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プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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141.  天使の分け前 《ネタバレ》 
スコットランドの世相は、いろんな映画を観てきたがいつも不景気で大変だ。若者の失業率の高さ、はびこるドラッグ、天気まで悪い。実際、階級社会であるところのかの国で、社会の底の方にいるとそれはそれは這い上がることがキビシイそうだ。わが国と比べて社会構造がずっとシビアなのだと聞いたことがある。 ケン・ローチという人は、そういう苦労している階層の人々に寄り添う作品を撮る監督だが、今作はまたかなりの力技に持ち込んでいて、一種のカタルシスみたいな感興もわきます。 ”自然と無くなる”2%のウイスキーを天使の分け前とは美しいネーミング。たかが酒樽に、とてつもない額を出せる人間がいる。そんな人たちにとっては ほんのわずかの”分け前”を頂いたところで、それこそ天使の采配のうちでありましょう。頂いた”ギフト”を元手に、それぞれが健全な道をゆくことを祈る気持ちでいっぱいだ。 世話になったハリーに一瓶進呈する律儀さ、半分を”うっかり”で失ってしまう奥ゆかしさ、ケン・ローチのこんな演出が好きだ。 ロビーがこの先醸造所で働いて、障害を負わせた相手に少しでも償おうとしてくれればなあ。してほしい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-07 00:11:53)(良:1票)
142.  ノウイング 《ネタバレ》 
ホラー仕立てから始まって、なにやらサスペンスの様相になってきたと思ったら、特撮SFになって終わった・・。未知の力を宇宙人に集約、これをやられると私は一気に機嫌が悪くなる。鼻白むなあ。宇宙船が突如現れてからのN・ケイジの理解の早いことに驚いちゃう。ええーあんな奴らに子供を渡すのか。私ならまず小一時間は彼らに出自を問いただすと思うが。なんか一昔前なら地球滅亡は核戦争が引き金パターンだったと思うのだけど近頃は宇宙線等の影響が多いのですね。ディスカバリーチャンネルの功績(?)ですかね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-03-06 00:17:54)(良:1票)
143.  モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦
注意事項として、格闘技に興味の無い向きには全く引っかからない出来だということを申し上げておきましょう。出てるのが怪物だってだけで、ガチの格闘技でした。怪物としてのアイデンティティ、ポケモンで例えるなら火タイプとか水タイプとか、そういう個性を発揮して闘うわけでもない超ユルユルのB級作品です。上記の理由から、残念ながらワタシはこの映画の客ではありませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-29 23:57:57)(良:1票)
144.  エクソシスト 《ネタバレ》 
この後量産されたスプラッターやサイコやもろもろのホラー作品とはやはり一線を画す、別格のパイオニアであると思います。メリル神父、カラス神父、そしてリーガンの母、描かれる各々の苦悩が話の心棒になっていて、その深刻さたるや単なるこけおどしとは違う。医療現場の冷酷さ、街並みのくすんだ色合い、吐息の白さ。映画全体に流れる体感温度の低さ。身体が痺れるようなチューブラー・ベルズ。グロテスクながらこの厳然とした美しさ。M・フォン・シドーの名演、この老いっぷりからしてメリル神父が命を賭して悪魔と闘うのだな、ともう予測がつくわけで、あのオソロシイ儀式の最中には「神父ガンバレー」との思いで観てるこちらの身体は力が入ってがちがち。公開時はほんの子供だった私をウチの母は何故映画館へ連れていったのやら。大音量で響きわたる今思えば悪魔のダミ声に耳を塞ぎ、必死で目を閉じていた思い出がありますよ。子供は夢あふれるアニメへ連れていきましょう。
[DVD(字幕)] 9点(2013-09-12 01:06:08)(良:1票)
145.  ブラッド・ワーク
