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サムサッカー・サムさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 211
性別 男性
年齢 34歳
自己紹介 日本は公開日が世界的に遅い傾向があるので、最近の大作系は海外で鑑賞しています。
福岡在住ですが、終業後に出国して海外(主に韓国)で映画を観て、翌日の朝イチで帰国して出社したりしています。ちょっとキツイけど。

Filmarksというアプリでも感想を投稿していますので、内容が被ることがあるかもしれません。ご了承ください。

これからも素晴らしい映画に沢山出会えたらいいなと思います。よろしくお願いします。

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101.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 
リメイクか思うほど、シリーズ1作目を意識した作り。だがテーマパークを中心としたプロットは映画館と相性が良く、子供にとっても敷居が低い。到着するや否や、はやく園内を回ろうと急ぐ子供を見れば、この映画が子供たちに向けたアトラクションであることが分かる。悪くいえば一作目の焼き直しだが、新しい世代の子供たちに贈るワクワク感を否定はしない。この決断は支持したい。  一方でシンプルにまとめられたメッセージも興味深い。人間の欲求がエスカレートして止まらなくなれば、どこかに綻びが生じ、破綻を招くということ。  利益のためには、より強く、歯の多い恐竜を次々に発表せねばならず、それはまるで、シーズン毎に多機能になるスマホのような商品である。あまりにも進化した機械が、個人情報や著作権に猛威を振るうように、恐竜にコストをかけて、従業員や安全管理の質が下がったのも、人間のやり過ぎた行動に伴う結果。こんなやり方では、客のフォローもせず「だってそう言われたもん」と言い放つキャストがいるのも納得だ。  映画は「恐竜」という誇張された現実を描いているが、現実にもそんな危機は訪れている。 黒のタートルにデニムのウー博士は、「ジョブズを意識した、あの中国の実業家」のようでもあり、現代に合わせた警鐘なのでは…と訝しむのは考え過ぎかとも思うが、そんな奥深さも本作にはある。  これらは劇中で「学ばない奴らめ」という台詞でまとめられるが、これこそ久しぶりの新作に合致する最も強烈なメッセージである。  もちろん映画では深く掘り下げられないが、その必要もない。子供たちが、何か悪いことをする大人がいる、と肌で感じられる程度の描写で十分である。 それくらいのシンプルな教訓でいい。それに観ている間は、僕だって子供のように夢を見れる。子供と同じ視点でワクワクして園内を探検できる。  T-REXの堂々たる登場に、起死回生のラプターの助太刀、そしてモササウルスの一撃による極めて映画的な決着。スクランブラーとラプターの併走もカッコいい。一人の少年として、手に汗握り映画の世界に没入してしまう。 やはり恐竜にはロマンがある。 人間は変わらない生物だろうが、いい意味で変わらないものもあってほしい。動物園に恐竜がいたら…そんな子供のころの夢をスピルバーグは今も真剣に応援してくれる。
[映画館(字幕)] 7点(2015-08-14 13:09:07)(良:1票)
102.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
