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53羽の孔雀さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 245
性別 男性
自己紹介  映画史や映像技術には全く詳しくないので、単純に面白いと感じた度合いで点数をつけさせていただきます。
 よろしくお願いします。

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21.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
■飛行機で視聴。従って吹替。いつもは字幕なので違和感がありましたが、吹替もまあ無くは無いのかなといった印象。もう一度3D字幕で見たい気がしています。 ■宇宙ものという観点からは、「2001年宇宙の旅」「アポロ13」「ゼロ・グラビティ(映像的に)」「インターステラー」の方が私的には好みですが、本作も決してつまらないというわけではない、という印象です。これからはジャンル「宇宙もの」が来るのでしょうか。楽しみな限りです。 ■本作は「宇宙(というか火星)でサバイバル」という点が新しく、アドベンチャー要素が強いです。中盤くらいまで火星に取り残されたデイモンさんのサバイバルっぷりと他のNASAメンバー特に司令部視点を交互に描き、後半ないし終盤あたりで両者合同の作戦にて地球への帰還を目指す、という作り。政治色も絡むけど、薄め。中盤まではあまり動きが無く淡々と進んで行き、逆に後半は「そんな無茶苦茶な」というくらいの動きの連発です。「アドベンチャーものの舞台が宇宙になった版」というのがしっくりきます。 ■マイナス点として、まず深刻さが無いです。主人公のキャラクターがどうとかではなく、取り残された後の火星にも探索の拠点やら設備やらが普通にあるので空気あり食料ありコンピュータあり車ありシャワーありだったり、ジャガイモ栽培にあっさり成功しちゃったり、割と簡単に水を精製しちゃったり、しれっと通信できちゃったり。問題は起これど、全然死ぬ気がしない。あと後半について、宇宙素人の私から見ても「さすがにあり得なくないかい?」と思ってしまった点がいくつか。いくら時間がないとは言っても適当に作戦決めすぎでは?宇宙服に穴開けて推進力で、ってそんな都合よく飛べないのでは?等々。
[地上波(吹替)] 7点(2016-02-11 23:57:32)
22.  完全なるチェックメイト 《ネタバレ》 
飛行機での視聴。従って吹替ですが、正直吹替のクオリティが致命的。演者さんには申し訳ないけど、棒に次ぐ棒。シリアスな作風なのに吹替のせいで入り込めない。  チェスのルールはさっぱりですが、ジャンルとしては将棋とか囲碁、オセロと同じ完全情報ゲーム(自分の目から全ての情報が見えているゲーム、つまり運要素が絡まないゲーム)で、麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲームとは異なるものでしょう。それ故に先の先の先の先の考えられる限り全てのパターンを頭の中で思考して最善の一手を打たなければならず、莫大な情報量に圧迫され、言い方は悪いですが狂ってしまう。その狂気に徐々に浸食されていく様子、チェスにのめり込むにつれて徐々に症状が深刻になっていく様子の描き方は良かったと思います。世界トップクラスともなれば、むしろそのほうが説得力が増します。  ただし、だからといって他人に迷惑をかけて良いかというのはまた別の話でしょう。例に挙げた将棋囲碁、オセロ麻雀、ポーカーそしてチェスも、相手がいなければゲームそのものが成り立たないというのが大前提です。世界1位を目指したい、誰よりも強くありたいのならば、人としても強くなければならない、と私は思います。それが嫌で好き勝手やりたいのであれば、町場のおっちゃん達とプレイしていればいいのです。機械相手にプレイしていればいいのです。純粋に実力を試したいのであれば、相手に対しても紳士であれ、そう思います。ですので、はっきり言ってボビー・フィッシャーもその周りの人も甘い。甘くするからかえって問題がでかくなるんです。・・・とはいえこれはこの作品での描き方なので、多少なり誇張があったのかもわかりませんが・・・。
[地上波(吹替)] 6点(2016-02-11 23:27:25)(良:1票)
23.  マイ・インターン
