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1.  追憶(2017)
「ミスティック・リバー」を換骨奪胎したシナリオだと感じました。99分でまとめたのは大正解。必要以上にだらだら語らなかったので、ウンザリしなくて済んだから。タイトルロールで主要スタッフ、キャストをちゃんと見せる作品はひさしぶりでした。しかも縦書きだし、画面の調子からフィルム撮影だと思いますけど、70年代や80年代の作品に特徴的だった「画面の暗さと粒子の粗さ」はスタッフの狙いでしょうね。わたしは安藤サクラ・ウォッチャーなので観たのですが、小栗旬、超もうけ役だったね。そして、りりィの遺作になってしまいました、残念。
[映画館(邦画)] 8点(2017-06-02 18:28:34)
2.  クレヨンしんちゃん オラの引っ越し物語 サボテン大襲撃 《ネタバレ》 
わかんない人のために書いとくけど、本作は原発やめられない人たちへの暗喩を含んだ作品です。さて、マダクエルヨバカに着いてすぐの展開に難があるけど(たぶん時間の都合で端折ったんだと思う)、クレしんのなかでは良作にあげていいんじゃないですかね、スペイン語表記、もちろん右側通行とかちゃんとしてましたし。あ、ここらへんの考証はちゃんとしてるか、完璧な「戦国大合戦」作ったくらいだから。個人的希望として、マリアッチの声は安田顕(問題のあるレストランの好演があるだけに)かタブレット純にしてほしかったですね。それから、エンドロールの後心暖まるいいシーンがあるから、完全に終わるまで席立っちゃダメだよ。そうそう、カスカベ防衛隊バッジ、製造/販売しないかな?
[映画館(邦画)] 8点(2015-04-23 16:35:55)
3.  さよなら歌舞伎町 《ネタバレ》 
あんまり期待しないで観に行ったんだけど、これは大収穫。ものすごくチープな「グランド・ホテル」でした。チープは設定が、ってことで貶してるんじゃないよ。前田敦子、ちゃんとギター弾いてたのはエラい!ギブソンはもったいなかったけどね。イ・ウナのデリヘル嬢の源氏名がどうしてイリヤになったかを、田口トモロヲが解説するシーンが個人的にツボ、元はイリヤマさん(これ判るのは近田春夫のオールナイトニッポンファンだけだと思うけど)だったのね。しかしこんなやさしいデリヘル嬢がいたら、みんなリピーターになっちゃうだろうね。河井青葉(私の男にも出てたよね)のおっぱいも一見の価値ありです。最終的にみんながちょっとだけしあわせになって終わるので気持ちよく席を立てました。あ、逃亡犯は大ハッピーエンドか。ちょっと注文つけるなら、もっと短く出来たってことでしょうね。最近の日本映画、むだに長くしすぎ。
[映画館(邦画)] 9点(2015-02-07 06:42:58)
4.  舞妓はレディ 《ネタバレ》 
まずなによりも「緋牡丹のお竜」へのオマージュでスタートしたこと。この作品の通奏低音は富司純子つまり藤純子だってことです。そのうえに、なんと緋牡丹博徒の主題歌以降絶対に歌わなかった富司さんに歌わせたのがすごい、よくOKしたな。この2点だけで評価は上がりますね。個人的に「ムーンライト」のシーンがMGM(たとえば「雨に唄えば」とか「バンドワゴン」に特徴的)というか、クレージーキャッツ映画的で素晴らしかった。配給が東宝だから似たのかな?このシーンに出てた大原櫻子は逸材だと思います。ちょっとトロくなるとこもあるけど、よろしいんじゃないでしょうか。もっと「ピグマリオン」でもよかったかも知れない、ラストの台詞がちょっと浮いてるから。京都弁ネイティブ二人と、京都の学校と撮影所に通ってた富司さんだから言葉的な破綻がなかったのは見事。主演の娘は掘り出し物だとは思いますが、この先がむつかしいね。舞台方面に行っちゃうしか日本では活躍の場がない気がするけど、少し背が足りないから舞台映えしないんじゃないかな?
[映画館(邦画)] 8点(2014-09-18 17:04:03)(良:1票)
5.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
ダメだ、こりゃ。先頭のかたが指摘されてるように、MUTOはギャオス。ゴジラの二の腕と太腿の動きが人間らしすぎてヘン。それからオールドファンにとって伊福部氏のテーマ(自衛隊テーマも含む)が出てこないとストレス溜まる。エンディングのオーケストラ演奏にじゃっかんオマージュあるけど、それだけじゃね。ジョンソンくん、キックアス2作、ジョン・レノン、アルバート氏の人生と観てますけど、筋骨隆々になっちゃってなんか違う人みたいですね。気づいた小ネタを2つご紹介。金門橋でスクールバスに鳥が…ってのは、ヒッチコックの「鳥」でもともと予定されてたんだけど予算の都合で諦められたシーン。ラスヴェガスで最上階のスイートを捜索するシーンに流れてたのはエルヴィスの “(You're the) Devil in Disuguise”。ラスヴェガスといえば、エルヴィス(つまりエルヴィス・オン・ステージね)だし、曲名の意味は「お前は見せかけだけの悪魔だ」って、強がってるというオチです。
[映画館(字幕)] 5点(2014-07-26 17:45:02)
6.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 
ふ~ん、前のお二人はそーゆー評価なんだ。矢口監督と言えば、①オリジナル脚本であること、②テーマに関わることを役者たちに実際にやらせる、③群像劇である、という3点が柱です。「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」はそのとおりだし、「ハッピーフライト」は②が弱いけど③を強く打ち出してバランスを取ってたと思います。今回は①原作あり、③主役がはっきりしてるとかなり趣が違うことになってますね。この変化はバックのメインがCXからTBSに変わったせいなのかな? ②はCGの力借りてましたけど、かなりの部分役者たちがやってるなと見ました。で、観終わって私的には好印象だったので原作読んでみました。一旦各エピソードをバラして、省くとこと、追加するところなどを勘案した上で前後関係を入れ替えたり、デフォルメしたりして再構築した作品だと見ます。まったくなぞってはいないんだけど、原作の描きたかった世界はきちんと表現されていて、もっと印象がよくなりました。わたしは好き。むかしの彼女+その友だちたちがやってくるシーンはいらんけどね。
[映画館(邦画)] 8点(2014-05-18 13:56:15)
7.  小さいおうち 《ネタバレ》 
中島京子さんは、書店の棚にささってた「イトウの恋」に呼びとめられて以来ずっとファンで、本作も出版直後=受賞ずっと前に読んでて映画化が決まったときから期待してました。で、正直なところ、再婚で恭一ぼっちゃまが連れ子であること、そして旦那様の性癖の件が設定から外されてしまい、単に時子奥さまの「姦通」話になってしまったことがとても残念です。昨今のようにギスギスした物言いがネット等で横行する世の中になりますと、これらの緩衝がなくなってしまえば、感情移入できない人たちがかなり発生してしまいますから。ここが減点理由。物語のなか、言葉遣いは完璧だったと思います。たとえば黒柳徹子さん、向田邦子さん、野際洋子さん、下重暁子さん、そして小野洋子さんなんてかたたちが過ごした戦前の東京の「山の手」と「郊外」が見事に再現されてましたね。それから、タキを演じた黒木華って見事なくらい昔の顔。さて、ラスト近くの絵本「小さいおうち」のシチュエーションで、さりげなく左に見切れてディスプレイされてた「風が吹くとき」に、山田監督の強いメッセージが込められていると思います。台詞にも、昨今の情勢に対するメッセージが散見する箇所がありますしね。そうそう、満男とさくら、純と蛍が同一画面に出ないようにしたのは正解。今回は違うとわかってても一緒に出てくると前のイメージに引っぱられちゃうからね。
[映画館(邦画)] 8点(2014-01-27 21:17:44)(良:1票)
8.  共喰い 《ネタバレ》 
青山真治にしては、1. 台詞がちゃんと耳に入ってくる、2. 部屋のディテールがわかるほどに明るい、3. 我慢できる範囲の尺に収めている、と画期的な作品です。ただね、私、ロケ地の地元民だし、下関から岡山までの山陽道の言葉をかなり細かく聞き分けられるのですが、方言に関してはまったく「ダメ」。山陽道は「独特」の抑揚があります。あくまで海峡のこっち側のイントネーションなのね、青山、光石両君はこっち側の人だし。女子2名の一人称代名詞「うち」は、下関なら平板に発音していただかないと。高→低は関西圏のイントネーションです。それから↓1番の方に賛同、バンドのヴォーカリスト→ソロ歌手の妻と、彼を支えてたベーシストの共演は2度目だと思いますが、とてもとてもうれしかった。
[映画館(邦画)] 8点(2013-09-21 10:44:19)
9.  許されざる者(2013) 《ネタバレ》 
エンディング変更しちゃったから、この点数。ただ色んな意味で「セデック・バレ」踏まえていて、そこはかなり評価します。個人的に「黒潮に乗ってやってきた民」の物語に強く惹かれているので。クリント版もう一回観ます。
[映画館(邦画)] 7点(2013-09-20 18:10:12)
10.  図書館戦争 《ネタバレ》 
内容うんぬんはともかく、今この時期に製作公開することに意義があると思う。その意味では「リンカーン」と双璧を成す。評価はそのことのみ考慮しました。原作は全巻(含む別巻)読んでます。「華氏451」越えるのはなかなかに大変でしょう。決定的にラブストーリーとしての演出が稚拙だね。そこが骨格なんだからもっとちゃんとしなよ。薬莢の排出、弾倉の交換、口径による弾着ショックの大きさの差異などはきちんと表現されてましたから、日本映画としてその点は出色の出来。ま、最近はNHK大河でもちゃんとするようになってますけど。十日町情報館、水戸市立西部図書館、あこがれます。一度行ってみたい。
[映画館(邦画)] 8点(2013-05-16 16:18:54)
11.  希望の国 《ネタバレ》 
被災地の状況を映像に残しておくべく、この時期に作られたと思います。後世から見ると、TVドキュメンタリーなどの手法で映像化した作品には前後関係等の説明が必要になり「観る」という端緒につくまで時間がかかります。いま、むかしの記録映画なんか観るとしたら「資料として」でしょ? あ、「民族の祭典」は除外します。その点フィクションとして製作されれば、物語世界に引き込むだけのドラマツルギーさえあれば、現実に起こった現象を象徴的に物語として描くことができます。観終わって、園子温はとにかく「このことを映像作品として残したい」という思いでこの作品を作ったのだということが伝わってきました。架空の場所(本人曰く、広島、長崎、福島を組み合わせて長島だとのこと)での寓話として、まるでギレルモ・デル・トロの「パンズ・ラビリンス」を観ているような… 発生したときやその後の報道、1周年にオンエアされた数多くのTV番組で見てきた多くの映像を、また違う角度で切り取った画面の圧倒的な感じに打ちのめされました。雪に被われた風景には特に。違う時期に撮影されたおなじ場所の映像に表れてくる差異が、打ち棄てられた街を浮かび上がらせてくれます。オーディオショップを背景にしたシーンね。「声」の人 大谷直子の「帰ろうよ」とともに心に深く入り込んでくる作品でした。
[映画館(邦画)] 8点(2012-10-30 22:50:42)(良:1票)
12.  踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 
あ、こんな作品が入ってたなんて… これはシリーズ最高傑作です。ほどよい緩みと緊張、張った伏線はすべてきちんと回収されます。恩田すみれの相手役にブレイク前の伊藤英明だし、なんといって「刺客」で満開になる吾郎ちゃんの萌芽が見えて素晴らしい。未見のかたは、とりあえず借りてみてください。絶対に損はしません。レギュラーシリーズは別にして、MOVIEの1作目が2番手評価かな。あ、スピンオフだけど「逃亡者 木島丈一郎」も捨てがたい。ほかのMOVIEやスペシャルは、過剰だったり、テンポ悪かったり、牽強付会だったりするもんね。個人的に「交渉人 真下正義」は好きだけど。
[地上波(邦画)] 10点(2012-09-27 16:04:43)
13.  かぞくのくに 《ネタバレ》 
お、一番乗りか。アン・サリーのCD欲しくて前売り券買いました。年齢計算したらARATA演ずるソンホって私と同世代付近って設定なのね。んなわけで急にリアルに感じられてきて…「パッチギ」の正しい続編はこっちだったんじゃないかって感じがする、別の家族のストーリーとして引きつがれたっていう設定で。安藤サクラは相変わらず最高ですね。キャリーバッグは当時高価な商品だったことを思い出しました。リエが最後にキャリーバッグ買いに行くシーンに、すべての想いがこめられていてよかったと思う。観てる側は、その後の彼の国との関係をすでに知ってるだけに、何とも言えない感情が湧きあがってしまいます。そうそう、1997年という中途半端に古い時代の考証はほぼ完璧なんだけど、PCのモニターが液晶になってたこと、ティッシュの箱が最近のものだったこと、カローラのナンバーが足立57~で逆に古すぎることが残念。ケータイはちゃんとアンテナ付き使ってただけに惜しい。
