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ムランさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 300
性別 男性
年齢 41歳
自己紹介  点数が低い作品に関してはかなりボロクソに書いてありますのでお読みの際はご注意を。
 私の駄文が皆様の映画ライフの助けになれば幸いです。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
ゴジラに敵対する凶悪な怪獣や、スーパーXやモゲラと言ったステキ兵器とのバトルが無い点は、『VS』シリーズで育った私としてはいささか物足りなさを感じてしまった。 しかし、それに関しては予告の時点で初代を意識した作品になることは想定していたし、むしろ思っていた以上に娯楽性があり個人的には良かった。 序盤の政治家たちがゴジラ出現で右往左往するシーンは、本人たちは至って真面目だが端から見ているとどこかドタバタコメディを髣髴させると言った、劇パトを思い起こされるような印象を受けた。 また、登場人物の行動もどこか『アニメっぽい』印象を受けながらそれでいて無理やり感も無く、ここらへんはアニメと実写両方の監督をしている庵野さんの経験が上手く活かされていると感じた。 CGに関しては素晴らしいの一言。特に都心部に現れたゴジラは、これまで私が見たどのシリーズよりも『ゴジラが本当に東京にいる』感が出ていた。アングルや演出も、過去のミニチュアセットやCG技術では難しかったようなものも随所に見られ、とことんシンゴジラの勇姿(?)を堪能できた。 ゴジラの代名詞たる熱線も、最初はただの炎の奔流からバーナーの如く徐々に収束していき、最後はレーザーへと変貌していく様子は実に格好良い。 ストーリーに関して言えば『エヴァや陽電子砲と言った超兵器が無いネルフの皆さんが、ゴジラ相手に知恵を絞ってがんばる』と言った、悪く言えば『ヤシマ作戦の焼き直し』だが、『ヤシマ作戦の演出を対ゴジラ用に上手く落とし込んでいる』と言えなくもなく、不必要且つ過度に類似した演出を加えていることから、庵野さんも確信犯なのだろう。。 後半になるにつれて、シリアスさを増しつつもバラバラだった登場人物達が少しずつまとまっていくので、ドラマパートが多いにも関わらず退屈しなかった。  総評 多少エヴァ成分が強めなのが気になるが、それでも決して独りよがりな演出や話になることなく、どの世代のゴジラファンでも最低限は楽しめる作品に仕上がっており、実際は違うかもしれないが、ゴジラだけでなく、ゴジラファンに対しての気遣いのような庵野さんの愛を感じられる作品だった。 少なくとも、私の人生で数少ない『恐らく全力で殴っても罪悪感を感じなさそうな人』にカテゴライズされている某監督の『ゴジラの名を借りた駄アクション映画』とは比べるだけで失礼に当たる程の良出来であり、そしてその『最終蜥蜴合戦』以降止まっていたゴジラ(日本製)の歴史を進めてくれた庵野さんには筆舌し難い感謝の念しかない。もう10年掛かろうが未完で終わろうが構わないので、お体に気をつけてゆっくりもう一方も製作してください。待ってます。
[映画館(邦画)] 10点(2016-07-30 00:28:11)(良:3票)
2.  映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち 《ネタバレ》 
 リルルの急激な心境の変化はしずかちゃんとの絡みを増やし人の『優しさ』に気付き、ほぼ戦闘要員だった男子陣はピッポと最初険悪な関係から徐々に『友情』を結ぶ事で、旧で気になっていた演出を見直しつつオリキャラ2人を差別化させていて素晴らしい。また、二人が親友と言う設定も、敵である自分達に優しくする理由に対するのび太達の台詞を、昔壊れたピッポを治したリルルとの会話と同じにすることで人とロボットは同じである事に気付く。本当にここの演出が丁寧で、二人の行動(人間を守る)に説得力を持たせ感情移入ができる。  作画演出も日常、ギャグ、戦闘どれも及第点以上。世論的にカットされそうだったリルルの『治療、尋問』も描かれていた。  特に『尋問』はより過激になり、頑なに逆らうリルルのけなげさと敵の残虐性が強く印象付けられる結果になっている。世論的には問題になりそうだが、暗にふせいない方が物語のシリアス性が増すと感じる。  『戦闘の尺減』『ミクロス早々退場』『リルルが最初から良い人のため救出後の葛藤する印象が弱かった』等あるが、代わりに加えられた要素が十二分にそれらを補填している。  