141. メンフィス・ベル(1990)
なんだか典型的なハリウッド的戦争映画という印象。 民間施設を避けるシーンもどうにも自己正当化の意図が感じられて嘘っぽく鼻につく。 爽やかな青春群像劇のように仕上げているけど、現実はそんなもんじゃないでしょうと。 [ビデオ(吹替)] 4点(2014-04-27 10:45:34) |
142. フランケンシュタイン(1994)
ホラー度はそれほど高くなく、ヒューマンドラマの要素の方が高いが、じっくり描けずにダイジェスト的になってしまったような。 ドラマティックでおもしろくなりそうなのに、おもしろくしきれなかった感じ。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-27 10:41:33) |
143. 八日目
《ネタバレ》 ダウン症患者がそのままの役どころを演じているので生々しいインパクトはある。 イマイチ感動できなかったのは、ジョルジュもアリーもあまり好感が持てなかったからか。 ジョルジュに振り回される周りの困惑や身内の大変さが伝わってくる。 思慮のない子供のような問題行動を許容するのはよほどの余裕がないと難しく思われる。 八日目に神様が創ったのがジョルジュ――そのメッセージが少々強引で押しつけがましく感じる。 [ビデオ(吹替)] 3点(2014-04-27 10:39:37) |
144. 大阪物語(1999)
《ネタバレ》 田中祐子の大阪弁が嫌にナチュラルだと思っていたら、生まれは大阪だったとか。 沢田研二と池脇千鶴も関西出身なので、よくある付け焼刃の妙な関西弁を聞かなくてすむ。 実の夫婦が役で夫婦漫才をやるのも興味深かったが、実にいい味を出している。 女グセが悪く妻から愛想を尽かされ離婚、クラブ通いから賭場通いとロクなことをしない。 愛人と新生活を始めるも、その愛人にも愛想を尽かされ生まれた子供を残して家出される。 おまけに、赤ん坊も仕事もほっぽり出して蒸発。 もう絵に描いたようなダメ親父。 そんな父を探し回る若菜が健気。 迷惑をかけっぱなしであっけなく逝った隆介を偲ぶ若菜と春美のシーンがいい。 こういうどうしようもないけど憎めない人っている。 家族にとってはもっと深刻で複雑だろうけど。 上方芸人が大勢出てくるのも見どころのひとつ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2014-04-26 22:17:16) |
145. バグジー
《ネタバレ》 ラスベガスの生みの親ベンジャミン・シーゲルをモデルにしているので、興味を持って観たけど期待はずれ。 マフィアもののような抗争が描かれているのかと思えば、バグジーとバージニアとの色恋がメインのようで、痴話ゲンカのシーンが多い。 バージニアの元恋人の昔の発言を根にもって半殺しにしたり、バージニアにホテル建設資金を横領されたり、女に振り回されるバグジーに魅力が感じられない。 [ビデオ(吹替)] 3点(2014-04-26 22:15:30) |
146. カジノ
エースとニッキーのナレーションが交互にラストまでずっと続くので、さすがにこの演出はうるさく感じられる。 シャロン・ストーンのあばずれ悪女っぷりが見事。 デニーロとジョー・ペシもさすがの安定感。 エース、ニッキー、ジンジャーの三人で、映画の半分くらい口ゲンカしている感じ。 [ビデオ(吹替)] 6点(2014-04-26 22:13:47) |
147. ワンダフルライフ
《ネタバレ》 死者が一番大切な思い出を選び、それを聞き取りしながら再現する映画をつくる。 死者はその思い出とともにあちらの世界で永遠の時を過ごす。 そこで働くスタッフは何らかの事情で思い出を選べずこちらに留まっている者たちだ。 自分だったらどの場面を選ぶだろう? そんなことをふと考えさせられる。 おもしろい素材だけど、もう少しエンタメ性があれば。 邦画の持つ嫌な面が出ているので、海外のスタッフでアレンジされたらと思わせる。 [ビデオ(邦画)] 4点(2014-04-25 22:48:06) |
148. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
《ネタバレ》 二通りの話があって後半はもしもあの時こうなっていればということだけど、妄想というより一つの現実のように描かれる。 あの時こうしていればという思いは誰にでもある。 振り返れば小学校の頃は女子のほうが男子よりはるかにマセていた。 中には既に大人の色気のようなものを持っている子も。 徹底して男の子目線の作品で、当時をそこはかとなく思い出させるような映画。 気になる女の子に誘われて花火を見に行くなんて夢の展開だろう。 ただ、花火が平らに見えるのではという疑問はピンとこずに引っかかる。 もっと共感できるような疑問なら自然と感情移入移入できたと思うけど。 この頃は美少女だった奥菜恵の存在感が光る。 [ビデオ(邦画)] 6点(2014-04-25 21:54:31) |
149. 月とキャベツ
切ないファンタジー。 なんだけど、どこかで見たような話で退屈だった。 こういう話ならヒロインの女の子に圧倒的な存在感があればまた違っただろうけど、それほどではなかったし。 山崎まさよしファンには歌もあるしたまらないかも。 [ビデオ(邦画)] 3点(2014-04-24 18:33:47) |
150. 中国の鳥人
