41. ジョジョ・ラビット
《ネタバレ》 えっと、まずすみません。巷で絶賛のジョジョ役の子役なんですけど、 私この子あんまり好きなタイプの子役じゃないです。顔が好きじゃないです。 そのジョジョの想像上の友だちがヒトラーていうとんでもない設定でして、 そのヒトラー役をヒトラーが大嫌いであろう監督が演じるとか、なんかもうすごいことやってるなって感じ。 そんなことを思っていたらチャップリンの「独裁者」が浮かんだのでした。 ヒトラーを茶化して笑いをとる映画の先駆けとなったわけですね、改めてチャップリンの偉大さにも気付くというおまけもつきました。 音楽もビートルズに始まりボウイで締めてる。自由で大らかで既成にとらわれてないと感じる映画作りは好感持てます。 メッセージ性もしっかりあるコメディ。奇抜さだけじゃなくもっと情緒、情感が豊かになればいいなと感じました。 途中、ちょっとだけ退屈に感じるところもあったけど、ゲシュタポが登場するあたりから雰囲気は変わる。 レジスタンスであろうジョジョの両親、マニッシュで可愛い靴だなと注目したママの靴の使われ方には参った。 唯一ドキッ、ズキンときてしまった。 サム・ロックウェルがよかったなあ、まさに彼らしいサム・ロックウェルならではの役柄でした。 [映画館(字幕)] 7点(2020-01-20 19:26:34)(良:1票) |
42. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 毒のある映画ですね、毒のある人たちばかり出てくるし。 こんなブラックコメディな内容だとは想像してなかったです、下ネタ満載ですし。 宮殿の内装も豪華でした、ろうそくの照明が美しい。 そしてあの疑惑とか不信感満載の和音みたいな音楽がいい。 アン女王って教養のある人ではなかったようですね、 太って痛風でヒステリックに叫びその時の気分で発言するとか かなりキョーレツなんですけれども、男たちのカツラと化粧も 今まで観たどの宮廷モノよりも滑稽に感じる。 サラとアビゲイルの女王のお気に入りの座をめぐる壮絶バトルは 陰湿さより爽快さすら感じてしまうという演出がいいですね、楽しめました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-18 23:10:44) |
43. JUNO/ジュノ
《ネタバレ》 語り口が新しい16歳の高校生の女の子の妊娠出産モノでした。 普通に学校もそのまま出席してるし大人は誰も怒ってないしアメリカではこういうケースも普通にあるってことなんでしょうか。 改まって話があると言われ退学かドラッグと予想する父親と継母なんですが、妊娠とわかり相手がブリーカーと知ると 「ヤツにできたんだ・・・」と。ソコ?そこいくんだって具合です。でも可笑しい。 で、里親に決まったリッチな夫婦マークとヴァネッサ。 マークは若いジュノの感性が刺激になって、諦めたはずの夢に挑戦したくなったようで家を出てしまう。 子どもを切望していたヴァネッサにけっこう気を遣って合わせていたんだなってことがわかるんです。 マークが出ていこうが母親になることを諦めないヴァネッサ。里親になる夫婦の方がリアルに描かれているように思えます。 重くなりがちなテーマなんですが悪い人がひとりも出てこないし、これもひとつの選択なんだなと素直に思えました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-23 18:58:47) |
44. 地獄の逃避行
《ネタバレ》 まず、この邦題はないんじゃないかと。 マーティン・シーン、ハンサムですよね。エミリオとチャーリー、どっちかっていうとエミリオの方が似てる。 登場した時、その佇まいがジェームズ・ディーンみたいだと思ったんですがやっぱりそういう設定だったんですね。 テレンス・マリックって俳優たちがこの監督の映画に出たいっ!!て思われる監督さんだったようなおぼえがあります。 本作なんですが、主人公二人の感情の起伏とかまったく描いてなくてほんと淡々としてまして、それより空、雲、広大な景色を熱心に撮ってるようで詩的でもある。観てるうちになにか哲学的なものを語っているようにも感じてくるんです。 嫌いじゃないけど、この内容にしてはズシーンとくるものが無い、だからといってつまらんとも言えないという不思議な映画でした。 あの木琴?のテーマ曲はやっぱりいいね「トゥルー・ロマンス」でもオープニングのあの曲に惹きこまれました。 ホリーはなんとか執行猶予にもっていき、その弁護士の息子と結婚したのね。見た目儚げな女ってやっぱり強い、すごいわね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-02-08 15:38:19) |
45. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 正直なところ「ボーン・アルティメイタム」で終了の方がよかったかも。 今作はCIA側の方が目立っちゃって、ボーンの描写が薄くなっちゃった気がする。 前3作とはコンセプトがずれちゃってるみたいなね。大好きなシリーズだけにちょっと残念。 しかしながら雑踏の中の追跡、攻防、カーチェイスシーンは緊張感とスピード感があって やっぱり見応えあるのです、ボーンシリーズといったらコレだなあ。 ただ、ベガスの装甲車は派手なだけって感じであんまり好きじゃない。 CIAに復帰?もういい加減、彼を放っておいてほしいわね。 1作目から変わらないエンディングの曲も大好き、あの曲が流れだすとビビビと脇腹あたりがシビれます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-14 16:06:36)(良:1票) |
46. シャッター アイランド
《ネタバレ》 まったく予備知識なし、なんとなくSFぽいのかと思って見始めたけど全然違ってた。 血管切れそうなディカプリオに対して周囲はやけに冷静なのが不自然といえば不自然。 女の患者が急に消えて急に戻ってくるていうのも「は?」て感じでどこらへんを信じていいのか こっちも混乱したんですけれども、洞窟のパトリシア・クラークソン登場でこれはおかしいと確信 だってファンタジー映画じゃないんだから。。。ある意味ファンタジーなんだけど。 受け入れても耐えられない現実に彼は自ら選択したんだろうな。 廃人になってでも苦しみ悲しみから解放されることを。 悲痛なラストでした。 ココ見て「あーやっぱりマックス・フォン・シドー」かぁて思った 「エクソシスト」からずっと白髪の老紳士、この人もスゴイですね。 キャストも映像もさすが一級品、ただ最初から辻褄が合わないと感じるとこが多くて オチに気づいちゃうとこが不満でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-09 14:50:03) |
47. シェフ 三ツ星フードトラック始めました
《ネタバレ》 やたら豪華なキャストにびっくり、料理のシーンもいいね、美味しそう 話はわかりやすいし軽快で良いです キューバサンドっていわゆるホットプレスサンドなのね ツイッターの使い方もオモシロイ [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-03-02 19:37:59) |
48. しあわせの隠れ場所
《ネタバレ》 だって実話なんですから、素直に観て「あー良かったねーよくがんばったねー」ですよ。 でもそうはならなかった場合も多くあるんですっていうこともラストで語っているし、アメリカ人によるアメリカの課題のひとつを描いたアメリカ人のための映画って感じですね。 サンドラ・ブロックはハマリ役だと思う、ヘタをすればお涙ちょうだいの人情話みたいになるところを 軽快な雰囲気とユーモアのあるセリフでサバサバ、カラッと観せてくれるとこがいい。 しかし邦題がマズイわ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-02-17 19:56:44)(良:1票) |
49. 白い家の少女
かなり前に一度観たきりだけど、ラストシーンは今でもはっきりと覚えてます。アイスブルーの目とブロンドのクールビューティ、ジョディのハマリ役でしたね。なにがなんでも自分の世界を守ろうとする姿が痛々しかった。でもコレを観たころは多感な思春期のわたし。一方でこういう世界に憧れみたいなものも感じたな。誰にも邪魔されない自由で隔離された場所ね、現実には無理。だから時々空想することはある。 [地上波(字幕)] 7点(2006-03-02 21:23:37) |
50. シャイン
