映画『気狂いピエロ』の口コミ・レビュー(3ページ目)

気狂いピエロ

[キグルイピエロ]
Pierrot Le Fou
1965年上映時間:109分
平均点:6.43 / 10(Review 109人) (点数分布表示)
ドラマラブストーリーロードムービー
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2010-08-27)【S&S】さん
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監督ジャン=リュック・ゴダール
キャストジャン=ポール・ベルモンド(男優)フェルディナン(ピエロ)
アンナ・カリーナ(女優)マリアンヌ
サミュエル・フラー(男優)(本人)
ジャン=ピエール・レオ(男優)(ノン・クレジット)
原作ライオネル・ホワイト「十一時の悪魔」
脚本ジャン=リュック・ゴダール
音楽アントワーヌ・デュアメル
撮影ラウール・クタール
製作ジョルジュ・ドゥ・ボールガール
ディノ・デ・ラウレンティス
配給フランス映画社
あらすじ
妻との冷え切った関係、退屈な日常に嫌気がさしていたフェルディナンは偶然かつての愛人マリアンヌと再会する。一夜をともにした二人は翌朝見知らぬ男の死体を発見し、駆け落ち同然に愛の逃避行に走る。マフィアに追われながらも彼らはそれを感じさせない自由奔放な生活を送る。冒険映画、犯罪映画、恋愛映画、ロードムービーなどさまざまな側面を見せながら映画は展開される。しかし奔放な彼らの生活も次第に破滅へと近づいていた・・・。
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💬口コミ一覧

69.「恋」なんて理路整然としたもんじゃあ、ない。恋に落ちてしまえば人は皆訳が分からなくなる。あの娘の心も己の心も、みんな。それが片思いとなれば、なおさらだ。恋は、人から驚喜=狂気を産みだし、人を詩=死へと導いていく。次章、絶望、地獄の季節。逝ってしまった空と海だけが蒼く、眩しすぎる ←くーっ、自分で書いてて、鳥肌立ってきたよ。四十過ぎたおっさんの書くセリフじゃないね。ただ、オイラが言いたかったのは、これはヒッチコックの『めまい』と並ぶ、恋愛映画の「不滅の傑作」ってことだな。  03/02/05追記:ゴダールって、その時々の己の心の有り様を忠実にフィルムに投影してきた人だと僕は思う。だから、時にははしゃいで見えたり、時には憂鬱に見えたりと結構極端なところが、特に若い頃の作品には感じられるから、観客は余計に戸惑うのかもしれない。それから、「分からない」ってことは「つまらない」ってことではないと思う。むしろ、誰もが分かりきったことをただ見せられても退屈なだけだ。 この世の中は、まだまだ理不尽さと不可解さに満ちている。 それを恐れることなく、その中に潜む真実を求めて、ひとり敢然と分け入っていくゴダールの姿は、いつも僕に勇気と感動をもたらしてくれている。ブラボー、ゴダール、ブラボー!
なるせたろうさん 10点(2003-12-16 17:49:27)
👍 6
68.私はどうもゴダールとはソリが合わないみたいだ。ふうがわりであるというだけで、退屈でおもしろくない。たぶん私が気の長い性格ではないからだろう。ゴダールの作品に出てくる男はカッコイイと思う。でも女に対しては共感はしない。ゴダールってもしかしたら女に対して妄想を持っているんじゃないかと感じてしまう。そのへんがアンナ・カリーナにフラれた理由かもしれない。この作品についてはタイトルがいい、とだけしか言えない。ジャン・ポール・ベルモンドの顔が暑っ苦しくて、それが気になって入り込めないというのもあります。映画ってどんなに感動の名作でも主人公を演じる役者の顔とか雰囲気が受け付けられないと不満が残るものです、私の場合。
envyさん 2点(2003-12-17 08:35:19)
67.いかにも即興で作った感じがとても面白い。主人公達の行動もその場しのぎで行き当たりばったり。そりゃそんなんじゃ生きてられない。でも、だからこそ疾走感が素晴らしい。ラストは衝(笑)撃です。
ぷりんぐるしゅさん 6点(2003-12-18 08:53:18)
66.「勝手にしやがれ」で猛烈にゴダールにハマりそうになった私だったが、続いて観た今作で一気に冷めてしまった。スチール的なビジュアルにハイセンスさは感じるが、映画自体が面白くないのではどうしようもない。もちろんある意味キワドイ映画であるので、相当に好きな人もいるのだろうけど、私にとってはどうしようもない駄作だった。
鉄腕麗人さん 1点(2003-12-21 17:48:05)
65.ネタバレ 「あなたは言葉で語るのね…私は感情で見つめているのに。」このセリフでハッと来た。そうだまさにこれ。綿密にプロットを組み立てて起承転結の物語を映画にするんじゃない、監督の頭の中に沸き上がったイマジネーションをただもうもれなくすかさず映像化している、それがゴダール映画のような気がした。意味なんてどうでも良い、ゴダールの感性に伸るか反るかなのだ。この作品は愛する映画とアンナ・カリーナへの狂おしいラブレター。その切なさと壮絶な美しさで全編を繋いでいるこの作品は、何度繰り返して観ても目を逸らせない名作。自分にとって映画とは何かを、そしてアンナがいなくなれば自分は塵のように吹き飛ぶ男なんだと言いたくてメガホンを取ったアルルカン。アンナの赤い衣装は監督の流した血の色のようだ。〈2005.11.15改〉
のはらさん [DVD(字幕)] 9点(2004-01-06 02:10:01)
64.芸術性とやらがあれば,つまらなくてもいいとは思わない。リアルタイムで観て感動した人が皆死んでしまったら,多分この映画も忘れ去られると思う。ひょっとして,ゴダールもアカデミックに祭り上げられるより,一瞬のあだ花で終わりたいと思ってたかもね。
veryautumnさん 1点(2004-01-19 13:00:26)
63.さっぱりわからなかった。何をわかってほしいという映画では無いようなのでそれは仕方がないか。ただこの映画を見て自分が感じたのは、そういえば僕らは日々の生活の中で、小さな殺人を犯し、小さな逃避行をし、小さな裏切りに会い、小さな仕返しをし、小さな自爆を繰り返しているということ。そういう意味では日常の見えない部分の絵を切り取って見ているような感覚を覚えた。水攻めのシーンで、水をかけるのをやめるごとに蛇口を閉める几帳面なギャングに笑ってしまった。
神谷玄次郎さん 7点(2004-02-12 23:46:16)
62.「ゴダールは映画を壊した」とはよく言われることである。僕はほとんど彼の映画を観ていないが、既成概念を打ち破ったヌーヴェル・ヴァーグの中心人物であることくらいは知っている。しかし、残念なことに78年生まれの僕は、彼の打ち破る前の映画概念を知らないのである。だから、この作品に新しさを感じないし、革新的だとも思わない。僕は映画に哲学や思想を持ち込む必要性を(今のところ)持ち合わせていないようである。だから、この「気狂いピエロ」の評価も保留にしておこう。これからもっともっと映画を観てみたら、この作品の新しさがわかるようになるのか?楽しみでもあり、この著名な作品の面白さをついにわからなかったらということが恐ろしくもある。
feroさん 6点(2004-02-24 21:34:03)
61.パッケージと邦題をみて借りた。もちろんゴダールなんて名前も知らなかった(ここで今知りました)。初めのうちは、「何だこの文学気取りは!」と思ったが、しばらくしてセリフ(詩?)の掛け合いがここちよくなった。女優さんもかわいい。ただ、途中からは中だるみ感が。それでも、1時間40分近く観てきた人への「ラスト」のご褒美は最高ですね!
ホシさん 6点(2004-03-02 20:24:23)
60.村上春樹の『海辺のカフカ』という小説に、こんな一節がある。『シューベルトというのは、僕に言わせれば、ものごとのありかたに挑んで破れるための音楽なんだ。それがロマンティシズムの本質であり、シューベルトの音楽はそういう意味においてロマンティシズムの精華なんだ』・・・そう、ゴダールというのは、ものごとのありかたに挑んで破れるための映画。この作品こそ、まさにロマンティシズムの極地。自らを取り囲む社会に挑み、そして散っていくあまりにも美しい物語。かれこれ10数年前の学生の頃に出会い、自分の「映画」観に、いや「表現」というものへの向き合い方に、決定的な影響を与えた一本。それ以来、僕にとって常に一種の基準として機能し続けている。自らにとっての“世界”への違和感を表明すること。それこそが「表現」であり、その方法論の違いが「作家性」なのだと思う。日常への倦怠、それを打ち破る恋愛、反社会的行為の快楽、逃避への願望、死と破滅への憧れ、けれど生きていたいという情けない思い・・・。“世界”への違和感が生み出す、こうした全ての感情が叩き付けられた結果が、稀有な一回性を生み、1965年という時代を刻印した。間違いなく、ゴダールの最高傑作であり、ヌーヴェルバーグの頂点。
眠い悪魔さん 10点(2004-03-05 00:15:32)
👍 3
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59.素晴らしい。映画が従来の映画ではない。映画がプロセスを持つのは暗黙のルールだと思っていた。
一般の映画中の物語はプロットにより構築され3、4段論法によって意味付けを為していく。
この作品ではそんな無粋な事はしない。
プロットはただ分散的に与えられ、かといって物語が無いわけではなく、現実の世界の様に気まぐれであり、
そして映画なのである。ランボーの詩によって彩られる世界。詩のイメージに合わせた絵画群。映画を越えた映像作品。
物語は一般人の破天荒な逃避行でありながら、それは醜いというよりはむしろ美しい。
難解さと重苦しい雰囲気で趣きを与えるというよりは、ポップに映像と詩により命題を与える。
倫理観や論理構築を駆使する様な気難しさを必要とせず、人の心の経験論に基づく共感をゴダールらしいアプローチで求めてくる。
それが心に響く度に私に笑みがこぼれる。ああ、ゴダールはまさに詩人だ。
作品中の映画監督が「愛、暴力、行動、云々、死、つまり感動、コレが映画だ!」と言う。
クラクラさせられる。心揺さぶる何か、ソレが感動である。感動は常に正義である必要もなく美しくある必要もない。
いわゆるロック(心揺さぶるモノ)なのである。映画を詩にした人の言葉だ。コレを実践出来るは天才としか言い様がない


ゴダールの作品を従来の作品と並べて点数をつけるなんて不可能だ。
もはや土俵が違う。一般受けしない理由も良くわかるが、これから、ずっと映画を観ていって、ある日エンターテイメント

の限界を感じた時にゴダールを観れば、必ず新しい風を心に感じることが出来ると約束する。
歳と共に、ある日ピカソが素晴らしいと思える様に。
ゴダール万歳!!

それにしても、北野武の「HANA-BI」は確実にこの「気狂いピエロ」に影響を受けていますな。


夢の中さん 10点(2004-03-06 02:34:02)
👍 4
58.ネタバレ 気狂いピエロとは、ジャン・ポール・ベルモンド演じるフェルディナンであり、ジャン=リュック・ゴダールであり、女に恋する世界中の男どもだ!なんて言いきっちゃいましたが、そんな風に感じました。一方、女は恋しても確固たる自分を持っている。男の最後はやっと男らしいところを見せてくれるのかと思ったら、見事に裏切ってくれる。やっぱり男はかっこ悪い。この一連の流れの演出、役者の演技、映画の雰囲気を評価したい。それ以上は私には難しい。(ゴダール作品の中ではまだまだ解かり易いほうですが。)芸術性は大いに感じるが芸術を評価できるほどの知識や教養が無い。美大生の絵とピカソの名前を伏せたピカソの絵を並べられたら前者を評価する可能性大である。だからといってゴダールを否定はしません。芸術を否定しないように。むしろこんな私ですが、なるせたろうさんと共に叫びたい。ブラボー、ゴダール、ブラボー!(何がブラボーなのかは聞かないように。)
R&Aさん 7点(2004-03-26 13:00:55)
👍 1
57.金持ちの妻を始め資本主義社会に毒された人々、社会、現実、女と共に愛の逃避行、逃げても迫る現実、裏切り、全てを捨て去った永遠とは一つしかなかった。ってとこかな良く判らんが。本作を見て北野監督この映画好きなんだと思いました。
亜流派 十五郎さん 5点(2004-06-04 11:28:33)
56.ラストだけが印象的だった。人間花火のように思えた。
c r a z yガール★さん 5点(2004-06-05 18:54:03)
55.ゴダールをこの映画で初めて知った。借りてみようと思った動機は変わったタイトルとジャン・ポール・ベルモンドの青塗りの顔のパッケージ。何も知らずに見たため苦労し、また驚きもした。大量の引用されたテキストをサッと流すスピード。文字はこの映画ではヴィジュアルであり、文学臭や哲学臭がしない。というか自分がそれを拒否したからかもしれない。それよりもリズムという要素が強いと思った。2人の主人公と一緒に拍をとり続ければ、海と溶け合う太陽の見え方はきっと変わると思う。
Qfwfqさん [映画館(字幕)] 9点(2004-06-29 23:26:15)
54.芸術・・・な気もします。よくわかんないけど。
腸炎さん 7点(2004-07-12 21:12:35)
53.まさにアヴァンギャルド。私の第一印象も「気取ってんなぁ~」である。もしこの映画がごく普通に作られたら、私は主人公の冴えない人生に涙することができただろう。しかし、ゴダールという人は、そういう単純な作りを許さなかった。色、音楽、会話、絵画、さまざまな不自然な断片を悪意かと思うほどにちりばめストーリーに集中させない。ランボーの詩に象徴されるような内面の葛藤を描きながらリリシズムを徹底して排除し、ピントをずらしていく。前衛といわれる芸術が得てして観客や既成概念に挑発的であるように、ゴダールという人もその存在自体に毒を持っている。他者に迎合しない、簡単には受け入れない、という頑なさの上に表現者の命であるオリジナリティを生み出している。決して好きな分野ではないにもかかわらず、そうこう思っているうちに私はだんだんゴダールに侵されてきた。面白い、には「fun」と「interest」があるが、ゴダールの面白さは後者である。なんだこいつ、と思いながらつい会いにいってしまう。結局私は、この憎らしいほどにつれないゴダールという男に興味津々なのである。
ちかさん 7点(2004-07-18 18:12:21)
👍 1
52.率直な感想としては、なんかわかりにくかったなぁ。自分が理解力に欠けてるかもしれないけど。色を一色に統一したり、車中での会話のシーンなどの演出が印象に残っています。こういう系統はちょっと苦手かなと感じました。
すごろくさん 4点(2004-09-11 11:05:15)
51.自分には芸術は理解できないものである。これは芸術だと思う。
HIGEニズムさん 6点(2004-10-18 22:12:48)
50.敢えていえば、アンナ・カリーナのぱさぱさ感が減点材料。
みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 6点(2004-10-25 13:58:50)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 109人
平均点数 6.43点
021.83%
154.59%
254.59%
332.75%
454.59%
51311.93%
61816.51%
72321.10%
876.42%
91311.93%
101513.76%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.83点 Review6人
2 ストーリー評価 5.83点 Review6人
3 鑑賞後の後味 7.75点 Review8人
4 音楽評価 7.25点 Review4人
5 感泣評価 4.50点 Review2人

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