141. 大怪獣バラン
《ネタバレ》 本多、円谷コンビの作品の中ではさすがに出来の悪い部類に入る作品。TV用に作られた作品だったからか、画面の至る所に予算不足の点が垣間見えるし、後半の攻防戦は飽きてくる。更に、上陸した途端に突然バランがやられてしまうのも何だかなぁ。せっかくムササビのように飛べるんだから、東京で思いっきり暴れて欲しかった。さすがに伊福部先生の音楽は素晴らしかったけど…。そういえばこの10年後に「怪獣総進撃」で復活したバランだけど、登場シーンがわずか2カットの上に名前すら呼ばれなかったね。残念。「GMK」ではモスラに出番を取られるし、何かと不運な怪獣だ。 [DVD(邦画)] 4点(2008-04-16 03:40:24) |
142. ライラの冒険/黄金の羅針盤
とにかく序盤から世界観や固有名詞を把握するのに苦労させられるので、気楽に見るのには不向き。っていうか、見てる人に不親切。おまけに展開が早いってのも困り者。でも、映像の迫力自体はさすがにウン百億賭けたからか満足出来る。ラストの戦いもそれなりに迫力を感じる出来映えだし、CGの使い方も結構きれい。なので、損した気分にはならないかも。 [映画館(吹替)] 6点(2008-04-16 03:32:06) |
143. サンダーバード(2004)
これってやっぱりオリジナルを親しんだ人は怒るんだろうなぁ。CGを駆使したメカ描写はさすがに良いし、ちょこちょこ「おぉっ」と思うようなシーンもあるんだけど、全体的に何でああもダラダラしてしまうんだろうか。どうやらシリーズ化を目論んでいたらしく、序章のような位置付けの作品のようだが、シリーズの一作目を作ろうとしてるんだったら、もっともっと引き付けられるような展開にしなきゃダメ。唯一の出撃シーンが悪役による操縦なんて悲しすぎる。 [地上波(字幕)] 4点(2008-04-16 03:28:09) |
144. HERO(2007)
歌舞伎の顔見世興行みたいな感じ。「THE 有頂天ホテル」の姉妹編みたいな印象。一種のお祭り映画ですな。その点では、充分満足できる出来。ストーリーはあってないようなものだけど、エンターテインメントとしては大正解。ドラマを見ていなくてもだいたい内容がわかるのも好印象。ただ、映画としての評価はこんなもの。2時間ドラマで充分。もう少し、映画的な大きいスケールで勝負しても良かったのでは。 [DVD(邦画)] 6点(2008-04-16 03:22:25) |
145. 最終兵器彼女
原作を読んでしまうと、何とも理解に苦しむ内容になってしまっている作品だが、単純に一本の映画として見た場合は悪くない出来。実際、私は公開当時は原作未読だったので、まぁまぁ楽しむことが出来た。中でも予算の割には映像は素晴らしく、札幌空襲の破壊シーンはよく出来ているし、モブシーンを大量に使ったパニック描写は評価されても良いと思う。前田、窪塚両者の恋愛描写も、「純愛もの」としてキチっと完成されていると評価してよい。よって、原作とは別物と考えれば良いのだが、逆に言えばそれは「なぜ映画化したのか」という疑問を露呈することになってしまうのも事実。その辺りは評価の分かれるところかもしれない。まぁ個人的には映画化に際して、原作のうるさすぎるほどしつこい性描写を、バッサリとカットしたのは気持ち良かったと思う。 [映画館(邦画)] 6点(2008-04-16 03:17:32) |
146. ツイスター
ヤン・デ・ボン版「ゴジラ」みたいな感覚で見ていたので、ストーリーの起伏の乏しさに少々落胆。最初から最後まで同じことの繰り返しなのが間延びの原因では。竜巻の恐ろしさを表現するといった意味でも、大都市を容赦無く襲う竜巻の描写が見たかった。吹き飛ぶ牛や、竜巻の恐怖におののく人々などの描写など、センスの良いシーンもたくさんあるんだから、実に勿体無い。 [DVD(吹替)] 5点(2008-04-16 03:16:49) |
147. モスラ対ゴジラ
