Menu
 > レビュワー
 > 飛鳥 さんの口コミ一覧。6ページ目
飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384
>> カレンダー表示
>> 通常表示
101.  刑事コロンボ/溶ける糸<TVM> 《ネタバレ》 
トリックや推理が頭抜けているいるわけではないが、ドラマとしてとても面白い。 野心家の医師、患者の博士、野心家の医師を疑い博士を心配する看護婦の人間模様がわかりやすくしっかり描けているので、物語に入っていきやすい。 コロンボが犯人にこれほど怒りを露にするのは珍しく、冷徹な犯人との対決色が強くて見応えがある。 ただ、手術スタッフにも監視されているのに証拠の糸をどうやって手にしたのか? さらに気づかれないようにコロンボの白衣に隠すのはマジシャンでもあるまいし少し無理がある。
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-28 21:02:58)
102.  刑事コロンボ/二枚のドガの絵<TVM> 《ネタバレ》 
美術評論家のデイルにつきまとうコロンボのしつこさったらない。 キレたデイルが疑うなら調べてみろと差し出した鍵を恐縮しながらちゃっかり受け取るコロンボ。 こういう何気ないユーモラスなシーンがたまらない。 聞き込みで下宿の女家主が余計なことばかりしゃべってコロンボがイライラするシーンもそうだ。 マシューズコレクションを相続するエドナにはまったく欲がなく、デイルの欲深さを更に際立たせる。 デイルがエドナを犯人に仕立てようとなんとかコロンボをミスリードしようとするのに、コロンボはまったく乗ってこない。 その噛み合わないやりとりがコントのようで笑える。 ジタバタする犯人を完膚なきまでにやっつけるラストも爽快。
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-21 01:02:52)
103.  刑事コロンボ/死者の身代金<TVM> 《ネタバレ》 
空のバッグ、銃の角度、口径の小さい銃、車のシートの位置などの小さな疑問を手がかりに、誘拐を装った殺人であることを看破するコロンボ。 妻の動機が立派過ぎる夫への嫉妬というのは少し軽い気もするが、それでもコロンボの従兄弟の例えを使った分析になんとなく納得してしまう。 コロンボが無理をしてレスリーの飛行機に乗り込んで操縦桿を託されるシーンがとても楽しい。 敏腕なる女弁護士との知恵比べは証拠が見つからず迷宮入り寸前だったが、継母と娘の葛藤を利用しての大逆転はお見事で、このシリーズの長所が存分に出ている。 『殺人処方箋』に続くパイロット版だが、次作からのシリーズ化が決定するのも納得の出来栄え。
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-14 19:35:51)
104.  ジュラシック・パーク
映画館で2回見た記憶があるが、ストーリーがわかっている2回目でも迫力があって楽しめた。 リアルな恐竜を表現したCG技術にも感心。
[映画館(字幕)] 8点(2013-10-03 19:31:47)
105.  愛してる、愛してない...(2002) 《ネタバレ》 
『ミザリー』とはタイプが違うけど、妄想女にストーカーされる恐ろしさ。 事前情報なしで見たのでてっきりラブロマンスと思っていたら、とんでもないサスペンス。 アメリのイメージにすっかり騙されてしまった。 脚本のうまさに感心し、薬で描いた画の余韻に浸って自然とその先の物語が思い浮かぶ。 後半のナゾ解きを確認したくて前半を見直してみたけど、よくできたパズルのよう。
[DVD(吹替)] 8点(2013-09-21 23:31:11)
106.  サイドウェイ 《ネタバレ》 
小説家志望で超マイナス思考の高校教師と本能だけで動くような女好きの売れない俳優。 この対照的な中年コンビのダメっぷりが実にいい。 ダメ男にも嫌悪感を催すタイプと憎めないタイプがいるが、特にマイルズは後者のほうか。 傷心のマイルズを励ますつもりが傷口に塩を塗りこむようなジャックの無神経さが笑える。 マイルズに降りかかる不幸もマヤのようないい女ならすべてチャラにできそう。 人生の折り返し地点を越えて夢もかないそうにない冴えない男に生じた希望。 救いの見えるラストが後味のいい余韻をじんわりと感じさせてくれる。
[DVD(吹替)] 8点(2013-09-19 01:46:08)
107.  穴(1960) 《ネタバレ》 