[映画館(邦画)] 8点(2012-09-21 14:40:30)
14.  映画 ひみつのアッコちゃん(2012) 《ネタバレ》 
いいんじゃないんですか? いいかげんでご都合主義、深みのかけらもないシナリオ、演出だけど。赤塚漫画の実写版映画化だから怒らない、怒らない。ただ、テレ朝だったらもうちょっとディテール詰めたはずだと思う。ドラやクレしんの映画版のようにきっちりとはできなかったにしても、実写版戦国大合戦レベルくらいには。綾瀬はるか、もたいまさこという日テレ御用達俳優出演だからしかたないんだけどね。タイムスリップものとして、あのエンディングならOKでしょう。ま、大杉漣、谷原章介、吹石一恵、鹿賀丈史が小学生の女の子になって演技するの観るだけでも一見の価値ありです。綾瀬はるかが小学校高学年女子の喋りをすると「見事にはまる」のも見物だね。ところで、最高に残念だったのは、シッポナをCGで完璧に創ったのに(できれば少将を跨がらせた)ドラを登場させなかったこと(怒)そうそう、元アニメのオープニング曲、エンディング曲をアレンジした劇伴は見事でしたね。
[映画館(邦画)] 7点(2012-09-06 16:56:10)(良:2票)
15.  実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 《ネタバレ》 
ちょうど高校入試の真っ最中だったので中継を見た記憶が希薄、少し前に札幌オリンピック、横井さんが「発見」された年の事件です。最初ゆるい気持ちで観はじめたんですよ。ナレーションが原田のオッサンだって気づくまで少しかかった。従兄弟たちが大学在学中だったし、わたし自身ませたガキで時代の空気もそれなりに受けとめてたから背景はわかります。入山するまでに起こったことを淡々と列記し、悪夢の記述に取りかかってからは目を離せなくなってしまい、そのままエンディングまで一直線。事実は後でわかることなんだけど、とてつもなく「牽強付会」な殺人が主義や理念のもと実行されたのは、文革、ポル・ポトにも匹敵するくらいの出来事ですね。森は「脱走」の汚名返上のため先鋭化したんだと理解できる演出で、彼自身が為したことはとてもひどいことなんだけど、まだ理解の範疇というキャラクター設定がされていますね。フィクションだったら「受け入れられる」役。それに引き替え永田の描写は一刀両断。35のかたが書かれてるようにしつこく捲土重来の機会をうかがい、そのチャンスが到来するや嵩にかかって攻撃するという「ケチな人格」。わたしそんな人何人か知ってます。結局、赤軍の残党には「カス」しかいなかったという現実をちゃんと語っているのでこの評価。なお党派的修辞学がわからないと、彼らのしゃべっている言葉がまったく頭に入ってこないので低評価になると思いますが、当時の活動家はこんなだったんです。徹底的に赤軍側を描くことにより、山荘での警察側や「鉄球」という費用がかかるシーンを出さずに成立させたのはうまい。寒さ、冷たさ、そしてなにより「臭い」があまり伝わってこなかったので1点減点。
[DVD(邦画)] 9点(2012-07-03 08:35:55)(良:1票)
16.  おくりびと 《ネタバレ》 
わたくし、母→父の順で葬式の(本来の意味での)MCをやりましたが、ここに描かれている納棺師(この師でよいのかちょっと疑問)という存在についてまったく知りません。母は三多摩、父は北部九州での葬祭でしたが、ともに遺体を清拭し衣服を整え死に化粧する役割のかたは来られました。しかし、ここで描かれている「納棺の儀」的な特別なものはありませんでしたし、脱脂綿を詰めたのは病院だったと記憶しています。葬祭は地方によってかなり段取りが異なるようです。田舎だと谷ひとつ隔てても作法が大きく異なることもあると仄聞しております。ということで、実体験と大きく違った点に注意が行きすぎあまり感情移入できませんでした。映画として少し評価します。まず、小劇場出身者がちょっとやりすぎ。余貴美子、おまえだ。笹野さんは数々の作品で名バイプレイヤーですが、編集のせいでしょうけど存在感ありすぎです。彼は風景に溶け込んでこその役者さんだと思いますから監督の力量の問題ですね。吉行和子はよかったね。本木くんはチェロの指捌き、ボウイングが見事でした。よく練習しましたね。それから、ここははっきり述べたいのですが、西日本が舞台だと絶対に成立不可能な内容です。こんな簡単に描くことは不可能。わからないかたは「差別」について調べてみてください。
[映画館(邦画)] 6点(2008-09-26 19:02:19)(良:1票)
17.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 