中国奥地の大自然のスケールに圧倒される。 商社マン、ヤクザ、中国人ガイドの珍道中が笑える。 本木雅弘と石橋蓮司のキャスティングもいい。 青い目の少女と墜落した戦闘機の祖父の物語は想像力を刺激する。 もっとおもしろくできたような気もして、少し食い足りない印象。 [ビデオ(邦画)] 6点(2014-04-24 18:32:47) |
151. SF サムライ・フィクション
スタイリッシュでコミカルなテンポのいい時代劇。 ストーリーはたわいないが楽しいし、緒方たまきが抜群にチャーミング。 [ビデオ(邦画)] 6点(2014-04-23 00:34:53) |
152. 寝盗られ宗介
《ネタバレ》 女を劇団員に次々と寝取られても飄々としている宗助は、器がでかいというか人がいいというか…。 腎臓を一つ劇団員にやることになるくだりはちょっと笑える。 原田芳雄と藤谷美和子が役柄にハマっている。 元となったつかこうへいの舞台は観ていないが、舞台のほうが明らかに向いてそう。 [ビデオ(邦画)] 4点(2014-04-23 00:33:51) |
153. ラストソング(1994)
《ネタバレ》 福岡から天下を取るため上京するバンド。 そのボーカルが主人公だが、キザでいけすかない井の中の蛙。 そんな男に惹かれるラジオ局のアナウンサー。 才能あふれるメンバーが加わり、三角関係の中で愛情と嫉妬が交錯する。 聞き分けのない子供のように自己主張の強い主人公がマネージャーとしてサポート役に回るのは、才能の違いを認めざるを得なかったから。 一矢が前に進むために周を断腸の思いで切るとき、三人は別々の道を歩みはじめる。 一矢を入れるためにギターメンバーを切った周が、今度は切られる立場になったのが皮肉だった。 本木雅弘、吉岡秀隆、安田成美の三人が適役。 特に目新しいストーリーでもなかったが、照れのない熱く真っ直ぐな思いは感じる。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-23 00:32:42) |
154. 愛する(1997)
《ネタバレ》 遠藤周作原作とあって雰囲気はちょっと文芸的な映画。 ただ、内容はお寒いかぎり。 時折り戦後まもなくかと思うほどの古臭いセリフ回し。 演出も呆れるほど古くてダサい。 原作の設定である1950年代を平成の現代に変えたはずなのに、まるで1950年代のように感じる部分がある。 酒井美紀はかわいかったが、大学病院の誤診でハンセン病じゃなかったなんて何じゃそりゃ? 無理に時代設定を現代に変えたことであちこちで不自然な綻びが見える。 吉岡との悲恋を描きたかったのか、ハンセン病をテーマに描きたかったのか、中途半端に終わった感じ。 [ビデオ(邦画)] 2点(2014-04-22 02:20:56) |
155. 学校Ⅲ
《ネタバレ》 職業訓練校で頑張るリストラされた大人たち。 夫を亡くし、自閉症の息子を抱え、リストラに遭い、乳ガンに罹る薄幸の女を大竹しのぶが演じる。 とんでもない悪女の役もできるし、演技の幅が広いのに感心する。 試練に負けずにどこまでも前向きな姿が健気で愛らしい。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-22 02:19:00) |
156. バウンス ko GALS
《ネタバレ》 コギャルが話題になり始めた頃に作られた映画なので、旬は過ぎている。 それでも、当時の風俗の中での青春群像劇としてよく描けている。 コギャルなりの論理とルールで大人社会の暗部と渡り合う。 女子高生の会話がとてもリアルで自然な演技。 主役が凛とした美少女だったらもっと役に適っていたと思うが、いまいちオーラを感じなかった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2014-04-21 18:38:05)(良:1票) |
157. ザ・エージェント
《ネタバレ》 会社をクビになって陥ったどん底から奮闘するエージェント。 それと並行して、シングルマザーとのラブストーリー。 結論から言えば、トム・クルーズらしく予想通りの大円団。 まとまってはいるが、特に新鮮味もない。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-21 18:37:07) |
158. 詩人の恋/妻と愛人
印象に残るのは、裸で孤軍奮闘の感のある桜っ子クラブ出身の森野文子くらい。 実話を元にしているようだが、ストーリーで魅せるわけでもなくエロも中途半端。 なにより自分に都合のいいエデンの園に執着する主人公の詩人に魅力がない。 [ビデオ(吹替)] 3点(2014-04-20 20:31:52) |
159. ミンボーの女
社会派映画だけど、堅苦しくなくてわかりやすいエンタメ性もある。 ゆすりたかりの暴力団の手口を明らかにしてやりこめる痛快作。 伊丹監督の才能と勇気に拍手。 [ビデオ(邦画)] 7点(2014-04-20 20:30:18) |
160. インサイダー
《ネタバレ》 不正を隠蔽しようとする大企業に挑む社会派のドラマ。 内部告発者の信頼を裏切らずにプロの仕事に徹するアル・パチーノが渋い。 時間が長いのでもっとコンパクトにまとめたほうがいい。 ところが、再鑑賞だと前より面白く感じた。 実話を基にした映画は盛り上がりに欠けるものも多いのだが、これは迫真性がある。 結末は大体わかっていても、巨大なタバコ業界との闘いに引き込まれるものがあった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-20 20:29:01) |