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あろえりーなさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 4669
性別 男性
年齢 41歳

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1001.  黒い雨 《ネタバレ》 
皆さん書かれている通り、風呂場で髪が抜け落ちる様を目撃するシーンはもの凄くぞっとしますね~。原爆が投下された広島の光景をリアルに描いた点も勿論秀逸ですが、なによりも原爆症の大変さを世に知らしめるという教育的観点からいってもこの作品には有意義さがありますよね。そりゃ確かに、今村さんの作品の中では異色かもしれませんよ。だけど、それでも自身が監督されたというのは、他の誰も撮らないから、自分がやってやるんだ、後世に伝えなきゃならないんだっていう、そういう使命感みたいなものがあったからなんだと思いますね。もの凄く重たい作品ではありますが、見応えは十分です。ただ、武満さんの音楽は正直言ってストレートすぎるかな、という印象も持ちましたね。画であれだけ恐ろしさが存分に出てるのに、さらに音楽であんなに煽らなくても十分じゃないのかなぁと。
[DVD(邦画)] 7点(2008-12-30 21:47:01)
1002.  トレーニング デイ 《ネタバレ》 
この作品の一番の持ち味はやっぱりリアリティですよね。アロンゾはとんでもない悪徳警官で、後半からジェイクは彼に闘いを挑む事になるわけだけど、もしこの作品にリアリティが欠けてたら、ただの安っぽい勧善懲悪ハリウッド映画で終わっちゃってると思うのよね。だけど撮影場所も実際のロスのもの凄く治安の悪い区域で、それもギャングも本物出して撮影してる。そしてまたデンゼル・ワシントン扮するアロンゾもキャラとして嘘くさくなく、ジェイクを説得しようとするその屁理屈も、いちいち不思議な説得力があって思わず納得しちゃいそうになる。そういうリアリズムを持つ背景としてあるのは、デンゼルの俳優としての力量も勿論あるわけだけど、そういう真っ当なキャラを作るために、きちんと一人の刑事の成り立ちを考えてキャラ作りしているからに他ならない。つまりは、アロンゾ自身は、元々はジェイクと同じように、正義感溢れる真っ当な刑事だった。だけど潜入捜査をやっているうちに、自身も段々と悪に踏み込むようになってきて、そしてついには逃れられず、それが常態化してしまった。こういうプロセスは現実に、大いにあり得ることじゃないかと思うのよね。それで法を盾にして、いつしか自分が王様みたいな気持ちになってしまう。そういう人間の内面のリアルな様を、有能な俳優がリアルに演じ、リアルな場所で演じているからこそ、例えば親友殺し&金銭ネコババのあまりに理不尽な展開や、ジェイクがゴロツキに殺されそうになる時、いとこの財布を持っていたから助かるというご都合主義展開も、そういう「映画的嘘」を「映画的リアリズム」が凌駕してるから、この作品は緊迫感を持った一級のサスペンス映画として成り立ってるんだと思う。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2008-12-28 23:21:33)(良:1票)
1003.  タクシデルミア ある剥製師の遺言 《ネタバレ》 
映像表現がもの凄く斬新でして、内容も含め、今までに見た事もないようなタイプの作品だなというのが正直なところ。なんといいましょうか、超現実と現実のせめぎ合い、あるいは混沌とでもいいましょうか。例えばオエ~オェ~とゲロを吐くシーンなんかは、その吐き方が実に漫画っぽくて下らないんだけど、でもやっぱり見ていて気色悪いなと思うし、○液をピュっと放出してそれがお星様になるシーンなんて、その発想自体があまりに馬鹿馬鹿しいんだけどでもやっぱり見ていて気持ち悪いなぁ、て感じる。伸びきったスライムみたいになっちゃった超デブのお父ちゃんが銀紙のままチョコ食いまくるシーンもめちゃ笑えるんだけど、息子の自己剥製シーンは見てると嫌悪感を抱く。そういう下らない超現実と、グロテスクなリアルの一体感。ストーリー自体は親子3世代に渡る話で、心を通わせるような台詞もほとんどなく、つまりはアイデンティティ追求型の内へ内へと向かっていく作品。だからソフト面でもハード面でも、一般的な映画とはかけ離れており、一言で言い表すと「究極の内省型お馬鹿グロテスクムービー」とでもいえばいいだろうか。