非常に良い出来だった。昔よくゲームをしていたのを思い出した。 実際にプレイしてみて、敵やトラップにやられて、残機が1減ってリスポーン。前回の失敗を教訓に、攻略法やショートカットを模索して次のステージに到達する。 戦う、死ぬ、戦う、死ぬを繰り返す。 時間旅行ものなんて、映画の世界では、それこそ手垢がつくくらいに使い尽くされた題材。しかしながら本作は、この「ゲーム感」を押し出したおかげで、かなり新鮮で(同時に懐かしく)、面白い作品に仕上がっている。 普通に訳せば「見たことない場面」となるところを、「次のステージ」と表現するなど、戸田奈津子先生の翻訳もキレッキレだ。  僕が個人的に面白いなと思ったのは、ウィリアムがリタにコーヒーを出すシーンだ。 今までウィリアムの目線で話を追っていたが、ここにきて、実は複数回繰り返されたシーンであることを、リタはもちろん、観客も知ることになる。トリック的な演出の巧さもさることながら、この場面から本作は、ラブストーリーとしても完成していることが分かる。 つまり、ウィリアムはリタを救うために何度も何度も戦って、そして死んでいる。あの時リタが気づいたのは、シーンの繰り返しではなく、自分の為に繰り返し闘っているウィリアムの気持ちだったのだ。だからこそ死にぎわに、教えるのを拒んでいた、自分の本名を打ち明けたのではないか。繰り返しという、この題材を上手く活用した演出だったと思う。   時間を行き来する題材だが、複雑さは感じさせず、適度な難しさが保たれているので、置いてかれることもない。映像については、かなり熱がこもっており、絶望的な戦いの中で成長していくトムの姿に達成感すら覚える。 さすがはトム・クルーズ版「恋はデジャ・ブ」(←強引)。 万人向けの娯楽作としては、かなりハイレベルなバランスを実現したと言えるのではないか。  
[映画館(字幕)] 7点(2014-07-02 00:12:27)(良:4票)
103.  ウルヴァリン:SAMURAI 《ネタバレ》 
五輪開催地決定が列島を賑わせる中、TOKYO,JAPANにウルヴァリンがやってきた。日本フィーチャーのハリウッド映画には、ステレオタイプなヘンテコ描写が多数確認できるのがお約束だが、本作も例に漏れず。ニンジャ、サムライ、シンカンセン、ヤクザ、サヨナラ、ラブホテルとてんこ盛り状態。なんでヤクザが新幹線の上で闘ってんだよ!とか、東京-長崎間すげー身近だなオイっ!とかツッコミ所は多々。まぁそこはスルーで。  監督のジェームズ・マンゴールドだが、本当に色々なジャンルに手を出している人。今回も非常に丁寧な演出で、ウルヴァリンの葛藤のドラマを、大作の中にそつなく落とし込めている。  しかし気になるのがシルバーサムライの中の人、つまり黒幕の存在。ヤシダは日本人の精神を投影したキャラクタのままにしておいて、最後のボスは、ベタに真田さんで良かったのではないか。律儀な善人のヤシダが、実は悪いヤツという落差から驚きが生じるのだろうが、素直な驚きというよりかは、残念な驚きだった。まぁ、伏線を張っているので、禁じ手とまでは言わないが。  盛り上げ方で言えば、ラストまで能力復活はタメておき、敗戦濃厚になってからの復活、そしてウルヴァリン無双の方がベタながら盛り上がっただろう。また、能力の失くし方については、自ら失うことを選び、その後大切な人を守るために再び力を使うというやり方もある。本作はベタな所とは少し遠ざけてアプローチが成されており、その冒険は評価できるが、最大限に興奮できるカタルシスを用意して欲しいとも思う。  しかしながら全体を通して丁寧な印象であり、「X-MEN」らしいアクションシークエンスも用意されているので結構楽しんで鑑賞できた。ヒュー・ジャックマンのカッコよさには惚れ惚れする。  余談ですが、終始お喋りし続ける20代(自分よりは年上だろう)くらいのカップルがいました。原爆投下のシーンでも彼らのお喋りが丸聞こえだったのですが、夢から覚めたウルヴァリンが、ナガサキの夢を見たと答えた後、「あっ、今のナガサキだったんだー。」「そーなんだねー。」とのこと。正直驚きました。時代の流れでしょうか。ハリウッドのニッポンと現実の日本が違うこと。それは実際にはニンジャもチョンマゲもいないってことだと思うけど、もしかしたら心意気の面でも、ニッポンと日本はズレていっているのかなぁ。  
[映画館(字幕)] 7点(2013-09-14 01:48:50)(良:1票)
104.  アウトロー(2012)