ただリルル達の優しさに関しては、ロボットが温かい心を『持たない』旧作から『忘れた』事に変更してあるので説得力はあり、人間とロボットをより紙一重の存在にすることで理由付けしつつメッセージ性も強める事に成功している。  他にも『決戦時泣くスネ夫を慰めるジャイアン達の遠くから姿を現す鉄人兵団が旧作以上に絶望を感じさせる』『ラストのリルルに影を落とすことで神秘的な魅力を引き出している』等々見所満載。  残念なのが、のび太がリルルを撃てるのに撃てなかったことを証明する『手錠』部分がカットされていた。救出演出は良いので、加えて敵のミサイルを全機撃墜するみたいなシーンが欲しかった。  アニヲタ的にも雰囲気を壊さずニヤリとできるネタがあったのも良かった。  ラスト、自身の運命を知りながらアムとイムをプログラミングするリルルと、祖国を裏切り絶望的な状況の中『ありがとう』と微笑み鉄人兵団に戦いを挑み、ボロボロになり、それでものび太達を守ろうとするピッポ、そして全てが終わり消えていく二人に嗚咽漏らして大号泣。  旧作で感じた欠点を見事に補完し、さらに『ロボットと人の絆と心』と言うドラマ性を強めたこれぞ文句無しのリメイク。もう劇場版スタッフはこれで固定してくれ。
[映画館(邦画)] 10点(2011-03-05 11:45:07)(良:4票)
3.  プロメア 《ネタバレ》 
こいつドリル積んでそう。こいつが今回のドリルメカか。ドリルっぽい装備だけどドリルじゃないな。今回の戦闘ではドリルはお預けか。なるほどコレはドリルへの伏線だな。ここらへんはドリルの匂いがしないなぁ。おお、こいつが真のドリルメカか。ああ、ますますドリルを持ってそうに。絶対ドリル出すだろこいつ。敵もドリルっぽいの出てきた。なるほど開拓ドリル・・・は無し?なるほど竜が集まってドリルに・・・ならない。ええ、ドリル無いの?やっぱりこいつがドリル持ちだったのか。ナイスドリル!あれ、ドリルもう終わり?ドリルは少なかったけど面白かった。こんな感じです。
[映画館(邦画)] 9点(2019-05-25 13:03:25)
4.  インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 
『頭の中が色々なキャラクターや建物が存在する町になっている』と言う古典的な設定を見事に使いこなしている。 そもそもガチガチの専門家ですらよく解明されていない頭の中を良く再現しており、小さいころは『楽しい思い出』『悲しい思い出』等単純なものから『悲しかったけど良い思い出』『いい想い出だからこそ思い出すと悲しくなる』と言う心の多様化(成長)が劇中全体を通してとても丁寧に画かれている。 細かいところでは思い出の保管庫(ボーリング玉をしまっておく棚みたいなの)が脳のシワを表していたり。 ただ何といっても素晴らしいと感じたのが、主人公である少女の体験と頭の中のキャラクターの成長がシンクロしているところ。 この手の内容の場合、例えばギャグ作品とかだと頭の中がグチャグチャになった結果、登場人物がハチャメチャな行動をとってしまうというのが良くある(決してそれが悪いとは言わない)が、本作の場合『ヨロコビ(キャラクター)と、少女の人格を形成している『大切な思い出』が行方不明になっていしまう』と言う事件の結果、少女に起こってしまう心境の変化を『引越しで不安になり何もかも上手くいかない』と言う実生活でもありうつイベントで無理なく表現しており、『頭の中の事件で主人がおかしくなる』と言うよりは『生活している上で起こる心の不安定と言った『化学反応のようなもの』を、『頭の中の事件(擬人化?)』として表現する』と言う逆説のような演出が非常に素晴らしい。まぁこういった演出も無くはないが、なんと表現していいのか分からないが、片方の演出が強すぎてもう片方が引っ張られること無く、非常に滑らかにお互いが干渉し合っているのが凄い。 所々のギャグもピクサー作品の中では好きな部類で、私の父親も人の話を利かなかったり、意味も無く『ポリンキーのCM曲』が無限ループしてしまう、と言った部分の理由がものすごく共感して笑ってしまった。
[ブルーレイ(吹替)] 9点(2016-01-02 20:00:12)(良:1票)
5.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 
