映画『県庁の星』の口コミ・レビュー

県庁の星

[ケンチョウノホシ]
2006年上映時間:131分
平均点:5.64 / 10(Review 96人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-02-25)
ドラマコメディ政治もの小説の映画化
新規登録(2006-03-02)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2025-05-13)【イニシャルK】さん
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監督西谷弘
キャスト織田裕二(男優)野村聡
柴咲コウ(女優)二宮あき
佐々木蔵之介(男優)桜井圭太
石坂浩二(男優)古賀等
酒井和歌子(女優)小倉早百合
和田聰宏(男優)浜岡恭一
紺野まひる(女優)篠崎貴子
井川比佐志(男優)清水寛治
益岡徹(男優)浅野卓夫
奥貫薫(女優)佐藤浩美
ベンガル(男優)来梄和好
渡辺哲(男優)根岸秀作
矢島健一(男優)北村康男
山口紗弥加(女優)田畑美香
梅野泰靖(男優)長島龍二
中山仁(男優)篠崎威嗣
諏訪太朗(男優)万引き男
濱田岳(男優)二宮学
有薗芳記(男優)渡辺正美
しみず霧子(女優)篠崎佳枝
青木和代(女優)藤村華子
奥田達士(男優)入来剛
大高洋夫(男優)塩見秀憲
原作桂望実「県庁の星」(小学館刊)
脚本佐藤信介
西谷弘
音楽松谷卓
撮影山本英夫〔撮影〕
木村信也(撮影助手)
水口智之(撮影応援)
製作亀山千広
島谷能成
亀井修
細野義朗
東宝(「県庁の星」製作委員会)
小学館(「県庁の星」製作委員会)
フジテレビ(「県庁の星」製作委員会)
S・D・P(スターダストピクチャーズ)(「県庁の星」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「県庁の星」製作委員会)
プロデューサー石原隆〔製作〕(エグゼクティブプロデューサー)
市川南〔製作〕
臼井裕詞
前島良行(ラインプロデューサー)
配給東宝
美術瀬下幸治
録音武進
その他東京現像所(現像)
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💬口コミ一覧

96.ネタバレ 個人的に大好きで、もう何度も見た作品。初見時は映画館、以降DVD。

「行政」と「民間(企業および個人)」の意識差、感覚差、現実、および理想を描いた作品で、作品の主張として「行政批判」に6:4で寄っている、という感じがする。「行政官はもっと一般市民の視点に立って現実を理解し、動かないといけないよ」「でも一般市民も専門知識を持った行政官から学ぶこともあるよ」という形。本作の主人公とヒロインがまさに、行政官(県庁職員)の男とパート(スーパーの店員)の女性、である。

主眼は行政と民間であるが、本作は行政、政治、民間企業、国民(県民)という「行政に関係する者」が幅広く描かれる。、視点は当然主人公である行政官視点。しかし、感情移入しやすいのはヒロインであるパートの女性側か。

脚本、構成、細かい演出、役者とキャラクター、カメラワーク、BGMは素晴らしい。涙あり笑いあり、普通に面白い。ただ、行政に関する実情把握、なしい精査不足感が若干ある。まあ中に入って密着取材、とはいかないだろうから仕方がない部分とも言えるが。

本作の主人公、野村(織田裕二)が最終的に異動した生活福祉課はいわゆる生活保護に関する部署で、確かに生活福祉課に異動すれば地域を飛び回り、住民と触れ合う、というのが基本業務とはなるものの、地元業者や各種民間団体と交流を図る、というのは担当業務範囲外のことである。というより、業務量の観点からそんなことをやっている余裕、暇はない。
また、そもそも野村は係長級であるから、実際に外に飛び回るのは野村の役割ではない。係長級の役割は、一般職員が行った業務結果に対しての決定もしくは非決定の判断を下すこと(決裁)、および係の統制であり、冒頭で野村自身が言っていたように、そもそもそういった「地域を飛び回る」という業務は、市区町村が行っているものである。
更に、「保護の申請窓口は市区町村」であることは正しいが、県庁に相談に来たものに対して何らの対応もしない、というのは誇張表現である。保護が必要と自己申告する者が窓口に来た場合、「適当にあしらって追い返す」は現在のところ実際上あり得ない。「内容を聞き、案内をする」が正しい。この点からも、ああ、行政はこんなヒドい機関なんだな、ということを伝えたいんだなあ思えてしまう。まあ映画上の演出ではあろうが。