これも何年も前に観たなあ。なぜか泣けるほどの感動はなかったのを憶えている。子どもにとって親は絶対の存在です。しかし、思春期を迎えるころになっても日常のなんでもないことまで親に依存している、親の意向を聞いてくる子を見て、「手をかけ過ぎた、これではいけない」とはっと気づく親。子を持つ親ならけっこう経験してることだと思う。でもこの父親は気づかなかったんですねえ。でもこういう親も少なくないんですよね。無償の愛ではなく、親のほうが子どもに依存してしまっているのだと思う。子どもにとってはとんでもない重荷でしょう。人は何かに誰かに依存して生きているものだと思うけど、相手に必要以上の負担をかけないように気をつけたいわね。なんか見当はずれのレビューになっちゃったかな? [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-09 16:29:59)(良:1票) |
51. シークレット ウインドウ
いいカンジにだらしない雰囲気のジョニーが魅力的。にも関わらず不覚にも睡魔に襲われ、一瞬コックリコックリしてしまいました。それにしてもジョニーが寝ていたあのカウチ、クッションの具合といい寝心地よさそうだわ。オチは早い段階で予想がついたからというわけじゃないのだけど、この作品はサスペンスではあってもオチで観せる作品ではないように感じました。湖畔の風景と滑るような、なめらかなカメラワーク、そして見事に着崩したジョニーのファッションもいい。特にストライプのガウンとアーガイル柄のカーディガンね。色あい、重ね方、着方などかなり参考になります。ドアの横の鍵用のフックもお洒落だわ。いちばんのご贔屓ジョニーとその周囲を存分に堪能しました。 7点(2004-10-27 22:20:54) |
52. シビル・アクション
とにかくトラヴォルタが弁護士には見えなくて、見えなくて困ったデス。逆に愛嬌ありすぎてギャングにも見えない。リトルイタリーの商店街のあんちゃんというのがぴったりだと思うんだけどなあ。脇役はかなりのものです、地味だけれど渋く芸達者な俳優たちがしっかり脇を固め作品に重みを持たせたと感じる。ジェームズ・ガンドルフィーニの子だくさんの労働者というのはハマってましたねえ。ランニングにサスペンダーがよく似合う人です。訴訟ものにしては法廷シーンを思い出せないのはなぜなんだろう。金策に走り回り、トラヴォルタの元から離れていく人、窮地に追い込まれていく様が印象強いです。 7点(2004-08-27 08:53:50) |
53. 仕立て屋の恋
《ネタバレ》 何年ぶりでしょう、再見したので再投稿してみました。 いちばん魅力的なのはやはりこの邦題です。しかしこれって「恋」なのかなぁ、「仕立て屋の趣味」としたほうが何かしっくりくる気がしないでもない。 イールという人はとにかく自分のペースを乱されることを嫌う人のようだ、そういう人にとって人づきあい、とりわけ恋愛は現実、厄介なものなのではないかな。 性処理はもっぱらお金を払ってプロにお願いしている、そういう場所では自分が女を選ぶ立場であり、尚且つベッドに誘うまでの行程が省けるワケです。 映像、演出と雰囲気とセリフのおかげで俗物的で下品にはならないものの、エロティシズムを感じることはまったくなかったです。 憧れた女を毎日覗き、その女にはロクでもない男がついていることを知ったまではよかった、しかし覗いていることを知られたことでその女が結構したたかで性悪だったことも知ってしまう。真実をつづった手紙の存在が私としては引っかかるのよね。お守り?天使だった女への「絶望」とも受け取れる。 パトリス・ルコントという人は女に対して勝手な妄想とか願望の強い人なのかもしれないとも思いました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2004-08-14 19:52:16) |
54. 真珠の耳飾りの少女
