Menu
 > レビュワー
 > うまシネマ さんの口コミ一覧
うまシネマさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 126
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 
なんだこりゃ。・・・めちゃくちゃ笑えるんですケド。バーホーベンは天才か!そりゃそうだろ 若い頃は、自分が観たい映画はこういう奇怪なSFじゃなくて、もっとマジメで王道な、大衆受けする大作を望んでいた だから当時ビデオレンタルで観た本作の評価はハズレだった、ヘンな映画だった、観るんじゃなかった、と散々だった ロボコップも好きになれなくて、バーホーベン監督と聞くと、少し遠慮したい気持ちになっていたものだ ところが、しょぼくれた年齢になってから観ると、全く評価が変わった。勿論、全ての映画がこんなバーホーベン風味になったら、そりゃあ嫌でげすよ。 でもね、この人の映画、突き抜けとるんですな。頭おかしいんです。メチャクチャやってくれて、スカっとするんですよ。 シュワルツェネッガーを主役にしたの、はい正解!あの、大根かと思うような嬉しそうな笑顔の数々、わかり易っ!なんだその顔はっ。ウケるっ! 離婚成立だな!とか、離婚したって言ったろ?とか、パーティーで会おう!とか、捨て台詞くそ笑ったわ!畜生! 画作りとか、レトロフューチャーなデザインとか、奇想天外なギミックとか、観てて飽きない!ヘンなものいっぱいで眺めてるだけで面白かった~ 今では、ロボコップも大好きだ。クセのある作風が最初は苦手だったが、トータルリコールはそれに並ぶくらい、面白い
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2019-10-06 02:32:04)
2.  サイコ(1960) 《ネタバレ》 
観た中でヒッチコックの最高傑作。映画史に残る作品と呼ぶにふさわしい。 魔が差して4万ドルを盗んでしまったマリオンに同僚たちが困惑する予想図を 彼女自身の心の裡から聞こえる音声で描写し、画はマリオンのアップだけを撮り続ける演出がある。 その予想図の中でマリオンを罵ってくる大金持ちのおっさんの、あまりのエロ親父っぷりに 勝手に想像していながらマリオンは思わず呆れ笑いの顔になっているのだ。もう、序盤から鷲掴みにされた。すばらしい。 ひとつ中盤に大事なことがある。4万ドルの、処分だ。 一旦部屋を出たノーマンが引き返したときに見つけた4万ドルを、新聞紙にくるまれていたためそれと気づかずに マリオンの死体を押し込んである車のトランクに放り入れて、そのまま沼に沈めてしまった件。 そうとは知らない妹ライラは、マリオンの失踪にその4万ドルが絡んでいると推理する。当然観客はその推理が見当違いであることを知っている。 なぜ最後まで観客にも伏せておかなかったのか。必然か、それは我々観客の頭から4万ドルを消すことになった。 4万ドルの行方を観客がいつまでも、頭の片隅にでも残していたら、きっと4万ドルはなんらかの役割を持って終盤のストーリーに組み込まれねば観客は納得できなくなる。 もしそれにミステリーの機能を持たせていたら、今のラストを越えることはできなかっただろうと思う。鑑賞後感。すこぶる大事。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2019-09-07 03:00:19)
3.  コラテラル 《ネタバレ》 
良かった~。マイアミバイスは観たことないけれど、夜のロサンゼルスがマイアミに見えるよ マイケル・マンの描く夜の都会最高。美しい。ヒートも悪くないけど、マイケル・マン映画ではこれが一番好きな映画になった BGMというか唄が泣ける。信号待ちで遭遇しただけの特に意味のないコヨーテの場面に感動してしまう。 時は2004年、前世紀の残滓をみつけて感傷的になってる向きもあるのかもしれないけれど久しぶりに夢中になって観れた。 トム・クルーズの悪役とは珍しい。最初髭面に違和感があっただけで慣れるとかっこよく見えてきた。 なによりジェイミー・フォックスが良かった。マイケル・マンの渋いドラマには、ホッとさせられるジェイミーの存在がバランスとってくれて有難い。 それでいてラストではパーフェクトな殺し屋ビンセントにマックスは勝ってしまうのだから。実はものすごいやつだったんだよ彼は。 自分でもわかってなかったろうけれどね。こういう関係のバディものは最後必ずと言っていいほど物別れになってしまうけれど 殺し屋がイーストウッドだったりしたら、まず殺し屋のほうが勝ってしまうのでジェイミーに負けるトムという構図はなかなか素晴らしい。 ヴェラクルスと同じくらい最後の対決は気に入ったよ。・・・違いすぎるか。 正直ストーリーはありふれてるし、冒頭の資料の入ったケース受け取り、そのケースをぶちまけたマックスによる埋め合わせの展開と 承服しがたいものがあるのは事実だ。なぜデータを面と向かって受け取る必要がある? ビンセントの殺しのシーンもかなり省略されている。突然落下してくる死体が効いている一人目はいいが、二人目は描いても良かったんでは? めちゃくちゃな殺し屋がトムでは怖さが足りない。ヴィゴ・モーテンセンなルックスとジョー・ペシみたいなヤバさが欲しい役だが、イケメン必須なのかな・・・?
