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no oneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 487
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23806/
年齢 41歳
自己紹介 多少の恥は承知の上で素直に書きます。

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81.  誰も知らない(2004)
「誰も知らない」――鑑賞中、この題名を何度も頭の中で呟いていた。 来るはずのない母親を駅まで迎えに行く二人の姿、モノレールの光。援助交際で得た金を受け取ることができず、街を駆け抜ける明。暗い飛行場で穴を掘るガリガリという音。暗い道を子供だけで歩く場面を観ていると、子供の頃に迷子になってしまったときの心細い気持ちを思い出す。  あの頃は、ちょっと親とはぐれてしまっただけで、もう二度と会えないんじゃないかとパニックになって泣いていた。この映画を観ている間、ずっとそんな心細さが胸を占めていた。子供たちはこんなにも危ういのに、「誰も知らない」。哀しく、辛い題名だ。呟くだけで、寄る辺ない感じ、どうしようもない心細さが襲ってくる。安心できる居場所、守ってくれるものが何もないという途方もない寂しさ。痛みに満ちた映画だ。この痛みは決して忘れることができないと思う。
8点(2005-03-21 06:53:56)(良:2票)
82.  ブラウン・バニー 《ネタバレ》 
痛い。あまりにも痛い。やはりちょっと退屈だったけれど、ラストの真実で打ちのめされた。『バッファロー66'』では孤独で傷ついた青年が理想的な恋人によって癒されていくまでを描いていたが、今回は逆に理想的な恋人をこれ以上にないほど残酷なやり方で失ってしまった青年の傷跡を延々とみせられる。癒しの物語だった前作に対し、これは喪失の物語だ。いや、もしかしたらこれでも癒えていくようすを描いたつもりなのかもしれないが、あまりにも傷が大きすぎて、ある程度回復はしても完全に癒えるとはとても思えないのだ。  幸せな毎日を送っていたのに、ある日突然悪夢のような出来事が起こり、自分が上手く対処できなかったために最悪の結果を招いてしまう。結果的に恋人を見殺しにしてしまったことで、一生自分を責めていくはめになる。ありふれた日常が、いとも簡単に底なしの暗闇の中に落ちていく。これは恐ろしいことで、まぎれもない現実でもあると僕は思う。過酷な映画でした。
6点(2005-03-07 17:34:26)
83.  仁義なき戦い 広島死闘篇
山中のぎらぎらと光る眼が忘れられない。凄まじい暴力性、心の内に炎のような激しさを持ち、最後には謀略にのせられ、内なる炎で自らをも焼き尽くす。彼がヤクザの中で伝説的な存在になったのも納得できる。 ただ、妻と子供に対しては優しかったことも印象深い。組長を信じて一途に尽くす純粋な一面も持ち合わせていた。もちろん彼のしたことは許されないし危険な人物だったことは確かだが、彼が伝説的な殺人鬼である前に、一人の人間だったこともわかるのだ。たとえ犯罪者でも、その過酷な運命には胸を打たれずにいられなかった。  そして狂犬のような大野勝利もやっぱり忘れ難い。暴力を振るうことにまったく躊躇せず、人間の死体を銃の的にし、父親に絶縁を申し渡されてバックを失っても「かまわん、わしがほしいのは広島じゃ」とせせら笑う。勝利には山中のような人間らしさの欠片もない。  この二人の若い男の刹那的で危険な生き様には、一見の価値があります。
9点(2005-03-01 00:13:57)(良:1票)
84.  ルナ・パパ
