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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1369
性別 男性
自己紹介 ※他のSNS等に合わせてニックネーム変えました。(2024.2.28)

①製作者の映画愛を信じて0点は付けません。(0点級の作品は鑑賞中止してしまうのでレビューが書けないとも言えますが)
②レビュー作品に「あらすじ」がない場合は率先して書いてます。
③最近時間が出来たのでレビューが長くなりがちですがお許しを。

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101.  ARQ 時の牢獄 《ネタバレ》 
最近、洋画邦画を問わずに様々登場しているタイムループもの。その中にあって、本作はユニークな存在と言って良いでしょう。  目覚める度に同じ時間を繰り返す、というのはタイムループものの定番。そして、ループに気付いた主人公は、自らの生きるべき場所を目指して一歩ずつ歩んで行く。これもまた定番。そして、その過程でタイムパラドクスが複雑に絡んで来る。本作も多分に漏れず大筋としては同様の展開を見せてくれます。  ただし、多くの作品ではループに気付いているのは主人公だけ。ところが本作では、関係する者が一人ひとり次第に(自然に?)ループに気付いていく。それ故、主人公が望むタイムパラドクスは容易には生じない。(あ、最近邦画でもこのパターンありましたね)そして、ついにはタイムループの中心は主人公から別の人物へと移行してしまう。この先どうなってしまうのか?  意外性のある展開に大いに楽しませていただけました。佳作との思わぬ出会いに8点献上します。が、邦題の副題はいただけないな。確かに「ARQ」ではまるで何のことだか判らないタイトルですが、これって「牢獄」なんでしょうかね?  それから問題の「ARQ」ですけれど、あれを見てタイムマシンと言うよりも昔懐かしい回転ドラム式のスキャナ(ファックス)を思い出したのは私だけでしょうか?(そこそこの年齢の方限定ネタ)
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-08 00:06:06)
102.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》 
映画「シャイニング」の続編、と言うよりも小説「シャイニング」の続編「ドクター・スリープ」の映画版と言った方が、幾分か理解しやすいのではないかと思われる作品ですね。  確かに、既に多くの方がレビューされているとおり映画版「シャイニング」へのオマージュ、若しくはS・キング及び映画版「シャイニング」の熱烈なファンへの気遣いのような要素は感じますが、やはり映画版「シャイニング」とはかなりテイストの異なる作品であることは間違いなく、映画版の続編と言い切るのには少なからず無理があります。  ただし、だからこそ長尺の本作を大いに楽しむことが出来ました。映画版前作を未見であれば尚更のこと、サイキックとモンスターのバトルを楽しめるSFサスペンス作品になっているのではないでしょうか。  正直なところ、映画版「シャイニング」の続編は必要ないと思っています。あれで完結。だからこそ不朽の名作になり得るように思えます。しかしながら、映画版の続編的位置付けをもって作られてしまった本作。にも関わらず、ここまで小説版続編の実写版と映画版の続編を巧みに絡み合わせることに取り組んだ作り手の方々に対し、素直に称賛の拍手を送りたいところです。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-01 14:24:33)(良:1票)
103.  M3GAN ミーガン 《ネタバレ》 
プロットそのものとしては少なからず既視感のある、ホラーと言うよりエンタメ色の強いSFサスペンスですね。  ミーガン誕生までの流れは、SF的には荒唐無稽と言いますかご都合主義が過ぎる気がします。いっそのことミーガンありきの設定でも良かったのかも。試作失敗だとか既製品の廉価版開発の遅れだとかのエピソード抜きで、会社に秘密で3人の技術者が極秘開発していた超高性能AI搭載ロボットがありまして、みたいに。それだと薄すぎるかなぁ?  でも、両親を失った幼女の悲しみ、救いを求める心、そして擬人化した「物」への依存というメンタル的な流れは丁寧に語られていると思いますし、何だかんだ言って(個人的には)「嫌な女」っぽく表現されていた叔母が、姪の心の移ろいによって本当に大切なものを見つけて行くあたりは、薄くはあるものの良質なヒューマンドラマであるとも思えます。  終盤までは「何だよ大人たちはどいつもこいつもクズじゃないか!悪ガキもざまーみろ。ミーガン頑張れ!」みたいに作品世界に入りつつ、終盤には「ミーガンはヤバイよ。頑張れブルース!」みたいになっている。結構感情移入してしまいました。  ネットワークを通じてスマートスピーカーに移り住んだミーガンの「心」は、既にケイディを守るというミッションを離れ完全に「人間憎し」へと変化しているのでしょうか?それとも更に進化し「感情」を手に入れているのでしょうか?続編が気になります。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-01 12:43:12)(良:2票)
