1901. ビバリーヒルズ・コップ
もっと明るく楽しく脳天気な作風を勝手に想像していたのですが、意外に真面目な内容でした。エディ・マーフィのマシンガン・トークも、この頃はまだ試行錯誤感がにじみ出ていますね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-02-06 00:55:56) |
1902. ブレックファスト・クラブ
《ネタバレ》 何と、最初から最後まで図書館の中で5人組がああだこうだとうじうじ話しているだけという、意表を突く作品。しかし、撮り方も演技もあっけらかんとしているというか、ドライでからっとしているので、彼らにそもそも悩みがあるようには少しも見えない。まあ、作為的な破綻や衝突をわざとらしく入れるよりはマシですが・・・。ただしこの作品には重要な意義があって、それは、シンプル・マインズの"Don't You (Forget About Me)"をテーマソングとして世に送り出したことである。この1曲で、それまでマニア向けだったマインズを一気にメインストリームに押し上げたほどの、80'sロックシーンの重要な一幕だったのだ。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-01-26 00:32:58) |
1903. プロジェクト・イーグル
80年代の作品以上に、頭使いまくりアイディア出しまくりの大サービス精神は存分に伝わってくるのですが、話の軸というものが存在しないので、結局は名シーンつなぎ合わせ特集のように見えてしまうのです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-01-12 11:22:41) |
1904. 赤い靴(1948)
《ネタバレ》 前半は何とも退屈で、まあそんなもんかと思いながら見ていたのですが、延々と続くバレエシーンで「え?もしかして凄いことしてる?」となり、そこから後は前半とは別のようにドラマが動いていました。とはいえ、結局はバレエそのものの力と、主演の彼女の長身の美しさ(下半身の安定したしなやかさも素晴らしい)に多くを負っている気は、しなくもないですが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-30 20:22:07) |
1905. 特攻大作戦
《ネタバレ》 いちいち全員の名前を読み上げる導入部はただならぬ迫力を感じさせますし、肝心の12人が、どこまでいってもどことなくチンタラしているというか、渋々感が漂っているのも、逆に生々しさをあぶり出しているのですが・・・それだけやった後の頂上作戦が、さして警戒しているようにも見えず、特段の装備も見当たらないお屋敷を1つ制圧するだけって、何かしょぼくないですか?5人くらいいれば可能だったのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-03 15:17:32) |
1906. 美しい絵の崩壊
《ネタバレ》 長年の友人だった二人の母親が、それぞれ相手方友人の息子と恋愛に陥ってしまう・・・となれば、どれだけ重層的な心理の綾が構築・展開されるのかと期待してしまうのですが、案に相違して中盤前には早々に互いにネタばらしがされ、全員が相互に状況を知っている状態になってしまう。あら何とももったいない。そのまま作品は何事もなかったように(!)、淡々と進行していくのですが、終盤に今度は新たな枠組みでのひねりが待ち構えています。ただ、そのラストの崩壊に突入するためには、導入部分でもっと葛藤や波乱が必要でしたね。それを抑え込んだ収束感があってこそ、終局部分の展開も重くなるはずです。 [DVD(字幕)] 5点(2016-10-24 01:21:12) |
1907. 男はつらいよ ぼくの伯父さん
《ネタバレ》 マドンナも世代交代で満男君が恋の主役というのは聞いていたのですが、思ったほどゴクミフューチャーが強いわけではなかった点にはほっとしました。ゴクミや檀ふみはもちろん、この作品では寅さんですら添え物でしかなく、肝はあくまでも満男君の青春成長譚、そして両親の成長。ただそれだったら、「僕は全然美しくなくて、醜いんだ!」と悶えるあたりとか、告白に失敗して「俺の馬鹿馬鹿~!」のあたりとかはもっと突っ込んで見たかった気はするけど、その辺もあっさり風味なのが、やはりこのシリーズなんだな。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-10-13 02:31:07) |
1908. ロック・オブ・エイジズ