老いても頑張るイーストウッド、心臓移植を受け、現役はるか遠くになっても自ら捜査に回り、銃をぶっ放してベッドシーンもこなす。あっぱれなじいさんである。 お話は大きく驚かしたり大どんでん返しがあったりグロテスクだったりしない。ほぼ標準クラスのサスペンス。こぢんまりではあるけど、イーストウッドファンは満足するでしょうし、J・ダニエルズが無害キャラをさらりと演ってて巧いです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-03-30 00:47:43)(良:1票)
146.  ジャック・サマースビー 《ネタバレ》 
なぜ元の名前に戻ることをそうまで拒むのか。他の人間が犯した死罪を引き受けてでもその男の人生を生きたい、この理屈を納得させるだけの必然を脚本は用意していないし、ギアの演技にも己の信念を貫きたいという必死さがありません。収穫した煙草が予想より高値がついたと喜ぶギアの呑気ぶりは、まさか首を吊られるその日の男の精神状態だとは誰も腑に落ちますまい。 法廷での主張も裁判長が「見事な弁舌でした」と称賛するほどのものだったとは思えない。なぜそうギアに甘いんだ。 そもそも村人全員が騙されるほどの瓜二つという設定からして無理すぎに感じて、冒頭から居ずまい悪く感じてはいたのです。初めから終わりまでなんだか意味不明な話だったなあ。
[DVD(字幕)] 4点(2020-05-20 17:03:02)(良:1票)
147.  キューティ・ブロンド 《ネタバレ》 
お金があって、容姿にも(そこそこ)恵まれて何不自由なく育ったお嬢さんって、悪意から守られて生きてきた分、ごくまれに意地悪成分の少ない性格に仕上がることがあるのですよね。それがエル。この単純明快な天然お嬢さんに扮するはR・ウィザースプーンというとこに制作の絶妙なセンスを感じる。美人すぎても残念すぎてもはまらないですから。美形というよりは愛嬌のある顔を、ということでしょう。エルの魅力が炸裂しているのは、ヘアーサロンで先のどん詰まった中年のオバサンとも仲良くなってしまえるところ。同年代の女たちは(彼女にとっておそらく初めての)イジワル揃い。そこで萎れず、アンテナに入ってきた者たちを分けなく受け入れる懐の広さ。観てる側も、初めは呆れていたのがいつの間にかエルを好きになっている、この心地よさが魅力です。でも仮装パーティと信じて行ったとしてもあれをチョイスするかね・・
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-18 01:12:58)(良:1票)
148.  エイリアン2
エイリアンの一作目は私にとって別格だ。何度観たか分からない。そして二作目も好きだ。エイリアンの全体像が良く見えるから、という理由ではない。前作を上回るべく、物量作戦でいこう、という潔さが成功しているからだ。ヤツらの数もねばねばの粘着度も性質のひつこさも増している。一作目は ああどうしよう、と手に汗握りながらきょろきょろしつつ逃げる。二作目は半泣き絶叫で猛ダッシュだ。素晴らしく良くできた続編だ。 庭でせっせと雑草を取る。狭い範囲の視野からふと頭を上げて周りを見回すと、それはもうおびただしいスギナやらハコベやらに取り囲まれていることに気付く。こんな時いつも脳内でシンクロするのは、2のクライマックスにて巨大巣に入り込んだことに気がつくリプリー、あの場面。しゅんしゅんしゅんと効果音が静かーに響き、ワタシもゆっくりと首を回しておもむろに火炎放射器をぶっ放す、というわけにもいかず、またこつこつと作業を再開するわけだが。つまんないこと言ってすいません。
[DVD(字幕)] 8点(2015-06-25 00:04:00)(笑:1票)
149.  ホームワーク(1989) 《ネタバレ》 
監督自らが我が子に課せられる宿題に疑問を抱いて、子ども達や親ら現場の声を集めたドキュメント。学校側の言い分が無いのはちょっと公平ではない気もするけれど、80年代のイランに於いては学校や先生は「権威」であったぽいからカメラを向けることは恐れ多かったのかしら。 もっと広くて明るい部屋は借りられなかったの?と思わずにいられない暗く狭い小部屋でライトを当てられる子どもたち。ちなみに全員男の子。どの子も宿題は手に余っていて、家の事情が何通りも語られる。子どもなのに「タテマエ」をわきまえている子もいて、テレビより宿題の方が好きとか言う。見え隠れするのは年長者や大人という存在が我が国よりずっと強くて強権的にすら感じること。 人の国の教育の在り方にどうこう口をはさむ気はない。もちろんこの作品はイランの人々が観るべきものだろう。 宿題について聞かれて困った顔をしたり、時にはべそをかいてパニック気味になる子もいたりだけど、冒頭学校の外で「何の映画を撮っているの?」とわらわらと聞いてくる彼らは別人のように生き生きと子供らしくてほっとした。あんないい顔で日々を常に送ってほしい。どこの国とも喧嘩せず、大人になれたらいいのにね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-02 22:44:07)(良:1票)
