121. ソウ2
《ネタバレ》 脚本にリー・ワネルが絡んでるお陰なのか、本作までは一応観客を真面目に驚かそうとしている話になっています。同時並行に見せかけておいて、実は時間軸がずれていたって展開は、ミステリではお約束ですが、これには全く気付かず(汗)。マンマと騙されてしまいました。 [映画館(字幕)] 7点(2010-11-02 02:23:17) |
122. サイレントヒル
《ネタバレ》 内容は現代版ウィッカーマン+クトゥルフ神話といった感じでしょうか。ゲームは未プレイなので映画としての評価しか出来ませんが、ゲームの映画化としては比較的まともな方だと思います。何より美術とCGへのこだわりが感じられます。そのためか結構楽しめましたし。しかし個々のキャラクター達の行動に説得力が余り無い気がしました。サイレントヒルの連中は頭がおかしいの一言で済ませられるのですが、主人公のローズやベネット巡査まで意味不明な判断を下すのはどういう事なのか。原作通りの構成なので仕方が無いのでしょうが、学校やホテルに行く理由くらいはキチンと説明してほしかったです。メモがあったから行くって、いくらなんでも納得し難い。あと最後、過去に起きたサイレントヒルの真相を、アリッサがゲロしだすのはダメでしょう。それでは何のためにローズの夫を配置したのか分からない。サイレントヒルを彷徨うローズ側と、サイレントヒルの過去を明らかにする夫側の二視点から描いてたんじゃ無かったの!?そうじゃなきゃ夫いらないじゃん。 [DVD(字幕)] 6点(2010-11-02 01:31:36)(良:1票) |
123. I am Sam アイ・アム・サム
《ネタバレ》 非常に丁寧な映画だと思います。手堅く作っているし、前評判通り感動も出来ます。個人的には福祉団体の人々やサムと争う検事にも焦点を当ててほしかったです。彼らが何でそこまでサムがルーシーを育てる事に関して執拗に攻撃するのか。そりゃ勿論、今までの経験からや、ルーシーの将来を考えての事なんでしょうけど、そこに何かしらの理由がほしかった。それにしても弁護士の"ラブリー"リタはいいですねー。あんなに美人で責任感が強い魅力的な彼女をほっといて浮気する旦那は許せん!彼女がサムに自分の感情を吐露する場面はホロっと来てしまいました。 [地上波(字幕)] 7点(2010-10-10 15:06:50) |
124. 犬神家の一族(2006)
非常に乱暴な言い方ですが、横溝正史が描く旧来の日本家屋を用いたミステリは、平成の映像と合わないと確信しました。画面が綺麗過ぎて、映画全体が全く不気味ではなく怖くありませんでした。それっぽい雰囲気はあるんですが、どうも妖しさが無い。 [地上波(邦画)] 7点(2010-10-10 12:16:40) |
125. コンスタンティン
《ネタバレ》 見所は地獄の荒廃した風景。他はフツーの悪魔憑き映画。 [映画館(字幕)] 5点(2010-10-07 21:43:59) |
126. 人間椅子(2006)
《ネタバレ》 数ある乱歩作品の中でも、ひと際耽美的な印象が強い作品『人間椅子』。本来は一人の男による独白のみで構成される短編小説です。その舞台を現代に移し、ストーリーは大きく脚色し作家とゴーストライターのお話しにした事は、映画化するにあたって妥当であると思います。物語もそれなりに楽しめました。問題は作り手の器量が明らかに足りてるとは思えない点でしょうか。どーも乱歩作品独特の変態的な世界を作ろうと腐心している事は分かるのですが、どれも中途半端で終わっているのが勿体無い。宮地真緒の蒐集癖や、小沢真珠のサディズム、そして小説では綿密に描かれていた人間椅子の常人では感じられない悦楽。これらがどうも描き切れていない様に感じられました。 [DVD(邦画)] 4点(2010-10-05 01:08:43) |
127. テキサス・チェーンソー ビギニング
《ネタバレ》 オリジナルの「悪魔のいけにえ」とは違った演出が多く、ホラーのリメイクとして大いに楽しめました。チェーンソーでの惨殺を隠すことなく見せた事、安易なハッピーエンドにしなかった事、ヒューイット一家のキャラクターが良く出来ていた事、等が個人的に良かったと思います。特に偽ホイト保安官は良いですねー。彼こそがキング・オブ・キチガイでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-03 16:16:58)(良:1票) |
128. 盲獣VS一寸法師
あの怪奇極まる乱歩作品の雰囲気を、少しでも忠実に映像化しようとする気概には並々ならぬものを感じたものの、他の人も仰っている通り画面がどうにも安っぽい。この安っぽさも乱歩作品らしいと言えばらしいのですが、そこはキッチリと評価される様な演出にしてほしかったなーと。おっぱいを惜しげもなく披露する女優陣には好感が持てます。おっと、自分が助平なだけですか。 [DVD(邦画)] 5点(2010-09-28 01:10:41) |
129. ファイヤーウォール
《ネタバレ》 地味に大物俳優が沢山出てるB級サスペンス。ストーリーは超ありきたりな内容で、更に脚本の粗による突っ込み所も満載ですね。特にここは酷いなーっと思ったのは、悪役グループのボス、コックスが余りにも間抜けなリーダーにしか見えない事。最初の計画が頓挫してからは全てを他人任せにしてる様なもの。あんなリーダーじゃもっと早くに裏切られるんが普通なのでは?逆に良かったと思ったのはラスト。ツルハシで敵にトドメを刺すヒーローなんて初めて観ました。そんなアホな最後に大爆笑。 [地上波(吹替)] 6点(2010-09-15 23:26:08) |
130. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 これだけアホな作りに徹してくれたら逆に許せます。ポール・W・S・アンダーソンは本当に碌な映画作りませんね、良い意味で。プレデターとヒロインが最後に共闘するシーンなんてバカらし過ぎて最高です。特に二人で南極の地下から脱出する時のマヌケな画!素晴らしい! [地上波(吹替)] 6点(2010-09-12 12:52:49) |
131. メメント
《ネタバレ》 物語を結末から逆再生の様に進行させるって手法は、ギャスパー・ノエ監督の「アレックス」でも行われていますが、その面白さは本作の方が数段上でしょう。何故テディを銃殺してしまったのか、倒叙形式のミステリの様で非常にスリリング。主人公の障害の所為もあり、彼を取り巻く人々が誰しも信じられなくなってくる展開が非常にスマートかつ面白い。このややこしい脚本を監督が兼任しているんですから、クリストファー・ノーラン監督はホントにとんでもない新人だったんですね。彼がこの映画から大成したのも納得。 [地上波(字幕)] 7点(2010-09-10 22:55:33) |
132. COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉
テレビシリーズの面白さには遠く至らないと思います。もともと30分の小粋なハードボイルド物を、無理に2時間の長尺にしたのが原因かと。下手な続編にしなかった事や、純粋にあの4人と1匹をもう一度見れた楽しさ、テレビシリーズから続くアニメーションの質の高さ等、ファンとしては楽しめる内容ですが、それ以外の人には全くお勧めできない代物かと思われます。 [DVD(邦画)] 4点(2010-09-09 00:40:21) |
133. 17歳の肖像
《ネタバレ》 まず美少女高校生を演じ、アカデミー主演女優賞まで取ったキャリー・マリガンについてですが、映画が始まった直後は「ちょっと高校生役は無理なんじゃ……」と思っていたのですが、場面場面で彼女が見せる表情がとても魅力的だったので、最後にはジェニーがめちゃ可愛いと思える程に。ストーリーは、普通に考えると、中年オヤジに遊ばれる女子高生という陳腐な物なのですが、主人公のジェニーが「インテリの世界に憧れている」「家が保守的な考えのオヤジに支配されている」「少女から大人の女に変化していく状態」である事により、単純な恋愛映画では無くなっているのが面白いと思います。あと素晴らしいと思ったのが撮影と編集です。ジェニーの理想であるデイヴィットの世界に不安を覚える程、不安定になる画面は視覚的に面白い。 最後の父親が差し出す紅茶とビスケットが、今までの放蕩生活で味わった豪華な食事より美味しそうに見える所に、この映画の言いたい事が詰まっている気がします。 [映画館(字幕)] 7点(2010-08-31 22:12:33) |
134. プレシャス
《ネタバレ》 久し振りに映画館で泣きました。自身がHIVに感染している事が分かった後、プレシャスが周囲に感情をさらけ出してしまうシーンで、涙を抑える事が出来ませんでした。それでも周囲の友人は優しくプレシャスと接してくれる。取り返しの付かない人生なんて存在しない。人生に疲れてしまった時、この映画はそっと救いの手を差し出してくれる気がします。そういう優しさに溢れた映画でした。 [映画館(字幕)] 9点(2010-08-23 00:52:44)(良:1票) |
135. ゲド戦記
《ネタバレ》 なんじゃこりゃ。映画全体が酷いのですが、特にキャラクター造型の基本が出来ていないのが、最も気に障りました。アレンの影に怯える過去をすっ飛ばしているので、アレンが只の中二病患者にしか見えない。テルーは最初のヒス女からアレンに心を開いたのか良く分からない。映画作りの才能って遺伝しないんですね。 [DVD(邦画)] 2点(2010-08-07 22:07:07) |
136. 沈黙の聖戦
《ネタバレ》 先の読めるストーリーとお色気シーンが次々と展開するのは、いつもの「沈黙シリーズ」といった所でしょうか。今回は"タイ呪術VSタイ仏教"や"飛んでくる矢を刀で叩き切るセガール"を楽しめます。いつもより少し多めのお色気シーンの連発も個人的にGOOD。人質の娘は最後までビキニとホットパンツだったな 笑。 [地上波(吹替)] 4点(2010-07-28 22:57:29) |
137. RETURNER リターナー
マトリックス、ET、レオン等の有名作品をパクッている事には文句は言いません(インスパイアされたって言葉もありますし)。でもパクリ元への愛が全く感じられないのは見ていて不快でした。なんか駄作のリメイク作品を見ている感じ。 [地上波(邦画)] 3点(2010-07-20 23:06:15) |
138. 時をかける少女(2006)
《ネタバレ》 何より細田守監督の演出力に恐れ入りました。画面中を動き回るキャラクター(てんぷらを揚げるだけで魅力的)と線路前でのストップモーションの対比はアニメの快感に溢れています。ジブリ映画の様な大きな口を開けガハガハと笑う真琴は見ていてとても楽しい。動画としてのレベルが兎に角高いと感じました。しかし中盤までが単なる日常系の学園ドラマになっているのは個人的に辛かった。この日常の部分が、終盤で千昭が真琴の前から姿を消してしまう時への布石になっている事は十分理解出来るのですが、やはり単なる日常では少し詰まらない。何かしら中盤まで興味を引っ張る様な展開が欲しかった。ともあれ多少の不満はありましたが、昨今の邦画の青春映画の中では群を抜いた出来だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2010-07-13 23:47:34)(良:1票) |
139. ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
《ネタバレ》 まず面白かったのは劇場内の雰囲気!シネコン等では公開されていない為、比較的コアな映画ファンが集まっていたのでしょうか、劇場内でギャグが出る度にゲラゲラ笑いながら観れるノリは非常に楽しかった。映画自体も物語のキモである、「花ムコはどこいった!?」を最後までギャグを入れつつも飽きさせずに見せてくれたので大満足です。他に詳しい点を書くと、映画の編集と演出の上手さが抜群でした。映画の初めに砂漠のど真ん中からのフィルの電話で、彼ら4人が揃っているのが映される。それで観客はこのシーンに至るまでに4人は合流できるのだな、と思っていると実はダグは黒人のダグだった(笑)という編集と演出は上手い。警察署で3人がスタンガンを食らわされるシーンでも、スローモーションの使い方分かってますね、滅茶苦茶笑ってしまいました。カジノでのご都合展開には少しオイオイとなりましたが、それに目をつぶれば上質な(但し下品な)コメディだったと思います。何よりバカ男4人の会話がいかにも本物っぽい!男同士ってホントにあれ位バカで下品な会話しちゃいます。 [映画館(字幕)] 8点(2010-07-11 23:11:27)(良:2票) |
140. ルイスと未来泥棒
《ネタバレ》 ディズニー単体のフルCGアニメという事で全く期待せずに観たのですが、棚から沢山ボタモチが落ちてきた位の良い出来でした。オーソドックスなルイスの成長物語として手堅く作られており、この作り方はピクサー映画に近いのでは?と思っていたら、案の定ジョン・ラセターが関わってるんですね。大学で化学を研究している私にとって、科学の発明と発見にひたむきに頑張り続けるルイスにはホロッと来てしまいました。最後のどんでん返しの様なオチも小粋な感じで好感が持てます。キャラクターが個性的な風貌をしているのに、魅力的に感じない点が少し残念でしたが、90分を前述した手堅い冒険モノとして飽きさせない、隠れた良作だと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-09 00:06:03)(良:1票) |