絵本を開いたような可愛らしい映像ばかり。タジキスタンって不思議な場所だな、と思いながら鑑賞していたが、実はこの映画を撮るために巨大なセットを作ったそうで、いろいろな場所のいろいろな時代の建物を集めて創造された村らしい。 描き方はファンタジックでユーモラスだが、実はとても過酷で現実的な物語。アーヴィングやボリス・ヴィアンの小説を思い出した。ときどきファンタジーを厳しい現実に向き合うための一つの方法論として使用する作品があるが、この映画はそのもっとも成功した例だろう。楽しく可愛らしく描かれる、哀しく醜い物語。監督は人生が過酷で悲惨なものだと知っていて、それでもなお人生を愛したいと思っているんじゃないだろうか。ラストシーンでは奇跡が起きて主人公が閉鎖的な村から脱出することができるが、そこには作り手の願いが込められているようで、なんだかとても切なかった。
6点(2005-02-19 00:02:58)(良:1票)
85.  空の大怪獣ラドン
もちろん「空想科学読本」みたいに厳密に考えればラドンのような生物はありえないのだろうが、その怪物の存在をいかにもリアルに思わせるのが上手い。卵の殻からラドンの体長を推測するシーンなど、細かな取材と考証に基づいているのがわかる上質のSF作品である。たとえ特撮技術が現在のそれからすると見劣りするものだとしても、戦闘機との空中戦、衝撃波で吹き飛ぶ市街地、そして阿蘇山での徹底的な爆撃のシーンはかなりの迫力を感じた。製作者の気迫も伝わって来たように思う。ときには明らかに着ぐるみであるラドンに恐怖すら感じた(さすがにメガヌロンは可愛いだけだったが)。ラドンたちが死んでいく場面も哀れまずにはいられない。  努力と工夫次第でアナログな方法でも優れた表現ができることを知った。
7点(2005-01-31 04:28:19)(良:1票)
86.  ガメラ2  レギオン襲来
確かに面白いんですが、こんなに平均点が高いとは驚きです。丁寧なつくりには感心しても(ジャスコが!たぬき小路が!)、ガメラの必殺技とか、地球の守護神という説明では引いてしまいました。怪獣映画に慣れてないからでしょうか…
6点(2005-01-29 01:48:32)
87.  独立少年合唱団 《ネタバレ》 
「僕でもウィーン少年合唱団には入れるって言ってくれたんだ」「父親は自動車工場で働いてる」「声が、出ない」――嘘に嘘を重ねる康夫。学生運動に刺激を受けた彼が「革命」を応援しようとしたことは、厳しい現実に押しつぶされそうになっている少年の精一杯の抵抗だったんでしょう。一方で、「音楽には意味なんかないんだよ。だから音楽はいいんだよ」、と教師は言います。そうです、意味なんかなくても、音楽はそれ自体が美しい、それ自体が価値を持つものです。 (とんでもないきれいごとを言わせてもらうと)生きることもそれと同じだと思います。道夫の父は死ぬ間際に何も思い出せず、革命を夢見た女性は悲惨な死を遂げ、池で溺れた少年は走馬灯なんて見ない。事故にあった康夫が思い出したのは、同じく死にかけたときの記憶。この作品が描く死は残酷で、生きることの空しさを思い知らせます。でも、それでも、最後の合唱はとても美しく響くんです。たとえ生きることがどんなに過酷だとしても、実はかけがえのない美しい瞬間があって、だからこそ人生はそれ自体が価値を持ちます。 初め学園から逃げた道夫は康夫に止められたけど、事故のシーンでは道夫が康夫を引き止める番でした。「戻れよ、ここもそんなに悪いところじゃない。約束するよ」この映画は、どこかにいる「康夫」に届けるために作られたんじゃないでしょうか。
9点(2005-01-21 01:52:27)(良:1票)
88.  深呼吸の必要
自分は単純作業が大嫌いなので、心理療法として単純作業が行われると聞いたときは理解できなかった。でも、これを見ると理解できた。あと、昔たまにテレビでやっていたむちゃくちゃ長いドミノ倒しを観て、「なんでこんなことであんなに一生懸命になれるんだ? 涙を流すほど感動することか?」と思っていた。それも、これを見るとわかるような気がした。だが、この映画の良さのほうはあまりわからなかった。悪くはないけど、ここでの評価の高さは過剰に感じる。なんくるない(どうってことない)映画に思えるんですが……単純作業が嫌いだからかな?
