新のcgを駆使して「怪獣」ではなく現実に大昔に確実に生きていた「恐竜」に命を吹き込んだ事も、彼を大きく感動させたに違いない。あの筋肉の動きや、生物として理にかなった体の構造、生態を見ていると「こんなのに襲われたらマジで喰われる」と私も本気で思ったし、ただ怪物が車を追いかけたり研究所で人間を追い回したりするシーン、ヤギさんが飛んでくるシーンに、普通のパニック映画とは違う臨場感を感じた。■よく東京ディズニーランドとかで「現実を忘れさせることで夢を実現させる」というエンターテイメントがあるけど、これは「現実を突き詰める」という逆の方法論で、夢を実現したんだと思う。
[DVD(吹替)] 9点(2010-09-28 15:58:22)(良:3票)
89.  西部戦線異状なし(1930) 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画はアーノルドシュワルツェネッガーやベン・アフレックみたいなハリウッドのヒーローが活躍する戦争映画でゆかいに殺されていった「ドイツ兵1」「ドイツ兵2」を描いたスピンオフ作品…みたいなものです。1990年代に作ってくれたらよかったのに、1930年代に作られたものですから、物凄く気が重くなります。その10年後にこれがもう一度リアルになるんですから。
[レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-09-19 22:33:57)
90.  史上最大の作戦 《ネタバレ》 
妻投稿■戦争映画を見るときの私って、結構戦闘シーンをワクワクしながら見ていて、後でレビューに書くときは「戦争は悲惨」「一人一人に命があるんだよ」というふざけたメッセージを書く悪い癖があるんだけど、この映画でそういう私に気がついてしまった。■この映画でビックラこいたのはラストシーン。てっきり戦争賛美、アメリカ万歳で終わるのかと思いきや、唐突に迷った兵隊と負傷兵が意味もなくだべりだして終わる。このシーンを見たとき、私は「『戦争の悲惨さ』なんていちいち大げさに表現してもらわないと伝わらないのか」と言われた気がした。そう、私たちって、そういうシーンがないから「これは戦争を賛美する映画だ」と言い切ってしまう。考えてみれば銃弾に当たった痛みや死の恐怖なんて、その場にいた当事者にしかわからないんだよね。映画はそういうものを(傲慢に)描こうとしないで、ただ戦場における兵士同士の命のやり取りをひたすら描いたんだと思う。フランス軍の港のシーンで、空から部隊が動くシーンと、兵士一人一人が死に物狂いで命をやり取りするシーンが同時に描かれた場面があって、私はそのシーンを何度も見直した。このシーンが映画が書きたい事のスタンスを現わしていると思う。
[レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-09-19 22:19:06)
91.  人間革命 《ネタバレ》 
妻投稿■旦那の友人の上司が創価学会の方で、DVDの感想を報告するように言われて困ったお友達の女性に旦那が「あん、じゃあ、うちの奥さんが代わりに見てくれるよ。あの娘、最近ゲテモノ映画にどっぷりはまっているからなあ(それを言うならゲテモノ映画が置いてある茨城県某の公立図書館に言ってくれ!!)」という会話があったらしく、私がなぜか見る事に(^_^;)■内容は「仏陀再臨」よりは見せてくれる内容で、言いたい事もよくわかる内容になっている。前半は創価学会の歴史、後半はその教義を座談会形式で喋る構成も、宣伝映画としては実直で、一つの哲学披露としては完成されていると思う。■ただ、突っ込みどころも数点。まず日蓮の流刑にされた場所が佐渡島ではなく、インファント島にしか思えない。嵐と音楽と岩山のミックスは明らかにモスラ。後で調べたらあれ、ゴジラの音楽の人が担当しているのね。■もうひとつは言っている内容。つまらなくはない(というより共感はしないが結構面白いと思う)内容なのになぜ旦那の友達の女性は「見たくない」と言ったのか。