映画『ブリッジ・オブ・スパイ』の口コミ・レビュー(2ページ目)

ブリッジ・オブ・スパイ

[ブリッジオブスパイ]
Bridge of Spies
2015年上映時間:142分
平均点:7.17 / 10(Review 60人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-01-08)
ドラマサスペンス法廷もの戦争もの歴史もの実話もの伝記ものスパイもの
新規登録(2015-11-18)【DAIMETAL】さん
タイトル情報更新(2023-11-03)【イニシャルK】さん
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監督スティーヴン・スピルバーグ
キャストトム・ハンクス(男優)ジェームズ・ドノバン
マーク・ライランス(男優)ルドルフ・アベル
エイミー・ライアン(女優)メアリー・ドノバン
アラン・アルダ(男優)トーマス・ワッターズ
セバスチャン・コッホ(男優)ヴォルフガング・ヴォ―ゲル
ジェシー・プレモンス(男優)U2機パイロット ジョー・マーフィー中尉
ピーター・マクロビー(男優)CIA長官アレン・ダレス  
オースティン・ストウェル(男優)フランシス・ゲイリー・パワーズ
ビリー・マグヌッセン(男優)ダグ・フォレスター
マイケル・ガストン(男優)ウィリアムズ
ブルクハルト・クラウスナー(男優)ハラルド・オットー
江原正士ジェームズ・ドノバン(日本語吹き替え版)
佐々木敏ルドルフ・アベル(日本語吹き替え版)
糸博トーマス・ワッターズ(日本語吹き替え版)
牛山茂(日本語吹き替え版)
小島敏彦(日本語吹き替え版)
村松康雄(日本語吹き替え版)
楠大典(日本語吹き替え版)
石住昭彦(日本語吹き替え版)
喜多川拓郎(日本語吹き替え版)
大滝寛(日本語吹き替え版)
Lynn(日本語吹き替え版)
脚本イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
音楽トーマス・ニューマン
撮影ヤヌス・カミンスキー
製作スティーヴン・スピルバーグ
マーク・プラット
製作総指揮ダニエル・ルピ
ジェフ・スコール
制作ACクリエイト(日本語版制作)
配給20世紀フォックス
美術アダム・ストックハウゼン(プロダクション・デザイン)
編集マイケル・カーン
録音ゲイリー・ライドストロム
アンディ・ネルソン[録音]
字幕翻訳松浦美奈
あらすじ
時代は米ソによる冷戦下。ニューヨークで保険専門の弁護士をしているジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)は、ソ連のスパイとして逮捕されたルドルフ・アベル(マーク・ライランス)の弁護を依頼される。誰もが形式的な裁判と思い、敵を弁護することで非難を受け家族にも危害が及ぶが、ドノバンは弁護士としての職務を果たそうとする。やがて、アベルとの間で互いに対する理解や尊敬の念が芽生えていく。そして、死刑が確実と思われたが、ドノバンの奮闘で懲役30年となった。その頃、ソ連を偵察飛行中だったアメリカ空軍機が撃墜されパイロットがソ連に捕らえられる。アメリカはアベルと交換でパイロットを救出しようとし、その交渉役をドノバンに依頼する。大役を任されたドノバンは単独で東ベルリンへと旅立つ。
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💬口コミ一覧

40.ネタバレ 約5ヶ月ぶり2度目観賞。ラストの橋上での人質交換に向けて物語が進む。互いに言い分を主張し、大国同士の威信を賭けた交渉は難航。トム・ハンクス好演の国境をまたいで奔走する重厚な米弁護士と、米アカデミー助演男優賞受賞のマーク・ライランス名演の誠実なソ連スパイ容疑者。「不安か?」「役に立つか?」。最終盤でもつれた糸を解いたのは二人の信頼関係。不調の今年前半で、唯一の傑作。
獅子-平常心さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 22:17:48)
39.ネタバレ ○スピルバーグ監督作品は久々の映画館鑑賞。○マーク・ライランスの演技が見事だった。動じず、人を見ている賢さ。○何度かやり取りのあった、恐怖を感じるかの問いに「役に立つのか?」の訳がどうもしっくりこなかったのが残念だった。○各所への交渉の術は非常にスリリングだった。
TOSHIさん [映画館(字幕)] 8点(2016-01-16 18:58:00)
38.ネタバレ マーク・ライランスの演技が素晴らしい。トム・ハンクスは安定の演技を見せるがこの作品に深みを与えているのはマーク・ライランスの存在だろう。踏み込まれても動じず坦々と動く物腰に彼の仕事の長さを感じさせる。「不安じゃないか?」と聞かれる度に「役に立つか?」と返す姿は自分に起こる全ての物事に対する覚悟ができているかのようだ。

