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41.  16ブロック 《ネタバレ》 
僕もダイハード系統のサスペンス・アクションかと思ってたが(宣伝のたった16ブロック。タイムリミットは118分とかで)、どちらかというとドラマが重視されている。 マクレーンっぽさはまるでなく、ホントおっさん、な感じがいい。 細かい設定や小道具もうまく使えてて、なんか一昔前の刑事ものって感じがする。でも別居は罠だろ。マクレーンが浮かぶからねぇ。 あと、なそなそはよかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2007-02-13 21:02:08)(良:1票)
42.  ボビー・フィッシャーを探して 《ネタバレ》 
きれいだし、上手いし、いい作品だとは思うんだけど、なんだか物足りなさも残る作品。チェスがわかるわからないではない、そこは問題ではない、けど引っかかりが残った。  ■負けられない立場に立つことの怖さ、負かすことで相手を不幸にしてしまうという悲しさ、楽しみのはずのチェスがいつの間にか義務になっていて楽しめない辛さ(ゲームとプロの狭間)、ただチェスの世界にそのためだけに生きればいいのかという問題、父親やブルースが(恐らく)自らの「あまり勝てなかった人生」の代理としてジョシュに勝たせようとしている難しさ、本作では人生でぶつかる大きな問題を「子供」という目から描き出してくれる。それは非常にいい。  ■しかし、本作ではそうした「投げられた問題」に対して決着をつけてくれない。こうしたジレンマは、すべて「ジョシュが勝てなくなること」によって引き起こされる問題である。例えば「大会で負けてもいいや」と思って公園で楽しくスピードチェスに興じるか、勝つために辛い特訓を必死にし続けるか(それでも勝てる保証はない)、等々。だが、本作では結局、ジョシュが「勝ってしまう」ことでこれらの「投げられた問題」を勝手に解消して終わらせてしまう。要するに物語としてこの問題に正面から取り組んでくれないのだ。扱おうとした問題が非常にいいものであっただけに、それをすべて肩透かしさせる展開は残念だった。
[DVD(字幕)] 7点(2011-03-20 01:03:55)(良:1票)
43.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 《ネタバレ》 
トロッコのシーンは面白かったけど・・・ほかは退屈。どこを楽しむのか分からない。
[地上波(吹替)] 3点(2006-12-29 17:59:04)(良:1票)
44.  [Focus]/フォーカス(1996) 《ネタバレ》 
映画なのにわずか70分ほどしかない短い映画。 前半20分ぐらいが退屈でだるいのだが、この部分が後ろに大きく利いてくる。  全編テレビカメラ目線という、ありそうでない映画。ストーリーはとてもシンプルだが、ドキュメンタリータッチな感じが迫ってきて、フィクションなのにノンフィクションのような錯覚を起こさせる。そのおけがで、急展開の流れに緊迫感がすごいついてくる。  後半で、突然立場がひっくり返り、ディレクターの岩井のしょうもなさがあらわになる。あの女の人のほうがよほど骨がある。 ラストには賛否ありそう。テレビを打ち抜くかなと思ったのだが。  長回しが多くて、撮るのは大変だっただろうな。あと、浅野さんの演技がホントうまかった。
[DVD(邦画)] 6点(2007-09-07 23:09:23)(良:1票)
45.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 
