映画『鑑定士と顔のない依頼人』の口コミ・レビュー

鑑定士と顔のない依頼人

[カンテイシトカオノナイイライニン]
The Best Offer
(La migliore offerta)
2013年上映時間:131分
平均点:6.79 / 10(Review 58人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-12-13)
ミステリー
新規登録(2013-12-05)【目隠シスト】さん
タイトル情報更新(2014-10-25)【DAIMETAL】さん
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監督ジュゼッペ・トルナトーレ
キャストジェフリー・ラッシュ(男優)ヴァージル・オールドマン
ジム・スタージェス(男優)ロバート
シルヴィア・フークス(女優)クレア・イベットソン
ドナルド・サザーランド(男優)ビリー・ホイッスラー
フィリップ・ジャクソン〔男優〕(男優)フレッド
小川真司〔声優・男優〕ヴァージル・オールドマン(日本語吹き替え版)
花輪英司ロバート(日本語吹き替え版)
山根舞クレア・イベットソン(日本語吹き替え版)
稲垣隆史ビリー・ホイッスラー(日本語吹き替え版)
脚本ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽エンニオ・モリコーネ
配給ギャガ
衣装マウリツィオ・ミレノッティ
あらすじ
ある日、鑑定士のヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、クレア・イベットソン(シルヴィア・フークス)という女性に資産家の両親が遺したという家具や美術品の査定依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人は決して姿を現さず、彼は不信感を抱くが、歴史的価値を持つ機械人形(オートマタ)の部品を見つける。彼はその調査と共に、依頼人の身辺を探っていく。
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💬口コミ一覧

58.これは非の打ちどころが見当たり難い傑作だと思います。雰囲気が、音楽が、役者が全て素晴らしい。
代書屋さん [インターネット(字幕)] 10点(2022-06-05 14:01:54)
57.ネタバレ ヴァージルはビリーの画家としての才能を否定しつつも、オークションに出品された名画をビリーに安価で落札させた上で買い取り、自らのコレクションを増やしていく。このシステムで沢山集めた女性の肖像画コレクション。それらは、そのビリーを主犯格としたヴァージルと関わる数名のキャラによってあっさりと奪われる。

しかし犯人ビリーは名画が欲しかったわけではない。名画を売り払い大金がほしかったわけでもない。単に”自分の画家としての才能をヴァージルに認めさせたかった”だけなのだ。ここ大事。

そして彼の期待どおり、実際ヴァージルは彼を認める事となる。それはかつて「才能ないよ」といったそのビリーが描いたただのサギ用アイテム”クレアの母親の肖像”(クレアにそっくり)を、ヴァージルが家を売り払っても手放さず、ずっと大事にするほど愛でる事になったことで証明される。

「ビリー天才!」と口にしたわけではない。でも彼の絵が手放せなかった事は、クレアへの思いが前提にあるとしても、彼女を描いた絵が彼の心に訴えかけ、魅了するものである以上、結果的にそうした絵を描いたビリーの才能を認めてる事になるのだから。

見終わった直後は「ヴァージルは皆に裏切られ名画も持ってかれ何も残ってないわ。救いのない悲惨なエンド」と思った。

だが、いや、待てよ。この映画の英タイトルは「the best offer」(最良の出品物)。

とすれば?そう、女の肖像画に囲まれて精神的自慰に浸って、生身の女に恋を抱くことすらなかった、ましてやその肌に手袋を外して触れることもなかった”二次元萌え”のオッサンが一生に一度の恋を味わえたのだ。

それがたとえウソだとしても、あの時の高揚館・・・花束やドレスやメイク品や指輪を、愛する人を想いながら選ぶ時のときめき・・彼女の自分への思いが愛なのかどうなのかヤキモキする感覚・・他に好きな人いるんじゃないのって嫉妬心に燃える感覚、そしてメイクラブした時のあの頭のてっぺんからツマサキまでジワ~ンとする感覚、やっぱり彼女はボクが好きだった!と実感しプロポーズ作戦大成功した時の感激・・・そうした数々の【恋でしか得られないモノ】は、金で何でも手に入れてきた彼が唯一手に入れられなかったもの。これをを得たことは、たとえウソだとしても、そんなバラ色の体験を与えてくれたクレアは、彼にとって