厳しい世論に対して主人公の弁護士ドノヴァンは真摯にそして信念を持って仕事をこなす。判事さえも感情的な目を向けるがあくまで理性的に対応し、論理的にスパイを生かしておく有用性を説く。それが結果的に米国の兵士を助ける切り札になった。感情的になって目先のことを考えるのではなく理性的に人間性を持って対処することは自分を救うことにもなり得る。きっと国益にも。それは現代にも通じることだ。終盤、米兵士のパワーズは抱擁で迎えられる。ソ連のスパイアベルには抱擁はなく後部座席に乗り込む。もちろんこの対比だけで論じるのは短絡的だとは思うが冷戦の結果を暗示しているシーンに思えた。

偵察機墜落のように迫力あるシーンを入れることにも抜かりなく、スピルバーグらしいヒューマニズムもバランスが良くラストのドノヴァンとアベルのやり取りも素直に感動できた。というよりも自分でも意外な程に熱いものと寂しさを感じ涙があふれた。地味な題材だが長さを感じさせない作りはさすがと言わざるを得ない。

ドノヴァンという人物を全く知らなかった自分はラストにその後の仕事も知り更に驚かされた。
さん [映画館(字幕)] 8点(2016-01-12 01:59:40)
👍 1
37.ネタバレ さすがの安定のスピルバーグ印。脚本、演出、映像ともに申し分ない。民間人弁護士によるスパイの交換交渉と言う地味なテーマだが、スパイ機撃墜のスペクタクルもあり、敵国のスパイを本気で弁護する理由が合衆国憲法を守るためと言うのも素直に納得できた。これ、一番の影の功労者は東独大使館の若い男ではなかろうか?そしてかすかに微笑む彼を見て「この男は使える」と一瞬で見抜いたドノバンの眼力も確かだった。見終わった後の納得感、満足感の高い良作。
ぴのづかさん [映画館(字幕)] 8点(2016-01-11 21:48:08)
36.ネタバレ  実話。歴史。戦争。冷戦。ソ連。東ドイツ。スパイ。こーゆーキーワードがセットになった映画はなかなか見る気がおきません。しかも長尺。いつもだったらスルーなんですが、スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスの組み合わせに惹かれて見ちゃいました。
 やっぱりというかさすがというか、ちゃんと映画になっていました。
 ただ事実を淡々と羅列しただけの作品ではなかったです。そこには人の感情があり、生活があり、危機がありました。緊張感と感動を感じられる作品でした。こーゆーストーリーを事実を捻じ曲げることなく、誰が見ても面白いものと感じられる水準にまで高めているのが素晴らしいです。
 会社からの命令でソ連のスパイの弁護をさせられることに。アメリカ中を敵にまわす、まさに最大の貧乏クジをひかされたジム。しかし最後にはアメリカの敵からアメリカの英雄へ。アメリカの英雄は言い過ぎかもしれませんが、少なくとも人々の評価は大きく変わったわけです。列車での人々の視線のビフォー・アフターが良い。ちょっとしたカタルシスを感じることができます。
 奥さんも良かったですね。急にイギリスに行くことになったと言う夫に対し、何かを感じ取る妻が、無事に帰ってくると約束してというシーンがとても好きです。
 また、本題とは関係ありませんが、『あ、多分石が投げ込まれるな』って雰囲気ですぐにわかっちゃったシーンで、石どころか銃が撃ち込まれたのにはびびりました。これも実際にあったエピソードなのでしょうか。嫌がらせで銃を撃ち込む。やはり銃社会が容認されている国は恐ろしいですね。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-12-28 05:37:10)
35.ネタバレ 冒頭に"based on"ではなく"inspired by"とあったので、ほぼフィクションなのかと思って観てました。鑑賞後に確認したら、裁判結果も2対1の交換に成功したのも事実だったんですね。ということは、結果以外の交渉過程がほぼフィクションということなのかな?
まあ国家機密に当たることなので もちろん暴露することなど出来ないし、制作陣も元から知らないってことでしょう。
で、これも当たり前だけど、ソ連と東独はひたすら悪く描かれる。米国側の暗部も一応描かれているけど まあ全体的には「米国は正義」ってなっちゃいますよね、そりゃ。
この事件自体を知られたこと、また俳優陣の良演技で 満足感は得られました。(ドイツ語・ロシア語?部分が全く字幕なしだったのはちょっと不満)
くろゆりさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-25 23:19:11)
34.深刻で緊迫した話を期待していたのですが、一貫して軽い感じで描かれています。「シンドラーのリスト」というより、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」に近い感じ。いかにもアメリカ人の正義の象徴、という印象のトム・ハンクスによるワンマンショーの様相です。
ではつまらないかといえばそうでもなくて、あっという間に時間が過ぎていました。監督がいいのか脚本がいいのかはわかりませんが、こういうノウハウはさすがだなぁと思います。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-23 02:53:55)
33.ネタバレ このレビューを投稿する時点で、平均7.22点という高得点にもかかわらず、10点を付けている人がゼロという事実がすべてを物語っているように思う。不出来な映画ではない。ストーリーは適度の屈曲を混ぜ込んで織られているし、トム・ハンクスをはじめ俳優陣も好演している。見て損したという気にもならない。演出にも破綻はない。

なのだけれども、では突き抜けた満足感があったかと聞かれれば、「No」と答えざるをえない。そこそこ面白い映画、そこそこ満足する映画、そんなところが当てはまる感じだ。そう感じてしまう原因の一つは、どこまでいっても結局は「アメリカ万歳」という限界にある。たしかに裁判のシーンでは感情的に暴言を吐くアメリカ人が描かれ、地下鉄のなかではドノヴァンを短絡的に睨みつけるアメリカ人が描かれている。けれども、そうしたつくり方も計算されたアリバイなのだ。

善なるアメリカと悪なるソ連。ヒューマニズムをどこまでも貫くのはアメリカ人。多少アメリカのネガな部分が散らしてあっても、行きつくところはやっぱ、そこかという印象が拭えない。そして、それは本作の限界であると同時に、アカデミー賞の好みの限界でもあるように思う。
delft-Qさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-09-24 23:10:16)
32.ネタバレ 交渉の達人がソ連のスパイの弁護士を引き受ける。理論武装した口八丁の人間は好きではないが、味方にすれば頼りになるタイプ。
1対1の人質交換を2対1にした手腕は、失敗すれば責任を取りきれないようなとんでもないリスクを背負ってのことだったので、余計に光った。
「心配じゃないのか?」と聞かれる度に「それが役立つのか?」と超然としている老スパイの言葉が耳に残る。どれだけの修羅場を潜り抜ければああいう言葉が吐けるのだろう。
実話の基づく映画は、事実に偏りすぎれば散漫で淡々としたものになったり、フィクションを入れすぎれば実話の意味が薄れたりするけれど、この映画はその辺りのバランスがよく面白かった。
飛鳥さん [DVD(吹替)] 7点(2017-09-01 22:06:34)
👍 1
31.アメリカ映画といえば、アメリカによるアメリカのためのアメリカが正義として描かれるアメリカ映画が常である。しかしこの映画は、アメリカを完全な正義として描ききらないであることで成功しているのだ。

敵国のスパイなら情けも法律も関係ねぇ!という世論や裁判関係者も存在したことを描く。

太平洋戦争時の日本は「捕虜になる辱めを受けるなら自決せよ」という非情な教えを全国民にすりこませていたが、そんな<自国民の命より、こちらの情報が捕虜を通して敵国にもれないことのほうが優先>という当時の日本のポリシーと変わりのない、自決用の1ドルコインをスパイ飛行士に持たせていた事も、包み隠さず描く。

橋の上での捕虜交換時も、アベルが「引き渡されたあと、自国の関係者に片寄せ抱き合ってもらえるか、あるいは黙って後部座席に座らせられるか」という話をしていて、それはつまり肩を抱かれれば”信用”、黙って乗車させられたら”不信”ということだという意味なのだが、ソ連側関係者はアベルを黙ってクルマに乗せたのに対して、アメリカ関係者はパワーズを笑顔で抱き寄せて”信用”のフリをしながら、実際飛行機に乗せたあとは、パワーズを全員が完全シカトというアメリカ関係者の裏表の表情も、サラリと描く。

そんなふうにアメリカのダークな部分も包み隠さず描くことで、ドノヴァンという”アメリカの良心”をより際立たせているのが本作だ。

そして私は本作を「シンドラーのリスト」「リンカーン」と並び、スピルバーグの描く伝記映画としてとらえたい。「ブリッジオブスパイ」は、スパイの仲介者という意味であり、それはそのまま、ドノヴァンのことである。タイトルをあえて「ドノヴァン」にしなかったあたりは、彼がシンドラーやリンカーンほど世界でよく知られた歴史上の人物ではないからかもしれない。だがこの映画を通じて、ドノヴァンはアメリカの良心、アメリカの正義として世界に広く認知されることになった。
フィンセントさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-26 22:41:31)
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30.ネタバレ ソ連、東ドイツとの交渉、その後のキューバとの交渉においても、相手側がジェームズ・
ドノバンという人物を信頼できる人物と認めたため、交渉が成立した。