《ネタバレ》 この監督は「ヘアスプレー」でも豪華絢爛楽曲洪水ミュージカルを提供してくれたんだけど、こっちの方はちょっと空回ってしまいました。一番まずいのは、選曲がどのシーンもどのシーンもあまりにもそのまんまなところで、これでは当時のその辺の高校生が作ったポエムストーリー付オムニバスカセットテープみたいなものです。同じバンドからの重なりが妙に多いのも気になりました。●トム・クルーズは暴走していてなかなか面白いんだけど、周りとの演技のやりとりはまるで念頭になく、勝手にどこかに行っちゃってるだけ。キャサゼタは、やっぱり老けちゃったな-、ダンスシーンの切れも「シカゴ」の記憶で見てしまうと悲しくなります。アレック・ボールドウィンは、いかにもライブハウスのマスターのオッサンにいそうで、いい感じ。●あとそれと、主人公が途中で血迷って加入してしまうださいディスコのグループ、あれはあれでそれなりに格好良くないですか?80年代後半から90年代初頭のフリースタイルっぽくて。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-10-01 00:42:50) |
1909. デコレーション・デイ 30年目の勲章<TVM>
《ネタバレ》 彼はなぜ、勲章の授与を拒むのか?というたった1つの奥深そうな謎。を、一つ一つ解き明かしていく物語かと思ったら、間に1/3くらい全然別の話が挟まっていました。肝心の謎そのものも、何ともあっさりとネタばらししてしまうし・・・。あと、2人の人間関係も、昔は親しかったのが今よそよそしくなるまでに何か、と思わせておいて、別に何もありませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2016-09-30 00:29:01) |
1910. ペントハウス
《ネタバレ》 いろんな登場人物を手際よく整理していきながら目的の窃盗計画に収斂していく前半はなかなかだったのですが・・・後半は何かネタ切れ気味で、「え?それだけ?」という感じでした(スライドとチャーリーが離脱するというひねりも、結局は生かされていない)。あと、演技面では、私はエディ・マーフィ以上に、マシュー・ブロデリックの意外な元気のなさが気になりました。周りに合わせちゃった? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-09-17 02:12:22) |
1911. 友は風の彼方に
キャラ設定だとか各人の行動だとかが、妙にはっきりしなくてぶれていて・・・どうも迫力を感じないのです。それと、ラストをあのように持って行くのであれば、潜入捜査の過程でのステップがもっといろいろ必要だったと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2016-09-10 02:08:21) |
1912. 男はつらいよ 柴又慕情
《ネタバレ》 どうも、吉永小百合ととらやの面々はあまり演技の相性がよくないような感じで、演出も脚本も切れが悪いというか、あちこちでエンストを起こしてるんだよなあ。そもそも、いくつかの台詞で「幸薄そうな人」という表現が出てきますが、吉永さんは全然そうは見えません。この人がマドンナなのであれば、むしろ、びっくりするような王女様か令嬢タイプの人が出てきて、寅さんとのギャップを楽しむ、というパターンで見てみたいところでした。●ただし、「旅の道中でマドンナが寅と出会って変化する」→「柴又にてそれがさらに発展」という様式を初めて確立したという点では、シリーズ中重要作かもしれません。そしてそれが、「旅先では頼もしいけど家の中では頼りない」という後の寅の人格発展の起点にもなっています。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-08-21 01:37:34) |
1913. 16ブロック
《ネタバレ》 極力シンプルにまとめた基本的な作りは良いと思うんですよ。見ている間は一気に見られましたし。ただ、もっと面白くできたのではないかという点が何点か・・・。●一番もったいないのは、情報戦の側面をあちこちで捨てていること。エディがするりと逃亡して、これはジャック・エディ・警察の3点勝負か?と期待させておきながら、携帯を通じてあっさり自分がエディと離れていることが敵にばれている。バスの乗客の人数水増しも、エディの乗客紛れ作戦も、そんな美味しいネタをまいておきながら、何も起こさずにさっさと潰している。この辺はもっと引っ張ってほしかったのですが。●16ブロックという狭い範囲の限定も、その中で居所を探す技術と、そこからさらに逃げる知恵がぎりぎり対決するのかと思っていたら、基本はただの追いかけっこでした。途中の地下室の対決も、最後の対決の妙味を削いでしまっているので、いらなかったんじゃない? [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-08 02:04:59)(良:1票) |