[インターネット(吹替)] 8点(2019-09-03 02:41:20)
4.  ロボコップ(1987)
こんなにアイデア満載な映画だったのか・・・・・ 悪趣味、と一言で片付けてしまうわけにはいかない 天才的なシーンの数々に只々感心させられました 少なからず気持ちの悪さを感じながらも 何度も腹抱えて笑ってしまいましたが 悪趣味だけで終わらず、痛快な娯楽作品に仕上がっております 「気分悪」が減点対象にならないものだとすると(・・・というか加点すべき?) この映画を娯楽ポイントだけで上回るのは相当難しかろうと思います
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-01-06 05:20:49)
5.  刑事コロンボ/秒読みの殺人<TVM> 《ネタバレ》 
シリーズの中でも傑作といえる作品です。まず、被害者について。手切れ金代わりのスポーツカーですが、キーをカクテルに潜ませるあたり、非常に独りよがりな印象です。自分流にかっこつけながらスパっと切り捨てようというわけです。少なりとケイが愛情を抱いていたのだとしたら、この人、殺されても仕方ないと思います。ケイの出世欲も並ではありませんが、彼の愛情が注がれ続けていたら、きっとあのような罪は起こさなかったでしょう。アリバイについては「意識の下の映像」「忘れられたスター」と、シリーズファンには馴染みのある場所で工作されていますので、続けて観ている方には新鮮味がないかもしれません。ですがカウントダウンのお陰もあって先の二作に比べて犯行シーンはさらに面白かったです。銃の回収シーンが最高ですね。女優さんの真剣さとコミカルさと合わさったようなあの演技が忘れられません。コロンボがいつ飛び出すかわからないので、銃を捨てるまでこっちが心臓バックバクでした。
[ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-07-20 04:10:59)
6.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
作り手がオデッセイと名付けるのなら何も問題は無いのであるが、これでは生還するのが初めからわかってしまうね 史実じゃないんだし、一応ハラハラさせとこうよそこは。まんまタイトル通りの展開だとは 本来「火星の人」と無関係な意味を持つ邦題には疑問。作り手が敢えてそう名付けなかったのは、それがふさわしくないからなんじゃないかなあ 不完全にあらすじを入れて面白そうだと思って観た。オデッセイという面白そうにないタイトルとマット・デイモンだけだったら間違いなく観ないリスト入りだった しかし思っていたような話ではなかった。火星の住み心地が良くなってしまって火星の人となってただひとり一生をポジティブに火星で終えた人のお話だと思っていたので そういう意味では期待外れだった。火星に取り残された人が救出されるまでの物語としては、面白い映画だと思う。そういうムードに飽き飽きしてるので残念だが 監督は宇宙では悲鳴は誰にも聞こえない映画で有名なリドリー・スコットだった。エンドクレジットで気が付く自分の鈍さよ… スターマンとかノリノリでかかって、複雑な感情になる。発表された時代設定の映画ではない。時の記憶がぐちゃぐちゃになる。昔のヒット曲が時代を無視してかかる映画は苦手だ 本当にヤな人は出てこなかった。悪いキャラ、フィクションなら好きだけど、NASAにはそんな人はいて欲しくはないからオッケーにしておこう 一部重要人物がほんのちょっとしか出てこなくて、でもエンディングにはしっかり出てきて。出すならもっと出せだね。テレビ局によってはカットされてしまうだろう NASA外部の知恵や援助も求めてみんなで支えたプロジェクトというアピールだろうけど、世界中でワッショイワッショイ救出劇を応援するのはリアルな世間過ぎて見たくない おそらく監督はなにか含むところがあってやってるんじゃないかな
[インターネット(吹替)] 7点(2020-05-31 22:07:32)
7.  フォードvsフェラーリ 《ネタバレ》 
