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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2402
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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161.  メカニック(2011) 《ネタバレ》 
たしか一年ぐらい前に観たはずなのに、内容が全然思い出せませんでした。そこで改めて観てみましたが、けっこうソリッドな撮り方でジェイソン・ステイサムの近作の中では上位にランクして良いでしょう。ジェイソン主演の映画って、彼がどの映画でもまったく役作りしないので、ほんとどれも同じみたいになって記憶から消えてしまうんですよね。 冒頭の殺しが彼の魅力を最大限に引き出している感じがします。あのクールな手際良さ、プールの殺しから河に飛び込んで曳き舟につかまって逃げ切るところまで一気に見せてくれます。さすが元ダイビング選手だけあって水中アクションはお手の物ですよね。 ベン・フォスターもいかにもキレやすそうな青っぽさが上手く表現していたと思います。でも完璧をモットーとするジェイソンが、いくら殺してしまった友の息子とはいえあんな未熟者を弟子にするかと思いますが、まあこれはオリジナル映画が有るんで仕方ないですね。 我が国にも世界に誇る『ゴルゴ13』というコンテンツがあるんですから、せめてこの映画ぐらいのレベルで映像化して欲しいものです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-30 21:44:28)
162.  SUSHI GIRL 《ネタバレ》 
キワモノだと思ってましたが、“Diamonds Are Forever”が流れる実にカッコ良いオープニング・タイトルで「ひょっとして、これは」と期待が高まってしまいました。で、結論から申しますと、本作はちょっとした掘り出し物でした。 どっから観ても『レザボア・ドッグス』のパクりなんですけど、タランティーノ特有の時系列シャッフルとムダ話がない分進行がスピィーディーかつスマートなんです。ガラスの破片を詰めたソックスで顔面を滅多打ちにしたり歯をペンチで引っこ抜いたり、拷問のエグさは完全にタラを凌駕してます。まあ、あれしかないとは思いますけど、千葉真一の使い方もなかなか上手です。当然ながら出番のほとんどを全裸で身動きひとつしない“スシ・ガール”の女優も、なかなかのナイスバディで目の保養になりました。 でも見逃せないのは疑われて拷問される男で、これを演じるノア・ハサウェイは『ネバー・エンディング・ストーリー』でドラゴンに乗ってた少年役だった人なんですよ。タトゥーだらけのいかにも悪そうな中年になっていて、あの紅顔の美少年が、と嘆かずにはいられません。でももっと凄いのは拷問する側の悪漢にマーク・ハミルがいるんですが、こっちはもっと凄まじい変貌ぶりです。ロン毛のブロンドででっぷり肥えたその容姿は、フィリップ・シーモア・ホフマンかむかしのポール・ウィリアムスかと見間違えてしまいました(おまけにホモなんです)。 ルーク・スカイウォーカーがこんな姿になっちゃうなんて、私は悲しいです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-15 20:17:14)
163.  LOOPER/ルーパー 《ネタバレ》 
タイムトラベルものとなると異様に燃えちゃう自分ですが、この映画は実はタイムトラベル自体には大した意味を持たせていないと思います。もうどなたかが書かれていますけど、殺害ターゲットを過去に送るというのは意味がないですよね、死体だけ送れば済むことじゃないですか。好意的に解釈すると、その未来社会では国家権力が何らかの手段で人の生死を完全に把握する社会なのかもしれませんが、この映画では未来社会の描写がほとんどないのでそこまで肩を持つこともないですね。 未来から送られてくるのがブルース・ウィリスという時点で、もうこれは『12モンキーズ』だよねということはバレバレだし、そこに『ターミネーター』みたいな人探しをさせるとなると、なんかどこを観ても昔の映画のデジャヴ感がハンパなかったです。あのサトウキビ畑ですら『フィールド・オブ・ドリームス』やってると感じちゃうぐらいですから困ったものです。そしてそこにサイキック・チャイルドが出てくるとなると、これはブライアン・デ・パルマの…、もうキリがないので止めときます(笑)。 ラストのオチだけは、シンプルでしたが意外と観られないパターンでもあるので評価したいと思います。あと、あの子役の演技はけっこう怖かったですよね、この子これから大物になる予感がします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-27 18:34:55)
