161. ふたり(1972)
しみじみとした良い映画でした。その昔、がらがらの名画座で見ました。今となっては、時代背景を含め、理解し難い部分があるかと思います。ロバート・ワイズやピーター・フォンダの名前でこの映画にたどり着いた人は、見て損はないでしょう。埋もれた佳作です。 [映画館(字幕)] 6点(2007-01-03 20:34:22) |
162. 悪魔の追跡
《ネタバレ》 時代はオカルトブームで、「悪魔の、、、」なる邦題が大流行でした。この映画の原題にはちゃんと"Devil"がついているので、正統の「悪魔」タイトル作品です。ピーター・フォンダ、ウォーレン・オーツの競演で、たいへんな期待を込めて試写会を見た記憶があります。さて、出来映えですが、カーチェイスまで派手にやってくれたB級テイストがちょっとただよう傑作オカルト映画だと思います。 あっさり短めの尺もだらだらとせず、好印象です。 [試写会(字幕)] 7点(2007-01-03 19:29:17) |
163. ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー
ピーター・フォンダは「イージー・ライダー」という名作がありながら、ぱっとしない時期が続いていました。いっぽう、この頃のスーザン・ジョージは全盛期でした。現代版ボニーとクライドっぽく、スマッシュ・ヒットをねらったと思われるのですが、あまりに軽すぎる作品となりました。あまり期待しないで見れば、楽しめると思います。 [試写会(字幕)] 5点(2007-01-03 17:53:43) |
164. ガントレット
映画館に足を運ぶ機会を逸し、テレビ放映まで待っての鑑賞となりました。これで正解でしたね。テレビ鑑賞でも十分に面白かったです。イーストウッドのソンドラ・ロックに対するラブラブぶりが窺い知れます。銃撃戦は緊張感に欠け無駄としか思えませんが、豪快なのでよしとしましょう。 [地上波(吹替)] 6点(2007-01-03 16:09:23) |
165. アイガー・サンクション
原作がとても面白かったので、どのように映画化されたのか期待を持って見ましたが、残念ながら期待を上回りませんでした。それでも見所はいくつかあるので、そこそこ面白く、原作、あるいはイーストウッドのファンは見て損はしないと思います。 [地上波(吹替)] 6点(2007-01-03 15:58:47) |
166. 脱出(1972)
《ネタバレ》 アカデミー賞レースでは残念ながら「ゴッド・ファーザー」や「キャバレー」に完敗しましたが、当時たいへんにヒットしたサスペンス映画でした。バート・レイノルズがこの作品をきっかけにブレイクしました。バンジョー、カヌー、ボウガンなどのアイテムがストーリーをうまく支えており、とても面白く見ることができました。しかし、後味は爽やかとは言い難く、描写に目を背けたくなる箇所があります。どの映画でもそうなのですが、この映画はとくに、見る見ないを各自しっかり自己判断して欲しいと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2007-01-03 11:15:41) |
167. アウトロー(1976)
西部劇が斜陽化したころに作られましたが、傑作だと思います。公開当時、私の中で優先順位は低くて、ついに映画館に足を運ぶことはありませんでした。後年、映画をビデオで見て、スクリーンで味わえなかったことにとても後悔しました。主人公ジョージー・ウェールズに思いっきり感情移入して鑑賞することができて、大変感動しました。いやあ、強い強い。多くの西部劇ファン、イーストウッドファンに見て欲しいと思います。 [ビデオ(字幕)] 10点(2007-01-03 09:26:03) |
168. アルカトラズからの脱出
事実をもとに、淡々と脱獄の過程を描いた良作です。観光船からアルカトラズ島を眺めたことがあります。ガッツを出せば本土まで泳げるかもしれない、と思わせる位置にあります。機会があれば、次は上陸して観光してみたいものです。脱獄を題材にした映画には面白い作品が多いですね。 [地上波(吹替)] 8点(2007-01-03 08:53:07) |
169. 犬神家の一族(1976)
《ネタバレ》 冒頭、スクリーンに映し出される漢字の曲がり具合を見て、いきなり感動してしまいました。面白いミステリを期待した映画ファンの期待に、きっちり応えてくれた作品だと思います。この映画をきっかけに、横溝作品を読み漁ったものでした。 [映画館(邦画)] 8点(2007-01-01 13:38:57) |
170. カンバセーション・・・盗聴・・・
ビッグネームが並んでいて、カンヌ映画祭グランプリ受賞作ですが、認知度がいささか低いのではないでしょうか。フランシス・コッポラ、ジーン・ハックマンらのキャリアをたどり、こんな作品もあったのかと気づいて見てみたら、ちょっとびっくりといった映画だと思います。面白いです。未見の方に、私は強くお勧めします。 [試写会(字幕)] 8点(2006-12-31 09:08:23) |
171. アメリカン・グラフィティ
この映画をきっかけに多くの才能がアメリカ映画界に飛び出していきました。まさにエポックメイキングな名作だと思います。今思えば、試写会で鑑賞できたことはたいへん幸せでした。 [試写会(字幕)] 9点(2006-12-31 08:23:16) |
172. タクシードライバー(1976)
《ネタバレ》 この映画を見た後、僕は軍服を買った。マグナムも買った。でも、モヒカンにはできなかった。 [映画館(字幕)] 10点(2006-12-30 22:37:15) |