ものすご~く普通の家族の会話のように聞こえる台詞ですが、日常であんなに説明することはありえない。おたがいの言葉がほとんどかぶらないし。そういう意味でとてもとても向田邦子的。日常会話に聞こえないほどカリカチュアライズされてたとしたら橋田壽賀子ですけど(笑) ということで「ただいま11人」に始まるTBSホームドラマの王道を継承している作品だと感じました。是枝くんは今度はこれをやりたかったのね。毒のある言葉が思わず出てしまうところなんか「寺内貫太郎一家」そのまま。風呂場での「板橋」はその極みでしたね。そうとう笑える台詞が散りばめられていたのだけれど、あんまりクスクス笑う人いなかったなぁ。きんばあちゃん=悠木千帆(樹木希林)主役で、里子さん=加藤治子がアクセントつけてるってのはうまいキャスティングでしたね。この二人の絡みのシーンもほしかったけど、やりすぎないのがさりげなくてよろしい。夏川結衣うまくなったねぇ。「花よりもなほ」のときもそう感じたけど、鈴木杏の母親役やってたTBSドラマ「青い鳥」のときはどうしようもなかったのにね。そうそうYOUは最高ですよ。浅田美代子、風吹ジュンを出すといかにもって感じだけど、YOU使ったことで趣に変化つけられたと思います。多分「誰も知らない」で使ったときこの着想が生まれたんじゃないかな。ゴンチチの音楽と「ブルーライトヨコハマ」だけでも評価高いですよ。特に「ブルーライトヨコハマ」のシングル出してくるところでジャケット見せないのはうまい、コロムビアの内袋をさりげなく見せててね。
[映画館(邦画)] 9点(2008-08-15 18:39:58)
18.  スピード・レーサー 《ネタバレ》 
「宇宙エース」からのタツノコファンゆえ、評価の基準は「マッハGo!Go!Go!」を知らない人とは異なります。初回オンエア時、くり返される再放送含め小学生時代からずっと観てたので刷り込まれてますので。巷間、興行成績が伸びないので失敗作という烙印を押されそうと言われてるらしいですがなんとかがんばってほしい。ここまで「マッハGo!Go!Go!」だとは思わなかった、嬉しい誤算でした。三船剛=スピード・レーサーのコスチュームがトリコロールのダッサいそのままだったとこ含めて完璧。エンドロール最後まで見てたのはおっさんばかりというところに観客の温度差を強く感じました。日本語版主題歌をワンコーラス聴かせなかったから少し減点。日本公開用にいじくってもよかったんじゃないでしょうか? もしかして吹替版では聴けたのかな。そうそう、クリスティーナ・リッチ、King Crimsonの"Moonchild"バックに踊ってた人と同一人物とは思えません。すばらしいかった。これで実写版「ヤッターマン」つまんなかったら本気で怒るぞ。
[映画館(字幕)] 9点(2008-07-13 18:52:20)
19.  僕の彼女はサイボーグ 《ネタバレ》 
タイム・パラドクス全開でつじつま合わないストーリーですがOK。時間線たどってくとまったく整合性ないんですけどね。どう考えても綾瀬はるかのプロモーション・フィルムです。「鹿男」でコメディエンヌとしての彼女を発見した身としては、それと同時に人間離れした姿も見たいと思ってましたのでうってつけでした。アーモンド型の眼なのに目尻下がってるという不思議な顔立ちにますます惹かれます。予告編によると「座頭市」の市もやるみたいなんで今からワクワク。日本人監督ならお茶濁すシーンをフルパワーで展開してくれるので観ていて気持ちよかった。「マネキン」へのオマージュもあったしね。通常、この手のお話は人間をモデルとしてロボットやサイボーグが作られ、それが時間線を遡ってきて…というストーリーですが、他人の空似以外の何物でもなかったところに新しさを感じましたし。中だるみするし、タイムスリップものにツッコミ入れたくなる私の性向を凌駕してるんだから佳作と呼んでよいでしょう。
[映画館(邦画)] 8点(2008-06-06 17:22:07)
20.  アフタースクール
いつもはしっかりネタをばらす私ですが、今作品ではできませんね。見事にだまされました。DVD化待たずにもう1回観に行きます。小説で言うと乾くるみの「イニシエーション・ラブ」に匹敵するくらいよく考えて作られてますね。絶対観て損はない作品だと思います。政治家(大石吾郎とは気がつかなかった)が最後まで腑に落ちなかったんだけど、エンドロール後に判明するので未見のかたはご注意を。2番館に移ったような時期にネタバレ・バージョン追記したいと思います。現時点で今年の邦画No. 1。
[映画館(邦画)] 9点(2008-05-27 19:08:21)
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