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 > ロカホリ さんの口コミ一覧。8ページ目
ロカホリさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1504
性別
自己紹介 先日(2023/6/10)PCが逝ってしまいました。
長年のデータが全てパーです。登録前のレビュー数十本も全部消えました。
バックアップは大事ですねえ。

皆さんも気を付けてください。

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141.  バイオハザード: ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
前作で仲間になった強敵ウェスカーやジル、エイダ、レオンなどゲームをやっている人には馴染み深いキャラクター達。それをどうまとめるのかな?と思っていたらモノローグで簡単に片づけられ全部無かったかのような作り。アンブレラに反旗を翻したはずのウェスカーは社員化していてコソコソとアリスをつけ狙い、最後にはロボコップのパクリのような扱いを食らって首になり超人のくせにドアに挟まれて圧死だし、他のメンバーは一切出てこないのは話を作るのが面倒だから逃げたとしか見えなかった。日本向けの客寄せでさんざんローラをプッシュしてたけどあっさり退場してて期待して観に来た人は拍子抜けしただろう。 「私はプロよ」などと言いながら場所が変わるたびに何度もやすやすと背後を取られたり罠にハマったりの繰り返しだし、音響ビビらせのワンパターン演出多様で観るのが辛くなるレベル。今回はさらに今さらジェイソン・ボーン・シリーズに影響受けたの?ってくらいにアクションのカット割りが早くアップ多様でカメラも暗いため何をしているのか分かり辛い。 結局はアンブレラのノアの箱舟を狙った計画でアリスはアンブレラ経営者のクローンでしたと何の捻りもない物語。ⅢからⅤまでは観なくて良い気がする。長くなったのでなんとなく終わりにしましたってだけの話で「あー、やっぱりアンダーソンだね」って感じ。
[映画館(字幕)] 2点(2016-12-23 21:36:14)
142.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 
EP4のオープニング・ロールの一文を膨らませ、名もなき戦士たちの物語として製作が発表された時は「止めとけ」と思ったもんですが、恐々観てみたらなかなか上手く作られているなという印象。荒くれ者の傭兵たちの決死作戦で成り立っていたというのを映像化したのは大正解でサーガがより深みを増した気がします。EP4で弱すぎと思ってた帝国軍究極兵器デス・スターの弱点は、協力しながらコッソリと仕込んでいた天才科学者ゲイレンのおかげで主人公ジンの父親でもあるっていうのも熱い設定だった。スター・ウォーズらしい親子の物語でもあったな。ジョン・ウィリアムズではない音楽はアナザー・ストーリーと内容を考えてかSWの雰囲気を匂わせるモノの地味で控えめだったが、シリーズの登場人物のようにヒロイックに散ることなく玉砕していった多くの普通の戦士たちが繋いでいった物語には合っていた。 それにしても終盤に全部美味しいトコを持って行ったベイダー卿は凄かった。暗闇の中から聞こえてくるあの呼吸音。赤いライトセイバーが伸び出て仁王立ちの彼を前にした絶望感は半端なかった。連射されるブラスターを難なく弾き返し、容赦一切なしでフォースでねじ伏せ斬り倒しまくる様は荒ぶる鬼神といった感じでシリーズで一番怖く迫力があった。SWファンなら間違いなくテンション上がりまくる場面でしょうね。EP7のカイロさんもキレまくるならこういう方面でのキレっぷりを見せて欲しかったなあ、と思いました。 そういえば似せた俳優とCGの組み合わせなのか知りませんが、ターキン提督(ピーター・カッシング)とEP4風のレイア姫(キャリー・フィッシャー)登場にもビックリしましたが、一番最後にレイア姫の「希望です」でシメたのは良かったな。色々と粗も目立ちますが「EP4 新たなる希望」の寸前までのEP3.9といった内容で満足。初めてSWに触れる人にもファンにも良い作りでしたね。