104.  search サーチ 《ネタバレ》 
正直なところ、冒頭のPC画面のみによる語り出しには抵抗を感じました。日頃からスマホよりPC中心にネットライフに勤しんでいる自分ではありますが、他人が操作するPC画面では字幕を見る余裕もなく展開してしまい追い付くのがやっと。もし映画館で観ていたら酔ってしまったかも。そういう意味では、熟練の映画ファンの方であっても、PCはイマイチ馴染めないという場合にはオープニングで「NO!」かも知れませんね。  ただし、本作独自のその手法に慣れてしまえば寧ろそのスピード感が心地良く、いつの間にやら作品世界に没入していました。一種のPOVとでも言いましょうか、アイディア一発勝負のこの演出方法は、二番煎じ三番煎じとなると上手く行かないような気がしますが、こと本作においては大成功と言って良いかと思います。  もっとも、PCやスマホの技術が今も尚日進月歩の現代においては、近い将来には極めて懐古的な作風になってしまうことも確かでしょう。旬のうちに楽しむのが正解かと思われます。  そして肝心のストーリーですが、個人的にはヴィックの行動に十分意外性を感じて驚けましたし、マーゴットの安否についてのサプライズ的展開もさり気なく挿し込まれていて良かったと思います。ミステリー、サスペンスとして見応えを感じました。スケープゴート的に登場する娘の叔父やネットフレンドへの疑惑も上手く盛り込まれていたと思います。尺の短さ故に深味という意味では物足りなさがないこともありませんが、逆に展開が早くて大いに惹き込まれました。  まさに、観た後素直に「面白かった!」と言えた佳作に8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-21 11:03:28)
105.  孤独なふりした世界で 《ネタバレ》 
人口1600人の街で図書館に勤め住人との交流もあったであろうデル。しかし彼は孤独だった。そして、ある日突然の住人死滅。彼は真に孤独になった。しかし、それは彼が心のどこかで求めていた孤独だった。けれども、その孤独は彼の心の隙間を決して埋めてくれるものではなかった。  おそらくは善意であれ悪意であれ差別的な出来事もあったのでしょう。母親との生活も満たされたものではなかったようです。住人死滅以前の孤独は彼が作り上げた孤独。住人死滅後の孤独は望む望まざるを問わずに降りかかった孤独。真に孤独な状態は彼の真意ではなかったのだと思います。  それでも貫いた孤独。如何に善行を積もうと「するべきこと」を全うしようと、彼の心は決して満たされてはいなかった。彼は認めないまでも、住民死滅後の孤独も彼が作り上げた孤独の延長に過ぎなかったのかも。  そこに突然訪れたグレース。一見して彼とは全く相入れないキャラクター。彼も彼女の存在を認めようとしなかった。何故なら彼は孤独であるべきだから。しかし、同情にかこつけて彼は彼女を受け入れる。彼は本当の意味での人との交流をずっと求めていたから。  終盤のサプライズは蛇足のようでいて蛇足ではないでしょう。外の世界の不純さとデルの世界の純粋さの対比。二人に未来はないのかも知れませんが、創られた理想郷よりも人としてありのままに生きて行くことが出来る荒廃した世界の方が、二人に幸福を約束してくれるのでしょう。  思いがけない佳作に出逢えました。限りなく9点に近い8点を献上します。  邦題は原題の優れた意訳とも思えますが、個人的には直訳で良かったのではないかと思います。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-15 17:16:50)
106.  コンティニュー 《ネタバレ》 
最近流行の(と言いたくなるぐらい散見されますね)タイムループもの。シチュエーション的にはタイムループの定番スタイルを採っていて、ゲーム仕立てに演出することで主人公が死にまくる(時として結構グロく)にも関わらず悲壮感は皆無。基本的にコメディと言って良いかも知れません。主人公が作品中で80年代アーケードゲームに興じるなんてのは結構好きな演出です。  物語の核となる秘密のマシンについては、その理論が科学的根拠に基づいているようで結構アバウト。なので、本格的なSFタイムループものとして受け止めてはいかんのだと思います。あくまでもエンタメ作品。ありえねー!と叫びたくなるような主人公の活躍ぶりも、これでいいのだ!と理解するべきかと。  テーマ性を前面に押し出した本格SF作品ではなく、あくまでも殆ど悪ふざけに近いノリのコミカルアクション作品として観る限り、非常に楽しい時間を過ごせました。  主人公の愛息役の子役が何とも可愛らしく良い表情でした。でも、個人的にはナオミ・ワッツ様の変わらぬ美しさに出逢えたことが一番の満足点。それもあって甘めの8点献上です。  ちなみに、ラストはあれで良いかと思います。ハッピーエンドもバッドエンドも説明的で野暮になっちゃうでしょう。説明が破綻してしまうでしょうし。(そこに至るまでに相当破綻してはいますが)
