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民朗さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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141.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 
「何回地球を滅ぼそうとしたら気が済むんだ……」と良く映画ファンからネタにされるディザスタームービーの名手(?)エメリッヒが今回ぶっ壊すのはホワイトハウス。ホワイトハウスを壊すなんてそんな地味な作品で大丈夫か?と思っていたのですが大変面白かったです。 まず一番面白かったのは現実のアメリカ社会を作品内に色濃く反映させていることです。主役の一人であるジェイミー・フォックス演じる黒人大統領は、中東のイランとの和解を目指していることから考えても明らかにオバマがモデルでしょう。彼が黒人差別の撤廃を目指したリンカーンを尊敬していることも実に分かり易い。 また彼が中東に歩み寄っていることをホワイトハウスの外で批判しているテレビ局は多分右派偏向報道でオバマを攻撃していたFOXニュースのパロディでしょう。このテレビ局がスクープを撮るためにヘリから無茶してホワイトハウスに近づこうとしたり、テロリストと聞くや「アラブのテロリストに違いない!」と決め付けるのも実際にやりそうな行動です。 また悪役の設定が上手い。大統領が死んだと決めつけ大統領を引き継ぐ副大統領は問答無用でホワイトハウスをテロリストごと空爆しようとする。これは多分アフガン紛争やイラク戦争の時に空爆でサッサとケリを付けようとしたブッシュ元大統領をパロってるんじゃないかなーと。実は黒幕の下院議長に利用されてるだけってのも、なんとなくディック・チェイニーを連想してみたり……。この下院議長を演じるリチャード・ジェンキンスもかなりチェイニーに似てる気がします。 まあとにかくアメリカの政治をパニック映画の中で描いている鮮やかな話運びでした。しかも素晴らしいのが別にアメリカの政治に明るくなくても楽しめるアクション映画でもあること!ここら辺はエメリッヒお得意の観客への過剰サービスが上手く機能していて、次から次へとアクションが展開するので全く飽きません。 ギャグも中々面白い。下層階級から大統領になったジェームズ大統領がテロリストに自分のエア・ジョーダンを触られてマジ切れしたり、ホワイトハウスの案内係がテロリストに対して「この調度品はイギリスの○○から贈られた大変貴重な××で~~」と窘めたり、随分小粋なギャグが多かったように思います。 と言うことで本作でかなりエメリッヒを見直しました!基本的にアメリカ万歳映画なのに最後まで楽しかったです。
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-29 22:31:31)
142.  ガッチャマン 《ネタバレ》 
観終わった感想は「ひっでぇな、コレ」という感じでした。完全にブッ壊れてる映画ならネタにもなりますが、変に真面目振ってる所があるから、余計に救い様がない。 まあ監督がブッチャケ親の七光りの佐藤東弥、脚本が『二十世紀少年』三部作の渡辺雄介ですから(どちらもテレビドラマご出身の方です……)、碌な映画では無いだろうと思ってはいたのですが、想像以上でした。 私はガッチャマンに関しては何の思い入れも知識もなくて、珠に朝の「おはよう忍者隊ガッチャマン」を見てキャラの名前を知っている位のモンですが、映画が作られたコンセプトは分かります。スーツのデザインからして「ああ、日本版ダークナイトをやりたいのね」というのは丸分かりで、主人公が何が正義なのか悩む点も似ています。でも最後の結論が真逆なのでチャンチャラ可笑しいですが。最後に「俺たちは助けたいから助ける、やりたい様に(自由に)やる」って、それベルク・カッツェの主張と同じやん! 個人的には全編を支配しているご都合主義的展開、ディテールの甘さ、演出力の欠如、お世辞にも上手いとは言えない役者の演技等、笑える点が多かったので、バカ映画としては結構楽しめました。期待値が元からゼロだったのが良かったのかも知れません。 特に酷かったのが下らないテレビ屋的な、音楽が盛り上がれば観客の感情も上がるだろうと思っているであろう浅薄な演出で、物語の序盤でパーティー会場に潜入する(そもそも国際的な機関なんだからパスくらいあるだろ)場面で、指紋と人相が一致するかどうかでサスペンスを盛り上げようと思っているのでしょうが、音楽のボリュームを上げて緊張感を出そうとしているだけでコントみたいです。私は笑いました。その後にパーティーの参加者が全員マスクを着けてる衣装の理由も無いよなぁ。『ダークナイト ライジング』オマージュ?衣装と言えば適合者の子供たちが無駄にダボダボの服着せられてましたけど、何ですかコレ?『スター・ウォーズ』のパダワンのつもり?だっせえセンス。ちょっと考えるとこんなツッコミどころが無限に出てきそうなので止めときます。 それから剛力彩芽演じるジュンのキャラがマジで怖かったです。健に対して好き好きオーラ全開の上、甚平と竜もそれを囃し立てる。完全に外堀埋められてるし!こんなに働きにくい職場ってないぞ!