<the best offer>(最良の出品物)

だったのだという結論に到達できよう。

ヴァージルはクレアというニセモノの恋心を持った出品物を見てbid(入札)し、最終的に手に入れた。
ヤフオクでニセモノのヴィトンバッグを買っちゃった人のように、彼女の恋心がニセモノだと後で分かったが、手にしていた間は最高の思いができたのだ。(何百枚の名画の女は、彼に感動は与えることはできても、恋する者だけが得られるこれだけの感情を与えてはくれないのだ!) 

年月が経つほどにヴァージルにとっては、彼女が彼を本当に好きかどうだったかなんて、もはや関係なくなっていったのかもしれない。相手が自分を好きだったかではなく、どれだけ自分が相手のことを愛したか。そこが、一生に一度の恋の重要ポイントであることもある。最高の恋愛ってのは、なにも両思いでなくてもいい。片思いでも振られた恋でもいい。いかに深く愛せたかが重要なのだ。

彼は絵を全部持ってかれた後も金はまだあった。引っ越し先の立地(観光名所広場のそば)や内装をオーダーでする余裕などを見れば分かる。まだ”2次元萌え”オッサンであれば改めてまた名画の女性を集め直していただろう。

しかし彼は、ビリーによるサギ絵(ヴァージルにとっては事実上クレアの肖像画)1枚だけで良かった。100年価値を認められ続ける名画の女どもより、二度と会えない思い出の女性のほうが彼にとって100年の恋だったのである。いってみれば

”2次元萌え専門だったキモヲタおやじが3次元の美女との恋に目覚めちゃってリア充  ~もうあの頃には戻れないボク~”

といったコピーでもつけたくなるような映画である。絵画、オークション・・・といった崇高な世界が舞台になってるから気品あふれる雰囲気の中で進んでいく話だが、要はそういうことだ。(いい意味で)  

『適当な恋の3つや4つはしても、心に深く残り続ける一生に一度の恋をしたことのないまま死ぬ人間もたくさんいる中で、金で買えない、プレシャスな恋。それを手に入れたヴァージルは、実は幸せものなんだよ(さぁ、あなたも一生に一度の恋をしましょうか?)』っていうのが、この「the best offer」という映画のメッセージなんじゃないかな。
フィンセントさん [DVD(字幕)] 10点(2015-06-14 15:19:19)
👍 2
56.ネタバレ 何気に、見ちゃいました、ヒロインの女性は、可愛い人でしたね、、、、、。映画に写っているもの全てが素敵でした。最後に最後に、詐欺の話なんだけど、高齢者の男性を何人も騙して、あの世に送る悪女は、古今東西、沢山いるのだなあ、と、日本でも、刺して、美人でも無い、おばさんが、次々高齢者を騙して、保険金を受け取る、だいぶ前はカレー事件があったり、歴史上、そお言う事件は、無いわけじゃ無い、ということだけは、この映画を見ていて思いましたね、幸いなことに、自分も絵画を沢山、油彩画を沢山所持しているが、美術的に価値のあるものでは無い、自分の部屋には、オードリーヘップバーンの油彩画が3枚飾ってあるので、主人公の爺さんの寂しさ、彼女に騙されたことと、集めた美人画が盗まれたこと、どっちがショックなのだろう、それが気になりましたね。もし、家に飾ってある、オードリーが高価な絵だとしたら、高価じゃ無いというのがわかっていても、絵には、描いた人の心が宿っているわけで、書かれた女性も、描いた人の心さえも、そして持ち主のその絵に対する心さえも盗んだ、そう思うと、彼女の美貌、体、年齢、どっちが価値があるのかわから無いですね。彼女のことは10年程度でおそらく忘れられるだろう、でも、集めた絵画は、その何十倍も生きている事を考えると、私は絵を盗まれたショックの方が大きいような気がしました。途中のカットで、円形の運動器具で、360度、自由に回転する運動器具、あれが、謎でしたね、健康のためにしていたのか、老人ホームにあったのか、あれをやっていたのが主人公なのか、よくわかりませんでした、でも、あれは目が回り、酔うんじゃないかな、とか、最後に残ったオートマタ、あれも言い値で売れるんだろうな、なんて思いました、まあ、人生最後の直前に、人生の最高点に達したのだから、詐欺の女だとしても、あれほど美人を抱けたのだから、その件に関して不満はないだろうと思いました、この映画を見て、誰が一番損をしたのか、得をしたのか、考えてみる必要はあったと思います、最高に楽しめました。ニューシネマパラダイス、戦場のピアニスト、この映画、どれも素晴らしい仕上がりです、面白かったです。
yasutoさん [ビデオ(字幕)] 10点(2015-05-22 02:36:33)
55.ネタバレ まるで『黄昏○星群』のような・・・(本文いきなりネタバレしております。未見の方はご注意ください。)