シリーズ初期の頃の中でも、本作はお気に入り。“人間不信”という重いテーマが込められているが、明るく展開する人間ドラマ故に説教臭さを少しも感じない。寧ろ大人になってからの方が、こういったテーマを身にしみて感じるようになれるんじゃなかろうか。佐原健二演ずる虎畑は本作では悪役の如き描かれているが、考えてみれば彼も資本主義の原則に則ってビジネスを展開しているだけで、“悪”というのとはちょっと違う。しかしそういったものが悪と見えてしまうのが、人間不信というものの始まりなのかもしれない。その構図が本作ではゴジラにも当てはまる。ゴジラはただ寝起きで呆けているだけであり、決してモスラの卵をどうにかしてやろうと画策しているわけではない。しかしモスラや人間によって悪の如き邪魔者扱いされてしまう。つまり、人間不信というものをゴジラにオーバーラップさせているわけである。巧みだ。そんなゴジラの姿に人間不信(怪獣不信?)の本当の恐ろしさを知った。実に上手いです。 そんな意味も持ち合わせている本作だが、単純な娯楽活劇としても充分楽しめる。名古屋城の破壊や幼虫モスラとの対決。更にゴジラ対成虫モスラの対決はシリーズ屈指の名シーンだ。 [DVD(邦画)] 8点(2008-04-01 00:02:10)(良:1票) |
148. 空の大怪獣ラドン
「ゴジラ」と「モスラ」の陰に隠れてどうも地味な本作だが、大変力のある映画である。前半の炭鉱のダークな印象と、後半の雄大な青空を見事に対比させている画作りには驚かされる。そのため、畳み掛けるような後半のラドン大暴れが二倍、三倍に引き立てられているのである。個人的に印象的なのは、後の作品には見られないラドンの飛行機雲の演出だ。「ラドン追撃せよ」と呼ばれる楽曲に乗って、F-86セイバーと激突するラドンの雄姿は美しいと呼べるほど。正直、福岡の攻防戦は若干物足りなかったが、精巧なミニチュアは、当時の写真と比較して見ると尚更その凄さに驚かされると思う。 [DVD(邦画)] 7点(2008-03-31 23:39:52)(良:1票) |
149. ゴジラの逆襲
ゴジラとアンギラスの戦いを主軸に置いた大阪編。その肩書きの通り、二大怪獣が激突する大阪までは面白く見れたんだが、舞台が北海道に移ったあたりからはどうも失速気味。後の怪獣映画のフォーマットを作ったという意味では評価できる作品だとは思うんだが。それにしても、この頃のアンギラスは後の子分肌など微塵も感じられないほど凶暴ですな。 [DVD(邦画)] 6点(2008-03-31 23:31:20) |
150. ポセイドン(2006)
確かに面白かったが、こういったパニックものにありがちな、見所は映像だけというのはちょっと勿体無い。それだけ映像は満足できるものだったし、細かなシチュエーション作りは評価できるんだが、あれだけ登場人物を多く配置したんだから、もう少し人間ドラマを描ききれば、オリジナルにも肩を並べられたんじゃないかな。 [DVD(吹替)] 6点(2008-03-31 23:28:07) |
151. 宣戦布告
日本政府の危機管理の無さや、自衛隊の動き方を見事にシュミレーションしている点で、大変興味深い。予算が無かったのか、特撮シーンのショボさは拍子抜けだが、本物と見間違うほどの首相官邸のセットや閣僚たちの無能さなど、演出力や表現力には評価できる部分も少なくないと思う。確かにラストの有事の回避方法は結構拍子抜けではあるが、現在の日本ではこれが精一杯ではないか。「亡国のイージス」もそうだったが、映画化に際して“北朝鮮”の名を名指しできなかったぐらいなんだから、これぐらいでも充分に攻撃的な内容と言え、個人的には努力は認めて良いと考える。 [DVD(邦画)] 7点(2008-03-31 23:24:57) |
152. 隠し砦の三悪人
リメイクの予習に見た。驚いた。凄い面白い。全体的にわかりやすく、痛快で、RPGのような展開は自分のような若い世代にも理屈なしで楽しめる。何といっても素晴らしいのは、あやはり三船演ずる真壁六郎太の貫禄だ。登場シーンから大変なインパクトがあり、最後まで何を考えているのかいまひとつよくわからないミステリアスさが良い味出しており、それにあの凸凹コンビと雪姫が絡むやりとりは良く出来ている。しかしそれ以上に個人的にお気に入りなのが、あの藤田進。ラストの「裏切り御免!」は名台詞でしょう。リメイクでどんな風に料理されるのか、今から楽しみだ。 [DVD(邦画)] 10点(2008-03-31 23:23:55) |