映画というのは人物や事柄を深く掘り下げてリアルに描くものと絵的な美しさやイメージ、スターの魅力で見せるものなどいろいろありますね。この作品は絵的な美しさ、スカーレット・ヨハンソンの魅力が大きい作品ではないかと思います。スカーレットの真っ白できめ細かな肌とポテっとした赤いくちびる。かなりエロチックです。私が最初に感じたのは「品よく官能的な作品」です。正直言うと贔屓のコリン・ファースのセクシーな仏頂面が堪能できますのでそれだけで点が甘くなってしまうのですけどね。フェルメールとグリートのからみのシーンは全てラブシーンのよう。どなたかも仰っていますが、髪を見せるシーンと耳に穴を開けるシーンが象徴的ですね。そしてピーターに身を任せるグリート。もちろん彼女はフェルメールのことを想いながら、だったのよね。彼女は自分で意識しなくてもわりと罪作りな子で、一部の女から疎ましがられるのでしょう。唯一人物がよく描かれていると思ったのはフェルメールの奥さん。子どもが6人、7人目も懐妊中というのにしっかりオンナでしたねえ。そうそう私もピーターと、これまた贔屓のジョニー・デップが重なり気味でございました。そして小悪魔的なフェルメールの娘には「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の時のキルスティン・ダンストを思い出させられました。あの子は「アザーズ」でニコールの娘役だったわね。大人になってもそのミステリアスな雰囲気をなくさないことを願うわ。ホワ~ンと優雅な気分に浸れた作品でした。 7点(2004-05-26 12:06:09)(良:1票) |
55. ジェニファー8(エイト)
セピア調の映像が大変美しいです。風景もすばらしい。盲目の少女を演じたウマ・サーマンがよかったわね。ナイーヴな感じが彼女にぴったりでした。アンディ・ガルシアがもうほんとにセクシー。 連続殺人事件の犯人を追い詰めていくその経緯はよいのですが、ラスト、なんでああなっちゃうの?ここはガルシアがケリをつけてくれなきゃあねえ。ウマの入浴シーン、残念ながらあれは吹き替え、ボディ・ダブルってやつです。 あの施設の分厚いメガネの人がマルコヴィッチに見えたのは私だけでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-02-22 13:38:22) |
56. シックス・センス
《ネタバレ》 思ってたほどびっくりはしなかった。私も観る前になんとなくわかっちゃったもん。ブルースがオスメント君の前に現れた時点で確信しました。ブルースはいつもと違って、やけに肌が白いメイクで生身の人間って感じじゃなかったし、その後もブルースはオスメント君としか会話してないもの。だから私としてはオチを楽しむのじゃなくて、お話しの進行具合をしっかり楽しみました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2003-11-23 23:39:30) |
57. シッピング・ニュース
巷ではあまり良い評価ではないみたいですね。ドラマチックではないし淡々としてるからなのかな?テーマは重いですね、でもその重さを感じさせずさらりと描いているところが好きです。 どっちを先に観たのか記憶がないのですけど「ショコラ」と共通した部分があるように感じます。それぞれ人というのは突然そこに出現したわけじゃなく、気が遠くなるほどの年月を経て繋がり今があるわけで、そこには様々な因習、因縁が絡んでいくわけでそれをどこかで払拭する必要があって、そこからまた始まる。この映画はそういうものを描いているように感じました。こういうことって、ただ意識しないだけで現実にあることだと思います。クオイルが「水の中でもがく」このシーンが象徴的でした。 観た当初はケイト・ブランシェット演じるロクデナシに腹が立ったけれど、クオイルが自分を変える、再生させるきっかけとなった重要な人物であったんだと今は思う。自分の身に起こることは全て必然なのかもしれないですね。 ここまで書いて気づいたんですけど、そうですねぇ、この映画は特に宗教とか精神世界なんかにはまったく興味のない人にはつまらいと感じるのじゃないかなぁなんて思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2003-11-23 23:05:27) |
58. 湿地