とにかく映像の密度が半端なく、2時間以上の尺でそのほとんどが主人公をメインに描かれていながら、その全てに彼の心境の変化と言った意味が込められており、全くダレる事が無かった。 加えてそれらを台詞等と言った分かりやすい演出に頼らず、視聴者が能動的に理解したくなるように工夫されているのも見事で、だからこそ彼に十二分な感情移入ができ、ラストからクレジットが流れている間ただただ胸が痛かった。 単純なアクション映画としても、ドラマ(米、イラク)と戦闘シーンのバランスが良く、銃撃戦も1つ1つ戦局が異なるので飽きなかった。 内容としては、「力あるものが負うべき責任と苦悩」と言う、アメコミ系ヒーローのお約束的な内容を極限までリアルに描かれている。 元から持ち合わせていた正義感にプラスして「番犬になれ」と言う父親からの脅迫に近い教えから軍隊に入りイラクへ。 狙撃兵としての高い能力ゆえに多くの敵兵を殺し(劇中では敵を悪と断定しストレスを感じていないように述べているが、2度現れる子供兵への対応を見ると一概にそうとは言えないように感じた)、賞金首として敵から狙われ、仲間の死を目の当たりにして徐々に心身がボロボロになりながらも、上述した「呪縛」に近い信念や「凄腕の狙撃兵」と言う強大な悪、そして自分をヒーローとして慕う仲間達などで何度も戦場に戻ることになる。この行為に対しても弟と言う比較対象が現れることで彼の異常さを際立たせている。 冒頭述べたが、ここら辺の描写が非常に丁寧で、ちょっとした1シーンも後半のちょっとした複線になっている。 除隊後の生活に関しては尺は短めだが、エピローグと考えれば十分すぎるほ程理解できたし、全く前情報を得ていなかったためラストには絶句した。 総評 予告を見て私が期待していた「ハート・ロ。カー」そのものだった。出来れば可能な限り本作を見るにあたり前情報は仕入れないほうが楽しめると思う。
[映画館(字幕)] 9点(2015-02-27 16:04:14)
6.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
 正に大人から子供まで楽しめる『映画』の教科書みたいな作品(褒め言葉)。  おもちゃが主人公と言う設定や話の分かりやすさ(それでいて決して単純で詰らなくは無い)、所々挿入される笑い成分も話がシリアスになり過ぎない緩衝材として見事に機能しており、構成もラストまでほぼ完璧と言っていいほどスムーズに無駄なく進んでいき、それでいて2時間超えないとは見事。  仲間に新加入は無く(むしろ減った)、お馴染みのキャラだけにしたのも出番が多く(3作品中一番満遍なくみんな活躍)なり前作以上に彼らを好きになれたし、設定的にも無理無く(主人公がもう大学生)良かった。強いて挙げれば『スペイン語版バス』が登場、もう声に出すくらい笑いました。  CGは帰って1,2見比べてみたが、キャラの質感など確実に綺麗になっていた。  ストーリーもアンディと遊べなくなった悲しみから保育園での陰謀、ゴミ捨て場からの脱出と最後の別れまでとにかく目まぐるしくシ―ンが進みハラハラクスクスしながら最後までスクリーンにかぶりつくように見た。  ただ全体的な流れと、『コレでもう終わり』と言う悲しみがある分2の方が好きかな。ただここは個人差なので出来が悪いというわけでは決してない。  これまでのシリーズ、そしてピクサー好きなら観に行って後悔はしない。てかよくこの会社はこんだけ毎回凄い作品が出せるのかと感心してしまう。  もう本当ドラ○もんスタッフはコレを見て勉強してほしい、本来はお前らがこういう作品を作らなければいけなかったのに。昔は作れてたんだからもっと頑張れ。  あと恒例のショートフィルムも非常に楽しめた。てかこういうアイディアが出ること自体凄い。
[映画館(吹替)] 9点(2010-08-16 09:53:21)(良:1票)
7.  デッドプール2
アクションやギャグ等ほぼ全てが前作よりパワーアップしており、頭空っぽにして観れる素晴らしい娯楽作品だった。 下半身は子供!上半身は大人!その名は名暗殺者デッドプール!!
[映画館(吹替)] 8点(2018-06-02 06:24:07)
8.  ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル 《ネタバレ》 