穴を掘っていく過程を長回しでじっくり撮っているのでとてもリアル。脱獄メンバーのわざとらしいキャラ紹介の類はなく、メンバーの経歴にもほとんど触れずにあくまで脱獄する現在に焦点を当てている。『大脱走』のようなエンターテイメント性は排して、葛藤、疑惑、裏切りといった人間ドラマを丁寧に描く。BGMも使わず、とにかくリアリティにこだわった演出で『大脱走』とは対極にある印象。  ガスパールの妻が訴えを取り下げて脱獄する理由がなくなったことから、究極の選択を迫られる。ガスパールの立場なら仲間を裏切っても仕方ないと思わせるような設定が見事。所長との2時間の面会がどんなものだったかを明確には描いていないことが、いろいろイマジネーションを広げてくれる。 偵察用の小さな鏡を裏返したときに映った大勢の看守の姿は衝撃的。裏切られた仲間に感情移入して、湧き上がる殺意に思いっきり共感してしまう。疑われたことに対して憤ってみせたウソの演技がまた憎々しい。裏切った事情は汲めても、この迫真のウソ演技が主人公に対する嫌悪感を抑えきれなくしてしまう。せめてウソがもう少し下手だったり動揺が見えたら少しは救いがあったのに。 その突き放したようなところがフランス映画っぽいおもしろさではあるが。非常に余韻の残るインパクトのあるラストで、しばらくその余韻に浸ってしまうほど。  しばらくして再鑑賞しても、やっぱり面白い。 リアルで出会った平気で嘘をつく詐欺師のような男を思い出してしまった。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-03 22:30:32)
108.  スミス都へ行く 《ネタバレ》 
いかにもアメリカ映画らしい内容。 巨悪に立ち向かう田舎出の誠実な青年。 純真な子供たちも青年の力になる。 主人公をバカにしていた秘書がその誠実さにうたれてサポートするようになるというロマンスも。 大逆転で正義が勝ってハッピーエンド。 アメリカ人好みのアイテムがテンコ盛り。 大逆転したのは最後のペインの自白というのが都合がよすぎて物足りない。 それでもこれほどストレートに理想主義で迫られると、その流れに身を委ねて楽しめる。 そんなにうまくいくかよと意固地になるのも窮屈なので。 議長が中立を保ちつつ大人の包容力を醸し出していたのが印象に残った。
[DVD(字幕)] 8点(2013-08-01 22:59:40)(良:1票)
109.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 
人間の本質に迫る黒澤映画の代表作の一つ。 普遍的なテーマを扱っているので、今観ても古くは感じない。 最初に予備知識なしで観たときは、あれ?これって芥川の「羅生門」というより「藪の中」だよねと疑問に思った。 元々の脚本が「藪の中」をベースにしたもので、それが短いので「羅生門」の設定等を加えて仕上げたことを後で知って納得。  事実としてはっきりしているのは、武士の死体とその妻が強姦されたということ。 その事件の真相が証言が食い違って、誰の話が真実なのか判然としない。 意図的にウソをついているのか、それとも無意識にバイアスがかかっているのか。 一つのはずの真実が人間を通すと何通りもの虚像を伴って描き出されてしまう。 今でも裁判でこんな感じになることもありそう。 芥川の小説では突き放した感じで終わっていたけど、映画は赤ん坊をめぐって救いのあるラスト。
[DVD(邦画)] 8点(2013-07-29 22:55:55)
110.  シュウシュウの季節 《ネタバレ》 
文化大革命という大きなうねりの中で、無垢な少女が汚い大人たちに翻弄されて汚れていくさまが切なくて痛い。 性描写も含め、社会的弱者の悲惨な状況を生々しく描いている。 故郷へ帰りたい一心の少女の気持ちを利用して、体だけ弄ぶ男たちには殺意を覚える。 唯一シュウシュウを思いやったラオジンが、シュウシュウを射殺して自らも命を絶ったのはどうにもやるせない。  ラオジンがシュウシュウのために作ってやった露天風呂が棺おけがわりになるのが皮肉。 それにしてもラオジンはもう少しなんとかしてやれなかったのか、その無力さがはがゆい。 あそこを切断されていなければ、男として少女を愛し守り切れたのかもしれない。  自己中心的で他人を平気で踏みにじる、不正に満ちた混乱の時代。 今でも信じられないような中国発のニュースを耳にするが、現代中国にも社会の歪みとして残っているようだ。 映画の余韻で、一党独裁体制の弊害まで考えさせられる。 主役のルールーは童顔で幼く見え、純朴な少女と憂いを帯びた売女の両面を見せる。 相手役のロブサンは素朴な笑顔がとてもいいだけに、ラストの悲劇がなおさらこたえる。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-27 23:02:23)
111.  山椒大夫 《ネタバレ》 