150.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
年をとって残念だなあと思うのはこの手の甘さに心がすっと移入できないこと。 死刑囚の看守が揃いもそろってあんなにのどかで人の良い顔つきをしてるわけがないと思うし コフィーの無垢さを現しているであろう星空と蛍の移送シーンでも ライフル持つくらいなら手錠のひとつもしとけばいいのに、とかそんなことが気になって気になって。
[地上波(字幕)] 5点(2011-07-04 12:04:33)(良:1票)
151.  地球の静止する日 《ネタバレ》 
なになに、地球が静止するって?なるほど地球が自転しなくなってしまうのか!どうなるんだろう。公転はしているのだから昼と夜は訪れる、ってNHKでやってたな。さすがSF映画の先駆作。発想が突き抜けている(感心)。「渚にて」のような人間心理に切り込んだ群像劇だろうか。パニックものだろうか。・・・と諸々の思いを抱いていざ鑑賞。→説教モノでした。まさかの。 核とか危ないことするなってさ。外宇宙にも影響するようなことになったらただじゃ置かないってむしろ恫喝までされてもた。 いやほんと今の世界情勢を見るにつけ、彼にはちょくちょく教育的指導をしに来球してもらいたい気がするよ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-07-06 23:36:21)(良:1票)
152.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
どれほど盛った宣伝文句なのか知らんけど‶全米で大ヒット”なんですって?本当ですか。2も制作されたということはそこそこ収入上げたのでしょうけど、かの国と日本人の感性の違いが出たというか、シンプルに筋書きに乗っかって怖がれる米国の人かたや細部の詰めの甘さ(しかも膨大にある)が気になってしょうがない日本人の図、がレビュー全般に表れているような。 ホラーに突っ込むまい、と心していても既に多く指摘されているような事項のまあ引っかかること。 1.禁忌である「音」の扱いかたが大雑把 2.敵の造形が凡庸なうえ「これだったら○○すれば勝てる」と客に思わしむるほどにスキだらけ 3.音がダメだっていう環境下で妊娠する夫婦がちょっとあり得ない 4.釘を抜け といったところでしょうか。あとねえ、靴ぐらい履いても良いんじゃないのかな。ミドリ安全の靴を差し入れしたくなったよ。 エミリー・ブラントが好きなので観ましたが、なんだか気の抜けた炭酸飲料映画でしたね。夫君のクリエイターの才能にエミリーは疑問を感じないのかな。どうもジーナ・デイヴィスとレニ・ハーリンの二の舞になりそうな気がするな。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-11-08 22:48:29)(良:1票)
153.  ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 《ネタバレ》 
終盤に「え?」と思わされ、その意味を一晩かけて考えさせられた久々の深遠なる作品だった。そうか虎はパイが生きるため、神と折り合うために創造した殺人と肉食の象徴だったのか。「リチャード・パーカーがいなかったら、生きられなかった」とトラの存在を全肯定しつつ、他方で神の出現に怯えるトラはつまり彼本来の菜食主義に反する現在の食事情や、人を殺めたことへの罰を怖れているということ。苛酷な試練に引き裂かれそうな心のあわいで、パイは叫ぶ。「神よ、なぜトラを怯えさせるのですか」サバイバルと信仰のはざまで、ぎりぎりのところにいた嵐の時のパイ。そこに現われたのが夜間食肉の浮島、神がパイに与えた恩寵。この島が“本当の話”では何に当たるのか、私の想像は及ばなくて残念だ。 予告を見たときは、自分も周囲も「トラと漂流?そんなばかな」程度のリアクションだった。浅瀬と思って踏み入れたら思いがけず深くてとても驚いた。 幻想的で優美な映像は息を呑むほどで、映画感のスクリーンで観なかったことがとても悔やまれる。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-07 00:06:21)(良:1票)