《ネタバレ》 まずですね、聞きなれない北欧アイスランドの名前に難儀しました。その人は誰よ?という具合です。 話の内容は遺伝性の難病とか、悪徳刑事とか封印された過去とかなかなか興味深くミステリー、サスペンスとしていろいろ揃っていて飽きることもつまらなくなることもなく観られます。 しかし、のめり込んで夢中になれるかというとそうではないんですね、映画としての面白さやセンスとか娯楽性の部分は足りないかな。 北欧映画らしさはあると感じます。 ところで件の難病は女性に限って悪性として発病するってことなんでしょうか。可愛らしさの絶頂にある幼い娘となれば辛さや悲しみ、そして恨みも増幅するでしょうね。保因者である自分も抹殺してしまいました。自分が生まれた経緯がレイプですからね、いや~これは辛すぎるでしょ。 レイプされて妊娠した子を産む・・・30数年前はそういう選択をせざるを得ないってことだったんですかね、アイスランドは。 主人公の刑事の娘も多分父親は誰なのかはっきりしないと察するんですが、宗教の影響なのか中絶に対してかなり厳しいんですかね?警察官でも銃を発砲するシーンはなかったけど。 バッドエンディングと言っていいと思うんですが、社会問題を多分に含んでいると感じました。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-07-20 14:10:49) |
59. 15年後のラブソング
《ネタバレ》 ダメ男役のイーサン・ホークがキュートで良いのです、憎めないダメ男です。 アラフォー~後半と思われる男女3人、いい年してナニやってんのと言いそうだけど、40になろうが50になろうが、完成完全な人間なんていないと思うのでこれが現実といっていいんじゃないかと。いくつになってもダメなとこはダメだし、不惑なんて幻想だと思う。 見た目が老いていくのと比例するように精神も老けていくというわけではないですしね。 「オトナになれない大人たち」というコピーが付いてるけど、そもそも大人が何かもこの年になっても自分でもよくわからないし、なれない、なりきれてない人なんてそこらじゅうにいるんじゃないですかね、もちろん害になる人以外ですが。 ライブの途中で突然消え、そのまま行方がわからなくなったということもあって神秘性が加わり、伝説のミュージシャンとしてダンカンが心酔するわけですが、消えた理由は神秘的でも哲学的でもなく、ファン心理っていうのは勝手なものだなと思ったり。 病院にドカドカやってくるタッカーの子どもたちに元嫁も加わりカオス状態になるんですが、このシーンがいちばん好きです、イーサン・ホーク最高! アニー役の女優さんはどこかで何度か見たことあるなと感じる人で、BBC制作のドラマにいくつか出てるのかなと思ったんですが、オーストラリア出身なんですね「ホワイト・ライズ」で片思いが生じて異常な行動する友人役だった、けっこう昔から映画に出てる人だったのね。イギリスの港町の風景が風情があって良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-18 16:20:04) |
60. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 始まりから11人無罪・1人有罪という設定になっていまして、ここからひとりずつ有罪が増えて、全員一致の有罪で終わるわけはない。 たったひとり有罪を訴える陪審員2号の背景とかプライベートな事情ありき、前提で、有罪を主張するその根拠も進め方にも誠実とか正義を感じないから、最初から嫌な感じなのよ。正統派二枚目俳優ではなく、力説するも耳障りで不愉快で最初から2号がどう潰れていくかを眺めるみたいなね。なのでひとり、またひとりと増えていき、全員一致の無罪になるラストに向けての達成感とかドキドキがないです。 だからオリジナルを知らない方が面白く観られるんじゃないかとも思いました。 まずですね12人のキャラが、よく練られてるとは思うしキャストもいいと思うんですが、ほぼ全員鬱陶しいの、オリジナルにはないコミカルさがここにあるんだとは思いますが、このコメディ部分の質が私は好きじゃないです。笑えないしそれどころかイライラしてしまいました。 フルーツパフェ、ヤクルト、鼻血、「大声、怒鳴り声恐怖症?」無罪の理由が「フィーリング」とか、笑えないんです。 知らない人同士が密室にあつまり議論とか日本人が最も苦手とすることだと思いますし、それを踏まえてのキャラ設定だとは思いますが、それが強烈過ぎだと思いました、上手いコメディとも思えませんでした、すみません。 ラスト近く、事件の真相に迫っていく検証がやっと始まってくれたとほっとしました。 しかし、密室劇としてのクオリティは高いと思います。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-08-17 16:42:31) |