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-27 01:14:01)(良:1票)
1004.  ウォーリー 《ネタバレ》 
いや~、さすがはピクサーですね。毎回見る度に思いますけど、彼らが作るアニメーションは、人間の原初的な部分、心の一番奥深いところに訴えかける力を持ってますよね。もぅ~、とにかくウォーリーが可愛いのなんの。「ウォーリーくん、こっちおいで~」と呼んで思わず頭ナデナデしたくなるような、そんなキュートさ。ラストで彼の記憶が喪失してしまったのか、と思いきや、再び蘇り二人で手をつなぐシーンで、私の目から汁が2滴ほど垂れ落ちてきてしまいました。きっちり感動させてくれる、憎い演出ですよまったくもぅ!ただ、宇宙船に乗り込み、ぶよぶよのマシュマロマン状態になった人間がわらわらと出てくるシーンあたりから話が少々中だるみしている様な気がします。中盤をもっとシェイプアップして笑える要素を多く散りばめたらさらによくなったかな、と思います。なにはともあれ、このロボット達は私たちにいろいろなことを教えてくれます。さぁ皆さん、手をつなぎましょう!視野を広く持ち、自分の力で道を切り開き、そして心に思いやりの草を植えましょう!もちろん、体を動かす事をお忘れなく。あぁ!文章にすると、なんて陳腐で説教クサい代物になってしまうのでしょう、、、。でもこの作品はそれをストーリーで伝えてくれるから、全然説教クサくないんだよ!とにかくこれだけは言える。ピクサー社は今、世界で最も良質なアニメを作り出すスタジオです。たとえディズニーに飲み込まれても、彼らの精神は全く変わっていなかったことに、私は安堵の胸を撫で下ろしたのでした。
[映画館(吹替)] 7点(2008-12-04 22:05:33)(良:2票)
1005.  ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 《ネタバレ》 
前作はいい意味でも悪い意味でも低年層向けと言う感じでしたが、今回は割とダークな色合いを深めてより大人向けな作風になってますね。格段によくなったなと思えるのは「見た目」。1作目は全体的にセット臭い感じがしたものですが、今回はどのシーンも絵画の様に美しく、壮大であります。ただ戦闘シーンは独創性に欠けるなと思うし、登場したアスランの説明もいまいちよくわからない。甲乙両方ありますけど、次への期待も込めて7点ということにしておきましょう。このシリーズで僕が一番気に入ってるのは、イギリスの現実世界からナルニアの世界へと移行するその様がとても素晴らしいって事。本作では地下鉄から美しい海と遺跡のあるナルニアへとシームレスに展開され、そしてまた冒険から帰って始めの地下鉄へと戻る。出発の時の「これからなにが始まるんだろう」というわくわくした感覚と、帰還した時の「あぁ、冒険はもう終わっちゃったんだ」というなんともいえない切なさ。この感覚が見事に表現されていて、これぞファンタジー映画の醍醐味だな、と、ふと童心に戻る自分がいるのでした。
[DVD(字幕)] 7点(2008-11-27 22:55:22)
1006.  旅情(1955) 《ネタバレ》 
デヴィッド・リーンといえば三大歴史大作ばかり取り上げられて、この作品みたいな芸術性に乏しい小作品はあまり語られることはないですけど、しなしながらシンプルでいて見事に男女の愛を浮かび上がらす本作のスタイルは特筆に値します。ベニスへと一人旅でやってきたジェーンの視点で見通される、その街の美しさ。ジェーンは確かに一人で旅をしていますが、すでにそこにはこの作品を見る観客という名の同行者がいるわけです。見ているこちらも、一緒に旅をしている様な気分になる。独身中年女性の、あのなんともいえないわがままな感じが凄くリアルだし、レナートの方も、いかにもイタリア人らしい性格でこれまたリアリティがある。そういうリアルさがあるからこそ共感が出来るし、共感が出来るからこそラストの列車でのシーンは感動する。これ以上に、こんなにも切なく、それでいて爽やかなゆきずりの愛を描く作品を私は知らない。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-23 00:54:29)(良:1票)