舞台が前作でアランが『一回休み』の間に行っていたジャングル(厳密には若干違うが)だったり、過去作の続編と言うポジションを活かした小ネタを盛り込みつつ、前作を見ていなくても十分楽しめる作りになっており、そこらへんのバランス調整は良好。 『ゲーム内に引きずり込まれる時プレイ開始時に選択したキャラクターに強制変身』と言う設定を非常に上手く活かしており、見た目タフガイなザ・ロック氏がヘタレな性格だったり、『ステータス上弱点に設定されてるケーキを食べると死亡(爆発)』等、現実を舞台にしていたら荒唐無稽な内容を違和感を持たせることなく且つ面白おかしく演出できていた。 『主人公のスキル登るの活用法』や『リスポン時は画面外(上空)から』等ゲーム上のシステムを利用した活躍もどれも質がよく『なるほど』と感心させられた。 とまぁ全体的な評価も一応書いたが、本作最大の功労者は『中身はギャル、見た目はメタボオッサン』になってしまった彼女(彼?)であるだろう。 『磨き上げたプロポーションが一瞬で消滅して悲しむデブおっさん』『ゲーム内のイケメンにメロメロになるデブおっさん』『立ちションで感動するデブおっさん』『女子力高い発言を連発するデブおっさん』『美人ゲームキャラに男を誘惑する方法(女視点)を実演するデブおっさん』『何気に突っ込みも上手なデブおっさん』『吹替え高木渉』等どれもこれも破壊力抜群。  総評 『ゲーム内に閉じ込められる』と言う設定を至るところで上手く演出しており、劇場にも子供が沢山いて且つみんな大笑いしていたように、非常に完成度の高い大人も楽しめるファミリー向け映画だった(下ネタもあるけどね)。
[映画館(吹替)] 8点(2018-04-16 06:00:31)
9.  イコライザー 《ネタバレ》 
昨日BDで吹き替え版も鑑賞しました。 雰囲気は『レオン』と『マイ・ボディーガード』と『アンブレイカブル』を足して割ったような感じ。 質素に暮らしている主人公が、かつて培った技能を活用し、ある日を境に身の回りで起こっている事件を解決していくお話。 基本は『日常』パートと『事件解決』パートを織り交ぜながら複数の短編エピソードを解決していくので、海外ドラマ数話をまとめたような構成。 日常パート時のゆったりとしていて穏やかに過ぎていく平和な時間の主人公は完全にデンゼルワシントン(吹替えならプラス大塚明夫)のプロモーションビデオ(良い意味で)で和やかな気持ちになると同時に、正義執行時の冷静冷徹な一面とのギャップが素晴らしく、映画としても緩急が激しく見ていて飽きない。 また、序盤ある少女を助けたことによってマフィアが彼を暗殺するべく、あの手この手を使って追跡してくるため、一定以上の緊張感は保たれており、上記の小事件と同時進行となるため、映画としての軸もしっかりしている。 デンゼルワシントンも、ここ最近の主演映画で良く見られる『基本は心優しいが、敵に対しては一切の容赦が無い』と言うお馴染みのキャラクターだが、これに関しては若干のマンネリも感じられてしまった。 どんな敵だろうが一度は改心のチャンスを与え(銃で襲ってきた敵も殺さず再起不能にするだけ)、方法も金を渡したり脅したりと相手に合わせる(言動も多種多様)のも面白い。実際汚職警官の一人は、命の危機が迫っていたこともあるが、説得によりかつて持っていた純粋な正義を呼び起こされた。ラスボス的キャラとの会話は素晴らしく脅したら脅し返されたがさらに脅し返すと見事。 アクション自体は尺と比較すると結構少ないと思う。自分は他のシーンも楽しめたし、短いながら戦闘も迫力あったので満足しているが、アクション映画を期待している人には物足りないかも(主人公も銃使わないしね)。   総評 猛烈に真夜中のファミレスに行きたくなる映画。
[映画館(字幕)] 8点(2015-04-01 07:44:43)
10.  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 《ネタバレ》 
中盤のエニグマの暗号解読までは、変人主人公が周りの人間に誤解を与えながらも最後は共に力を合わせ・・・・・と良くある展開。 だが、暗号解読後(物語的に中盤以降)もそれで『はい!ハッピーエンド!』とはならず、色々と戦争に勝つべく思考をめぐらせるのだが、それが頭の良い主人公だからこその非情な決断だが、愛する女性や友が出来たことにより人間らしくなった彼にとってもそれは辛い選択であり、『すまない』と言う言葉に胸が痛くなった。 その後も人間らしくなっていく彼に反応するように辛い事件が次々起こり、本編と同時進行していた「学生時代」と「戦後」の彼の結末も明らかになり切なさがMAXに。  総評 今回の出来事に関して、彼の功績や単純に人間らしくなれたと言う部分だけ見ればプラスになったが、それと同等かひょっとしたらそれ以上の悲劇が降りかかってしまった。 と言った感じの、なんとなくキカイダーのラストに投げかけられた問いに似た印象を受けた。
[映画館(字幕)] 8点(2015-03-13 19:26:51)
11.  エクソダス:神と王 《ネタバレ》 