164.  人生はビギナーズ 《ネタバレ》 
クリストファー・プラマーを想定して書かれたとしか思えないカミングアウトお父さんのキャラでした。突然親父さんが“実は俺はゲイなんだ”と息子に告白する、これは典型的なシチュエーション・コメディのプロットになるぐらいですが、そこをあえてゆる~く撮って息子の“喪失と再生”へとつなげてゆく映画の構成はなんか癒されました。そう、この映画はプラマーじゃなくて、あくまでユアン・マクレガーが主役なんですね。でもそう考えると、ユアンのキャラはどうも曖昧で薄い印象はぬぐいきれません。メラニー・ロランにユダヤ人だと告白されて(と言ってもそんな大げさなものではなく、彼女が自分の身の上を語った際についでに出た様な印象)たいそう驚いているが、今日アメリカの都会でユダヤ人であることがそんなに意識されるとは思えない。これには彼が心の中に隠している傷、自らのアイデンティティの喪失感を表現しているのだろうが、そんなウジウジした心象は好き嫌いが分かれるところでしょう。 でもユアン・マクレガーもメラニー・ロランもとってもいい演技で、プラマーの好演と合わさって素晴らしい演技三重奏でした。現在と過去をシームレスに繋ぐ編集も良かったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-10 20:50:46)
165.  キッズ・オールライト 《ネタバレ》 
こんなに本格的なレズビアンカップルのお話は初めて観た気がします、もう法的にも結婚しちゃってティーンエイジャーの子供までいる家庭を築いているんですから。ただねー、このカップルにはとうとう最後まで感情移入できなかったというか好感が持てなかったのですよ。二人の性格付けや子供たちの環境もリアルなんだけど、やや類型的過ぎるのもちょっと気に喰わないところかな。面白いもんで、映画って登場人物の存在にリアリティがあり過ぎると却って感情移入が出来ないものなんです。おそらくこの女性監督もレズなんだろうけど、M・ラファロと浮気をしてもA・ベニングと別れられないJ・ムーアを観ていると、ゲイとストレートという枠組みから抜け出せていない脚本だと思いました。 レズはホモビデオが好きだなんて知りませんでしたが、小ネタとしてはイイ笑いです。でも考えてみると、レズが両親だとその子供はセックスに関して意識することが普通の家庭より早くなってしまうんでしょうね。子は親を選べないというわけです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-04-29 22:11:12)
166.  ザ・ファイター 《ネタバレ》 
むかしはデ・ニーロ、いまC・ベール、と謳われる役作りぶりはオスカー受賞も当然でしょう(もっとも、もう体をいじめる役作りはしないと受賞後の記者会見で言ってましたが)。まさか本当にヤクを射ったのじゃないかという変貌ぶりで、その体であれだけイカれたキャラを演じるとは恐ろしい役者根性です。おまけに母親が下品なM・レオとくれば、主役とは言ってもM・ウォールバーグもおとなしい演技をするしかないというのは納得です。この映画はボクシングではなくてボクサーを描いているんだと思えば、試合シーンの迫力の無さもあまり気になりません。「人を殴る」という格闘技としてのボクシング映画となると、しょせん『ロッキー』を超えることは無理なんですから。 それにしてもこの映画は品のない登場人物ばかりで、まあそこがリアルというわけなんですが。唯一お父さんのジョージぐらいかな、善い人だなって和ませてくれたのは。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-11 01:21:52)