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-15 11:19:05)
107.  ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 《ネタバレ》 
既に「1」のレビューアーさんが書いていらっしゃいますが、私も幾つかのヒッチコック作品のエッセンスを感じました。勿論、模倣ではなくオマージュとして。  ヒロインを広場恐怖症とすることで古びたアパートメントを極上の閉鎖空間に仕上げ、あたかも舞台劇の如く空間としては限定しながらも奥行と深さを感じさせてくれる演出。色彩感覚を混乱させるようなインテリアの数々と、より一層その効果を高めるカメラアングルや照明。そして何より、総ての出演者が確実に役を演じ切っていることによって惹き込まれる作品世界。ひさびさに上質なスリラーを楽しませていただけました。  強いて残念な点を挙げさせていただくとすれば、物語の展開としては非常にオーソドックスであること。必要以上に奇を衒うことのない展開は寧ろ好ましくもあるのですが、意外性という点では特筆すべきものはないかなと。伏線の数々もある程度想定可能なものが多かったのではないかと。そして、種明かしの核とも言える真犯人であった少年の犯行動機にしても、少々強引と言うか、連続殺人犯の卵とも言うべき人間の心理としては直球過ぎるような。  とは言え十分に見応えのあるスリラー作品であることは間違いなく、迷いつつも8点献上とします。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-13 18:02:33)
108.  ハリガン氏の電話 《ネタバレ》 
いかにもスティーブン・キング原作と納得の作品。一人の少年の成長を描いたヒューマンドラマとして登場人物の人間模様を描きつつ、ファンタジー、或いはホラー風味もしっかりと効かせた展開、良いですね。  憎しみのあまりその対象の死を望むと実現してしまう。これは単なる偶然か?それとも今は亡きハリガン氏の超自然的な力によるものなのか?明確な種明かしのない結末は如何にもキング作品。そのことに焦点を当て過ぎるとオカルトホラーになりかねない。ギリギリのところで踏み留まって、ある意味曖昧にしておく。このあたりの匙加減が絶妙です。  原作未読ですが、おそらく読めば本作の魅力が増すことは間違いないかと。個人的には、キング作品は原作の方が優る場合が殆どと思っています。が、本作の場合は映画化しても作品の魅力は損なわれていないと感じます。8点献上。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-12 18:40:29)
109.  バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー 《ネタバレ》 
観るべきかどうか大いに逡巡しつつも観てしまいました。が、思わぬ収穫。実に楽しい時間を過ごせました。  アマプラでは「G」となっていますが、幼きお子様と見るのは忍びない下ネタ満載のフレンチギャグ。てか、結構イギリス風だったりアメリカ風だったり、完全にフレンチとも言い切れない笑いのツボ。いずれにしても不謹慎な不道徳ネタ(トム・クルーズネタとか幼児ネタとか)も含め、個人的には大いにハマりました。  セドリック役の俳優さんが実は意外な程イケメンでマッチョだったり、妹役と恋人役の女優さんがとっても魅力的だったり、少々イカレタ親友たちや、セドリックのお父さん役、親友のお母さん役、大御所俳優役と、登場人物も大いに魅力的ですね。  恐いもの見たさで観た作品でしたが、思わぬ佳作に出逢えました。フレンチコメディ好きの方に加え、レスリー・ニールセンさんとかマイク・マイヤーズさんのお馬鹿作品がお好きな方にもお薦め出来るかも。甘めの8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-08 11:33:26)
110.  沈黙の戦艦 《ネタバレ》 
夜中にCSで放映していて、懐かしさもあって睡眠時間を減らして鑑賞。ひさびさにフル尺で観ました。  思えば「刑事ニコ/法の死角」で一目惚れし、次作の「ハード・トゥ・キル」で益々セガールアクションに夢中になったのは30年以上前のこと。そして、その後2作を経て主演5作目の本作で決定的に彼のファンになりました。  無敵。いいですね。それが最大の魅力、大抵の作品では滅茶苦茶強いヒーローでも何らかの理由で窮地に陥り、下手すると致命的な傷を負ったりして、けれどもそこから復活してリベンジみたいなのがお約束ですが、セガールさんは達人級の武道で敵を全く相手にしない。ラスボスのジョーンズさんだって目潰し&脳天串刺しの刑。途中負った傷だって、おねーちゃんに介抱してもらったら後は痛い顔ひとつ見せません。素晴らしい。ヒーローにピンチなし。個人的に一番求めるところです。  数えきれないほどの「沈黙シリーズ」第一弾にして最高峰。正直なところ、時代が進むにつれてセガールさんは武道よりも銃火器に依存するようになり、本作で輝いていた魅力は次第次第と薄れてしまいます。それだけに本作は最高。賛否両論あるでしょうけれど、個人的には何度観ても大いに楽しめる1本です。実際相当回数観てますが。  ちなみに下世話な話で恐縮ですが、巨大ケーキから飛び出すエリカ・エレニアックさん。とってもキュートで魅力的なんですが、いきなりのトップレス姿の胸は本物なのでしょうか?時代的にはCGってことはないでしょうけれど特殊メイクに見えてしまいます。その後の姿を見る限りそれほどボリューミーではないような?単なる着痩せ?何度観ても謎です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-12-14 21:06:45)
111.  金星ロケット発進す 《ネタバレ》 
スターウォーズ風に流れる冒頭のタイトルとクレジット。1959年ですよ。スターウォーズの1作目は1977年製作。本作の方がだいぶ先輩です。  CGや特殊効果が現在のようにふんだんに使われていなかった時代、今の目線で見てしまえば学園祭レベルのクオリティかも知れませんが、アイディア勝負、デザイン勝負のセットやミニチュアモデルの造形は素晴らしいものばかりですし、あくまでも当時目線という前置き付きではありますが、全編を通じてSF作品としての魅力が満載です。しかも、きっちり人間ドラマも盛り込まれている。  そして、東西冷戦時代、大国が核開発に鎬を削っていた時代を背景に、地球侵略を目指していた金星人が核開発に失敗し絶滅してしまうという明確でシニカルな反核テーマが語られます。  1950年代から60年代に思いを馳せつつ、現代にも通じる物語を楽しめる贅沢な作品。日本初の国際派女優と称される谷洋子さんが主役級で出演している貴重なSF作品ということで、+1点の8点献上します。  それとこの邦題のセンス、かなり好きです。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-11-27 14:16:55)
112.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 
ストーリーそのものは決して目新しいものではなく、王道を行くゾンビ映画。なぜ?どうして?は極力省き、と言うより敢えて語らず、只管ゾンビによるパニックを描き続ける。視聴層を意識しているのか、やたらリアルに血生臭くはない。「健全なゾンビ映画」とでも言えば良いのだろうか。  これが韓国発というのがある意味驚き。韓国映画であれば、色調も明るさも落とした中で悲劇が凄惨に描かれるようイメージしてしまうが、本作はどこか湿度が低く青空の背景が妙に似合っている。されど、コメディではない。純粋にホラーかつ人間ドラマ。それも決して軽々しくなくリアルに描かれている人間ドラマ。ひさびさに約2時間の尺で見応えのあるゾンビ映画を観ました。  細かく観れば粗と言うか気になる点がないこともありませんが、本作はゾンビ映画としての粗は気にするべきではない作品。スピード感に溢れた展開に身を任せて、シンプルに楽しむべき作品ですね。面白かった。エンディングもgood!8点献上します。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-11-12 23:42:12)
113.  ザ・スイッチ 《ネタバレ》 
これ、普通に面白いですね。残忍に殺しまくってるのに可笑しい。コメディって分かってるから冒頭のカップル惨殺シーンも引かずに見れちゃう。可哀そうだとか、痛そうだとか全く感じないです。  それは全体通して言えますね。「コメディ」という免罪符の下に、スプラッターと言うかスラッシャーと言うか自由に盛り込めていて、結構残酷でもマジなホラーと違って目を背けないで済んでしまう。ホラー系コメディ作品の他にはない魅力、楽しみ方とでも言いましょうか、ゾンビだろうがサメだろうが、コメディのエッセンスをふりかけるとグロければグロいほど残酷シーンが爆笑シーンに転じてしまう。そんなことが言えそうに思えます。  この監督さんの他作でも感じましたが、随所に光るウィットやお笑いセンスは特筆ものだと思います。個人的にはこの手のホラーが大好物ということもあって甘めの8点献上です。  ちなみに、原題も邦題も結構ストレート系ですが、原題の方がひと捻りあって作り手のセンスを感じます。原題直訳の方が良かったのでは?何と訳すか迷うところですが。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-25 15:17:45)
114.  ラン・ラビット・ラン 《ネタバレ》 
これはサラの幻影か、妄想か?それともアリスの亡霊のなせる業か?そのどちらとも受け取れると同時に、どう見るのかによって大いに評価が変わりそうな作品ですね。個人的には、全体通じてサラ目線で描かれていることもあり、語られているのはあくまでもサラの世界だと思いました。  幼き日に妹を散々苛め、挙句の果てには殺してしまった。それは紛れもなく狂気のなせるものであり、彼女自身に反省や自戒の念はないのだと思います。ただ、そうは言っても、サラにとって妹の死はどうにも振り払うことの出来ない悪夢となって脳裏に染み付いており、歯止めとなっていた父親の死に加え、愛娘が妹と同年齢になったことを契機に再びその狂気が頭をもたげて来たのでしょう。最早ミアはアリス。ミアが自らをアリスと呼ぶのは、ミアにアリスを求めるサラの幻影と思われます。  ラスト、元夫さえも殺してしまったサラは窓辺からアリスがミアを死に誘う場面を目撃しますが、勿論それも幻影でしょう。既にミアを殺してしまっているのか、それとも逃げ惑うミアへの殺害衝動が幻影となっているのか。明確に語られないので判断は難しいところですが、そこに至る以前の様々なシーンから、サラに僅かに宿る母性が殺すことは押し留めたのではないかとも思えますが、それは希望的観測に過ぎないかも知れません。  冒頭のサラの夢はトラウマそのもの。妹を殺してしまったことへの後悔の念なのか、それとも自らも死のうとしたものの助かったのだという弁明的な念なのか。観終わった後、いろいろと反芻する楽しさの味わえる作品に対し、そして、一見ジョディ・フォスター似、サラ役のサラ・スヌークさんの鬼気迫る演技に対し、8点献上します。  ちなみに、サラに対して心を閉ざすミアが被る手作りのウサギのお面。庭に迷い込んだウサギ同様、かつ、妹の名前がアリスなのですから、登場するウサギには「不思議の国のアリス」のイメージが重なります。それに限らず、「ドニーダーコ」や「インランド・エンパイア」など、ウサギが象徴的に登場する作品がありますが、欧米ではウサギそのものに何か特別の意味があるのでしょうか?日本では飛躍とか子沢山とか+イメージが多いような気がしますが…。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-22 15:02:05)
115.  キャッシュトラック 《ネタバレ》 
無敵!死なない!ファンのお望みどおりのジェイソンが見られる本作。只管スカッとしたい人にはある意味お薦め。多少のあるある感は無視して、ただただ集中あるのみ。  ストーリー的にはクライム・サスペンスの王道を行くようなシンプルな構成。意外性はほぼありません。思ったとおりの展開というか実に想定内です。強いて言うなら、ジェイソンの正体がギャングのボスだったこと。この際、元特殊部隊員だろうがCIAエージェントだろうが武道の達人だろうがあまり関係ないのですが、被害者も悪党だったとは。そこは意外、というか残念でした。  それでも惹きつけられる。やはりその理由はひとえにジェイソン様々。カッコいいですよ、ホントに。いつかは衰える時期が来るかも知れませんが、脂の乗り切ったアクション俳優である今こそ、より多くの作品にチャレンジし続けていただきたいと願うばかりです。  ちなみに元ネタは未見です。ジェイソンが出ないこのストーリー。しかも仏映画。少なからず興味津々。しかも、元ネタの英題が「CASH TRUCK」なのですね。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-08 22:48:21)
116.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
クロエ・グレース・モレッツさんの変わらぬ可愛らしさ見たさに観た続編。基本的には期待通り前作同様に楽しめました。  超人的強さと可愛らしさと下品さの同居するヒット・ガールの魅力は相変わらず最強ですし、彼女が途中普通の女の子らしく生きようとする際の姿には更なる魅力も。そして、キックアスことデヴィッド君のヒーロー願望には前作以上に感情移入し難いところもありますが、次第に彼も成長しミンディを諭すことさえ出来るようになるとは。  強いて言うならば、敵役を始末する過程で愛する家族や大切な仲間が殺されてしまうというお約束的な展開は、物語的に避けられなかったのでしょうけれど、少々ストレート過ぎな感は否めないと言ったところでしょうか。極めてオーソドックスでした。同じくお約束どおりに仲間の愛犬が助かるというくだりは歓迎ですが。(あの場面で犬が犠牲になってたら大いにマイナスポイント)  ちなみに、大佐がジム・キャリーさんと気付かずに観ていた自分が恥ずかしい。  エンドロールの後に流れる、敵役がサメに〇ンポを食われながらも生きているという状況からして「3」は作れそうですね。現時点で「3」の製作は未定かと思いますが、もし製作されれば勿論マストです!
[インターネット(字幕)] 8点(2023-10-03 12:25:03)(良:1票)
117.  シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX(TVM) 《ネタバレ》 
前作で大っぴらに「to be continued」と銘打っていただけあって、完全な?続編かつシリーズ総集編。ユニークなアイディアのサメ映画で始まった本シリーズも、ついにSFアドベンチャー作品として?完結です。  確かに、前作と言うよりもシリーズ全編を観ていないと意味不明な作品。否、全編見ていても前作からのSF風味増量に馴染んでいないと理解困難かも知れませんね。  しかも、そこで語られるタイムパラドクス論には些かと言うか大いにと言うか齟齬があります。語ってる登場人物たちもスタンスぶれぶれです。なので、理詰めで観ようとか理解しようとすると混乱するだけです。只管に言葉の遊びとかビジュアルとして楽しむのが正しい見方だと思う次第です。  そういう意味で大いに楽しめました。笑えるし、なんならホロリと出来ないこともない。最早サメ映画と言って良いかどうか判らないところですが、「サメ映画界」に偉大な足跡を残した名(迷)作サメ映画として語り継がれるでしょう。  打ち上げご祝儀的に+1点して8点献上します。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-09-19 14:37:02)
118.  グッド・ナース 《ネタバレ》 
実話ベースの作品は、悲惨な話程、実話であることの恐ろしさが先んじてしまい映画としての素晴らしさが隠れてしまうことが多いように感じていますが、本作に関しては一切そんなことは感じませんでした。  まず、エディ・レッドメインとジェシカ・チャステインの演技が素晴らしい。鬼気迫る不気味さを時折り見せるエディが心底恐い。エディへの感情と正義心の間で揺れ動くジェシカが演じる儚くも力強い母親もまた素晴らしい。脇を固める俳優陣もそれぞれに味わい深いのですが、主演の二人が突出していると感じました。  そして物語そのもの。これが実話?被害者数の多さの異常さもさることながら、そこまで被害が拡大したことの背景にある病院の裏の顔 が恐ろしい。決して大昔の話ではなく、しかも世界をリードする先進国家での事件。実に恐ろしいことです。  更には、結局は明らかに出来なかった犯人の動機。作品では「誰も僕を止めなかったから」と呟きますが、それは作り手の病院批判であって、チャーリーの本質はそこにはないように思えます。類似の事件は我が国でも起きていますが、共通するものがあるのだとすれば、より一層身近な恐怖を感じざるを得ないところです。  比較的淡々と進む物語。2時間という尺は長過ぎるとも感じますが、ある意味未解決の実話を描くにはまだ足りないとも思えてしまう深い闇の物語でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-09-09 15:00:23)
119.  ブレット・トレイン 《ネタバレ》 
原作は未読なのでシンプルに本作のみの感想です。  ひさびさに大いに笑えたアクションコメディ。と言っても大笑いではなく、全編通じてクスリとさせてくれるお洒落なコメディ。コテコテのアメリカン・コメディではないところがいいですね。  伏線回収だらけというのもまた愉快。なるほどと思わせてくれる過去の出来事とのリンクがあるかと思えば、小物を使って見え見えの無理やり感ある回収もあったり、矢鱈と多い回収ぶりですが回収の仕方も逐一工夫されてて飽きない。  一昔前の外国人目線による日本人のキャラや街の風景とかも、今更そりゃないだろというレベルで確信犯的に持ち込んでるところが楽しいです。挿入曲もまたしかり。  監督の日本愛なのか?それともブラピの日本愛なのか?ちょっと歪と言うか歪んだ愛かも知れませんが愛されるということは嬉しいものです。ラストの大事故を筆頭に只管荒唐無稽で非現実的な作品ですが、だからこそ手放しで楽しむべき作品でしょう。  作り手からの愛されてる感とラストを締める真田広之の存在感に+1点の8点献上します。  (蛇足)どう考えても「ブレット」じゃないでしょ「バレット」でしょ。映画とは関係ありませんがGibsonの「DOVE」を昔は「ドブ」と呼んでましたけれど、今では「ダブ」か「ダヴ」が普通だなぁということを思い出したりしました。邦題を命名した方が作品内の日本観を反映して懐古的にローマ字読みにしたのであれば、それはそれで深くて有りかも。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-08-25 00:11:34)
120.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
不気味なオープニングで観客の方向感覚を少々狂わせておきながら、いきなりの白昼堂々粗暴空き巣犯のカス3人組登場。冒頭シーンの印象は薄れて観客は一気にカス憎しへと。  そのカスが単なる金持ち狙いから弱者狙いにシフト。観客は益々カスどもに嫌悪感。そして強盗実行。こんなカスだからいきなり番犬を殺してしまうかとヒヤヒヤしたけれどカスにそんな度胸なし。だからって、これ決して動物に優しい訳じゃない。無知なカスがどうせ人間用だろう眠剤使って即眠させてるんだから下手すりゃワンちゃん即死。やっぱカス。  そして侵入。昼間の空き巣同様の横暴ぶりに観客の怒りは増長するばかり。亡き娘の思い出のビデオを流しながら眠る盲目の老人に観客の思いは高まる。さあ早く目覚めてカスどもを始末してしまえ!  まずは一人。良し!躊躇は要らない!さあ次はどっちだ。一見可哀そうな生い立ちのカス女か?知的で優し気に見えるカス坊ちゃんか?追い詰めろ追い詰めろ頑張れ爺ちゃん!  ところが、あれ?地下室に誰かいるよ?厳重にロックして大金隠してるんじゃないの?何隠してるの?ここで観客啞然。ちょっと待って爺ちゃん!あんた悲劇の独居老人じゃなかったの?  と、このペースで書くと駄文長文が際限なくなってしまいます。自粛。  見事に感情をコントロールされてしまいました。全く感情移入も同情も出来ない素人強盗団。悲劇の極みだったはずの退役軍人の極悪ぶり。登場人物に共通する倫理観の破綻と自らの行為の根拠なき正当化。それでもまだ老人援護の気持ちがわずかに残っていたのに「レイプはしない」というまたしても浅はかな自己正当化を耳にして揺らぐ観客。  細かな点では皆さんのご指摘もあるように粗さのある脚本や設定ですが、この大筋の部分の感情のコントロール(勿論この程度ではコントロールされないという方も多いとは思いますが)が本作の最大の醍醐味ですね。  いろんな意味で諸手を挙げて称賛は出来ないものの、サスペンスホラーの佳作として8点献上です。  ワンちゃん、助かったかな?きっと現場周辺を捜索した警察に保護してもらえただろうな。  (追記:蛇足です) この爺ちゃんは戦争で負傷して失明してしまった訳で、その後10年以上は経過しているだろうとは思えるものの、嗅覚や聴覚が失った視覚を補って余りあるほどには研ぎ澄まされてはいないと思うのです、が、靴の匂いで複数犯であることを察知する程度には鋭い訳で、室内に自分以外の者が居れば匂いで分かるでしょうね。香水の文化のある国の人たちだけに尚更。だからすぐ横をすり抜けたりすれば匂いで判りますって。それから、あんな静かな空間だったら、ひそひそ話だって聞こえますって。ドントブリーズという割には、その辺りの本筋とは関係ないのかも知れない程度の部分の演出が雑に思えました。その辺無視した方がスリリングで良いのかも知れませんが。
[インターネット(字幕)] 8点(2023-08-14 15:06:48)(良:1票)
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