飛行機での視聴。従って吹替。 仕事に生きる女性と専業主「夫」という現代の新しい家庭のあり方と、既に退職済みのおじいちゃんが若者だらけの会社にインターンに行くというこれまた現代の新しい仕事のあり方(なの?)とをミックスさせた温かいドラマ作品。おじいちゃんと若者の間に考え方の差があってそりが合わないが、次第に打ち解けていく話・・・かと思ったら微妙にそうではなく、おじいちゃんはむしろ最初から人生の先輩的な立ち位置で、仕事もできるし皆の父親的な存在。そして謙虚な紳士。トラブルもまああるにはあるけど全体的にポップで親しみやすい作風なので、深刻さとか重苦しい感じは皆無。良い意味で気楽に見るのがおすすめな作品です。
[地上波(吹替)] 7点(2016-02-11 23:02:32)(良:1票)
24.  ザ・ウォーク
深いことは考えず、気楽に見ることをおすすめします。点数は迷いましたが、映画としての描きっぷりというより実話であるということが面白いと感じたポイントだったので、映画としての面白さに従った点数としました。 作品全体として:6点 綱渡りシーンのみだと:8点 綱渡りシーンのえ、これ本当に実話なの!?度:10点 でした。  内容的には、 深み:× テーマ性:× 人間ドラマ:× 盛り上がり:△ 感動:× 政治色:× コメディ色:× エンタメ色:○ ぶっとび度:× 意外性:× 胸糞悪さ:×× 熱さ:× 後味:○ 恋愛描写:× 友情描写:△ 暴力描写:×× キャラクター:× スリル:○ 美しさ:○ オシャレさ:× BGM:○ テンポ:△ 凄さ(綱渡り自体の):◎◎ といった感じでしょうか。主人公が過去を振り返って喋る、という作り。また、実話というだけに淡々としており、演出的な盛り上げはほぼなし。まあ実際はそういうものなのでしょう。  なお3Dで見ましたが、3Dが際立つのはラストのワールドトレードセンタービルでの綱渡りシーン。ラストといっても、結構時間を割いてます。それまでは別に3Dでなくても問題なし。3Dお馴染みの、物がこちらに向かって飛んでくるビックリポイントが3~4箇所あるので、苦手な方はほんのりご注意を。そのうち1つは3Dさをあまり感じず警戒心が薄れた時にズバッとやってくるので、本気でビクッとなりました。割と回避不可。いと恥ずかし。
[映画館(字幕)] 6点(2016-01-28 21:54:50)
25.  フェイク 《ネタバレ》 
【2015年1周目視聴/6点】  実話を基に、というのはしっくりきます。つまるところ、「え、ほんとに!?」となるほどの衝撃はありませんでした。大人のマフィア物という感じ。人への愛はあるがマフィア世界での仕事はいまいちパッとしないマフィア育ちの男、FBI捜査官でありながらマフィア世界での仕事にはピシャリとはまるが、一方で家族から見ると愛がない男。もしこの主人公二人の境遇が全く逆だったら、また別の未来となっていたことでしょう。  ジョニー・デップの本作での演技は、私にとってはマイナス評価でした。実話を基にしているからなのか、意図してそう演じているのかはわかりませんが、終始同じ表情なので逆に不自然というか、簡単にいえば「いやお前がFBIやろ」と一発でバレる気がします。また、緊迫した場面のはずなのに緊迫感が伝わってきませんでした。実際にどう振る舞ったかはともかくとして、これは映画なので、映画らしい演出がもうちょっとあっても良かったのかなあと思います。  【2023年2周目視聴/8点】  8年前の自分、我ながら浅すぎて笑う。まあ今でも別に深くなったわけではないけど、前の投稿も記念に残しておきます。  8年前と同じ感想なのは、実話が基になってるから仕方ないと言えば仕方ないけど、リアルではあるが衝撃的な展開は少ない、という点。欲を言えば、なんらかの形で報われる展開であってほしかった。船を買ってほしかった。  8年前の自分にツッコむ点としては、マフィアとFBI捜査官の仕事と家庭の違いって、いやそんなことが言いたい映画じゃねーから!という点。視点は面白いと思うけど。  本作の良い点はもう何といっても人間ドラマで、ドニーのジワりジワりと変化する心理、レフティという人物の詳細な描き方、これが素晴らしかった。ドニーのレフティへの思い、これをもっと伝えてあげてほしかった。  8年前の自分が評した「大人のマフィア映画」、これはしっくりきた。今見ると評価が上がり面白いと感じるのは、自分が歳をとったせいなんだなあと感じたり。   自分のレビューに自分でツッコむという新しい方式。我ながら意味わかんないけど当時の自分の感覚を知れて面白いので今回は前回のレビューを残したままでの変更レビューとさせていただきます。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-30 05:37:28)
26.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
面白い、面白いです。とにかく構成が見事で、「この中に裏切り者がいる!」という、内容によっては致命的なネタバレなんじゃないのかと思う煽り文句でさえ置き去りに、面白いと思える作品でした。ただし、ラストシーンが腑に落ちないというか、深く見せてそうでもないというか、何度か見直してあ~そういうことか、と納得する必要があるかというか・・・その一点だけが惜しい。ラストシーンまでは完璧なだけに、例えば主張としては「結局合理的な奴が得をする」「立場を超えた友情の熱さ」とか色々描けた気がするが、実際はオール無視。では何が主張なのかと言われると・・・う~んやはりもう1回見ないといけないようです。   マフィア物は苦手ですが、それは違法者集団がドヤ顔でカッコつけて問答無用の犯罪を犯しっちゃってるからであって、本作の場合は登場人物のキャラクターがかなり立っているために、全然そんなこと気になりませんでした。下ネタ多めで冒頭はガッカリ感が漂いますが、キャラクターを知った上で見るとまた一味違う。それにそもそも、下ネタなんか意に介さないような面白さがある。   「パルプ・フィクション」は私の肌に合わなかったので、初期作品にもあまり期待していなかった。それだけにこの面白さに衝撃でした。「キル・ビル」「ザ・ロック」といい、タランティーノ監督の作品はそれぞれ「単発」として観るのが良さそうですね。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-29 04:14:48)(良:1票)
27.  ザ・エージェント 《ネタバレ》 
こういう作品、大好きです。見直すたびに印象や評価は変わるかもしれないけど、それは高得点への変化であってほしいと自分に対して願うばかり。  仕事と恋愛、友情、ないしは男女の違いという永遠のテーマを、映画としての表現のメインを別に据えつつも、なおかつそれをおざなりにすることなく非常に上手く描いている、そういう作品です。   主人公(男)は仕事に対しては非常にハートがあるが、恋愛にはハートがない。元々仕事の繋がりだった友人(男)は、恋愛にはハートがあるが、仕事にはハートがない。ハートがないとはつまり理知的に行動するということですが、それだけでは互いに何かが不足している。それが何かを本音をぶつけ気づかせるのが友達であり、友情というものだ。  一方で、男は仕事をメインに据え、女は恋愛をメインに据え行動する。これは何も、互いが「そんなのは後回しだ」と思っているわけではなく、「でもやっぱりこれがなくては」「自分にとってはこれも大事なんだ」と思うが故の齟齬。互いが互いを尊重しているのに、どうしても生まれてしまう齟齬。   それを踏まえて本作の結論は、「君が僕を完全にする」、この一言に尽きます。自分にとっての人生、相手にとっての人生、それを誰にとっても完璧に、最高のものにするためには、仕事と恋愛、ハートと理屈、それらをどちらを優先させるかではなく、どちらも優先し、他方を自分にとってのプラスとすることで、1+1を3にも4にもできる、6:4を7:5にも8:6にも昇華できるんだよ、という、まさに「理想」を突きつける作品であるといえます。  では、そんなことどうやったらできるんだよといえば、本作で描かれたとおり、根本の根本は、「心の底から思ったよう、自分の信念を貫け」ということですね。主人公や奥さん、ロッドは皆そのように行動しています。ただし「提案書」のように、「自分にとっては完璧でも、それを絶対視しすぎるなよ」というのが前提で、要は、周りの意見にも耳を傾けろよ、ということですね。助言をくれる友人は大切。異なる価値観を教えてくれる異性は大切。う~ん、ループしますね。   最後に、トム・クルーズかっこいいですね。かっこよくて何やってもサマになってしまうのはずるいというのはさて置いて、「理知的」「野心家」「外見的にはかっこいい」が、実は寂しがり、という主人公のキャラクターを、見た目含めて雰囲気まで、見事すぎるほどに表現していたと思います。常に冷静で、それでいて妹を愛する姉さんも、全体バランス的な位置を含めて凄く良いキャラクターでした。   若干説明的な部分もありますが、ほんと、作りが上手い作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-26 05:02:17)(良:1票)
28.  評決
面白かったです。が、全編通して抑揚なく淡々と進むので、若干退屈な感あり。眠い時には見ない方が良いかと思います。終始しっとりだった中で、最後のニューマンの上から回りこんでくるようなカメラワークには、おお!となりました。
[DVD(字幕)] 7点(2015-12-23 17:57:05)
29.  ミクロの決死圏 《ネタバレ》 
現代技術でリメイクしてほしい作品トップ3に入るかもしれない。皆さん仰るとおり、やっぱり今見ると映像的なちゃっちい感が拭えません。乗ってる船にしても、治療用レーザーにしても、コンピュータにしても、いかにも別撮りだなー感にしても。でもそれでも、発想は文句なしに面白いし、いつの間にかへ~器官ってこんな感じなんだーと見入らされています。抗体と白血球さんいつもありがとう。でも怖いよ君たち。   ストーリーは本作のメインではないですが、それでも如何せん展開が予想しやすすぎた気もします。あと、もっと緊迫感があっても良かったかも。「こうなるとやばい」という台詞があれば当然それが起こるのがお約束なわけですが、結構あっさり解決している印象。やりすぎると興ざめするか笑いに変わるかの2択な気もしますが、アドベンチャーものと捉えるならもうちょっとスリリングな展開になっても良かった気がします。   ところで、人体旅行の発想は理科ないし生物で教材として使えそうかもと思ったり。さすがに人物は入れないにしても、血管に沿ってカメラが進み、各所で細胞さんたちがご登場。特徴を活かした動きをする、的な。抗体とか白血球とか、教科書の絵では散々見たけど、やっぱり映像で見るとインパクトが違いますね。動きがあるとキャラクターとして記憶に結びつきやすいというか。(というかもしや既に実装されてる・・・?)
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-20 00:43:31)(良:1票)
30.  ラスベガスをぶっつぶせ
まず、ラスベガスをぶっつぶすことが目的ではありません。それどころかどちらかといえば主人公は周りに巻き込まれただけです。主人公は天才キャラですが、その才能は日常の勉強とかそういう方面で発揮され、カジノ絡みで発揮されたのは人よりちょっと良い記憶力くらいです。また、カードカウンティングを思いついたのも主人公ではないし、みんなを率いてラスベガスに乗り込んだのでもありません。主人公はあくまで学費を得る目的で渋々チームに参加し、その後欲に溺れて色々と失い・・・というパターンを辿るのが本作です。  本作は演出が強くなく、そのため入り込めませんでした。カッコつけるならとことんカッコよく、サスペンスを押すならサスペンスを強く、という、エンターテインメントでいくならばもうちょっとメリハリ的なものがほしかった気がします。
[DVD(字幕)] 5点(2015-12-07 22:49:49)
31.  カジノ
マフィアものというより、人間の本質に焦点を合わせた作品、そんな印象でした。タイトル買いした作品なので、てっきりラスベガスのカジノ内部の描写がメインで、イカサマがどうとか、胴元(ディーラー)vsプロの腕の差がどうとか、はたまた結局勝つために必要なのは揺るぎないハートだ!(オカルト)、とかそういう作品かと思ったら、全く違った。笑  一言で言えば欲に支配され、飲み込まれていく人たちのお話。主人公級が3人でそれぞれの思いあり、立場ありで、互いに歯車がかみ合わず、結局自滅の道を歩む。で、そうなった原因は何か、根底にあるのは何かといったらズバリ「人の欲」、という描かれ方でした。3人の欲が満たされている状況では誰も損はせず誰も不満はないけれど、一旦その均衡が崩れると、根底にあるのが「負」なだけに、ボロボロに崩れ去っていくという・・・。  そして根底の負、人の欲の対極として描かれたのが愛=信頼。互いが互いを信頼すればこそ全ては上手くいくのだけれど、人間というのは欲に支配されてしまうものなんですよと。例え本人が信頼を最重視しているとしても、本人も無意識なところで、自分の都合・欲に動かされている・・・そんな役割を担ったのが主人公でした。  この作品の見所は登場人物の立場と考え方を前提にした上での会話劇、展開の面白さ、上手さにあると思います。それ故に「どこが面白かったか」を人に説明するとなると難しい。見ているうちに入り込む系の作品なので、少しも共感できないと尺の長さが仇になりそう。(逆に色んな立場、考え方の人が出てくるので共感できる確率は高そう。)私はマフィア系で無駄にカッコつける作品はあまり好きではないので、むしろ本作は好印象でした。
[DVD(字幕)] 8点(2015-12-07 04:25:49)
32.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
点数は、世界観が自分好みだったから、これに尽きます。幻想的な森とか空に浮かぶ島(岩?)とかダンジョンに出てきそうな動物とか飛行竜に乗って飛ぶとか。ワクワクせざるを得ません。  本作は未来SF版ロード・オブ・ザ・リングに近いのかなあと思ったり。何というか、RPGの世界なんですよね。そこに、先住民vs侵略者という西部劇でお馴染みの図式が盛り込まれたりしています。ファンタジー感が強いですが、そこはやっぱりSF。近未来的なシステムや施設、兵器もご登場。で、それを混ぜ合わせるとどうなるかというと、飛行竜に乗った先住民vs空中戦艦に乗った地球人のできあがり。こう書くとシュールさが際立つ気がしますが、それ以上に映像に圧倒されます。ストーリーやテーマ性はあってないようなもの。映画館で見たかった作品です。
[DVD(字幕)] 8点(2015-10-26 21:33:55)(良:1票)
33.  セルピコ 《ネタバレ》 
「実話に基づいて」というのが驚き。文字通り命を懸けて周りの99%が敵の状況で戦い抜くのは、精神的にも肉体的にも本作で描かれた以上の厳しさだったと思います。  ■作品について 正直最初のほうは退屈でした。というのも、特に汚職に真っ向勝負を挑むわけでもなく、普通のヤンチャ警官の域を超えていないからです。正義感は最初から最後まで変わりませんが、チャラい感じが前面に出て、このまま最後までいったら微妙・・・という感じでした。 しかし後半、いよいよ後が無くなり周囲全員が敵になるあたりから、グイグイ引き込まれる。それまでのチャラさはどこへやら、ある1点、つまり汚職に身ないし命を賭けて挑む姿は、こちらまで真剣入り込んでしまいました。  ■テーマについて 難しい問題です。汚職そのものの問題と組織体質の問題。賄賂を受け取るという汚職は当然に悪いことなのですが、それを自分以外の全員が行っているとなると、NOと言うにはそれ相応の覚悟が必要になります。特に銃社会では、それこそ命の問題になってくる。疎んじられたって最悪職を失うだけでしょ、というのとは次元が違うと思います。だからといって自分も仲間に加われば、道連れの共犯。ここで面白いのは、皆悪事をバラされることにはビビっているということで、つまり「賄賂を受け取るのは悪いことだ」という認識はあるんですね。だったら最初から最悪なパターンの未来も覚悟しとけよと言いたいところです。  組織体質の問題については、本作で描かれたニューヨーク市警察だけでなく、日本含めどこの組織にでもある理不尽でしょう。大小問わず、どんな組織にも存在すると思います。ただその腐りの割合が本作ほど大きくないだけで。組織の構成割合は、2割が優秀な人、6割がどっちつかずで状況によって流される人、2割が優秀でない人、というのを聞いたことがあります。6割の人が「優秀でない」側に流された上に、残りの2割でさえも怪しいというのが本作かと思います。  結局共通するのが、皆「自分が一番」という発想に基づくということですね。上層部の保身なんかはわかりやすい例で、悪いとわかっているのに汚職警官の仲間になっちゃう人たちは、「そうしないと自分がヤバい」「周り全員が仲間なんだから、外部にバレるリスクを気にするよりも仲間になるほうが差し引きお得」と考えるからでしょう。いつどこにだって存在する「自分が一番」と「他人のために」の相反は、未来永劫、人間が人間である以上、尽きることないテーマなのかと思います。そういう意味で、「社会」ってすごい。(ささやかな皮肉)
[DVD(字幕)] 7点(2015-10-19 03:41:55)
34.  クロッシング(2009) 《ネタバレ》 
「単純な善悪じゃない」「より善か より悪か」  冒頭のこの台詞に、本作の描かれ方や、描きたかったことの全てが集約されています。一般人、ないし平常・平均・あるいはプラスマイナスを綺麗に相殺した状態を50、善を100、悪を0とするならば、100の人間も0の人間もいない、人は常に50を中心値として、40~60、ないし51~49の間を行き来する存在だ、善と悪両方を持つ存在だ、というのが本作の主張かと思います。単純な善悪じゃないというのは100か0では表せないという意味であり、より善か より悪かというのは、51(善寄り)と49(悪寄り)のどちらに転ぶかによって運命が変わる、という意味ではないかと推測します。現に、本作では100の存在として表された神にいちゃもんつけながらも、なんだかんだ神つまり完全な善=100を求める姿が描かれていたり、三者三様の主人公は始めはダメなところもマトモなところもあるプラスマイナス相殺の50でありながらも、最終的に49の悪側に堕ちた者は死に、51の善側に歩んだ者は生きるという描写がなされていました。ここで面白いのは、「結果としてどう行動したか」によって主人公3人の運命が分岐しているところで、言い換えれば、考えてるだけじゃ意味がなく、善に向かう行動をすることが大切なんだ、と言っているように見えます。  3人の主人公を並行して描きながらも結局3人が物理的に交錯せず、一方で3人とも似たような状況に陥るというラストシーンですが、それは「他人の影響を受けずとも誰もが皆同じだ」ということと、「同じ状況に出くわしたとしてもその時にどう行動するかで運命は変わる」という、まさに基本的には50で、その上で51と49のどっちに転ぶか、という本作の主題が表されていたのではないかと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2015-08-08 14:27:10)
35.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
う~ん良い、良い。原題の「up in the air」、これが本作の全てと思います。テーマ曲もそう、テーマ自体もそう。「宙に浮いたまま」の男ジョージ・クルーニー(役名忘れた)の生き様を主軸に据えて、結論は出さず、投げかけ気味に、まさに「人生」を最後まで描く。  エンドクレジットが流れた時の感想は、「ずるいよ!上手いよ!」です。というのも、え、ここで終わり!?という投げかけっぱなしの終わり方。本作は会話劇としても面白いし、へ~こんな仕事があるんだ、という意味でも面白い。空港という魅力溢れるスタイリッシュな空間を舞台にして、ジョージ・クルーニーのカッコ良さと彼が演出する共感できる感じに入り込む。それだけに単にエンターテインメントとしても面白いので、エンドクレジットは唐突に感じたというか、最後の最後で尻すぼみというか、そんな印象でした。  しかしテーマという視点から考えるとそれが実に上手くて、夢を追った自由な独り者最高!結婚して常に傍に誰かがいる幸せ!の相容れない二者を、どっちが良いとは主張せず、ただ「こういうことです」と締めくくっていく感じ。ずるいです。上手いです。  どんな道を選んだとしたって、結局は「宙に浮いたまま」という意味では皆同じ。そんな希望とも絶望ともいえるテーマを見事なバランスで描いた良作かと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-27 03:58:32)(良:1票)
36.  マイノリティ・リポート
は~面白い。設定にツッコミどころがあり、展開も読めやすく、別段深みもない。しかし、後半に進むにつれグイグイ引き込まれました。ある意味力技とも言えそうなその魅力は、面白さのツボを押さえ、あからさまな物語の分岐点となるポイントと隠し気味なポイント、その半々のポイントを使い分け、展開の運びが上手く、熱さ・切なさ・クールさを織り込み、怒涛の如く盛り上げラッシュを見せてくる、そういったシンプルな点にあると感じました。正直序盤を見た感じでは発想は面白いがありがちな展開、ストーリーとアクション。つまらなくもないがパターンに添った感じの、体感6~7点系の作品かな、と思ったのですが、そこから一歩踏み越える面白さがあり、何だこれは!と思って閉幕、「Directed STEVEN SPIELBERG」でああ納得、という感じでした。そのくらい知っとけよと我ながら思いますが。笑
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-11 01:41:36)
37.  ブレードランナー/ファイナル・カット
予想外なSFでした。とにかく世界観が最高で、雰囲気で魅せてくる。近未来+退廃的で、終始暗い画面。片や純粋さと怖さが紙一重のドールハウスだったり、和テイスト・チャイナテイストを織り込んできたり、そんな中で近未来アイテムが混ざりこんでいたり。  テーマ的には、哲学的なテーマをしかもぼかして表現してくるもんだから、如何せんわかりづらい。結局、「人間とは何か」ということなのでしょうか・・・。さらに全編通して台詞が少なめで、間も長い。対してストーリーはシンプルなので、雰囲気無視して言いたいことだけ凝縮すれば30分になりそうです。  本作は見れば見るほど面白くなる系で、「ここでこうということはこういうことじゃなかろうか」と事実から予想を巡らし、この可能性が高い、と結論づけていく過程が魅力となっている部分があると思います。また、故に、そもそも哲学的なテーマと相まって、確固たる答はこれだ!というのが出しづらく、そこら辺が向き不向きを左右しそうな気もします。  こういう系の作品は点数を付けるのが非常に難しいと常々思わされています。今回は深みを学んでいないごく単純な「初見での面白さ」に従って、5点とさせていただきます。その後何回か見るにつれて点数が高まっていく、そういった可能性はかなり秘められた作品であると思います。
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-06 20:42:44)
38.  アンドロメダ・・・
初見での面白さが半端じゃなかった。開幕5分で見入らされ、後はそのまま。終始サスペンスで派手なアクションなど皆無だが、ストーリーと丁寧な展開の移り変わりそのものに見入らされる。再三フラグが立てまくられている「ラスト5分」はスパイスでありオマケ。おっちゃん達が各々全力を尽くす感じだとか、その道のプロが人間味を交えながら力を発揮するだとか、理屈で核心に近づいていく過程だとか、そもそもそういうのが好きというのも面白いと感じた要因なのかもしれない。私は生物・化学の知識がゼロなためもし矛盾とかがあっても全く気付けない一方で、専門用語連発で置いてきぼりをくらうという感じでもなく、展開とともに、あ~なるほど、だからそうなのか、そういうやり方になるのか、と見入ったまま考えること自体を楽しめる、そういった意味でも良い作品と感じました。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-06 04:01:27)(良:1票)
39.  暴力脱獄 《ネタバレ》 
う~~ん良い作品。邦題に騙されることなかれ。大脱走やアルカトラズからの脱出、パピヨン、あるいはショーシャンク系統の「脱走もの」ではなく、テーマとしてはまず間違いなく「ニューシネマ」です。シーンのほとんどはム所で、確かに主人公は脱走を行うけど、本筋はどう考えても脱走にはありません。「ずっと計画してたのか」に対するポール・ニューマン扮する主人公の答え、「計画などしたことはない」、ここに全てが集約されます。自由が渦巻いていた時代に、管理社会が訪れる。もはやむしろ「自由人」は少数派。自由にあるがままに生きるのがが正解だ!と誰もが心の中では思っていても、容赦ない権力と管理の波が自分をそれに向かわせない。だからこそ、周りの人々は本作主人公のような自由にありのままに生きる人間に憧れを覚える一方で、あと一歩そちらには踏み出せない。もはや自由を支持することは圧倒的少数派になってしまっているから、自分を曲げてでも「管理社会側」につくしかない。この社会で「自由側」につくにはあまりにもリスクが大きい・・・。と、いう一連の描写がとても良かったです。ただターニングポイントで本作の主張を表す露骨な台詞がいくつかあって、いい感じの流れで作品に入り込んでる最中にブレーキがかかる感じが勿体なかった気がします。あと全体的に動きは少なめでテーマありきなので、ニューシネマがあまり好きではない人にとっては若干退屈かもしれません。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-04 01:39:55)
40.  牛泥棒 《ネタバレ》 
傑作ですね。テーマは「冤罪」、裏テーマは「法(良心)」でしょうか。現代日本でも往々に起こりうる冤罪というテーマを通し、良心を説く。  ラストシーンの手紙の「法こそは良心なんだ」。深いですね。捉え方によってはそんなわけない、ともなりそうです。「法こそは良心」つまり「良心こそは法」であると。手紙の「法」を「良心」に読み替えるとすっきりします。「法(=良心)とは正義のすべて、そして善悪のすべてだ」「人々が良心(=法)を持たないと文明は成立しない」。なるほどその通りだなと。この場合の「法」は法律とかの成文法のことではなく社会一般のルールのことですね。  また、冤罪にされた男が手紙に記した、自分に私刑を施した連中に対しての「彼らは善い人だ。あおられていたんだ。彼らが可哀想だ」という一文。一番の良心を持っていたのは、良心に従わない者たちによって私刑に処された彼だったと。なんというか、グッとくるものがあります。  本作は登場人物が多く上映時間も短いですが、それぞれきっちりとキャラが立っており、会話劇の面白さがより際立ちます。  なおDVDでの視聴ですが、パッケージ裏のあらすじは開幕からほぼ閉幕までの完全なるネタバレでした。笑
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-02 22:57:25)
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