本作の描き方として面白いのが、政治に属する古賀議長が県民をないがしろにし、行政に関する野村が県民の味方をする、というところである。
政治とは「国民(この場合県民)の総意を決定し、その総意に基づいた法を立案、制定すること」、行政とは「政治によって決定された法に従って事務を行うこと」である。国民が全員意見を言っていたら収集がつかない、だから代表として議員を選ぼう、そして議員に代弁してもらおう、というのが政治であり、つまり、政治家とは国民の代表であり代弁者であるが、その政治家が国民(県民)をないがしろにしている、という描写。ここに、行政批判とともに政治批判も見受けられ、端的にいえば「自分の利益が大事なのはわかるけど、もっと皆協力しようよ。みんなが協力しあえば今より更に個人にとっても良い結果になるじゃん」という主張が見受けられる。

まあ要するに、日頃から普通の人が思う視点、見える視点、そして自分が置かれている現実、といったものに訴えかける、というか共感できるような作風であり、それゆえ共感もでき、入り込みやすく、そこに人間関係や言葉のひとつひとつの響き、といった感情面での要素が加えられ、「エンタメながらもまあ学べることはあるよね」という、まあありがちではあるものの見ておいて損はない、全体として非常に面白い作品に仕上がっている、と思います。
53羽の孔雀さん [映画館(邦画)] 9点(2014-09-28 05:47:08)
95.ネタバレ 本当に、様々な事を考えさせられた、素晴らしい作品でした。
民間人事交流のために派遣されたスーパーで、最初はお荷物状態だった野村が、スーパー再建のために仲間と協力し、助け合い、スーパーを建て直していく様は、本当に見ていて心が温まりました。
そして何と言っても、特に印象に残ったのは、野村の「素直に謝ること、素直に教わること、何かを成し遂げる為には仲間が必要だということを教えられた」という言葉です。       これを聞いたとき、正にその通りだなあ、と心から頷きました。
同時に、織田裕二の演技力の素晴らしさに、改めて感心しました。
まるこさん [映画館(邦画)] 9点(2006-03-09 10:38:17)
👍 1
94.「行政改革とは組織や制度を変えることではない。そこに生きる人間たちの意識を変えることだ」とはよくぞ言ったもの。私は心から拍手を送りたい。
この映画は、何も変わろうとしない行政と、売り上げ向上のためにはコスト削減をも辞さない民間との対比を実に鮮やかに描いている。初めは皮肉をこめたコメディかと思ったが、なかなかの感動作だったと思う。実にいろいろなことを教えられた。なかでも素直に誤りを認め、素直な気持ちで教わる。何かをなすためには協力が必要なこと、当たり前のことだけど私たちが忘れかけていることを思い出させてくれる映画だった。
それにしても、「県庁さん」と「店長さん」がうっかりすると同じように聞こえ、紛らわしかった。
ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 8点(2012-06-07 23:41:32)
👍 1
93.ネタバレ よくも悪くも織田裕二の映画。
ストーリはよくありがちな内容であったが、織田裕二の演技に感激。
公務員の傲慢な態度から、気まずいながらも誤っている姿の移り変わりがうまい!スーパーの従業員が徐々に織田裕二に引かれていくもの頷ける。
たこちゅうさん [地上波(邦画)] 8点(2011-03-28 23:06:56)
92.楽しめました。公務員でこのような人は実際にはいないだろうな。
アスモデウスさん [DVD(邦画)] 8点(2007-07-10 23:13:33)
91.ネタバレ そのまんま東知事で話題の今 偶然に借りてきました。
夕張市の財政破綻など ありえないようなことが起こる現実。
思ったより かなり面白かったです。私自身スーパーのパートしていたので
身を乗り出して観ました。バックルームの整理は課題でしたね そういえば。
後半から不覚にもジーンとしてしまったです。
しろっぷさん [DVD(邦画)] 8点(2007-01-23 21:10:12)
90.ネタバレ 前半、登場人物があまりにステレオタイプで、正直見るのがつらかったですが、後半主人公が悔い改めてからは、面白く見れました。そういう意味では、前半の尺をもう少し短くして欲しかったなあ。
官・民のギャップについてはもっと面白く描けたんじゃないかとか、リアリティが乏しいとか、の突っ込みどころは多くあるけど、ストーリーの破綻は無いし、伏線もちゃんと張れてるし、健闘していると思います。
ラストの二人の主人公のセリフの間の取り方とか、秀逸だと思います。
かけさん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-03 00:18:25)
👍 2
89.期待して観たら、期待通りでした~ なかなか面白い! (決してコメディではありませんよ!) 内部事情が結構真面目に描かれています、脚本がイイですね~ ラストの展開も、良く頑張っています!(オチも良かった) 合う人には合う、良作です!
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 8点(2006-10-25 16:52:23)
88.ネタバレ 織田ファンのための映画ですね!(きっぱり)内容なんてどうでも良いのです。いきなり同僚女性の自宅に夜酔っ払って押しかけようが、全く売り上げのない高級弁当をいつまでも売り続けようが、県議会の場で県庁職員がいきなり議長の了解もなく発言しようが、そんなものはどうでも良いこと。ありえねぇ~~なんて言っちゃあいけません。織田ファンが喜んで見ることに大きな意味があるわけです。ちなみに私は生粋の織田ファンですので充分楽しめましたよ。織田さんが苦悩したり、泣いたり、演説したりするたびに悶絶してましたからぁぁ!!
ゆみっきぃ♪さん [映画館(吹替)] 8点(2006-03-19 23:12:19)
87.昔の連ドラみたいなシナリオだったけど、集中しなくてもわかり易く、好きな織田裕二主演でもあり、面白かったですよ!
SUPISUTAさん [インターネット(邦画)] 7点(2021-09-08 20:15:23)
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86.前知識ゼロで観ましたが、中々面白かった。
しかし、Aチームの弁当の売り上げが急激に伸びたのは、解せぬ。。。
へまちさん [DVD(字幕)] 7点(2017-12-06 22:22:00)
85.ネタバレ  これは面白い。
 失礼ながら期待値は低かっただけに、嬉しい不意打ちを食らわせてもらった気分です。

 劇中においても、こういった気持ち良い「不意打ち」が幾つかあって、特に印象深いのは主人公が婚約者に振られてしまう場面。
 ここは観客の自分としても、主人公の気持ちとシンクロして「出世コースから外れたので振られてしまった」とばかり思っていたのですよね。
 けれど、実際はそうじゃない。
 「私の事を見てくれなかった」のが破局の理由であり、思い返せば、確かに伏線(=主人公は仕事について考えてばかりで、彼女のウェディングドレスを選ぶ際にも上の空)が張られていたのですよね。
 これが「理不尽な裏切り」ではない「心地良い意外性」となっており、自分としても、この場面をキッカケとして(これは思っていたような映画とは違うぞ……)と襟を正して観賞する事が出来たように思えます。

 潰れそうなスーパーを主人公が再生させる話といえば「スーパーの女」という先例が存在しており、あまり目新しさは望めないだろうと覚悟していたのですが、そんな予想も覆される事になりましたね。
 あちらの作品は、ちょっと意地悪に解釈すれば「絶対的に正しい主人公が、間違っているスーパーを改革する話」という、やや一方的な内容であったのに対し、本作では公務員の主人公と店で働くヒロイン、それぞれに「正しい部分」「間違っている部分」が存在しており、対立を経て互いに認め合い、欠点を補完し合っていくという内容なのです。
 それが非常に好ましいというか、自分の感性に合っていたように思えますね。

 他にも「水で手を洗おうとしたら、蛇口が汚くて躊躇する主人公」という些細な描写で、その性格を端的に示してみせる辺りも好みでしたし「プライドの高さゆえ僅かなお辞儀しか出来なかった主人公が、研修期間を終えて店を立ち去る際には深々と頭を下げる」というベタな演出を挟んでくれる辺りも心地良い。

 最後の最後で、店を守る決め手が「カンニング」という辺りには幻滅しかけましたが、そこで、またまたサプライズ。
 それまで役立たずとして描かれていた店長が、意地を見せて店を守る形となっているのも嬉しかったです。

 現実的な題材であるにも拘らず、そこかしこにリアリティの乏しい部分が見受けられる事。
 主人公とヒロインが恋愛関係になる必然性は無かったように思える事。
 そして、店のパートと行政パートが、あまり密接に絡んでいない辺りなど、色々と粗も目立ってしまうのですが、それでも全体としては長所の方が多かったかと。

 研修を通して主人公が学んだのは「素直に謝る事」「素直に教わる事」「何かを成し遂げるには、仲間が必要だという事」と語る件も良かったですね。
 完全無欠のハッピーエンドとはいかず、女性知事の狡賢さ、強かさを見せ付けるシニカルなテイストも備えており、それで後味が悪くなるかと思いきや、主人公は全て承知の上であり、前向きな姿勢と共に終わってくれたのも素晴らしい。
 「そう簡単には通らないはずだ」「でも、諦めない」という、一時的な努力だけで済まさない、努力を継続する決意の恰好良さが伝わってきました。
 その第一歩が、県庁におけるエスプレッソの有料化という、非常に小さなものであった辺りも、ユニークな落としどころだと思います。

 面白い、楽しめたというのは勿論ですが、それ以上に「気持ちの良い映画」でありました。
ゆきさん [DVD(邦画)] 7点(2016-12-29 08:20:51)
👍 2
84.ネタバレ あらら意外にというかかなり面白かったんですけど(皆様辛口デスネ) まぁ確かにそんなにうまくいくかよ的な都合のよさが全開ですが、こういう展開好きなんです(笑) 最後のあたりはウルットしちゃったの俺だけ?(苦笑)政治的な風刺も効いてて単なるお手軽ムービーじゃない感じと思うんだけどなぁ 最近観た邦画の中ではかなりまともな方かと 個人的にそんな印象デス
Kanameさん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-01 15:45:47)
👍 1
83.まぁ確かにステレオタイプにすぎる面はあるかもしれませんが、でもただのエンターテイメント作品とは違ってちゃんとメッセージ性があるのが素晴らしい。「俺はこの窓から何を見ていたんだろうな・・」「お前、なんか変わったな」「今度は県庁が変わるばんかもな」そうです。その通りです!今や日本全国全ての自治体がガラガラポンしなきゃいけない時代。こういう作品が出てくるのは喜ばしい。ということでちょっとおまけの7点。
あろえりーなさん [地上波(邦画)] 7点(2008-06-20 19:32:10)
82.どんなに頑張っても県庁の改革は厳しいのですね・・。
山椒の実さん [地上波(邦画)] 7点(2008-06-04 20:34:57)
81.スーパーの店長の井川比佐志さんがツボでした。ズケズケものを言う柴咲さんとの対照が妙に可笑しかった。あと石坂浩二さんの光ってる背広とオールバックが恐かった。
鳥居甲斐守さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-11 22:56:49)
80.ネタバレ 最初の方はわりとテンポよく話が進んでいくのに、野村がプロジェクトから外されたあたりから、間の持たせ方がじれったい感じがしました。しかし、自信を持って“ステレオタイプ”のお役所仕事をこなしていく野村と、現場感覚が冴える二宮のそれぞれの長所と短所を絡ませていく描写は面白いと思います。最後の展開は「できすぎだろう」と思っていたら、知事のオチがあったので加点。ちょっと甘いかも。
mohnoさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-01-11 20:20:49)
👍 1
79.何となく体が予定調和を求めている、そんなときは織田裕二かマイケル・J・フォックスの映画が良い。普通に暇つぶしが出来るって、ある面貴重だ。
monteprinceさん [DVD(邦画)] 7点(2007-10-20 00:58:54)
👍 1
78.あんなパートはいない気がするが・・。
あるまーぬさん [地上波(邦画)] 7点(2007-07-28 08:17:22)
77.そもそも地方公務員がエリートだと思ってる時点でイタイんだが、田舎ではそうなのかな?首都圏ではありえないけど。双方とも相手を使うという事を知らなくて、どっちもどっちなんだが、イチバンまともというか強かなのは「副店長」だな。ああいうのは組織で出世するタイプだな。役人のプライドを汚さずに己の無知を知らしめて、店の利益を上げるところは人使いがウマイと思った。
東京50km圏道路地図さん [地上波(邦画)] 7点(2007-06-10 00:13:55)
👍 1
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マーク説明
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★《更新》★:2日以内に更新
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【点数情報】

Review人数 96人
平均点数 5.64点
011.04%
100.00%
233.12%
355.21%
41212.50%
52020.83%
62425.00%
72222.92%
877.29%
922.08%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.54点 Review11人
2 ストーリー評価 5.18点 Review16人
3 鑑賞後の後味 5.06点 Review16人
4 音楽評価 4.91点 Review12人
5 感泣評価 3.41点 Review12人

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