1181. トロール・ハンター
《ネタバレ》 『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』以来、延々と作られてきたよくあるフェイク・ドキュメンタリーだとほとんど期待もせずに観たのだけど、これが意外に面白かった。その手の映画にありがちな過剰な悲愴感や見辛い画面のブレもなく、上質なユーモアさえ漂わせているところがいい。トロールが太陽の光を浴びると石になる理由を科学的に説明してみせたかと思うと、今度はキリスト教徒の血を嗅ぎ分ける理由はなにも説明なしとか、そんな設定の詰めの甘さがB級感溢れていて素敵。そして、何よりボヤキながらトロールの駆除をするベテラン・ハンターが、普通に親戚に居そうな何処にでもいるおっさんなのが笑っちゃう。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-31 18:16:21) |
1182. タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
《ネタバレ》 いかにもなスピルバーグ印の冒険活劇。『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をこよなく愛する自分としてはもっと好評価したいのだけど、いかんせん主人公のタンタンが優等生過ぎて魅力に乏しい。もっと人間味ある少年だったら良かったのに。それ全体的にほんわかとしたコメディタッチの雰囲気もいまいち乗り切れない。反対に、酒浸りの落ちぶれ船長のキャラクターはなかなか魅力的。若干、アル中気味の自分としては、この船長にけっこう共感しちゃったので、大甘に評価して、限りなく5に近い6点献上。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-30 10:19:18) |
1183. ウルフマン(2010)
《ネタバレ》 最新のCG技術を駆使して、超古典的な映画をリメイク。おどろおどろしい中世の雰囲気はなかなか味わい深かった。何よりデル・トロとホプキンスの濃ゆい演技合戦は見もの。そしてこんなCGなどなかった時代から狼男という題材を苦労して映像化してきた先人の映画人への深いリスペクトも感じられてナイス。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-29 14:19:34) |
1184. ブレイクアウト(2011)
《ネタバレ》 ちょっと変わった視点で小気味のいいアクションの佳作を多く作ってきたシューマカー監督の最新作で、しかもニコラス・ケイジ(最近、駄作への主演が相次いでいるけど)とニコール・キッドマンの主演ということで期待して鑑賞。うーん、確かにちゃんと楽しんでみれるのだけど、さすがにこの家のなかだけでストーリーを展開させるにはちょっとしんどかったのではないか。さすがに中盤だれます。あの最初にでてきたパーティー会場とかをもっと同時進行でストーリーに絡ませたら、もっとメリハリの効いたアクション映画の佳作になったのに。残念。ともあれ、ベテラン勢の演出・演技はちゃんと安心して楽しめました。ニコールは年取ってもまだまだ綺麗。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-29 13:14:08) |
1185. 宇宙人ポール
《ネタバレ》 うーん、個人的にこの宇宙人に魅力を感じなかった。宇宙人だけでなく主役のオタクコンビにもヒロインにもあまり魅力を感じなくて、ちょっと退屈だった。好みの問題だけど、僕とは合わないタイプのコメディだったかな。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-29 12:56:36) |
1186. ナイト&デイ
《ネタバレ》 それまで、けっこう社会派なエンタメ映画を撮ってきた監督が、これまで培ってきたキャリアを活かして、何も考えずにただ楽しめる映画を撮ってみようと作られたような本当に楽しい映画。大作映画を撮ろうとして、結局、まあまあの映画になってしまった映画が大半を占めるなか、まあまあの映画を撮ろうとしてちゃんとまあまあの映画に仕上がっているある種貴重な作品。良いですね、この軽さ。『ミッションインポッシブル』とは違った意味で楽しませていただきました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-27 12:55:12) |
1187. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 今作の監督であるクリストファー・ノーランも大好きだし(特に『インセプション』は傑作!)、ティム・バートンやジョエル・シューマッカーといった過去のバットマンシリーズを手掛けてきた監督も大好きなんだけど、どうしても僕はこのバットマンシリーズを好きになれない。確かに、映像もアクションも俳優陣も素晴らしいとは思うのだけど、やっぱり今作も最後まで乗り切れなかった。それを言っちゃあ……と言われても仕方ないと思うのだけど、それでもやはり僕はどうしてそんな格好するの?とバットマンに突っ込んでしまって、最後まで感情移入出来なかった。残念。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-27 12:42:51) |