タイトルはやや誇大広告気味で、フェラーリ側の視点はほとんどないんですね。なるほどヨーロッパ圏ではルマン’66というタイトルで公開されたらしいとか 商売としてお上手といいますか、ルマン’66でお客は呼び込み辛いでしょうからね 本作のクライマックスで出される無茶な命令もこういう営業上の理由あってのことですから、内容を如実に表したメタいタイトルともいえましょうか ルマン’66といっても単純にレースを楽しむ映画ではないんです。 販売競争では最初からフォードの圧勝で話にならないのでそこは描かれないかと思いきや、実はそれがいかにレースに影響を与えているかを描いている映画です 一つは、身内のねじ込みによる妨害です。もう一つは、モータースポーツのリザルトにまで影響を及ぼす資本力です どうしても勝ちたいフォード側は、レギュレーションのグレーな部分を用いてでも勝ちにいきます しかも、主役である二人が率先してこれを実行したのです これは、フェラーリ側の指摘でオフィシャルに処分されそうでしたが、一応シェルビーの反論で事なきを得たように見えますが 実際はフォードの資金力を前にオフィシャルが強く物言えずに引っ込めたんだろうと考えられます 名門のフェラーリの指摘ですから、普通のチームならあっさりと失格になっていたでしょう 契約社会では資本力を背景にロビー活動をおこない、自分たちの有利になるようにレギュレーションを変更させて勝利するのを正しいこととしています 途中フォードの社長はヘリで食事に行ってしまい、フェラーリとの資金力の違いを誇示しています シェルビーは、金では勝利は買えないと言っていました。純粋なのか欺瞞であるのか 確かに実際にトップチェッカーが必要ですが、はたして全く金の影響がないわけではなかったようです ところどころ皮肉っぽくてやや滑稽な描かれ方をする契約社会の駆け引きがかなりのウェイトを占め、それにまつわる悲喜こもごもでドラマを形作っています 前半はかなり面白かったです。エンツォ・フェラーリの策に乗せられて怒りからルマンでの復讐を誓うあたりは燃える展開です 中盤社長をGTに乗せてショックを与え、条件を取り付けるシーンではかなり前のめりになりました 面白いと、思います
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-05-17 18:51:03)
8.  暴走特急 《ネタバレ》 
沈黙の戦艦の続編ではありますが、予備知識は要らず単体で問題なく楽しめる作品です 走行中の列車内での事件/トラブルはよく目にするシチュエーションですが、これは判り易くて結構おもしろいです。 セガール演じるライバックがやっぱり強すぎるんですが、銃さばきは平凡ながらも体術アクションがかっこよくて無敵のコマンドらしさが出てます 登場人物各々のバックストーリーをあまり深く掘り下げないところが良かったと思いました。スパッと終わってくれます 人質同士であまり騒いだり、無謀な足手まといが出ないところがテンポの良さに貢献して、ストレスにならないのです。実にありがたいです。 墓地でのクレーンショットに曲が流れるラストが好きですね 潜入者がライバックと知って敵の恐れおののく姿が最高なシーンです
[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-31 03:22:52)
9.  フォックスキャッチャー 《ネタバレ》 
大金持ちが統合失調症とは、恐ろしい。 序盤から金持ち特有の傲慢さが非常に鼻につくデュポンに、こんな失礼な豪族とは友達になんてなれっこないと思っていたらやっぱり。 人を招くときは、下から出るもんですよ。主従の契約をして初めて、業務に必要な上下関係を表面上演じるんです。この段階で友達ごっこなどは、逆に要らんのです。 金で買えないものの筆頭とは、(無償の)愛と(無償の)友情でしょうが、無いものが欲しくなるのはお金持ちとしては、微妙です。 多分与えられた御曹司には、それがわからないんでしょうね。自分で築けば、判るものが。 単にいけ好かない大金持ちと思っていたら、病気でした。結果から逆算して罹患していたということになるのだなぁ。いやあ奇妙なものです。 全編暗いムードに覆われていて、怖くて怖くてしょうがない。三人の演技がいいと云われるのも納得の面白さでした。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-29 13:24:29)(良:1票)
