541. DEATH NOTE デスノート(2006)
うむ。良い意味でも悪い意味でも「こんなものだろう」というのが素直な感想。やはりというか当然ながら、「漫画」の実写化というものは難しい。 オリジナルストーリーが絡んで、一瞬「こんなのは月(ライト)じゃない」と思わせるが、しっかりと原作の人物像に迫らせられたのは良かったと思う。ただ、漫画に対し実写となると、やはり極端に非道な内面描写というのは困難だったのだと思う。漫画だと許されるが、実写だとリアリティがなくなるという部分は、この漫画の場合特にあると思う。 映画的なディティールにおいて雑な部分はあるが、それでもそれなりに「よくまとめた」ということが言える出来だろう。 懸念だった死神リュークのビジュアルも、ベストかどうかは疑問だが、悪くは無かった。 [映画館(字幕)] 5点(2009-06-24 15:23:56) |
542. 約三十の嘘
確かにこの映画には、詐欺師映画に不可欠な“騙し合い”によるインパクトはあまり無く、コテコテにそういうものを期待していると肩透かしを食うことは間違いない。しかし、この映画の焦点は端からそういう騙し合いの妙ではなく、ある意味シンプルな人間関係のドラマなんだと思う。ただ彼らの職業が“詐欺師”であるに過ぎない。その彼らの職業故の苦悩と可笑しみを散りばめ、目的の詐欺行為の場所ではなくその往復の移動手段(=寝台列車)の中でのみ展開されるストーリーは面白味に長けていると思う。それでも詐欺師映画なのだから、もう少し練られた脚本を用意してほしかったことも事実だが、映画として今までにはないオリジナリティはあるのではないか。 [映画館(字幕)] 5点(2009-06-24 15:22:43) |
543. COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉
あそこまでハイテク環境に置かれながら、ひたすらにハードボイルドスタイルを貫く世界観とキャラクターは、ある種の新鮮味も持ち良かった。何気ない言い回しや立ち振る舞いには、「ルパン三世」をも連想させる雰囲気の良さがあったと思う。ただ、どうなんだろう、それほどひねったストーリーではない割には、若干尺が長すぎたようにも感じる。中盤の展開の遅さは、中だるみを生んでしまった。作品自体のテンション上、大波を打って抑揚をつけられるものではないと思うので、もっとコンパクトに凝縮してくれた方が、映画世界に入り込めたと思う。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-06-24 15:20:22) |
544. ホーホケキョ となりの山田くん
鑑賞前は「なぜジブリが?」という感じだったけど、実際観てみると「されどジブリだ」という印象を受けた。大層な制作費に対する是非はあるが、アニメーションのクオリティだけ見てみれば流石のクオリティの高さだったと思う。ジブリ=宮崎ワールドではなく、ジブリ=秀逸なアニメーション映画と認識すれば、多様性という面でそれなりに価値ある作品であると思う。 [地上波(邦画)] 5点(2009-06-24 15:18:42) |
545. ドラッグストア・ガール
何をおいても「田中麗奈がたまらなくカワイイ」と言わずにはいられない。クドカン節ならではのコメディセンス、柄本明をはじめとする個性派揃いの脇役陣のナイスな演技はもちろん特筆すべきものだが(特に柄本明の壊れっぷりはスゴイ)、やはり何よりもこの映画の魅力は田中麗奈という女優そのものに他ならない。彼女の笑顔、元気、そしてミニスカにションボリ商店街のオヤジたち同様、虜になる。 [映画館(邦画)] 3点(2009-06-24 15:16:32) |
546. 卒業旅行 ニホンから来ました
織田裕二という俳優、お世辞にも演技力が高いとは言えないが、今作で見られるような映画のキャラクターとのマッチングが彼をスター俳優まで押し上げた要因なのかもしれない。「踊る大捜査線」でもその特長は顕著だったと思う。明らかに「実力派」ではないが、主役を張る俳優にはこういう能力も必要だ。 [地上波(邦画)] 5点(2009-06-24 15:15:12) |
547. 修羅雪姫(2001)
まず続編を意識しているのかどうかは知らないが、あの終わり方では肩透かしをくらった感は否めない。トップにクレジットされているわりには伊藤英明の役どころはあまりに希薄なまま終わってしまったように思う。そのラストをはじめストーリー的にみればとても褒められた完成度ではないというのが正直なところだろう。しかしながら、海外でも評価されたようにそのビジュアルはなかなかのものだったと思う。CGとワイヤーによるアクションシーンがというよりも、釈由美子、嶋田久作をはじめとしたキャラクターのビジュアルに映えるものを感じた。演技だけを見ればお世辞にも上手いとは言えない釈由美子だが、その風貌、眼差しは映画の質に合ったものだったと思う。そのあたりは見応えとして残る。 [ビデオ(邦画)] 4点(2009-06-24 15:14:46) |
548. キングコングの逆襲
どういう経緯でメカニコングが登場したのかは忘れてしまったけど、キングコングとの対決はユーモラスである種のインパクトがあった。突っ込みどころ満載で駄作と言っても間違いないだろうところだけれど、どこか味わい深いものがある。これがこの時代の映画の魅力であろう。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-24 15:14:05) |