[映画館(邦画)] 3点(2013-08-26 01:25:13)(笑:2票) (良:1票)
143.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 
まず良くこんな原作を映画化したもんだと感心しました。原作は作者が「かつてこんなゾンビ大戦があったんだよ」っていう形式でズラズラと当時者のインタビューが載っているだけの本なので、これを映画向けに脚本を完成させたことには驚きました。しかし原作の一番面白い所である、「現実にゾンビが発生したら世界はどう対処するか?」という部分は消えてしまっていたように思います。個人的にソダーバーグ監督の『コンテイジョン』の様な完全リアル路線のパンデミック物を期待していたので少し残念でした。 本作は光と影のコントラストが上手い作品だったと思います。明らかに意図的に逆光にしているシーンが多くて、それは"平穏に忍び寄る絶望"、逆に"絶望の中で微かに見える希望"の両面を表現していたのかなと思います。ゾンビ映画の伝統といえば容赦の無いバッドエンドだと思いますが、それに対して本作は最後に希望を見出して人類は生き残っていくラストとなっており、従来のゾンビ物から脱却しているのも面白いなと思いました。 しかし最も残念だったのがファミリー映画としての体裁を保つためでしょうが、血が全く映らないことです。最後に希望を見せて終わる映画でもいいのですが、それなら劇中で凄惨な描写がないと私は納得できません。この映画は汚い部分はほぼ完全にオミットされているので、ラストのブラピの独白も綺麗事の様に聞こえてしまいました。 あと流石にペプシの宣伝が露骨過ぎないか?なにゾンビに向かって呑気に一杯遣ってるんだよ!CMか!
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-18 19:39:20)
144.  パシフィック・リム 《ネタバレ》 
男の子の夢炸裂!ここまで上映時間が只管に至福だった経験は久しぶりです。とにかくギレルモ・デル・トロ監督の怪獣映画への愛がふんだんに盛り込まれており、とりわけ終盤の香港市街を大破壊しつつ展開するカイジュウとジプシー・デンジャーとの大格闘は最高でした。大都市で怪獣が暴れまわるとどうなるか?という怪獣映画の永遠のテーマを見事に描写できており、個人的には怪獣映画の一つの到達点でありマスターピースとなることと思います。 ストーリーに関しては特に突出したものは無いものの、"男の意地"、"父子の絆"、"国家間のイデオロギーを超えた各国の共闘"がバランス良く配置されており、個人的には別段映像のみが凄いという印象はありません。それはもしかすると役者さんの力量による部分が大きいかも知れません。大俳優は出演していないですが、個々の役者さんの演技のアンサンブルが実に自然に写っており、特に個人的に心配していた菊地凛子さんの演技は『バベル』の時の役柄とは正反対のキャラクターでしたが大変良かったと思います。 しかし矢張り特筆したいのはカイジュウとイェーガーの戦闘シーンに尽きます。『パトレイバー』や『エヴァンゲリオン』に大きく影響を受けているであろう各イェーガーは個々のキャラが立っているし(どうでもいいけど私は無骨な感じのチェルノ・アルファが一番好き)、デル・トロ監督が好きなクトゥルフ神話の神々を思わせるヌメっとした異形のカイジュウの造形も素晴らしい。そんな魅力的な姿形の奴らが大都市でバーリ・トゥードのプロレスをしてくれるのだ!こんなに楽しいことは無い。 エンドロールの最後で日本怪獣映画界の名匠・本多猪四郎監督に献辞が捧げられていたのも感慨深かったです。日本人として大変嬉しく光栄に思いました。折角、海外のオタクが日本のロボット・怪獣文化に多大な影響を受けた映画を作ってくれたのだ。日本人なら四の五の言わずに観てくれ!