167.  コンテイジョン 《ネタバレ》 
始まったとたんにグウィネス・パルトロウが感染死したと思ったらケイト・ウィンスレットも死んじゃうし、こりゃこの豪華出演俳優たちはみな逝ってしまうのかなと心配しちゃいました。最近のソダーバーグの傾向として、新型ウィルスのパンデミックを冷徹にシミュレートしまくる実験的な作品かと予想していましたが、人間同士の触れ合いに未来の希望があるんだ、というけっこう熱いメッセージが感じられました。グウィネス・パルトロウの不倫や拉致されたマリオン・コティヤール消息などを、あまりにばっさりそぎ落とした脚本にはちょっと疑問が残りますけど。でもサブ・ストーリーを膨らませてゆくとまた『トラフィック』みたいな映画になっちゃうので、ソダーバーグはあえてこういう展開にしたんだろうなと思います。インフルエンザみたいな症状なので『アウトブレイク』みたいな派手な死に方ではなくよっぽどリアルな恐怖が伝わりますが、グウィネス・パルトロウの解剖シーンだけはギョッとさせられました(なんせ頭の皮がペロリですから)。そしてジュード・ロウの怪しいブロガーぶりから、ソダーバーグのネットに対する辛辣な見方が意外でした。
[DVD(字幕)] 7点(2012-05-27 23:45:12)
168.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
リュック・ベッソン映画史上、もっとも肉感的なヒロイン登場!女の好みが変わったのかな? ベッソンさんまたまた中坊路線に回帰かと思いましたが、原作がフランスで人気のコミックなんだそうです。最初とラストにちょこっと出てくるマチュー・アマルリックの役柄を観てると、この辺のキャラはフランスでは説明不要なくらいポピュラーなんでしょうね。冒頭から『アメリ』や『インディ・ジョーンズ』を恥ずかしげもなくパクってるのでこの映画どうなっちゃうんだろうと心配しましたが、ヒロイン・アドヴェンチャーものじゃなくコメディだと思えばセンスも良いので楽しめました。 続編、あるかな~。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-29 00:42:41)
169.  私の優しくない先輩 《ネタバレ》 
『ハルヒ』の山本寛が実写映画を初監督ということで、あまり期待はしてなかったのですが、自分には意外とストライクでした。たしかに前半のポップだけどチープな展開とラジオドラマみたいなモノローグの多用は好き嫌いがはっきり分かれるところでしょう。あのハリボテ丸出しの宇宙と地球は、相米慎二の『東京上空いらっしゃいませ』を思い出させてくれて、なんか良かったです。まあ邦画では珍しいタイプの映画かもしれませんが、今後カルト的な評価がされるかもしれませんね。 そして、実はわたしここが目当てでこの映画を観た様なもんですが、ワンカット・ワンシーンで撮られたエンディングのダンスはポップでほんと至福感に満ちています。ここだけでも見る価値は十分あります。
[DVD(邦画)] 7点(2012-02-17 23:43:37)
170.  キラー・インサイド・ミー 《ネタバレ》 
このケイシー・アフレックが演じるルー・フォードは、『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマンを凌駕するサイコ・キャラですよ。ジェシカ・アルバのケースはともかくとして、ケイト・ハドソンに関してはなんで殺しちゃったのか、さっぱり理解不能。でもね、こういう人間って現実にいそうな世の中だから背筋がぞっとするわけです。それもケイシー・アフレックの好演の賜物で、アルバとハドソンもなかなか良い脱ぎっぷりで感心しました。ただラストの火が燃え上がるシーンは、あまりにチープなCGなので興ざめしてしまいました。バジェットが足りなかったのかしら? サイモン・ベイカーやビル・プルマン(ほんのチョイ役でした)を使ったりして、たしかに無駄に豪華なキャスティングでしたから。
[DVD(字幕)] 7点(2011-12-25 01:15:13)
171.  トゥルー・グリット 《ネタバレ》 