154.  飛べ!フェニックス
面白かったです。タイトルから受ける爽やか青春モノのイメージとは地球半周くらい遠い、武骨な男達のサバイバルストーリーでした。ほんと、邦題もう少し重厚なものになんなかったかな。 突然の事故、生命の危機、錯綜する人間ドラマが次々と畳み掛けるように展開し、見てるこちらは身を乗り出しっぱなしでした。 「デキる」名優らを勢揃いさせ、惜しみなくストーリーから消してゆく。こういう怜悧な演出は印象も強烈に残り、このへん「大脱走」が頭をよぎります。アッテンボローもいるしで。(ちなみに彼は今作では副官に甘んじておるのですが、常にJ・スチュワートの意見を伺う自信の無さがかの脱出隊長とは間逆のキャラクターで、もうつくづく演技達者です) 命の瀬戸際にやられた時に露見する人間性。卑怯者もいれば崇高な者も、尊大な者も愚か者もいる。砂漠の中での人間模様に加え、”外部の敵”まで抜かりなく用意されてまったく息が抜けません。技術の低いCGに頼ったりしていない分、映像も製作年から想像されるほど古臭くなくリアリティを保っています。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-14 01:08:52)(良:1票)
155.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 
これを観た後は翌日まで心がしくしくと泣いてしまう。ホラーをこんなに哀しい話の道具にするなんてとてつもない作品だ。何が哀しいって、余りのショックに理性がふっとんだキャリーの能力が暴走して、自分の手で大事な人たちまで葬ってしまったこと。キャリー、キャリー、落ち着いて。いつも願って観てしまう。赤い業火の中に立ち尽くす真っ赤なその姿は異形を成していて強烈だ。 シシー・スペイセクが哀れなこの少女を絶望的なまでに上手く演じている。自信無さげな立ち居振る舞いとプロムでの幸せに上気した表情、どれもこれもリアルで辛い。惨劇後にしょんぼりとお風呂に浸かって血を落としているキャリーがとても可哀相で、ああ彼女に超能力さえ無かったら、幸せな展開になったかなと詮無い想像をしてみる。プロムは台無しだけど、クリス達は停学くらいの処分になるだろうし、実際キャリーは意外にも可愛かったから、クラスメート達も「クリスやり過ぎ」とキャリーの味方になってくれるだろう。うん、そうだそうだと一人喜びかけてたんだが、プロムから帰ったらあの母親が包丁研いで待ってるんだった・・と気づく。ワタシの貧弱な想像力はここで思考停止してしまう。哀しい。
[ビデオ(字幕)] 9点(2013-11-02 00:40:01)(良:1票)
156.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
スター・ウォーズの魅力って(特に4,5,6は)「活劇」だと思うんですよね。旧作はそれこそどきどきはらはらさせてくれたものでした。でも画力が格段にアップしたこの外伝はというと、なんかちっともわくわくしないのでした。 ヒロインのF・ジョーンズは終始一本調子の仏頂面で表情筋をほとんど使ってないですし、他の人物らの魅力も乏しいこともあって気持ちが入っていきません。 メカによるものも、人間同士のも、戦闘シーンはいつかどこかで見たような演出だし、「○○するには××しなければならない」という障害が多くて、またかよ、と飽きました。 元連合軍側のドロイドが一人で健闘するも、作品全体にユーモアが乏しく、スター・ウォーズを観ている気分になりませんでしたねえ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-01-14 16:41:09)(良:1票)
157.  日の名残り 《ネタバレ》 