173. サンダーボルト(1974)
《ネタバレ》 むかし試写会で、その後テレビで二度鑑賞しました。公開時の宣伝は、ギャングのドンパチもの扱いでした。これは看板に偽りありの誠にインチキ予告編で、キャノン砲で人を撃ちまくるのかと期待させておいて、そりゃないぜ、といった感じです。過剰な宣伝は作品評価を危うくするものです。しかし、見るたびに自分の中ではこの作品に対する評価が上がりました。観賞後にちょっとせつなさを感じさせる佳作ですね。 [試写会(字幕)] 7点(2006-12-30 20:55:19) |
174. シノーラ
見逃していた作品を、テレビ放映に気づきやっと鑑賞しました。スタージェス+イーストウッドでこの出来かぁ、と思いましたが見ることができて満足でした。あともう少し、と注文を付けたくなる箇所がたくさんある西部劇です。しかし、あまり目くじらたてずに、ゆったりとした気持ちで見るのは悪くないものです。 [地上波(吹替)] 6点(2006-12-30 11:13:06) |
175. 白い肌の異常な夜
子供の頃にテレビで見て、けっこう怖かったのを覚えています。テレビ放映にふと気づき、久々に鑑賞し直しました。細部の記憶がよみがえり、けっこうどころか、とても怖いじゃないですか。シーゲル+イーストウッド作品の中では異質に感じる作品ですが、良作です。 [地上波(吹替)] 6点(2006-12-30 11:00:05) |
176. 出所祝い
レビューがないので生き証人として。友達が「俺の一番感動した映画だ」というので、お供で名画座に行きました。しっかりと作られており、仲代達矢と丹波哲郎の存在感がとても光っています。五社英雄監督がテレビから映画の世界へ身を投じ、飛躍する過程の重要な作品です。歴史に埋もれた佳作といってよいでしょう。 [映画館(邦画)] 7点(2006-12-29 23:03:01) |
177. 悪魔のシスター
私にとってとても懐かしい映画です。試写会を当てて友達と見に行きました。今ひとつ弾けきれない部分もありましたが、十分に面白かったです。この後、ブライアン・デ・パルマがビッグネームになるとは当時予想できませんでした。まして友達が「キャリー」にはまり、オカルト映画ファンになるとは。 [試写会(字幕)] 7点(2006-12-29 19:31:58) |
178. 11人のカウボーイ
《ネタバレ》 ジョン・ウェインの新作と言うことでで、ものすごい期待感と共にロードショーに行きました。今はなき渋谷のパンテオンです。西部劇作品にかげりの見え始めた頃の佳作ですね。劇中滅多に死なないはずのジョン・ウェインが死ぬことで、当時話題でした。今となっては高得点・高評価され辛い作品と思いますが、思い入れがあるので8点。 [映画館(字幕)] 8点(2006-12-29 16:13:55) |
179. グライド・イン・ブルー
《ネタバレ》 最初は名画座での鑑賞でした。突然に訪れるクライマックスと、とてつもなく長いエンディングをスクリーンで味わえたのは幸せだったと思います。その後、テレビで見て再び感動し、ビデオもDVDも購入してしまいました。勧善懲悪でもなければ、ヒーローものでもなく、ストーリーもけしてスッキリとはしていません。しかし、撮影、音楽、アクションと随所でしびれさせてくれるものがあります。オープニングのタイトルバックはまさに秀逸です。アメリカンニューシネマや、サム・ペキンパーのスローモーション撮影が好きな映画ファンには是非見てもらいたいです。モニュメント・ヴァレーを美しく撮ってくれています。思わず「駅馬車」「イージーライダー」「フォレストガンプ」らと比較してしまいます。思い入れのある作品なので10点を捧げます。 [映画館(字幕)] 10点(2006-12-26 22:17:31) |
180. ジャッカルの日
《ネタバレ》 今は閉館してしまったテアトル東京で鑑賞しました。当時としてはめずらしく全席指定の映画館で、本作はヒットしたので3ヶ月のロングラン興業となりました。映画チラシが通常の二倍の大きさもあり、珍しかったですね。映画を見終えた後の、しびれるような感動を今も忘れることができません。語り口調は淡々としているのですが、本当にわくわくどきどきと面白かったです。その後、二番館、名画座、テレビ、ビデオ、DVDと、機会あるたびに繰り返し見ました。暗殺をテーマとしたサスペンス映画の白眉です。原作はフォーサイスの名を世に知らしめた名作中の名作です。原作の良さを損なうことなく見応えある作品となったのは、ジンネマン監督の手腕によるところが大きいでしょう。アカデミー賞の編集賞にノミネートされましたが、受賞は惜しくもなりませんでした。73年度のキネマ旬報の外国映画部門4位で、後年、サスペンス映画部門のオールタイムランキングでも同誌で4位に選ばれました。実写フィルムを巧みに織り交ぜた緊張感みなぎるクライマックスには、何度見ても胸の高鳴りを抑えることができません。 追記;新・午前十時の映画祭で映画館上映されていることを知り、40年ぶりに映画館で鑑賞しました。今見ても色あせない素晴らしい作品です。時計のシーンが数多く挿入されていて、緊迫感を盛り上げていることに気づきます。また、インターネットも携帯電話もない時代で、情報は手紙、用紙の手渡し、電話はダイヤル黒電話ですが、説得力を持って丹念に描かれていています。当時の風景をみごとにスケッチしている映像も見応えあります。計画が発覚したあと、ジャッカルは引き返すこともできたのですが、アルファロメオを駆ってパリへ向かう道を選んだのでした。 [映画館(字幕)] 10点(2006-12-25 21:56:48) |