映画『闇の子供たち』の口コミ・レビュー(3ページ目)

闇の子供たち

[ヤミノコドモタチ]
Children of the Dark
2008年上映時間:138分
平均点:5.49 / 10(Review 45人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-08-02)
公開終了日(2008-08-31)
ドラマ犯罪もの政治もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2022-04-15)【イニシャルK】さん
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監督阪本順治
キャスト江口洋介(男優)南部浩行
宮﨑あおい(女優)音羽恵子
妻夫木聡(男優)与田博明
豊原功補(男優)清水哲夫
鈴木砂羽(女優)梶川みね子
塩見三省(男優)土方正巳
佐藤浩市(男優)梶川克仁
原作梁石日「闇の子供たち」(解放出版社/幻冬舎文庫)
脚本阪本順治
音楽岩代太郎
作詞桑田佳祐「現代東京奇譚」
作曲桑田佳祐「現代東京奇譚」
菊池俊輔「みなしごのバラード」
主題歌桑田佳祐「現代東京奇譚」
撮影笠松則通
製作ジェネオンエンタテインメント(「闇の子供たち」製作委員会)
企画中沢敏明
プロデューサー遠谷信幸(エグゼクティブプロデューサー)
美術原田満生
録音志満順一
照明杉本崇
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💬口コミ一覧

5.ネタバレ まず題名については「子供」でなく「子ども」と書く方が適切である。社会問題を扱っているつもりなら言葉には気を使って当然だろう。
解説文によるとこの映画は「社会的なドラマ」とのことであるから、やはり何らかの社会的メッセージを観客に投げかけることが製作目的と解される。そのような前提で書いておくと、個人的感覚としては臓器売買や「幼児売買春」(字幕より)が実在すること、及びその前提として、人間を叩き売り(切り売り)可能なモノとしか見ない輩がこの世界に存在すること自体は否定できないと思っている。
しかしこの映画はあくまでフィクションであるから、劇中に出たような「日本人に」「タイ人の」「子どもの」「心臓を」「移植」といった各要素を限定的に、かつ密接不可分なものと捉えるのは適切でないと考えられる。例えば「大人の」「腎臓を」なら劇中にも出ていたが、これだと意味が違って来るだろうし、あるいは「某国の」「死刑囚の」臓器という例の存在も考えられる。
またタイ以外の国で、インド洋大津波(2004)の孤児が人身売買の犠牲になっているとの噂が立ったこともあり、問題がタイ限定という気はしない。売買春に関しても、劇中では日本人と英語・フランス語・ドイツ語を話す白人の客しか出なかったが、他にもカネのありそうなアジア系外国人でも出せばもっと真実味のあるものになったと思われる。問題は国籍・民族の違いよりまず所得の大小だろうと思われるからである。
これを見た観客が映画の内容を丸呑みにして終わりにするのでなく、劇中世界をこえた国際社会のさまざまな出来事に広く思いを致すようであればいいとは思うが、しかし実際にこの映画が影響力を及ぼすのは主にこういった問題が存在すると思ってもみなかったナイーブな人々に対してだろうから、果たしてどこまで期待できるものか。初めから趣旨に賛同している人々なら喝采するだろうが。表向きは正論を掲げておいて実はわが国の名誉を貶めようとするかのような行動は卑劣である。