主人公を欺く騙しのテクニックも去ることながら、それ以上に感心させられるのは『映画作品』としてのミスリードが素晴らしいこと。当初観客が思い描くのは、人生をしくじった男女2人の『人生再生』をテーマとした純愛ストーリー。『オートマタの修復』や『バスタブの水に潜る』は、生まれ変わりのメタファーと認識させられます。おそらく映画を見慣れた人ほど、この映画的技法のトラップにはまる事でしょう。超人的な記憶力を持つ小人症の女性にしてもそう。優れた記憶力や、定位置で屋敷を観察し続ける彼女の存在は、物語上の伏線のひとつであることは明白ですが、その特異なキャラクターゆえ、かえってラブストリー上の役目が見出せません。ですから種明かしで膝を打ち、得も言われぬ快感を覚えるワケです。小人症の彼女こそが『オートマタ』復元における最後のパーツ。しかもそれは『人生再生』などではなく『完璧な嘘』の象徴にすり替わると。いやー本当に凄い。感心します。何から何まで全部ウソ。そう、主人公の人生さえも。アンティーク鑑定士としての目利きは超が付く一流でも、人間を見る目は節穴だった哀れな男。それもそのはず。能力は鍛えて身につくもの。彼が詐欺一味の正体を見破れなかったのは、人生勉強を怠ってきたツケに他なりません。職業人としても不誠実であった彼は、一流とは程遠い三流のペテン師だったと言わざるを得ません。さて、“いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む”について。ラスト、彼はクレアの言葉を頼りに彼女思い出の食堂『ナイト&デイ』に赴きます。さてこれは嘘の中の真実か、否か。仮に真実だとして、オールドマンは彼女にどんな言葉を投げかけるつもりなのでしょう。もっとも、その言葉を選ぶ時間は存分にありそうですが。鑑賞後の後味の苦々しさ、虚脱感はなかなかのもの。自分は今どんな感情なのか見失うほど困惑させられます。これもまた人生の醍醐味。楽しい映画でも感動作でもありませんが、職人が丁寧に仕立て上げた極上のアンティーク家具のような趣があります。本物の映画を観たなという気にさせられます。
目隠シストさん [DVD(吹替)] 9点(2019-07-25 22:25:00)
54.ネタバレ これサスペンスかなあ、たぶんハリウッド製サスペンスに慣れてしまっているのかもしれない。
これがヨーロッパ映画のサスペンスなんですよね。

顔のない依頼人なんていうわりには登場早すぎで、気難しく偏屈なヴァージルになぜかまわりは親切で良き理解者ばっかりだし、押して引いて引いて押すというようによくある恋愛マニュアル本に書いてあるような展開で、ヴィラに行くたびに進展していくし。なんかおっかしいなーとは思ってたんですよ。
カフェの小さい人はどこでからんでくるのかそれが気になりました。