[映画館(字幕)] 9点(2013-08-09 18:40:09)(良:4票)
145.  ローン・レンジャー(2013) 《ネタバレ》 
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズについては2作目までで見切りをつけていたのですが、同シリーズの監督であるゴア・ヴァービンスキーの前作『ランゴ』が思いの外に西部劇への愛に溢れた良作だったので、本作に関しては結構期待して観ました。その期待値の高さも原因かもしれませんが、本作に関してはとにかくガッカリです。 いや、この映画も西部劇への愛に溢れてはいるんです。一番分かり易いのは恐らくサム・ペキンパーの傑作バイオレンス西部劇『ワイルドバンチ』かと思います。銃撃戦というバイオレンスシーンで美しい賛美歌「Shall We Gather at the River?」が流れるという対比は全く同じだし、列車襲撃のシーンは畳み掛けるアクションのタイミングといい凄く似てる。ガトリングガンで大人数が蜂の巣になる場面なんてソックリです。でも『ワイルドバンチ』で最も際立っていた暴力性はこの映画からは消えている。まあディズニー映画だから仕方がないのでしょうが、それならゴア・ヴァービンスキーには『ランゴ』と同じように違うプロダクションで撮って欲しかったな。明らかにギャグも無理して入れているように思いました。多分、本心ではもっとド硬派な西部劇を撮りたかったんじゃないでしょうか。それこそ主人公が正義の処刑人として活躍する西部劇の王道的な作品を。 非常に残念だったのが、主人公が馬を駆るシーンで全く"馬に乗っている"感じがしないこと。背景だけ動いて顔はピクリとも動いておらず、CGに俳優の演技を被せていることが一目で分かってしまいます。だから終盤の列車アクションで、主人公が列車の屋根で馬を駆る本来見せ場であるシーンも全く燃えませんでした。ランゴの時はアクションにも重量感が出てたと思うんですが、残念です。それからこの場面は明らかに『BTTF Part3』の列車アクションを参考にしていると思うんですが、何故なんちゃって西部劇を参考にするの?お子様向けの映画として作るためかも知れませんが。あとは『エル・トポ』とか好きなんでしょうねー。 そろそろディズニーと完全に決別して本当に撮りたい映画を撮ってくれるなら次回作に期待します。この監督からは映画が大好きっていう気持ちは伝わってきますから。
[映画館(字幕)] 4点(2013-08-09 08:54:46)
146.  真夏の方程式 《ネタバレ》 
前作の『容疑者Xの献身』は二時間ドラマをそのまま映画館で流したような印象でしたが、本作はキチンと映画として完成されていたと思います。元々東野圭吾のガリレオシリーズの長編は短編に比べるとトリックも派手なモノは少なく、キャラクターの人間関係に絡み合う因縁に重きを置いた作品が多いだけに、本作の様に終始落ち着いた画作りは良かったと思います(前作は矢鱈に奇をてらった演出が多いのが終始不満だった)。それでいて東野圭吾自身が理系出身であることも影響しているであろう、少年に科学の面白さを伝えるペットボトルロケットの場面だけは非常にカタルシスを感じるように演出されており、他の場面との対比が素晴らしい。また物語のキーにもなる"美しい海"の映像を見せる意味でも機能している。 また邦画でありがちなロケ地の風景を是れ見よがしに見せつける様な映像が無かったことも良かった。海の風景は度々繰り返されますが、これは前述の通り物語の重要なファクターなので必然性のある画でした。 忘れてはいけないのが脚本・編集の上手さ。長編小説を、特にミステリーを映画化するときはどうしても説明的な場面が多くなり、間延びしがちですが、一つのシーンにいくつかの要素を入れ同時に説明している場面が多々あり、全体的にタイトに間延びせずに仕上がっていると思いました。 最も惜しいなと思ったのが、個人的な好みもあるかも知れませんが、種明かしが始まってからが長いことでしょうか。流石に愁嘆場を含めて30分はかけ過ぎかも。
[映画館(邦画)] 7点(2013-07-28 11:11:24)
147.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