十戒に関しては、あらすじ程度しか覚えていませんが大昔の映画を見た知識くらいしかありません。 後半の10の災いから海割りまでのCGはディザスター映画に匹敵する迫力で、且つ災いや奇跡が自然現象的な描写(海も割れるのではなく、津波のような引潮だったり神との対話も端から見るとただの独り言)なので、たまたまモーゼの狂言と自然現象が重なっただけとも捉えることができ、史実っぽく見れるのが良かった。 ただ、尺は2時間半と長めだが、それでもかなり駆け足気味に感じてしまい、時間の経過が分かりにくかったり、災いも「ファラオが奴隷を解放しないから災いがどんどんくる」なのだが「災いが起こりまくってファラオがテンパっている間にどんどん災いがきちゃってる」的に見えなくも無い。 そうは言ってもこれだけの壮大な話を破綻、脱線させずストーリの根本自体は非常に分かりやすくできているので、全体的な出来は悪くは無い。 しかし、「リドリー・スコットの映画」としては正直微妙で、なんとも形容しずらいが、昔の作品にあった一瞬たりとも目が離せなくなる程作品に引き込まれる感じが無い。 なのでラスト直前までは7点くらいだが、ラスト中のラストである神が去っていくシーンが最高。劇中でも声を荒げて怒ったり、十戒をモーゼに刻ませる際も「俺が納得できない教えは彫らないよ」と言われたりと、安易に「神とモーゼ=主としもべ」な関係でなく、神もその関係がまんざらでもない感じが人間味と言うか愛着が持て(エジプト人には悪魔以外の何者でもないが・・・・)た。 そして、彼らに危害が及ばず、もう自分が必要でないと判断しゆっくりと離れていく神とそれを見送るモーゼの二人にグッと来た。 ちょっと前にユダヤ、キリスト、イスラム教に関する番組がやっていたが、その起源を考慮してかは分からないが、安易にユダヤ(ヘブライ)人=神守護を受けた=絶対正義と言う図式ではなく、あくまでエジプト脱出まで神の守護を受けていた者たちであって、現在の彼らはそんな神に見送られた(良い意味)存在であると言う解釈が出来るようになっているのが凄く良く+1点。  総評 ド派手なCGとちびっこ神様萌えな映画。
[映画館(字幕)] 8点(2015-02-16 15:15:06)
12.  風立ちぬ(2013)
最初は「下手クソだなぁ」と思ったが、だんだんと慣れてきて(アフレコ中演技力が上昇したようにも感じられた)、最後の台詞は庵野さんのあの声だからこそ感動できた気がする。 キャスティングに際しては「演技力」以上に大切なモノがあることもある、そう感心させられた。
[DVD(邦画)] 8点(2014-07-12 22:26:33)
13.  クロニクル 《ネタバレ》 
個人的に「スーパー8」に期待していた要素が全て詰っていた。 「ごく普通の内向的な高校生と友人2人が突然超能力に目覚めてしまった」と言うベタな内容だが、大抵のその手の作品に見られるような『力を使うことの責務と正義に目覚める』的展開が無く、最後まで普通の高校生でしかなかったのは結構斬新。 次第に力が大きくなっていくと同時に主人公の心境も変わっていき、ある地点を境に力と感情が暴走していく・・・と、コレもベタだがその変化具合が、超能力の強化と高校生と言う多感な時期に起こりうる出来事(大人へのステップアップ的)の2方面から丁寧に描かれており、だからこそ後半の彼らの行動と結末に対しても嫌悪感や爽快感は存在せず、ただただ同情に近い悲壮感を覚えた。特に友人が時々言っている『今が一番良い時で今日以上に最高の日は無い』の台詞が物語が進むにつれて、私の胸の中でどんどん大きく響くようになった。 実際ヒーローものの主人公が持つ「正義の心」は主人公の友人が持っていたが、その結果倒した「敵」が自分の親友というのがまた切ない。 視点が主人公や周りの人間が所持しているカメラからのみと言うのも、臨場感はもちろん登場人物達と視線を合わせることで世界に入り込みやすくしている(加えてこの手の手法にある手ブレ過多等も無く酔わなかった)。 覚醒の原因でもあるクリスタルの正体に関しては一切触れられていないが、あくまで超能力覚醒の理由付けのためであり、何よりそう言った話を切り捨てることで主人公達を十二分に描くことに成功しているので正しい判断だと思う。 総評 多用され過ぎてあまりこの言葉好きではないのだが、本来ならせいぜいグレたりする程度で済むはず(上述したステップアップで少しつまづいてしまっただけ)なのだが、その身に不釣合いな力を手に入れていた結果、「不良」ではなく「悪魔」へと変貌してしまった『等身大の少年達』を描く悲しい青春映画で凄く良かった。  Q:あなたが超能力を手に入れたらどうしますか?    A:「正義の味方になって悪いやつをこらしめる!」「エッチな目的で使う(笑)」「楽して暮らせるようちょっぴり悪い事をしてみる・・・」 AA:それだけで済みますか?