153. キサラギ
《ネタバレ》 前半に散りばめられた伏線を一気に回収する。脚本のお手本のような作品。考えてみれば至極当たり前のことなんだろうけど、それが難しい。でも、本作はそれをしっかりやってのけた。前半からテンポ良く、後半までそれを崩さずに、なおかつ焦らないでエピソード一つ一つを消化していく手法には脱帽だ。極めつけは、小さな細かい台詞にもきちんと意味が用意されているので、一粒で二度おいしい感覚を味わえること。私も機会があったらまた見直してみたい。ただ、確かにラストの宍戸錠はちょっと蛇足な気も。でも、やっぱりみんな一年後も集まったのね。 [DVD(邦画)] 9点(2008-03-31 23:19:27) |
154. 死霊の盆踊り
ある意味私に希望をくれた作品。一度「北京原人」と二本立てで上映してみたらいかが? [DVD(字幕)] 0点(2008-03-16 01:45:57)(笑:2票) |
155. スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
スターウォーズはコレが一番面白かった覚えがある。アラを言えば詰め込みすぎ感もあるけれど、やっぱりスターウォーズはバトルシーン満載の方が宜しい。ラストは素直に「良かったなぁ」と言えるカンジで安心。それにしてもルーカスは当初9部作で作る予定だった、なんて話は有名すぎる話だけど、綺麗にまとまってるこのラストから、どうやって続けるつもりだったんだろう? [DVD(吹替)] 9点(2008-03-06 17:00:07) |
156. ファンタスティック・フォー:銀河の危機
ぶっ飛んでいた前作が痛快だったので、結構楽しみにしてたんだが、2作目はイマイチ。元が荒唐無稽なので、物語自体の矛盾や整合性については突っ込もうとは思わないが、たった92分の上映時間なのにも関わらず、途中でダレてしまった。特撮やCGはなかなか見ごたえあるんだけどねぇ。残念。 [DVD(吹替)] 5点(2008-03-06 16:58:58) |
157. 16ブロック
シンプルなストーリーで最初から最後までしっかり芯が通っているのは評価したい。ラストもなかなかきれいに纏めていると思う。 [DVD(吹替)] 6点(2008-03-06 16:52:07) |
158. イレイザー(1996)
安心して楽しめるアクション大作。シュワちゃんがスティーブン・セガールよろしく無敵に素敵に大暴れするので、痛快。ラストの光線銃で大暴れは爽快感抜群だ。しかし、これといって真新しいものが無いのが残念といえば残念。 [DVD(吹替)] 6点(2008-03-06 16:51:02) |
159. 宇宙戦争(1953)
リメイク版がひどかったので、期待して見たけれど、そうでもなかった。1953年という時代から考えると、あのUFOのデザインはなかなか秀逸だったとは思うんだが、都市破壊のインパクトに欠けることやご都合主義の展開は決して手放しで楽しめるものではなく、この数年後に日本で作られた「地球防衛軍」や「宇宙大戦争」の方が面白い。 [DVD(字幕)] 5点(2008-02-25 22:59:52) |
160. モスラ(1961)
《ネタバレ》 モスラの本格的な大暴れまで1時間以上かかるので、子供の頃はイマイチ面白くなかった作品だったんだけど、最近久々に見返して驚いた。60年代の東宝特撮映画の中では珠玉の出来映えではないだろうか。何を隠そう、画面からのインパクトが凄い。色鮮やかで煌びやかな成虫モスラの羽化シーンはインパクト大で思わず圧倒される。巨大な羽で徹底的にニューカークシティを破壊し尽くすモスラの雄姿は、後のシリーズのそれとはまた違う魅力を持っていると思う。そして根底に流れている反核、平和への祈りといったテーマや安保闘争後の当時の社会情勢を反映した物語を、フランキー堺たちのコミカルなやり取りで娯楽色たっぷりに見せる手法には、ただただ脱帽である。ラストの「平和こそは、永遠に続く繁栄への道である」は21世紀だからこそ、心に留めておきたい一節である。 [DVD(邦画)] 9点(2008-02-25 22:54:38)(良:2票) |