もうほんと悲惨なラストなんですが、ヴァージルが気の毒とか同情の気持ちは湧いてこなかったです。
だって彼の秘蔵コレクションの入手方法もどうよって感じだし、本物なのに贋作とか言ってるし。騙すってことをしてるわけで。だから警察に被害届を出したくてもためらいがありますよね。
あの時点でクレアだけは戻ってくるかもなんて一筋の希望はまだあったみたいだし。それも見越した用意周到な計画だったわけです。ヴィラの管理人までも。。。
とにかくビリーもロバートもヴァージルのことが大嫌いだったんですね、でも表に出さずそれなりにやり過ごすことのできる人っていうのがヴァージルには有り得ないことで二人には自分の情報筒抜けなのよ。ここんとこはなんか自分も気を付けなきゃなんて思ったのでした。
主人公ヴァージルの人物描写と演じたジェフリー・ラッシュの演技は秀逸で、セットも映像も美しくて素晴らしい。でも情け容赦のない内容でココが余計に格式高い作品になったのかもね。
ひっさびさにトルナトーレ監督の映画を堪能しました、面白かったです。

envyさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-02 18:39:15)
53.ネタバレ こんなにレビューを書きたい映画はひさしぶりです。
「映画の雰囲気を引きずる」作品が、自分にとって良い映画ということだと思っているので、最高に良い作品です!ショーシャンクの…ぐらいダークな気分を引きずりました。

主役のじいさんが可哀そうすぎる!
詐欺グループの手が込んですぎる!
映像手法が丁寧すぎる!
ヒロインがあんまり可愛くなさすぎる!!!

でもオススメします(笑
たかしろさん [DVD(字幕)] 9点(2015-02-10 13:58:35)
52.ネタバレ ビリー「人間の感情は芸術品と同じ。偽造できる。まるで本物に見える。だが、偽りだ。」
小人症の女「231」
オールドマン「彼(機械人形製作者のヴォーカンソン)について卒論を書いた」


観終わってから考えると、あれこれ伏線が張り巡らされている事に感心しました。
考えてみると、真作を贋作と鑑定し、安価で仲間(ビリー)に落札させていたというのだから、バレれば失業どころか、刑務所送りになっても仕方がないです。
しかし、偏屈な主人公がようやく巡り合えた恋と、長年収集してきた絵画の双方を一度に失う幕切れは哀れでしたね。
「どっちか一方にしてやれよ オイ!」などと思ってしまいました。
一気に歳をとってしまったようでした。
まさか、主人公以外の主要登場人物が全員グルとはね‥‥‥
その点は、マッチスティック・メンにも似てるけど、あちらはまずまずのハッピーエンドでした。
個人的には、ハッピーエンドの方が好きですね。

しかし、ビリー一味は、あの盗んだ絵画、どうやって売りさばくのでしょうかね。
まぁ、オールドマンも盗難届けは出せないのだけどね。
TerenParenさん [インターネット(字幕)] 8点(2020-12-10 23:06:50)
👍 2
51.ネタバレ ※注意!壮絶にネタバレしています。未見の方は読んじゃダメ!絶対!