[映画館(字幕)] 8点(2013-09-29 02:23:40)(良:2票)
14.  パシフィック・リム 《ネタバレ》 
『序盤の初バトルでいきなり大苦戦(それまでは常勝だった)、辛勝するも機体と兄を失った主人公は心身に深い傷を負う。5年後新たな対怪獣防衛策が失敗に終わり窮地に立たされる人類、除隊していた主人公の前にかつての上官が表れる。既に無用の長物として増産さえされていなかった巨大ロボ・イェーガーによる大反攻作戦への誘いだった』とド直球なスパロボ的ストーリーだが、そう言った『お約束』的展開を米の映画監督が分かって作ってくれたのが嬉しい。 主人公もクールぶって兄の復讐を優先する自己中かと思ったら、そう言った葛藤は解決しており空気も読める常識人で、むしろそう言った要素を持つヒロインを自身のパートナーとして導く良き先輩として描かれており非常に好印象。 例の操縦方法も、単純なオマージュにとどまらず、しっかり話に絡めているのも◎。 肝心のロボット戦も取っ組み合い殴り合い内臓武器(ロックバ○ターや蛇腹剣やブレストファイ○ー等これまたお約束)による攻撃とバリエーション豊か。スピード自体はトランスフォーマ程早くないが、その代わり圧倒的デカを活かした演出となにより見やすさからこちらの方が断然迫力があった。 中盤のドラマパートが内容の割に思いのほか長かったり、戦闘が大きく分けて3回しかなかったり、その内2回が大雨で1回が水中と若干見辛かったり、主人公とライバル機以外の活躍が皆無だったり、ラスボスや敵勢力が意外とあっさり倒されたり等の欠点も見受けられたが十分容認できる範疇だった。 総評 『実写版(しかも大金を掛けた)ス―パーロボットが見たい』と言う欲求は十二分に叶う内容で、特に中盤の大都会での対決は圧巻。まさかタンカーも地球のためとはいえあんな使われ方するとは思わなかっただろう。逆に巨大ロボットにそれほど愛を感じない方にとっては普通なアクション映画ですね。
[映画館(字幕)] 8点(2013-08-10 00:29:56)(良:1票)
15.  アイアンマン3 《ネタバレ》 
 ストーリーに斬新さこそ無いが、『秘密(?)基地襲撃、崩壊』『スーツ使用不能』『多少ではあるが設定が謎の敵』『少年との出会い』『ヒーロー大集結』と、シリーズ系ヒーローモノのクライマックスはしっかり押さえており、構成もご都合含有量等許容範囲内で十分楽しめた。  過去作と比較した場合、中盤まで最終決戦に向けた準備期間であったこれまでと違い、結果的にそうなった部分もあるが、序盤からガンガンスタークを狙って攻めてきたり、生身での戦闘シーンが多かったり(それでもしっかり面白い)慇懃無礼な態度がだいぶ鳴りを潜めヘタレ化(でも口は達者)と、それなりに差別化はされている。  『2』ではスタークの体の問題を扱っていたが、今回は『心』の問題を扱っているせいか若干雰囲気が重め、それでも皮肉やウィットジョークは空気を壊さない程度に健在。ただその克服方法が描写不足に感じたのは残念。 総評 これまでの『アヴェンジャーシリーズ』を面白いと感じているのなら観て損はないでしょう。 ただ他シリーズも含め結構関係する上数も増えてきたので、そろそろ一見さん向けのダイジェストを放映前か、BD版に入れる等を対策をとってみても良いかな。
[映画館(字幕)] 8点(2013-04-27 00:33:25)(良:1票)
16.  リンカーン 《ネタバレ》 
リンカーン=奴隷解放した大統領位の知識しかないので歴史的整合性等は分かりません。 てっきり彼の生涯を描くかと思ったが、実際は南北戦争終結間近から奴隷制度廃止までの1ヶ月がメインで、エピローグ的に終戦とそして・・・。 ストーリーは歴史好きなら特段驚くような内容ではないと思うが、それを演出している技術がとてつもなく高く、それによって構成されたシーン全てが、本作を形作るのに必要不可欠なモノになっており、それが150分ギッチリ詰っており本当に無駄が無い。 特に印象に残っているのが中盤の電文を送る所で、通信士と技術者との会話を終えゆっくりと立ち去るリンカーン、この時動いているのは彼だけだが、しばらくして技術者がゆっくりと立ち上がりながら後姿を見送る。魅力的な会話やストーリー的にもターニングポイントになるシーンなので視聴者がしっかり余韻を楽しめつつ、僅かな『動』を入れることでリンカーンがただ歩いているだけで尺が変に伸びてるように感じさせない作りになっていた。 他の箇所でも適度な間やベストなカメラアングル操作、BGMの挿入等あらゆる演出能力を駆使してグイグイ物語に引き込まれていきました。 主演の演者さんも外見や演技はもちろん、喋り方や声質等細かい演技にいたるまで『寛大大らかながら熱く固い意志を持った男』と言う本作におけるリンカーンのイメージにベストマッチしていた。 総評 ド派手なアクションやCG等大金を掛ければある程度の人間でもできてしまう様なものではなく(それが悪いとは決して言いませんし才能が不要とも思いませんが)、本当に映画を撮る上で必要な『技術』のみ(しかもとてつもないハイレベル)で勝負してきた作品。 戦争シーンや露骨に感動させようとするシーンも無く、スピルバーグの『俺の大好きなリンカーンを知って!!』と言う炎の様な熱意が伝わってくる傑作でした。