10.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 《ネタバレ》 
3つの時代を行ったり来たりする構成に困惑するかと思いきや、自分はそこは全く気にならなかった いまや何回も見てるのでジャンプするタイミングはすっかり把握できている 別に難解だから繰り返し観ているわけではない、観たくなってしまうのだ。面白いし、味わい深い映画なのだ ワンス・アポン・ア・タイムと銘打っているわけだから、時代がジャンプするのはむしろ普通のことか、と思うよね いくつかある謎は相も変わらず謎のままだし、観続けていればそれらを解明できるとも思っていない。 受け止め方によってどうとでもなる映画は、真相を一つに絞ることなどできないし、また絞る必要もないと考える 解釈次第でどうとでもなる映画を、自分の推す答えを見つけて、そこになんとしても落ち着かせてやる、みたいな無粋なこともしたくない だから、正直深く考えない。ごみ収集車にマックスが飛び込んだ??無理がある。画がないじゃん。叫び声もないし。マックスの肉片も見えない ネットでそれについて考察してるのを目にしたことがあるけれど、自分それはもういいや。 あの手前、ヌードルスがマックスと別れたところで基本物語は終わってるんだ。でもそこまで気になっちゃうほど作品を愛している人もいるんだね ヌードルスという男、未来よりも過去を大切にする性格のようで、どうでもいいことは忘れるっぽいけれど、過去とおぼしき手合から招待状が来ようものなら いてもたってもいられなくなってしまうらしい。なかなか主役にしては後ろ向きでそこだけは好感が持てる。どうしようもない犯罪者だけどね アヘン窟で笑って終わるのは、少年時代の楽しかった夢でも見てるんだろうなぁ位で、謎と呼ぶ程引っかからな過ぎるかな 登場する男が、下品で酷いやつばかりだ。というか監督がそういう人なんだろうなぁ。 それなのに、雰囲気は懐かしさに満ち溢れてて良いんだから。セルジオ・レオーネさすがやね 終始流れているゆったりとした音楽にホ~ッとなっている
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2019-10-07 02:37:55)
11.  宇宙戦争(1953) 《ネタバレ》 
凄い映画だ。特撮でテクニカラーは今回が初めて。合成とか考えたらミニチュア撮影は固定も多いから重いテクニのカメラには都合がいいところ。 タコみたいな火星人の襲来という今では冗談としか思えないようなファンタジーも後々それ自体がカルチャー化することを考えると単なる失笑ポイントではなくなる。これは、発明だ そういった原作・プロットを含めてこの映画は後世に大いなるフォロワーを生んだ。シリーズ化したゴジラはかなり本作の流れを踏襲しているし 未知なるものの襲来といったら、はじめはこの映画の模倣から入ってあとは流れでお願いします、といったような定石が出来あがっている 電子的なSEは味があり、パターンのような音色の懐かしさに感動する。スターウォーズのレーザーの視覚と独創的な効果音も本作のフォロワーと言ってしまって差し支えないだろう 最初の被害者三人がやられるシーンのあのビジュアル、なかなか面白い。ダイナミックな演出だ。 70年代に昔の映画としてテレビで見た際にはあまりに映像の出来が良いので、子供ながらに洋画のもつ無限とも思える可能性に、外国を羨ましく思った たしかに、若い世代が観たら映像もお話もショボイと思うだろう。黎明期特撮のままならない制限を思えばこそ、生まれるアイデアと努力の結晶に感動できるといわれればそのとおりだ 同時に、CGで世界観を細部に至るまで作りこまねばならない現在の特撮の苦労にも目を向けていくべきだ 提供されるビジュアルよりも語られる事件が大きいと思われる場合、人はバランスが悪いと感じる。画がないのにセリフで状況説明という手法を嫌うのはその為だが 世界中が攻撃されて次々と陥落していく状況は描写していたら時間がどんどん長くなってしまうから、断片的な場面の挿入でうまく処理できればというところ その挿入カットはやや、物足りなさがあった。アメリカ国内のことはよいが、世界中となるとやはり描写が足りなく感じた しかし、あのある意味あっけないとも思われるオチは、ちょい見せ的で人格を感じさせない火星人のビジュアルとSFというジャンルを考えると 丁度良い落としどころで、スカっと終われる、ゲームに求めるような余計な粘りのない、良い切れ味であったと感じる