堀越二郎は少年時代から海外の飛行機雑誌を読むほどの飛行機マニア。彼は夢で何度もイタリアの飛行機設計者カプローニ伯爵と邂逅する。この夢の内容ですが、恐らくカプローニ伯爵は主人公の憧れであり理想の男だったのだと思います。夢の中でカプローニ伯爵は「発明設計は戦争の道具を作るのではない、夢にかたちを与えるのだ!」と言い、彼の飛行機には爆弾の代わりに客間が乗っている。夢の中でカプローニ伯爵の飛行機に乗っている人は皆にっこり幸せそうに笑っている。彼は本当に純粋に飛行機という乗り物が好きなだけだった。 でもその技術は戦争に使用され、彼の設計した零戦は一機たりとも戻っては来なかった。戦争は根こそぎあらゆるものを奪い去った。それでもなお夢の中で菜穂子に「生きて……!」と言われ生きていく。この世が生き辛いのはどの時代でも当然のこと。それでも私達は生きなければいけないという強いメッセージを感じました。 基本的に零戦の誕生にまつわる話がメインで、菜穂子とのロマンスは短いですが、短い時を懸命に生きた二人はしっかりと描写されていたと思います。何より宮崎駿が主人公と菜穂子の初夜をちゃんと描写したことには驚きつつ感心しました。刹那的に生きた二人を描くには絶対に必要なシーンだったと思うので。 最も心配だった庵野秀明の演技も、まあハッキリ言って周りの役者さんに比べると下手なのですが、劇中の堀越二郎が"好青年だけど変人"と描写されているため、それほど気にはなりませんでした。
[映画館(邦画)] 8点(2013-07-24 20:19:29)(良:1票)
148.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》 
良いんじゃないでしょうか、実に正統派B級映画。とにかくストーリーは欠伸が出るほどどうでも良く思いました。私はこのシリーズは2以降観ていなかったので、ヒロインのレティが敵側に回っていても「フーン」としか思えなかったのですが、この辺りはシリーズのファンだと感慨深い場面なのかも。それにしても彼女が記憶喪失になった原因、そしてその処理が大変杜撰だったと思います。もう少し彼女の内面も描けば深い話になったのかも知れません。チームモノとして見てもとても上等な代物とは言えないでしょう。結局最後までチーム内での役割が良く分からなかった人が何人もいる。 そんな淡白なストーリーとは裏腹にアクションに関しては大味の極みで笑わさせて戴きました。大概のアクションで戦車が登場するとノロノロ走って砲弾を大仰にぶっぱなすだけなので、本作のようにスピードを出してボンボン砲弾も撃ちまくる展開はイイですね。戦車って結構スピード出ます。クライマックスの滑走路でのチェイスシーンも「滑走路何十キロあるんだよ!」と突っ込みつつも、サービス満載の演出に大変満足。4つのパートが同時に進行していたのでかなり見辛かった部分もありますが。それから最近のアクションではめっきり減ってしまったマッチョメン同士の肉弾戦はやっぱり観ていて燃えます。
[映画館(字幕)] 6点(2013-07-12 22:27:19)
149.  アーサー・クリスマスの大冒険 《ネタバレ》 
私の中の新しいクリスマス映画の傑作になりました。ソニーの3Dアニメーションには苦手意識があったので見逃していましたが本当に掘り出し物だった。オープニングのスパイ映画さながらのプレゼント作戦で掴みは完璧、キャラクターの描き方も実に丁寧でキャラが立ちまくっている(おじいサンタ最高だ!声がアラン・アーキンなら言うこと無しだった!)。主役のアーサーは勿論、サンタ、スティーヴ、おじいサンタの成長までしっかり描くのだから大したものです。 正直に言うと、各国首脳がソリをUFOと間違えてディスカッションするシーンなんかは必要ないと思いましたが、最後はみんなハッピーだからこれでも良いのだ。 最後のグウェンがピンクの自転車を本当に嬉しそうに乗っている姿にはマジで泣きそうになりました。ホントに良かったね、グウェン!
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-08 22:06:28)
150.  モンスターズ・ユニバーシティ 《ネタバレ》 
大ヒット作品のプリクエルとしては大変良く出来た作品だったと思います。第一印象はモンスター版『ナーズの復讐』。どちらも大学のイケてないフラタニティが学内トップのイケてる(脳筋)フラタニティに逆襲する話ですが、アメリカの学内のヒエラルキーを子ども向け映画で描いちゃう辺りは実にピクサーらしいセンスですね。 しかも100分という短い上映時間の中での鮮やかなストーリー運び、丁寧な伏線回収、サスペンスとアクションの絶妙な匙加減は素晴らしかった。 しかし個人的には気になった点が多々ある作品でもありましたので、以下に列挙していこうと思います。1.なぜマイクが少年時代の頃からあれだけ周囲から除け者にされていたか理由がない。それに"歯を矯正してる"="イケてない"って表現は正直陳腐だと思う。2.ウーズマ・カッパの面々の外面はともかく内面はそれほど掘り下げられない。最後のドンとスクイシーのお母さんの結婚話とかマジでどうでもいい。3.サリーの細工でウーズマ・カッパは優勝するが、インチキで敗れたRORへのフォローは一切無し。RORは本当に嫌な奴らだったけど怖がらせ屋としての実力は本物だった。そこを適当に流すのはちょっと許せない。4.マイクは結局怖がらせ屋にはなれなかった。