三時間半を超える長い尺で描き出されるユダヤ人虐殺の悲劇。だがその印象としては、本作を「ユダヤ人に起こった悲劇についてのドキュメンタリー・記録」として見るならば一級品だと思うが、「シンドラーという一人の男の物語」として見るならば失敗作だと思う。  ■ユダヤ人がどのように迫害され虐殺されていくか。本作の大半の時間は、タイトルから予想されるシンドラーという人間についてではなく、名もなきユダヤ人たちの悲劇の描写に費やされる。遊び半分で殺されていく収容所のユダヤ人たち。あの、ついさっきまでは命があったのに、撃たれた瞬間にパタッと倒れる描写は相当リアルだ。カラーの服の女の子の使い方も巧妙。シャワー室の伏線を張りながらあっち側に落とすのも憎いやり方。そしてラストの石を置いていくシーンで物語の真実さを浮き彫りにする。  ■だが、シンドラーの描き方は相当ひどい。前半で金もうけのためとしてユダヤ人を使っているのはいいのだが、そこから後半の人格者への変化のプロセスがほとんど描かれていないのはあまりに問題。それに「ユダヤ人を助けるための執念と努力のさま」が金以外の形ではほとんど描かれていないのも大きくマイナス。結局シンドラーの内心がまったく見えてこないというのでは、本作をアカデミー賞作品賞をとるような「映画」として見た場合には、高い評価は与えられない。  ■しかし最後のテロップで、戦後にシンドラーは事業も結婚も失敗したということを知ったが、運命というのは決して報われるようにできているわけではないんだなぁとつくづく思った。ユダヤ人の運命が不条理だとすれば、シンドラーの運命も相当不条理なものだろう。  ■本作が賞狙いという批判もあるようだが、賞狙いだとすればナチスによるユダヤ人虐殺をあれほどまでに描いた(それを世界に知らしめた)方であって、シンドラーの描写の方ではないと思う。というかあのような掘り下げない人物描写で賞狙いだったら驚愕せざるを得ない。
[DVD(字幕)] 7点(2011-01-02 01:03:50)(良:1票)
46.  ラングーンを越えて 《ネタバレ》 
実話を元にして書かれたミャンマーの現状。基本的には社会派だが、エンターテインメントとしても十分に楽しめるように出来上がっているのは素晴らしい。  ■主人公が政府に反対して英雄的行動をとるとかいう話ではなく、ただ単純に亡命するさまを追った話だが、こういう「何も抵抗できずただ翻弄される」人々の方が市民の圧倒的多数なのだし、実際もそういうものなんだろうなと思う。英語以外はあえて訳さないというやり方も、言語の分からない主人公に共感させる意味ではうまい手法。  ■ちなみに、アウン・コーは本人がこの役を演じている。実際に彼は弾圧経験を持っているのだとか。すごい。
[DVD(字幕)] 9点(2012-07-15 00:31:56)(良:1票)
47.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
■ミリオネアの雰囲気は好きだから、あの音楽とかそういうのはいいんだけど、後は全然ダメだった。  ■とりあえず脚本が全然練れてなくて、ただ適当にぶつ切りの情報をつなぎ合わせただけにしか見えない。作品設定自体相当あり得ない展開で、ただ「ご都合主義で上手く行く」とかいう次元じゃなく、そもそも世界として整合性がない。あの番組自体どうなってるのかわからないし、ときどきなぜ答えられたかわからないクイズがある(ホッブスとかどうやって当てたんですか)。最後のクイズが「勘」では今まで何をやっていたのやら、である。それこそ「運命」ではなくて「運」である。  ■別にミステリー的要素があるわけでもないし、人間ドラマとしての物語の深さもほとんどない。「運命」を描きたいにしても、まったく人間を掘り下げない形で映画にしてしまうのはあまりに下手。  ■さらに致命的な問題として「運命」を測るものとしてたかだかエンターテイメントとして賞金を懸けた一番組というものを用いるのは浅はかすぎる。「人生無駄ではない」というのが「ミリオネアで正解できるから無駄ではない」というのでは何という薄っぺらい人生であろうか。大体指標として賞金が用いられてしまう段階で終わってるし。  ■で、これアカデミー作品賞ですか・・・・・・
[DVD(字幕)] 5点(2010-02-05 00:04:42)(良:1票)
48.  テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 
さすがに落ちは読めました。しかし、まさかタイトルまでが伏線になっているとは・・・ ストーリーは秀逸です。かなり巧妙ですね。  なんか説明しちゃうとよくないので、細かいことは言いません。見てください。  あ、ビデオパッケージ、ストーリー書きすぎです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-09-20 23:36:43)(良:1票)
