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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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141.  麦秋(1951) 《ネタバレ》 
すいません、下世話なレビューになります。まずビックリしちゃったのが、この前に見た「晩春」では原節子と笠智衆が親子だったのに、この映画では兄妹だって事。調べてみたら「晩春」の時は29歳と45歳、この映画の時で31歳と47歳。まだ親子よりは兄妹の方が自然な年齢差ですか。つーか、笠智衆の幅の広さったらないですねぇ。もう1つ気になったのが900円のケーキ。昭和26年当時で900円って、どんな高価なモンだろ?と調べてみたら、大体今の10~15分の1の物価ですね(ビールやタバコなどの嗜好品はもっと高かったようですが)。って事は今だと9000~13000円くらいのケーキ。確かに貰ったら食べるけど、自分からは買わないわぁ。さて、この映画も「晩春」同様、家族の変容を描いています。子供の成長と共に家族が解体されてゆくという状態を切なく描いていて、クールな印象を受けます。家族は変わってしまったけれど、これから新しい幸せのカタチが生まれてゆくんだよ、って訳ではなく(その後の生活が描かれるのはおじいちゃん、おばあちゃんだけだし)、変化を受け入れなくちゃならない厳しさを感じます。戦争によって家族の形を変えざるを得なかった当時を反映しているようでもあり、アメリカ文化の流入によって変化してゆく時代を受け入れてゆかなければならない事を描いているようでもあり。ただ家族の風景を情感豊かに描くだけではなくて、意外に小津監督ってリアリスト? コミカルなエピソードや、バックに花咲かせてそうな原節子の美しさに目を奪われつつも、人がフレームアウトした後、なおしばし誰もいない家の中を映し続けるカット尻の連続に、人のいない家の淋しさが象徴されているような気がしました。
[DVD(邦画)] 8点(2006-07-06 01:02:37)
142.  晩春 《ネタバレ》 
どうしてこうも激しくイマジナリーラインを無視しまくるんだ?という疑問は、やがて会話シーンの正面向きカットバックと、画面の安定をもたらす水平線と垂直線の存在の執拗な反復によって、イマジナリーラインに対する拘りなどどうでもいい、これが小津安二郎という人のスタイルだって事に気付くと共に解消しました。目線が合ってなくても、モンタージュすら危うい状態であっても、独自性を貫く事で理論だけでは語れない世界が広がってくる、と。ややこしいハナシはともかく、大した事は語ってない映画です。父娘二人で暮らしてきたファザコン家庭が、いつまでもこのままじゃいられない、と娘を嫁にやる、ただそれだけの話。でも、とっても豊かなのですね。どうでもいいような会話の中に可笑しさや愛おしさや切なさがいっぱい詰まっていて(同じどうでもいいような会話でもタランティーノのアレとはニュアンスがかなり違います)、何気ないシーンの積み重ねが登場人物への深い思い入れを生みます。ゆえにラストの切なさときたら。終戦間もない頃の日本の、それでも豊かな風景と心に、日本人としての和の和みを与えてくれる映画でもありました。
[DVD(邦画)] 8点(2006-07-04 00:59:57)
143.  龍の子太郎 《ネタバレ》 
子供で溢れた映画館で、うっわー、お仲間いないのかぁ、オタク(当時はまだオタクという形容はありませんでしたが)はこういうのは見ないのかぁ、と肩身の狭い思いをしながら見ました(併映が「闘将ダイモス」「SF西遊記スタージンガー」「キャプテン・フューチャー」それに「ピンクレディーと夏休み」ですよ)。小品ですが、とっても丁寧に作られたアニメで、今思えば東映動画の良質な童話アニメはここまでだったのかなぁ、と(その後童話系が萎んでしまい、作られなくなったのは、需要の低下よりも作品の質の問題だったように思います)。美しい背景と綺麗なアニメート、物語の広がりはあまりありませんが、1つ1つのエピソードが本当にキッチリと心に響いてくるように作られています(鬼の756号ホームランはご愛嬌ですが)。息絶えた龍の剥き出しになった骨と、そこから出てくる裸のお母さんの生々しいムッチリさ加減にはドッキリさせられますが、それは『子供に毒』ではなく血の通った絵として印象に残るものでした。宮崎アニメだけでなく、こういう、かつて東映動画が送り出した数々の名作童話アニメもみんなに見て貰いたいものです(宮崎監督が参加している作品もいっぱいありますし)。