[映画館(字幕)] 8点(2016-12-22 00:01:47)
143.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 
原作未読。戦争を背景に広島の呉に嫁いできた18歳のすずと家族の物語。相当なリサーチをしたという昭和の広島の風景や軍港であった呉の景色と、彼女の視点から描かれた戦時下における家族や庶民の慎ましく何気ない日常が美しい。優しく暖かなタッチの画とユーモアを交えたとても丁寧な演出で描かれており惹き込まれる。コトリンゴによる音楽と彼女の透明感のある優しい歌声がまた作品にマッチしていて心地良かった。その幸せな日常を奪おうと日一日と迫りくる戦禍と遂に来てしまう原爆投下。無音と閃光によるそれの表現は息を飲むほどの衝撃だった。ぼんやりと生きてきたすずの居場所を奪っていった戦争。居場所を見失ってしまったすずは見つけ出してくれた周作に救われ、母を亡くして居場所を無くしてしまった孤児はすずと周作に救われた。あの世界の片隅で居場所を取り戻したすずたちはどう生き抜いたんだろうなと思った。 主役すず役のん(本名:能年玲奈)。「この世界の片隅に」というタイトルに境遇が似てしまっているが、天然でノンビリとした性格のすずを演じるための試練だったのかなって思うくらいにハマっていて上手かった。それに負けじと他の声優陣も頑張っていたな。容赦ない描写もあるけどぜひ劇場で観てもらいたい一本。
[映画館(邦画)] 10点(2016-12-06 21:40:42)
144.  デスノート Light up the NEW world 《ネタバレ》 
斬新で緻密な原作をなんとか形にした映画版デスノート2部作でしたが、まさか10年も経ってからオリジナルの続編を製作するとは思いませんでしたね。ここ数年は映画でも原作者に関わってもらうスタイルが多いからそれかと思ったらそうでもないし、綺麗にまとまって寝た子をわざわざ起こさなくてもいいのにね。 警視庁デスノート対策本部捜査官でデスノートマニアの東出昌大演じる三島創、Lの遺伝子から生まれたLの正統後継の池松壮亮演じる竜崎、世界的なサイバーテロリストでキラの信奉者である菅田将暉演じる紫苑優輝の天才3人が繰り広げる頭脳戦と宣伝してますが、夜神月とLの頭脳戦と比べたらかなり低い次元で天才気取りをしている人たちの物語だったかな。まあ3人の中では菅田は割と面白いキャラと演技で面白みがあった。序盤の川栄李奈演じる青井さくらによる無差別大量殺人シーンはグッと引き込む良さがあったし、世界観やビジュアルも雰囲気は悪くないため途中まではそれなりに観られる。 ただ、本来死神の仕事のはずの殺人も、月の行為を喜んだ死神大王が第2のキラ探しだの自らの後継者がどうのとチンケな理由で死神たちを煽り、人間を面白がってたリュークもそれに踊らされやたら人間に肩入れしだすしうーんな感じでしたね。それに月が後継者を決めていたというのも意味不明で「新世界の神」を目論んでいた月が負けを想定していくわけがないし、こういう後付の無理やりな設定の映画を作り出すならもうちょっと脚本を考えて欲しかったです。月への愛を貫いた弥海砂もあの扱いじゃ可哀想だったし、前作の生き残りとして宣伝に使われただけだった感じ。最後は超法規的処置とやらでLとして生きていくことになるであろう三島の心情も東出の演技力では読み解けなかった。あの最後はすべてが三島の掌の中でLをもハメたのなら「ニヤリ」が欲しかったが、Lとして生きるのかキラとして生きるのか分からなかったが月のVTRが全てなのかね。
[映画館(邦画)] 4点(2016-11-03 21:20:30)
145.  少女(2016) 《ネタバレ》 
原作未読。転入生の「死体って見たことある?」という言葉をきっかけに死の瞬間を見たいと思うようになる二人の女子高生の物語。「見たい。人が死ぬとこ。」と、いう宣伝文句と学園サスペンス風な予告編だったので同じ湊かなえ原作の「告白」のような話かと思いましたが印象とはだいぶ違いました。心に闇を抱えている二人の少女なものの、人が死ぬ瞬間を見たいだけで殺してまでたいわけじゃないんですね。本田翼が演じていた由紀は感情の起伏が少なく人を殺しそうな面構えをしている割に土壇場になると狼狽えてしまったり、おっとりしててイジメられていて不安症で頼りなさげな山本美月演じる敦子が逆に芯が強い子だったってのはベタだったけど表裏一体でハマっていた感じ。怖く闇を感じる部分もありつつ爽やかで綺麗な場面も見せながら、関係なさそうな登場人物たちが絡みつつ因果応報を受け収束していく様は面白かったかな。危うい年代二人の青春映画でしたね。
