121. 28日後...
《ネタバレ》 ダニーボイルに期待してはいけないのかなあ。本人自画自賛で大満足みたいだが。 もう女をさらってなんとか、っていうのはやめようよ。男の人ってそんな単純じゃないでしょう。途中から「虐待映画」にしてしまって、ボイルはいったい何をどうしたかったのじゃ。思いつきはよかったのに。製作陣に女性を入れてみなさい。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-17 20:38:22) |
122. ハンニバル(2001)
《ネタバレ》 ミスキャスト。なぜジュリアンムーアは業界受けがよいのだろうか。どうみてもFBI捜査官に見えない。骨格と皮膚の厚みに問題がある。市民が頼りにしたくなるような捜査官には、骨太さと、ある種の鈍感さが必要である。皮膚の薄い女優さんでは、頼れない。「FBIに恋して」長いことやっているなら、こんなんなってるわけがない。現実味なし。リドリーのサドグロ趣味全開。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-06 21:23:56) |
123. エリザベス:ゴールデン・エイジ
《ネタバレ》 おっと失敗しましたね、続編なんて作っちゃって。 これはもうどう考えても前作の質をキープできなかったし、「1」の面白さは「不遇なエリザベスが逆境をはねのけ王位を確固たるものにするまで」という絶好のシチュエーションが可能にしたところが大きかったのです。「2」はそういう意味でドラマ性においては「1」を超えることはできませんし、なおかつ脚本も演出もヤル気が感じられない。全然。 必死に吠えているのはブランシェットのみ。もう、こんなテキトーなことでいいのかしらと思います主役が彼女じゃなかったら、最後まで見る気はしなかったでしょう。 フェリペ2世をひたすら悪魔のような悪者として出すあたり、バカとしか言えない脚本演出。…バットマンとか子供向けのアニメじゃあるまいし、なんだと思ってるんだ客を。 ワイルドで色気のある男を登場させよう…といってわざわざクライブ・オーウェンを出す。はっきり言って、ローリーはいなくてもいい役です。ミエミエです。 メアリ・スチュアートはひたすら無力であまり賢くない女にされてます。なんのために。 結局、「悪いスペインが滅んで、神が味方した女王のイギリスが栄えましたとさ」というラストへ収束させるために。つまり、エリザベス一世の一人勝ちを強調するために。バカじゃないのか。 こんなアホらしいラストも珍しいです。本気でやっているんでしょうか。これならば、バッキンガム宮殿限定で上映するために作ったとしても不思議じゃない。 もしも日本人が、元寇を追い払ったのは良い天皇に神が味方したからです、なんて終わり方をする映画を作って世界に配給したならば、正気を疑われてしまいます。なんでイギリスなら許されるのか? そもそもスペイン人はどう思っているのだろ。いや~そういう意味で滅茶苦茶なだけでなく脚本演出もテキトー、どうしたものか。ブランシェットよ、脚本を読んだ段階で断れよな…。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-05-20 00:08:08) |
124. ハンニバル・ライジング
《ネタバレ》 ホメたいところもあるのですがまずはダメ出しをはっきりしてからにしたいと思います。 コン・リーが日本人だって?? 冗談やめてくれよ。んで原爆で家族が死んだって? んなわけないだろコン・リーが。 勘弁してくれよ本当に。東洋人なら誰でもいいって態度はさあ。サユリとかさあ。 一言も日本語をしゃべれないコン・リーに日本人をやらせるというのは、日本人バカにしてると私は思うからね。日本で売らないつもりならともかく、やめてくれよ本当にこういうの。 私はさあ、島田陽子でも許しましたよ。丁度いいじゃあないですか。コン・リーじゃ若すぎるしさ。往年のSHOGUNファンの外国人も喜んでくれるしさあ。いいじゃないですか島田陽子で。 それからなあ、究極のチカラを手に入れるために「東洋の神秘」が必要だったっちゅう設定はどうかと思いますよ。ベスト・キッドじゃないんだからさあ。だいたいヨロイカブトや真剣を海外に持ち出すか?あんまりイージーすぎて開いた口がふさがらない。そして基本的にですね、日本人の中年女だったら、エロで年下の美青年を虜にするなんてことはありえないわけです。