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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  王になろうとした男 《ネタバレ》 
この話実在のモデルがいたのですね。「○○王に俺はなる!」を地で行く英国人がいたとは。 いい年をしてボーイズドリームを追求するコネリーとケインの二人がいい顔してるんですよ。あ、もちろん純粋でキラキラしているのとはちょっと違って世知の長けたどっちかというと詐欺師顔ですね。それでも命がけの行程をやり遂げるんだから大層な根性であります。 Dreams come true のそのあとにやって来る驕り、読み違い、悲劇、と冒険の結末はシビアで切ない。追い求めているうちが一番楽しいのかもしれないですね。 ところでお話はコネリーとケインの軽妙な演技もあって楽しい雰囲気なのですが、作品に通底しているのは大英帝国の威光を纏った白人の”上から目線”なのですな。文明人たる自分たちがアジア人を教え導いてやる、という態度を包み隠しもしてません。 19世紀の帝国主義を感じ取ってしまうと、無邪気な冒険野郎のお話もやや鼻白んでしまうのが玉に瑕でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-12-18 14:30:50)
2.  オキュラス/怨霊鏡 《ネタバレ》 
ざっくり言うと怖い鏡による幻惑系ホラーです。血しぶきがやたらと飛んだり、音とカメラ切り替えでわっと驚かす系ではないので格調は低くないです。”ヘレディタリー”ほど胸悪くもならないのでその辺も安心です。ああ、でもバッドエンドではありますが。 鏡、強いなあ。こちらの認知に作用してくる上、物理攻撃も効かないのではお手上げではないですか。設定がそうなら、そこをね、そこをなんとか人間の知恵で上回ってくれる展開を期待したんだけどね。脚本の力及ばず、といった感じで残念。 過去編の子どもらも上手いし、現在と過去を交互に見せる工夫は感じられるけど、話の進み方にたるみが生じて途中飽きが来ました。元は短編映画だったと聞いてなんか納得です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-11 16:57:48)
3.  オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 《ネタバレ》 
冒頭にこそ引き込まれましたが、設定説明が終わるとややもたつきが気になります。 死者および死神?が見える、という設定だけ思い切ったストーリーですが演出、構成、オチすべてが既視感ありで新味がありません。 主人公が緊迫の大ピンチ、という間の悪い時に二度も電話してくるガールフレンドにはかなりイラっとしましたし(しかもこの娘接客中じゃないですか)、造反者の部下を2人も見逃していたデフォー署長の管理能力にも大変疑問符が付くところです。 アントン・イェルチンが主役もちゃんと務まるぞと健闘しているだけに、このシナリオは残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-10-20 23:21:10)
4.  オールウェイズ 《ネタバレ》 
人物造形の浅いこと、表現の典型的なこと。あまりにベタすぎてとてもつまらなかった。 あらすじについて何も知らなかったけど、もう始まって数分の流れで「あ、これドレイファス死んじゃうんだろうな」と分かるし、J・グッドマンは狂言回し役の良き友人でブラッド・ジョンソンはいずれヒロインとくっつくであろう若い男、と先が読めてしまう実に凡庸な脚本。 本来切ないラブストーリーですから、人の心の動きを丁寧に掬えば感涙ドラマになったはずです。‶ゴースト”はそこんところが上手かったのです。 結果、‶ゴースト”の方が評価・知名度ともにずっと上回り、先出しの今作はヘプバーンの遺作ということでしか意義が無くなってしまっている感があります。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-08-27 22:41:06)
5.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