[映画館(字幕)] 8点(2005-12-08 01:29:01)
144.  花咲く港 《ネタバレ》 
松竹は80年代、銀座に古い映画を見せてくれる劇場を持っていたのですよね。今はゆとりがないのか、そういう機会は東宝のシネコンの特別上映くらいになってしまっていて(名画座で上映されるのは新しい映画ばかり)、映画って見られる機会に見ておかないとね、と今になって強く思うようになりました。さて、その松竹シネサロンで見た「花咲く港」。戦時下に作られた白黒映画のフィルムは傷だらけ、雨が降りまくり状態でしたが、そこには心豊かな日本の姿が写し取られていました。小さな島社会に訪れる波乱は、ひたすら性善説に基づく物語。島民を騙そうとやってきた二人の詐欺師が、結局は島の人々のために尽力してしまいました、というコメディ。そこにはまだ戦争の暗い影は殆ど感じられず(台詞に登場しますが)、ゆったりとした人の暮らし、古き良き日本人の姿が描かれています。このすぐ後、日本は大きな転機を経て全てが変化した事を考えると(「誰が、何が良かった悪かった」という判断は安易にしたくないのですが)、失われた日本が見られるこの映画は、それだけでとても貴重な存在だし、これを見て今の日本についてちょっと考えてみるのもいいかもね、って思うのでした。それにしても黄門さまはこの頃からずっとあのまんまだったのねぇ。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-27 13:28:08)
145.  リンダ リンダ リンダ
長い人生の中で、学校生活なんて短い間だし、ましてやその中の文化祭なんて、ほんのひとときの事。でも、それが後々まで確実に鮮明な記憶として焼き付いていたりします。そんな焼き付いている感じを、空気感までひっくるめてフィルムにきっちりと再現させてみせた映画でした。4人の女の子が過ごした、ほんの短い時間が、かけがえのない大切な時間として輝いています。学校の空気の中に存在するひとときの青春物語は、ゆったりとしたリズムに刻まれているがゆえに、じわじわと染みるように世界に誘い込みます。惜しむべきは、その一貫した空気演出のためか、カメラが被写体に寄りきれてない、もっともっと表情を捉えて欲しかったのに、という部分。こういう映画は、やっぱり「みんなと一緒にいられた時間」の感覚を観客も共有する事が大切だと思いますから。あと、唐突に挿入される「夢」の部分が映画の流れ、バランスを崩してしまった感もあります。でも、決して大仰にならない、大袈裟じゃない、等身大の彼女達の存在感、放たれた魅力は、映画という記憶装置に永遠に刻まれる、それはとても素敵な事ですね。
[映画館(字幕)] 8点(2005-07-27 19:41:29)
146.  長靴をはいた猫(1969)
『銀河鉄道999 エターナルファンタジー』の時に同時上映されて、小学校の体育館で見て以来、ン十年ぶりの再会をしましたが、これがなかったらマジで映画館に「お金返して」って言ってそーな状況ではありました。良質な娯楽アニメ、というとジブリのイメージですけれど、もっともっとずーっと前からそういう作品はあったのよ、という事を教えてくれるアニメ。っていうか、宮崎カントク、この頃から今に至るまで、あーんまり進歩してないってゆーか・・・。それだけ、この映画のクライマックスは既に完成されちゃってたりするんですよね。城を舞台にした縦構図の一大アクション。重力とアニメの持つ浮遊力との戦いは、『コナン』『カリオストロ』『千と千尋』へと繋がる「気持ちのいい動き」に溢れています。『ガンダム』以降のアニメが重力に縛られてしまって浮遊力を失ってしまった中、今一度、アニメ製作者の人達は、この映画や後の宮崎作品が持つ、アニメの飛翔力を見直してみて頂きたいです。