49.  暗い日曜日 《ネタバレ》 
音楽と画が美しいのだが、しかしそれだけでなくストーリーも練られていて素晴らしいの一言。  ■骨格は言ってしまえば三角関係なのだが、そこで描かれる心情が一人一人絶妙で、微妙な距離感と仲違い、恋心の微妙な移り変わりなどがうまく描き出されている。本来的には「一対一」であるはずの恋愛関係が微妙なバランスで揺れていく。  ■そして何と言ってもイロナが美しい。しかし彼女は相当に精神は強い(男二人は結局耐えられず死んだわけだ)。二人の男との間をとっていくのも、一歩引いてみれば相当に狡猾でやり手なわけだし、最後はきちんと復讐を成し遂げるわけだし。  ■ナチスとの絡みは、他の方も触れているが完全に「シンドラーのリスト」の裏返し。あちらでは「英雄」とされているシンドラーのポジションだが、こっちでのハンスは世間的には「ユダヤ人を逃がした良心的な将校」だが、その近くにいた人から見ればああいうあくどい振舞いになる。ハンスが他の方も書いているほど極悪なのかはなかなか微妙なところだとは思うが、人間味のある一面(最初の方の橋から飛ぶところとか)もありつつ、私腹を肥やす非道さもあるというきわどいポジションは巧く描かれていた。  ■しかしああまとめてきたのかぁ。。。もう一回冒頭からきちんと見たくなるタイプの作品。
[DVD(字幕)] 7点(2011-03-18 01:22:54)(良:1票)
50.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 
タイトルからイメージされるような、ピアニストであることが重要であるような映画ではない(最後にちょこっと利いてくるだけだ)。極めてよくできた戦争もの、それもありそうでなかった戦争ものである。  ■多くの戦争映画は二通りに分けられる。 一つは主人公が「戦う」映画。それは主人公が兵士であったり、あるいはレジスタンス的に活動していたりである。望まないで徴兵されてしまうのもこのパターンに入れられる。 もう一つは主人公が誰かを「助ける」映画。「ホテル・ルワンダ」のように誰かをかくまったり、あるいはジャーナリストとして戦地の状況を世界に伝え、国際世論を喚起する(「サルバドル」みたいな)というがこれに当てはまる。 大概の映画はこのどちらかである。  ■ところが、本作はこのどちらにも属さない。この映画の主人公はただ「逃げる」。レジスタンス活動にも結局与することはなく、むしろレジスタンスにひたすら助けられ、かくまわれているだけだ。だから主人公はちっともかっこいい位置付けではない。 だが考えてみよう。もし実際に日本が戦場になったとしたら、我々はレジスタンスを行ったり、他の困窮している人を助けたりするだろうか。恐らく、ただ「生き延びる」ことで精いっぱいのはずだ。だからこの映画は、すばらしく等身大の戦場を描き出しているのだ。  ■ラストのピアノはいろいろと言われているようだが、個人的には弾き手の心のすさみっぷりが伝わってくるような音色だったと思う。ある種の乱暴さではないが、心の傷と棘を感じさせられるような音であった。だからなぜ大尉がシュピルマンを助けたのかを解釈するならば「ピアノに感動した」というよりも「ピアニストの心をかくも傷つけてしまうようなことを自分たちがしてきたことを恥じた」と見た方がいいのではないだろうか。  ■ただ、大尉の登場時間が短いのに、最後に「私は彼を助けたんだから、彼に私も助けてもらえるはずだ」みたいな命乞いをするのは興ざめであった。あれでは自分の命を守るために(おそらくドイツは負けるし、彼は著名人だから影響力もあるだろうと踏んで)彼をわざと生き残らせた、というえらく合理的で感動もあったものではない解釈がもっとも自然になってしまうではないか。あそこにマイナス
[DVD(字幕)] 9点(2010-11-07 01:08:04)(良:1票)
51.  127時間 《ネタバレ》 