理由は簡単で、宗教というものは哲学と違い、「外側から見る見方」以外に「内側から見る見方」というものが存在してしまっているからだと思う。私は宗教は外側から見る分には哲学よりもずっと面白いとは思うのだが、内側から見させられるとなるとやはり彼女と同じ感想を抱くと思う。哲学にしろ宗教にしろ、「私自身の私自身に対する考え」だからこそ見る価値があるんじゃないかなあ。■作中で主人公が「創価学会の教えはあまりにも素晴らしすぎて哲学から宗教になっちゃった」というシーンがあるが、前述の理由で私は、そういう行為は非常に危険でもあるし勿体ない事だとも思う。映画のなかの登場人物はだれ一人そういうのをわかっていないが、その光景は「共感」を重要視する日本文化と不気味にフィットしていて、なんかいやな感じだった。私は多分宗教は無理だろう。
[DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2010-09-06 18:21:30)
92.  告発の行方 《ネタバレ》 
妻投稿■洗面器を用意して吐きながら見ていました。■私は前のバイト先の上司にやられた事があるが、社会に出て仕事をするという事は常にそういうリスクと向かい合わなければいけないと言う事。レイプされないようにするには男性上司と絶対に二人っきりにならない事しかないが、社会人として働く以上それは不可能だろう。職場のオフィスに「仕事の話がある」と呼び出されたら、行かないわけにはいかないし、そこで体力のある男上司がのしかかってきたら、「殺されないためにはどうすればいいか」を考えなくてはいけない。レイプはどんなに悲しく苦しい事であっても、客観的にみれば私が「リスク」と「社会人としての常識」を天秤にかけた賭けに負けたという事でしかないのだ。■私みたいに知能指数が低く、相手に責任を取らせる事はまず期待できない友達たちは、みんなそういう自己保護の権利と社会人としての義務の折衷に矛盾を抱えながら毎日働いている。そういう視点から見ると、主人公の女の人の行動はバクダッドまでとはいかないがヨハネスブルグに行くようなものだ。いくら「悪いのは100%男」と言っても、男性社会において女性が生きると言う事は、外務省の「退避を勧告します」まではいかないが「渡航の延期をお勧めします」という世界で生きる事なのだと思う。私は申し訳ないがあの検事さんの考え、主人公の権利を、私自身にさえ認める事も出来ていないので、あの主人公に認める事は出来ない。そういう意味で私は前時代的な日本社会の擁護者だと言う事は自覚している。■長いレイプシーンに一言。私の友達で強姦妊娠出産した女の子が言った言葉がある(7歳程度の指数故に原文から少し改訂)。「私がレイプされている時の気持ちは怖い、悲しいというのよりも、大好きな家族や友達の為に、何とかして殺されないで、生きないとと言う事。行為自体は汚くても私はそういう崇高な目的の為に頑張った。赤ちゃんはそうやって頑張った私へのコウノトリのプレゼントなのだから、赤ちゃんは汚くない」←難しい問題だし、同じ苦しみの人全てに適応されるわけではないあくまで彼女自身の彼女自身のみに対する考えだ。でも映画のなかの連中(および世間)が、淫乱だの誘っているだの言っている間に、ざっと3世紀ぐらい進んだ考えを見つけだしているのだ。そういう「必死さ」の表現がアカデミー賞を取っただけにあったと思う。私はそれが凄くうれしい。
[DVD(字幕)] 7点(2010-09-06 14:35:12)
93.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