[映画館(字幕)] 8点(2013-04-19 23:39:53)
17.  フライト 《ネタバレ》 
『清廉潔白有能機長が誰かの不祥事のせいで容疑者に仕立て上げられ、皆で無実を勝ち取るドラマ』と思っていた私の予想は開始5分で見事に裏切られ、序盤からショッキング。これは『ゼメキスやワシントン』と言う集客要素を信じ、そういう風に見せる予告でミスリードするよう仕掛けた広報の度胸をまず評価。 内容は『アル中主人公が災難に会いながら立ち直る』と言った偉くこじんまりとしたものだが、タイトルになっている飛行機事故が映画と言う短い尺で主人公が更正するための切っ掛けや出会いをもたらしつつ、話がきっちり映画的に盛り上がるよう『登場人物と視聴者』どちらにも対応したカンフル剤としてしっかり機能していた。 主人公の設定も『英雄だが駄目人間』と言う何とも歯がゆい性格で、彼は悪くはないのだが、散々見せられる横柄な態度に『痛い目に会っちまえ』と思わせてきます。しかし、そんなダメ人間であると同時に百人近い命を救った英雄でもある。 終始淡々と話は進みながらも、同僚の死に涙したり酒を断とうと努力したりと、客が主人公に対し一線以上の不快感を与えないような演出のため、『黒なのか白なのか』だけではなく『黒になっちまえ、でもそれじゃ可哀そうだしかと言って白でもすっきりしない、どっちに転ぶのかな?』と、結末に対する視聴者の希望と期待をムズムズ刺激してきます。 そして終盤『よっしゃやっぱそう簡単に人は変われないな(笑)。あれ?え?そんな手アリ!?なんだよこのオチは?え?え?まだ続くの?ええっ!!』と二転三転し、『黒か白か』どちらかしかないと思っていたオチも、黒でも白でもグレーでもなく『黒だが白』と絶妙な着地を見せてくれました。  デンゼルワシントンの演技も、一般平均以下の英語力しかない私にも分かるようなたどたどしい喋り方で『横暴ヘタレな優秀パイロット』をキッチリ魅せてくれるあたり流石だった。 2時間近くあんだけ大嫌いだった主人公が最後の最後に見せた英断で一気に大好きになりました。体は自由だが心が窮屈そうに見えた彼が、体が窮屈になった代わりに心が自由になったシーンが実に印象的だった。
[映画館(字幕)] 8点(2013-03-02 00:49:15)(良:3票)
18.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 
※※※これはあくまで『字幕版』で観賞した感想です※※※ 『何を』求めて観に行くかで評価は分かれそうだが、『最初はバラバラだったヒーロー達が次第に結託していき、最後は力を合わせ敵と戦う』と言うお約束ながら熱い展開が好きなので十分楽しめた。  能力的に見劣りするキャプテンは軍隊経験を活かした指揮や避難誘導、アイアンマンとハルクは意外な共通点で仲良くなる等全キャラにそれなりの活躍シーンや差別化を心がけた演出がされていた。  チームとしてまとまっていく過程やきっかけは用意されているが、それを明確にするシーンや台詞な無く、コレに関しては変に説明臭くなっておらず良い。  マーブル映画お得意のユニーク台詞やシーンも健在。特に色んなキャラに恨みを買っていたロキが最後ハルクにボコボコにされる所は捨て台詞も相まって愉快爽快。  ラストの決戦はド派手なCGは勿論、各キャラが能力を組み合わせるアクションが随所に盛り込まれており『力を合わせて戦っている』感が分かりやすく且つ格好良く描かれていた。  ただ敵勢力に名前有りの幹部が一人だけで基本ザコ退治ばっかりだったり、確かに強そうだが『地球の戦力を圧倒的に上回る最強最悪の軍団』と言うキャッチコピーは大袈裟すぎる気がした、実際核爆弾一発で撃退されちゃうし。まぁそこら辺は第一弾だし、ドラマパートも意外と面白かったので次回に期待。 あと弓の人が終盤まで敵組織にいるので彼目当ての方には注意(ただし、味方サイドに戻った際自分の行動を悔いている等細かい演出が光る)。 ある程度参戦キャラの単品作品が前提になっているので本作のみの視聴だと何が何やらわからないが、それを説明し出してしまうと尺を圧迫してしまうしので正しい判断と評価、まぁどの作品も面白いので『のべ数十時間単位の前振り』と思って観てみてはいかがでしょうか。  総評 突っ込み所や描写が足りない部分も無くは無いが、それを差し引いても期待通りの『スーパーマーブル大戦』でした。結構離席してる人が多かったですが、最後の最後まであるのでEDはしっかり観ましょう。 
[映画館(字幕)] 8点(2012-08-14 12:49:32)(良:4票)
19.  エイトレンジャー 《ネタバレ》 