イーサン・ハントに次ぐトムのニューヒーローシリーズとして大々的に宣伝されてるし、トム様がプレミアで来日してるしで、ビッグバジェットの派手なアクションムービーかと思っていたら全く違った。画的には少々地味目だが、硬派でハードボイルドな仕上がり。アクションも盛り込まれているが、サスペンスやドラマに重きを置いたつくりになっている。完全犯罪と思われていた事件に、違和感を感じた主人公が巨大な陰謀を炙り出していくという、やたらと古典的な筋書きだけど、クリストファー・マッカリーの演出はとても丁寧で雰囲気がとても良くでてる。マッシブなカーチェイスも渋く決まってるし、いい具合にユーモアも盛り込まれてるので、個人的には楽しめた。また、自分はどことなく西部劇のような雰囲気を感じた。  原題の通り、この映画はジャック・リーチャーが物語りを展開させていく。主役ありきの映画ならトム様はうってつけじゃないのかな。クルーズ節炸裂で相変わらずかっこいい。主人公は町から町へ流れるドリフターであって、法規を越えて正義を追求する危険なアウトローなんだけど、結構古典的な主人公像で基本的には「いいヤツ」といった印象。ヒロインはいつも役に恵まれない印象の元ボンドガール、ロザムンド・パイクが演じているんだけど、本作は男ばかりの映画なので、紅一点としていいポジションを確保できている。でも初めて見た時よりはやっぱり老けたかなぁ。他の出演者は渋めのキャスティング。  個人的におもしろいなぁと思った演出は、モーテルでジャック・リーチャーが自分の服を洗濯するシーン。彼の人間像がさりげなく説明されていてちょっと面白い。冒頭で服を新調したきり、ほとんどずっと同じ格好てのも主人公のスタイルを確立させていていい。 ミッション・インポッシブルの新作も同監督とコンビを組むそうで、どうなるのか楽しみ。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2013-01-30 00:18:39)
105.  LOOPER/ルーパー 《ネタバレ》 
予告編を観て「おっ、面白そうな設定だなぁ。」と思った。「タイム」とか「インセプション」みたいな、設定が既にキテるタイプのSF映画じゃないかな。それと同時にジョセフに対して「誰だコイツ?」とも思った。ウィリスというよりカイル・チャンドラーに似てないか。 作品の方は、なかなか練られたSF映画だと思う。この手の作品にありがちなパラドックスとかも特に気にせず鑑賞できた。映像がシュールというかなんというか、とりあえずセンスがスゴイ。サトウキビ畑にぱっと人が現れてズドンと吹っ飛ばすとことかかなり独特じゃないか。 拷問のシーンはスリリングでインパクトもあるし、作品のルールをうまく説明して非常にスマートな印象。何が起こっているのかを観客に考えさせてくれるのがいいところだ。 ラストは、「おっ、ここでジョーは自分の腕を吹っ飛ばすんだな!」と思ったら、予想を超える吹っ飛びっぷりにビックリ。「ジョーっ!!ジョーっ!!(丹下団平風に)」ですよ。 でもよく考えたら手が使えなくなったくらいで、ウィリスを止められそうにないもんなぁと納得。 意外とドラマ部分の比重が大きくて、中盤中だるみするものの、しっかり「ループ」というテーマをドラマに絡めて描けている佳作だと思う。 それにしても30年後、いったい僕はどんな髪型になっているんだろうか。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-15 23:06:30)(良:1票)
106.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 
普通の現代人をサム・ワーシントンが演じるのを初めて観た。それでもわりと早い段階でいつもの「いぇ~っ!!」という独特の叫びが出てきたので、やっぱりサム・ワーシントンだなぁと思った。 どうでもいい話から入ってしまったが、鑑賞中はとても楽しめた。突如ニューヨークの摩天楼に脱獄囚が現れるという斬新でミステリアスな切り口だが、ふたを開けてみれば堅実な造りの金庫破り映画ではないか。濡れ衣と復讐、難攻不落の金庫、奇想天外な方法で盗まれるありえない大きさのダイヤなど、何度も使われてきた映画要素のマンネリ感を、奇抜な導入方法を用いることで上手く緩和している。この辺りのバランスはさすがだ。キャラクターについても、オッチョコチョイでお調子者の弟や、お色気担当の女の子、いい所を持っていくモブキャラまでもしっかりキャラ立ちしており、適材適所の配役で、違和感なくまとまっている。 