個性を活かすカタチでサリーのコーチとして成功するんだけど、それでいいんだろうか?私はパーティー会場でトロフィーに写り込んだマイクの歪曲した顔が結構怖いので、その伏線を活かしてRORとの戦いで鏡か何か使って勝つもんだと思っていた。だって少年時代のマイクが遠足の時に憧れた怖がらせ屋のスーパースター、フランク・マッケイも見た目がゴツい訳では無くシルエットで子どもを怖がらせていたんだから。「個性を活かす」ということは本当に大事なことだけど、主人公には個性を活かして怖がらせ屋になって欲しかったな。でもそれじゃ前作の『モンスターズ・インク』に繋がらないか。  まあこれだけ重箱の隅をつついてしまうのは、基本のストーリーがキチンとしているからであると思うので、大変良質な作品であることは間違いないと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2013-07-07 22:33:17)(良:2票)
151.  100,000年後の安全 《ネタバレ》 
「志」100点、「エンタメ」20点といった感じでしょうか。私はドキュメンタリー映画にもそれなりのエンタメ色を期待してしまう人間ですので、関係者のインタビュー→施設のスローモーション、という延々とした流れはやや残念に感じられました。ただこの話を描くとなると妙に面白気に撮っても浮いてしまうのも事実でしょう。難しいところ。 内容としては、オンカロの職員が程度の違いはあれ、非常に希望的観点で施設を運用していることに心底寒気を感じました。人間というのは矛盾しているようですが論理的に考えれば考えるほど曖昧になるもので、理系では無視できるほど小さな可能性を排除することは良くあります(近似と言います)。インタビュアーは必死に「もしこうなったら?」「もしこんなことが起きたら?」と質問をぶつけますが、答える方は「そんな不確かなことは分からない」「答えられない」と言う。まあこの言い分は理解できなくもない。別に扱っているエネルギーがなんであれ不測の自体というのは有り得るのだから。そのあたりの線引きは人それぞれによって勿論違うでしょう。でも、私としては核エネルギーを扱う時だけは、"万が一"の一を疎かにしないで欲しい。2011年に福島で起きたあの事故はその万が一を軽視した結果という意見もあるのだから。しかもそれが100万年間の話なら?"万が一"の一も積もり積もればだ。
[DVD(字幕)] 6点(2013-07-01 22:50:38)
152.  ペンギン夫婦の作りかた 《ネタバレ》 
ビジュアルは分かり易く言っちゃうと荻上直子の『かもめ食堂』以後量産された、取り敢えず美しい風景と美味そうな食事を並べてる感じです。私は割と食べるという行為が好きなので、映画での料理の場面はついついお腹がグーッと来てしまいました。ただそういう風景とか食事シーンとかを特に求めていない人には拷問の様に詰まらない映画だろうなとは想像できます。私は食事シーンは楽しめたけど、正直そういう風景とか食事の場面とかストーリーに特に必要のないシーンは丸ごと切ってしまえとも思いました。 タイトルの通り「夫婦のあり方」が一つのテーマとなっている作品なのですが、これもどう考えても褒められるモノではないと思います。最後に法務局員から「なぜペンギン(辺銀)という苗字にしたのですか?」と問われ、歩美が「ペンギンは一度つがうと一生離れないからです。私たちもそういう夫婦になりたいと思って」と答えますが、実に素晴らしい理由だと思います。しかし、それならば劇中で彼ら夫婦に何か乗り越えるべき障害がなければ。断絶があるけど、それでもそれを乗り越えて辺銀という苗字になるなら納得も行くのですが、彼らは喧嘩をしても一晩頭を冷やしたら直ぐに仲直りしちゃう。良い言い方をすれば良く出来た夫婦なのでしょうが、意地悪な言い方をすると映画として詰まらない。これまで様々な夫婦の関係を描いた傑作映画はありましたが、結果がハッピーエンドであれバッドエンドであれ、何か決定的な断絶は描いていた。この映画はそれが感じられない。 そもそも石垣島の風景と食事の場面を丸ごとカットして、夫婦間の物語にしたら恐らく上映時間は1時間も無いでしょう。それってつまり1時間で語れるような薄い夫婦の話を更に関係の無いシーンで水増ししてるってことだと思います。とても私には良い出来の映画だったとは思えません。 美味そうなご飯と小池栄子の豊満な乳に各1点で計2点が私の評価の限界です。
[映画館(邦画)] 2点(2013-06-25 21:52:01)
153.  華麗なるギャツビー(2013) 《ネタバレ》 