549. バカヤロー! 私、怒ってます
不満やストレスだらけの日本の社会において、単純に主人公に不満をぶちまけさせるというこの企画の着眼点は工夫はないが小気味良く爽快感はあった。オムニバス形式にしたことも、世の中の模様を多角的に表現していて効果的だったと思う。 [地上波(邦画)] 5点(2009-06-24 15:13:26) |
550. 怪獣大戦争
対ゴジラというよりは、対木星人というSF性に突っ走ったストーリーは、ゴジラ映画の中では異色と言える。ゴジラの存在が極めて薄いのはゴジラ映画としてはマイナス点かもしれないが、レトロな宇宙船や宇宙人のSFシーンは今見ると味わい深いものがある。まあ木星人の回りくどい地球征服プランには疑問が残るが。それにしても、「シェーッ!」ってどうよ? [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-24 15:12:58) |
551. さらば愛しのやくざ
一般のヤクザ映画にあるギトギトした感が薄く、哀愁漂う二人の男を見据えたヤクザ映画に仕上がっていたと思う。陣内孝則、柳場敏郎の主演コンビの存在も印象的だったが、個人的に印象強いのはラストで「!」なことをする稲垣吾郎(若い!)か。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-24 15:11:51) |
552. 渚のシンドバッド
なかなか日本では踏み込めない題材を真摯に描くことで秀逸な青春映画に昇華させていると思う。深く複雑に思い悩む少年たちの等身大の姿に心うたれる。若い浜崎あゆみの瑞々しい演技も印象的だった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-06-23 23:50:15) |
553. ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険
原作とはまったく違う設定で登場するキャラクターが楽しい。確か餃子が天皇だったり、天津飯がその付き人だったりする。アラレちゃんやカリン様も出てくる。亀仙人が活躍したりと娯楽性が高い。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-23 23:49:21) |
554. クリックシネマ 好き
田中麗奈が演じるそれぞれの女性の恋模様をオムニバス的に映し出される。作品的にはきわめて小作であるが、田中麗奈の瑞々しい美しさが画面に映える。こういう映画で堂々と主演を張れるあたりに、彼女の映画女優としてのパワーを感じる。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-23 23:48:22) |
555. ナビィの恋
沖縄の奔放な空気感が満ちていて、観ているととても解放感に溢れた。おじいの存在が非常に印象的で好感が持てただけに、昔の恋に走るおばあの行動には共感できなかった部分残った。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-06-23 23:43:33) |
556. 式日 SHIKI-JITSU
観る時に集中力が無いと一気にダレる映画だろうけど、集中力さえ続けばけっこう感慨深い作品に仕上がっていると思う。岩井俊二主演というのはどうかと思ったが、役柄のせいか意外に違和感はなかった。重苦しい映画だけにラストの明るさには救いがあった。エンディングテーマがCOCCOの「Raining」だったのが嬉しかった。 [映画館(字幕)] 5点(2009-06-23 23:39:21) |
557. HANA-BI
北野映画らしい空気に溢れ、それなりに感慨深い物語ではあるけれど、映画としては他の北野映画に比べると完成度に欠ける感が拭えない。主人公の不器用で悲しげなキャラクターは秀逸と言えるが、ストーリー展開に他作のような荒削りっぽい洗練さが無いように思う。所々で挿入される絵画にも違和感を覚える。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-23 23:38:52) |
558. チンプイ エリさま活動大写真
謎の生物の造型をしているチンプイももちろん印象的だが、やはりインパクトが強いのはワンダユウ爺さんだろう。まるっきり犬の風貌でエリさまをあれこれ誘惑するその的外れっぷりが面白い。愉快なキャラクター陣は、藤子・F・不二雄ならではのものだった。 [ビデオ(邦画)] 5点(2009-06-23 23:38:24) |
559. ルパン三世 アルカトラズ・コネクション<TVM>
ネタ的には興味深く、テレビスペシャル版の中ではなかなか面白かったと思う。緊迫感のあるストーリー展開も引き込まれたが、オチは陳腐すぎた。まあ全然期待していなかったので満足感はあった。 [地上波(邦画)] 5点(2009-06-23 23:35:08) |
560. SF サムライ・フィクション
映像センスや独特のノリの良さには非凡な面白さはあるが、内容はなく非常に良く出来たPVを観ているような印象。好きな人は多いし、私自身も嫌いではないけど、純粋に映画として観ている人は少ないと思う。 [映画館(邦画)] 5点(2009-06-23 23:34:40) |