脚本についてはリアリティ面に関して所々「こんなんで大丈夫なの?」と思うところもあったが、まぁ個人的にはギリギリ許容範囲内か。ネゴシエーターと話しつつ、共犯者に指示を送るシーンなどは、理に適った緊張感を出せる場面なので、もっとスリリングに見せて欲しかった。観客も思わず舌を巻く程のやり取りを期待したが、あまり深く描写されずにもったいなく感じた。しかし、この映画の見せ場というか、出発点というかよくわからないが「飛ぶの?飛ばないの?」って所は、とても映画らしく盛り上げて回収され、なかなか爽快な後味だった。深みはあまりないが、妙に難しくしたりせずに娯楽作品に徹したところが良く、純粋に楽しいという感想を持った。
[映画館(字幕)] 7点(2012-07-13 22:05:08)(良:1票)
107.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
映画史に残る第一作から40年以上が経ち、映像技術は目を見張る進化を遂げたけど、メッセージや人間(と猿)ドラマを明確に描いたことが本作の成功の要因かな。大作なのにやけにこじんまりとしたストーリーだが、主人公と父、シーザーの関係をしっかりとSF映画の中に落としこめており、壮大な物語の一編ながらも、一つの作品として十分に楽しめる出来だ。それでいて、「青い目」を取り巻く環境が逆転していたり、過去作品を思わせるシーンがあるなどシリーズのファンを楽しませるつくりになっているのにも好感が持てる。 以下余談ですが本作でシーザーを演じたアンディ・サーキスは「キングコング」でもタイトルロールを演じていたけど、ハリウッドのキャスティング担当の間では「猿はサーキスに任せよう」みたいな流れでもあるんでしょうか。それともサーキスが猿好きなのか。どちらにしても表情で感情を伝える素晴らしい演技だった。いつかアカデミー主猿男優賞が設立されたらサーキスは常連間違いなしだ。最後に、「ハリー・ポッター」のマルフォイはホグワーツを卒業した後、動物園に就職したみたいですね。
[映画館(字幕)] 7点(2012-01-01 21:46:42)(笑:2票)
108.  エスター 《ネタバレ》 
僕はロリコンではない。しかし映画を観ていると子役の女の子に「かわいいな~。」という感情を抱くことがある。特に最近のお気に入りはダコタの妹であるエル・ファニングである。いや、ダコタも好きなんだが個人的にはあどけなさの残るエルがお気に入りなのだ。そういえば「キックアス」のヒットガールの女の子もかわいかったなぁ。僕は決してロリコンではないが映画を観てそんなことを思ってしまうことがある。そういう時はこの映画のコトを(特にお父さん役のピーター・サースガード)思い出して、気を引き締めようと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2011-06-29 00:47:04)
109.  ウォール・ストリート 《ネタバレ》 
マイケル・ダグラスのファンで前作「ウォール街」が好きなだけに、期待が大きすぎた。個人的には楽しめたが、やはり全作と比べると劣る。「マネー・ネヴァー・スリープス」というサブタイトル(全作でのゲッコーの台詞)がついており、熾烈なマネーゲームの再来を予感させるが「ウォール街」で感じた熱さは、本作では希薄になってしまったようだ。全作では田舎からでてきた若者が持ち前のハングリー精神で証券街を成り上がっていく展開に熱くなったが、本作の主人公は既にある程度成功しており、ハングリー精神やチャレンジ精神はただの設定に影を潜めてしまっているのが残念である。設定ではなくエピソードで主人公の魅力を表現できれば良かった。また復讐劇というストーリーと人間ドラマがうまく絡んでおらず、ちぐはぐな印象を受ける。テーマ的には「人間は変わる、変われる」ということが本作の伝えたいことだろうか。ゲッコーが非情なビジネスマンから父親へと、文字通り「変わる」ことによってメッセージが伝わってくるが、そもそもこのメッセージ自体「ウォール街」の続編にはそぐわないのでわないかと感じる。観客は年くって丸くなったゲッコーではなく、年を重ねて、なお野心に燃えるギラギラしたゲッコーを期待したのではないか。別に良い人になったから駄目というわけではないが、そこに至るまでのドラマが明らかに説得力不足だ。「孫ができたから」という理由は安易すぎる。このテーマを突き詰めるならば、ゲッコーとは対極に位置する形で逆方向に「変わる」人物がいた方が良かったのではないか。決して善悪の話ではないが「悪い」から「善い」の変化だけでなく「善い」から「悪い」の変化の例も挙げた方が説得力も増すと思う。いや、厳密に言えばバド・フォックスがそうである。しかし、変わったことも描かれているのだがサプライズ的な扱いになっており、金融街を牛耳る新旧の怪物の、変化の対比や、複線とまでは至っておらず効果的とはいえない。新しい主人公を据えてカンブリアやらバブルのナレーションで変化を語るのではなく、色々な形の欲望によって人々が「変わる」様子をドラマティックにみせて欲しかった。良い点といえば講義のシーンだろうか。マイケル・ダグラスのユーモアやギラギラした感じが良くでている。僕もついつられて拍手しそうになってしまった。
[映画館(字幕)] 7点(2011-02-07 05:50:52)
110.  シャッター アイランド 《ネタバレ》 
本格謎解ミステリー映画という触れ込みだが、結末より重厚で品格のある美術や、苦悩する人間のドラマに注目した方が楽しめるように思う。なぜならこの映画のネタバレに当たる部分は殆どの人が観る前からでも予想がつくようなモノだからだ。難解な謎を作り出してしまうと、もう幻覚で片付けるか宇宙人に頼るしかないことなど誰でも知っている。結末など答え合わせにすぎない。配給会社の宣伝文句に振り回されず、スコセッシの演出した空間で展開する豪華演技派達の熱演を堪能した方がいい。ただ総合的に映画事態の印象が薄いことも否めない。ネタバレについてのパンチが弱いだけでなく、「謎解き」についても今一つだ。失踪した女性、灯台の謎といったトリックやギミックに対するディテイルを主人公の妄想で全て片付けてしまうのは非常にもったいない。テディが人間消失の謎を推理で解き明かすというしっかりした謎解きの展開があればまだ面白くなったのではないか。またテディが島の秘密を完全に解明した上で、しかし解決したこと自体テディの妄想だったというオトシ方の方が驚きも増しそうだ。このテのどんでん返しが売りの映画は、最後に行き着く流れが秀逸でないとオチも「ふーん。」って感じで際立たないのでオチなしでも成り立つぞってくらいの力強さが欲しいものだ。また映画自体の評価にはいれないのだが、この映画に関しては宣伝が非常に悪かったと思う。「この二本の線は平行です。」という視覚的な錯覚についての説明、や「結末は話さないで。」などの鑑賞についての注意。何故やったんだろうか。このような宣伝文句を受けて僕はこの映画が、言われないと分からないようなある意味不可避の錯覚現象を画面に散りばめた作品と勘違い(これが脳の勝手な解釈?)してしまった。脳は人間の都合の良いように勝手に解釈し、今見えているモノは現実と違うかもしれないということを始めに断っているようだが、そのような現象に騙されるのは観客の脳や視覚ではない。騙されるのはディカプリオ演じるダニエルズだ。なぜそこまでハードルを上げてしまったのか。謎である。また上映1分前くらいに本作の前売り券の切れ端を何となく見ていて気づいたが、僕の買った前売り券には「67 IS EDWARD」つまり、67番目はエドワード(テディはエドワードの愛称)と暗号っぽくだがハッキリと明記されていた。なぜバラしているのだろうか。謎は深まるばかりだ。
[映画館(字幕)] 7点(2010-04-19 05:39:06)(良:1票)
111.  天使と悪魔 《ネタバレ》 