『最初は借金返済のため仕方なくヒーローしていたが、次第に正義の心に目覚め悪と戦う』と言った内容から『ヒーロー視点の実写版鷹の爪団』的イメージを持った。メインキャラも『屁理屈常識人』『頼れない兄貴分』『お調子者』『天然鹿児島弁』『ヘタレナルシスト』『基本地味だが洞察力が優れ、何気に設定が一番重い』『ラブラブキラン☆』そして全員『根は良い駄目人間』とキャラ付けがされており、それが関ジャニ自身の芸風ともマッチしているため感情移入しやすかった。 途中若干ダレを感じたが、序盤サラッと暗い設定入れた後は監督得意のトリック的演出でギャグ全開、中盤は先輩を交えた人情話、終盤はシリアスな敵との熱い戦いと緩急を付けながらも、終盤テンションを下げないよう且つ雰囲気を壊さないように笑い要素を入れたり、意外と多く張られている伏線等退屈させない工夫が見られた。 敵も純粋悪党や同情を誘うようなものではなく、父親に『執着』した結果悪に堕ちた幹部と父親を『見限り』ヒーローになった主人公、自らの行いを『正義』と称する敵に対し一度も『正義』を口にしない主人公達等、勢力毎に色んな部分が対比関係になっているのも面白い。 アクションは東映特撮っぽく火花や派手な動きで良い感じに迫力があり、BGMも場面場面をしっかり盛り上げる良質なものが多い。 特質はラスト、かつて『正義』の名の下、自身の良心を踏みにじられた総統(敵)がその後辿り着いた『歪んだ正義』とドス黒い悪意で形作られた『幸せな家庭風景』の中、作り笑顔を浮かべながら大粒の涙を流す少年。僅か数分の出来事だが『本当の戦いはこれからなんだ・・・』と言う強烈な衝撃と絶望を感じEDへ・・・しかし、軽快な主題歌に乗せて描かれる相変わらずの『紫』やちょっと成長した『黒』。そして再びフルスクリーンに戻り、サビラスト→全員集合→円陣→ポーズ→オチで見事にテンションを最高潮に引き戻され終了。『本当の戦いはこれからだ!』と清々しい気分で席を立ち上がれた。  伏線はある程度回収してあるので、続編前提ながらしっかり区切りをつけているのは好印象。  死人が出るのが雰囲気に合ってない気もするが、そこを隠さないことでより戦いの生々しさや厳しさを感じる事が出来るし、それを差し引いても本当に『元気が出る映画』だった。  ただしベッキーはバラエティとのギャップが悪い意味で気になりミスキャストだった。
[映画館(邦画)] 8点(2012-08-09 08:46:23)
20.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 
 『関係者に正体がバレる』『協力者との出会いと別れ』等、前回3部に分けた内容を1本の作品に凝縮した感じ。  キャラクターも旧作と比較し。ピーターは根暗から強気インテリにして視聴者の不快感や変身後の性格の変化を少なく滑らかにし、ヒロインは可愛く父が警官なため無理無く絡みを増やし、その父も偏見でなく冷静な分析の結果スパイダーマンを逮捕すると共感が持て、いじめっ子すら伯父の死に悲しむピーターに気を使えるナイスガイになっていたりと、適度な改善がなされていた。  展開が多く早いため、伯父との絡み等若干尺が少なくなっている部分もあるが、それでも十分登場人物の心境の変化を理解できる描写になっている(留守電話は特に良)。  アクションやCGは相変わらず『流石』の一言。目まぐるしく動きまくるが、『早過ぎて分かんなくならないように』と言う配慮がされており上手い。特に定番の摩天楼アーアアーは終盤までしないが、代わりに序盤の伏線を絡めることで非常に熱いシーンになった。  そして何より勧善懲悪の描写方法。  ピーターは敵博士に対しても常に説得を行い結局誰も殺さなかった。博士も最後は人の姿と心を取り戻して彼のピンチを救い、罪を償うべく逮捕されるオチに関しては、悪党への罰=死が多かった洋画においては良い具合に『人間臭さ』が出ており好印象。  最後、ヒーローとして戦い続ける『痛み』を知りボロボロになったピーターが、増長していた際、叔母とケンカし忘れていた卵を買って帰るシーンには泣けた。こう言った細かい所で伏線を張っており、ちゃんと映画が『一本筋の通ったの作品』となっているのにも関心。  難点としては、終盤ピーターに別れを切り出されたヒロインが最後の最後で再び仲良くなり笑うシーンがあるが、『時期』を考えると少々浮かれ過ぎな気がした。小さい事だが、完成度が高いからこそ気になってしまった。  あとエンディングは日本人歌手だが、『LUNASEAのSweetest Coma Again 』や『T.M.RのWeb of Night』程のパンチを感じなかった。    総評  前作も完成度は高かったが、その経験をしっかり活かしてリブートされているので旧作ファンなら納得できる出来。  失踪した父親の行方や謎の組織、そして伯父を殺し逃亡中の犯人等続編を作る気満々なので、このクォリティー以上を目指しつつ頑張ってほしい。
[映画館(字幕)] 8点(2012-06-24 20:48:53)(良:3票)
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