1188. コクリコ坂から
《ネタバレ》 最近、ハズレばかり連発するジブリ作品のなかでは頑張ったほうではないでしょうか。ちょっと観客迎合的なところが気になるけど、ツボを押さえた作りで無難に楽しめます。ただ……、過去のジブリの傑作群と比べるとやはりどうにもぬるい。ジブリの魅力って、思春期の少女の誰もが通る、大人からみたらちっぽけな悩みかもしれないけれどそれでも真剣に悩んで頑張って成長する姿が共感を呼ぶんだけど、この作品にはそんな切実さに欠けていたように思います。それが、親の七光り監督の限界なのかな。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-25 12:32:45) |
1189. ハングリー・ラビット
《ネタバレ》 いくらなんでも設定に無理がありすぎる。法で裁けぬ悪人を私刑で鉄槌を下す闇の組織、その方法は過去の依頼人を私刑の見返りに新たな執行人として採用する。これって確実に速攻でどう考えても絶対にいくらなんでも破綻しますよね。それがどうにも気になって映画に集中できず、さらにはストーリーのテンポの悪さも相俟って、途中で何度も睡魔が……。ニコラス・ケイジ、いくら借金を抱えてるからってさすがに出る映画選べよって忠告してさし上げたい。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-25 12:22:39)(良:1票) |
1190. アベンジャーズ(2012)
《ネタバレ》 『アイアンマン』の1以外に何の思い入れもない自分としては、なんだかなーと思いながらスプーン一杯分すらも期待せずに観てみました。途中までは、こんなに世界観の違う映画をほとんど破綻寸前のぎりぎりで纏め上げて頑張ってますなぁと欠伸をしながら観ていたのだけど、後半の30分だけは不覚にもハラハラドキドキしてしまったので、6点献上。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:59:34) |
1191. ランゴ(2011)
《ネタバレ》 個人的に好きなゴア・バービンスキー監督とジョニー・デップが再びタッグを組み、新しくCGアニメというジャンルに挑戦した意欲的作品。で、なおかつアカデミー賞を受賞したとあって、僕の期待はいやがおうにも高まって観たのだけど、その期待が高すぎたのか、あるいは西部劇というジャンルにあまり思い入れがなかったせいなのか、そこまでノリ切れませんでした。でも、グロテスク一歩手前の擬人化されたキャラクターが画面狭しと暴れまくる映像は迫力満点で充分楽しめます。ランゴの造詣もジョニー・デップにぴったり。久々にワクワクさせてもらいました。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:52:07) |
1192. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 あの時には狂気さえ帯びる男の激しい情熱を徹底的に映像化してきたスコセッシが、どうしてこんな子供向けっぽい大作映画を撮ったんだろう。と、疑問に思いながら鑑賞。結論から言えば、長くハリウッドで多くの映画作品を撮り続けてきた彼が、そんな映画への愛を一度総決算してみたような作品でした。十年後、百年後にはもしかしたら消えてなくなってしまうかも知れない、それでも自分の作品を観に来てくれる観客のために映画を撮り続けた自分へのエールのようなものを感じます。ただ、彼の持ち味が充分に活かされていたとは言い難く、なんとも平凡な作品へとまとまってしまったことが残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 18:41:18) |
1193. キリング・ショット
《ネタバレ》 完全にタランティーノの映画の影響をモロに受けております。というか、ほとんどこれはパクリなんじゃないかというくらい、デビュー当時のタランティーノ。監督のオリジナリティといったものが完全に皆無でした。そのくせ、タランティーノのキレのあるアクション、オシャレな会話、スタイリッシュな映像美などは中途半端にしか表現できておりません。本家に出ていたブルース・ウィリスをキャスティング出来たことで、もうこの監督は力尽きたんじゃないですかね。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-24 18:28:24) |
1194. セットアップ