[映画館(邦画)] 8点(2004-12-26 03:00:37)(良:1票)
147.  スウィングガールズ 《ネタバレ》 
「ヤバい、コレは絶対ツボだ」って感じの映画だったんですよね。某テレビ番組で吹奏楽部の旅、ってのをやってるんですけど、あれ見るたびに泣いちゃうワケですよ。んで、それが大好きな『ウォーターボーイズ』フォーマットで語られるとなれば、こりゃもう、絶対ツボ!って。残念ながら、実際には私の過大な期待を上回った映画ではありませんでした。クライマックスの演奏シーンが、なんつーか、感動のテンション最高潮!ってところまで到達しなかったんですよね。本人達が実際に演奏してます、っていうウリがマイナスだった気もしますし(予め、そこに感心して感動して下さいね、って言われているようなものですし)、そこに至る過程は、実は映画より現実の彼女達の努力の方が、よっぽど感動的だったんじゃないの?みたいな気もしますし(多分、実際そうなんでしょ?)。あと、ゲ○シーンをモロに描くデリカシーのなさは、胃の弱い私にとっては、いつもどんな映画でも減点対象。でも、それでもやっぱり愛すべき映画です。おバカ無軌道状態な女子高生軍団の姿を見てるだけで癒されてしまいますし、全員が全員、憎めない、気持ちいいおバカさ加減。それにイノシシ襲撃一大パニックシーンでの、あのインチキブレットタイムときたら! よーく見ると、ビミョーに動いてたりして、うわあ、ホンモノよりずっと大変だぁ、って。『ひみつの花園』の水脈爆流シーン同様、矢口監督のインチキ趣味は拍手モノ。怒涛のバカネタはともかく、存在感そのものは自然体な彼女達の魅力に乗せられ、いつまでも終わらないで欲しい、その世界に居たいと思っちゃうのでした。そして、そう思わせる映画って、いい映画って事だよね、って思うのでした。 【追記】深夜にメイキングを見ました。やっぱり現実の方が感動的・・・。このメイキングと併せたら間違いなく10点なんですが。いっその事、ドキュメンタリーの間に本編を組み込んだ構成の作品作ったらどうでしょ?
[映画館(邦画)] 8点(2004-09-15 20:03:16)
148.  スレイヤーズ ぐれえと 《ネタバレ》 
対立の映画である。権力者の対立はゴーレム職人親子の対立へ、リナとナーガの対立へ、そしてグラン・ゴッデスとぴこぴこリナちゃんの対決へと収束されてゆく。グラン・ゴッデスの特徴はプロポーションであり、特に重要なのは「乳揺れ」である。テレビゲームにおける『餓狼伝説2』の不知火舞から『DOA』『ソウルキャリバー』、あるいはアニメであれば『エヴァ』のオープニング、『ガンダムSEED』のマリュー等、「乳揺れ」はおたくメディアにおける性的高揚の最も端的な記号である。一方、ぴこぴこリナちゃんの特徴は二頭身であり、キャラの二頭身化は『せんせいのお時間』やでじこを挙げるまでもなく「萌え」の記号である。つまり映画は対立軸をこの「性的欲望」と「萌え」との違いへのこだわりに集約させているのだが、それは結果的に外部から観察するならば所詮は同じ穴の狢である事を示唆しているのである。即ち、この映画は『エヴァ』と同様、おたく批判の物語なのである。しかし『エヴァ』のそれが攻撃性を伴って描かれたのに対し、これは自嘲的内省を垣間見せ、そこに批判はあれど否定はない。それは作画監督が『セガのゲームは世界いちぃぃぃ!』のサムシング吉松こと吉松孝博である事からも容易に感じ取れるであろう。社会性を意識し、現状に問題意識を抱きつつ、その愛を肯定せざるを得ない人々の映画である。【このレビューを読んだ人の感想】・・・濃いオタク・・・
[映画館(邦画)] 8点(2004-08-06 01:09:07)
149.  CUTIE HONEY キューティーハニー 《ネタバレ》 