[インターネット(字幕)] 7点(2019-10-03 12:11:18)(良:2票)
12.  RONIN 《ネタバレ》 
あ、ジョン・フランケンハイマーだ。既に最低限の面白さは担保されたようなものだ。実際、ニヤニヤしながら観た。 「ケースを手に入れろ。」「中身はなんだ?」「知らなくていい。」自虐的とでもいうような解り易いマクガフィン。 中身は最後まで不明のままだが、容れ物には役割を持たせてきた。外側のケースだけがキーになるのだ。 ロバート・デ・ニーロが突然こそこそとなにかをし始めるが、ことが起こるまで目論見が読めない。なるほどと思わせるような形となって後に回収される。 人物描写として周到で用心深いところを如実に表現しながら、観ていて楽しいシーケンスだった。 冷戦終了におけるスパイたちがさながら主家がお取り潰しにあった侍(=浪人)のごとくミッションに糾合されたという意味でこのタイトルなのだが ド頭で、ああこいつらは裏切りに次ぐ裏切りでケースを奪い合って次々と死んでって、最後にデ・ニーロが一人残って ケースはセーヌ川にでも落としてしまうんだろうなーなどという予見をしながら観るのが、おそらく普通の鑑賞姿勢だと思う。 そういう風に観ると、サックリ美味しいスナック菓子のような軽快なスパイアクション映画として楽しめるし、 幕が下りてもしつこい余韻を残さず、スッパリと忘れ去って何年後かにまた鑑賞できるけどいい感じだったという記憶だけ頭に残るだろう。 カーアクションがとても良い。カーアクションにCGを使う必要など一切ないということが証明されている。 罪のない人間が理由もわからずに巻き込まれて殺されてしまうドライなフランケンハイマーのタッチはフィクションとしては正しい。 年齢制限など恐れない、本来大人向けの映画なのだ。
[インターネット(吹替)] 7点(2019-09-21 12:27:56)
13.  暗くなるまで待って 《ネタバレ》 
とてもいい映画。あらすじだけきいて、いかにも面白そうだと思っていたがこの度実際に観てやはりそう思った だが不思議なことにテレビ放映で昭和の時代から自分は一度もこの作品を観たことが無かった たしかに生まれる前の映画だけど、テレビで放送するのに差し支えある内容じゃないしこの時期の他の映画ならいくらでもかかっていたはず 率直に、なんで観てなかったんだ俺?オードリー・ヘップバーンの映画だし、日本人が好きそうなお話なんだけどなー とくにケチをつける要素はなく、面白かった。教科書的な作品だよ。 今の時代なら、さながら森林・密林内のランボーみたいに闇の中なら皆殺しにできるといわんばかりに残虐に立ち回るコメディ映画になりそうだ まあ、ヘップバーンなんで同じコメディでもこれは全く上品な作品だったけど。刺激が足りない人もいるでしょうが。 ああ、そういえばランボーの上官のトラウトマン大佐が出ていたよ。鎖鎌のような謎の威嚇は最高にウケる。それ、弱いって。
[DVD(字幕)] 7点(2019-08-31 03:59:19)
14.  カポーティ 《ネタバレ》 
面白いという言葉を使うのはふさわしくない種類の映画なので 同じ意味のつもりで別の言葉でいいかえよう。見応えのある映画だった 自分はこの映画を見る前にカポーティ原作映画作品「冷血」を2タイプ観ていたが、 それらよりも本作は、より見応えがあった フィリップ・シーモア・ホフマンってすごいし、ずるい カポーティが大事なところでことごとく嘘をつくのだが 最後の最後泣きながら嘘をつきとおす姿を見ていたらこちらも激しく心が揺さぶられた 嘘か本当かなんてどうでもよくなってしまった この感情は言語化できない
[DVD(吹替)] 7点(2019-08-24 02:05:12)
15.  ゲット・アウト