《ネタバレ》 近年、稀にみる愚作。説得力やらリアリティやら雰囲気やら主題やらそんな映画として大事なものをコトゴトク無視。何より致命的なのが、主人公の黒人のギャングがあほ過ぎてとてもじゃないけど、感情移入できない。だいいち、刑務所にこれから殺そうという男の父親に面会に行って「今からお前の息子を殺すぜ」って告げる意味あります?そのせいで警戒されたり、警察が動いたりするとか考えなかったんですかね、この主人公は。久々に時間の無駄な映画を観てしまった。良かったのはブルース・ウィリスが見れたことくらい。 [DVD(字幕)] 3点(2013-03-24 18:19:52) |
1195. さや侍
《ネタバレ》 やっぱり松本人志に映画監督の才能はないってことが改めて分かったような作品。これってごっつええ感じのコントを長くして無理やり繋げたような映画であって、それ以上でも以下でもないという作品。それならそちらのDVDを観たほうがよっぽど笑えるし映画である以上、コントとは違うもっと新しい楽しみ方を提示してもらわなければ、これではあくまで監督の自己満足にしかならないよ。松本人志は、一度、徹底的にシリアスな作品を撮ってみたらもしかしたら化けるんじゃなかろうか。北野武みたいに。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-24 18:10:53) |
1196. ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春
《ネタバレ》 ゾンビなんだけど、青春映画。そんなお馬鹿な映画を作ろうという狙いは分かるし、ちゃんと熱意を持って頑張って撮られた映画だとは分かるんだけど、いかんせん僕には笑えなかった。個人的に感性が合わなかったんだよね。もうちょっと無茶苦茶したほうが(ブレインデットまでしろとは言わないけれど)面白かったんじゃないかしら。 [DVD(字幕)] 5点(2013-03-24 17:57:59) |
1197. バトルシップ(2012)
《ネタバレ》 何の期待もせずに観たせいか、それなりに面白かった。頭を空っぽにして観るべき、ストーリーなんてあってなきが如しのお金だけはやたらかけた空っぽ映画。たまにはこんな映画を観るのもいいかもね。もうちょっとエイリアンにエグさがあればもっと良かったんだけど、それは好みの問題。リーアム・ニーソンと浅野忠信も良い感じでした。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-24 17:52:36) |
1198. フライトナイト/恐怖の夜
《ネタバレ》 この手のB級ホラー映画って、脚本のアラだとか設定のおかしなところなんか(たとえばどうして家が火事になってて、後続の車でやって来たおっさんが死んでるのに警察は重要参考人と思しき主人公を簡単に釈放してしまう!とか)を、勢いとノリで強引に突破していかなければならないのに、この映画はどうにもそれが弱い。コリン・ファレルとかは良かったけれど、やっぱりあのヴァンパイア俳優がもっとぶっ壊れてても良かったのに。あいつが、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」くらいイカれたキャラならもっと楽しく観れたんだけど。惜しい映画でした。 [DVD(字幕)] 5点(2013-01-13 13:08:46) |
1199. マシンガン・プリーチャー
《ネタバレ》 あの『チョコレート』という超社会派映画を撮った監督の新作が、ジェラルド・バトラーを主演に迎えなんだか馬鹿っぽいアクション映画(パッケージとかも見る限り)みたいだけど何故?という疑問を感じながら鑑賞したのだけど、これが良い意味で期待を裏切ってくれた良作。キリスト教に限らず、宗教的信念から始まる人道的行動の限界と危うさと胡散臭さをちゃんと客観的に見せてくれました。いつまでも続く戦場で、200人、300人の子供たちを救ったからといって結局、本質的にはなにも変わらないし、そのせいで犠牲にされる彼の周りの家族や友人たちはどうなるの? そして彼の行動はあと一線を越えれば残虐な敵となんら変わらない。それでもこんな男が居ました、あなたはどう思いますか。そう観客に問い掛けてくるような深い作品だった。 [DVD(字幕)] 7点(2013-01-13 12:04:55) |
1200. デビル・ストレンジャー
《ネタバレ》 どうにも中途半端な映画だった。登場人物全ての行動に整合性がないうえに、ストーリーもお粗末なくらいにご都合主義。どうして主人公は見ず知らずの会ったばかりの怪しい男に軽々と付いていくの? どうしてたまたま二人で行ったバーに元会社の同僚や愛人が居て、特に理由もないのにその愛人は二人に付きまとってくるの? 挙句の果ては、頭のなかが「???」でいっぱいになりそうなほどの不自然なオチ。相変わらずの、サミュエル・L・ジャクソンのイヤ~な奴を演じさせたら右に出る者のいないだろう演技以外に、特に見るべきところのない映画。 [DVD(字幕)] 4点(2013-01-13 11:44:52) |