思いっきりツボにハマるか、さもなきゃ激しくハズすかのどっちか、だと思ってたんですけど、意外とマトモな映画でした。あ、もちろん十分おバカなんですけれど、根はマジメ、みたいな。冒頭からタイトル部分にかけての展開は、もうアニメ版『ハニー』の感覚がぱーっと脳内に甦って、懐かしさに涙出る、って感じなのですが、中盤以降はきちんとドラマが語られ、クサいながらも至極真っ当な、人と繋がっている事の大切さが描かれます。私は、ハニーの孤独よりも、市川実日子演じる夏子の孤独に惹かれ、ゆえに彼女の姿を中心に見ていました。サトエリもおバカとスーパーヒロインをきっちり演じ分けて魅力的ではあったんですけど、固めた孤独を徐々に解かしてゆく実日子嬢の変化の演技が一枚上手、という事で。アクションシーンを、もう少し丁寧に、ディティールをハッキリ見せてくれていたら、という恨みは残りますが、原作の感覚を大切にしつつ、マジメにバカを見せてくれて、かつて数多くあったプログラム・ピクチャーの懐かしい感覚を堪能させて頂きました。愛が大事、っていうベタな結末も、この映画のアニメ的言語の前では素直に受け止められるのでした。
[映画館(邦画)] 8点(2004-06-01 01:39:59)(良:2票)
150.  ズッコケ三人組 怪盗X物語 《ネタバレ》 
しっかりと作られた良質の子供向け映画。東映の子供向け、という事で、もっとガチャガチャと賑やか、悪く言うととっ散らかった映画を予想したのですが(そういう映画を、その数年前に見ていたもので)、瀬戸内海を舞台に、子供の冒険心とほのかな大人の女性に向けた想いを、充実した大人の役者達が彩るという、結構贅沢さを感じる映画でした。平田満、梅宮辰夫、室田日出男が見せる確かな演技が、子供達をしっかり支えています。ただ、地域振興に絡む汚職や陰謀なんて話、いくら自然保護が絡んでいても、子供にはちょっと退屈なんじゃないかなぁ、って気もしないではありませんでしたけど。でも、瀬戸内の風景、大河内奈々子の美しさ、オーケストラ編成のBGMなども綺麗なハーモニーとなって、最後まで爽やかな印象の秀作ではありました。このまま埋もれてしまうには、ちょっと惜しい映画です。
[映画館(邦画)] 8点(2004-05-02 21:31:09)
151.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 《ネタバレ》 
【レビュー及び点数変更】すいません、じっくり考えて、映画の捉え方が変わりましたので、ちょいと変更です。思ったのですが、この映画の舞台となる世界は「西部劇」ではなくて、メル・ブルックスの『サイレント・ムービー』のような、『夕陽のカスカベボーイズ』という名の映画内映画だったのでは?と思い直しました。最初から、かすかべ防衛隊が主役である事は必然だった、パンツの発明も変身も予定されていた事、予め用意されたレールの上を走っただけだった、と。じゃ、何故映画館と映画がみんなを引き込んだのか?と言えば、それは「かすかべ防衛隊が大活躍する映画が見たかったから」。これって、つまり、『クレヨンしんちゃん』映画についての映画、というロジックが組み込まれていたのでは? そう考えると水島監督って、結構したたかな人かも。最後に、じゃあ、つばきちゃんの存在が象徴しているモノは? うーん、吹雪丸やトッペマやチャコや廉ちゃん等、映画版ヒロイン達の象徴のようでもあり、だけど、いつも『クレヨンしんちゃん』映画でしんちゃんの活躍を楽しみにしている観客の象徴なのかもしれません。
[映画館(邦画)] 8点(2004-05-02 19:27:52)(良:2票)
152.  タイム・リープ 《ネタバレ》 
この映画の物語と感想を書いたノートを読み返してみると、なにやらヒジョーに複雑なストーリーのよーで、月曜日がどーの水曜日がどーのと、今となっては頭の中で再構築するのはムリ。でも、好印象の映画でした。タイムスリップものの面白さ、時間に整合性がないゆえに生まれてくる様々な謎とサスペンスを楽しめ、なおかつ役者もいい、と。ヒロイン佐藤藍子の意外なまでのスクリーン映えに嘆息(スクリーン、って言っても小さな劇場でリアプロジェクションだったりしましたけど)。ただ、タイムリープの記憶部分を8ミリやフィルムの傷、リールのガタつきなどで表現するのは疑問。それって映画の物理的事象だって見てる側は判ってる訳で。オープニングのフィルムをかけるシーンとラストの「はい、カット」も不要でしょ。監修の大林宣彦の「映画として閉じる」という文法に倣ってるんでしょうけれど、そう何度も通用するテではないと思います。あと、この監督の作品にはどーも暗いドロドロとしたフェティズムを感じてしまうのだけれども、ジュブナイルなんだから、もう少し健全化して欲しいですね。【2009年追記】最後の部分は今となってはちとアレですが。
[映画館(邦画)] 8点(2004-04-09 13:09:43)
153.  RETURNER リターナー
「ちょっとバカにしてやろ」くらいな、斜に構えて見るつもりが、いつの間にか引き込まれ、最後には感動しちゃったりして、自分としては不思議な感じでした。そんなつもりじゃなかったのに、って。オリジナリティが限りなくゼロに近く、どこかで見たような映像ばっかりで、ストーリーがどんどん先読みできちゃって、なのに面白くて感動的で。これだから映画って面白いですわ。きちんと全てを完璧に近い状態に整えたって面白くない映画もあれば、バカみたいな内容だったり、いい加減なセンスだったり、ツッコミどころ満載だったりする映画でも面白くなっちゃうものもある、と。これはB級映画の神様が降りてきた映画ですね。「アルデンテ」に涙する、ヘンにカワイイ鈴木杏がイイです。ただし、音楽だけはダメ出ししたいですねぇ。ミリのテーマ、『ディープ・インパクト』のテーマ曲のイントロを丸々コピっちゃってるとしか思えません。あそこまでロコツな事しちゃダメだぁ。
[映画館(邦画)] 8点(2004-01-24 21:08:15)(良:1票)
154.  魔女の宅急便(1989) 《ネタバレ》 
宮崎アニメの中ではいちばん好き(注:『ポニョ』公開以前では)。他の宮崎アニメと違って、大きな世界やテーマを抱えた映画ではなくて、一人の少女の成長物語なんだけれども、そこに老婦人、お母さん、おソノさん、ウルスラと世代が違う女性達をズラリと配してキキと対比してゆく描き方が上手いなぁ、って。舞台の、昔のヨーロッパ映画を思わせる味わいにもうっとり。クライマックスでのトンボ救出の展開は、唐突で蛇足って感じがしましたけれど。あそこがなければキキは飛べないままじゃん、って言われるかもしれませんけど、そういう「事件」をキーにするんじゃなくて、それまでの流れからまた少しずつ力を取り戻すみたいな感じの方が良かったかなぁ、って。
[映画館(邦画)] 8点(2004-01-07 13:36:32)
155.  バトル・ロワイアル 特別編
あんまり前と大きく変わってはいなくて、新たに挿入された部分がかえって映画のテンポを殺してしまった印象もあります。また、結局本編内には入らず、ラストに取って付けたように流れる映像も、不自然なばかり。なので、映画としては、ちょっと前作よりも落ちます。でも、光子の存在を大きくした点は良かったですね。そうそう、大人の人達は、何でこの中学生同士で殺し合い、って映画が若い人達に支持されたのか、作品を否定する前に考える必要があるんじゃないかな、って思います(私も大人だけどね~)。フツーに考えたら、友達殺しちゃうハナシなんてとても共感できないハズで、だけどそこに共感しちゃえるのは、そーゆー残虐な生き物だから、では決してなくて、そこに今の問題の本質があるんじゃないの?って思います。最大のポイントは、この映画の彼らは「殺しあっている」のではなくて、「殺し合いをさせられている」ということ。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-18 21:46:29)
156.  バウンス ko GALS 《ネタバレ》 
ジョンコとラクチャンがリサのために動いた日、その最後、リサを見送る姿に感動しました。映画は、繋がってない世界で形としての繋がりを一生懸命模索してる今の冷めた現実感が反映され、退廃的な雰囲気を持っているのですが、その中にキチンと希望を見出しています。それがたとえ儚いものであっても。大人の俳優の確かな存在感と、若い子達のリアルな存在感とが、ちっともハーモニーにはなっていない点が、欠点ではなくて、逆にこの映画の輪郭をクッキリと浮かび上がらせる長所となっている感じがします。原田監督、時代と向き合う映画は名作が多いですね。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-17 13:48:16)
157.  突入せよ!「あさま山荘」事件