魅力ある歴史ロマンを前面に押しだしつつも、けっして難解ではなく、キレのいいサスペンス要素で大満足のエンタテイメント作品に仕上がっている。今回はヴァチカンから呼ばれたラングドン教授が、深夜までに事件を解決するという過程をメインにみせるパワフルな構成。コンクラーベや謎解き、アクションを交えたハイテンションな歴史的建造物のオリエンテーションは、画的にもサスペンス的にも非常に満足度が高い。またスピーディでせわしなくヴァチカンを奔走する展開だが、浮いた感じもなく、歴史的背景や荘厳な音楽を巧く用いて重厚感が漂っているのも素晴らしい点だ。中でも前作から引き続いてのテーマ曲は美しい。事件の顛末については少し後味が悪く、やりきれない思いの残るものになっている。ユアンの演じたカルロという男は、間違いなく崇高な志を持った聖人だと思う。しかし自分の思想、ヴァチカン、多くの他人の為に自らを犠牲にするが、狂気の間違いも犯す。「天使と悪魔」というタイトルの通り、人間の中に潜む二面性を彼は表現している。他作品のネタバレになるので、あえて作品名は挙げないが最近のハリウッド作品は(似てると言ったらお終いだけど)正義と悪、正しいこととそうでないことの境界が曖昧に描かれている気がする。一概に何が正しいとか言えず非常に考えさせられる。
[映画館(字幕)] 7点(2009-05-20 14:21:14)(良:1票)
112.  イーグル・アイ 《ネタバレ》 
ド派手なアクションを楽しめるハリウッドお得意の娯楽作ではないだろうか。この監督は主にスリラーやサスペンスを得意としているが、ただのスリラーにはしたくないらしく「ディスタービア」では青春要素を大きく取り入れていた。本作ではカーチェイスを初めとするアクション要素を強く取り入れたようだ。ぶっとび設定ながらギリギリのリアリティは確保できており、主演二人を演技の出来る庶民派ルックスで固めたのも好感が持てる。カメラワークこそ気になるものの、王道的な犯人とだれることない展開の連続で最後まで存分に楽しめる。残念な点というかもう少し頑張って欲しかった点としてはメッセージ性の薄さだろうか。現代の技術の進歩に対して警鐘を鳴らすといった面では十分クリアできていると思うのだが、レイチェル(ミシェル・モナハン)、FBIの人(ビリー・ボブ・ソーントン)に対するジェリー(シャイア・ラブーフ)の描き方で、まだ心に残る作品になったと思う。人間関係をもっと深く踏み込んでいけば、ジェリーが天井に発砲し、演奏を止めさせるシーンは「爆発はダメ!」という単純な動機の他に「レイチェルとレイチェルの息子の為」、「国家の為に命を賭けたパトリオットたちの為」というエモーショナルな理由が強くなりジェリーの発砲時の苦悶の表情が活きたのではないだろうか。
[映画館(字幕)] 7点(2008-11-02 16:16:18)
113.  ラスベガスをぶっつぶせ 《ネタバレ》 
まさに優等生のようなストーリーだがブラックジャックが加わることで一風変わった印象をうける。実話だというのだから驚きである。テンポもよく描写もおもしろいのだが、いまいちメッセージが伝えきれておらず感動が薄いのが残念なところだ。でもこんな話を「これが僕の経験です。」とか言われたら、誰だって唖然となるんじゃないだろうか。ケヴィン・スペイシーはやっぱり巧い。今度は教授になりきった。
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-21 22:47:22)
114.  ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 《ネタバレ》 
正直前作は子供向けな感じがして楽しめなかったので本作は「どんなバカ映画になってんだろな」とか思いながら鑑賞した。そしたら「これナルニア??」って感じで楽しかった。子供4人にも魅力が出てきたと思う。今回は敵として人間が大量に出てくるので合戦シーンにCGだけでは描けない迫力が加わった。前半の見せ場のテルマール奇襲でナルニアの民が犠牲になるなど戦いの残酷な面を見せたのも良かったと思う。ナルニア国王とテルマール国王の一騎討ちも面白い。ただ残念な点もいくつかある。アスランの行動や考えには疑問がのこる。ディズニー(アスラン)的には信じることの大切さを教えたかったのだろうが、アスランが来た瞬間ナルニア勝利なので余計にアスランが分からん。メインキャラが死なないというのはやはり緊張感にかける。原作がそうだからしょうがないのかもしれないが、ちっちゃい人とネズミが両方とも瀕死状態から薬のんで全快はやり過ぎた気もする。
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-06 14:59:38)
115.  ランボー/最後の戦場 《ネタバレ》 
映画雑誌で酷評だったし、スタローンの歳も気になってたけど映画的にはとても楽しめた。この映画は軍事政権による少数民族の迫害とかハードなものを取り扱っているので、描写が激しいのは確か。実際ミャンマーの軍事政権は世界的に注目を集めてるので政治的な目で観ると「なんだこれ?」ってなるのかもしれない。でもジャングルを疾走したり、弓矢うったりとランボーを通して、真っ向から描き監督スタローン的メッセージを伝え、闘うことの意味をといかける作品を作り上げたスタローンはスゴイなって思った。
[映画館(字幕)] 7点(2008-06-06 14:31:05)
116.  ミスト 《ネタバレ》 
予告編から「霧たちこめるだけでどうやって2時間以上話をもたせる気なんだ?」と思ってたら虫やら糸やら触手やらが出てきてクローバーフィールド状態であせった。クローバーフィールドとまではいかないが序盤からカットが長く臨場感やシンクロ感を盛り上げる演出が巧く十分機能していた。しかしなんといっても突然極限の絶望感に放り込まれた人々のドラマがこの映画の面白いところだったと思う。狂信者を演じたマーシャ・ゲイ・ハーデンの存在が秀逸で、危ないのは異次元から来た奴等だけでなく人間の精神もそうであると感じた。仲間において行かれ、仲間となるはずの人間から殺された軍人がその結末である。色々な意見もあると思うが、ラストは凄まじいものとなっている。スーパーからの脱出に成功し希望を得た一団だが超巨大生物との遭遇やガス欠から死を余儀なくされる究極の絶望を味わい、一転し軍隊の攻撃によって霧は晴れる。知人だけでなく守ると約束した息子まで殺すしかなかった主人公にとって霧が晴れる事は死よりもつらい経験となり非常にやるせない気もする衝撃的な終焉だった。
[映画館(字幕)] 7点(2008-05-17 21:37:07)
117.  パンズ・ラビリンス 《ネタバレ》 
厳しい現実から逃れるために幻想の世界で暮らす少女の心情を、二つの世界の対比と独特の映像美で上手く捉えた秀作ファンタジー。クリーチャーのデザインが凄い独走的。手に目がある人とか本気で不気味だった。
[映画館(字幕)] 7点(2008-04-02 13:32:59)
118.  イルマーレ(2006) 《ネタバレ》 
「絶対に会うことの出来ない人、でもその人に自分のハートを全部あげられる。」とかすごいロマンチックなのに、キアヌとサンドラのおかげか全然ベタベタになっていない。二人が自分達の時間の中にそれぞれ問題を抱えているのも良い。お互いに慰めあい、そして惹かれあっていくという過程が自然になっている。ラストもサンドラの熱演もありなかなか良かった。残念な点は過去における二人の接点が多すぎる事と、過剰な演技演出だろう。キアヌにクシャミをさせるのはやりすぎな気がする。
[映画館(字幕)] 7点(2008-03-30 15:28:58)
119.  旅するジーンズと16歳の夏 《ネタバレ》 
とても丁寧に作られていて好感が持てる。アレクシス・ブレデルとブレーク・ライブリーのエピソードが「恋」という面でかぶっていて最初は戸惑ったが話が進むと別々のメッセージでアプローチしてくるので安心して楽しめた。他の二人も良かった。特にアンバー・タンブリンのエピソードは一番好き。僕の好きな映画キャラクターの一人は「ゴーストワールド」でソーラ・バーチが演じたイーニドなんだけど、ティビーはイーニドっぽいところがあって魅力的だった。レオナルド・ナムもいい味出してる。
[映画館(字幕)] 7点(2008-03-30 14:49:02)(良:1票)
120.  アバウト・ア・ボーイ 《ネタバレ》 
ヒューがはまり役でおもしろかった。演出もおもしろく飽きることなくと楽しめた。雰囲気も音楽もいい。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-30 14:23:55)
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