妻投稿■最初の上陸シーン。説明不要。カメラは常に殺される、あるいは必死で銃弾から身を守ろうとする兵士の視点。音声も戦場で戦友が悲鳴を上げ、肉が引きちぎれ、球の乾いた音がピュンピュン入ってくる、これまた兵士の耳線(じせん)だ。さらに装備の重さや撃たれる痛みまで感じるような描写。観客は一人の兵士になって、戦場において「命令」の名の下に人は簡単に人生を断ち切られる(死ぬ…という表現にしようと思ったけどこっちにする)事を容赦なく突きつけられる。■この現実の下で、兵士たちが「ライアンのお母さんが可哀そうだから、息子を助けてあげて」というふざけた命令を遂行させられる本編が始まる…というコンセプトは、観客から見れば「映画としてふざけるな」というものなのだが、映画は観客に対し、そういう不条理やその他どうしようもない部分にとことんつきあってほしかったのだろう。■この映画は単純な反戦映画ではない。もしそうなら乱暴な憲兵や馬鹿な政治家、女性や子供へのレイプシーンが出てきただろう。この映画がそういうものではなく、敢えて「ふざけた人道主義」「そこから引き起こされる不条理」を描き続けるのは、戦死した一人一人の兵士たちへの敬意と鎮魂であり、往々にして戦争を、「閉塞感や不条理を無くしてくれる特効薬」だと勘違いする政治家や一般市民に対する警告なのだと思う。
[ビデオ(字幕)] 9点(2010-09-05 04:29:23)(良:2票)
94.  ヒトラー 最期の12日間 《ネタバレ》 
妻投稿■「おっぱいぷるんぷるん」とか「ちくしょーめー」とか「×××スターリン」とかうるせー旦那は放っておいて、再度レビュー、レビュー(元ネタがわからなかったらyoutubeへ^_^;)■私の友達に韓国系(お母さんが日本人)の女の子がいて、その子は竹島は日本の物だと考えているし、日本を勉強するために靖国博物館に行った事がある。人懐っこい高校生だ。でもその子が私に「最近インターネットとか本とか見ていると怖い」「『拉致問題で責任と取れ』と道端で暴力をふるわれた事がある」と言った事がある。「もし東海大地震が起こったら、関東大震災の時みたいにみんなが私を殺すんじゃないかと思う事がある」とも。「もしなんかあったら家にかくまってね」と言われて、私は「日本人は理性的で頭いい民族だからそんなことしないよ」と言ったけど、この映画を見て心配になってきた。■いや、日本人が理性的で賢い民族だと言う事には異論はないんですよ。そして、ドイツ人は日本人と同じくらい自動車などの科学技術でも文学でも哲学でも医学でもメチャメチャ優秀な民族だ。そして理性的で劇中のヒトラーやゲッペみたいに子供には優しい人たちであるはずだ。そんなドイツ人が揃いも揃って第三帝国に脳味噌を全部預けてしまったのだ。■あーあ、私はおばちゃんになった主人公みたいな言いわけ「知らなかった」を言う事が出来ない立場になった。私はルームメイトと一緒に育てている今4歳のチビに無理やり毒物を飲ませる羽目になるのか、それともパーティ会場で旦那風にいえば「おっぱいぷるんぷるん」な裸踊りをするのかはわからない。 でもそれを私にさせたのはDVDパッケージにあるような「戦争の狂気」ではなく「理性」(裁判員裁判風にいえば)「一般社会における常識」になるんだろうと思う。■「戦争の狂気でそうなった」というフレーズで逃げようとする主人公に「いや、これは狂気ではなく理性がそうしたんだ」と畳みかける結末。これが「あなたにも責任がある」と言われれば、「私には決定権はなかったわよ」で言い逃れられるが、「これは皆さんが狂ったわけではなく、極めて理性的に決めたのだ」という結末なので、多分誰も逃げられない。
[DVD(吹替)] 8点(2010-09-03 12:15:02)
95.  ジャーヘッド
妻投稿■人間は自分という存在に対し、絶対的な支配権がある。唯一殺しても罪に問われないのが自分自身であるくらいその自己支配権は絶大だ。当然「死ね」と言われて死ぬ必要もないし、自分の命を守るためなら「社会人の品格」なんて踏みにじっても問題はない。それが人間の自然だ。■でも軍隊の訓練はそういう自然を不自然にし、自己支配権を組織に全部渡してしまう作業だ。その時点で実は物凄く無茶なんですよね。そういう無茶をさせられた人間が、戦闘に巻き込まれなくてハッピーハッピーかというとそうでもなく、「自分自身が安全で、殺されたり殺さなくてもいい状況」を許せなくなってしまう。「人間兵器」に自己進化した人間の、なんかすごく悲しいものが描かれていたと思う。■でもそういう人間を作り上げる事で現代社会の繁栄と安全は成り立っているんですよね。結構重い問題ですよね。