ソ連、東ドイツ、キューバがなぜ、ジェームズ・ドノバンを信頼したかについて、
アメリカ国民の反感に臆せずアベルの弁護を続けた様を映し、説明した映画です。
交渉において、相手がその人を信頼することが大事。

映画としては、もう少しドラマ性を持たせても良かったかもしれないが、
本作のように、淡々と映すやりかたも悪くない。
cogitoさん [DVD(字幕)] 7点(2017-05-03 11:19:37)
29.ネタバレ 冷戦時代は私は小学生だったでしょうか。
子供心にアメリカとソビエトは大きくて怖い国と思っていました。
そしてソビエト連邦が無くなった時、世の中こんな事が起こるんだ!
人生でベスト3ぐらいの驚きでした。

そんな訳で冷戦の事はほとんど知らなかった私に、捕虜交換で活躍した民間人がいたのだと本作は教えてくれました。
アメリカ人も私と同じくソビエトは怖いと教えられていた為、スパイの弁護をしたドノバンは本当に大変だったのでしょう。

そんなピリピリした雰囲気をアベル役のマーク・ライランスさんは、リアルでその上淡々とした演技で作品に深みを与えました。
あたかも本当のスパイのように感じられ、緊張感を高めました。

それから特典映像のピッグス湾事件、キューバとの捕虜引き渡し交渉もドノバンの功績と知り、二度びっくりしました。
戦争をやらないと言う事の重み。
平和で交渉しながらやっていく事の素晴らしさを本作から学びました。
たんぽぽさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-01-09 14:52:15)
28.ネタバレ トムとスティーブンが組むと間違い無いですね。映画が無かったら知らなかったかもしれないです。
osamuraiさん [CS・衛星(吹替)] 7点(2017-01-04 18:41:31)
27.ネタバレ スパイとありますが、007とかの派手なものじゃなく、一応、飛行機の墜落シーンやベルリンの壁が建てられるシーンなどの映像的に面白い箇所もありますが、全体のトーンとしてはひたすら地味です。しかも主役はスパイじゃなくて弁護士。でも僕みたいな派手映画好きな者でも途中から普通に楽しめました。この映画のどこらへんに惹かれたかとゆーと、それはもう主役のプロとしての仕事っぷりです。流されずしっかり自分をもって、目の前の仕事をしっかりこなす姿ってのは、単純に観てて気持ちいいです。ベルリンでの交渉にはビックリしました。普通の発想ならやらないですよね。そんな無茶な交渉。でもやる人がいるんですよね。しかもそれの伏線が最初のほうのセリフにちゃんとあって、なんか納得。
なにわ君さん [DVD(字幕)] 7点(2016-09-20 18:11:33)
26.決してストーリーが良いわけではなく、スパイ映画のように山場があるわけでもない。でも、おもしろいと思えるのは史実であるということと、ぶれずに仕事を全うした生き様が感じられたから。ピッグス湾事件よりもこっちを題材に選んだのはスピルバーグらしいかな。
ラグさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-09-06 21:09:57)
25.ネタバレ 真面目にちゃんと自分の仕事をする大人の男を描いた作品のはずなのだが、どっかから弁護士の仕事を逸脱していなかったか。
なたねさん [DVD(字幕)] 7点(2016-08-14 08:35:06)
24.ネタバレ 緩急をつけた展開と的確なcastingはさすがのスピルバーグ監督。そしてちょっとビックリなコーエン兄弟による脚本。意外にといったら失礼だけどある意味コーエン兄弟らしからぬとても良い映画ですね。ソ連スパイを演じたマーク・ライランスの奥深さ、そして言うまでもなく名優トム・ハンクス。この二人の素晴らしい演技を観れただけでも十分。見応えアリマシタハイ
Kanameさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-07-20 21:03:23)
23.ネタバレ ドノバンの自宅に銃弾が撃ち込まれた際、彼を詰る警官に向かって「自分の仕事をしろ」と一喝する姿に、自分の職責は感情抜きで果たす意志を持つ人物であり、アベルにも共通するところで、二人の心が通い合うのも理解できます。米、東独、ソ連の交渉の綾を見たかったのでハッピーエンドにも物足りなさを感じました。