この期に折角なんで原作も読んで挑んだのですが、大変原作に忠実な作品だったと思います。名台詞や名場面に数えられる場面は大体押さえられていたので、原作ファンからは結構好評なのではないでしょうか。 原作者のフィッツジェラルドは所謂「失われた世代」の作家として知られていて、第一次世界大戦を経てキリスト教圏がモラルを喪失していった様を作品に込めた作家の一人です。『グレート・ギャツビー』も正にそこがテーマで、欲望の街ニューヨークでの貴族的階級への憧れを主人公のニックが、侮蔑と嫉妬をギャツビーが表しています。しかしニックは最終的に訪れるデイジーのギャツビーへの裏切り、特権階級の人々の醜悪さを嫌というほど味わい、そういう生活から離れていくという、一種のイニシエーションを主人公が経る話であるというのが、まあ一般的なこの物語の読み解き方です。 そう考えると『ムーラン・ルージュ!』でデカダンな社交界の人々を描いたバズ・ラーマンがこの原作を映画化したのも納得です。ギャツビー邸で開かれる乱痴気騒ぎや、キャサリンやマートルらとアパートの一室で踊り狂うシーンは、成程実に虚飾に塗れたシーンとして結構衝撃的です。 しかし個人的にはこういうパーティーのシーンで余りにもニューヨークの人々が白痴の様に描かれ過ぎている為か、デイジーがあれ程彼女に尽くしたギャツビーを身の保身の為に易易と裏切ることで、普段華やかに映る上流階級の裏に見える卑しさ・虚栄が浮かび上がるラストのインパクトがやや薄れてしまったように感じました。 それからコレは完全に私の問題ですが、とにかく1カットの間隔が短く、しかも色彩が強い為か目が疲れました。測ってみると1カットの長さは長短はあれ、大体0.5~1.5秒/カットくらいで、そんなにチャカチャカした映像にして意味はあるのかと少々辟易しました。まあ、そういう映像編集のスピード感がこの監督の売りだということは分かりますが。
[映画館(字幕)] 5点(2013-06-23 17:35:12)
154.  CUT(2011) 《ネタバレ》 
この映画から感じたもの、それは只々"狂気"です。映画ファンを自覚する殆どの方は、シネコンがテレビ局主導の邦画しか上映せず、メディアもヌルい客層しか呼ばない様な映画しか話題にせず、少しでも難しい内容の映画は世間からスルーされるこの映画界の現状に少しは憤りを感じたことがあると思います(勝手な想像で失礼ですが)。そのような映画界への怒りを只管にエスカレートさせたのが本作の主人公であり、私は彼の主張には非常に共感してしまったのですが、街中で怒りを叫ぶ彼から感じるのは狂気でした。その映画への愛が暴走してしまった人間の姿を、徹底的に無様に、且つ映画を愛する者にとっては非常に愛おしい存在として描いている点が素晴らしい。 借金の返済のために連日殴られ続ける主人公。彼の口からは常に彼が愛して止まない映画タイトルが零れ落ちる。そしてラストの主人公の存在そのものと言っていい映画100本ノック、このシーンは程度は違うであれ同じ映画を愛する者として感動せずにはいられなかった。インタビューによるとあの100本の映画は主人公のオールタイムベストであると同時に、アミール・ナデリ監督のオールタイムべストであるらしい。あの100本のリストを見ただけで監督が如何に映画を愛しているかが分かる。死ぬ程映画を観尽くしていないと絶対に作れないリストだ。ハッキリ言ってこの映画は「俺はこんなに映画が好きなんだ!どうだ!」というシネフィルのナルシシズムに満ちている。シナリオには実に自分勝手でご都合主義な展開が頻出する。普通の人が観て「なんだ、気持ちわりぃ」とか「どんなに映画が好きでも巨匠の名作には及ばないね」と思うのも納得の出来である。しかしどれだけその姿が滑稽で、狂っていて、傲慢なものであったとしても、只管に映画を愛する主人公と監督に涙せずにはいられない。
[映画館(邦画)] 10点(2013-06-16 17:41:38)(良:1票)
155.  はじまりのみち 《ネタバレ》 
舞台は昭和20年の終戦間近の静岡、病のために寝たきりの母親を兄弟がリヤカーで疎開先まで運ぶ。話はただそれだけです。上映時間も長くない。しかしその物語の中に原恵一監督のエッセンスがぎっしりと詰まっていると思える作品でした。 私が観終わった後にまず思ったのは、日本版『ヒューゴの不思議な発明』の様な映画だということです。同作は映画黎明期のある監督へのスコセッシからの敬慕の念を感じたのですが、本作は木下恵介への愛と感謝に溢れています。 物語の終盤、便利屋が『陸軍』についてしみじみと「いい映画だった」「俺が戦地へ行ってもおっかさんはあんな風な気持ちなんだろうか」と語ります(またそれを映画をそんなに観ない便利屋のカレーライス君が語るのが良い!シネフィルが言ったら絶対に駄目なシーン)。それを聞いて主人公は泣いてしまいます。彼は「俺のやっていることは無意味じゃ無かった!軍の連中に女々しいとこき下ろされても、観てくれた人達にはメッセージが届いていたんだ!」と思ったのでしょう。どんな分野でも、自分が作品に込めた主張が受け手に届かないかも知れない恐怖ってあると思うんですよね。