シナリオがとてもよくできている作品。こういうの、いかにも受けそうと思ったらやっぱりアカデミー脚本賞とってるんですね 監督は人種偏見を扱ってネタにするのが得意ということらしいですね。概ねブラックジョークでしょうが ただこの映画の脚本の面白さはそのブラックジョークの部分ではありませんね。筋立てとして、面白い仕掛けができている、そう思います 普通の思考回路で考えれば当然・・・というところに仕掛けがあって、先入観をうまく隠れ蓑にして意外な真実を予見させません 観客としてはしてやられた感がありますね 仕掛けが露わになったあとは普通のバイオレンス展開でラストに向かってよくあるつまらないドタバタがありますが (だからコメディという扱いなのかな?) 娯楽映画として解り易く着地してくれたのには助かったような気もいたしますね メイドさんの顔がとても印象的。怖くもあるし、哀愁もある。綺麗だとさえも思う。
[インターネット(吹替)] 7点(2019-08-06 02:54:22)
16.  ヘレディタリー 継承 《ネタバレ》 
映画とは、過去の産物を組み替え再結合させて作るものなのだと改めて感じた。それで100分くらい観客をつなぎ留めておくことができるか否かが問われるところ さほど映画を見ていない自分でもオーメンやローズマリーの赤ちゃんくらいなら見たことがある エクソシストを未見なため、あっけなく死を迎える少女キャリーのいわゆるミスリードには残念ながらひっかからなかった、、というより最初からああいう死に方をするというネタバレありで観ていた それと知らずに見ていたらまた違った印象を抱いていたかもしれないし、特段変わらないかもしれない。なぜなら良くも悪くも作り話であるから。 家族の関係性がめちゃくちゃ悪いのになぜか最後まで離散しない設定に若干白々しさはあるもののそれでも一緒に暮らさねばならないとしたらそれはもう地獄だろう。 怖い映画というより、嫌な映画という感想が多い印象なのもそのあたり、誰しも身近な家族がこんな状態だったらいい気分ではいられないもんね
[インターネット(吹替)] 6点(2024-04-28 07:37:57)
17.  ラストスタンド 《ネタバレ》 
「なぜヘリで逃げない?」FBIが理由を考えてくれました コルテスご自慢のドライブテクがいかんなく発揮されているように見えるが、一直線な道でほとんど横Gのかかる場面がない この手の映画で墜落しない(味方側)ヘリコプターなんてあるんだなあ。ブレーキで車を見失ってから消えてしまったが、なんだったんだろうか・・・ 人質の美女。FBIの"事前"内通者がいると、道路封鎖の場所も的確に予測できるか。移送と違って逃走経路封鎖は事前には決められないだろう 普通に考えたらどこに現れるかわからない警察のバリケードを強襲した部隊とモンスタートラックの配備は間に合わない 最後に裏切り者がしれっと元の鞘に納まろうとしたのは、コルテスが生きて捕まっているのに無理な話だ。失策続きのバニスターに回収させて見せ場を一つでも欲しかったのだろう 個人的にはその手前でシュワルツェネッガー演じるレイにシャッポを脱いで、握手を求めた場面がいたく良かった コルベットを反転させてSWATの車輛の下に潜り込むというのもめちゃくちゃだ。バックで走っててブレーキ掛けたらフロント側は上がるだろ ボンネットがちょっと汚れて塗装が剥げただけというのは納得できない。開き直りのタイアップ 対抗してカマロ。車種特定人まで用意して台詞に出して(ZR1の)性能アピール。念が入ってる・・・ 銃弾で射抜かれる描写がとてもよかった。いきなりスナイプされるのがいい 昨今無敵の元特殊部隊人殺戮映画が多くなったけれど、これはまだ一応普通の人間設定でマンネリとは違った。あれ?生きてんの?って場面はあったけど のどかな町民も巻き込んだヴィジランテ映画の様相。ツッコミどころ満載だけど、ピントの外れた所に愛嬌が残る作品
[インターネット(吹替)] 6点(2020-05-30 11:56:53)
18.  ジョン・ウィック 《ネタバレ》 
問題の襲撃の前にロシア語で会話をしている そこでなにかを察知したらトラブルにならなかったのに。こんなバカ息子に育ててしまった親父も相応の責任をとらなければならない 妻の復讐ではなく妻からのプレゼントの仔犬ちゃんの復讐というのがあまりにも斬新でここが本作最大の特徴だろう 仔犬の可愛さがそれを上回っているとはいえ、キアヌ・リーブスのアクションも素晴らしい。ほかの似たような暗殺者モノと比較しても良い仕上がりだ 隠れたスーパーマンのお約束「勿体ぶり」が見当たらなかった アタマから妻が病死してるこの映画にはカタギだからと我慢するところが必要無いので、なにか工夫があっても良さそうではあったが その辺のドライなスナック菓子感覚が最近の流行で、ストレスフリーで助かるといえば助かる ステアリングを手綱に見立てて片手で持ち西部劇の馬のように車を走らせながら射撃しては取って返しまた射撃する。これはかなり上手くいってた ウィレム・デフォーの役回りが面白かった。殺されてしまって残念