一体何作トム・クルーズの出演作を観てきたことだろう。いくつになっても衰えぬ容姿にハリウッドスターの高いプライドを見る思いでしたが、今作はさすがのトムにも年齢を感じました。原作設定の年齢よりも30は年かさなんじゃないのかな。トム・クルーズだからアクションも恋愛場面も見るに堪える仕上がりになってはいますけど。 ストーリーはタイムループものの特性をよく生かしていて、観ている側の納得と驚きを交互に挟んできて巧いです。このジャンルでは最多の戻り数(個人的に)でありました。 E・ブラントも器用な女優であることを証明してますね。目の座り具合に戦場の女丈夫感がみなぎります。 まあ娯楽作だしうまいこといったラストにケチをつける気は無いんですが。トムの人生だけが世界のすべてなの?というもやっと感もあるにはありますね。ケイジ一人だけが世界のすべてを知っている上、これまでに死んでいった人たちは存在自体なかったことになっちゃうのかな。タイムループ設定の宿命なんだけどね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-27 16:39:50)
6.  オーヴァーロード 《ネタバレ》 
西部劇に宇宙人、クラシックな名作プラスゾンビ、と異種カテゴリーミックス作品はこれまであまりうまく行っているものに出会った感が無かったのですが今作は戦争ジャンルとゾンビもどきの混合で、わりとこの二つは相性が良いことを発見しました。どっちも死と血がつきものだからかな。 シビアな戦場モノとして観たらどことなくチャチに見える背景や美術も、まさかのB級ホラーに転じてからはやたら重厚な画づらに見えてきます。血しぶきや肉片といったグロ描写も手を抜きません。 不死身の化け物はとても強くて、ああこういうのがやりたかったのね、とホラーモードに切り替えて鑑賞していたらまたも意外な展開を見せるのでした。アメリカ人曹長の軍人気質というか男気溢れる最期は戦争映画でよく目にする自己犠牲そのもので、思いがけずグッときました。なかなか手触りの新しい作品でしたね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-10-24 00:11:19)
7.  汚名 《ネタバレ》 
映画の観方って歳月とともに変わってゆくものよね、というのが率直な感想。この作品が公開された当時は主人公の男女が恋に落ちることが当然の前提だったでしょうし、コードをかわす為の細切れキスシーンなんかは大いに話題になったのですよね。 でも今まず思っちゃったのはバーグマン男に惚れるの早っ でした。潜入捜査をこれから始めるのに緊張感のカケラもないイチャつきぶりはいったい何。新婚だってここまでは。 と、当時の映画作品の‶しきたり”とは時代ズレの大きいわたしの感性は冒頭からノレなくて残念でした。ケイリー・グラントもあんまりぱっとしないし。 後半はヒッチコック節がさえわたり、やばいサスペンス感がぴりぴり張りつめて見ごたえ充分だったのですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-25 23:33:03)
8.  追いつめられて(1987) 《ネタバレ》 
80年代の作品で、ケビン・コスナー主演でこの邦題、どうせ女絡みの泥沼愛憎劇だろうと思ってずっとスルーしてきました。こちらのサイトの高得点につられて観てみたら、あらけっこうしっかりした構成のサスペンスだったのね。公開当時観ておけば前半のいかにも80年代ぽい、軽いちゃらちゃらした空気も鼻につかなかったろうになあ。 まったくセットにしか見えない艦と大嵐、真っ赤なオープンカーと豪華ヨットで船遊び、場所構わずすぐ発情するアメリカ人、という画もこの頃多かったよね。 なんせ軽薄な前半の中にも、数々伏線を仕込んでおいてあったとは天晴れです。時間の経過とともにどんどん袋小路に追いやられるコスナーは逃げの一手なれどいろんな手段で身をかわすギリギリ具合に手汗倍増ですし、長官付きのゲイ補佐官の意外過ぎる恋情にはぶったまげますし、ラストの大オチはそれまでの仕込みを全て回収する見事なものでした。久々に頭まで巻き戻して見直したくなる一本でありました。 ・・にしても証人としてやってきたホテルのボーイさんはあの恰好のままペンタゴンまで連れてこられたんだねえ(笑)着替える時間くらいあったでしょ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-22 23:28:04)
9.  男と女の不都合な真実 《ネタバレ》 
女の理想の結婚観を男が小ばかにする、ってこの雰囲気30年前の名作「恋人たちの予感」そっくり。もっとあけすけにセックスをぶち込んでいるせいで、もろにB級感が出ます。食事の席でのオーガズム披露シーンなんかはパクリでしょう。食材のせいかと周囲が勘違いするとこなんかも。かのメグ・ライアンとビリー・クリスタル版と比べるとだいぶ品質低下な二番煎じです。 ・人物の魅力が段違い。そりゃどうしたって大ブレイクした当時のメグにかなうわけありません。 ・メグはアラサー設定で、婚期を逃すか否かの瀬戸際設定が当時はリアルに共感を呼んだのです。でもアビーはTVプロデューサーというキャリア。それに時代も進んで「結婚の圧」は昔よりきつくないしで、アビーの彼氏探しの理想高さは贅沢言ってるオバサンに見えて女子の共感はさほど呼べないと思われる。 ・心に響く台詞が無い。かつてのビリー・クリスタルの「一日の終わりを一緒に迎えたいと思うのは君だ」は恋愛映画史に残る名台詞でした。 強引に二人をくっつけたラストに至っては不可解なほどの慌ただしさ。脚本を練る時間が足りなかったのかい?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-18 16:22:08)
10.  オン・ザ・ミルキー・ロード 《ネタバレ》 
これは・・、珍しいというか唯一無二というかジャンルでいえば「反戦寓話」とでもいうんでしょうかね。これまで観てきたどんな映画よりもこの世界観はとびぬけて独特で、初めての手触りでした。 画は明るく牧歌的、そんな中、弾よけ(!)の傘をさして牛乳を仕入れに来る主人公や砲弾降り注ぐなかギリギリまで卵を割る作業の手を止めない人々とか、戦争が日常になっちゃってる村人たちがシュールです。何の意味があるのか、でっかい壁時計に手を挟まれる家人やら豚の血に飛び込んで真っ赤に染まるアヒルやら描写の一つ一つがのっけからこんな風に「?」の連続で、きっと東欧というなじみの無い土地柄の風土だからぴんと来ないのだろうと無理やり納得して観続ける序盤であります。 ところが描写は落ち着くどころかどんどんシュールさを増してゆく。危機を寸前で救ってくれる動物多数。こんなんだからコレはおとぎ話的に上手く行くようになってんのかな、と思ったら崖から飛び降りたらちゃんと脚を骨折するのだった。そこは数日前みたく宙に浮かないんかい! 銃弾の連射も火炎放射も惨たらしい所業であるのに、この監督が描くと何故だかファンタジック。炎を纏って空を飛ぶアヒルは目に焼きつきました。美しくて。 ところで、美しく不可思議な画の中を逃げる二人がおっさんとおばさんというのどんなもんだろう。モニカ・ベルッチも絶世の美女と言うにはピークを過ぎているし、ここは是非とも16才くらいのボーイ&ガールであってほしかった。未熟さと必死さが反戦のテーマを訴えるにもより効果的だったと思うのだけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-06 17:24:46)
11.  オー・ブラザー! 《ネタバレ》 
いやあー、馬鹿ばっかり笑。コーエン兄弟の、世間一般とややズレてる周波数な感性と合う人なら楽しめること請け合い。ワタシは彼らのコメディに反応する体質らしくて、ホメロスのオデュッセイアは未読だけどとても楽しかったな。 だいたい主演3人の顔が皆いいもんね。良い「ボケ」の顔をしている、という意味で。なんと二枚目G・クルーニーまでがのびのびと間抜け面をさらしているのが素晴らしい。ファイティング・ポーズ虚しく、相手のパンチ受けっぱなしじゃないですか。いや素晴らしい。 シュールにすっとぼけながら、さくさくとエピソードを展開してゆくスピードがちょうど良いのと、金色に輝く木々が心に沁みるアメリカ南部のロケーションの美しさ、それに音楽も素敵だときては全体に漂うなんとなく散漫な感じを差し引いても、この点数になりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-24 19:54:20)
12.  泳ぐひと 《ネタバレ》 
うわー、こんなに”シュールの完成度”が高い映画がこの時代に作られていたとは。内包する悪意が、展開が進むにつれじわーと滲み出てきて、ちょっと中毒になりそうである。観た後引きずる引きずる。 町山氏の解説どおり、バート・ランカスターの撮り方が前半と後半では全く違う。輝くような若々しい肉体美がしょぼくれた中年の姿になってしまうとは一体どういうカメラマジックだろうか。 しょてからしまいまで海パン一枚のおっさんが人ん家のプールを泳ぎ継ぎながら自宅へと向かうお話。こんなわけのわかんないあらすじを聞かされたときは中身についての予測は一切不可能でしたね。 今でいう”セレブ”たちの空騒ぎへの冷たい視線、一人の男の破綻した人生をこんな風に描くとは、この監督よほどの変人か空前絶後の天才か。いずれにしろあっぱれ。忘却不可のカルトムービーですな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-20 00:13:51)(良:1票)
13.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
R・スコットらしい遠大な画に魅せられる140分でした。相変わらず凄い映像を作る人だ。リアルで緻密で、ああ火星でのロケって大変だろうなと私が小学生だったら素直に思ったかもしれないレベルです。画作りにはいつも情熱を注ぐ監督ですが、話はたまに(先日観た)プロメテ○スみたいに脚本おざなりにぶっとんだりします。だけど今作は大丈夫。スタンダードなサバイバルドラマ、プラス人類の同胞愛を高々と謳い成功しています。 M・デイモン演じる植物学者のタフで明るいキャラクターが、物語を見易くしていると思います。無人の地に一人ぼっち=”キャスト・アウェイ”と似てはいても、トム・ハンクスが苛烈な孤独と闘っていたのに対し、マットの方はあまり思いつめない。比較的早く地球と交信できたのが大きいのでしょう。毎日たくさんのメールが来る、これは非常に精神の支えになりますよね。 宇宙科学や物理学についてはど素人の目から見ても、クライマックスのマット確保劇は「いやそれは無理では」と思わなくもないですが、でもこの映画 その他たくさんあるであろう「理論的に不可」な事例をことごとく一蹴する位の清清しい力技を備えています。 気持ちとしては、地球人の一人として彼の帰還を喜びましたから、完全にのせられてしまいました。ただやっぱり中国市場を意識しすぎな作りは煩いです。
[DVD(字幕)] 7点(2017-11-20 18:03:25)
14.  男の敵
愚かな大男の、哀しい人生だ。この男の考えの浅さ、お調子者な浮かれっぷり、いるよなあこういう奴。飲み代をたかりに周囲をとりまく忌々しい連中。こいつらのせいで、ジッポの愚かしさが際立っちまう。 悪い奴じゃないんですよ、ちょっと足りないだけなんだ。この男を追い詰める貧困とアイルランドの寒さがやり切れない。 おそらくセットで撮ったであろう霧深い街角の陰気な湿っぽさなど、カメラを通して伝わる臨場感が古さを感じさせないのは凄いなあ。警察が押し寄せた際の階段の乱闘シーンのカメラアングルはちっとも古びていない。初手からラストまで、流れるようなカメラワークは観やすくて、何気に卓越したセンスと思う。さすが巨匠。この作品で初オスカーだったとは、意外でびっくり。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-04 23:53:33)
15.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 《ネタバレ》 
トム・ハーディのあっぱれな一人芝居。登場人物一名、場所は車中、交わされる電話の会話のみでストーリーを構築してゆく脚本は舞台劇のよう。目に映るのはひたすらトムの正面顔と横顔か、車内電話の着信画面。この単調さにも関わらず、ただならぬ展開を見せるのでもらい緊張でどきどきした。もう口が乾いて。 アイヴァン・ロックは困ったことになったもんだ。反父親という思いが骨の髄まで沁み込んでしまってて、「奴のようにはならない」「俺はきちんと責任を取る」を信条に生きてきた。その生き様は仕事においては非常に有能で、家庭も円満だったのだ。彼がいかに仕事のデキる男かは、この数十分でつまびらかに伝わる。ああその律儀さが、まじめさが、父への反発心が、築き上げてきた人生を葬り去ろうとは。 ロックに言いたい。間違ってるよ。「誰に対しても等しく責任を取る」なんてことはできないのだよ。仕事のように段取りを正確にこなして、突発的なトラブルにも的確に対処してゆけば事が運ぶのとはフィールドが違うんだ、こればかりは。 突然大仕事を丸投げされた同僚のパニックも、打ちのめされた妻の気持ちも手に取るように分かる。「悪気のない」ロックは大好きなトム・ハーディだしで、もう困っちゃったなああ、とワタシまで頭を抱えるシマツだ。この後をいろいろ想像するが、私の技量では誰も良いことにならないんだどうしましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-02 00:15:09)(良:1票)
16.  オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ 《ネタバレ》 
ジャームッシュ健在、を印象付ける一本。気だるくて美しくてちょっとエスプリも効いていて。 タンジールの異国情緒も、デトロイトの廃れた佇まいもどちらも夜のショットの中に耽美的に切り取られていて魅力的だ。 ストーリーは淡々と、何世紀もの生を生きるヴァンパイアらの”日常”をつづり、一編の詩のよう。 静かな湖面に石を投げ込んだような、異端児エヴァの存在も光る。 主役二人が本物の吸血鬼っぽくてリアリティ有りまくり。いや本物は見た事ないけど。 あそれとドクター・ストレンジ・ラブの血を買ってましたね。ははは。大丈夫かな あんな風にイカレたら耽美どころじゃなくなっちゃうよね。
[DVD(字幕)] 7点(2017-03-14 00:28:23)(良:1票)
17.  俺たちは天使じゃない(1989) 《ネタバレ》 
演技巧者のデニーロとS・ペンがほんと上手くコミカルに話を回して心地よい。安心して笑って観られます。冬のカナダ国境近くのアメリカ片田舎という舞台柄、全体的に曇りがちの画のトーンは暗く、しかも修道院に逃げ込んじゃってるので明るく華やかになりようもないのに、とことん軽い仕上がりなのは脚本の力かな。 このころのデミ・ムーアはまだ可愛らしいなあとか、ジョン・C・ライリーは脇役キャリアを着々と築いているさなかだなあ、息の長い俳優さんだよなあとか、ちょっと前の映画を観ると色々雑感もよぎります。 外国映画の惜しい、というかツライところなのですが聾唖の少女が発する"convict",この単語のダブルミーニングを字幕翻訳で表すのはまず無理なことでありましょう。私もネット雑学でやっと知りました。しかしここは、作品の肝であるデニーロとペンの偽装がバレてしまうのか?という緊迫の場面であります。非英語圏の人間、さらにカソリックとプロテスタントの関係性に敏感ではない文化の者にとって瞬時に理解するのは不可能であるということは大変残念なことに思いました。字幕担当者もなんとかしたかっただろうなあ。惜しいなあ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-12 17:52:33)(良:1票)
18.  オール・ザット・ジャズ 《ネタバレ》 
凡人には計り知れない、”才能あるアーティスト”の頭の中をロイ・シャイダーの名演を通して覗かせてもらった。 いや、なんというか壮絶ですなあ。妻を怒らせ、愛人に泣かれ、それでも性的道徳規範になんか構っちゃいられない溢れる創作意欲。精神薬を手放せず、充血した目に目薬を何万回と注しながら「バラを創ることができる」神の領域に近づこうと必死にもがく芸術家。スタッフが称賛しようと、彼一人納得できない。果てしなく。 これって地獄ですよなあ。けれど、地獄でのたうつジョーのその人となりが茶目っ気のある憎めないタッチで描かれるので、圧倒されつつも それほどしんどさを感じずに観ることができる。 女グセが最悪でも娘には愛され、母娘で見事なダンスショーを自宅で披露してくれる。この場面の幸福なことといったら、ジョーの不倫も不誠実もすべて許してやっか、という気分になる。 あの世からお迎えに来た死の使いまでが美女と来たもんだ。F・マーキュリーばりにステージで輝いて、そして逝った。見事な人生でありました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-17 14:51:16)
19.  お熱い夜をあなたに 《ネタバレ》 
この邦題、かの“お熱いのがお好き”の二匹目のどじょう狙いなのは明らか。だけどモンロー主演の永遠の名作を愛する客もそうでない客も、かなり期待外れになるだろうなあ。プチトラブルに巻き込まれるJ・レモンの役まわりはいつも通りだけど、今作では仏頂面で威張っているキャラなので彼の持つコミカルさがあまり活きてない。乳まで出した主演女優も頑張ったけどそんなに魅力的とはとても。乳出さずして輝いたモンローの偉大さを改めて思う。 イタリアの風光明媚かつ陽光の眩しさは美しいけれど、お話はゆすり・殺人・不倫とおだやかでなく、死体のすり替えまであって笑うに笑えないというか。それに、老いた両親の10年にわたる関係と、レモンとパメラの不倫は違うものだ。パメラは若いもの。残り少ない余生を真実の愛に捧げたというなら絵にもなろうが、若い彼女を夏の一ヶ月間だけ縛る、というのはこりゃどうなの。男がズルすぎないか。ここら辺の、脚本の感覚のズレというかさじ加減の失敗を色々感じるお話でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-02-25 00:01:01)
20.  オンリー・ユー(1994) 《ネタバレ》 
マリサ・トメイと、ロバート・D・Jrの能天気そうな二人が主演だからこそ成立する阿呆なお話。自分のやってることの周りへの迷惑を100%無視して突っ走るマリサ。それも幼い頃の占いが基だっていうんだから、よっぽどキュートな役者じゃないと「どうなの、これ?」と良識ある客にダメ出しされかねない。瞳をまんまるに見開いて自分の信念(妄想)を貫くマリサはおばかさんだけど可愛く、友人の介添えも程々にマリサ暴走の緩衝材の役割を果たしていてバランスも取れていた。偽のイタリア男登場には笑ったなー。ああいうのが「いかにも」イタリアな伊達男なのか。濃いなあ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2014-08-08 00:30:11)
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