映画は必ずしも原作どおりであるべし、とは思わないけれども、この作品は映画化にあたって話を面白くしようという操作が鼻についてしまった。スティーブンスが(原作中で)何度も語るのは執事としてあるべき品格や見識。彼の中に血流の如く流れる謹厳さと、主人であるダーリントン卿への敬愛。A・ホプキンスを、レクター博士顔のまま執事役に配した今作は、この部分がすっぽり抜け落ちているので人物が薄っぺらい。執事氏はミス・ケントンが泣いている部屋に平然と入ったりは断じてしないし、再会の場でも互いの人生を尊重し、再就職の話が出ずに終わる原作の方が心の機微を感じさせてずっと気持ちが良い。映画ではどしゃ降りの中で二人は別れる。なんて田舎くさいセンスの演出だ。ああ、なんで夕陽に照らされる橋の場面をまるまる無視するんだろう。橋の上で見知らぬ相手に心情を吐露する執事氏を、暮れてゆく夕陽が赤く染めてゆく。執事氏が人生を振り返る、タイトルを象徴するこの美しいシーンが無いなんて。ここで号泣した私としてはちょっと怒りすら覚えたのだった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-01 01:30:30)(良:1票)
158.  永遠のこどもたち 《ネタバレ》 
怖いですが、悲しくも美しいお話です。 ”時を止めた子供たち”と”年をとるウェンディ”の再会のようでもあり、ネバーランドの新しい解釈のようでもあります。 ウェンディ=ラウラは愛を必要とする子供らの世話をしたがっていた。病気の子を養子に迎えたのも、彼女が生来庇護本能が強い人であるからでしょう。そして彼女の世話を、愛を欲していたのはかつての友人たちだった。子供のまま時を止めてしまった彼ら。一人の子の「ラウラだ・・大人になってる。ウェンディみたい。」の台詞に私はとても安堵したのでした。 もちろん、こちら側から見れば悲しい結末ではあるのですが、でもむこう側にはちゃんと死者の世界があってそこで会うべき互いが再会を果たすことができた、との癒しが存在するようにも感じます。 そして残された夫がラウラの残した聖人のペンダントを手にした時、彼にも安らぎが伝わったかのようなエンディングは大変綺麗でした。 ホラーな描写が怖がらせよう、と意図した撮り方でないのも良いです。不思議な誘導クイズも、だるまさんが転んだも、”むこうとの接点”が見え隠れするから冷やっとするのです。この慎ましくも純正な怖さ、品があって(?)惹かれます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-01 00:24:14)(良:1票)
159.  二ツ星の料理人 《ネタバレ》 
コメディなのか人間ドラマなのか軸足がはっきりしないために、なんだかすっきりしませんでした。 B・クーパーの誇張した横暴さ、ヒステリックぶりは喜劇みたいですが、周囲の人間がまともに傷ついているので笑えたものではありません。かといってドラマとして見ようにも、アダムその人の人間性の描写が暴れん坊の部分が強調されるばかりで浅いのです。友人の台詞で「アイツは家族がいなくて一人で苦労してきた」と言い捨て、だから彼の過去については忖度しろよと客に想像させるのは映画のやり方ではありません。人物像がぐっとこちらに迫り、その人に興味を持てなければドラマは成立しないのです。  最終的には「仲間を信じよう」といった青春モノみたいなオチで締めるのも凡庸な脚本に感じました。 B・クーパーは頑張ってますけど不必要についてる筋肉のせいもあって料理人には見えないし、何に苦悩してんのか私にはついに不明でした。やたらとキレて皿や食材を破壊するヤバイ奴、という印象だけが残る作品でありました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-04-17 19:39:30)(良:1票)
160.  スクリーム(1996) 《ネタバレ》 
いろんなレビューを見たところ、ホラーにコミカル要素が混じるのがツボなようで受ける人には受けてるみたい。確かに「○○、後ろ後ろ!」みたいな場面があったり、妙に転び方のキレの良い殺人鬼とかはコント風でしたが。でも、ぐさぐさとナイフ刺さったり、シャッターに吊るされた女子とかスプラッタ場面もしっかり怖いじゃないですか。笑うに笑えないというか。 話に粗が多いのはホラーの通常運転なので流せるんだけど、ワタシ序盤にドリューがポップコーンのコンロ火を消さないのが気になって気になって。二度もコンロの前通ってんのに。煙もうもうなのに。ホラーの登場人物って火を消さないものだっけ?火事は当座の不審者より怖いぞ。あ、それとホラーの定番外しといえばTVの女レポーターのまさかの活躍。マスコミの女はウルサイだけなのが常道ですのにね。以上気になった二件でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-08-03 23:01:25)(良:1票)

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