「生きるための究極の決断」って言ってるわりに、「生きる」と「決断」の間の結びつきがあまりしっかり描かれていない、というのが致命傷だなと思った。  ■軽いノリの主人公が腕を挟まれて動けなくなり、要するに切り落とすしかなくなる、という話。最初の方を見て「SAWと同じじゃない?」と思ってしまうともうどうしようもなくなる。あっちはスプラッターの要素が最初から予想されてるからいいが、この映画でそのノリでやられるとさすがに困る。  ■「これまでの人生の振り返りと後悔」の部分はカットがごちゃごちゃしていてあまり全体的なつながりや重みをもって響いてこない。何に後悔したのか、そこまで生き抜きたいのは何なのか、そういう部分が早落としの映像のつなぎでは見えてこない。  ■そして「決断」。最初からこの方法しかないのは明白なのだから「切らなきゃいけないが、でも出来ない」から「でもやるしかない」への心理の転換がポイントのはず。けど、そこの部分の描き出しは明らかに成功していないと思う。延々居続けて、ふと思ったかのように腕を切って逃げ出す、正直そう要約されても仕方ないような展開。残念
[映画館(字幕)] 5点(2011-11-27 01:46:07)(良:1票)
52.  遠い空の向こうに 《ネタバレ》 
極めて単純な青春モノ・サクセスストーリーではあるが、その中ではおそらく最高峰の映画。 夢に純粋に打ち込めるというのは、やはり見ていてすがすがしいもの。父親が最後まで頑強に抵抗するのではなく、最後には分かり合えるのも、特定の悪役を作っていないという点でいい。 またゴールをとんでもないものに設定するのではなく、科学コンテスト優勝というギリギリ手が届く範囲のものにしているのも、現実性を失わずに住む要因だろう。 しかるに、結局ゴール付随物(多分こっちも重要)が大学へ入ることだとすると、何も悩まず大学へ行くお金がある私たちは何と幸せなことか、と思わされた。
[地上波(吹替)] 10点(2007-10-22 07:18:31)(良:1票)
53.  イントゥ・ザ・ワイルド 《ネタバレ》 
恐らく多くのレビュワーの方々の感想とは逆に、見ている間はなんとなくいい感じの映画に思っていたのだが、見終わってから振り返るとコマ切れの話のつなぎ合わせ出しかなく、映画のポイントが頭に浮かんでこない、そういう感じの映画だった。  ■会っていった人々との個々のエピソードはなかなか感慨深いのだが、全体としての連結性があまり見えてこないのと、カットバックを多用して時系列にしていないことの効果が「わかりにくくなる」以外にほとんど感じられなかったのとが大きくマイナス。「なぜ旅に出ていったのか」「旅のと途中で出会った人々との交流で、彼はどう成長・変化していったのか」「荒野に一人生きることとは」という3つのそれぞれ重要なテーマをすべて混在させたまま「まあ実話なので」という感じでつないでしまい、焦点がわからなくなってしまった印象。  ■なお、彼が荒野に向かったのは自立でも成長でも、ましてや文明の超越でもない。「人工/自然」という構図自体が近代・文明の所産なのであり、ひたすら自然に向かうのはその裏返し、反転した純化思想に過ぎない。 また、彼は両親とのいびつな関係において愛を受けることが出来なかった。そのため、人と向き合い、自分をさらけ出し、互いに信じあえるような関係を築くという道ではなく、人を避け続けることで「人と向き合えない、向き合うのが怖い自分」を伏せてしまう道を選んだ。彼の生き方は充実はしていた。しかし最後、彼は「幸福を分かち合える仲間」の重要性に孤独の中でやっと気付かされた。  ■ちなみにほとんど表に出てきてないが、同一の環境で育ちながら家を飛び出していったわけではない彼の妹(映画の語り手)との対比というのは実は重要ではなかろうか。別に彼が旅に出たのは環境の必然ではない。妹のナレーションでは「繊細」という語が用いられていたが、彼は傷つきやすかったがゆえに傷つかない環境へ消え去った。他方の妹はそうした傷を甘受するだけの、よくいえば忍耐、悪くいえば鈍感さ、を持ち合わせていた。そういうことだろう。
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-03 00:47:53)(良:1票)
54.  TENET テネット 《ネタバレ》 