実際に作り手の想定していた主張とかけ離れた受け止め方をされていた映画も過去に沢山ある訳で。だから現在何か芸術作品を作っている人にとって、この映画は励ましや祝福になるのではないでしょうか。残念ながら私は基本的に作品を消費するだけの人間で残念ですが。 勿論、主人公とお母さんとの絆、主人公と兄との関係性、便利屋とのちょっとした交流、戦争へのハッキリとした批判等も丁寧に描かれているのですが、やっぱり今考えると原恵一監督が一番言いたかったのは、作品を作る人への賛歌だと思いました。だから物語の最後も「映画の撮影の為に母親の死に立ち会えなかった」というナレーションで締めたのかなと。「それでも主人公のいるべき場所は映画を作る場なんだよ」と言うことかなと。 但し少し残念だったのが、色々な場面のある意味丁寧すぎる描写。例えば主人公がおっかさんの顔についた泥を布巾で拭ってやるシーンは、主人公が如何におっかさんを大事に考えているか分かる良いシーンなのですが、その主人公の行動に旦那と女将が心打たれる顔を何度も何度も写す。その後、彼らの娘二人の同じ様な顔をまた写す。本当に大事なシーンで強調したい気持ちは伝わってくるのですが、少しやり過ぎかなと。
[映画館(邦画)] 7点(2013-06-16 00:33:25)(良:1票)
156.  ライジング・ドラゴン 《ネタバレ》 
やっぱりジャッキーが自身で監督した作品は見ごたえがあります。お得意のスラップスティックコメディに畳み掛けるようなアクション!そこに今回はチーム物にちょっとしたアドベンチャー要素も入っておりサービス満点。ストーリーのテンポの実に良く、後から考えるとキャラクターの言動に納得できない部分も出てきますが、観ている内はスピーディーな展開のためか気になりません。 なかなか本格的な功夫アクションが出てこないので心配しましたが、終盤に所謂ジャッキーアクションもしっかり詰まっていて安心。 あと肝心な物語はジャッキーの祖国への愛国心が反映されたものとなっていますが、個人的にもロンドンの大英博物館で山のように世界の各国から蒐集された(というか強奪された)美術品を見て、なんだかやるせない気持ちになった経験があるせいか、作品のテーマには感慨深いものがありました。というかこの映画に出てくるような、美術品を単なる投機のオモチャとしてしか見てない輩は実在するわけで、そんな奴らに真正面から中指突き立てるこの映画、中々骨太だと思います。 エンドロールのジャッキーのナレーションにはグッときました。最後と言わず頑張ってアクション映画を作ってくれー!
[映画館(吹替)] 7点(2013-06-12 22:16:38)(良:1票)
157.  スーパー! 《ネタバレ》 
『タクシードライバー』のトラヴィスがスーパーヒーローに憧れていたらフランクの様になっていたのでしょう。正直、世直しとして街で悪漢を懲らしめるフランクの姿から真っ先に感じるのは正義としてのカッコ良さよりも狂気です。更に後半、ボルティとしてリビーが登場してからは加速度的にその傾向が強くなっていく。 スーパーヒーロー物に求められる爽快感は薄いですが、人間の正義と狂気の狭間の危うさを描いた良作だと思います。しかし個人的には『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の様にビッチを捨てて新たな一歩を主人公が踏み出していく作品の方が好みではあります。だって、やっぱりサラは女性としてはアレなトコがあり過ぎますからね。
[DVD(字幕)] 7点(2013-06-09 19:02:28)
158.  ザ・マスター 《ネタバレ》 
どこかの批評で「PTAは映画に愛されてる」「映画を撮るために生まれてきたような監督」という論を読みましたが、正にその通りだと思います。とにかく各シーンが強烈なインパクトを有していて上映後も何度も反芻してしまう。この辺りの感覚はキューブリックの映画に近いと個人的には思っていて、全体的にシンメトリックな画作りに拘っている点が両者に共通しているのも面白い。 本作では特に前半部の長回しが強烈で、フレディの働く写真屋(ブティック?)をコートを纏った女が歩き回る場面や、"マスター"ことトッドがフレディに催眠(あえてそう呼びます)をかけフレディが過去を吐露する場面は、計算され尽くされた画と役者の卓越した演技力に目を釘付けにされます。 前作の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』と同様に役者の狂ったような暴れっぷりも本作の魅力の一つで、特にホアキン・フェニックスのリビドーが溢れ出した様な演技は圧倒されつつもついつい笑ってしまう名演だったと思います。 