1914. カビリアの夜
《ネタバレ》 前半は、話自体が好き勝手な方向に動いていて、焦点がよく分からなかったのですが・・・催眠ショーのシーン以降は、ほとんど必然のラストへ向けて、騎虎の勢いでした。ラストシーンも的確に決まっていました。 [DVD(字幕)] 5点(2016-08-04 01:34:36) |
1915. 必殺! THE HISSATSU
《ネタバレ》 前半、いろんなキャラを置いて回っていく展開はいい感じだったのですが、結局何もまとめないまま、処理しきれないまま終わってしまいました。特に、最後の決戦のくだりが、進めば進むほどグダグダになっていったのは、何とも痛い。それに、仕事人はやっぱり、名もなき依頼者の恨みを晴らすんでないとね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-08-02 21:24:58) |
1916. 博士と彼女のセオリー
《ネタバレ》 やっぱり、伝記物の枠内を超えられなかった作品。あえてこの超有名な物理学者を採り上げるのであれば、その思考はどこから編み出されてきたのかとか、さらには障害を有しながらどうやってその頭脳から発想を具現化したのかとか、表現してほしいところはいろいろあるのに、ほとんどはさらっとすっ飛ばされている。ジョナサンがどうのこうのとかメロドラマみたいなのはいらんから、制作者もちゃんと学問に立ち向かえよ。●と思っていたらエンドクレジットで気づいたのですが、これって、ジェーンの著作が原作だったのですね。それなら素直に、ジェーンを主人公にすればよかったのに・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-07-24 00:52:29) |
1917. クライマーズ・ハイ (2005)<TVM>
《ネタバレ》 導入部は説明台詞とステレオタイプな描写が目立ち、これは映画版と変わらない程度のつまんない内容かと思っていたのです。しかし、前半終了間際の焼肉屋での対決は十分スリリングでしたし、後半は前半とは別作品のようなシャープで引き締まった出来。よく見たら、前半と後半で演出が別の人やん!クライマックスの記事差し替え中止のプロセス、望月の従姉妹の登場によるテーマの深まりなど、映画版よりも優れた内容を提示しています。というわけで、返す返すも前半の凡庸な描写が残念。 [DVD(邦画)] 5点(2016-07-12 02:40:40) |
1918. カンバセーション・・・盗聴・・・
《ネタバレ》 前半の、同じ会話と同じ公園のシーンが執拗に繰り返され、そこからじわじわと次の展開が浮かび上がる構成力はなかなか。後半は違う世界に行ってしまい、結局何がしたかったのかはよく分からないのですが、74年の時点でこういったサイコ/一人称妄想系サスペンスに正面から取り組んでいたという点は、評価すべきかも。いろんな有名作品の源流が、実はここにあるのかもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-09 02:15:51) |
1919. アウトロー(2012)
《ネタバレ》 導入部はなかなか魅力的な謎が提示されるのですが、ネタばらしは早すぎだし、そこから後はすべて定石通りだしで、上がったテンションもしぼんでしまいました。それとも、あえてちょっと懐かしめの古典的な作りを狙ったのでしょうか。ただ、キャスティングが適切だったかどうかは別として、ここへ来てさらに新シリーズに挑もうとするトム・クルーズの貪欲な姿勢は、賞賛されるべきかも。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-06-30 03:24:33)(良:1票) |
1920. ながらえば<TVM>
《ネタバレ》 夫が老妻に会うために(それもついちょっと前までいた)名古屋を目指す、という一点に絞った構成が、作品を引き締めている。実は一番ぐっときたシーンは、途中の駅で降ろされてしまった笠智衆が、することもなくベンチに座ってぼーっとしているところ(ここはもうちょっと引っ張ってほしかった)。息子とその妻が、設定も発言も、えらくステレオタイプなのが難点。 [DVD(邦画)] 5点(2016-06-28 02:11:35) |