全く万人向けではないし、一度ではまず理解できないが、凝っていてよく出来ている作品。とりあえず初めて見るときは ・順行が赤、逆行が青でカラーリングされている ・マスクをしているのが逆行(この理由はあとでわかる) ・逆行ではBGMが逆再生 あたりを分かっていると見やすいかも。基本的には前半1時間30分強が順行ストーリー、そこから折り返して1時間弱が逆行。順行がいささか長すぎて面白味に欠けるシーンが多いのが難点。物理っぽい説明もちょこちょこ入っているが、わりとSFストーリー都合になっている部分もあるので「この世界はそういう設定なのね」程度に聞き流しておいていい。    【以下猛烈にネタバレ】 ■回転ドアに時間順行から入ると時間逆行になって出てくる。これを外から見ると同一人物が2人回転ドアにそれぞれの入り口から入って消えたように見える(あるいは逆の場合、無から同一人物が2人出てきたように見える)。この辺は素粒子物理の粒子と反粒子の対生成・対消滅をモチーフにしているのだろう。これを使うと、同一の時間に同一人物が2人以上(順行と逆行で)存在できるようになる。これが大前提の舞台設定。  ■繰り返し出てくる「起きたことは仕方がない」「無知こそが武器」というセリフ、これは「すでに生じた(と知っている)ことは変えられない、それは必ず起きないといけない」という世界のルールを示しているのだろう。そのため、カーチェイスで主人公は最終的にアルゴリズムが奪われるような行動をしなければいけなかった(なぜならそれが起きたことを知っているから)し、ニールは最後に地下に死にに行かなければいけなかった(なぜならニールが死ぬことはすでに知っているから)。逆に言えば「知らなければ変えられる余地がある」ということなのだろう。  ■同一人物が2人以上出るのは、オスロ空港とカーチェイスの2回で、ここは確かになかなかよく出来ていると思った。特に撮影は大変だっただろう。ここだけでも何回か見返すと作りの精巧さを感じられると思う(しかし逆に作りが精巧なのはここだけという気もする)  ■しかしそのうえで、映像のインパクトという点でいうと、「インセプション」の方が大分上という印象である。飛行機が突っ込むシーンも金がかかっている割には地味だし、逆走カーチェイスは面白いがその手前のトラック3台+はしご車のシーンはあまりインパクトがない。ラストは人を多く送り込みすぎてごちゃごちゃしてしまい、舞台設定も廃墟で絵的に映えなくなってしまった印象。送り込むのを5人+5人の少数精鋭という設定にした方がよかった気がする。  ■ストーリーについても、設定そのものは壮大なものでなくてもいい(インセプションだって「ライバル企業を追い落とす」というしょうもないものだし)のだが、最後にキャサリンが我慢できなくてセイターを撃ち殺してしまうとかはちょっとしょうもなさすぎる。もう少し緊張感を高めたまま話を進められただろうにと思う。  ■生きてない設定、変な設定もある。逆行中に自分と会うと消滅という設定はどこで効いていたか分からない。あと「熱いと寒くなる」はそもそも物理的にも無理(分子運動を逆再生してもエネルギー=温度は変化しない)だし、これが生きてるのがカーチェイス後のガソリン燃焼だけだからこれはなくしてよかっただろう。逆行中の人が順行中の人や物を攻撃した際(あるいはその逆)の影響の出方、傷が出来たり壊れたりする時間の方向、がシーンによって一貫していないように見える。ここは重要なのでもう少し一貫するように考えてほしかった。  ■アイデアは秀逸だが、脚本の詰めも映像的な魅力ももっと高められたと思う。次回作に期待。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-28 21:55:58)(良:1票)
55.  プライベート・ソルジャー<TVM> 《ネタバレ》 
「仲間なんてどうだっていい、ただ自分は生きて帰りたい」この非常に率直な感情をストレートに描き出していると思う。なるべく先頭にたたないように、敵に打たれないようにしながら、戦闘を乗り切ろうとする。それは要するに仲間を殺していくということでもある。敵前逃亡する火炎放射の兵士の逃げたくなる心理と、後方の兵士の逃亡兵士への怒りとが両方理解できてしまう点に、やはり難しさの根源は潜んでいる気がした。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-15 12:17:26)(良:1票)
56.  孤高のメス 《ネタバレ》 