おっさんが若い女からモテるわけねぇだろ!という、男にとって実に痛いところを突かれた加藤茶さんムービーでした。かく言う私も30代後半に突入し、最近では若い女性からほぼほぼ相手にされなくなっているわけですが、そんな中でたまに職場の20代の子から話しかけられると、「ありがてぇ、ありがてぇ」と恋愛乞食ぶりが全開となってしまうのです。彼氏の相談なんてされた日にゃ、「彼氏とうまくいっていない→私、寂しいんです→あなたに抱かれたい」と1億光年先にまで妄想が弾けるポジティブシンキングが止まりません。幸か不幸か私は大した資産を持っていないためハニートラップに掛けられるような器ではなく、今後もトラブルに巻き込まれることはないと思いますが、仮に仕掛けて来られたら1ミリ秒(©シャリバン)で落ちると思います。男ってバカね。
本作の主人公は美人画収集を唯一の心の安らぎとする筋金入りの二次元萌えであり、コミケで美少女ものの抱き枕とか買ってるオタクをじっくりコトコト煮込んだ上に72時間熟成させたような御仁。その童貞遍歴は妖精や魔法使いを超えて神の域に達しており、ネット界隈では「SEXしたら死ぬ」とまで言われているレベルです。実際、若い女性を抱いて廃人にまで追い込まれたのだから、ネットの説はあながち間違ってもいないようです。恐ろしや恐ろしや。
ジュゼッペ・トルナトーレの演出は絶好調であり、気難しいバルボッサが恋をしてどんどんみずみずしくなっていく様を実に丁寧に描写します。仮にオチなしのラブストーリーで終わってもそれなりの映画になるほどの完成度があるため、主人公と同様に観客もすっかり騙されてしまうのです。これは見事でした。
また、ミステリーものとしても上々の出来であり、オチを知ってから本編を見返すと、あらゆる要素に別の見方ができるという手の込んだ仕上がりとなっています。上質かつ下世話な素晴らしい映画でした。
ザ・チャンバラさん [インターネット(字幕)] 8点(2016-09-13 18:17:04)
50.ネタバレ ニューシネマパラダイスの監督の作品ということで、心温まるヒューマンドラマだと勝手に思い込んでいたら・・・(笑) でもやっぱりこれは、単純な犯罪映画じゃなくて、ヒューマンドラマだと思います。
絵が全部盗まれたシーンでは、「女に免疫のないオタクなおっちゃんが、若い娘に入れ込むとロクなことにならないよなぁ・・・」程度の感想しかありませんでしたが、でもラストまでのシーンで、印象は変わりました。肖像画の女性しか愛せず、生の女性とは目も合わせられないような男が、クレア(偽)のおかげでようやく、男として最高の悦びを得ることができます。最初は、哀れな様子を見てかわいそうと思いましたが、彼にとっては「The Best Offer」だったのでは?
アガサ・クリスティの「地中海殺人事件」で、女優と一晩いい思いをした金持ちがめちゃ高い宝石をプレゼントした後で捨てられ、その男に言ったポワロの「男女の秘めごとに値をつけるのですか?」というセリフが、ふと頭に浮かびました。
盗まれた絵よりも、思い出されるのはクレアと愛し合った瞬間のことばかり。彼にとって失ってショックだったのは、絵ではなくてクレア。そのことに気付いただけでも、この人は幸せなのかも・・・。
草食系とか呼ばれてるアホ男子や、アニメキャラやフィギュアしか愛せないオタク君が、ナマの女を知ってしまったら、このおっちゃんと同じように、コロッと弄ばれてスッテンテンにされるんだろうなぁ・・・。 この映画は、そういう人に向けての警鐘?(笑)
それから、「貞節は最も異常な性的倒錯」というフレーズには、激しく同意です♪
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-17 16:11:12)
👍 1
49.ネタバレ 今流行りの?dtvターミナルというのを利用してテレビで鑑賞。

偉大な監督の映画って、晩年になると枯れちゃってつまらなかったり説教臭かったりするもんだと思ってましたが、これは良い意味で裏切られた。しかも、いつも泣かせてくれるような感動作しか撮らないイメージのトルナトーレ監督である。てっきり老人版「マレーナ」みたいな、そんな作品になると思っていましたよ。しかし、物語が進むにつれて何このミステリー的展開!絵画を題材にするとやっぱりそっちの方向に行きたくなっちゃうのかしら?しかし、先が読めない展開にハラハラドキドキ。重厚な映像と音楽が相まって凄く引き込まれた。人それぞれ色んな考え方のできる映画だと思った。私は、彼の最後の台詞を聞いて、きっと後悔はしていないんだなと感じ取る事ができたので、これはこれで良かったんだと思えた。
ヴレアさん [地上波(字幕)] 8点(2016-01-21 16:58:10)
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48.ネタバレ 色々な面で楽しめる映画ですね。外への恐怖症の女性を導くつもりが、肖像画の中の女性達から自分が女性を愛することへ解放されたと捕らえられなくもないし、それを仲間のビリー(自分の芸術を認められない)が詐欺を交えて仕組んだ(それとも孤独な友人にプレゼントした)とも言える。また、愛すらも偽れるのか・・その贋作の中に真実が隠されている・・とも言っている。面白い隠し絵が散ればめられた映画です。人は相手との愛の中に、真実を見つけて生きていくもの・・そのようなメッセージもありそうですね。最後にレストランで「一人ですか」とのウェーター問いに、「連れがいます」と応えることがでるようになったことは、悪いことですか。彼の「一人です」があたりまえであった人生が変わったことは、可哀相なことなのでしょうか。
cogitoさん [DVD(字幕)] 8点(2015-12-06 12:17:17)
47.ネタバレ 驚いた。観たことのない展開。

その謎めいた展開に秀逸さを感じた。監督を含め、製作陣の思惑通りに振り回された。騙し合いじゃないんだ(>_<)

映画はベットリと美しい映像にまみれている。そして誠実。ラストはエレガント&とても恐ろしいハッピーエンド。

一流の鑑定士ヴァージルオールドマン。有名なオークショニアでもある。初老。パートナーのビルと組んで価値のある作品を安く手に入れるというルール違反も。
そんなヴァージルの元に鑑定の依頼が。しかし…、依頼者に会えない。あの手この手で会おうとするが会えない。
その鑑定するものの中に、とんでもなく価値があるかもしれないものの破片が…。

極上ミステリサスペンス。だが思うこと1つ。遊びが足りない。テンポが一緒。ここにこの作品のさらなる可能性を感じる。

ジェフリーラッシュは魅力的だ。ぜひこのメンバーでもう一本。
JFさん [DVD(吹替)] 8点(2015-11-24 22:52:47)
46.ネタバレ 男の人って、自分の年や容姿を顧みないところがありますよね。男性は女性に騙され、年老いた女性は息子(オレオレ詐欺)に騙される。悲しい性です。画面が最初から最後まできれいでした。
たぬき野郎さん [DVD(吹替)] 8点(2015-06-19 20:09:28)
45.ネタバレ 単純に言えば、ジジイになって若い女に夢中になると痛い目を見るということか。反省。総評としては、なかなか良かったです。
kaaazさん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-08 23:46:33)
44.ネタバレ いや~、面白かった……、と言っていいのかどうか……。とりあえず、鑑賞後、一緒に観た人と2時間くらい、ああだこうだと話せる映画です。個人的に、これだけ話し込んだのは「マルホランド・ドライブ」以来かな。
各所に伏線となるシーンがあり、全編に何か不穏で、不自然な臭いが漂っています。
これはどういうタイプの映画なのか、どう落とす映画なのか、観る側はずっと考えながら観ることになりますが、監督がトルナトーレであること、ドナルド・サザーランドがただの相棒役で出るわけがないという先入観も周波数合わせの邪魔をしてきます。
二次元の女性しか愛せなかったひねた老人がやっと生身の女性と結ばれる異色のラブ・ストーリー?と思いつつ観ていても、なんだかおかしい。終始モヤモヤしますが、映像はきれいだし、撮り方もいいので観ていてストレスがたまるほどではない。
終盤、絵が全部なくなっているのを目の当たりにしたときのジェフリー・ラッシュの一瞬の演技は秀逸。
現実を受け止められずプラハまで行ってしまう姿は、もう、かわいそうの一言。
そりゃ、60過ぎて初めて知った女性が娘ほど若い女で、それを一瞬で失った上、自分を騙した詐欺集団の一人ともなればおかしくもなりますね。詐欺集団の首謀者ドナルド・サザーランドは、自分を認めなかった恨みが根深かったのでしょうね。控えめな演技に最初は「こんなどうでもいい役をやるようになったか」と、まんまと騙されました(笑)。喫茶店で座っている小さい女性もいい味出してました。ラストシーンの喫茶店「ナイト&デイ」、海外旅行をしない私ですが、行ってみたくなりました。
レイブンのかなづちさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-03-31 17:48:02)
43.ネタバレ ミステリー・オークション・オートマタ・カフェの小人・・・と脚本・演出が見事でぐいぐい引き込まれました。さすがに女をあの部屋に入れる時(目隠しがあざといw)にはオチに気づきましたが。2回目よりも断然切ない1回目だね。
すたーちゃいるどさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-03-16 21:41:53)
42.ネタバレ ミステリーとしての構成が素晴らしくて、物語にどんどん引き込まれていく。
疑り深い僕はどうせ騙されてるんでしょ?って第三者の立場から眺めてたけど、クレアが余りにもミステリアス過ぎて、いつの間にか感情移入してしまいましたよ。
主人公は食事の際にも手袋を外さないほど極度の潔癖症なのに絵画の女たちに触れるときだけは手袋を外すという演出が上手くて、クレアに触れるときにも素手だったのが印象的だった。
これは究極の愛を描いたラブストーリーだったんだなぁって納得したところで、大どんでん返し。
まあ、でも、古ぼけた絵のコレクションより、生身の女の価値の方が圧倒的に高いと思うので、これはこれで最高の思い出になったんじゃないでしょうか。
失恋の思い出だとしても、無いよりはあった方がいいと思うから。
とは言うものの、終盤の描写がなんとも切なくて胸が締め付けられる。
クレアが現れるのを待つラストシーンに哀愁が漂います。
もとやさん [DVD(吹替)] 8点(2015-02-25 15:40:08)
41.オチの5分前あたりで気づいてしまった..オチに..映画としては、変化球..斬新なストーリー展開は楽しめた..が、冷静に振り返ると、全てがオチありき..物語として、あまりにも “出来すぎ” ..そこが、観終わった後、しばらくすると、冷めてしまう..唸るような、鮮やかさ、納得感、にはほど遠い..残念...
コナンが一番さん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-07 19:58:54)
40.ネタバレ 面白かったです。そして切なかったです。傲慢不遜の紳士が唯一心許した人たちに裏切られて、残ったのは老いのみ。真贋にかけた人生で最後に贋作をつかまされる。ちょっとラストが寂しさがあるんで、むしろオールドマン氏が自嘲気味に笑ってしめてくれたらよかった気も。後味的に少しいまいちなところがあったんで。マッチスティックメンと似たテイストだけどマッチの方は後味がハートフルだったんで。あの豪勢な絵画部屋を見たとき、なんか結末はなんとなく予想できましたし、人間関係のフリもサプライズとしてよく効いていた。ロケーションも素晴らしいし、美術品の意匠も素晴らしく自分がその世界に入り込んだかのようでした。オールドマン氏のキャラも観客を引き付けるのに十分でした。どことなく、日本の漫画「ギャラリーフェイク」の藤田の連想してました。秀作です。
タッチッチさん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-11-30 16:56:09)
39.ネタバレ ミステリー映画ではなかったのね。
途中から、ジャック・ニコルソンの「恋愛小説家」の別バージョンなのかな~と思って観てたら違ってた。
クライマックスで、主人公がチンピラにやられるシーンのとき、「わ~安直な展開だなー」と思ったけど、おそらくは仕組まれてたのね、と理解しました。
画面は素晴らしく綺麗でよくできた映画ですけど、上記「恋愛小説家」と違いダークな結末でちょっと悲しかった。が、製作国がイタリアと知ってみょーに納得した。
引きこもり彼女が、後半でもう少し結末への伏線要素を見せてくれれば、納得できたけど、急展開しすぎでちょっと減点。(それとも伏線を見逃したかな~~?)
とここまで書いて、思い出した。ラブロマンスがほぼ成就したよな~と思いつつ映画の残り時間がまだ結構あるよな~(DVDの時間ゲージが気になって)このあとどこに話をころがすんだろ~か?と思ったのだ。もう少しカンがよければ気づいたかな?
uooooさん [DVD(吹替)] 8点(2014-10-26 23:44:11)
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マーク説明
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★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 58人
平均点数 6.79点
000.00%
100.00%
200.00%
323.45%
446.90%
5610.34%
61220.69%
71118.97%
81729.31%
935.17%
1035.17%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.20点 Review5人
2 ストーリー評価 7.00点 Review6人
3 鑑賞後の後味 7.42点 Review7人
4 音楽評価 7.25点 Review4人
5 感泣評価 6.33点 Review3人

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