6点(2005-01-11 20:08:02)
89.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
ある小説の一説にこんなのがあります。登場人物の子供の台詞で、「僕が神様ならもっと素敵な世界を作る。この世界と同じように僕とパパとママがいて、でも誰も年をとらなくて、永遠に幸せでいられる世界にするよ」なんてちょっと切ないことを言うんです。就職活動を間近に控えた大学生の僕自身も、いつまでも楽しい時間が続けばいいと願う気持ちはわかります。でも楽しいだけの理想郷は空虚で、たとえ辛いことがあるとしても現実の世界の方がいい。虚ろな理想世界と過酷な現実世界のどちらを選ぶか、というテーマは「エヴァ」や村上春樹の『海辺のカフカ』を先取りしています。この映画が公開された年は自分が生まれた次の年。そんな時代にこれだけ先鋭的な作品があったと知って驚きました。
8点(2004-12-26 06:42:31)(良:1票)
90.  ロスト・イン・トランスレーション
二人の姿をみていると、彼らがなじむことができないのは異国の文化に対してだけじゃないんだな、と思った。「家族から必要とされていない」と感じているボブと、理解のない夫との関係に疲れているシャーロット。子供は電話に出てくれない。妻は「忙しいのよ」とか「あなたの心配をするべき?」とかしか言わない。ボブの寂しさをわかってくれない。夫は妻が苦しんでいるのは知っているはずなのに、彼女の話を聞いているはずなのに、その気持ちが伝わらない。二人の言葉が届かないのは日本人だけじゃない。たまたま出会った二人の間にはたいしたドラマなんて起きないけれど、お互いの孤独への理解が、ほんの少しだけ二人の心を通わせる。タクシーを止めてシャーロットの元へ向かったとき、ボブは二人が結びついた時間がささやかではあるものの、かけがえのない価値のある時間だってことに気づいたんじゃないだろうか。たとえ日本じゃなくても、二人には安心できる場所、迎え入れてくれる人がいないのかもしれない。ラストに抱き合えたことはちっぽけな奇跡で、あんな瞬間があるからみんな寂しさに押しつぶされずにいられるんだと思う。人の心は外国よりもずっと遠いところにあるから。  (日本の描写が不公平なことはみなさんのおっしゃるとおりだと思いますが、自分には許容範囲でした。たまに日本のマンガに出てくるアメリカ人に、「ダジャレみたいな寒いジョークをとばして一人で笑っている」キャラクターがいますから、マシューの扱いも仕方ないかも、なんて。偏見もお互い様なとこがあります。)
7点(2004-12-26 06:20:50)(良:4票)
91.  ヴァイブレータ
空気は嫌いじゃない。だけどいちいち文章が入るのがうっとうしいし、ときには薄ら寒い(「好き好き好き」とか「愛して愛して愛して」とか)。寺島しのぶの気持ちが理解できないので最後までのめりこむことはできなかった。ただ男のほうが元ヤクザなのにありえないほどやさしいのがよかった。ゲロ吐かれてもヒステリー起こされても淡々とやさしい。得体は知れないがなぜかむちゃくちゃいい奴、というキャラクターが面白い。
4点(2004-10-13 15:29:56)
92.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 《ネタバレ》 
複数の事件の捜査が同時並行しそれらが絡まりあいながら解決していく、という形式はミステリーでときどき使われる手法で、前作ではそれが功を奏していたし、その形式を採用しただけでも評価できると思っていた。しかし今回はありえない偶然で無理やりつなげたようにしか見えない。しょうもなかった。でも皆さんが批判している岡村の下りは自分にはちょっと面白かった。あの流れだと、メインの事件が終わって観客が安心した頃に出てきてちょっとしたクライマックスを作る、というのが普通なわけで、「展開がみえみえだよ」と思いながら観ていたら、あの結末。見事に脱力。拍子抜けには変わりないが、あの力の抜け具合は嫌いじゃない。
3点(2004-07-31 17:18:04)
93.  オールナイトロング イニシャルO
いったい何をしたいのかわからない。途中から単なるできの悪いSMものみたいになるし、結局は「普通の人間の中に眠っている狂気が目覚める」という第一作からの流れを踏襲しているだけ。安っぽい台詞と安っぽい演技力にもうんざり。いったいいつまでこのしょうもないシリーズを続けるつもりなのだろうか。
1点(2004-07-29 18:47:47)
94.  ざわざわ下北沢
ストーリーはよくわからないし、感情移入を拒否するような作り方をしているので眠くなるのは確か。映画というより下北沢で繰り広げられる日常(ちょっとはドラマチックなシーンもあるが)風景のパッチワーク。普通に撮ればもっときれいに撮れるような映像からわざわざちょっとはずして映し、音を織り交ぜて「ざわざわ」した喧騒を入れるといった手法は面白い。話よりも雰囲気を楽しむ、なんだか不思議な作品。普通の映画を楽しむようには楽しむことができないが、楽しめないこともないと思う。
7点(2004-05-09 23:05:13)
95.  降霊<TVM>(1999)
『降霊』という題を文字通りに受け取ってはいけない。この映画の怖さは、霊の怖さではなく、人間の怖さだ。はじめは単なる幽霊物のようだが、だんだん犯罪サスペンスの趣になり、やがて霊媒師の女性の心のゆがみが明らかになる。そして、役所広司の前に本当の幽霊ではない、彼自身の罪の意識が「降霊」する。これは、怖い。
8点(2004-02-28 05:37:24)(良:1票)
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