1021. ガン・ホー
今は亡き山村聰さんが日本人企業家として出てきます。なのに、けっこう全編に渡って日本に対する勘違いが激しい作品です。普通のサラリーマンが川の中で沐浴したりしません(苦笑)。でも、海外に進出した日本企業を通して、カルチャーギャップが面白く描かれた作品だと思います。観てない人は一見の価値はあると思いますよ。 7点(2002-07-03 10:46:25) |
1022. ガンジー
長いです。でもその時間を感じさせない、圧倒的な迫力があります。R.アッテンボローって人は、役者としては一流ではなかったけれど(「飛べフェニックス」とか「大脱走」の印象でものを言ってます)、監督としては一流の作品をたくさん作りました(でも90年代前半まで)。で、この作品ですが、ベン・キングスレーがすごい!まさにうり二つです。「なんであんなにそっくりなの?」と思ってしまいました。その彼が淡々と熱演しています。非暴力不服従を押し通すその精神力に圧倒されます。いつの世でも存在する、テロでしか解決を見つけられない人間によって、ガンジーの運命は終わるわけですが、全編に渡り緻密に描かれた人間模様は、まさに大河ドラマと言えるのではないでしょうか。戦争と平和について考えてみたい人、歴史を深く勉強した人は必見です。 8点(2002-07-03 10:42:23) |
1023. 風とライオン
舞台が西アジアなので、どうしても「アラビアのロレンス」と比較してしまいます。砂漠の映像の素晴らしさは「アラビア」、登場人物への感情移入のしやすさは「風」だと思うのですが、いかがでしょう?ショーン・コネリーは007をやめてからの方が断然好きなんですが、この作品もベドウィンの族長を好演してますね。現実問題として無理だったんだろうけど、ぜひとも彼とルーズベルトとのからみを観てみたかったです。 7点(2002-07-03 00:39:44) |
1024. ガープの世界
観念的な原作を映画化すると、どうしても違和感が出てしまいますが、本作は映画として充分楽しめると思います。ジョン・リスゴーの役が最高でしたね。それにしても(←口癖(笑))、アメリカの銃社会はなんとかなりませんかね。気にくわないとすぐに引き金ひいて解決しようとする、その考え方。 8点(2002-07-03 00:34:05) |
1025. メトロポリス(2001)
ビデオで2回観ました。ごめんなさいです。6に近い7点です。アニメーションやCGに手が掛かっているのは充分伝わりました。でも、主人公のケンイチ少年の台詞回しがしょぼくて、最後まで感情移入できませんでした。それと最近、10数年ぶりに「銀河英雄伝説」の正編を見続けていたせいか、ロボット刑事が"ロイエンタール"に見えてしまい苦笑しました。独裁者の世界征服の野望、擬人化されるロボット、民衆の反乱(これはクーデターとは定義できません。レボリューションです)などなど、ストーリーを面白くする要素はたくさんありながら、絵の描写に力点が置かれすぎて、最後までまとまりなく終わってしまいました。個人的にはロックの描き方をもっと前半控えめにした方がラストのスイッチを押すシーンに重みが出たと思うのですがいかがでしょうか? 7点(2002-07-02 21:52:56) |
1026. 探偵[スルース](1972)
登場人物はイギリスのシェイクスピア俳優2人だけですね。まさにがっぷり四つに組んだ演技が見ものです。マイケル・ケインの変装も見ものですね。ローレンス・オリビエのシニカルな演技もよかったなあ。オチを楽しむというよりも、そこに至るまでの2人の駆け引きを見るのがとても楽しい作品です。ま、舞台が元だから、映画にしてはあまり動きがないというのは仕方ないのかな。 8点(2002-07-02 10:14:05) |
1027. 脱走山脈
オリバー・リード演じる主人公はイギリス人捕虜です。ふとしたきっかけから、ドイツの動物園で象の世話をすることから話がはじまります。空襲があり象を疎開させることから脱走を決意し、スイスを目指してアルプスを越えることになります。戦後20年以上経ってしまった街の風景を、この映画のために変えてしまったロケは見ものです。全編に渡って響くフランシス・レイの音楽が戦争映画とは思えないさわやかな感じを醸し出して、おとなの童話という印象を与えてくれます。澄み渡るアルプスの雄大な風景に響く銃弾が虚しいですね。せっかくドイツ人兵士と主人公が仲良くなれたのに、戦争の悲惨さはこういう場面でひしひしと印象づけられると思います。象の彼女は大活躍でしたね。 8点(2002-07-02 09:00:00) |
1028. カサブランカ
ハンフリー・ボガードが渋いです。確かに作られた時代が時代ですから、ラストの飛行場のシーンで模型がちゃちに見えるのは仕方ないですが(苦笑)、それを差し置いても好い作品ですよ。バーでのピアノの弾き語りが好いですよねえ。"As Time Goes by"大好きです。好きな女性を救うために奔走するリック、格好いいですね。あそこまで自分ができるだろうかと思ってしまいます。なれると好いな。 8点(2002-06-30 11:24:49) |
1029. 太陽の帝国(1987)
「生意気なクソガキが(笑)様々な経験を通して大人への道を歩く、その途中に戦争があった」というおとぎ話ですね。それを象徴するのが、修理中の零戦の脇で火花が散る中、少年がパイロットに向かって敬礼するシーンと、長崎の原爆が遠くの空に夫人の魂を連れ去るシーンですか。エンディング・クレジットがスクロールするところでバックに流れる賛美歌は印象に残りますね。ついつい、あの部分だけ何度も観返して(聴き返して)しまいます(笑)。それにしても(←口癖(笑))、スピルバーグはP51マスタングが好きですねえ。収容所で少年に翼を振って挨拶するシーンと、「プライベートライアン」でラストにタイガー戦車を吹っ飛ばして乱舞するシーンが、妙に重なってしまいます。ところで、驚いたのはあの少年が、「コレリ大尉のマンドリン」でパルチザンのリーダーになっていたという事実!時間の流れを感じてしまいます。 8点(2002-06-30 01:30:50) |
1030. カサンドラ・クロス
リチャード・ハリスが渋いです。皆さんおっしゃるとおり、今の目で見ると、列車の脱線シーンとかの特撮は"ちゃち"ですね。でもストーリーとしては面白いものがあるので、リメークを見てみたい気もします。 7点(2002-06-26 21:12:24) |
1031. カイロの紫のバラ
基本的にウディ・アレンの作品は好きではないんだけど、これは別です。ミアって美人ではないんだけど、この映画ではとても可愛い女性に感じました。退屈な日常から抜け出して、夢のような世界へ行ってみたい人は楽しめると思うんですけどね。 7点(2002-06-21 11:00:49) |
1032. スコア
最近のデニーロの映画にしては、マシな方でした。最後のどんでん返しは誰もが予想することでしょう。でも、なんだろうなあ。自分が求めるデニーロらしさに合わないから評価できないのだろうか?それとも、デニーロ自身を過大評価していたのだろうか?「ミッション」の頃のようなエネルギッシュな感じを求めるのは酷ですか?ストーリーそのものはまあまあなんですが、過去のデニーロ作品に比べて"インパクト"という点で、どうしても評価が厳しくなってしまいます。 7点(2002-06-03 08:30:48) |
1033. ザ・ダイバー
なんなんだろう?最近のデニーロの映画を観ても、以前ほどの感動がないんです。彼の出演作品では「ディア・ハンター」が最高傑作だと思っているので、それを基準にすると、今回の「ザ・ダイバー」はどうしてもそれより2枚は劣ってしまいます。実話に基づいていると言っても、映画化されれば演出がなされるのは当然だし、他にも切り口はあるでしょう。ダイバーという仕事が大変なものであることはわかるのですが、後半の審問のシーンに至る過程で、あの上司が主人公の黒人を排斥することに、どうしてこだわりを持っているのかがよくわかりませんでした。だから、デニーロがいかに演説をぶっても、なんか空回りしてしまった感じです。デニーロだからと言って飛びついても、なかなかいい作品に出会えない・・・・う~ん、難しいですねえ。 7点(2002-05-24 12:11:08) |
1034. オデッサ・ファイル
フォーサイスの原作を映画化したものは、その緻密さを描ききれないものがたくさんあり、ほとんどが原作を越えられません。この作品もその一つになってしまいますね。私が評価できるのは「ジャッカルの日」くらいでしょうか。「オデッサ」の場合、冷戦のさなかに書かれたものであるから、その辺をどう描くかがポイントになっていると思うし、ナチスの残党の話でいえば、「ブラジルから来た少年」の方が面白かったですね。 6点(2002-05-24 11:56:10) |
1035. A.I.
私の場合、前半がちょっと消化不良でした。テディが出てくる辺りから、興味が出てきました。あのクマのぬいぐるみは、ホントに健気で、ジーンときました。いい味出しています。 6点(2002-05-12 22:57:13) |
1036. 王様と私(1956)
エンターテイメントとして楽しめば面白い作品です。ユル・ブリンナーの遺言ビデオ"Don't smoke!"を思い出します。 7点(2002-05-09 17:06:02) |
1037. F/X 引き裂かれたトリック
楽しかったですね。主役のブライアンはちょっとマイケル・ケインに似てません?それから、もうひとりのブライアンは、悪役をやったり、「コクーン」では一転していい人だったりね。ゴールデングラブを受賞したけど、亡くなったのでは?やっぱり酒がいけなかったのかな?それと体重。映画は、二重三重のどんでん返しがあって、面白かったですね。「特殊効果っておもしろっ!」って感じです(笑)。 8点(2002-05-08 02:28:04) |
1038. エクソシスト3(1990)
我がジョージ・C・スコットの出演作として、ある程度期待して見たんだけど、ちょっとがっかりしました。老刑事としての味は出てたんだけど、悪魔の力と対抗するにはああいう方法しかなかったのだろうか? 6点(2002-05-08 02:01:34) |
1039. 英雄の条件
映画の予告編を観たとき、観たいなと思った映画です。サミュエルの敬礼の意味が何なのか知りたかったからなんですが。同じ軍事法廷ものとして、なぜかメグちゃんの「戦火の勇気」を思い出してしまいます。そこで、トミーとデンゼルを比べてしまう。法定シーンに関しては後者の勝ち。問題を作るきっかけの戦闘シーンに関しては前者の勝ち。で、敬礼の意味は理解できなかったです。私がベトナム人だったら、返礼しないと思う。 7点(2002-05-04 17:39:34) |
1040. 栄光のル・マン
この作品と「グランプリ」は、この時代を代表するレース映画ですね。マックイーンが格好いいんですが、やっぱりマシンのかっこよさと森の静けさが好対照をなしていて、時代の最先端を行っていたメカと、大自然という素材とが、なぜか融合していたように感じます。スパ・フランコルシャンにしても、ル・マン・サルテサーキットにしても、はたまたニュルンブルクにしてもホッケンハイムにしても、ヨーロッパのサーキットは森がよく似合いますね。 7点(2002-05-04 17:30:16) |