溝口健二監督の代表作の一つだけに見ごたえがある。 森鴎外の原作とは姉が妹だったり厨子王が役職を辞したりと何点か変わっていて、少しほろ苦さが増しているようだが、わかりやすく感情移入しやすいストーリーなのは同じ。 艱難辛苦を乗り越える、兄妹愛や親子愛、愛するものへの献身、離別の悲哀、慈悲深い人物に心ある人の支え、善の報い、悪玉への制裁など、日本人の大好きな要素がいっぱい詰まった物語。 妹ながら兄を叱咤し、自ら犠牲になってでも兄や病人を助ける安寿の慈愛には心打たれる。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-07-24 22:20:21)
112.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
学校行事の芸術鑑賞で観たときは、名作だかなんだか知らないけどなんでこんな地味で古い映画を見せるんだと不満たらたら。 ところが、ずいぶん後になって観直してみると、感想は全然変わっていた。 子供の頃から買ってもらったばかりの変則ギア付き自転車をはじめ何度も盗まれた苦い経験がある。 盗難にあったときのハラワタの煮え返る思いが、自然と主人公へ感情移入。 盗み返したことは一度もなかったけど、この男の立場なら同じ行動を取らない確信はない。 親としては一番子供に見られたくない醜態。 いろいろと残念なダメ親父ではあるけど、切なくてやりきれない。 でも、深く傷ついた父子のつないだ手の温もりが癒しになるはず。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-20 23:37:54)(良:1票)
113.  北の国から '83冬<TVM> 《ネタバレ》 
大好きだった連ドラが終了してもSP版でうれしい継続。 家出してきた正吉と丸太小屋で一緒に暮らすことに。 正吉の母みどりが借金を払えず、連帯保証人の五郎が負うことになって土地を失いそうになる。 草太の車にイタズラで忍び込んだ正吉と純が、その話を知ってしまうシーンがいたたまれない。 でも、今回のメインゲストは正吉母子ではなく松吉老人とその孫娘。 笠智衆と風吹ジュンが好演。特に笠智衆がすばらしい。 認知症の老人と共に生きることがどれだけ大変か、誰が悪いわけでもないので余計にやりきれない。
[DVD(邦画)] 8点(2013-07-20 23:34:24)
114.  キック・アス
こんなに可愛くて強い殺人マシン少女は見たことない。 日本物では『あずみ』が思い浮かぶが、本作のほうがエンターテンメントに徹して突き抜けた感じ。 グロも不快ではなく痛快で、悪党のヤられっぷりが心地よい。 クロエありきの映画だけど、他のキャストもなかなかいい。 それにしてもヒーロー願望の強い国だな、アメリカは。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-13 22:32:36)(良:1票)
115.  ベン・ハー(1959) 《ネタバレ》 
雌伏のときを経ての復讐劇は、シンプルで感情移入しやすい。 親友から仇敵となった男とのプライドをかけた死闘は見ごたえたっぷり。 メッサラの汚い手を使いながらの見事なヤラれっぷりは、優秀な悪役レスラーのよう。 たかが馬車のレースに大げさなと思っていたけど、すごいド迫力。 カーレースより危険な感じで、撮影は命がけだっただろう。 家族、信義、愛、信仰、死の疫病など、物語の主要な要素がしっかり詰まった歴史大作。 疫病が神の奇跡で治るハッピーエンドは、無宗教の人間にとってはおとぎ話すぎてちょっと興ざめ。
[DVD(吹替)] 8点(2013-07-12 23:23:41)
116.  鬼が来た! 《ネタバレ》 
二人の捕虜を巡ってどこか牧歌的な雰囲気で、コミカルなシーンも多い。ところが、終盤で思わぬ展開に。和やかな宴会が村人への大殺戮に変わっていくさまは息を飲む。堰を切った濁流のようにどうにも止まらない残虐行為の連鎖。中国映画らしい反日的な描き方は日本人としてはしんどいし引っかかるが、それをも超えた戦争の狂気、集団心理の怖さはあった。  二人の捕虜を連れてきた男の正体は最後まで明かされないなどシュールな面もあって、なにか心にとまる作品。ラストの主人公の首は、憑き物の鬼が落ちたような表情が印象的。そこだけカラーになるので、俯瞰で見ている監督の達観した顔にも見える。狂気と滑稽さが感じられてこの映画にふさわしいラスト。  日本に反感のある中国人が観れば、鬼は憎っくき日本人でしかない。ところが、フラットな気持ちで観れば鬼は誰にでも宿るように見える。視点によって見え方が変わってくるホログラムシールのような作りは、中国当局の検閲を考慮してのものなのだろうか。日本人役者のセリフが聞き取りにくいのと、モノクロでは見にくいのでカラーで見たかった。  しばらく後に再鑑賞。やっぱり面白い。 花屋が通訳から教えられた罵倒が新年の挨拶だったのは傑作で、緊張と緩和が生む笑いの最たるもの。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-11 23:08:39)