ところで最初の方で、タイ人の男が車を運転しながら歌っていたのは昭和の日本アニメ「タイガーマスク」のエンディングテーマだったようだが、この歌は最後まで聞くと素直に泣ける。極貧でも矜持をもって生きるのが厳しいのは日本でも同じだったのであり、これが指摘されている点では案外良心的な映画なのかも知れないと思える。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 2点(2013-10-15 22:52:45)
4.ネタバレ 原作未読。こないだ中国で生きたまま親戚の子の眼球をくり抜いた後その子を放置したっていう、嘘みたいな現実のニュースを見聞きすると、臓器及び人身売買は世界のあちこちにはびこっているのは想像に難くない。だから、制作側はもっと観客の想像力を信頼して作るべきだったんじゃないのかね。あんな幼児ポルノまがいの映像、撮る必要なかったでしょ。監督はその必要性をしっかり説明して納得してもらったうえで撮影したと言っているらしいが、どーなんだろ。あのタイの子役さんたち、トラウマになってなきゃいいけれど。知らなかったとはいえ、そんなの見た自分も彼らを搾取した一人なんだと思えて自己嫌悪。・・・なんつーか、話題性を狙ったと言われても仕方ないゲテモノになっていると思います。よくこんな撮影をタイは許可したもんだなー、と思ったけど、江口のインタビューを読んで、やっぱりイロイロ問題あったんですな。そらそーでしょ、こんなの。そもそも思ったのは、「フィクションで描く意味が分からない」です、マジで。映画って、まあ、エンタメなわけであって、エンタメにしては扱う材料が悪趣味すぎるし、問題提起をしたいのなら真面目にドキュメンタリーでやりなさいよ、って話で。どうしてもやりたかったのなら、冒頭にきちんとテロップ入れるべきでしょうな、せめて。でもって、これもありがちな主役が「記者」。しかも、幼児買春の過去アリって、どーなのかね。記者は便利な設定だから、まあ、分かるけど、何もワケアリ者に設定する必要ないんじゃないの? あと、銃撃戦とか。もぅ~、あれもこれも意味不明、理解不能。なんか、ヒジョーに下種な根性が垣間見える作品で、監督の人間性、配給会社の理念を疑いたくなる代物でした。あんまり深く考えずに出演してしまっているであろう俳優陣への努力賞で+1点かな。
すねこすりさん [DVD(字幕)] 2点(2013-09-23 18:45:28)
3. 阪本順治といえば、昔はけっこうおもしろい映画の作り手だったはずだが、『KT』あたりから、どうも.....。今度はまた悪趣味きわまりない。社会派として現実に起きていることを告発したいのなら、ドキュメンタリーを撮ればいいので、こんなゲロゲロな劇映画にする必要などないじゃないか。いったい何が描きたかったのか? 臓器を買う者がいれば、子供を売る者もいる。そこには貧困と経済格差と民族の問題がある。そうした背景にはつっこまないで、ただ世の中には善人と悪人の二種類がいる、というだけの描き方。ひょっとすると原作がそうなのかもしれないが、社会派というより、政治的プロパガンダの匂いさえする。はっきりいって、この監督には幻滅した。
goroさん [DVD(邦画)] 2点(2009-12-06 06:31:37)
👍 1
2.ネタバレ 妻投稿。旦那が通っていた学校の人たちと見て来たらしい。男の子も女の子もショックを受けて感情が高ぶっていることに旦那は驚いていた。でもはっきりいってこの映画は「世界の現実」として受け止めるにはあまりにも無意味、かつ悪趣味である。その1::::日本の病気の子供を助けるかタイの子供を犠牲にするか・・・という葛藤が描かれているが、いったいどこの世界に他人の子供を殺してまで自分の子供を助けようとする親がいるのだろう。私には障害があり障害を持つ友達のお母さんをたくさん知っているが、誰も映画みたいなそんなお母さんはいない。このシーンは病気で苦しんでいるお母さんと子供に対する侮辱だと思う。その2::::さらに臓器売買なんて実際は合法でもない限りお金にならないビジネスだし、そんな事実もないのにさも「タイでそんなことが行われる」なんて描かれるなんて、タイの人が上映に関して怒るわけだ。日本人だって「俺たちはシナや韓国の人間に従軍慰安婦大好き人間で野蛮人だと思われている」と怒っているじゃないか。その3::::性暴力のシーンがあるが、これはタイに限った話ではない。人身売買については私はその実体は知らないが、「日本から世界地図で20センチ」どころかきっと「自宅から●●県都市地図で20センチ」のところにきっと性暴力か監禁(監禁は人身売買や見知らぬ人間が女の子を誘拐して監禁するのだけではない)に苦しんでいる人はいる。女性、子供、障害者、外国人・・・・そういった人たちが性暴力監禁の被害にあう可能性は日本でも意外に高く、その可能性を低くしていく事・・・それができないならせめて被害にあった人たちが回復できるよう手が差し伸べられる社会になることが必要だと思う。なのに日本の若者に対して「君たちは何もできない」「答えはない」なんて絶望させてどうする。異常事態の中で個人の内面の闘いと勝利を描いた「ホテル・ルワンダ」と違い、所詮この映画は「性暴力」を「てめえらの常識は通用しないいかれた」遠い世界の話と描いている。::::::::::宮崎あおいが敵の金玉をけり上げるシーンをこの映画に対する私の憤りに脳内変換出来たので1点あげる。
はち-ご=さん [DVD(邦画)] 1点(2009-03-07 00:35:15)
👍 3
1.戦慄を覚えました、映画があまりに酷くて。社会派映画にとっての必要条件とは、キャラ造形等に脚色を加えることはあっても、作品の根幹をなすテーマについては事実に基づくということだと思うのですが、驚いたことに本作で描かれる内容はほぼウソっぱち。確かに、貧しい国で人身売買が行われているという惨い現実は実際にあります。ならば徹底した取材で現実に迫ればいいものを、本作は原作者と監督の思い込みや妄想で物語を作り上げてしまっているのです。とにかく、この映画のディティールはメチャクチャです。まず、子供が生きたままゴミ袋に入れて捨てられるということはありえません。警察に挙げられたら終わりの商売ですから、証言者になる可能性のある子供を表立って捨てるわけがないのです。また、ヤクザが子供の背中をムチで打ったり、タバコを押し付けたりする描写もありましたが、高い金を払って調達した商品をわざわざ傷ものにするバカはいません。同様に、客が子供を傷つけるようなことがあれば、管理者であるヤクザは烈火の如く怒るはず。本作に登場するヤクザの行動にはあまりにリアリティがなくて、作り手が意図したのとは別の意味で、観ていてイライラしました。同時に、グロテスクな虐待行為を妄想で作り上げた原作者と監督の負のパワーには驚かされました。彼らこそヘンタイですよ。。。
本作のメインテーマである心臓移植の件もウソっぱちです。心臓移植を行うにはその道を極めた優秀な医者が8名も必要だし、おまけに最新の医療機器も調達しなければなりません。その上、逮捕されれば漏れなく重罪に問われるというリスクまでを考慮すれば、コストがかかりすぎて商売にならないのです。こんなことは少し調べればわかる話ですが、監督にはわからなかったのでしょうか?もしくは、わかってはいたけど、冷静な分析を無視してでも扇情的な内容を求めたのでしょうか?どちらにしても、この監督に社会派映画を撮る資格はありません。。。
不自然な点を観客から指摘されるまで、本作をノンフィクションとして売っていた配給会社の責任も重く感じます。事実無根の内容でタイという国にネガティブなイメージを与えたのですから、これは国家と国民に対する名誉棄損ですよ。とにかくこの映画は酷すぎます。善人面して平然とウソをついているのですから、ゲテモノホラーや低俗なエロ映画以下の最低な代物だと思います。
ザ・チャンバラさん [DVD(邦画)] 0点(2013-01-22 01:31:49)
👍 4
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【点数情報】

Review人数 45人
平均点数 5.49点
012.22%
112.22%
236.67%
336.67%
4511.11%
5715.56%
6920.00%
7817.78%
8613.33%
924.44%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 6.00点 Review2人
5 感泣評価 2.50点 Review2人

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