ストーリーは獣の様に生きていた男、フレディを新興宗教の教祖であるトッドが治療しようとするという話で、そのお話自体もフレディが最終的に宗教と決別する展開などは実に良いのですが、この映画のストーリーはある種現代社会の縮図として作られていると思います。何時も猿のようにセックスのことしか頭にないフレディは大衆(愚衆)の象徴で、それを自らの道に導こうとするトッドは所謂近代的国家の象徴。だから彼は説法で「人はこう生きるべきだ」と明確に人の価値観を定義する。そこにトッドの奥さんが絡んでくる。トッドの奥さんは鏡の前で彼のアレを処理する場面で分かる通り彼の手綱を握っている。トッドと奥さんは二人で一つの国家を象徴しており、自分の宗教に難癖をつけてくる男に「誰もがそれぞれの考え方を尊重すれば良い」と言うトッドは所謂ハト派、「難癖をつける奴は戦って叩きのめせば良い」と言う奥さんは所謂タカ派。だから奥さんが次第に大衆を象徴しているフレディを得体の知れない理解不能な存在として疎み追放しようとトッドに進言する点も合点がいく。 映画の最後でトッドはフレディに「君は誰にも支配されずに生きる初めての人間になる」と言い彼を送り出しますが、大衆を象徴するフレディの成長(アル中の時と顔つきが全く違う)を"支配から逃れ自由に生きること"としているのも素晴らしいと思います。
[映画館(字幕)] 9点(2013-06-09 16:31:24)(良:1票)
159.  HK/変態仮面 《ネタバレ》 
嘗て少年ジャンプで連載されていたカルト漫画『究極!!変態仮面』の実写映画化。成程、アイデア自体は悪くない。早い話が日本版スパイダーマンをやろうとしているのだ。スパイダーマンも変態仮面(映画版)もひ弱な高校生がスーパーヒーローになり悪党をやっつける、そしてヒロインはそのヒーローの方に惚れてしまう展開であり、その類似性は明らかだろう。なんせオープニングとエンディングまで実に良く出来たサム・ライミ版スパイダーマンのパロディとなっている(アレックス・ロスに良く似た絵まで出てくるあたり拘りを感じます)。 私は映画を観ていて本気で日本版スパイダーマンをするなら面白い作品なるとずっと考えていた。なにせ主人公の色丞狂介はパンティ(しかも使用済み限定)を被って戦うのだから正体がバレたら大変なのはスパイダーマンの比じゃない。バレたら完全にその名の通り変態野郎扱いだ。そこをサスペンスとして引っ張る要素として演出して、あとはキチンと悪役を描いてそれを彼が倒し、ヒロインに正体を告白する。そうなっていれば万々歳と思っていた。 でもそうはならなかった。この映画は変態仮面という奇抜なビジュアルイメージを観客に見せることに固執しすぎてストーリー展開が余りにお座なりになり過ぎている。気持ちは分かる。あれだけ見た目にインパクトのあるキャラクターもそうそういないだろうし、ビジュアル面を見せることには間違いなく成功している。主演の男の子の体つくりは完璧で(インタビューによると毎日陰毛を処理したらしい。偉い!)、変態仮面自体の見た目は原作通りだ。でもそれって言っちゃうと出オチ芸でしかない。事実観客も最初の方は笑っていたのだが、1時間を過ぎた辺りから変態仮面の登場シーンによる笑い声は徐々に小さくなっていった。正直「ああ、またそれか」と思ってしまう。 出オチが悪いとは言わないが、その後はキチンと人間ドラマを育てて言って欲しかった様に思う。スパイダーマンのパロディ映画の傑作と言うと個人的には『キック・アス』なのだが、あの作品はスパイダーマンの設定を借りただけでなくそのテーマも真摯に理解してアレンジしていた。でも本作はスパイダーマンの設定をちょちょいと拝借して、後はヒーローの見た目だけで2時間を押し切ろうとした。どちらが優れた映画なのかは人によって違うだろうが、私は前者こそ良い映画だと思う。
[映画館(邦画)] 5点(2013-05-31 19:55:10)
160.  アイアンマン3 《ネタバレ》 
3作目にもなるとアクションのネタも尽きてきたのでしょうか、今回は「何十機ものアイアンマン達が暴れまわることで解決だ!」って発想がアホで素晴らしいですね(褒め言葉)。3,000℃もの熱を操りアイアンマンスーツを容易に溶かしてしまう敵の倒し方も納得できる方法で結構感心しました。アカデミー賞に何度もノミネートされている様な俳優がバンバン出ているのに、全員が底抜けバカ映画にふさわしい非常にリラックスしたテンションで演技をしているのには笑ってしまいました。ドン・チードルとか物凄い名優の無駄遣いですよね。ベン・キングズレーは良くあんな役を引き受けたと思います。偉いぞ!ガイ・ピアースのノリノリの悪役演技も印象的でした。次世代のケヴィン・ベーコン枠となるか?いやあんなのになりたくないか。 
[映画館(吹替)] 7点(2013-05-26 23:31:15)
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