[映画館(邦画)] 7点(2016-10-19 22:27:58)
146.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
アクション映画史に革命を起こしたといって過言ではないボーン三部作。あまりにも綺麗に終わったのでボーンはもう終わりでも良かった気がしますが、復活のボーンはグリーングラス監督お得意のカット割りの速さと編集の巧みさ、ジョン・パウエルの聴き慣れた音楽、主演マット・デイモンなのでボーン三部作のファンならスッと入っていけると思います。今回は国家の安全保障問題や簡単に情報が手に入るネット社会となった今の時代を反映させていて見応えありますね。エシュロンだのプリズムだの色々とありますが、世界中の人間のPCの内容や通信情報を知ろうとするシステムってのは怖いです。ただ、その世界の情報を牛耳ろうとしているCIA長官は色々と雑だったし、新進気鋭の若手局員にしても長官射殺は行き過ぎだと思った。まぁそれよりも裏方仕事をこなしてきてくれたニッキーの最後はボーン・ファンとしては非常に残念。シリーズ定番の「エクストリーム・ウェイズ」はタイミングもいまいちでカッコ悪いリミックスだった。まぁ「ボーン・アルティメイタム」のその後のボーンとしてはそこそこだったかな。
[映画館(字幕)] 7点(2016-10-10 22:45:05)
147.  CUTIE HONEY TEARS 《ネタバレ》 
原作既読。庵野監督版はほぼ原作の設定に沿った内容だったが、今回は全くの別モノというからにはどれだけの自信作なのかなと思いながら観ましたが「あー、そういう方面ね」というベタベタな既視感のある目新しさ皆無の映画でしたね。スタイリッシュだの今の時代向けだのと宣伝してるけど、そういうモノは微塵も感じられなかったな。センスが無いの一言。 ハニー役の竹内まりやとジル役の石田ニコルはビジュアルも良くアクションも割と頑張っていて悪くはない。色々な服装になったりしているのでファンには良いかもしれないですね。でも、それもほんの数十秒で切り替わって陰気な世界観ばかりでメリハリも悪いのでファンサービスというのが分かっていない感じ。アクションシーンも合間合間にどうでもいいレジスタンスの連中のどうでもいい作業シーンを何度も挟んでくる意味不明な演出を多用するので全くテンションが上がらなかった。あ、永井豪先生がカメオで出たトコだけ笑ったか。 原作を知っている人からすれば、何度も変身するのに変身する際の掛け声「ハニーフラッシュ!」を一度も使わないのはなんだかなという感じを受ける人も多いだろうな。あの主題歌もほんのさわり程度だし製作陣はなにを考えて「キューティーハニー」を持ってきたのか理解不能レベルにハニーの要素がない。ないならないで構わないけど、もうちょっとどうにか出来ないの?という作品。監督も脚本も音楽も聞いたことない人だし、ハニーは知名度抜群だから映画を作るにあたって売名に使われただけだなって思いましたね。このタイトルに挑戦した西内まりやが可哀想になる出来でした。
[映画館(邦画)] 2点(2016-10-03 23:24:04)
148.  スーサイド・スクワッド 《ネタバレ》 
悪役を集めた部隊という事で悪ノリアゲアゲ大暴れ系なのかと思っていたら、気の良い田舎ヤンキーが「よっしゃ!やったろ!」って感じで和気あいあいと他校地区へ遠征してる感じ。ジョーカーとハーレイ・クインはキャラが立っててバックボーンの説明なんかもちょうどよかったけど、他にも家族愛だの恋愛話だの仲間なんかも盛り込んで真面目な作りでクドかった。せっかく悪党大集合という企画なんだから、いい加減に不真面目に面倒くさそうに世界を救う話でいいのにね。こういうのじゃ普通のヒーロー映画と変わらないわ。ハーレイ・クインのポップな見た目と陽気でサイコなキャラがあったのでそれなりに観るコトが出来たけど、他のキャラは見た目の割に行動がショボいので魅力も薄くもったいないチームだった。魔女のエンチャントレスなんか面白そうなキャラだったのであの扱いは特に残念。あと新旧楽曲を使いまくってるのは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の二番煎じにしか見えないから程々でいいのにな。「バットマンvsスーパーマン」までの陰気な雰囲気をポップにしようとしたけど失敗って感じ。DCは明るそうな話を作らせても暗いね。
[映画館(字幕)] 4点(2016-09-15 01:48:12)(良:1票)
149.  ライト/オフ 《ネタバレ》 
明かりを消すと現れる何か。この映画の基となった動画も見ましたが身近に感じる内容で、誰もが日常的に使っている照明のオンオフ(明かりの明暗)で得体のしれない何かが出るというのは怖いですね。 この作品はそのプロットを広げて長編にして家族問題をテーマにしてますがありがちでイマイチな感じ。「レベッカは捨てた」「レベッカは捨てた」と事あるごとに家を出た姉をチクチク痛いトコを突く(私なら殴ってます)「自分は捨てない」と言う弟くんは立派だし、その弟を愛し母親を救おうと奮闘する姉と彼氏も良い人ではあるが、元凶は精神を病んでいる母親が少女期に仲の良かった友達を失いたくないあまり作り出した概念という存在だったのもガッカリしたな。姉弟を救うために下した母親の選択もインパクトはあるが姉弟の思いを無にするような落ちだしね。何度襲われても備えるという事をしないし暗闇に巣くう相手と闘うという気が見えないのもアレだった。もっとひねって欲しかった。
[映画館(字幕)] 5点(2016-09-02 23:34:39)
150.  ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》 
OPのオルドリッジ邸で現れるゴーストからいつものテーマ曲が流れる辺りは良い感じなものの、ほんの触りだけであっという間にフェードアウト。「え~、あの曲をそんな使い方?」と思っているとその後は面白みも魅力もないキャラたちが続々と出て大騒ぎしてグダグダ話を繰り返すばかり。ボケだらけの出来の悪い身内コントを延々と見せられてるだけな感じでテンポも悪く、編集も雑すぎるので会話がここまで面白くないと全く楽しめないですね。女性に一新してどうのこうの言われてましたがそれ以前の問題。おバカキャラでヘムズ・クリスワースが唯一の男として受付役で出てるけど、可愛げのあるおバカとは次元の違う馬鹿っぷりで笑えないし可哀想だった。エンドロールでずーっとダンスシーンが流れてたけど本編用をカットしたんだろうな。アレも本編で流れてたらさらに酷かった気がする。こういうギャグ主体の作品は作り手のセンスが問われるだけに大失敗だなとしか思えませんでしたね。訳の問題もあるのかもしれないけど本国でも大コケだしね(「けったいな」はあのお方へのリスペクトかと思って笑ったけど)。予告編は良く出来ているし、オリジナルのプロットを踏襲しつつ映画好き向きな小ネタを織り込み、アイテムのギミックやゴーストの映像なんか良く出来てるのにもったいなかったな。
[映画館(字幕)] 3点(2016-08-20 18:42:38)
151.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
考えてみたら庵野秀明という人は特撮大好きで、その特撮のミニチュア感やディテールの細かさをアニメでもやって見応えのある良作を作ってきた。その彼がゴジラで「好きなようにお願いします」と言われたのか知らないが、持ってる力を存分に発揮したなという作品になっている。色々とオマージュや遊び心もあり、ストーリーも「ニッポン対ゴジラ」というゴジラの原点回帰にしている目の付け所や変態するゴジラなど構成のセンスはさすがとしか言いようがない。小難しい名称のついた政治家、官僚、自衛隊、有識者、米軍関係者などが多くの登場人物が描かれ、何か起きるたびに召集、会議、承認、会見を繰り返す。東日本大震災で繰り返されたかのようなそのリアルな会議で膨大な情報量の会話も中だるみせず見せる編集は相変わらず巧かった。ただ、その会議シーンでエヴァの曲「DECISIVE BATTLE」を使いまくるのはいただけないな。1度目は「おっ!」と思わせるけど何度もかけたのはクドくて飽きた。せっかく盟友と言える鷲巣を使ってるんだから予告編みたいな曲をもっと作って使っても良かったのでは?と思う。あとゴジラの背ビレや尻尾からビーム(熱線)を放つゴジラってのはかなり微妙な気がするし、もはやゴジラではなく異形の使徒という感じだったのでそこら辺は萎えた。 3・11の行政のようなダメっぷりを描きつつ、ゴジラという国難に全員が全力で立ち向かっていく流れは一体感があって良かったな。日本へのエールの詰まった良い作品だった。
[映画館(邦画)] 8点(2016-07-30 21:15:29)(良:1票)
152.  死霊館 エンフィールド事件 《ネタバレ》 
ジェームズ・ワン監督による実話を基にしたシリーズ。今回はもっとも有名なポルターガイスト事件と言われるモノにウォーレン夫妻が挑みます。この事件は多くの写真や音声、関係者の証言が残されていて有名ですね。子供のころ本で読んだ記憶があります。 いつもより派手な部分もありましたが、相変わらず丁寧で絶妙なバランス感覚で撮られているオカルト演出は緩急のつけ方やカメラワークが巧みで怖いです。悪魔のターゲットになったジャネット役の子をはじめとした子供たちの演技も上手く、70年代当時を思わせるセットや美術も相まってとてもリアルに感じられ見応えがありました。134分とこの手のモノとしては異例といえる長さですが全く飽きさせず緊張感を保ったままなのはワン監督の手腕でしょうね。エドがエルヴィス・プレスリーの有名なバラード「好きにならずにいられない」を歌って家族を鼓舞し一致団結し、ロレインとの強い絆を感じさせる辺りはグッときました。こういうのを持ってくるセンスも抜群だなワン。 最後はアレだけ凶悪っぽかったマリリン・マンソン似の悪魔があっさり祓われた気もしますけど、ウォーレン夫妻を襲う大きな試練と愛が描かれ申し分のない出来で大団円な終わりでした。実際の事件は急に何も起こらなくなったそうですけどね。 全編にわたりワン監督のウォーレン夫妻へ敬意の念も感じられましたが次はあるのか気になります。
[映画館(字幕)] 8点(2016-07-12 20:38:31)
153.  アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 《ネタバレ》 
今回はタイムトラベルとパラドックスの物語になっておりアンダーランドの住人の過去が描かれていて前作とイメージが変わる人も出てくると思います。ヘレナ・ボナム=カーターの赤の女王は今回も貫禄十分。奇抜な姿と演技で彼女が出ると全部持って行かれますね。現在過去未来全てを支配するという思考も彼女らしくて良いですが過去編を観ると不憫な人だったんだなと。逆に前作でもイマイチ人格者には見えなかった白の女王はなかなか腹黒かった(まぁ子供時代のちょっとしたトコだけど)。それが発端となりあのデカ頭になってしまう赤の女王の屈折した性格と白の女王に対する嫉妬心は頷ける気がする。人間見た目で判断してはダメですね。 色鮮やかな世界はなかなか凝っていてスチームパンク的な要素も入って観ていて面白いのは前作同様に良かったかな。時を司るタイムの城へ時を操れるアイテムのクロノスフィアを戻しに行く終盤、人も物も全てが錆びていくトコは「銀河鉄道999」機械伯爵の時間城の崩壊シーンを思い出しましたね。
[映画館(字幕)] 6点(2016-07-03 19:06:29)
154.  10 クローバーフィールド・レーン 《ネタバレ》 
「クローバーフィールド HAKAISHA」の最中、ある田舎ではこんなコトが起こってましたという作品。今回は少人数の密室劇になっていてある程度の緊張感を保てているけど、前作や予告編を観ている人なら全て想像の範囲内に収まってしまうだろうな。予告編での宇宙人のネタばれをせず前作を知らない人が観たら、言動に怪しい点が見受けられるシェルターの主ハワードと主人公たちのやり取りもさらに緊迫した空気を感じたかもしれないのにもったいない。まあ前作とは真逆な密室劇で嘘偽りが見え隠れする怪しい言動のハワードとのやりとりは緊張感があって良かったし、聡明で肝が据わっていて行動力のある主人公の最後の選択も良かった。 まあウケるウケないは別としてどんな作品でもこういう「その頃○○では」的な外伝的な話ならいくらでも作れそうですね。
[映画館(字幕)] 6点(2016-06-30 00:57:28)
155.  クリーピー 偽りの隣人 《ネタバレ》 
原作未読。刑事を辞め大学で心理学を教えている高倉と彼を支える明るい妻が怪しい隣人に翻弄されていくお話。 香川照之は硬軟自在で言葉巧みに高倉の妻康子に接近していく底知れない隣人西野を不気味に演じていたけど見どころはそれくらいだったかな。まあそのサイコパス西野も目を付けた人間の心の隙間をついて洗脳し支配下に置いていく描写はほぼないため脳内保管をしなければならず、謎の薬をブスブス打ちまくるだけなのは特異性も薄れるしうーんな感じですけどね。 西島秀俊演じる主役の高倉はトラウマのある元刑事で犯罪心理学者ながら興味を持つと周囲が見えなくなるという致命的な性質を持っている。それで一家失踪事件にのめり込んでしまい隣家や隣人の異様さや妻の変化には全く気がつかない。とても捜査一課の元刑事と思えない洞察力の無さだし喜怒哀楽が薄く西島の平坦で一本調子な演技もあってか自業自得に陥るただの無能にしか見えなかった。 高倉の妻康子、旦那に不満があるも何も言えず内に秘める事で西野につけこまれる。ただその不満も描写がほとんどないため洗脳完了後の高倉に対する癇癪が唐突にしか見えない。それに初対面だった西野の態度を不快に思いながらも翌日には忘れたかのようにあえて関わっていくという意味不明な人で、甘い顔をされるとどこまでも信用し乗っていく良いコトをした気になっているお人よしな詐欺にかかりやすいタイプとしか思えなかった。 高倉に未解決事件を持ち込んだ後輩刑事野上と警視庁の刑事谷本。刑事は2人で行動するもんだけど毎日どうやって上司に理由づけして行動してたんだろう。野上は西野の正体に気がつきながらも何も考えずに家の奥へ入っていく辺り刑事としての嗅覚の鈍さや危機回避能力の低さを感じたし、とってつけたような借金設定は唐突感もあった。谷本は失踪した野上のPCを調べても何も出なかったと言った辺りで西野の仲間なのかと思ったら、西野家地下に単独で入って行った挙句にとんねるずがやってる落とし穴並みのバレバレな穴に落ちるというただのアホな人でずっこけた。西野の娘澪が逃げて来てひと悶着するトコもそうだけど警察嫌いなの?ってくらい警察関係は間抜けに描かれている。ここまで主要登場人物の行動に違和感を覚える映画もなかなか無い気がする。整合性にはこだわらないけど限度ってものがあるし「物語をこういう流れにしたい」と考えたにしろもう少し辻褄を合わせる努力をすべき。何かやるたびに出川の「お前はバカか?」が何度も脳内に浮かびました。 原作者のインタビューを読んだら映画はかなり変えてあるそうですね。普通の人は映画なら見る機会もあるだろうけど小説はあまり読まないだろうから可哀想だなとしか思えませんでした。監督は黒沢清で西島秀俊、竹内結子、香川照之と出来る人は揃っていてカメラワークや映像は良くて雰囲気抜群なんだけど残念。
[映画館(邦画)] 2点(2016-06-22 19:21:39)(良:2票)
156.  エクス・マキナ(2015) 《ネタバレ》 
世界一のネット検索企業に勤める主人公が巨万の富を得たCEOの人里離れた邸宅へ訪問する権利に当選する。しかしそれはCEOがひっそりと作り上げてきたAIを搭載された女性型ロボットのチューリング・テスト(機械が知的かどうか会話をして診断する)に選ばれたためだった、というお話。 舞台はほぼ世捨て人並みの山奥にあるCEO邸。余分なものをカットした作りで映像も音楽も洗練されていてクール。なによりも女性型ロボットのエヴァ(AVA)の造形やビジュアルが良い。「メトロポリス」のマリアから時代に合わせて続いてきた女性型ロボット。アンドロイド、レプリカント、アーマロイド、ファティマなど呼び名も様々で数々の映画や漫画でも描かれてきましたが、今回は愁いを帯びた瞳の美女型で所作振る舞いも可憐な女性そのものとなっていてコミュニケーション能力も高く会話も自由自在。つい同情してしまったり恋心を抱くのも頷けますね。飲み屋のおネーちゃんに騙された苦い思い出を浮かべた人もいるんじゃないでしょうか?惑わされない精神力を持ちたいモノですな。 その彼女と会話をしてテストをしているつもりが自分を見失い惑わされ翻弄されてしまうワケですが、人間とロボットの主従関係が入れ替わるのも頷ける優秀さでなかなかの落ちでした。まあ冒頭のセキュリティカードを使って出入りするってトコで予想は出来たけど、アナログ的なカードというのは物語を動かすうえでは成功してるな。 CEOが劇中でも言ってますが政府がデータ収集してると暴露したスノーデン文書ネタも入れてて、PCやケータイの検索情報、カメラ映像、通話などすべて通信傍受してデータを集めている。その膨大なデータを得ているAIは見た目さえ人間的であればもう怖いモン無しですね。人間と遜色ない人工皮膚すら開発していたCEOのマッドぶりも凄いな。テクノロジーの脅威もあるしいつかスカイネットも出来そうだなとも思いますが、彼女の場合は隔絶された部屋から広い世界へ出て社会を見るという好奇心という欲が出たワケでもあり、あの後にどう転ぶか想像するのも面白い。主人公とCEOはご愁傷さま。
[映画館(字幕)] 8点(2016-06-21 23:52:05)(良:1票)
157.  貞子vs伽椰子 《ネタバレ》 
アメリカの「フレディvsジェイソン」に匹敵するといっても過言ではないこの組み合わせ。エイプリルフールのジョークネタと思っていたら本当に作るとは思いませんでした。 どうやって対決へもっていくのかと思っていたら、それぞれの呪いの法則や設定を変えて化け物二人を絡みやすくしていてお祭り映画用の別世界の物語になってますね。対決の場を整えるまでのドラマは丁寧に描写され良い感じに出来ていて、呪いの家に呪いのビデオを見た人間を行かせるというのもアリだと思う。でも遂に両雄が対峙!という辺りがピークで後はどんどん下がっていくだけだったかな。呪いのビデオは不穏な気配を感じさせないショボい画になっちゃってたのも残念だったし、「バケモノにはバケモノをぶつけんだよ!」といきなり出てきたくせに存在感アリアリな安藤政信演じる霊媒師の常盤経蔵が言ってましたが、食い合いせずに融合してより強力になったという落ちはかなり微妙だった。意気投合したのか合体してクトゥルーみたいになっちゃったのには萎えましたわ。それぞれのシリーズのファンはガッカリしたと思うな。オンリーワンな存在なのに一つにしてどうする、と。これだけの映画なので清水崇辺りに任せた方が良かった気がする。 まあ終盤が気に入らないけど全体的には嫌いじゃないですね。俊雄くんは大柄になってていつもより妙にアグレッシブだった気がするけどイジメっ子連中を持って行ったのは良かった。その後にイジメられっ子を伽椰子が持って行ったのは「勘弁してやれw」と思いましたけど。霊媒師の常盤経蔵と相棒で霊感のある盲目の少女珠緒はキャラが立ってたのでスピンオフを作ってもイケそうな気がしますね。
[映画館(邦画)] 6点(2016-06-18 21:27:24)
158.  デッドプール 《ネタバレ》 
原作未読。予告編を見て思った通りな内容だったかな。二刀流の刀とガンを使ったアクションはなかなかなモノの、口が達者で他者を煽りディスったり自虐をしたりと自由奔放なキャラだけあって100%楽しむにはある程度の知識が必要とされますね。映画やコミックやポップスなど知っている人ならわかるネタが多く、最低でも他のアメコミ・ヒーロー映画は見ておかないと会話も楽しめなそう。最近でいえば「テッド」と同じ感じでこういうのは受け手の育ってきた環境に左右されるし、大多数の日本人は字幕や吹き替えで観るから翻訳者のセンスも問われるし難しいな。デッドプールの能力として演劇で「第4の壁」と言われる演者が観客に問いかけるスタイルも取っているので尚更かな。アメリカ人ならバカ受けするんでしょうね。 そういうユーモアやブラックジョークな喋りを楽しみつつ物語は進んでいくわけですが構成としては普通で最後の戦いは敵も含めて大したことがなかった。予告で流れる序盤のアクションがほぼ見どころな感じ。仲間として出てくるX-MENの二人も同じで雰囲気はあるけど戦闘には魅力を感じなかったな。 海外ではR指定だけあって下ネタ全開でグロもあり自己中な異色のヒーロー。使い方次第ではあらゆる可能性を秘めていて面白いモノが作れそうなキャラクターではあるので、これから他のヒーローとどう絡んでくるのか楽しみではありますね。
[映画館(字幕)] 6点(2016-06-04 12:47:55)
159.  スノーホワイト 氷の王国 《ネタバレ》 
そもそも前作は続編を作るほどのモノだったかな?と思いましたけどなんで作ったんだろう。前作の主役スノーホワイト(クリステン・スチュワート)が揉めて出ないって時点で企画も止めりゃいいのに。「予算取っちゃったから使ってください」って苦肉の策だったのかな。 セロンは魔女そのものって貫禄があったしエミリー・ブラントは歪んだ母性と氷になり切れない儚い雰囲気があり両者女王っぷりがハマってはいた。クリス・ヘムズワースはソーのイメージが強すぎて誰にも負けなそうなオーラがあるけど今回は適度に弱くて女優陣に翻弄された感があったな。まあキャストは豪華だったけど全体的にアッチ行ったりコッチ行ったり中途半端な出来だし既視感を覚えるシーンが多々ある。ドワーフ役の男女4人がいい味を出してたのが救いでもあるけど「ホビット」を思い浮かべた人も多いだろうな。古典の童話で普遍的なテーマの愛を描きつつ、現代でウケそうなアクションやラブストーリーを入れるにはセンスが大事だなと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2016-05-29 01:07:42)(良:1票)
160.  シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 《ネタバレ》 
今回はヒーローvs敵ではなく、様々な危機を救うも各地に甚大な被害をもたらしているという難しくも現実的なヒーロー映画の先といえるお話。チームへ資金を出し管理運営をしつつ各国との調整や補償など政治面でも大きくバックアップして矢面に立ってきたであろうトニー。ポッツも失い精神的にも拠り所も無く、前作「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」で大きな失敗をしたため疲弊しきっている彼が政府のヒーロー管理案に乗るのも分かる。それに異を唱え自らの行動は自らが責任を取るべきと考える、正義に関して強い信念を持った高潔なキャップの意見も一理ある。「キャプテン・アメリカ/ウインター・ソルジャー」での味方組織に裏切られ全て敵になるという体験も加味されているんだろう。そこにヒドラに洗脳され暗殺者として活動してきたキャップの旧友バッキーが絡んでチームの亀裂がどんどん大きくなっていく流れ。図式期には型にハメようとするトニー(親父)vs自由でいたいキャップ(子供)だけど単純に解決させないのがさすがマーベルという感じだった。厳しく辛い話で悲壮感に苛まされそうになると合間に挟まれるユーモアのあるシーンで緊張が解けたかな。アクションやドラマのバランス感覚が良く緩急が上手く出来ている。トニーは様々な思いがあるだろうけど最後のキャップの手紙で救われたかな。 「マーベル・シネマティック・ユニバース」は長い時間をかけ丹念に作り上げてきただけに他の追随を許さないレベルに仕上がってきている。今回新登場のスパイダーマンやブラック・パンサーも違和感なく溶け込んでいていて単独映画や集合映画がますます楽しみになった。アクションやギミックは言うまでもないが、数多くのヒーローが出ているものの誰一人埋没することなくスポットを当て描き切れているのは、ネタ振り効果とキャラクターの心情も丁寧にしている脚本や演出の上手さなんだろう。ただ、トニーの悲壮感を増そうと思ったのか分からないけど妙にキャップとバッキーは強すぎたな。アイアンマン・スーツをなんなく握り潰して壊したりしてるのは力量的にヤリ過ぎ。多くの映画でもそうだけど明らかに能力差があっても簡単に吹っ飛んだりするワンパターンな描写は控えた方がいいと思う。マーベルなら出来るはず。
[映画館(字幕)] 9点(2016-04-30 21:15:10)(良:1票)
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