今年のオスカー受賞式ではノミネート作品をパロった紹介フィルムがありましたが、なんでアン・ハサウェイとジェームズ・フランコがクマちゃんの着ぐるみをかぶって馬に乗っていたのか、森の中であの変な歯医者と出逢うシーンを観て初めて判りました(笑)。コーエン映画の特長である“日常の中に突然出現する超現実”が顕れるのは唯一このシーンだけで、後は今までにないほど抑えた演出で実に淡々とした西部劇でした。復讐される対象のジョシュ・ブローリンだって、他のコーエン映画でお馴染みの異様な怪物ではなく、もののはずみで殺人を犯しただけみたいな感じで、その最期もあっけない。その分斬新なカットで1対4の乗馬決闘や息をのむほど素晴らしい星空を見せてくれ、また新しい西部劇の可能性が拓けたような気がしました。機会があればぜひとも映画館であの星空を体験してみたいと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2011-12-06 21:26:40)
172.  インセプション 《ネタバレ》 
「記憶」をテーマにした『メメント』で映画史に革命を起こした(と、自分は感じている)クリストファー・ノーランが今度は「夢」をモチーフにした映画を撮ったと言うので期待したのですが、まあ何と言うかぼちぼちの出来だったかなというのが感想です。ディカプリオたちは他人の夢に入り込んで潜在意識を操作するというミラクルな技術を持っているのに、その技術を使ってやっているのが産業スパイだというのがリアリティに欠ける気がします。俺だったらもっと凄いことやってやるのに、と残念がる人も多いのでは。考えてみれば、これって“時間を止める”に匹敵する様な妄想を呼び起こさせる設定だと思いますけど。 意外とその“なんでもあり”的な夢の世界の映像に突拍子のなさが少なかったのは拍子抜けでした。いちばんインパクトがあったのは、車道を列車が爆走してくるシーンで、後半の雪山での展開は安っぽいアクション映画みたいでいただけません。ラストのコマがまわるカットは、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、解釈を観客に丸投げした様なところがあり、ノーランらしさが感じられて良かったですね。
[DVD(字幕)] 7点(2011-04-10 01:51:52)
173.  イコライザー2 《ネタバレ》 
前作を観たのは5年前、細かい設定などはすっかり忘却していましたが、たしかホームセンターの店員だったデンゼル・ワシントンはLyftの配車サービスの運転手が世を忍ぶ姿なんですね。この種のサービスは日本では認可されていないんのでいまいちピント来ないけど、Uberのタクシー版というイメージなんでしょうね。この配車サービスの運転手という設定はけっこうストーリーでは重要な要素で、Lyftがスポンサーになっているのかもしれませんね。デンゼル・ワシントンも前作の仕事人的な活躍ではなくて旧友メリッサ・レオ殺害に対する復讐がメインになっていますが、ホームセンター店員の時の様なトリッキーな殺しの技が無くて、なんか物足りなかったです。誘拐された少女の救出や絵描き志望の黒人少年を善導したりしていますがなんかとってつけた感があって、これじゃ“イコライザー”と称する意味が薄いんじゃないかな。でも、最近はトム・クルーズやマット・デイモンなどが元凄腕エージェントとして活躍するシリーズものが多い感じがするけど、やっぱオスカー俳優であるデンゼル・ワシントンが演じると、ストーリーは大したことなくてもなんか深みを感じてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-06-10 22:23:42)(良:1票)
174.  グレイトフルデッド 《ネタバレ》 
そうですね、確かにこの作品には園子温風味がありますね、それも暴走を抑え気味で撮った園子温映画って感じでしょうか。キリスト教が陰のモチーフであるところも園子温の作風に繋がるところがありますが、彼なら後半の爺さんとヒロインの激闘はもっとハチャメチャになることは間違いなしでしょう。正直言って感情移入できる登場キャラは皆無だしストーリーも暗くて後味は最悪ですが、なんか刺さるものがあったのは確かです。 10年前の映画ですけど、キャスト・スタッフの中で三人のキーマンが現在に繋がっている気がします。まずは監督の内田英治、10年前はまあ駆け出しに毛が生えた存在という感じでしたが、その後に力量を発揮してゆきついには『ミッドナイトスワン』で絶賛されることになりましたね。本作では脚本も彼が手掛けているがストーリーは自分には?だったけど、この独特の間の撮り方は好みです。次はヒロイン(なのかな?)役の瀧内公美、この役はオーディションで選ばれた女優デビュー作でしたがスターダスト所属ながらも脱ぎまで見せる根性を見せてくれます。彼女も順調にキャリアを積み、本年にはNHK大河ドラマにも出演しています。今後が愉しみですね。そして忘れてはいけないのは、プロデューサーも務めた笹野高史の殺される息子を演じた木下ほうか、最近文春に悪事が暴露されて警察沙汰にはならなかったけど芸能界からは追放状態、もうTVや映画に出演することはないでしょうね。プロデューサーだったことも災いしたのか本作の公式HPは存在しているけど閲覧不可能になっている、やっぱ本作自体も今後はCSでも放送が難しいのかもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-06-07 23:01:09)
175.  LIFE!(2013) 《ネタバレ》 
『虹を掴む男』のリメイクかと思ったら全然違うストーリーでした。もうこれは完全に紙媒体のLIFE紙の廃刊という実際の出来事をネタにした脚本で、ウェブ版に移行する際の社内リストラがけっこう赤裸々に描かれていて、買収先の企業が良く許容したなというレベルです。『朝日ジャーナル』や『週刊朝日』の休刊の内部事情をえげつなく映画化することを朝日新聞が大目に見るなんて、日本じゃ到底考えられないことです。前半のベン・スティラーの妄想は確かに派手にCGを使っているので判りやすいのですが、ショーンを追いかけてグリーンランドなどで冒険するところは妄想に入るところが曖昧で、自分は観終わるまであの冒険はスティラーのファンタジーとしての実際の活動だと思ってましたよ、まあ映画なんだからそれもアリでしょう。冒頭から“ショーンを捜して”というストーリー展開なので「ショーンって誰なんだろう?」という興味を否が応でも観客に持たせてくれますが、それがショーン・ペンだと明かされるところでは「なんだ、そのまんまじゃん」と苦笑してしまいました。とは言っても冒険パートでの雄大なロケ映像の数々、これだけでもこの映画を観る価値はアリでしょう。まだまだ元気そうなシャーリー・マクレーンを観れたのも、嬉しかったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-01-19 22:26:13)
176.  マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙 《ネタバレ》 
まあ確かにマーガレット・サッチャーは政治家としては毀誉褒貶が激しい人ではあるけど、どう見ても英国は“サッチャー以前/サッチャー以後”と区別できるほど国家として変貌を遂げたことは確かでしょう。そんな人物をメリル・ストリープに演じさせたということは、冗談ですけどそりゃ反則ですよ。正直なところ扮装自体はさほどサッチャーに似ているとは思わないけど、その話しぶりや仕草などはサッチャーそっくりなんだそうです。認知症を患っている引退後のサッチャーと亡霊のように彼女の幻視に現れる亡夫デニスとの対話を通じての回想というある意味オーソドックスなストーリーテリングなんですが、双子の子供のうち娘のキャロルだけを登場させて問題児のマークを出さなかったところはさすがに忖度でしょうか。『鉄の女の涙』という邦題の割には劇中メリルが涙を流す場面は皆無だったような気がしますが、「サッチャーが泣くところなんか誰も観たくないだろ」と考えたかもしれない脚本は正解だったと思います。実際のところサッチャーが公の場で涙を見せたのは、息子マークがバリ・ダカール・ラリーに出場して一時行方不明になった時だけだったそうです。デニス役のジム・ブロードベントとメリルの掛け合いはさすが名優同士だけに見応えがありましたが、その印象が強くてなんか舞台劇を見せられたような感もあります。そういうところが、ある意味でこの映画の弱いところなのかもしれません。 驚くべきはこの映画が製作されたときはまだマーガレット・サッチャーは存命だったということでしょう。公人だったとはいえ、その認知症を患っている姿まで赤裸々に描くとは、腰抜け揃いの日本映画界では考えられないことです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-01-13 22:42:08)