こういう、名声とか地位とかに囚われず、ただひたすら目の前の患者を救うことだけを考える医師というのは美しい。たとえ自分がつかまろうとも、いかなる非難が飛んでこようとも、自分がどうなるかなんてどうでもいい、ただこの人を救う、と考えられる人は果たしてどれくらいいるだろうか。  主人公の超人的能力があまりにすごくて、社会はとして投げかけている問題が若干かすんでしまっている気はしたが、見ている間は非常に楽しめた。  あと、前のレビュワーさんも書いているが、本来ならば血みどろで汚い(であろう)手術を、現実とは多分異なるのだろうがあれほどきれいなものに仕上げた美術班は素晴らしいと思った
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-08 22:50:15)(良:1票)
57.  ターミネーター 《ネタバレ》 
シュワちゃんって、ヒーローより悪役の方が似合っているのかも。少なくとも顔的には。とにかく怖い。どんなに倒しても襲ってくるというのは想像しただけで怖い。  2の方を高く評価する人が多いですが、個人的には1のほうをとる。 もともとのアイデアでは、ターミネーターはカマキリみたいな鋭い感じの殺人機械で、リースの方がマッチョな人間の予定だった。そしてシュワはリース役のほうで最初考えられていた。そういう意味ではあきらかに2の方が原型に近い。 そして展開の仕方も1と2とであまり差がない。ただ2の方がはるかにお金がかかっているが。しかし逆にお金がかかっていないのによくやった1のほうを高く評価したい。  キャメロン映画を通っている「強い女」という考え方も、これが原点なんだろうな 。
[DVD(字幕)] 9点(2006-12-19 14:34:30)(良:1票)
58.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》 
助演男優賞はベン・アフレックでしょう。   
[DVD(字幕)] 8点(2010-02-20 00:23:21)(良:1票)
59.  セルピコ 《ネタバレ》 
組織全体が悪に染まっている中で、どこまで孤独の中、正義を貫けるか。実話ベースということもあり、大衆受けを狙うような展開はほとんどないが、その分太く仕上がっていると思う。  ■展開について一言いうなら、最初に撃たれたシーンを持ってくるのは「カリートの道」でも使われているやり方だが、展開が先に見えてしまってどうなんだろうかとも思った。結果が見えない方が不条理さが増していい気もした。  ■この映画を「冗長」「面白みがない」というのは、要するにセルピコの行動を「悪習のある組織に頑張って抵抗してます」の一言でまとめてしまっているからであろう。それはセルピコに対し「本当に偉い。よく頑張ってるね。大変だっただろう」と口では言いつつ結局全く助けてくれない上層部と同じ見方のような気がする。  ■賄賂を受け取らないという、一歩外に出て考えれば「あたりまえのこと」も、その組織内で誰もがしていることであれば「受け取らないお前はおかしい」「仲間を売るのか」と徹底して敵視され爪はじきにされる。しかし、問題が賄賂だから誰もがセルピコに肩入れするが、しかし多かれ少なかれこうしたことはどの組織でもあることではないだろうか。 一時期「KY(空気読め)」という語が流行ったが、あれはまさに「何が正しいか」よりも「組織の風習を守れ」を重んじている人が非常に多かったということであろう。今でも「ノリが悪い」「頭の固い奴」という非難は健在である。この映画に感銘を受けた人は、同時に自分が「悪習に染まった警官」の側ではないかを振り返ってみてみるといいであろう。
[DVD(字幕)] 8点(2011-12-16 23:46:39)(良:1票)
60.  遊星からの物体X 《ネタバレ》 
血液検査のシーンも好きですが、個人的には電気ショックのシーンの方が不意打ちだったのでびっくりしました。中だるみもせずに、最後まで見せきってくれてます。 それにしてもよくまああんなに気持ち悪い形の宇宙人を作れるものだ、と思わず感心してしまう。   *追記。字幕で「確率が75パーセント」と言いたいだろうが「確立が75パーセント」って間違っているのがあった。
[地上波(吹替)] 10点(2006-12-18 18:06:58)(良:1票)

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