[インターネット(吹替)] 6点(2020-05-28 11:08:21)(良:1票)
19.  グリーン・インフェルノ(2013) 《ネタバレ》 
ホステルに続いて個人的に鑑賞2作目のイーライ・ロス作品となりましたが、これも良かったです ゴア描写はどうかしてるレベルですし、原住民の子供に捕虜の脱糞を笑わせる等々、悪趣味も度が過ぎてます 本作では恐怖は半ばギャグ扱いになっています。登場人物がどれだけ酷い目に遭わされるのかを固唾をのんで待つのです 現地に降りてからボートに乗り込むまでの、全く言葉がわからない市の間を通り抜ける際の不安感を表現する異常な画ブレとか、 これからめっちゃ酷い目に遭うよこの人たちひえぇ~ってもう判っちゃうので、煽り方に笑ってしまいました 安全なところから他人の惨たらしい死にざまを楽しむという、業のようなエンターテインメントなので観ていて恥ずかしくなるのですが、 高尚な作風では叩かれかねない人喰いという案件も、かえって全編非常識なこの作品では大した事なく感じられますね 人喰い人種は生けるゾンビという、非現実的なオマージュもまあ、とくに問題ではないですし エンドクレジットに飛び込むアレも、もうどうにでもしてという感じでまともに取り合う気にさせませんね 目くじら立てることなく酷いもの観ていられるのは、イーライ・ロスの見事な手腕なんだろうと思います ジャスティンが最後に嘘をついたのは意外でしたが、報復心があったとしても自分の信念を曲げるまでには至らず、なによりあの助けてくれた少年を死なせたくなかったのでしょう
[インターネット(吹替)] 6点(2019-12-30 21:46:00)
20.  トゥルーライズ 《ネタバレ》 
シュワルツェネッガーらしいコメディ路線のアクションムービーで、荒唐無稽すぎて笑う。金はかかってるが、コメディが強めだ 拷問が実行されていれば笑うだけの映画にはならなかっただろうが、そんなピンチも軽く脱出してしまうのがシュワルツェネッガーの演ずるヒーロー像だ。ブレがない そこまでやったらぶち壊しだと作り手も観てる側も誰もが思っている。そして味方は誰一人死なない そういう雰囲気の鎖で縛られ、マンネリを感じざるを得ないのが一時のシュワルツェネッガーアクションだがその枠の中で、今回も健闘している 敵の組織はギャグの装置として一人残らず殺害する。この割り切り方というか、徹底の仕方がキャメロンらしいといえばらしくて、見所のひとつになっている ハリアー機が大活躍をする。垂直飛行が映画的に扱いやすく、さながら戦闘ヘリのように扱われる。それは無理じゃね?と思うけど ともかく、アメリカの誇る軍隊は今回も無双だ。それに、アメリカのマッチョなヒーローが載る。まさに最高&最強というわけである 極めてポジティブな戦闘描写を笑いながら鑑賞するのだ。そして悪は、死ぬべきである。アメリカを核攻撃すると脅すのだから、なんの遠慮もいらずに死なせることができる 突き抜けた勧善懲悪で、それが奇妙な笑いを生み出すのだ。どうせならここまで徹底したほうが、酷すぎて笑えて来るという計算だろう キノコ雲をバックにキスシーンは「はい、笑って」という合図である 実際には、そこでは笑わない。「笑って」と云われて笑う人はいないからである。「いやあ~ちょっと・・・」という反応にしかならないだろう そこでは作り手も「笑って」と投げかけるまでが意図であって、笑わせようとは、思っていないだろう。「それでも楽しいでしょう?」と聞こえてくるようだ 前述したように全体的には笑う映画だ。繰り返しになるが、あまりに悪役の末路が馬鹿にされ過ぎて、笑える。浮気相手の偽スパイが、特に酷い
[DVD(吹替)] 6点(2019-12-25 12:27:11)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS