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 > かたゆき さんの口コミ一覧。45ページ目
かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1884
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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881.  ジュピター 《ネタバレ》 
ちーーーっっっとも面白くなかったでちゅ。
[DVD(字幕)] 3点(2016-02-14 18:15:21)
882.  ファーナス/訣別の朝 《ネタバレ》 
製鉄所で働けだって?馬鹿らしい、はっきり言ってやるよ、兄貴、製鉄所なんてクソだ。確かに俺たちの親父もずっと製鉄所で働いていたよ。でも、そんな製鉄所が親父を殺したんだ。生きるための立派な仕事だって?じゃあ、俺が派遣されたイラクでの戦いも立派な仕事だって言うのか、兄貴。俺はこんなクソみたいなところから一刻も早く抜け出したいんだ――。製鉄所や町工場が建ち並ぶアメリカのとある地方都市。長年にわたりそこの鉄工所で働いてきたラッセルは、愛する彼女と年老いた父親とともにささやかながらも充実した日々を過ごしていた。ところがある日、彼は飲酒運転中に事故を起こし、相手の女性を死なせてしまうのだった。当然のように刑務所暮らしを余儀なくされるラッセル。もちろん仕事も同棲していた彼女も失ってしまった。そんな彼をずっと支えてくれたのは、海兵隊としてイラクへと派遣されていた弟のロドニーだった。数年後、ようやく釈放された彼は弟のロドニーとともに新たな生活を営もうと決意するのだったが、イラクで心に深い傷を負った弟は一攫千金を求めて次第に闇ボクシングの世界へとのめり込んでいく…。貧困の連鎖に喘ぐアメリカの寂れた一地方都市を舞台に、どん底を這いずり回るような困窮した日々を送るそんな2人の兄弟を描いたヒューマン・ドラマ。クリスチャン・ベイルやウディ・ハレルソン、ウィレム・デフォーといった何気に豪華な役者陣競演に惹かれて今回鑑賞してみました。冒頭から薄暗い何処にも晴れ間なんてなさそうな鉄工所の映像から始まり、登場する人物たちも誰も未来なんてなさそうな鬱屈した人間ばかり、酒を飲んでは下品な冗談を交わし、賭け事や麻薬に溺れていく…。そして、ただ幸せになりたかっただけなのに、次第に心を擦れ違っていく兄弟に忍び寄る闇社会の住人たち。と、見れば見るほど気が滅入るような暗いお話なのですが、アメリカの地方都市が抱えるリアルな現実を冷徹に見つめ続けるこの監督の視線は鋭い。実力派の役者陣も静かな熱演でもってそんな監督の要求に応えていて、重厚な人間ドラマとして充分見応えのある作品に仕上がっていたと思います。ただ、脚本のところどころに細かな破綻があるのが惜しい。特に、ウディ・ハレルソン(いかにもいやらしいマフィアのボスを演じた彼の熱演も見事でした)が森の中でどうしてあんな行動にはしったのか、そこにいまいち説得力が感じられなかったのが残念でした。最後にお店に現れる彼ももっと用心棒を引き連れていてしかるべきでしょう。と、細かな部分に爪の甘さが目立つものの、この全編を覆う重厚な雰囲気はなかなかのもの。この監督の次回作も期待して待ちたいと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2015-12-11 16:58:52)(良:1票)
883.  ジャージー・ボーイズ 《ネタバレ》 
1950年代から60年代にかけて、全米ヒットチャートを彗星のごとく駆け抜けた4人組のポップコーラスグループ、“フォー・シーズンズ”。もはやハリウッドの生ける伝説と言ってもいいクリント・イーストウッド監督が新たな代表作ともいえる重厚な政治ドラマ『アメリカン・スナイパー』の前に撮ったという本作は、それとは全く正反対の煌びやかな芸能界で夢をかなえる彼らの姿をゴージャスに描いた青春群像でした。そんな実在したスーパースターの栄光と挫折を赤裸々に見つめたもうびっくりするくらい王道のオーソドックスな伝記映画なのですが、これがイーストウッドのフィルモグラフィの中に収めてみると逆に異色作となるのが面白いですね。『ミスティック・リバー』や『ミリオン・ダラー・ベイビー』といった現実の理不尽さや人間の愚かさを極めて冷徹に見つめてきた老映画監督がいまさらこんなシンプルな青春映画を撮ったということにまずはびっくりです。さて、肝心の内容なのですが、この手の作品は主人公であるアーティストたちにいかに興味を持てるかが重要になると思うのですが、正直に言って僕はこの“フォー・シーズンズ”というグループにほとんど思い入れもないうえに、その全編にわたって使われた彼らの楽曲の数々もいまいちピンとこず、残念ながら僕はそこまで作品世界に入り込むことが出来なかったです。確かに面白いとは思うんですよ。登場人物たちが要所要所でカメラ目線になり観客へと語りかけるという映画では〝禁じ手〟とも言うべき手法を使っているのにそれがアクセントとして小気味よく効いてるところだとか、最後に登場人物たちが全員集まって歌い踊るミュージカル風の気の利いたエンドロールだとか、長年のキャリアに裏打ちされただろうもはや余裕さえ感じさせるその演出手法の数々なんて「さすがだなぁ」と素直に認めるのだけど、僕としてはちょっと物足りなかったです。それは何なのかと自分なりに考えてみたのですが、やっぱりビートルズ出現以前の音楽シーンってこういう誰かに惚れたフラれたというまあ見事なまでに軽い世界をみんなして歌い続けていたのですね。なんだか僕はこのいかにも作られた軽薄な歌の数々にどうにも馴染めなくて、そこが僕が本作にいまいちのめり込めなかった原因のようです。でも、これはもう完全に好みの問題。老境に差し掛かり、イーストウッドもこういう「昔は良かった」的なノスタルジックな作品も撮ってみたくなったのでしょう。フォー・シーズンズのファンはもちろん、あのころのかつてよき華やかな50年代を懐かしみたいという人にはたまらん作品に仕上がっていたと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2015-12-06 01:56:31)(良:1票)
884.  アンダー・ザ・スキン 種の捕食 《ネタバレ》 
イギリス、スコットランド。大きな車を乗りこなし、夜な夜な夜の街を徘徊する“女”は道行く男どもに声を掛け、独り者で急に居なくなってもしばらく誰にも気にされないだろう男を探し求めるのだった。彼女の色香に惑わされて家まで着いてきた男は、皆一様にまるで暗い底なし沼に引き摺りこまれるように彼女に捕食されてゆく。そう、彼女は何処とも知れぬ世界からやって来た捕食者なのだ。次々とその皮の内側にある中身を引き摺り出されていく、捕らえられた男たち。ところが、生まれつき顔の皮膚に障害を持つ醜い青年に出会ったことによって、彼女の冷酷な心にとある変化が起きていくのだった…。当代きっての人気女優スカーレット・ヨハンソンがオールヌードも辞さない姿勢でもって挑んだのは、そんな最後まで淡々と描かれるアート系作品でありました。うん、観終わってすぐの率直な感想を言わせてください。死ぬほどつまんなかったです、これ。この監督の「とにかく意味ありげで思わせ振りな映像を撮って、そこに神秘的な音楽を流しとけば、それだけでゲージツっぽい感じになるんでしょ」と言わんばかりの、観客を舐め切った余りにも独り善がりな唯我独尊的態度に僕は正直腹立ちが止まりませんでした。もうひたすら退屈!!場面が切り替わる度に、ただでさえ弱い因果律がそこでブツリと寸断されるので観ていて凄くイライラさせられます。キューブリックの正当な後継者かもしれないなんて誇大広告もいいところ!!たとえば、キューブリックの『2001年宇宙の旅』という同じような前衛的作品なんて、いくら難解で哲学的な映像が延々と繰り広げられようともそこにはしっかりとした因果律や観客に伝えたい明確なテーマが強固としてあるからこそ傑作たりえているのです。対してこの作品が観客に伝えたかったテーマってなんなのでしょう?「人間はその皮の下に色々なものを隠し持っているので、人を外見だけで判断するのは止めましょう」ってくらいのモンっしょ。薄っぺらいにも程がある!!ホント、ただただ退屈で無意味な2時間弱を過ごしてしまいました。
[DVD(字幕)] 1点(2015-09-11 00:33:53)
885.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 
「ザ・普通」。2時間、頭を空っぽにして安心して観ていられる娯楽映画としてはぼちぼち楽しめると思います。まあ、それ以上でもそれ以下でもありません。サム・ライミ版の前シリーズと一線を画しようとしてだろうけど、本シリーズはとにかく真面目、とにかくスタイリッシュ。個人的に『スパイダーマン』の魅力ってヒロインのビッチっぷりと、そんな女に振り回される青臭さ爆発のスパイダーマンに世界の平和が託されたという、「おいおい」っていうB級感だと思っているので、本作のこの変貌は少々残念だったかな~。とはいえ、充分にお金をかけたであろう迫力の映像は見応えあったし、まあぼちぼち面白かったです。
[DVD(字幕)] 6点(2015-09-07 20:33:57)
886.  ウォーム・ボディーズ 《ネタバレ》 
俺、どうしちゃったんだ?顔色も悪いし、身体も調子よくないし、姿勢だって猫背になっちゃってるし。それに、俺はもっと人と繋がりたいのに、どうしてまともに接せられないんだろう?あ、そっか、俺って死んだんだ…。ここに居る連中も皆死んでしまってるんだ。あいつもそいつも皆よれよれ。そう、もう気付いていると思うけど、俺ゾンビなんだ。自己紹介したいところだけど、名前も思い出せないんだよ。Rから始まった気がするけど、忘れた――。謎の病原菌の蔓延により、人類の大半がゾンビと化した近未来。人間が主な主食のゾンビたちは、巨大な壁の中に閉じこもって自衛している人間たちが物資調達のためにたまに外に出てくることを涎を垂らしながら待っている。ゾンビと化して間もない青年“R”も、腹が減ったらそんな自衛コロニーまでとろとろ歩き〝食事〟にありつくのだった。ところがその日、いつものように人間たちを襲おうと仲間のゾンビたちと一緒に部屋へと雪崩れ込んだRだったが、そこで彼はその人と出会ってしまったのだった。そう、動かなくなって久しい彼の心臓がもう一度ドクンと脈打つほどの最高に可愛い女の子、ジュリーに…。ゾンビと化した青年ととってもキュートな人間の女の子のそんな禁断の愛をコミカルに描くヘンテコ・ラブストーリー。いやー、まさにアイデア一発勝負な映画でしたな~、これ。ゾンビ男と人間女の恋愛と聞いて、もっとキワモノ系の悪ノリ映画だと思って観始めたのですが、中身は意外にも『ロミオとジュリエット』的プラトニックラブストーリーでありました。最初こそ、主人公が人間の脳ミソ喰うシーンがあるものの、それ以降は「こいつ、ホントにゾンビなんかい!!」と突っ込みたくなるほどフツ~の青春ラブコメなんで、誰でも安心して観ていられると思います。って、これって主人公がゾンビという特異な設定を取り除いたら、後には大して面白くない青春ラブコメしか残らないんじゃ?という疑問が最後まで拭いきれないんですけどね(笑)。個人的には、もっと挑戦的なネタ――たとえばゾンビが人間の女の子と思わずセックスしてみたら、思わずテンション上がって彼女の肉を文字通り食べちゃった!!みたいな(笑)――が欲しかったけど、それは好みの問題。主人公の恋が世界を救うという脚本もそこそこ練られていたし、ゾンビと骸骨と人間の三つ巴の戦いが繰り広げられるクライマックスもけっこう盛り上がったし、ベタではあるけれどぼちぼち面白かったんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-23 23:35:07)(良:1票)
887.  フューリー(2014) 《ネタバレ》 
ノーマン、何処に居る?こっちへ来い。分かるか、こいつはさっき捕まえたドイツ兵だ。ドイツ野郎を殺せないような役立たずはいらない。こいつの背中に風穴を開けろ。間違っていようと関係ない。お前は何をしにここに来たんだ?俺たちの任務はナチスを殺すことだ!ノーマン、お前はこいつを殺すためにここにいる。そして、こいつはお前を殺すためにここに来た。こいつを殺すか、お前が死ぬかだ――。1945年、4月。連合軍に追い詰められ、降伏寸前のナチスドイツは、最後の総力戦を戦うために女子供を問わず戦場へと駆り立てていた。兵役についたばかりのノーマン二等兵は、そんなドイツ軍との熾烈な戦いの最前線へと送り込まれるのだった。それまで事務仕事ばかりで実戦経験のほとんどないノーマンだったが、歴戦のベテランであるドン・コリアー軍曹の愛機“フューリー号”の副操縦士として配属される。鋼鉄と油にまみれたそんな狭い戦車に揺られながら、ノーマンは戦場の汚い現実を目の当たりにしていく。自分が信じる神と良心に縋ることによって何とか理性を保とうとするノーマンに、そんなものなど当の昔に捨ててしまったドンは、ドイツ兵は誰であろうとたとえ女子供であろうと躊躇なく殺せるマシーンになれという教育を施していくのだった…。第2次大戦末期のドイツを舞台に、戦車部隊の工員として過酷な戦場を生きたそんな男たちのドラマを生々しく描き出す軍事アクション。とにかく、この徹底的にリアルさに拘った重厚な戦場描写は凄まじいものがあります。ナチスドイツの狂気性はもちろんのこと、歴史的には英雄として認識されることが多い連合軍にもきっと蔓延していたであろうモラリティの欠落も、ちゃんと目を逸らさず描き出した本作のこの冷徹な姿勢は賞賛に値すると思います。そんな汗と泥の臭いにまみれた男臭い物語なのですが、中盤に登場する一人の可憐な女性を巡るエピソードは強い印象を残してくれました。もし、自分の童貞を捧げた美しい女性が、その次の瞬間に死んでしまうなんて経験をしてしまったら、そりゃ人間性なんてどっかに吹っ飛んじゃいますって。今では粗野な振る舞いを繰り返す先輩たちも、きっと入隊したての頃は彼のような葛藤があっただろうにと思うと見ていて辛いものがあります。ただ…、終始そんな冷徹な視線でもって戦争のやり切れなさを見つめていた本作なのですが、後半における無謀なヒロイシズムへと安易に流れてしまった展開はやはり大きなマイナスポイントでしょう。「俺の最大の任務は、仲間を生きて帰らせることだ」と言っていたドン軍曹の信念がここで揺らいでしまったのが残念でした。とはいえ、最後までヒリつくような緊張感を途切れさずに見せきる戦争ドラマとしてなかなか良く出来ていたと思います。7点。
[DVD(字幕)] 7点(2015-08-09 21:08:34)(良:1票)
888.  ホビット/決戦のゆくえ 《ネタバレ》 
ロードオブサリングの感動再び!と勢い込んで観たものの、原作のボリュームを考えるとこちらも同じような枠組みで3部作にするのは無理があったんじゃ…、と思わせ続けた本シリーズもとうとう完結。という訳でけっこうハードルを下げて観始めたせいか、僕的にはけっこう面白く観ることが出来たっす。まあ、いろいろと突っ込みどころは多々あれ(あれだけ引っ張ってきたドラゴンが冒頭10分であっさり死んじゃうトコとかけっこう失笑しちゃいました~☆)ど、戦闘シーンの迫力なんかは抜群の安定感で素直にハラハラドキドキ。当初の予定通りシンプルに2部作として製作していたらきっと完成度の高いシリーズになっていただろうに、そこらへんはやっぱ色々と大人の事情があったんでしょうね~。クライマックスが終わった後の大団円の超あっさり終わってしまうトコとかなかなか投げ遣りな感じがして、P・ジャクソンの「俺は普通に2部作で撮りたかったんだよ!」という嘆きがそこに滲み出ているような気がしたのは僕だけかしら?フロドもゴラムも出てこないし…。と、前シリーズに比べるとやっぱり見劣りしちゃうけど、普通に独立したファンタジーとして観ればけっこう面白かったかな~。ジャクソン監督はこれで肩の荷が下りただろうし、次はどんな凄い作品を撮ってくれるのか期待を込めて7点!
[DVD(字幕)] 7点(2015-08-05 17:48:02)(良:1票)
889.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 
三部作、一作目ということでやっぱり全体的にプロローグ感が否めないかな。登場人物や背景設定、それに世界観やら舞台説明、前半はやっぱりそんな紹介を一息に済ませようとしているのかちょっと冗長。でも、いまの時代の粋を極めたCG画像の美しさは圧巻ですね。後半での地下迷宮でのワクワクするような冒険の数々は、久し振りにRPGがしたくなります。個人的に、ストイックなアラゴルンが一番好きだなー。
[DVD(字幕)] 7点(2015-08-03 20:59:20)
890.  羊たちの沈黙 《ネタバレ》 
もう映画の神様が現場に舞い降りてきたんじゃないかってくらい、奇跡の完成度を誇るサイコ・サスペンスの古典的名作。それまでシュワちゃんやスタローンやインディジョーンズとかのアクションエンタメ、あるいはゾンビ系のホラー映画しか観てこなかった当時の僕に、ガツンと強烈な衝撃を与えてくれたことを今でも鮮烈に覚えています。主人公は、まだ幼さが残りながらもその心に抱えたトラウマから強い正義感を持ったFBI訓練生、クラリス。そんな彼女に、女性を次々とさらってきてはその皮を剥ぎ、死体を河に捨てるという残虐な猟奇殺人犯バッファロウビルの捜査の過程でとある指令が廻ってきます。それは、かつて自分の患者7人を無残にも殺しその肉を喰らったとして獄中にあるかつての天才精神科医レクター博士の意識調査をしてほしいというもの。軽い気持ちで引き受けたクラリスでしたが、暗鬱な地下牢の奥深くに待ち受けていたのは、社会のちっぽけなモラルや常識など一切通用しない恐るべきモンスターだった…。画面の端々にまで横溢する不穏な空気感がとにかく素晴らしく、おどろおどろしいそんなストーリーを見事に盛り上げてくれています。そして、何より特筆すべきは、やはり“クラリス=ジョディ・フォスター”“レクター博士=アンソニー・ホプキンス”という奇跡とも呼べる見事なキャスティングでしょう。特に、レクター博士という強烈な〝悪〟を体現してみせた、希代の殺人鬼を見事に演じきったホプキンスは映画史上屈指の名演!これ以降、似たようなサイコ・サスペンスが量産されるのですが、いまだレクター博士を超えるようなキャラクターは一向に出てきていません。この世の中には、世間では常識と信じられているモラルなど一切通用しない暗い世界が隠されていて、そこには必ずといっていいほど男の歪んだ性欲が絡んでくる。もしかしたらこの社会を形作る源泉なのかも知れないそんな男たちの性欲に決然と立ち向かうクラリス、彼女を父のように見守りながら勝利へと導く社会から超越した存在であるレクター博士…。正義と悪の定義を根底から覆してみせるその深いストーリーは、混迷する現代社会にあっても一向に色褪せることはありません。映画史に残る唯一無二の名作として語り継がれるのも納得の素晴らしい出来だとあらためて思います。
[DVD(字幕)] 9点(2015-08-03 01:14:58)(良:1票)
891.  サイドウェイ 《ネタバレ》 
とても対照的な駄目中年男二人による、どうしようもなく駄目駄目な一週間の二人旅を描いたロード・ムービー。別れた妻への未練たっぷりのウジウジ系な小説家志望の教師(酒癖悪し)と、女とセックスすることしか考えていないアホアホ系な売れない俳優(頭悪し)、観客に嫌悪感を抱かすぎりぎりのところで踏み止まっているそんな二人の愛らしい人物造詣が見事で、最後までほのぼのと観れました。良いですね、このトホホ感。もしかしたら、男にしか理解できない世界かもだけど。あと余談だけど、最後に結婚したあの浮気男も確実に三年も経たず離婚するだろうなぁ、絶対。でも、そうやってなんとなく彼らの人生は続いていくんだろうねー。トホホ。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-26 00:54:53)(良:1票)
892.  しあわせの帰る場所 《ネタバレ》 
厳格で厳しい父親チャールズに育てられた作家マイケルは、親戚の子に会いに久し振りに地元へと帰ってくる。そこに、ずっと疎遠にしていた両親も顔を見せる予定だったのだが、甥っ子の少年が誤って道へと飛び出してしまったことをきっかけに、チャールズ夫妻の乗った車は交通事故を起こしてしまうのだった。助手席に乗っていた母親は即死、家族の再会の場は一転して葬儀会場となってしまう。物語は、そんな突然の悲劇に見舞われたマイケルたち家族と、彼がまだ幼かったころの過去の出来事を複雑に織り交ぜながら進んでゆく…。すっかり心が離れ離れとなってしまった家族が、母親の死をきっかけにそれぞれに向き合うことになる心の葛藤と再生をのどかな田舎の風景の中に描き出すファミリードラマ。普段、こういう「しあわせのなんたらかんたら」という、いかにもぬるそうな邦題の付いた映画ってほとんど観ないのだけど、なんだか地味に豪華なキャストがそろっていたので、ちょっと興味を惹かれて今回鑑賞してみました。なんですが、いやー、やっぱりぬる~~い映画でしたね、これ。とにかく、実家に戻ってくる家族の数がやたらと多いのに、これが誰で誰とどういう関係でいったい誰との愛憎に悩んでいるのか極めて分かりにくく、さらには過去と現在を行き来するストーリーがその分かりにくさにますます拍車をかけているせいで、最後まで観るのがかなり苦痛な作品でありました。それに登場人物に誰一人として魅力的なキャラクターが居ないところなんかもう致命的ですね(特に主人公マイケル、母親の葬儀だってのに元嫁と久し振りに会ったからって思わずセックスしてんじゃねー!)。久々に、映画を観ながら「あー、かったりー映画だな~、早く終わんね~かなぁ」なんて思っちゃいました。無駄に豪華な役者陣がホントもったいなかったです。
[DVD(字幕)] 3点(2015-07-01 07:31:16)
893.  47RONIN 《ネタバレ》 
主君に絶対的な忠誠を誓った誇り高き47人の侍たちが、非業の死を遂げた主君の無念を晴らすため、市中でひたすら耐え忍ぶ生活を続けた挙句、自らの死をも省みずに復讐を果たす――。かつては年末年始に必ずといっていいほどドラマ化され、日本人の古きよきメンタリティに強く訴えかけてきた古典的名作「忠臣蔵」を、なんとハリウッドが巨額の予算を投入し、さらには豪華な日本人俳優を多数そろえ最新のCG技術を駆使して、まさかの映画化!しかも、その内容はといえば、「忠臣蔵」をこよなく愛する真面目な日本人が見たら怒り狂って卒倒しそうな程のトンデモファンタジー映画でありました。いやー、バカですね、これ。「忠臣蔵」という極めて日本的な物語を「ロードオブザリング」風味の欧米フィルターにかけるとこんな感じになるんだなー。それならそれでもっと無茶苦茶なエネルギーでもって徹底的に我が道をゆく「<300>」のようなおバカ映画にしてくれたらまだ観れただろうに、なんか中途半端に真面目に創ってるトコがけっこう失笑でした。とにかく、キアヌ・リーブス演じる主人公が強いのか弱いのか人間なのか妖怪なのか愛する女性を救い出したいのか侍として名誉ある死を選びたいのか最後までふわふわふわふわしている所なんか、「で、結局アンタ何がしたいねん!」と思わず突っ込んじゃったし(笑)。でもね、この作品の随処に見え隠れする「とんでもなく頭の悪い人が、自分はこう見えてけっこう頭良いんだぞって無理してアピールしているような雰囲気」、僕はけっこう嫌いじゃないです。クラスに1人くらい居ますよね、そんなあまり友達にはなりたくないけど、周りで見ている分には面白いって人。監督さん、恐らくそんなタイプの人なんじゃないかな~って、この幼稚な映画を観るかぎりそう思います。というわけで、決して面白いわけじゃないですけど、僕はけっこう暖かい目で観ることが出来ました。まあ、事前にトンデモ映画だって情報を仕入れてて、ハードルを1㎝くらいにまで下げて観たからかもですけどね(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-01 07:26:38)
894.  ゴースト・エージェント/R.I.P.D. 《ネタバレ》 
相棒の汚い裏切りにより無残にも殺されてしまった刑事が、なんだかんだあって復活し、悪霊を専門とする〝ゴーストエージェント〟になったのだった!彼とコンビを組むことになるベテランエージェントとの世界を救う大活躍をコミカルに描いた、ぶっちゃけ、まあそれだけっちゃあそれだけの映画でしたね。でも、こういう風呂上りにビールと枝豆片手に肩肘張らずに観るのに最適な薄味エンタメ映画も、たまに観る分にはけっこう好きなんですよ、僕(毎回そればっかだと、さすがにIQが下がっちゃうんで10本に1本くらいの割合がちょうど良い感じですね)。それに、そんな映画の中にたまに「え、これは意外にけっこう好きかも…」という掘り出し物が混ざっていたりもするんで、なかなか侮れないのだけど、今作は見事なまでに「まあまあこれくらいじゃろうな~」と僕が事前に予想した通りの出来でありました。てか、これって「メン・イン・ブラック」の宇宙人から幽霊へと設定を変えただけで中身はほとんど一緒ですやん(笑)。さすがにもうちょっとオリジナリティといった物が欲しかったですね。でも、このけっこうお金かけたであろう派手なアクションシーンだとか、主人公コンビが人間にはゴージャスセクシー美女&冴えない中国人オヤジに見えるというアホらしい設定とかは、ぼちぼち楽しめたかな~。まあ、3日も経てば完全に記憶から消え去るだろうけど、「ヒマ潰しに観る分にはぼちぼち楽しめる」この作品、うん、6点!
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-01 07:23:49)
895.  ファントム/開戦前夜 《ネタバレ》 
68年、キューバ危機では米ソの核戦争は無事に回避されたが、その後、ある1隻の核搭載潜水艦が暗い海の底へと消えたとき、世界は再び核戦争の危機に直面したのだった――。長年、ソ連の原子力潜水艦の優秀な乗組員として広大な海原を駆け巡っていたものの、もはや年老い退官間近となってしまったズボフ艦長に、ある日、極秘任務が命じられる。それはKGBの怪しげな将官ブルニーを乗せてアメリカの原潜を監視するというものだった。疑問を感じながらも、艦長以下数十名の船員たちは長期休暇を返上して暗い海の中へと乗り出してゆく。だが、ブルニーには祖国を愛するがあまり、誰も知らない過激な作戦をその胸の内に秘めていたのだった。実際にあった事件を基に、核戦争の危機に直面した原子力潜水艦内部での男たちの決死の攻防をスリリングに描き出す軍事アクションドラマ。「Uボート」が製作されて以来、「レッドオクトーバーを追え」や「クリムゾン・タイド」「K19」と脈々と作り続けられてきたいわゆる〝潜水艦もの〟の系譜を色濃く受け継いだ今作なのですが、あまりにも影響を受けすぎてて全く新味のない地味な内容となってしまってますね、これ。史実を元にしたから仕方ないのかも知れませんが、ずーっと潜水艦内部でのみお話が進むため、全体的に冗長で少々退屈という印象が否めない作品でありました。もう少しドラマティックな展開が欲しかったところです。ただ、ちょっぴりプーチン大統領に見えなくもない、円熟味を増したエド・ハリスの艦長役はまさに男気たっぷりでなかなか良かったかな~。それに、後半の狭い船内で繰り広げられる男たちの緊迫のやり取りは、まあベタではありますけど、けっこう丁寧に作り込まれていてそこは素直に楽しめました。でも、やっぱり引っ掛かるのは最後のスーパーナチュラルなまさかのオチ。これまでのシリアスで超現実的なストーリーはいったいなんやったんやー!と、思わずずっこけそうになっちゃいました(笑)。完全に蛇足っす!
[DVD(字幕)] 5点(2015-07-01 07:21:22)
896.  さまよう魂たち 《ネタバレ》 
過去に起きた交通事故をきっかけに死んだ人の霊が見える身体になってしまったフランク。以来、個性豊かな仲間の幽霊たちと一緒に怪しげな事件を自作自演し、詐欺まがいの心霊調査員としてなんとか生計を立てていた彼だったが、ある日、とある現場で黒いマントを羽織った恐ろしい死神と出会うのだった。村人たちが次々と謎の死を遂げる中、フランクは同じく死神によって夫を殺された若く美しい女性ルーシーと共に調査に乗り出す。だが、そこには残虐な殺人鬼が過去に起こした大量殺人事件とフランク自身の悲しい過去が密接に繋がっていたのだった…。「ロード・オブ・ザ・リング」でブレイクを果たす前のピーター・ジャクソンが撮った、摩訶不思議な世界観が秀逸なコメディタッチのゴーストストーリー。うん、さすがはピーター・ジャクソン監督ですね。ともすれば、いろいろ詰め込みすぎて荒唐無稽になりかねないご都合主義全開なストーリー展開と変てこな設定なのに、破綻ぎりぎりのところで見事に成立しておりました。怪しげな洋館で様々な姿で現れる幽霊から必死に逃げ惑う謎の女性というワクワクするような冒頭部分から、相棒のぶっ飛んだ幽霊たちとフランクとのコミカルなやり取り、敵役となる怪しさ爆発なFBI捜査官や脳味噌筋肉のバカ幽霊というバラエティに富んだ登場人物たち、適度にグロく適度に笑えて、そして否が応にもテンションあがっちゃうクライマックス!まあ、許容できない人も中には居るだろうけど、僕は最後まで面白く観れました。それになんと、あの“ハートマン軍曹”がまさかのゲスト出演!!いやー、「フルメタルジャケット」以外の映画で、まさか彼の雄姿が拝めるとは夢にも思いませんでした。非業の死を遂げたあと、彼はやっぱりあの世でもこうやって幽霊たちをしごきたおしていたのですね(笑)。うん、ジャクソン監督の隠れた(?)良品、お薦めっす。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-01 07:14:26)
897.  キャプテン・フィリップス 《ネタバレ》 
それはいつものように平穏な船路になる予定だった――。フィリップス船長率いる大型貨物船アラバマ号は、大量の積荷と20人の船員を載せてアフリカのソマリア沖を航海中、武装した4人の海賊に乗り込まれシージャックされてしまう。持てる限りの知略と勇気、そして普段からの訓練を活かしてそんな絶体絶命の危機を脱しようとするフィリップス船長だったが、決死の遣り取りの果てになんとか海賊たちを追い返すことに成功しようとした矢先、彼は人質として連れ去られてしまうのだった。同胞の命を救うため、直ちに現場へとやって来るアメリカ海軍。彼らと小さな救命艇に乗り込んで逃亡を図る海賊たちとの決死の攻防をスリリングに描き出すトゥルー・ストーリー。かつて、911で乗っ取られた飛行機に偶然乗り合わせた乗客たちと凶悪なテロリストの攻防をリアルに描いた政治アクションの佳品「ユナイテッド93」を撮ったグリーングラス監督、その海上版とも言える今作も、全編に半端じゃない緊迫感が漲る良質の社会派アクションドラマに仕上がっておりました。相変わらず、観る者をまるでその場に居合わせているかのように思わせる、息をも吐かせぬリアルな描写はさすがでしたね。止むにやまれず海賊行為へと手を染めざるをえなかった痩せ細ったソマリア人たちとでっぷり太ったアメリカ人船員との静かな駆け引きから、後半のいかにもお金かけたであろうアメリカ巡視艇との迫力の攻防戦へと一気に雪崩込む展開は見応え充分でした。政治的背景は匂わせるだけで、海賊たちとの戦いに特化した見せ方も良かったです。まあ、全編を覆うあまりにもアメリカ礼賛な空気が若干鼻につくきらいはあったものの、いかにも一市民然としたトム・ハンクスの演技も良かったし、広大な海上でうねるように波打つ美麗な水飛沫の描写も今にも潮の匂いが漂ってきそうだったし、うん、なかなか面白かったっす。暑い日が続き、夏本番を迎えつつある今日この頃、こういうのを見るとなんだか無性に海に行きたくなりますね(海賊とかは、マジ勘弁だけどさ笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-01 07:09:54)(良:1票)
898.  サイド・エフェクト 《ネタバレ》 
4年前、証券会社に勤める夫がインサイダー取引によって逮捕されたことをきっかけに鬱病を患ってしまったエミリー。服役を終え、ようやく帰ってきた夫と共にこれから失われた人生を取り戻そうとする彼女だったが、鬱という厄介な病は簡単には治まらず、車で自殺未遂を犯してしまう。偶然、そんなエミリーのことを診察することになった精神科医バンクスは、彼女にとある新薬を処方するのだったが、その抗鬱薬には未知の副作用があったのだった――。ある夜、夢遊病に似た症状に陥ったエミリーは、心神喪失の状態でなんと夫を刺し殺してしまう。有罪か無罪か。責任の所在は、処方したバンクス医師にも向けられ、その日から彼の平穏な生活も次第に壊れ始めてゆくのだった。ソダーバーグ監督が最後(?)に放つのは、そんな謎が謎を呼ぶミステリアスなストーリーが不穏に展開されるサスペンス作品でした。この、いかにもソダーバーグらしいお洒落~な雰囲気と極めて分かりやすいストーリーテリングの安定感といったらもう職人技の域に達してますね。二転三転する脚本の妙もあり、最後までなかなか面白く観ることが出来ました。いつもの如く、彼お得意のハリウッド人脈がなせる技なのか揃えられた豪華な役者陣の面々も華があって良かったっす(いかにも鬱って感じの情緒不安定なルーニー・マーラと、相変わらずセクシーダイナマイトなキャサリン・ゼタ・ジョーンズのレズ絡みシーンはなかなかエロくてたいへん良い感じでした~笑)。まあ、後で思い返してみれば細かい部分に粗が目立つし、いまいち心に深く引っ掛かるものもないまま最後までさくさく進んで終わるため、速攻で記憶から消え去りそうな薄味作品ではあったけどね。え、ソダーバーグ、これで引退?!でもまあ、そんなに惜しくないかな(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-01 07:08:26)
899.  ABC・オブ・デス 《ネタバレ》 
世界各国から集められた26人の俊英監督が、与えられたアルファベット一文字から始まる言葉を選び、それをテーマに各自芸術の自由を駆使し“死”の物語を創り上げた。これはその集大成である――。と、いう訳で2時間強という枠の中に5分前後のお話が26個も収められたホラーオムニバス作品。てか、さすがに起承転結のある映画を5分という短さに纏めるのって無理があったって!みんな、短い持ち時間の中にとにかく自分の個性を残そうとするあまり、もうどれもこれも奇をてらっただけのエログロへと走っていてとにかく下品極まりない作品の連続でありました。血液、ゲロ、唾液、おしっこ、うんこ、おなら、精液、肉片、とにかくばっちい物が延々と飛び散る映像がひたすら続いてもううんざり…。こんなのABCオブエログロじゃん!辛うじて人に見せるレベルに達していたのは、屈強な男と小汚い犬とのボクシングをスローモーションを多用した乾いた映像とそれに見事にマッチしたカッコいい音楽で描いたDの「ドッグファイト」のみ。後はもう映画学校の生徒が卒業制作で創ったような酷い駄作のオンパレードでした。特に日本人監督が製作したいかにもサブカル的悪乗り作品なんて撮ってる現場は楽しかったかも知れんが(レズっ子女子高生が大好きな女教師のおならを嗅いでるうちに肛門へと入っちゃうんだよ、面白いっしょ、あはは~てアホか!)、もう観ているこっちは不愉快千万!でもまあ、こういう挑戦的な試みをちゃんと映画として成立させたところだけは評価出来るかなぁと4点付けようと思っていたのだけど、最後にどこの馬の骨の日本人が撮ったか知らんが、サブカル風味のくだらない映像で311や原発事故を茶化したような作品が出てきて、もう怒り狂いそうになっちゃいました!理不尽な津波に一瞬にして呑み込まれ怒りや哀しみの声を発することなく海の藻屑と消えざるをえなかった全ての人々や、原発事故で愛する故郷から離れざるをえなくなった全ての人たちを愚弄しているとしか思えず、不快感の塊になって映画を観終えました。もう、最後のZ作品だけでさらに-1点じゃ!!
[DVD(字幕)] 3点(2015-07-01 07:06:04)
900.  死霊館 《ネタバレ》 
高名な心霊研究家であるエドとロレイン夫妻。これまで科学では解明できない様々な難事件を見事に解決してきた彼らだったが、これは今まで誰にも語らなかった最も邪悪な事件を基に描いた実話である――。71年、アメリカのどこにでもあるような片田舎、格安で手に入れた一軒家に5人の娘と愛する妻と共に越してきたトラック運転手ペロン、だが夜な夜な恐ろしい怪現象がそんな家族たちを襲い始めるのだった。謎の死を遂げる愛犬、怪しげなオルゴールに夢中になる末娘、夜中の3時7分に一斉に止まる家中の時計、そして知らぬ間に妻の全身には謎の痣が拡がってゆく…。藁をも縋るような彼らの依頼を引き受けたエドとロレイン夫妻は、訪れたその館で恐ろしい魔女の呪いが今まさに家族を喰い尽くそうとしていることを知るのだった。かつて「ソウ」シリーズで一世を風靡したジェームズ・ワン監督が新たに挑んだのは、そんなびっくりするぐらいオーソドックスな展開が続く超ベタベタなエクソシスト作品でした。でも、なんでだろう、けっこう面白かったっすよ、これ。最初から最後まで既視感バリバリの怖がらせ演出が延々と続くのに、普通に最後まで観ていられるのは、恐らく監督のこの細部へのこだわりなんだろうね。いちいちセンスを感じるアイテムの数々(最初に出てくる人形の気持ち悪さったらもう!笑)や、凝りに凝ったカメラワーク、全編に横溢するピリリと冴えたホラー&グロ描写。うん、及第点レベルではあるものの、エンタメホラー映画としては充分に楽しめる作品でありました。まあ、実話を基にしたうんぬんのくだりは、恐らく本人たちが長年人に話したり講演したりしていくうちにどんどんと尾ひれが付いて次第にスケールが大きくなって本人が知らないうちに話が一人歩きして…、の結果がこれなんだろうけどね。実際は「あ、ネズミが出た。い、異臭がする。え、変な音が聞こえたよ、あぁ~人が居るような気配がする、きっとここには魔女が居るに違いない…(実際見たわけじゃないが…)」程度の話だったんだろうけど(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2015-07-01 07:03:55)(良:1票)
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