自分の身を案じてくれる「(死の)不安は感じないのか?」の問いかけに対するアベルの「役に立つか?」いう台詞。
私の心の支えとなっています。映画は生きる糧の一つなのです。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2016-06-04 23:45:13)
22.ネタバレ スピルバーグは大人の映画監督になった。台詞を排除した静かな追跡劇から引き込まれ、派手さはないが少しずつ緊張感を高めていく。物語に差し障りのない程度に抑えたトーマス・ニューマンのスコアが新鮮に感じられる。敵国ソ連のスパイを弁護するという、反感を買うような仕事を実直にこなしていくドノヴァンも、ソ連に忠誠を誓い情報を漏らさなかったアヴェルも、互いに仕事人としての誇りと信念から魅かれるものがあったのだろう。山場の捕虜交換は史実で分かっていても、罪もない米国大学生をも救おうとする無謀な賭けには固唾を飲む。だからこそ、ドノヴァンの行動を尊重して待つことを決めたアヴェルにグッとくるものがある。別れ方もさりげなく淡々としたスマートなもので、『シンドラーのリスト』と同じ映画監督とは思えない。一見ハッピーエンドだが、これから長い冷戦が続き、柵を越える人たちやアヴェルの待遇を考えると、今日の資本主義と共産主義の不寛容さを改めて突き付けられた形だ。出番は少ないが、空気に溶け込み、自然に染み入るようなマーク・ライアンスの存在感がこの映画をよりワンランクアップさせている。今後の活躍に期待。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 7点(2016-05-16 20:38:25)
21.ネタバレ 実話が元ネタとはいえ、敵国のスパイを弁護するなんて、こんな話食指が動かないわけがない。さらに言えば監督がスピルバーグで脚本がコーエン兄弟。んでもって主演がトム・ハンクス。いったいどんだけ食指を動かさせるんだよ。なので観る前から期待値はかなりMAX状態でした。で観た感想はというと、うん面白かったです。スピルバーグのこだわりも随所に見れたし、緊迫感ある演出もなかなかでした。ただこの映画はアレですね、トム・ハンクスを正義の味方的に捉えちゃうとダメですね。私は始まってからかなりの時間そう勘違いしちゃってました。だからなぜそこまで若い学生にこだわるのか今ひとつ理解に苦しみました。でもその苦しみも急にぱっとなくなり、あぁそっか~、と晴れ晴れしくなりました。トム・ハンクス演じる弁護士は、ただ単に仕事バカな人間なだけだったんです。バスで10人けが人が出てもその事故を一つの案件と捉え、10人分の保険料ではなく1件分の保険料しか保証しないと主張する。そんな男。そんな男だからパイロットも学生も一つの案件として捉えたんでしょう。ソ連のスパイの男もこれまた絵に描いたような仕事バカ。ただただ任務に忠実なだけ。だから弁護士との間に、敵味方を超越した信頼関係が芽生えたのでしょう。この映画は与えられた仕事を最後までやりきった男の話です。と言っちゃうとなんだか拍子抜けですよね。確かに間違ってはいないけど、冷戦という背景があることで単純ではない重みが増している。いつ本格的な戦争が起きるか分からない状況下での駆け引きは、正直法廷の何十、何百倍もの緊迫感がある。そこがこの映画の醍醐味。ただなぁ~、実話だから仕方ないんだろうけど、弁護士の悪戦苦闘さが少々物足りなくも思えたのも事実です。うまくいきすぎ感が感動へと昇華しきれないんですよ。なので7点止まりです。ソ連のスパイを演じたマーク・ライランス。ここ最近で一番、すっげぇーと感じさせてくれた役者さんでした。マジ素晴らしすぎ!
Dream kerokeroさん [DVD(字幕)] 7点(2016-05-08 17:22:20)
👍 1
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 60人
平均点数 7.17点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
411.67%
546.67%
61220.00%
71931.67%
81525.00%
9915.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.33点 Review3人
4 音楽評価 7.00点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

2015年 88回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞マーク・ライランス受賞 
脚本賞ジョエル・コーエン候補(ノミネート) 
脚本賞イーサン・コーエン候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)トーマス・ニューマン候補(ノミネート) 
音響賞アンディ・ネルソン[録音]候補(ノミネート) 
音響賞ゲイリー・ライドストロム候補(ノミネート) 
美術賞アダム・ストックハウゼン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2015年 73回
助演男優賞マーク・ライランス候補(ノミネート) 

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