177.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 
『ダイ・ハード』はアクション映画のスタイルを劇的に変え、その後は立てこもり型の『ダイ・ハード』的なプロットの映画は山ほど製作されましたが、本作ほど恥も外聞もなく同じ展開の映画を平気な顔して撮っちゃうとは、さすがにローランド・エメリッヒですね。ほんとナカトミビルがホワイトハウスに変わっただけで中身はほとんど一緒、登場キャラもすべて『ダイ・ハード』のキャラに簡単に紐づけできるし、チャニング・テイタムが最後には変色したランニング・シャツ姿になるところなんて笑うしかないです。でも裏切った警護隊長にジェームズ・ウッズを持ってきたことは大正解、何を考えているのか理解できない不気味な男を演じさせたら、この人の右に出る者はいません。そして『エアフォース・ワン』あたりから大統領自身がテロに巻き込まれて否応なく闘うというジャンルも登場してきましたが、この手の映画に出てきた合衆国大統領の中でも、ジェイミー・フォックスはずば抜けて情けない感じでした。最後にはカッコよいところを見せましたが、『ダイ・ハード』でブルース・ウィリスが見せてくれたボヤキ芸まで踏襲してますからねえ。これは当時のオバマ大統領を揶揄している悪意があるんじゃないかと思います。 荒唐無稽と言ってしまえばそれまでですが、アクション映画としては退屈しないんじゃないかと思います。とは言えラストでチャニング・テイタムの娘が大統領旗を振って空爆を中止させるところなんかは、やっぱエメリッヒの映画だよなあ。そして『インデペンス・デイ』に続いてまたもやホワイトハウスをボロボロにしたところも、この人なんか拘りがあるのかしら(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-03-04 21:42:06)
178.  イット・フォローズ 《ネタバレ》 
最近よく見かける“若者系ホラー”の一種かと思ったら全然違いました。のちに『アンダー・ザ・シルバーレイク』を撮るデヴィッド・ロバート・ミッチェルが監督および脚本を書いただけあって、デヴィッド・リンチ風の不条理ホラーでした。 監督は否定しているらしいけど、セックスすることによって相手にうつせる怪奇現象となると、大多数の観客は性病・エイズの類のメタファーだと感じるでしょうね、実際わたくしもそうでした。盛りのついた大学生ぐらいの年齢層のコミュニティならば「“やつ”につけられている」と気づく前に次々とうつって行って、また最初の一人に戻ってきたりして(笑)。たしかにリンチ的な世界線なんだけど、それでも「なんか辻褄合ってないなあ」と感じさせられる部分も見受けられます。最初にジェイにうつすのはヒューなんだけど、なんでこの男はこの怪現象の大まかな仕組みを知っているのだろう、またわざわざジェイをこん睡させて椅子に縛り付けてまでご親切に教えてあげたのかは雑過ぎるところかなと感じます。わざわざ偽名を使って家まで借りてジェイに接近したのに、大して遠くもない場所に住んでいることがあっさりバレてしまうのも、なんか間抜けな脚本。いっそのこと最後まで正体不明で、以後登場しなかった方が面白かったんじゃないかな。舞台となる町は湖畔でジェイの家には大きなビニールプールがありラストは室内プールで展開される、どうもこの監督は“大きな水たまり”になぜか拘っていて、こういうところがリンチ感が強いところです。まあそれが何故なのかは結局理解不能ですけど、こういうところも似ている。 自分がこの映画でいちばんゾッとしたシーン:ジェイがヒューの仮寓で家探しをしているとき鏡に映った自分にびっくりする。「なんだ鏡か」とホッとして画面左に移動してフェイドアウトするのだが、鏡に映る彼女は右に移動してゆく。一瞬のことなんだけどその後のストーリーになんの繋がりもなくて、もちろん撮影のミスでもない。これに気づいた人は少ないかもしれないけど、こんな撮り方をする監督、こいつはヤベー奴なのかもしれない…
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-10-25 23:25:28)
179.  ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 《ネタバレ》 
過去三作で敵役はIMF内部の裏切者でしたが、本作ではいよいよ満を持して世界的陰謀をたくらむ悪が登場。でもそれがスウェーデン人の物理学者の妄想的な陰謀というところが?なところです。けっきょく観通してもこの“コバルト”なる悪役の背景は理解できませんでした。“もと特殊部隊員の物理学者”なるぶっ飛んだ設定のキャラらしいのですが、その設定を活かしたイーサン・ハントとタイマンを張れるほどの腕っぷしの強さはイイとしても、何気に強面の部下を操っているしスペクターみたいな組織のボスみたいな感じでとても個人の暴走とは思えません。そういうところもあって全体的に詰めの甘い脚本で、そこにロシアのFSBまでが絡んでくるから真剣にストーリーを追うとどっと疲れます。いろいろと突っ込みたくなる要素に事欠かないけど、ラストの核ミサイルが発射されてから阻止するまでのシークエンスだけは、あり得な過ぎてもう笑ってしまいました。まあ簡単に言えば、ミサイルが発射されれば現実には合衆国は即座に探知して成功するかは別にしても迎撃しますから、いくらIMFが解体されていると言ってもそれは軍の仕事です。ましてどこの都市かは知らないけど高層ビルの先端を削ったところまで落ちてきて無力化成功、ってまさか核ミサイルが砲弾みたいな着発信管だと思ってるんじゃない?核は広島・長崎の頃から上空で爆発させる兵器です。 そういうディティールに拘ることを放棄した代わりに、アクションはもうアイデアてんこ盛りでキレは抜群ですね。ドバイの世界一の高層ビルでのトム・クルーズの見せるアクション、これスタントなしだったなんてちょと信じ難いです。この人は高所で跳んだり登ったりするアクション演技に拘っているような感じで、“逆高所恐怖症”と言うような高いところで危険な行動をするとアドレナリンが噴出して快感を感じる病気なのかな(笑)。 この映画は11年前の製作ですけど、ロシアが暴走し始める現在のような状況では、ロシアと米国の情報機関が仲良くというか共闘するような映画は今後撮られることはないんでしょうね。そしてロシアが徹底的に悪役となるウクライナ戦争をテーマにした映画が遅かれ早かれ登場するんじゃないかな。そうなればウクライナのゼレンスキー大統領はきっとジェレミー・レナ―が演じることとなるでしょう、だってこの二人そっくりじゃないですか。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2022-10-04 18:02:02)
180.  スノーピアサー 《ネタバレ》 
永久機関(?)で走り続ける列車内という円筒形の空間だけで展開する『マッドマックス』だと思えば、間違いない。いわゆるディストピアものではありますが、すべてをノアの箱舟みたいな列車内だけでストーリー展開させるアイデアは、なかなかユニーク。だけどお話し自体が『マッドマックス』の持っていたようなヒャッハー要素が無いので、ただ暗いだけのSFという印象は否めませんね。唯一ヒャッハー感があったのは相変わらずの怪演を見せるティルダ・スウィントンぐらいですかね、でも最後まで残れなかったのは残念至極です。導入部から暫くはモタモタした展開なので「ババを引いたかな?」と思いましたけど、反乱が始まってからの展開でかなり持ち直してきました。なんでここにソン・ガンホが顔を出しているの?と思ったら、監督はポン・ジュノだったんですね、そりゃ出ますわ。ラスボスがエド・ハリスでなんか『トゥルーマン・ショー』を思い出してしまいました。もうちょっと拘って欲しかったのはSF的なディティールで、列車が永久機関を動力にしていることはまあ理解しますけど、その部品として小児が手動でなんかしないといけないというところは、まったく意味不明でした。ラストで生き残った二人が見るシロクマは、果たして希望と絶望のどちらの象徴だったんでしょうか、こういう一見投げ出したような幕の閉じ方は好きです。 この映画の中ではやたら片腕を失う話が出てきますが、切り落とした腕を喰わせる老人の話しなんかもあり、これはキリスト教的な寓意があるんでしょうかね?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-12 22:26:36)
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