117.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 
なんだろう、この切ないようなほろ苦いような気持ちは。 胸の奥のどこかが微かに痛くなる感覚。 キャラの描き分けが巧みで、登場人物の誰かに感情移入できるようになっている。 高校生の青春群像が等身大で、セリフもリアルでいい。 時系列を前後して視点を変えながら描いているで、群像劇が立体的な質感をもって迫ってくるよう。 ゾンビの逆襲は笑えたし、センスの良さが散見される。 沙奈にめちゃくちゃムカつくが、ということはキャラがしっかり描けている証拠だろう。 でも、桐島一人の動向がこんなに波紋を呼ぶなんて、その影響力は誰もが羨むようなもの。 そんな学園のスターにも人知れず悩みがあったようだけど、贅沢いうなよ。
[DVD(邦画)] 8点(2013-07-10 22:25:09)
118.  運動靴と赤い金魚 《ネタバレ》 
かわいい動物と子供には勝てない。 特に子供好きではなくても、この兄妹には絶対やられる。 めちゃくちゃイイ顔をするので、それに見入ってしまう。  特に大きな事件ではないのだけれど、子供にとっては大事件。 運動靴ひとつで大騒動になるのは、イランが舞台になればこそ。 今の日本では舞台になりえないけど、それでも昔懐かしい思いには駆られる。 子供の頃、大人にわかってもらえなくて涙を流した経験は誰にでもあるはず。 ちゃんと状況を説明できればいいのだけど、そんな要領はまだ持ち合わせてないし。 兄妹愛にも癒されるけど、いたるところに優しさを感じる映画。 癒し系の映画が観たくなったらオススメ。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-09 21:49:19)
119.  恋愛小説家 《ネタバレ》 
冒頭から作家の嫌味な偏屈ぶりがすごくて、いざこざを起こす隣人でなくとも腹が立ってくる。 ということは、キャラが個性的にうまく描かれているということだろう。 精神分析医に掛かっている主人公は、神経症的な症状で不自由な自分をもてあましている。 言わずもがなのことを言ってしまう不器用な男。 憎まれ口と空気の読めなさで人の神経を逆なでして怒らせてばかり。 キャロルといい雰囲気になっても、また場違いな発言をしないかとハラハラしてしまう。 こんなウザい変人はとんでもないと思っていたのに、いつしか肩入れしてしまう。 美男美女とはかけ離れた誰も羨みそうになかった二人が、最後は素敵なカップルに見えてくる。 この二人でラブストーリーが成立してしまうとは。 もうそれだけで不思議なマジックにかかった気分。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-01 22:38:47)(良:1票)
120.  エレファント・マン 《ネタバレ》 
昔、テレビで観たときはおっかなびっくりだった記憶が。 ラストシーンの意味もわかっていなかった。 観直してみると、人間の本質的なものを描いた中身の濃い映画。  見世物小屋での動物並みの扱いと、病院での待遇は天と地の差。 やっと人間らしい生活を与えられたとき、金儲けを企む病院警備員の手引きで見物客が病室に潜入したシーンは胸が痛い。 心優しいメリックを弄ぶ醜悪な人間たちに殺意さえ沸く。 ただこの見物客と、劇場でスタンディングオベーションする客との間にどういう差があったのか。 同じ人間でも、その状況次第でどちらにでも転んだように思える。 エリックをからかって追い回した少年たちも、たいした罪の意識もなくやっていることが残酷で、イジメの構造の一端を見る思い。 病院の会議で、化け物の世話など論外だと追放を強硬に主張していた評議委員が、女王の親書に黙って意見を変えるのが痛快。 嫌悪感を露にしていた師長の変化と、メリックを脱出させた見世物小屋の仲間の温かさも心に染みる。  メリックは初観劇の興奮が覚めやらぬ中、大聖堂の模型を完成させて、安らかな死の床に就いた。 これ以上の幸福は望めないという思いもあっただろう。 その選択の裏に、いかに苛酷な生活を強いられてきたかがうかがえる。 死によって、地獄のような生活に戻ることなく、人としての永遠の尊厳を手に入れることができたのだから、その選択は間違っているとは言えない。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-01 00:15:35)(良:1票)
070.42%
1241.43%
2734.35%
320512.21%
426515.78%
536821.92%
631618.82%
724614.65%
81176.97%
9452.68%
10130.77%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS