映画『あるいは裏切りという名の犬』の口コミ・レビュー

あるいは裏切りという名の犬

[アルイハウラギリトイウナノイヌ]
Department 36
(36 Quai des Orfèvres)
2004年上映時間:110分
平均点:6.90 / 10(Review 50人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-12-16)
ドラマサスペンス犯罪もの刑事もの実話もの
新規登録(2007-01-10)【M・R・サイケデリコン】さん
タイトル情報更新(2023-01-03)【イニシャルK】さん
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監督オリヴィエ・マルシャル
キャストダニエル・オートゥイユ(男優)パリ警視庁BRI(探索出動班) レオ・ヴリンクス警視
ジェラール・ドパルデュー(男優)パリ警視庁ERB(強盗鎮圧班) ドニ・クラン警視
アンドレ・デュソリエ(男優)パリ警視庁長官 ロベール・マンシーニ
バレリア・ゴリノ(女優)レオの妻 カミーユ・ヴリンクス
ロシュディ・ゼム(男優)ユゴー・シリアン
ダニエル・デュヴァル(男優)パリ警視庁BRI(探索出動班) エディ・ヴァランス
ミレーヌ・ドモンジョ(女優)マヌー・ベルリネール
オリヴィエ・マルシャル(男優)マヌーの情夫 クリスト
菅生隆之パリ警視庁BRI(探索出動班) レオ・ヴリンクス警視(日本語吹き替え版)
銀河万丈パリ警視庁ERB(強盗鎮圧班) ドニ・クラン警視(日本語吹き替え版)
小川真司〔声優・男優〕パリ警視庁長官 ロベール・マンシーニ(日本語吹き替え版)
山像かおりレオの妻 カミーユ・ヴリンクス(日本語吹き替え版)
咲野俊介ユゴー・シリアン(日本語吹き替え版)
金尾哲夫パリ警視庁BRI(探索出動班) エディ・ヴァランス(日本語吹き替え版)
加瀬康之ティティ・ブラッスール(日本語吹き替え版)
西村知道マヌーの情夫 クリスト(日本語吹き替え版)
脚本オリヴィエ・マルシャル
撮影ドゥニ・ルーダン
配給アスミック・エース
字幕翻訳松浦美奈
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💬口コミ一覧

50.ネタバレ 久々のノワール映画で、全体に暗い映像で音楽も抑えめ。ハリウッドとは違う、しっとりとした艶のあるノワール映画です。これがハリウッドに行くと、スピード感とスリルはあるのですが、騒々しく艶のない映画になりがちで、それも嫌いではないのですが、本作は、このしっとりした艶が良さのひとつですね。
クランは冷酷非情な悪人というより、権力志向が強いが弱い、いわば一般的な人間で運が悪過ぎたにすぎないかも。レオの妻が死んだ際、撃たれて死亡したと偽ったのは、罪悪感、それもレオに対する罪悪感だろうし、手錠をはめられたレオが娘にキスをする為に手錠を解くことを特別に許すあたり、出来る限り善人でありたい、それでいて出世もしたい通俗的なグランが想像できる。
一方レオは、職業倫理より個人としての人間性、つまりは信頼関係を最重視する人間で、情報を得た見返りに犯罪を見逃す、これは警官の職業倫理からすれば当然間違いで、彼は上層部に報告して、情報は得て、且つ、情報屋(シリアン)を捕まえるのが警察官としての模範だろう。しかしここで、個人としての人間性・価値観を重視するレオは、犯罪者である情報屋を最後まで庇う。そして庇って貰ったシリアンもレオの妻に義理として金を届ける。
社会的には真っ向から対立するはずの警官と犯罪者が、その社会的仮面を超え、個人として信頼関係を築いている。不完全な社会(そもそも完璧な社会など存在し得ない)では、個人の価値観が社会の規範を超越し得ることがあり、その個人の価値観をそのまま社会正義へ横滑りさせてしまうと、どこか嘘くさくなるが、本作は映像・音楽同様静かに底流させており、これが上質ノワールとして成立させている要因ですね。
ペリエさん [DVD(字幕)] 9点(2010-10-31 14:55:09)
49.主演二人がものすごく渋い。110分では短すぎると思う程内容が濃いです。あとタバコ吸いすぎ。
ベルガーさん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-15 12:38:42)
48.不実に対しては天罰が下る事、筋を通して意地を張り通す事が生半可な思いでは出来ない事を見せ付けられます。同じ慟哭するのであれば、諦めた後の後悔の念でないものでありたいと思います。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2009-06-08 01:54:34)
47.ネタバレ ぎゅっと空気が緊張する空気が見ているこちらまで伝わってくる。同僚の刑事達の演技も緊張感がある。もしかして、映画の撮影という緊張感だけではなかったような気がする。ティティのあのなんともいえない悔しそうな顔は忘れられませんね。見る暇もないのに思わず見てしまった。。。
蝉丸さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-10-13 17:59:05)
46.全然原題と違うけど一回聞いたら忘れられない邦題ですよね。だけどタイトルに気を取られ過ぎて観たこと有るのにすっかり忘れてまた観てしまった(気付いたの超後半w)。だけど面白い。裏切りという名の映画ではないって事だよね。今回でタイトルと内容を合わせて記憶し、もう忘れないようにするよ。クランについてはアレだけど、ティティに奇跡が起こりますように。
movie海馬さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-11-18 14:26:39)
45.かっこよく、引き込まれるストーリー。
竜ヶ沢中段さん [DVD(字幕)] 8点(2014-02-26 22:57:19)
44.①あるいは裏切りという名の犬 ②あたかも裏切りという名の犬 ③あくまで裏切りという名の犬 

そうだね~ やはり①番で正解だったのかな この邦題。

でも自分としては もしかして裏切りという名の犬 
なんていうのもアリなんじゃないかななんて思ってしまいましたが、人様にとっては もちろんそんなことはどうでも良い話。あるいはそんなことないですよという話。
3737さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-21 20:58:12)
😂 2
43.ネタバレ 無駄なシーンも無くどんどん話が進むので時間が短く感じました。伏線がいちいち利いていて面白くワクワク感があるし、場面の変化に視聴者がついていきやすいような演出も良かったです。
こういう2人の人物を対比する作品で、主人公と対立する方の人物は得てして悪く描きがちですが、ドニはそうではなく、思い通りに出世できたがどこかモヤモヤした後悔の念も内包しているように見えて憎めなかった。
ラストは複雑な感情を残さず、レオの娘を思うポジティヴな余韻があってスマートに感じた。
暗い映画の中にも登場人物に人間味があって、良い雰囲気の映画です。
さわきさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-15 23:20:42)
42.これは余分なユーモアもチャラけた笑いのかけらも全くない超シリアスで重厚な人間ドラマ。主役の二人が「メルシィ人生」のコメディーを演じたのが嘘みたい!!
白い男さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-11-03 14:44:16)
41.癖のある二人の刑事は、ともに善人とも悪人とも言い難い複雑な部分があり、人間味がある。二人の睨み合いと、それぞれの人生の転がり方が非常に面白い。カメラワーク、映像が非常に洗練されていてカッコ良い。テンポも良いし、ラストまで全くだれることなく、集中して見れた。
思わず手にとってしまうようなかっこつけた邦題だが、「この中にあるいは、裏切りという名の犬がいる!」っていう話ではない。
すべからさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-07 17:14:42)
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40.すごい。
フランスならではのフランス語や雰囲気が醸し出す重厚感。
そして思いもよらず、とても悲しい話だった。
ドニを演じたドバルデューが素晴らしい。

肝心の対立に至った過程が省略されすぎていて、
内容のほとんどは主役二人の演技、存在感に尽きるが、私の中で今年一番印象的な映画。

邦題に惹きつけられて観たが、鑑賞後もまるで意味がわからなかった。
すごい。
祥子さん [DVD(字幕)] 8点(2008-06-26 18:08:13)
39.ネタバレ 邦題に釣られて観てしまいました。
釣られて良かったと思えた 希有な作品でした。
しろタマネギさん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-24 09:03:11)
38.好みの映画。ハリウッドでリメークされるという。それを観て再度このフランス映画を観たなら、アメリカに対するシニカルなプライドを前もって隠し味として忍ばせていた感じがするのではないか。この独特の重厚感、フランスは遠い。
monteprinceさん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-24 23:46:14)
37.ネタバレ 凄い!ここまで1時間50分を(良い意味でも悪い意味でも)短いと思った事は未だかつてない。もう何から語って良いのか分かんないけど、あえて書くならばストーリーの面白さに尽きる。男たちの宿命と憎悪と裏切りと復讐と罠。それらの要素が脚本に非常に巧みに練りこまれ、見ている間は画面に食いつくように見ていました。そしてそれらの要素をさらに掻き立てるあの哀愁漂う雰囲気、そして映像!これがもうたまらない。単に銃でバン!で終わらない点は安直なハリウッド映画との違いを見せつけられたようで非常に良かったし、何よりラストで意外な形でドニが殺される展開には舌を巻きました。主演二人の演技も良かった。ダニエル・オートゥイユはとにかく渋さがたまらないし、ジェラール・ドパルデューは意地汚い悪役をまさに完璧な演技で演じていたのではないかと。少し欲を言うならば、もう少し主人公二人の過去に関して言及して欲しかった。特にかつて二人が親友だったという筋書きに関しては全く描かれていなかったのでそこはいかがなものかと思いました。とは言え、久々にハリウッド映画以外で素晴らしいと思える作品に出会えたような気がしますね。今までフランス映画は『TAXi』シリーズしか見たことがなくあのコミカルなイメージしかありませんでしたが、本作はフランス映画を見直すきっかけになったのではと思います。最後に邦題に関してですが、粋とは言わないまでも未見の人が興味をそそられる邦題だとは思いますよ、俺は。
ポール婆宝勉(わいけー)さん [DVD(吹替)] 8点(2007-08-02 21:05:14)
👍 1
36.個人的なエピソードとして、16年前に見た作品であることが1時間15分してから判明(見覚えのあるシーンが出現)。何も覚えていないことに我ながら驚愕。...という程でもありません。しばしばあります。
基本的には、複雑さを排し(ありがたい)多岐に渡る様相の経過の描写が重厚な雰囲気で描かれる秀作だと思います。もはやDVDのパッケージからしか読み取れない「一人の女の愛を巡って」という設定は必要だったのか?みたいな点もありますが。
様々な経緯をたどり、権力指向の同僚に裏切られた警察官が刑務所から出てくる!。さあ復讐戦かと思いきや、主人公は手を汚さずあっさり終幕へ。そ、そんな~。もっとカタルシスを~!。娘との新しい生活を選ぶというのは理論的には理解できますが(娘の方がそれに応じるのはどうなのかな?)、映画なんですから。
傲霜さん [DVD(吹替)] 7点(2023-08-23 11:31:18)
35.フランス映画など滅多に見ない上に、浅学のため役者もよく知らず、おかげで先行きがまったく読めずに楽しめました。米映画の単純なドンパチとは違い、また日本映画の薄っぺらな勧善懲悪とも違い、独特の湿気と緊張感がありますね。
しかし主人公の2人、過去に奥さんをめぐっていろいろ確執があったようですが、不自然なほど曖昧にしか描かれていません。そのうち「ディレクターズ・カット版」のようなものが出たら、付け加えられるのでしょうか。
それとこの邦題、どうなんでしょうねぇ。たしかに原題の直訳では「36分署」のような感じになって、インパクトに欠けます。しかしこれでは、ハードボイルド気取りの自己陶酔臭が漂ってくるばかりです。何に対しての「あるいは」なのか、どの行為を指して「裏切り」なのか、誰が「犬」なのか、明確にしていただきたいところです。
それとも「アート引越しセンター」のノリで、最初の1文字を「あ」にすることにこだわったのだとすれば、その不毛な努力を褒めてとらそう。
眉山さん [DVD(字幕)] 7点(2016-07-08 03:59:55)
34.ネタバレ  ダニエル・オートゥイユといえば「メルシィ!人生」などのコメディ映画の印象が強かっただけに、今作には衝撃を受けました。
 とてもシリアスであり、それ以上にシンプルな力強さを備えた刑事ドラマ兼犯罪ドラマであったと思います。

 邦題は格好良いけれど、そこまで「裏切り」に重点が置かれた映画とも思えなかったので、観賞後には少し違和感を覚えましたね。
 けれど自分のように、このタイトルのお蔭で興味を持つ方も多いでしょうし、プラマイゼロ、あるいはプラスの方が上、といった感じでしょうか。

 主人公レオの存在感も素晴らしかったのですが、個人的に圧倒される思いがしたのは、悪役であるクランの方。
 このキャラクターは、一概に「悪役」とは言い切れないくらいの深みがあるんですよね。
 元々は主人公の親友だったのに敵対してしまう事になるとか、主人公の妻も交えた三角関係だとか、よくよく考えてみれば王道で、ありがちな設定ばかりなのだけど、観ている間は凄く新鮮な気持ちを味わえました。
 理由を分析してみるに、恐らくは演じている役者さんの「うわぁ、こいつぁ如何にも悪そうだ!」という風貌と立ち振る舞いに、単純な「嫌な奴」であると思い込んでいたところで、少しずつ「善人」の名残を見せてくれるというギャップに、すっかり参ってしまったのでしょうね。

 特に唸らされたのが、囚人となった主人公が娘を抱きしめられるように、そっと手錠を外してみせる場面。
 そこには確かに善意や友情を感じられる一方で、同時に主人公の怒りを和らげるのが目的の罪滅ぼし、醜い誤魔化しといった負の感情も伝わってきて、非常に味わい深いものとなっています。
 この映画で、最も印象に残るシークエンスでしたね。
 こういった物語では、単なる背景設定だけで終わってしまう事も珍しくない「今は争っている二人だが、元々は親友でありパートナーであった」という要素を、実に上手く活用していたと思います。

 そして出所した主人公が裏切り者に制裁を加えるべく動き出す終盤で、映画は最高の盛り上がりを見せる……と言いたいところなのですが、あまりにも展開が早過ぎて、あっさりと決着を付けた印象があり、少々残念でした。
 確認してみたら、映画が始まって「主人公の逮捕」に至るまでが約一時間。
 そこから二十分ほどで「主人公の出所」。
 そして残り二十分で結末まで辿り着く訳だから、どうしても後半が駆け足に感じられます。
 もう少し、主人公が刑務所に入る前と後のバランスを考慮して、多少上映時間が伸びるのを覚悟の上で前後の尺を同じくらいにしても良かったんじゃないかな、と思う次第。

 ラストシーンに関しては「これって主人公も死ぬんじゃない?」と予想していた中で、娘と共に和やかなハッピーエンドを迎えてくれて、嬉しかったですね。
 あぁ、そうか、だから主人公に復讐の引鉄をひかせなかったのか……と、しみじみ納得させられました。
 亡き妻の仇に対して、自ら手を下す姿だって、そりゃあ絵になるかも知れませんが、残された娘の事を思えば、やはり主人公の決断は正しかったのでしょう。 
 静かなエンディング曲も相まって、ノワール映画とは思えぬほどに、優しい余韻を与えてくれる映画でした。
ゆきさん [DVD(吹替)] 7点(2016-04-25 21:34:13)
33.なかなか重厚な雰囲気で引き込まれる。主人公ふたり以外も個性的な登場人物が多く、警察内部の人間関係の描き方も良かった。
nojiさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-30 12:04:52)
32.冒頭、2人組が警察の看板プレートを盗むところから始まります。なんだろうこのチンピラは?と思って見ていると、こいつら刑事なのか!(笑)とすぐ後に判明。意外なオープニングでした。一筋縄ではいかない曲者たち、けど仲間思いな連中であることがよく分かるシーンです。映画全体は嘘や裏切り、非情な暴力がタップリで、決して後味スッキリ!というワケではありません。ヴリンクスが100%正しいわけではないし、クランにも苦悩が感じられたりします。「そう簡単に親しみやすいキャラなんて出さないぜい」という作り手のニヤリと笑う顔を想像してしまいます。その中で、守るべきプライドや信頼関係って何なのか、考えさせられました。脇役たちの描き方も良かったですね。
ゆうろうさん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-03 10:07:43)
31.こういうフランス映画を久々に見た気がする。男臭くて、スタイリッシュ。ジャン・ギャバンやアラン・ドロンの時代のフレンチ・ノワールを彷彿とさせます。そして2004年に主役を張るのは今のフランスが誇る名優、オートゥイユとドパルデュー。

音楽や演技のトーンも抑え気味で地味に撮られていますが、ピーンと張り詰めたような空気を作り出す2人の名優の渋すぎるほどの演技の真剣勝負が堪能できます。

派手な銃撃戦やカーアクションは最小限度にとどめられ、明るさが微塵も無い、暗い世界観を抑え気味のトーンで淡々と見せる。作品によっては非常に長く感じるタイプの映画だと思うし、こういう作風は苦手なんですが、長さを感じさせない。見応えがある人間ドラマに仕上がっています。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-07 22:11:19)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 50人
平均点数 6.90点
000.00%
100.00%
200.00%
312.00%
400.00%
5612.00%
6714.00%
72244.00%
81020.00%
948.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.87点 Review8人
2 ストーリー評価 6.57点 Review7人
3 鑑賞後の後味 6.57点 Review7人
4 音楽評価 5.50点 Review6人
5 感泣評価 6.60点 Review5人

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