[DVD(吹替)] 8点(2010-09-02 22:41:04)
96.  黒い太陽七三一/戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画が作られた1980年代後半は、731部隊の生き残りが捲いた惨劇、薬害エイズが問題になった時期ですよね。■ちょうどそのころ(1987年)生まれの私は、1940年代に日本軍が酷い事をしたのかしてないのか、不毛な議論に関わる気はない。しかし「戦争をする」と言う事は、人体実験云々を差し引いても、爆弾や化学兵器で誰かの手の皮がめくれて手が骸骨になったり、体が膨張してうんちと内臓が噴き出したり、かわいい男の子が解剖台の上で死んで(本物の)内臓をぶちまけると言う事だ。ネズミの炎上シーンや猫がネズミにたかられるシーンだって、空爆の下の建物や野戦病棟であり得る話だ。■でも今は「民主主義」で政治家を選んだ国民が、自分たちが選んだ国家元首が戦争を始めるのを、お茶の間でゆっくり鑑賞できる時代だ。この映画は異常でプロパガンダを多分に含んでいると思うが(それでもこの映画、中国共産党とはゆかりのない香港映画だし、人間ドラマとしてもさり気なく見せてくれるので、実はプロパガンダというよりも製作陣が「戦争の狂気」とやらに取りつかれた映画じゃないかと思う)、軍隊や戦争を(ある程度)肯定しながら「こういう気持ち悪い映画を作るのは反日プロパガンダだ」といってた私も、結局「死体を映してはいけない」という戦時宣伝部みたいにおぞましい存在だと思う。■私はこの映画を見た後でも軍隊や自衛隊は必要だと思うし、この映画を見た日本人が中国人に謝り続ける必要などないと思うが、狂気はいつでもうちらに向かって口をあけているのだという事、私たちはお茶の間で綺麗に編集されたニュース映像を見ながらその狂気を実現できる力を持っている事は自戒するべきだと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-02 12:58:55)
97.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!栄光のヤキニクロード 《ネタバレ》 
妻投稿■変更■実は、これは統合失調症の世界を描いた映画なんじゃないかと思う。もちろん野原一家が統合失調症という訳ではないが、世界観が統合失調症の世界をモチーフにしている事は間違いない。会社や近所が自分たちの悪口を言い、テレビのニュースでは自分たちの悪口が放送され、さらに自分と言う存在が劇画的で自分じゃないように映る様子。ラストの崩壊した世界観(ぶりぶりざえもんが大量に出てくるシーン)とかがその証拠だと思う。■そしてそれがロープウェイの上で器械をつけて、「もうおしまい。みんな元通りになるんだぞ。じゃ、そういう事で」というシーンと、その後現実世界の熱海商店街をひろしが眺める場面で、男色おにいさんが土産物屋さんで土産物を探すシーン(あれはひろしを探している雰囲気ではなかった)、現実世界の電車で家に帰ると、今まで自分を苦しめていたものが何もかも存在しなかった事になっているシーン、そして「人生、参る時もある♪ そんな時こそ焼き肉がある」というBGMに「安心感」という優しさが隠れている気がするのは気のせいだろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2010-09-02 03:18:52)
98.  ウィッチマウンテン/地図から消された山 《ネタバレ》 
妻投稿■題名からしてアメリカ版横溝ワールドを想像していましたが、子供向けSFストーリーです。ストーリーはありきたり、設定にひねりもなし…そういう映画でありながらかなりハラハラドキドキさせてくれます。カーチェイスやUFO追跡劇をやり続けるのに平坦で障害物もない砂漠は迫力面などで不適格だろうと思いきや、追跡者の乗り物の全容を敢えて見せないまま暗闇の逃避行を臨場感たっぷりに見せてくれますし、基地に乗り込むシーンもテンポが良くてしかも無理がなく、なんかうちら夫婦でもヒーローになれそうな気になっちゃいました。設定やストーリーを無駄に難解にして結局は観客を舐めきった「話題作」が氾濫する中、この映画は「ありきたり」と蔑まれながら、実は観客をどう楽しませるかいろいろ思案している、ほのぼのとした小さな発展途上国で作られたようないいにおいのする映画です。■ただ途中「名前を言うのも恐ろしい例のあの映画」ほどではありませんが非常に短い作中時間で夜と昼がいつのまにか逆転しているシーンが2回ありました。まさかエイリアン格納庫には「夜の帝王」が待ち構えているのではないか…そんな不安が一瞬よぎりました。
[DVD(吹替)] 8点(2010-08-25 23:33:50)(笑:1票) (良:1票)
99.  2012(2009) 《ネタバレ》 
妻投稿■いやー、結局のところ、チベット仏教でもマヤ文明の神様でもなく、偉大なるローランド・エメリッヒという神様が持てるすべてのパワーと犠牲を払って与えてくれた「主人公の旦那が妻とよりを戻すきっかけ」でしょうね(笑)。でも「主人公が笑える」=「観客が笑える」になるとは必ずしも限らないのがこの偉大なるエメ様にはわかっていらっしゃらないらしく、無意味に行きずりのメンバーが死んでいきます。その横暴さたるはワンピースでゾロやウソップを殺したり、るろ剣で操や左之助を殺したりするような凄まじさ。まあ、エメ様は何回も合衆国や地球を滅ぼしているので(…の割には合衆国誕生物語も作っている)、そうした横暴さも当たり前なのだと思います。もう誰もエメ様を止めようとは思いませんから、気のすむまでやりたい放題やってください。■ええ、最後にこれだけは大声で言わせてください「ハハハハ、見ろ! 人がゴミのようだ!!」
[DVD(吹替)] 5点(2010-08-24 14:08:47)(笑:1票)
100.  センター・オブ・ジ・アース(ブレンダン・フレイザー主演) 《ネタバレ》 
妻投稿■「小説の映画化」「ドラマの映画化」「実話の映画化」「アニメの映画化」というのはあったけど、最近は「ブログの映画化」というものがあって、挙句の果てには「ジェットコースターの映画化」かい!!!! どうせだったら「東武伊勢崎・日光線前面展望の映画化」とか出ないかなあ。■それはともかく、私は3Dどころか5Dくらい行っちゃっていると思う東京科学博物館のドーム型立体映像で、「地球の内部とマントル」とかいう映像を見ているので、こんな地底世界はまずあり得んという予備知識を持って見てしまうし、水も岩も化石もいかにもネズミーランドあたりのアトラクションのジオラマっぽくて、要は世界の全てが主人公を殺さないようにうまく仕掛けられている感じがする。■となると、これは「テレビで見るアトラクション」と言う事で、うちら夫婦を登場人物に自己投影して楽しむ事にするけど、それなら出来としては酷くもない。特に磁石岩の場面は「浮遊感」という分野に新たな要素を付け加えたんじゃないだろうか。■だが、そういう楽しみ方をしようにもガイドのお姉さんの服装は許せん。あれはアトラクションゲートをくぐると現れるネズミーランド職員で、「ツンデレ要素」を加えたガイドという設定に見えるんだけど、あの服装、あの谷間のサービスを、夫婦でアトラクションを楽しもうとした私たちの前でやる行為は万死に値する。ホラ、旦那は私とではなくガイドと楽しもうとしているし(-_-;)
[地上波(吹替)] 5点(2010-08-23 19:37:22)(笑:1票)
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