岡本かの子は例外中の例外ですから、まずそういう日本人の女はいません。 日本人の女にエロを期待されてもダメなのです。そこんとこわかってないよなあ。 そんなことで、「東洋の神秘」を出したことと若すぎてエロすぎるコン・リーを出したことと、もひとついえば、すべてが時系列なものでまるで「あらすじ」を見せられているように感じられるところがダメです。なんというか、未熟な作り手と思われます。私が作り手なら、老婆になって盲目のムラサキが、介護人に回想を語る場面でつなぎます。そしてもちろん、その聾唖(のふり)の介護人は…なのです!こっちのが良かったと思いませんか。 しかし唯一、ウリエルくんはイイ!!というかウリエルくんだけが、みっけものでした。この子は凄みがあるし、アクションもイイ。よくこんな子を探してきたなあ。 さて常々私がハンニバル・レクターにふさわしい俳優だと主張しているイギリスのジェレミー・ブレットですが、ウリエルくんが中年になったらまさしくカレの風貌になりそうではないですか。ついつい喜んでしまいました。間違ってもアンソニー・ホプキンスのような町工場のオヤジ顔にはなるわけはありません。だれだホプキンスを起用したヤツは責任者出て来い~。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-10-30 21:37:22) |
125. NINE -ナイン- (2005)
《ネタバレ》 デニス・ホッパーって安い作品にちょくちょく出る人なんです。たぶんお金に困っているのだと思います。私にとっては永遠に「地獄の黙示録」のジャーナリスト役なのですが。 それはともかく、これはしまりのない企画倒れでした。なんか安っぽい音楽をえんえんと流してスロモ映像をかぶせるとか、いいかげん飽きます。リアリティはないですけどこういう密室スリラーはリアリティを失ったら価値が激しく下がってしまいます。 「職業には配慮した」と声の主が意味深なことを言っていたわりにはそれがあんまり生かされていませんでした。ほめるところはダンサーの子がナイスバディだったくらいです。デニス・ホッパーはやっぱりお金に不自由しているのだと思います。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-05-07 14:09:22)(笑:2票) |
126. ひかりのまち
《ネタバレ》 この感じ、意地でもクリアに見せたくないこの感じ、そおかあ、「CODE46」のカントクさんだったわけか。なんとなく納得。 一言であらわすなら「ロンドンの労働者階級の人々それも中より下・ダメな男たちと働く女たち」というのがあまりにもしっくりくる。 出てくる男出てくる男、老いも若きもみな壊れていてマトモなのが全然居ない。居たと思ったら遊び人で女をモノのように扱う。 かたや女たちは、身の回りにマトモな男が居ないということがよくわかっていて、それでもダメな男と共存していく。ダメな男しか居ないんだから、少しでもマシな生活ができるように祈るしかないじゃないの。こいつが私や子供に及ぼす災難が、少しでも小さくなるよう祈るしかないじゃないの。 結婚しようが子供が生まれようが男がお金を持って帰ってきてくれることの保証はどこにもなく、何回恋人募集をしようがマトモな男が現れることはなく、ダメな夫と別れても子供が居るから縁が切れないうえ金の無心までされる。身内の男は父親も弟も現実から逃げている。まったく、どちらを向いても男が当てにならない。いろんなトラブルは女だけで解決するしかない状態。 なにか女にとっては身も蓋も無く救いのない世界…というところで、ひきこもり黒人青年と次女が接近するエピソードでラストを迎え、一筋の光明が示されたかに見える。 こういう美しくない現実を美しくない出演者によって見せるにあたり、「クリア」な映像で見せない、というのが一つの方法だったのだろう。 個人的には可もなく不可もないが、「日常を切り取って見せる」というだけで映画として成立するのかどうか疑問だ。もちろん脚本もあって演出もしたのだろうが、「美しくない出演者」「どれも中途半端に終わるエピソード」ときて、「(あえて言うけど)汚い映像」とくると、「…どうしてもそれを見なきゃいけませんか」という気になる。「映画ってなに」。 最も驚いたのは妊娠中の三女の無化粧の顔のシミのドアップではなくて、次女の前歯全面差し歯で思い切りスマイルだった。前歯が差し歯の女優が主役…イギリスだなあ、と思った(正直それが映画の感想)。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-06-12 16:55:45) |