1007.  地下鉄のザジ 《ネタバレ》 
主人公の少女は快活で自由奔放な性格でありますが、この作品自体も彼女の性格に負けず劣らずの自由奔放な作りとなっています。その作風たるや真に奇想天外予想外。1秒先の展開も予測不能で、シュールでオシャレでポップでキッチュ。アートでありながら、内容はからっぽという、他に類を見ない作品です。一番好きなシーンは、昔のサイレント映画風に早回しで繰り広げられる「おいかけっこ」のシーン。本当に楽しく愉快で、正直、90分まるまるザジのおっさんのおいかけっこでもよかったと思うくらい、ずっと見ていたいシーンでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-14 17:45:14)
1008.   《ネタバレ》 
パーティの席で窃盗をしてしまい、それがバレて冗談で済ませようとする展開や、娘の目の前で警察に連行されるパパの姿など、「詐欺師の哀れみ」が前面に出ていてなかなかぐっとくるものがあります。そして終盤の歩けない少女との出会い。シンプルでありながら、ツボはちゃんと押さえてる。「詐欺師は家庭を持ってはならない。孤独でなければならない」と主人公のおっちゃんは鉄則を語ってましたけど、彼自身、娘がいたが為に、不自由な身を持つ少女に共感を得ずにはいられなかった。完全にワルになりきれなかった男の話。詐欺師とは、金と引き換えに、人間性を失う職業。彼は金を捨て去る代わりに、もう一度人間性を回復しようとしたものの、時既に遅し。ああ、日本全国の詐欺師たちに一度は見てほしい作品。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-14 17:25:20)
1009.  つぐない 《ネタバレ》 
ちょっとブライオニーおばちゃん!あんた自分の小説の中で二人をハッピーエンドにしたからって、罪をつぐなったことにはならへんやろ!と思わず叫んでしまいそうになったが、しかしまぁ、よくよく考えてみりゃ、子供というのは純粋無垢であると同時に残酷な面もありますからな。ここまで大事ではなくても、大半の人が子供時代に誤解やら悪戯やらで、無実の人を貶めちゃった経験というのがあるんじゃないでしょうか。しかもそういう経験というのは、いくつになってもずっと記憶に残ってるものなんですよねぇ。私にもいくつか思い当たるフシが、、、、。いやそれにしても、この作品の映像表現には本当に並々ならぬセンスと気概を感じますな。イギリスのお屋敷における庭園の残酷なまでの美しさ。それはセシーリアとロビーにとってはまさに桃源郷の様でもあり、降り注ぐ木漏れ日は二人を祝福すると同時にそれが長くは続かないのだということを予期しているようでもあります。そしてまたブライオニーにとっては少女の無垢さと残酷さとを表している様。また、ブライオニーが個室の暗闇に浮かぶ妖しいライトの光に向かって歩んでいくと、そこからぼぅっと浮かび上がる二人の行いを目撃するシーンなど、もの凄く如何わしい感じが伝わってきてとてもいいですね。戦争時代になると一転して画面は暗く冷たい色調となり、例の長回しのシーンなんかはロビーの出口の見えない絶望的な心情を表現しているようで、これまたため息もの。そんなわけで、映像表現のよさをいちいち取り上げていたらキリがないよと言うほど、どれもこれも凝った作りになってます。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-20 18:34:52)(良:1票)
1010.  夜を楽しく 《ネタバレ》 
心地よい上品さと適度なお下品さが見事に一体となって、「幸福な笑い」を観る者に提供してくれます。この作品の楽天的なスタイル、昔のハリウッド映画にはこういう見ていていい気持ちにされてくれる様な、幸せなノリがありましたよね。100kmも泣き続けるドリス・デイやら、機会仕掛けの悪趣味ベッドやら、誤って産婦人科に駆け込むロック・ハドソンやら、思わずニヤリとさせる展開がまたよろしい。画面二分割&三分割、ベッドに始まりベッドで終わる、など、当時としては先鋭的なセンスの良さも光ります。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-10-15 23:42:31)
1011.  アメリカン・ギャングスター 《ネタバレ》 
作品の一貫した冷徹なトーンと、黒がしまった褐色の色調がとても格好いいです。盛り上がりに欠けるとか、アクションが足らないとか言う意見もありますが、この作品にそういうドンパチやサスペンスは不必要でしょう。そういうものが入って映画的になったら、この作品が持つ大人な雰囲気、あるいは全体に漂う切ない雰囲気は失われてしまう。実話ということですが、このフランク・ルーカスも実在の人物だそうで、彼が麻薬によって手に入れた資産の額にただただ驚くばかりです。仲介業者を通さず自身で直接東南アジアから買い付け、純度100%のどこよりも良質な麻薬をどこよりも安く売りさばく。扱っている品物がアレなだけで、その様相はまさにハーレムにおける資本主義の王なわけですね。ギャングなんだけど、スーツを着た、もの凄く商いの才を持つ人物。超リッチで家族も大事にしようと努めるフランクと、妻と裁判中の冴えない警官であるリッチーとの対比。フランクは仕事を奪われた仲介業者から妬まれ、リッチーは汚職まみれだった警官達から疎まれる。憎しみ、恨み、妬みが築かれたものを壊していく中で、最後に残ったのはリッチーの信念だけであった。善も悪も渾然ドロドロであるどうしようにない現実をリアルに描きながらも、彼の正直さ、正義の力がこれほどポジティブに訴え出るラストの説得力は、全てが創作のシナリオでは生み出せない実話ならではの賜物であると思う。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-28 01:08:54)
1012.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 
純粋なアトラクション映画ですから、余計な雑念は捨てて乗り物に乗った気分で鑑賞しましょう!戦闘中の軍隊と「やつ」の中を縫う様にして地下鉄に駆け込むシーンや、「やつ」のお子さん達と必死で追いかけっこするシーン、そして斜めに崩れたビルの中でベスを救出するシーンなど、素晴らしい臨場感で画面に釘付けになりました!ただ、不満な点もあります。墜落したヘリから3人だけ助かるのはご都合に感じましたし、その後の、せっかく小出しにして緊張感高めてた「やつ」が突然出てきて全身を曝け出し、こちらの方をかわいい面丸出しで見下ろすシーンはなんだか遣る瀬無いです。それにしても、凄まじい勢いで吹っ飛んできた自由の女神の頭部に周りにいた人が集まり、ケータイで写真撮ってるシーンは何とも言えない皮肉というかユーモアを感じてしまいました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-27 23:30:29)
1013.  アニー(1982) 《ネタバレ》 
いやはや、、、、アニーを初めとする子役達の見事なミュージカル&演技。なんと早熟、おませなんでしょう。アニーや大統領と一緒に皆でトゥモロ~の歌を唄うシーンは見ていてぐっとくるものがあります。「私が信じるものは金と権力だけだ!」という大富豪のウォーバックス氏も、アニーと過ごすうちに段々と顔がほころんでくる。怖い顔だったのにしまいには濡れた子犬みたいな目つきでアニーを可愛がる。アニーはいつどんな時でもくったくのない笑顔を皆に振りまく。背丈も全然違う二人が仲良く手をつないで階段や廊下を歩く。この「少女とおじさんの愛」は、見ていてなんだか癒されるものがある。笑顔は人を幸せにし、幸せは人を笑顔にする。底抜けにポジティブな、良心的チャイルドムービーの王道です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-20 01:07:20)(良:3票)
1014.  ボーン・イエスタデイ(1993) 《ネタバレ》 
「8つの言葉」で自分を才女に見せるテクや、憲法の歌を披露するシーンなど、観ていて実に愉快。「世の中金だけじゃない」という一見して綺麗事に聞こえてしまうお決まりのテーマを、この作品はちゃんとストーリーで説得力を持ってみせてくれる。わいろをバラされたらたまったもんじゃないハリーは、「いくらほしいんだ」とやはり金の力で封じ込めようとするもポールに「正義」が一番大事なんだと教えられる、あの下りが実に壮快です。最初はただのおばかさんだった彼女が段々と知的になっていくその様がうまく演じられていたと思うし、気の利いた台詞も多く、大人が楽しむコメディ・エンターテイメントの良作。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-19 00:39:27)(良:1票)
1015.  ティム・バートンのコープスブライド 《ネタバレ》 
モノクロの生者の世界と打って変わって、死者の世界は賑やかで色鮮やか。死んでる奴らの方が「生き生き」としてるフシギ。ふむ。死後の世界があんなだったら、死ぬのも悪くはないな、な~んて思っちゃいました。それにしてもコープスブライドのラストは実に切ない。普通のハリウッド製アニメだったら、当然彼女も幸せになって終わるはず。そう、いい人は幸せになる権利があるから。だけど断腸の思いで彼女は蝶となって去っていく。もしコープスブライドがハッピーエンドで終わったら、善人はみんな幸せになって終わりだから、見終わった人は「あ~よかった」で終わっちゃう。だけどこういう終わり方だと、ずっと心に残り続ける。皆ハッピーエンドもいいけど、切ない思いを胸に秘めてしっとり終わるのも、それはそれでいいものです。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2008-09-17 01:17:35)
1016.  蝋人形の館 《ネタバレ》 
あのパリス・ヒルトンが脳天ぶっ刺しの壮絶な最期!どうせ彼女は脱ぎ役だろうと思って観てたんで、予想外の展開に思わずにんまり。ただ単に血やドロドロがたくさん登場するだけで「痛覚」がないスプラッターホラーが氾濫する昨今、この作品には、例えば指チョンパやら、かかとへの刃物奇襲やら、見ていて「痛い」と思わせるシーンがあり、映像としての力もちゃんと備わってる。それに適度に笑いの要素もあり、グロと笑いとの掛け合わせ及びそのバランスが抜群である。館全体が蝋で出来ていて、終盤炎が広がるとどんどん館が溶けていくという発想がまず素晴らしいし、それを見事に映像化したことも凄い。テンポよくサクサク進むし、B級ホラー物ではこの上ない良作&力作です。
[DVD(吹替)] 7点(2008-09-14 01:51:42)(良:1票)
1017.  ボルサリーノ 《ネタバレ》 
いや~、アラン・ドロンのスーツ&帽子姿がとても格好いいです。笑っちゃうぐらいキザったいんですけど、スターとしてのオーラというか、画面映えがしますよね。機関車トーマス風の軽快なテーマ音楽も小気味よい。時期的に考えて、やっぱりアメリカンニューシネマのフランス版を作ろうとしたのかな。銃撃シーンの音&撃たれ方が実にハデで、独特の持ち味が備わってました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-10 21:39:10)
1018.  ロンリーハート(2006) 《ネタバレ》 
この作品の監督さんが、ジョン・トラボルタ扮するエルマー・ロビンソンの実の孫なんだそうな。そんでもってこの殺人カップルもやはり実在の人物をモデルにしているという。そのせいもあってか、とても骨太で「魅せるサスペンス」に仕上がってたと思います。なによりもこのカップル二人の演技が素晴らしい。行き当たりばったりで人を殺しちゃう殺人鬼の内面が見事に現れている。映画とは「覗く」ことだ、という言葉がありますけど、本当に殺人カップルのデスロード人生を覗き見しているような気分になる。勿論彼らの行いに対して共感する事は出来ませんが、それでも人間というもう一つの宇宙のある一面をこの作品は見事に表出していた様に思います。良作ということで7点献上。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-07 23:12:42)(良:1票)
1019.  スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー 《ネタバレ》 
フランクが最初に書き出す建築のデッサンがもうすでにアートですよね。ちょっと1枚もらって部屋に飾りたいぐらい。彼の建築作品はぱっと見た感じ、ピカソのキュビズムやらデュシャンの階段を降りる裸体などといった近代絵画を思わせるようなフォルムなんだけど、フランクは古典の絵画を持ち出して、そこからコンストラクションを抽出する。「私は絵の構成を、建築の構成として見る」のだと。人間が本来持っている美的感覚、バランス感覚を見いだし、それを利用する。こういうところに、他の建築家とは違う、彼の独創性の源泉があるように思います。劇中にも、「感情の三次元化」という言葉が出てきましたけど、彼の作品は一見すると奇抜ですが、よく見るとちゃんとバランスがとれてる。直線しか無い現代建築や、あるいは曲線しかないガウディみたいな建築のように対極ではなく、直線と曲線が半々としてある。野心的な美術館に野心的なスペースを作りながらも、今までのような美術館らしいスペースも作る。審美性も機能性も両立させようとする、プロフェッショナルな姿勢というものがよく現れてる。それはいわば、エモーションとロジックの掛け合わせであり、彼は教科書のやり方を逸脱しながら、なおかつ新しいルールを自分で作り、美しいフォルムを生み出す。これぞまさに真の芸術家そのものだといえるでしょう。新しいものには常に批判がつきまとうが、それを行うリスクを恐れない精神、誰にも負けたくない、競争心が強いんだと吐露し、出来上がった自分の作品を見て、恥ずかしいと思ってしまう。一人の人間としてのフランク・ゲーリーも興味深い。いろいろと示唆に富んだ作品でしたが、一番印象に残ったのは、監督シドニー・ポラックがぽろっと言っていた「才能とは病である」という言葉、その考え方でしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-02 22:45:05)
1020.  捜索者 《ネタバレ》 
ラストのデビーを家に送り届け、それを見届け去っていくジョン・ウェインの後ろ姿はとても印象的でしたね。残酷描写うんぬんという意見がありますが、私はむしろその逆で、惨殺一家の死体は映さない、スカーのとどめのシーンも映さない、イーサンの仲間が殺されるのも音だけで表現するといった様な、残酷に映りそうなシーンは極力見せない、紳士的アート的な見せ方だったと思います。こういう古典には、映画とは単に映しまくるだけではなしに、本来映さないことでよりうまく表現する力があるんだよ、ということを今に伝える要素があるように思えます。インディアンの差別描写といった意見もありますが、実際にこの当時というのは、白人の人はインディアンに対してそういった偏見というか、考え方があったんでしょう、それをそのまま描いてるだけであって、それは別に差別描写とは言わないような気がします。しいていえば、コマンチのスカー役の俳優が、誰がどう見てもインディアンではなく白人であるという点が気になります。この当時の映画というのは、例えばマーロン・ブランドが某作品で日本人役をやり、我々がそれを見て違和感を覚えるのと同じで、やっぱり先住民族が見たら「ぷっ!なんじゃこいつ」と思っちゃうんじゃないでしょうか。最後まで飽きずに見る事は出来ましたが、私はどうにも主人公イーサン・エドワーズの心理というものがよく掴めなかった。ジェフリーをおとりにするような事をしたかと思えば、彼に財産を託そうとする。デビーはもうコマンチの人間だと言って殺そうとしたかと思えば、最後には抱いて助ける。人間とは複雑なものだよと言われればそれまでですが、やっぱりどうにもよくわからない。私は西部劇の最高傑作とは思いませんが、見所の多い作品であることは間違いないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-01 23:04:38)
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