リアルタイムで中継を見た記憶はあまりないのですが(まだ子供でしたしねぇ)、当時この事件が大ゴトだったという記憶はハッキリ残っています。それは山荘の建物を見上げた映像ばかりが記録された世界でしたけれど、その場所で実際に動いていた人達、そこに色々な物語があった事を描いたこの映画、とても興味深く見ました。映画は事件の経緯を殆ど説明せず、起こった事件に対しての警察の対応を描いていて、その混乱ぶりは滑稽でもあり、情けなくもあって、だけど人間臭くて。一方で犯人側については全く語られないワケですけど、別にそこをちっとも見たいとは思わないのは、私が世代的にその人達を理解したくもない状態だからかなぁ。安易に世代論で割り切っちゃうのはいかんですよ、と頭では思ってるんですけどねぇ。デジタル撮りをフィルムに焼いた映像は暗部がごってりとイヤな色の乗り方していて、それが難点と言えば難点でした。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-13 14:40:08)
158.  転校生(1982) 《ネタバレ》 
正常なシーンが白黒、ソレが起こってからがカラーっていう、『オズの魔法使い』に対するオマージュはともかくとして、この一作で大林ワールドが確立された、という感じですね。尾道のノスタルジックな風景に展開する笑いと涙の世界。名作です。とっても作為的な画も、この人の場合、私としては鼻に付かなかったりしますし(それがハデにハズしている作品もありますが)。尾美としのりは、ちょっとなよなよし過ぎちゃってるんじゃないの?とは思いますが、小林聡美のリズミカルで軽快な演技が、この映画を輝かせています。ラストショットでの振り返りからスキップに転じるタイミング、絶妙でした。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-12 11:38:37)
159.  天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 
シータ救出シーンでのパワフルな展開は、本当にエキサイティング。今の時代ではちょっと抵抗が多い電子音で溢れる音楽も、不思議とこの映画には見事にハマってます。楽しくって質が高くて、日本が世界に誇れる冒険映画。ただ、「人がゴミのようだ!」の部分は大量虐殺をかる~く描いてたりするワケで、そこに妙に違和感を持ってしまったので、ちとマイナス。作者自ら冒険活劇をウリにしてたワリに自己犠牲を決意したかのようなクライマックスは結構ウェットでしたしね。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-12 10:56:17)
160.  さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 《ネタバレ》 
えーと、今の感覚で見ちゃうと、点数ガタ落ちしそうですが、当時のままの気持ちで書くとしましょう。やっぱり、ヤマトの満身創痍の末の最期、とゆーのには感動しました。明らかに公開に間に合いませんでしたって感じの、ガタガタの作画や、月壊したまんま何故か沈黙しちゃう敵巨大戦艦、反物質なテレサを解放した時点でヤマト特攻は不要なんじゃ?という疑問も、まあ置いといて、ラスト40分の怒涛の展開は、金田伊功、安彦良和といったベテランのウデもあって、今もってこれを越えるアニメはないんじゃないの?って構成力でした(『イデオン』だの『エヴァ』だのになると、ドラマより生理的嫌悪感が先に立ちます)。壮絶な攻撃、破壊の中で次々と倒れてゆくキャラクター達、そして最後は一転して静かに、ゆっくり淡々とその最期を描きます。当時の、前時代的な特攻精神だのナンだのという批判は的ハズレで、単に滅びの美学に酔いしれてただけだったんですよね。ここで潔く姿を消していたなら伝説になれたのに・・・。そうそう、よくブログとかで「映画を見て号泣した」とか書く人がおりますが、私が映画館でマジで号泣している人を見たのは今のところ、この映画が最初で最後ですよ。小学生の女の子グループでしたが。
[映画館(邦画)] 8点(2003-12-05 21:10:50)
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