127. クラッシュ(1996)
《ネタバレ》 ハギスの「クラッシュ」と間違えて見てしまった方にとっては、噴飯ものでありましょう。そりゃ災難でした。 どっこい私は衛星で放送を楽しみにしていたクチで、ひいきのスペイダー全盛期の美しさを堪能しようと…。や、スペイダーの美しさにはマチガイは無かった。確かにどの角度から見ても美男である。今のように太ってもいない。衣装がダサすぎるが、スペイダーのような美男であればそれもまた…。 が、この作品はスペイダーの美しさではカバーしきれないほど気色悪かったのであった。 基本はブラックジョークなんだと思う。悪趣味なコントなのだと思う。ラストシーンがあのように終わるのであるから、コントでいいのだと思う。 しかし全編に溢れて収まりきらないほどのえげつないセックスシーンは、私のような枯れ木状態の負け犬にはキツすぎた。ここまでエロを露出しないとダメかなあ。もう満腹なんですけど。 もともとコメディの素質があるスペイダーであるから、事故や障害によって性欲が刺激されハアハアとガッついていく様は笑えないこともない。でも、私は笑顔が凍りついて素直に笑えないのだー。 エロシーンの合間にブラックな笑いをはさんでいく、という試みは激しく観客を選ぶと思う。クローネンバーグにとって大爆笑のネタというものは、一般人が見ると笑顔が凍りつくレベル。…天才は孤独だなあ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-12-02 17:15:02)(笑:1票) |
128. 理想の結婚
《ネタバレ》 脚本構成がいかんと思う。 まず「ロバートの地位に対する危機」がストーリーを転がす第1動機であるから、その「失ってしまうかもしれない色々なもの」をある程度の時間を費やして納得のいくように説明してくれないといけない。そうじゃないと、ロバートが地位を失うことの〝大きさ〟が分からない。妻との生活がどの程度重要なものであるかも、「すべて妻のおかげです」とかセリフで説明したからそれでいいってもんじゃない。 ゴーリング邸でのゴタゴタの一夜はなかなか面白いが、ここらへんから「もしかして主人公はアーサー・ゴーリングだったのか?」という気がしてくる。 そういえばロバートというのは簡単にだまされたり、信じたり、前言撤回してしまうバカなやつ、ということになってしまっていて、人物が妙に薄っぺらい。それなら、ジェレミー・ノーザムのような濃い俳優さんを配しないほうがよかったじゃないか。 アーサーが主人公なのか、という目で見直すと、メイベルとのやりとりなどは、面白くなくもない。 「理想の夫」などという原題より、「ゴーリング卿の多忙な日々」というほうが内容にぴったりくると思う。 ジュリアン・ムーアはなかなかパンチが効いていたが、見ていたら松坂慶子を思い出してしまった。 味があったのは、ゴーリング邸の執事のフィップです。もうおじいちゃん執事なんだけど、主人が身づくろいを終えた後、自分も鏡をのぞきこんだりしてるところがなんだか可愛い。ゴタゴタの一夜の原因をつくってしまったのも、ただ主人に忠実だったというだけで、愛すべきキャラです。 この作品を見て確信したことがひとつ。「傲慢と偏見」のエリザベス・ベネットは、若い頃のミニー・ドライバーならイケたに違いない。 非常にゆるーい映画なので、とんでもなく暇だけどあんまり頭を使いたくない、という時にはいいかもしれない。 [DVD(字幕)] 4点(2006-11-26 14:52:07)(良:1票) |
129. すべてはその朝始まった
《ネタバレ》 もう、謎の女が電車で足を見せびらかしているところからオチ割れしているじゃないかあ。甘ーい! 脚本がイカん。演出もイカん。平凡な生活をしている男が、アリ地獄にはまっていく様をリアリティをもって描くなら、もっと演出を抑えないと。だいたい狭い部屋でドンパチドンパチやって、5人中4人が死んで(ように見えて)素人のチャールズだけが勝ち残るなんて、あり得ないじゃないかあ。しかもそのあとすぐ冷静?こいつはボーンアイデンティティの元工作員とか特殊部隊なのかあ。こういうとこがダメなんだよなあ。 クライブ・オーウェンのチャールズがこれまた全然合ってないのよ。殴られるだけのひ弱なサラリーマンをやっても「なんで〝クライブ・オーウェンなのに〟こんなに一方的にやられる?」と変だし、かといって、スパイ並みの働きをしても「ホントに単なるサラリーマンなのかあ?」だし、病気の娘を看病しても「なんか作ってるよなあ。まるで義理の娘みたいじゃん。」の有様だ。ダメだ今回は。こいつはヘタレサラリーマンをやるには向いてない。 おかしいかもしれないけれど「ニコラス・ケイジとの力量の差」を感じてしまいました。シェークを投げつけられて、仕返しもできずに困っているだけのサラリーマン、その姿には、これほどの違和感は感じなかった。あんな立派な図体なのにさあ。クライブ・オーウェンは、殴られたり泣かされたりするのは向いてない。S顔なんだよ。なんでこいつが殴られてるの、と思わせる俳優さんはそういうのはダメ。殴ったり刺したり撃ったり泣かしたりするしかできない。 ニコラス・ケイジ本人を鑑賞しているときは、好きじゃないどころか積極的に嫌いかもしれないというのに、クライブ・オーウェンを見てその良さに気付くなんて。ごめんねウェザーマンで嫌いになっちゃったりして。あんなバカまるだしの笑顔、オーウェンにはプライドが邪魔してとても無理であろう。何かと持ち上げられる彼だが、この作品で馬脚を現した。 カッセルは凄みがあったけど、ジェニファー・アニストンとは全く合わない。空気が違いすぎる。 ウィンストンだけは味があって良かったです。ミュージシャンなのね。その割りにうまいわー。(音楽出身の人は割り引いて見てもらえるからいいよね。そういう点からもクライブ・オーウェンはもう一皮むけなければいけないと厳しい目で見てしまう。) [DVD(字幕)] 4点(2006-10-28 21:58:35) |
130. フリーズ・フレーム
ううむ。 サスペンスなのにこの興奮度の低さはなにゆえ。 観客が主人公のショーンに肩入れして同一化できる要素が少なすぎるからじゃない。 こういう暗い話に暗い画面で当然退屈方面へ行きがちなんだから、凡人は「私(僕)がショーン」と思えなければ、最後まで飽きずに見ることはできぬ。 ショーンの日常生活の所帯じみた部分とか、動・植物を取り入れるとかすればよかったのさ。 と思いますけど。超がつくほどのダメさではないけど、惹きこまれるものがないです。 ストーリーも、最後の方のやたら説明調のところがダサいよね。次作で挽回されたし。 [DVD(字幕)] 4点(2006-05-19 22:21:17) |
131. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 このごろ気持ち悪いの受け付けないんだよなあ。ほとんど「修行」のような気持ちになってしまいました。ポテンテはなんでこれに出たんだろうか、とそればかり考えながら見てました。なんか、おかまにしか見えなくなった彼女。ごつかったんだなあ。「ボーンアイデンティティ」のころは、多少の可愛げもあったが。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-17 20:12:36)(笑:1票) |
132. CODE46
《ネタバレ》 どっかで何かを間違えている映画。それはサマンサモートンでもあり、妙なベッドシーンでもあり。監督がサマンサを気に入っているからって、あの腕の太さは不向きでしょう。ネタはよかったのに、残念。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-06 23:24:27) |
133. ザ・インタープリター
《ネタバレ》 このころはもう、ニコールを見飽きていた。そんなにまでして出まくる彼女に、ちょっと病んでるものを感じる。ポラック。俳優としてならすごく良い顔なんだけどなあ。 はっきりいって、「編集しすぎ。」おなじ俳優出身のクリントイーストウッドとはなんたる違いでしょうね。「これをここにはさんでー」とかって病みつきになるほど楽しいでしょうが、クリントの映画とどちらが自然で見やすいかといったら一目瞭然。監督が自画自賛でペラペラしゃべってる場合はだいたいダメだねー。あなたは演技してたら、と言いたい。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-02 21:31:24) |
134. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 脚本がダメなところにもって、ワイズマンという若手監督の未熟さが露呈してしまったというか…。 FBIやNSAが全くの無力でなんにもしないところとか(だいたいトップがアラブ系アメリカ人だなんてあるわけないじゃん)、強引に娘人質エピソードに持ち込んだり、これだけの労力を投入した犯人の動機が不十分だとか現実味のかけらもない脚本であるのだが。脚本がダメダメであった場合でも演出で少しでもマシになったかというと全くそんなことはない。コロコロと人が死に、マクレーン本人もテロリストの仲間を次から次に殺していくのだが、その描き方がまさに「ここで死んでいるのは端役ですからご安心を。メインのキャラクターは決して死にません。」というようなものだ。…ゲームぽい。 バンパイア映画にCGや特殊メイクをじゃかすか使って喜んでいるのはそんなに不自然なことではないが(ワイズマンは)、ダイハードにそれを持ち込まれるとは。だいたいあの戦闘機は垂直浮上していなかったか? 映画というよりはサバイバルゲーム・ダイハードスキンヘッドバージョンを、コントローラー不要でプレイしてくださいつーような無味乾燥な後味である。しつこいようだがダイハードⅠはそのリアルさにおいて観客を釘付けにしたのであーる。 [DVD(字幕)] 3点(2008-07-22 20:32:42) |
135. バイオハザードIII
《ネタバレ》 ふと気付けば、これはすごい貧乏映画ではないのか? ヘリコプターが1機しか出てこないうえ、壊さないで返すことになっているのか銃弾の一発すら当てず、血で汚したりもせず窓ガラスにヒビさえ入れず…。 アリ・ラーターがいくら売り出し中といったってまだまだB級だし、ミラ以外に目玉俳優を一切使わず、アンダーソン本人が監督もせず。ヒジョーにお粗末な作品じゃあないか。 Ⅰはそれなりに良かったとはいえ金がないならなぜ無理をしてⅢなど作る、アンダーソンよ。 見どころのアクションシーンはすべてスロモ仕様でその点ではⅠ以上にお粗末だし、ミラのワイヤーアクションがフワフワしてしまったり、とてもまともに見られぬ出来。 カルロスが仲間のために犠牲になる部分とて、最大の盛り上げ場だというのにあんまりにもあっさりしている。感染した仲間の件とて、ゾンビ映画のお約束のエピソードなのに全然盛り上がらない。 ゾンビを出すならばー、喰われた仲間の葛藤とか、やむを得ず仲間を見捨てる苦しみとか、土壇場で必然性のある自己犠牲とか、そういうのが見たいんだ。登場人物と一緒になって、悩みたいんだよ。 この作品には、お約束のファクターは盛り込まれているけど「死の恐怖」「生への執着」という決定的なマターがゼロに近いほど無視されているためホレ、これだけつまらない。金が無いならドラマに力を入れるしかないのに本当にお座なり。ああーアンダーソンよキミはどこへ行く。 [DVD(字幕)] 3点(2008-07-18 15:22:35)(良:1票) |
136. ジャーヘッド
《ネタバレ》 あああああうっとーしー! こんなハンパな戦争ものなんてアリなのか。 しかもなんつー冗長な編集だ。 志願しました。派兵されました。ずっと待機させられてヒマで頭もおかしくなりそうでしたが、4日間だけ実戦に参加し、俺も立派に海兵隊員、あのときの仲間との体験は一生忘れられません。行かなかったヤツには絶対わからないっすよ。終わり。この内容をなんで2時間もかけて見せるー! 「フルメタルジャケット」と「ブラックホークダウン」の100分の1も面白くない。 亡父が「またアメリカが戦争をやっとらあ。それで何年後かにまた映画をつくって儲けるんじゃ。」と言っていたが。そのくらいの〝意味〟しか持たないこの作品。 果てしなく無意味だ。 このごろレンタルすると何本かに1本必ずサースガードが出ているんだよなあ。何に出ていてもホモくさいのだが、これからも男ニコール・キッドマンとなって本数稼ぎに出まくるのだろうか。 [DVD(字幕)] 3点(2006-09-22 21:53:28) |
137. ウィンブルドン
《ネタバレ》 テニス全然関係なし。全くなし。 テニスの技術も勝負の精神力も、運さえも、すべて「女の応援」でなんとかなってしまうという恐るべき頭カラッポ系脚本。 私は基本的に本業を放り出して女を追っかけている男が嫌いなのだがー、そこはそれ、もう文化の違いというしかないのかもしれないこんな脚本が映画化されてしまうところを見ると。 「女が応援」「男がんばる」「見事勝利を手にしてご褒美ディープキス」という展開には吐き気がしてくるしー、かといって、出演者そのものに見ているだけで眼福なものもないことから、単に時間の無駄。 ただひとつ、発見したことといえば、「美人度」と「応援度」はどうやら反比例の関係にあるようです。キルスティン・ダンストが応援女として重宝されている理由は美人度が低いことにあったのだな。エリザベスタウンの時の疑問が少し解けて良かった。しかしあんなへなちょこサーブでテニスプロを演じるとはたいした心臓だダンストよ。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2008-07-06 15:44:19)(良:1票) |
138. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
《ネタバレ》 基本的に酷評はしたくないけど、この監督だけは許せない。 これは、「アート」になってないじゃん。「アート」って、自分が良いと思うものをつくって、他人に見てもらうことでしょう。この監督って、自画自賛しまくりだけど、「観客が喜ぶように」「観客が笑うように」と思って映画とってるんだそうよ。それで、判断に迷ったら、得意の「スタッフとデイスカッション」して決めるんだって。それって、「芸術家」? イギリスは、良い監督もいるし、ラブコメでは良いものを作る国なのにこの監督。 こんなにお金つかって、良い俳優さん使って、こんなものつくるなんて。もったいなさすぎ。1作目が大好きだっただけに、落胆ひとしお。しかたがないので1作目をほめに行こうっと。タイの美しい風景と室内インテリアのためだけに1点。 [DVD(吹替)] 1点(2005-10-31 23:52:45)(笑:1票) (良:1票) |
139. ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト
《ネタバレ》 この作品はひどい。 製作の意図が欺瞞に満ちている。 私はこういうものは認めない。なぜなら。 「殴られ殺された人々よ、白人どもの過ちを許し、国民統合を目指そうではないか。」つー、ツツ様のありがたい教えを広めるための映画でしかないではないか。 まずもって、ンポンドやシゼラの両親が祈っている相手は「白人の連れてきた神」ではないですか。 …なんつー欺瞞なんでしょう。殴られ殺された側が、殴り殺した側の「神様」に許しを請うているという、この類のことを皮肉に描いているならともかく、当然のように演出されれば、「ヘンである」と思わないほうがヘンであろう。 そういうシーンをやたらと見せるわ、最後にツツ様の教えを大写しにするわ、もう「プレゼンテッドバイ クライストチャーチ」と書いてあるのと同じです。 そういう作品なんだってばこれは。 残酷なシーンをやたらと見せればいいというものではないだろう。「遠い夜明け」を見よ。 ラストで白人の女と黒人の男が抱き合って「理解しあって明日を目指そうね」みたいなゆる~い演出は全くもっていただけない。 だいたいなあ、殺されたスティーブは、発言できないじゃないか。 彼が自分が殺されたことに対して誰かを許したいのかどうか、許すなら誰と誰なら許すのか、フルコンフェッションで恩赦を得られる制度についてどう思っているのか、今後黒人と白人はどうつきあっていけばいいと思うのか、彼は、発言できない。 それが死んだ人というものなのだ。 だから、死者までもが「許し」を望んでいるかのような表現は、作り手は決してしてはならない。 常識からいえば、下っ端のシゼラが殺され、幹部であるンポンドが釈放されたということは、ンポンドが取り引きをしたということだ。ちょうどオウムの上祐のように、スパイとなることで、組織の「一部」を犠牲にして「大部分」を守ったというふうにしか考えられない。両親が息子を探し続けているのを知りながら、14年間も死んでいることを教えてやらないのはどう考えてもおかしいのだ。 それを、「ンポンド善玉」で押し通すうえ観客も騙せると思っているこの作品はどうかしている。 確固たる見識もなく、教会の支援があるからといって下手に南アフリカを描いて「遠い夜明け」のような偉大な作品に泥を塗ったということで、見る価値なし、と決定。作り手はビコに詫びよ。 [CS・衛星(字幕)] 0点(2010-10-09 21:26:38) |